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April 26, 2011

Perfect ReOpenning!@2011 J.League Division1 第7節 アントラーズ vs Fマリノス

フットボールのある幸せ、そしてフットボールがくれる幸せ。

二つの幸せを噛みしめて。

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2011 J.League Divison1 第7節

アントラーズ 0-3 Fマリノス @ 国立競技場「Perfect ReOpenning!」
F.Marinos:3'小椋祥平!!! 76'栗原勇蔵!!! 90'+4'OwnGoal!!!

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"慎重に、大胆に"、DF小林祐三"タイミングの妙"、栗原勇蔵"全力!"、中澤佑二"正視の末に定めたバランス"、波戸康広"派手さはなくとも"、MF小椋祥平"大仕事!"、谷口博之"本番の勝負勘"、中村俊輔"チームの1ピースとして"、兵藤慎剛"貢献する男"、FW小野裕二"大きい大きい存在意義"(→87'長谷川アーリアジャスール"体現したチーム一丸")、渡邉千真"奮闘"(→60'金根煥"見つけた居場所")

アントラーズスタメン:GK曽ヶ端準、DF新井場徹(→80'小谷野顕治)、岩政大樹、中田浩二、アレックス、MF青木剛、小笠原満男"まず、プレーヤーとしてすべきこと"、野沢拓也、遠藤康(→46'大迫勇也)、FWカルロン(→46'本山雅志)、興梠慎三

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《review》

試合は早々に動く。鹿島陣内深くに飛ばされたロングボール、岩政が頭で弾きそのセカンドボールをアレックスがアウトサイドで繋ごうとしたところ、狙いを定めていた小椋が全速力でコースに入りインターセプト!千真のリカバリを許さないスクリーンプレーの援護を受けてそのままボックス内に進入すると、右足振り抜く!これがブロックに入った中田浩二を掠めてコースが変わりそのままゴール!開始3分での先制点!

このアドバンテージでゲームの方向性が定まる。名古屋戦同様コンパクトな4-4ゾーンを形成、2トップも攻撃構築を制御するアプローチを見せ、ソリッドな堅陣を築きつつ、攻撃でも手数を掛けずに高い位置にボールを動かしていくことでショートカウンターを回避。この狙いが功を奏し、鹿島のお家芸とも言える鋭い切り替えからのカウンターも、バイタルを使われて崩されるようなシーンもほぼ皆無(前半の鹿島の決定機はセットプレーの流れからの小笠原のミドルシュート1本のみ)チーム全体が意識統一し、常勝・鹿島を封じ込めた。

攻めあぐねた鹿島は、後半開始のタイミングで本山雅志・大迫勇也を投入し、4-2-3-1にシフトチェンジ。サイドハーフが作り出す幅、縦関係となった本山と興梠で作り出すギャップで揺さぶりに掛かる。しかし、本山の中央での出入りにも小椋・谷口は中央をお留守にすることなくきっちりと管理、大きなサイドチェンジにはサイドハーフとサイドバックが粘り強く対応することで局面打開を許さず。

我慢することで流れが来るのは摂理か、クンファン投入で更にカウンターに特化したFマリノスは、裕二とクンファンが高さとスピードで圧力を掛け続ける。そして、岩政から「もらった」右からのCK、少し離れた位置にふわっと上げられた俊輔のボールをクンファンが競り落とすと、内側に入り込んだ谷口が青木と競る。充分なクリアとならなかったボールに反応したのは勇蔵!目の前に落ちてきたボールを強烈に叩き、曽ヶ端の手を弾いてゴールネットを揺すった!欲しかった追加点を相手のミスから得たセットプレーで取る。勝つチームの流れ。

鹿島は2点ビハインドとなり新井場を下げて小谷野を投入し攻勢を強めるが、この交代も反撃の呼び水とはならず。逆に大きなスペースを得たFマリノスのカウンターが決まる。裕二のエンドライン際からの鋭い突破、小林祐三の素晴らしいオーバーラップ、時には佑二がインターセプトしたままドリブルで攻め上がるなど、スペースのある状態でゴール迫るシーンが増え、そしてラストタイムに更なるゴールが。3枚が飛び出し、ボールが左のクンファン→右のアーリア→中央の勇蔵と動く。最後は勇蔵のフィニッシュ……!阻もうと懸命に戻った野沢がオウンゴール。だめ押しとなる3点目!Fマリノスが鹿島撃破プランを完遂し、今シーズン初の勝ち点3を得た。

