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May 11, 2011

"0"→"3"@2011 J.League Division1 第10節 Fマリノス vs アビスパ

"0"→"3"

それが全て。

2011 J.League Division1 第10節

Fマリノス 3-2 アビスパ @ 日産スタジアム「"0"→"3"」
F.Marinos:46'渡邉千真!!! 77'&81'小野裕二!!! Avispa:31'&42'城後寿

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"繋ぎ止めたからこそ"、DF小林祐三"近づくゴール"、栗原勇蔵"苦しい胸の内"、中澤佑二"お手上げ"、波戸康広、MF中村俊輔"チーム状態示すボールタッチの位置"(→85'長谷川アーリアジャスール)、谷口博之"奔放のリスク"、小椋祥平"嘆き"、兵藤慎剛"素晴らしき「イメージング」"、FW大黒将志"課題は「被り」か"(→55'小野裕二"Spark!!!")、渡邉千真"狼煙"(→66'金根煥"潰せない男")

アビスパスタメン:GK神山竜一、DF山形辰徳、丹羽大輝、山口和樹、キム・ミンジェ(→67'和田拓三)、MF末吉隼也、鈴木惇、田中佑昌(→85'高橋泰)、岡本英也(→63'成岡翔)、松浦拓弥、FW城後寿

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《review》

顔を覆いたくなるような前半だった。

激しいプレッシングに攻撃構築ままならず、勇気も決断もアクションもないポゼッションに実効力など伴わない。マネジメントしきれず、切り替えでも完全に後手を踏み、自慢のセンターバックも起点となるポストを潰せない。その結果、何度も何度も複数人が最前線に飛び出してくる危険なカウンターに晒される。

そして、いつの間にかスコアは0-2。この時点では勝利はおろか、更なる惨劇しか想像出来なかった。

しかし、後半開始直後のゴールが沈滞ムードを一掃する。小林祐三の前線へのフィードに谷口のスクリーンが絡んで走り込んだ大黒に繋がると、大黒はバウンドボールをダイレクトで折り返し、ゴール前に流し込まれた高い弾道のボールを千真がヘッドで合わせる!これが緩やかな軌道を描いて神山の頭上を抜き、バーを掠めてゴールイン。反撃の狼煙が上がると一気にゲームが動き出す。

攻撃面ではサイドへのフィードに突破口を見い出し、大黒に代わり投入された裕二がイキイキと仕掛けて脅威を与える。しかし、後半序盤に関しては福岡の鋭いカウンターも依然として脅威を保ち、あわや3点目というシーンも。ここは飯倉のビッグセーブもあって難を逃れる。このプレーも結果から考えれば大きかったか。

攻め合いの様相を呈してきた中で、クンファン投入で更に長いボールを使った攻撃を増やし、更に圧力を掛け攻め続ける横浜に流れが傾くと、ついに福岡守備陣を突き破る。左サイド深い位置で裕二が持つと、中央ダイヤゴナルに走り込んだ谷口へ隙間を縫うようなアウトサイドパス、谷口は相手を背負いつつバウンドボールを収めると、タイミングを計りつつ中央へ走り込んでくる裕二へ優しいリターン!裕二、右足インスイングのコントロールショット!糸を引くようにサイドネットに吸い込まれた!同点!同点!谷口のボックス内での見事な「ポストワーク」と裕二のパス&ランの意識&冷静なフィニッシュワークが結実した素晴らしいゴール!横須賀コンビ大爆発!