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《impression》

/positive/

・昨シーズン完全に「ちゃぶられた」鹿島に対して現状の力関係を正視し、現実的なプランを携え、ゲームに臨んだことに尽きる。とはいえ、先制点に繋がったプロセスを考えると、立ち上がりは統一し切れていない部分もあったのかもしれない。ロングボールに対する押し上げとはいえ、小椋がインターセプト可能な位置までポジションを上げていたことは結構不自然。プランニングとして理解はしていても、前から追う、捕まえるという意識が選手の中に残っていたのかも知れない。結果として、このプレーがきっかけとなり先制点が生まれ、先制点で得たアドバンテージがプランニングの意思統一をより強固にし、徹底した守備へと繋がっていく。そして、その徹底した守備が鹿島を封じ込め、勝利に繋がっていく。この先制点が全てを変えた。大きな意義あるゴールだった。

・名古屋相手に機能した4-4ゾーンディフェンスはより整備された印象。コンパクトな陣形によるバイタル圧縮、シビアなアプローチと素早い収縮、これに加え2トップの精力的なアプローチによりパスコース制御が加わり、前半に限れば鹿島にほとんどバイタルの進入を許さなかった。特に勇蔵・佑二・小椋・谷口で形成した中央のスクエアは非常に堅牢。1人1人が強く、ボールを奪う力も非常に高いため、安心してみていられるぐらい頼もしい守備を披露した。

・ただ、中央の4枚だけじゃなく11人全てが1人1人に課されたタスクを完遂したからこそ、完封劇に繋がった。裏を突こうとする興梠の動向に目を光らせつつ、スリッピーなピッチにもミスなく安定したセービングをした飯倉。サイドハーフと連携しつつバランスを意識して蓋をした小林祐三・波戸。素早い帰陣とサイドバックのオーバーラップに対し粘り強く対応する責任を果たした俊輔・兵藤。そして、前述の通り精力的にアプローチをかけてパスコースを切り、時には自陣深くまで戻って守備を助けた裕二・千真。全ての選手がそれぞれに役割を全うしたからこそ、この無失点がある。このチームのタスクに対する強い責任感、全員が賞賛されるべきプレーだったと思う。

・リスク管理、という面でも非常に意識が徹底されていた。最も危険なのは奪った後にすぐにロストしてカウンターを浴びること、それこそ先制点のシーンのように。それを意識してか谷口・小椋は細かい繋ぎで相手をいなすのではなく、ダイレクトもしくは2タッチぐらいの速いタイミングで2トップに対して楔を入れていく意識が非常に高かった。濡れたピッチの影響か著しく精度を欠いたり、イメージやタイミングのズレもあってか繋がることは少なかったが、狭い中盤でのプレーを避けてロストによるカウンターを未然に回避するという意味で非常にいいプレーセレクトだった。素早い攻撃移行(カウンターの第一歩)、テンポを作り出すと言う意味でも意義のあるプレー。チャレンジを続けて欲しい。

・ボールを奪う位置が低くなる傾向の中で、2トップの奮闘が目立った。シュートチャンス少なく、アタッカーとしては不本意なゲームだったのかも知れないが、チームへの貢献度は非常に大きかった。前述の献身的な守備に加え、空中戦で身体を張り、スペースへのボールを全力で追うことでマイボールにするなど、満足なフォローがない中で攻撃の時間を作り、守備陣を間接的に援護した。特に裕二の出来は出色。負傷で出場が危ぶまれていたとは思えないほど走り回っては深い位置で起点を作り、時折鋭い突破でエンドライン際をすり抜けるなど、脅威となった。千真・クンファン・アーリア含め、良い仕事をしてくれた。

/suggestion/

名古屋、そして鹿島。最も険しいと思われるアウェイの連戦で勝ち点4と言う結果は、最良に近い結果であり、満足出来る結果だった。

内容的にも、チームとしてしっかりと守り、機を見て攻めるという形を持って、Jトップと言っていい相手とも充分に渡り合えた。これに関しては、プレシーズンでフラフラしていたチームにとって大きな自信となるファクターである。

しかし、この2試合で求められた要素は、あくまでもFマリノスが持つ「強い」一面が表に出たに過ぎない。求められる要素が変わったときに何が出来るか。これが今後のテーマになっていくのではないだろうか。