これで完全に横浜はイケイケ。ペナアークで前を向いてボールを持った俊輔がまたぎフェイクを絡めて仕掛けてDFを引き寄せると、右の兵藤へ。兵藤へのパスが微妙にズレて後ろ向きでのボールレシーブとなってしまったものの、はっきりとしたシュートへのイメージを持った状態だったからか、ターンと同時に右足振り抜く!このタイミングが神山の虚を突いたが惜しくも決まらず。しかし、まだ攻撃は終わらない!神山の弾いたボールが逆サイドに流れると突っ込むのはクンファン!ここは決死の福岡ディフェンスのゴールカバーに阻まれる、それでこぼれたボール今度は裕二角度ないところから思いっきり!これがまたまたサイドネットに突き刺さる!逆転!逆転!歓喜爆発!ベンチ前に歓喜の輪が生まれた。

このゴールが決勝点。勝ち点"0"だったはずのゲームは、No.10の覚醒と共に価値ある勝ち点"3"を得るゲームへと変貌を遂げた。

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《impression》
/negative/

・言うまでもなく前半の酷い出来。ひとつひとつ行こうかな。そもそものこのゲームに対する考え方。開幕から4連敗の最下位相手というのがあったかどうかはわからないけど、緩い玉際や軽い対応、切り替えの遅さ、全般的に甘かった。もうひとつ、谷口を押し上げて前傾で圧力掛けると言うプラン。別にやること自体は構わないのだけど、そのマネジメントないことが問題。特に失った後。素早い切り替えからのディレイなのか、谷口が上がる代わりに誰かが残ってカバーするのか、方法論は様々だけど、基本的に何にもしてなかったように見えた。楽にプレーして、攻めて攻めて攻め倒して勝つ、という都合の良い考えが垣間見える時点で、相手への敬意を欠いたと言わざるを得ない。

※スカウティングしてたら分かるはずだけど、福岡のカウンターはトップに当ててからの飛び出しが主なパターンだった。ましてや、その起点を作るための工夫はセンターバックだけじゃ抑えられないもの(縦の関係で1人がラインを後ろに引っ張り、1人が残ることで後方からのアタックを制御する)、そういう意味では中盤中央のゾーンは「最も抑えなきゃいけない場所」だったはず。ここを抑えつつ攻めるという選択肢があってもよかったのかな。

・そしてポゼッション。ほとんど出来なかったに等しい。攻撃構築は相変わらず。谷口がポゼッションを放棄してたので人数が少なかったにしても、担うべき人だけで攻撃を組み立てられず(DFライン+ボランチ)、俊輔や兵藤の手を借りなければならない時点で「機能」はしていない。この辺は「自立」が求められる。その上で崩しの部分、ボールがバイタルに入っていない。ゾーンの外側でフリーの人間に預けているだけで、怖さのないモノになっている感。うちの良いときはバイタルであったり、高い位置に早いタイミングでボールが入ったとき。事実、後半は長いボールを多用して高い位置に起点を作ったことで流れが生まれた。長いボールを出せ、スペースを使えという意味ではなく(使えるときはシンプルに使った方が良いのは間違いないけど)、深みを作るというのが大事。臨機応変に、だね。

・守備に関しては、選手達のコメントの通り、意識がばらけてしまった感。セットして守るのか、前から潰しに行くのか、結局曖昧なまま。ただでさえ、バランスが崩れている状態で散発的なアプローチでいなされたりすれば、後ろにしわ寄せが行く(先制点のシーンの俊輔のアプローチなんかはその典型)一番の煽りを受けたのがセンターバックだったかも…起点も潰せず、ズルズル下げるだけでアプローチに行けない。もの凄い中途半端な対応をせざるを得なかった。結果、自らのプレーにも迷いが出てしまい、水際での強さを発揮出来なかった。ストロングポイントであり、チームを支える土台の部分が崩れていたことは大きな問題。うん。

/positive/

・これだけダメな部分がありながら、勝てたこと。2点ビハインドをひっくり返せた成功体験は、特にアタッカー達にとっては自信になる要素。ゴールというのは最高の成功体験、それを獲るべきときに獲れたというのは素晴らしいことだし、かけがえのないこと。本当に「獲り」に行ったときは迫力ある攻撃が出来てるし。この試合であれば決勝点に繋がったシーン。兵藤のシュートのシーンでリフレクションに対して俊輔・谷口・クンファン・裕二がボックス内に入って狙ってた。(リスクはあるけれど)こういう意志の伴うプレーが勝負所で出るというのは素晴らしいこと。強く、逞しくなれているのかも知れない。