サッカーに同じ試合はない。相手が変わり、展開が変わり、状況が変わったときには違う一面が求められることになるだろう。

相対的にポゼッションを握る(握らされる)展開になったときにどうするか。より能動的にボールを動かせるか、ダイナミズムを生み出せるか、その上で攻め落とせるか、攻撃に人数を裂きすぎる悪癖を抑制してマネジメント出来るか。

先制される展開になったときにどうするか。時間帯によっては精神的な余裕を保ちつつ普通にゲームをしていくことも求められる。時間がなければなりふり構わず、より効果的な攻撃が求められる。当然その中で失点は避けなければならない。

より気温が上がり、運動量を上げれない状況の時にどうするか。練習では、自由にポジションを変えポゼッションする攻撃と奪われたら激しいプレスを掛ける守備を組み合わせたサッカーを標榜してる雰囲気のある状況において、効率の悪いサッカーで戦えるのか、戦いきれるのか。柔軟にサッカーを切り替えられるのか。

まだまだ沢山やるべきこと、やらなきゃいけないことがある。そのためにもひとつひとつの練習をより意義深く、積み重ねていくひとつひとつの試合で生まれる課題を放置せず修正していって欲しい。

せっかく掴んだ良い流れだからこそ、イイ準備をする。この流れを切らないために。さあ、次節はホーム開幕。

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《gallery》

2011/4/23 J.League Division1 第7節 アントラーズ vs Fマリノス @ 国立競技場(picasa/me)

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(´-`).o0本当に素晴らしい再開になりました。前日のそわそわ感から始まって、スタジアムへの道中で感じるワクワク感、試合前の緊張感、試合の中で感じる恐怖感や焦燥感、そしてゴールの瞬間の歓喜、そして勝利の充実感……色々な感情を味わえて、あぁ、開幕したなぁと思いました。サッカーって素晴らしい。

(´-`).o0スタジアムで嬉しかったことと言えば、試合後に色々な方と笑いあったり、握手したり、ハイタッチしたり、キャッキャと飛び跳ねてみたりと、喜びを分かち合えたこと。みんな笑顔で嬉しそうで、まあ僕もずーっと(≧∀≦)な顔してましたが、こういうのもまた、ひとつの醍醐味だよね。次もこういうのが出来ると良いなぁ……。

(´-`).o0これだけでも充分幸せなのに、次の日に更なる幸せな出来事があったわけですが、それは……次の更新で(できるのかはさておきw)

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April 23, 2011

ReOpening! -Jリーグ再開に寄せて/鹿島戦プレビュー-

当たり前が当たり前でなくなるとき、人はその尊さを知るのかも知れない。

毎週末、スタジアムに人が集い、1つのボールの行方に一喜一憂し、時に泣き、笑い、嘆き、喜ぶ。

そんな日常が当たり前だと思ってた。

その日常が一瞬にして失われる。

発されることなく消えていく声、発散されることなく鬱積していく感情、熱なき日々は淡々として、酷く色褪せてたような気がしてならない。

だからこそ、だからこそだ。

再び帰ってくるフットボールのある日常の尊さを噛みしめて、明日はスタジアムに向かいたい。

さあ、楽しもう!

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いよいよ、明日から再開!

練習試合とは違う、公式戦であるが故の緊張感や恐怖感、そして高揚感。様々な感情を抱えてスタジアムに向かえる幸せをひしひしと感じているところです。

しかし、勝負事。やるからには勝ちたい、ましてや相手は絶対王者、ではなくなってしまったけれど、したたかな常勝軍団。一切の妥協は許されない。

そんな鹿島戦のプレビューなどを。

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《preview》

今でも鮮明に思い出せる。

攻撃構築、切り替え、マネジメント…、炙り出されるようにチームの拙さが表面化し、その弱点をスピードとクオリティを持って突かれる。足元に「つけない」動きの伴うパスムーブ、電光石火のカウンター、その強さとクオリティの前にひれ伏すしかなかったホームゲーム。

冷たい雨が降る中、開始早々のPK。PKストップという恩恵を受けたにも関わらず、敵意を向ける方向を誤り、自失していったチームとショッキングな大黒柱のPK失敗にも動じずに冷静にゲームを運び、エースの代役としてピッチに立ったNo.10がファンタジックにゴールを導き出すことでゲームを決めたチーム。メンタルタフネスと選手層の厚さと深みの差が現れたアウェイゲーム。

どちらのゲームも大きな力の差を感じずにはいられなかった。

そこから月日が流れ、再び向かえた挑戦の時。その差を埋めることが出来たのだろうか。

現時点ではまだまだ力の差はあると思う。ホームゲームで目の当たりにした動きを見越して空間でパスを受けるひとつひとつのパス意識の高さとそれを具現化するハイレベルな基礎スキル。多くの選手が奪った瞬間長い距離であろうと全速力で駆け上がることで選択肢となり、スムーズなカウンターへと移行する切り替え。エースの不在をいとも簡単に抜群の埋めきるジョーカーの存在。百戦錬磨の経験に裏打ちされたメンタルタフネス。全てにおいて、あの時の鹿島には及ばないように見える。

しかし、これはあくまでも自分の見立てでしかない。鹿島のレッスンを経て、チームは大きな刺激と宿題を持ち帰った。抜群に相性の良い谷口を始めとした新たなメンバーを加え、大きく陣容も空気も入れ替わり、様々なオプションも用意し、希望の一端とも言える大きなアクションによる混乱を引きこす仕掛けも出来た。新たなるチームの可能性を誰も否定は出来ないはず。

恐れにも似た尊敬の念を常勝軍団に抱きつつも、ピッチでは冷静に状況を判断して最善の選択肢をチーム全体で共有し、局面で勇敢に戦い、機を逃さず戦い抜ければ可能性は必ず生まれる。

さあ、挑戦だ。

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《keyMatchUp》

/Antlers→F.Marinos/

大エース・マルキーニョスがクラブを離れ、カルロン・大迫・田代が負傷を抱える中で、希望を託したくなるのエースだとしたら、その期待を背負うのは興梠慎三だろう。

思い返せば興梠には何度も煮え湯を飲まされ続けてきた。身体を預けつつ軸にして美しきターンから決められたゴール、ファンタジックなアシストに呼吸を合わせ空間を作りつつ裏を獲り決められたゴール。その全てが速さと技術に裏打ちされた質の高いプレーであり、興梠慎三という選手がいかに怖いかというのを感じさせるに充分なプレーだと言える。

そんな彼をいかに抑えるか、それが栗原勇蔵と中澤佑二に課されたテーマとなる。オズワルド・オリベイラ自身もスピードという単語を持ってミスマッチであることを言及していたが、二人ともクイックネスを武器にする相手には常に苦戦を強いられている感はある。チーム全体の守備(*1)が機能していないだけに、彼らに負荷が高まることが予想されるが、興梠に一瞬の猶予を与えることなく押さえきるのは、勝利への絶対条件。勇蔵・佑二は横浜の看板、やられっぱなしは良くない。

*1 ヴェルディ戦後半、カウンター・プレスの空転・セカンドボールの支配など、フィルタリングしきれないままバイタルに進入される回数が増えると、河野広貴を核にしたドリブルとポスト&ロールで引っかき回され後手を踏み続けた。

/F.Marinos→Antlers/

本日発売のエル・ゴラッソに掲載されていたコラム内の一節「アントラーズに負ける気はしないんだけどなぁ」という言葉に震えた人も少なくないのではなかろうか。今シーズン移籍加入した谷口博之は、常勝・鹿島に恐れも苦手意識も持っていない。その大胆不敵な笑みを示すような大きなダイナミズムアクションが、チームに1つの形をもたらした。中盤のゾーンなどでボールが収まると最前線を追い越す豪快な飛び出しで相手のディフェンスラインに混乱をもたらし、ラインを押し下げてバイタルに深みを作る。

そんな神出鬼没な動きを捕まえるのは熟練のチームでも至難の上だが、その中でポイントとなるのが「受け渡し」。小笠原・青木がどこまでも付いていくのか、スライドなどを含めて受け渡していくのか、はっきりさせておきたいところ。百戦錬磨で磨かれた連携がその網に掛けるか、その網をもくぐり抜けるか、大胆不敵な男を巡る攻防はスリリングなモノになるかも知れない。

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(´-`).o0書いていて思うけれど、改めて厳しい相手、なんだなぁ……ただ、悲観することなく、前を向いて、うん。

(´-`).o0あ、お願い!ご協力よろしくお願いします!僕も作りましたよ、100均で買った肘のサポーターを輪切りにしたりして。詳しくは下記。

[サポーターも喪章を付けましょう!]