・勝利に導くゴールを奪ってくれた千真と裕二含め、トップには好循環が生まれ始めてる。千真が1つ結果を残したことで立て続けに次のゴールが生まれた。大黒が浦和戦で点を獲ったことで、今度は裕二に火がついた。裕二の出来は出色。普段なら入らない決定機を2本とも決めれたのは素晴らしいし、外の起点作りでも大きく貢献してくれた。本当にそれが嬉しくて仕方ない。まあ、焦りを助長する可能性もあるけれど、切磋琢磨してガシガシ結果残して欲しいな。

・ほんと、裕二素晴らしかった……

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《gallery》

2011/5/7 J.League Division1 第10節 Fマリノス vs アビスパ @ 日産スタジアム(picasa/me)

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(´-`).o0いやー、それにしても気持ちよかった。地獄から天国?天にも昇る気持ちって言うか……このカタルシスはたまらない……。逆転劇ってたまらん。

(´-`).o0色々な方と話して思ったのは、みんなこういう試合を勝つことで色々な予感を持ち始めてるのかも。実際、そう思うわ。ただ、まだ気が早いかな。力の証明ではあるけど、もっともっと色々なことを試されると思うから浮かれてはいられないかな。

(´-`).o0次は広島、また切り替えて頑張ろう。

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Comments

いたさんこんばんは。ご無沙汰しております。
今季のマリノス強いですね。オフシーズンがアレだったのでどうなることかと思いましたが、残った選手、来てくれた選手、みんなから勝利への執着心がプレーで見られてうれしいです。(あと、鷲尾さんのしゃべりの安定感がすばらしい。)
守備的な感じで評されていますがこれまで無得点試合がないのはすごいことだと思います。カズマの2ゴールはどちらもポスト、クロスバーに当たって内側へ。。。これが外にはじかれてたらと思うとぞっとしますが、昨年からの積み重ねにゴールの神様が微笑んでくれているんでしょう。しかし怪物クナンの実効性を考えると、クナンxカズマの2TOP(09年の京都戦?)がまた見たい気もします。カズマはポストプレーやるより常に前を向いていたほうが特徴でると思うし、クナンに放り込んだら3回に2回くらい競り勝ちそうだし。夏場の連戦の省エネオプションでやってほしいですね。
色々あって今季スタジアム行ってないので早く行きたいです~。またレビュー楽しみにしてます。

Posted by: Jinke | May 13, 2011 at 01:06 AM

Jinkeさん、ご無沙汰してます!コメントありがとうございます!

現実的なサッカーに舵を切ってから、いい形で回っていってる感じですね。この試合では欲が出てバランスを崩し、大きなビハインドを背負ってしまいましたが、素晴らしい形で逆転出来たりと自信を持ってプレーしてくれている感があります。

千真は1つ入って運が向いてきている感はありますね。努力してるし、積み重ねてきていると思うので、神様も微笑んでくれているのかも……

>くんふぁんかずま

チームとして幅を作る、深みを作るという意味では裕二が一番適任かな、とは思いますが、千真を最大限活かすという意味ではクンファンが最終ラインの警戒を引きつけて泥仕事を引き受けるというのは選択肢の1つですよね。夏場、連戦、コンディションが苦しくなる中では面白いと思います。

スタジアムに来れていないと言うことで寂しいかも知れませんが、雰囲気が少しでも伝わりますよう頑張ります。

又よろしくお願い致します。

Posted by: いた | May 14, 2011 at 07:31 AM

I have fun with, lead to I found exactly what I used to be looking for. You've ended my four day long hunt! God Bless you man. Have a nice day. Bye

Posted by: Aline | February 25, 2014 at 10:11 PM

This is my first time visit at here and i am in fact impressed to read all at one place.

Posted by: theartofmj.com | March 08, 2014 at 06:39 AM

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