東日本大震災により日程が大幅に変更になりましたが、Jリーグも、いよいよ再開になります。
こんな時にサッカーを応援できる幸せに感謝しつつ東日本大震災により亡くなった多くの人に哀悼の意を表すためにも、再開初戦の国立での鹿島戦、サポーターも喪章を付けて応援したいと思います。
よく選手がしている腕に巻くタイプでもいいし、リボン状の黒布を左肩に安全ピンでとめるのでもいいです。
こちらでも用意をしますが、皆様できるだけ、ご自身で用意頂ければ幸いです。

【腕に巻くタイプ】
黒い幅5cm程度のゴムをわっか状にした物、もしくは黒い布テープを巻くだけでもOK。

【リボンタイプ】
黒いリボン状の布を幅2cm~3cm、長さ5cm~8cmに切って安全ピンで左肩にとめるだけでOK。
黒布が無い場合、白布をマジックで黒く塗り潰したものでOKです。

出来るだけ多くの人につけていただけるよう、ご協力をお願いいたします。

(´-`).o0んでは、皆様、明日スタジアムで!

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April 17, 2011

「空白」の1ヶ月 -中断期間トレーニングマッチ総括-

1ヶ月。

長くもあり、短くもあり、本当に色々な事があった1ヶ月だった。

そしてこの1ヶ月がFマリノスの未来を変える。

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ごぶさたしてます、いたです。

震災の影響でぱったりとこのブログもフットボールに触れなくなっておりましたが、再開を一週間後に控え再始動でございます。

今回は、中断によって生まれた空白の1ヶ月で積み重ねられたトレーニングマッチの総括をつらつらと。

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《impression》

/General/

・内容・結果伴わず疑心暗鬼になる中で、軸となる選手が次々と怪我で離脱するなど、まさに四面楚歌の状況に陥っていた開幕前を思い起こせば、状況は大きく変化した。大きな怪我人は阿部ちゃんのみで、続々と怪我を抱えていた選手が復帰。状況は好転したと行っても差し支えない。

・オフを挟み再始動となったことでコンディショニングは現状まばらな状態。俊輔、大黒などはまだまだトップフォームにはほど遠く、怪我でつい最近まで離脱していた健太含め心配な選手はいるが、代表戦にも出場した勇蔵、アピール意欲に溢れる裕二、アーリアなど好調を維持をしている選手も。

・開幕前は様々な可能性を模索し、多くのシステムのテストを行ってきたが、この中断期間では基本布陣として4-4-2に定めた感。プライオリティとして開幕前のラージグループに変化はなし。このグループに入っていない選手は現状ベンチ入りの可能性は低い。

・開幕戦の先発メンバーを基礎に、マイナーチェンジを加える形でオプションの拡充を図る意図が見え隠れ。クンファンのトップ起用、俊輔・兵藤のボランチ起用、より攻撃的な天野の起用を見据えて谷口・小林祐三の左サイドバックコンバートなど、様々な起用法を模索。一長一短な部分は否めないモノの夏以降の過密日程を見据えての準備と言えるか。


/offence/

・中村俊輔ボランチ起用の功と罪

→甲府戦より。「90分間ゲームに参加させる」という意図の元、俊輔をボランチにスライドした形は一長一短か。低い位置に落ちながらボールに触り、工夫を凝らした形でバイタルにボールを入れたり、大きな展開を作るなど、彼のキープやパスが攻撃構築の質を高めた感はある。しかし、チーム全体が彼にボールを預けようとする依存傾向が見て取れ、速攻のチャンスを不意にするようなシーンも散見。又、俊輔自身ポゼッション意識が非常に強く、攻撃が「遅く」なってしまうことも。引いた相手を崩すオプションとしては面白いが……。

・速攻のススメ

→甲府戦より。相手が早めにリトリートしスペースを消した側面は否めないが、スローダウンして展開を「落ち着かせてしまう」傾向が顕著。ボールを失わない、ポゼッションを高めるという事は1つの正解ではあるけれど、相手の状況の整わない間にシンプルに攻めきる意識はもっと高くていい。常に裏を伺う大黒、スピードのある裕二もいるし、何より効率的で実効性も高い。特にキレイに前向きにボールが奪えたときには狙いたい。甲府戦、谷口が前向きにボールを奪いながら、近くにいた後ろ向きの俊輔にボールを預けてしまい、速攻のチャンスを潰してしまったのは象徴的。ポゼッションはあくまでも次善策。

・見えない「楔」の先

→甲府戦より。三浦俊也の4-4ゾーンを前にしてもある程度バイタルにはボールが入ったが、その後のイメージがなく、楔が入ることで生まれた流れが途切れてしまうことが散見。やり直して、やり直して、結局やりきれずにミスが出てロスト、もったいない形が非常に多い。楔の後にいかにして崩すのか、サイドの展開にしても同様。イメージの共有を計り、楔が入ったときにアクションが起きる、連動する形を作りたいし、その頻度を増やしたい。又、相手の陣形を崩すと言う意味では相手を引き出す、拡げるといった「事前準備」の意味を込めた布石が欲しい。相手がバランス良くポジションを取っているところを力づく崩そうとしてもどうしても難しい部分があるから。唯一、楔が入るタイミングで素早いサポートが伴い、ダイレクトプレーで相手を崩すシーンに関しては可能性感じた。

/diffence/

・王者を追いつめたゾーンディフェンスの行方

・王者への敬意か、選手達の危機感か、そのきっかけは何にせよ、これまで準備してきたプレッシングに見切りを付け、コンパクトな4-4ゾーンディフェンスに切り替えたことは英断。ある程度前から追うことはあるにしても、基本はまずオリジナルポジションに戻る。入ってきたらアプローチ、周囲が反応し収縮。選手達の中にははっきりとした「奪う」イメージが共有され、軸足が定まったことでチームとして一本芯が通った。

・そのゾーンディフェンスを機能させる上でコンパクトな陣形を保つための強気のライン設定が非常に良かった。中盤との距離が詰まったことで、バイタルが圧縮することが出来た。圧縮の効果で名古屋の主要パターンであるの一つであるケネディのポストからの展開をある程度封じることが出来たし、相手の実効力伴う攻撃の頻度を落とせたことを考えても非常に意義のある形だった。

手応えと悔いの開幕戦@2011 J.League Division1 第1節 グランパス vs Fマリノス(LooseBlog)

→素晴らしい機能性を示し、王者を追いつめたゾーンディフェンス。しかし、開幕前に準備していたプレス主体の能動的なディフェンスとは対極のモノであったこともあり、チームとしてこの中断期間を経てどちらにベクトルを定めていくのかが気になったが、これまでの練習試合を見る限り、再びプレッシングを軸に考えているような感がある。しかし、現状見る限りプレッシングが機能しているとは言い難い。いかに、どこで、という狙いが曖昧で、各自追う、塞ぐことはしているが、周囲と連動する機能性に乏しいプレッシングは自ら穴を空けるような行為にも等しく、本日行われたヴェルディ戦でも機能しないプレッシングが徒となり完全に崩されるシーンが散見されるなど、現状では不安の残る出来だったと言わざるを得ない。

※どちらが正解、というものではない。ただ、どんなことをやるにしても、チーム全体が意図を理解し、狙いを共有し、機能させるために必要なアクションを起こすことが大切。前から行くならラインは高く、ボールへのアプローチに呼応する形で周囲のレシーバーを捕まえて選択肢を消す。リトリートして守るならボールサイドへのアプローチをして攻撃を遅らせつつ、オリジナルポジションに素早く戻り陣形を整える。そのプロセスで意志の齟齬が生まれてばらつきがでてしまえばすぐに綻びが出来る。何が言いたいか?名古屋戦はそれが出来ていたからこそ、崩すのはもったいないなぁと。プレッシングは今の運動量や意識では厳しいし、夏場の日程が詰まった事を考えても、余り効率的とは思えない、かな。

/extra/

・ヴェルディ戦より。裕二の幅のある動き、谷口の思い切りの良い最前線への飛び出し、この二つの「大きな」ダイナミズムアクションが停滞したポゼッションのアクセントに。彼らのアクションに呼応して裏へのボールが出ることで相手のラインを押し下げ、そのままフィニッシュに持ち込むなど、流れが生まれた。相手が高い位置から奪いにくる相手には有効な手段。変化をもたらした二人は大きなアピールとなったか。

・ヴェルディ戦より。サイドバックがボールを持つ状況下、選手間の距離が開きすぎて預け所なく追いつめられるシーンが散見。狙われ所。周囲のサポート、顔出しが少ない事が大きな原因。ボールへの関与意識は未だ大きな課題。サイドバックで引きつけ、相手を引き出す事はポゼッションしつつ崩す上で必要な要素であるけれど、それがリスクになるようなら色々と考えなきゃいけない。寄せられ慣れていていなしのうまい天野起用はこの辺の側面もあるかも知れない。

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《gallery》

第2回東日本大震災 被災地支援チャリティーイベント TM vs ヴァンフォーレ @ 山梨中銀スタジアム(picasa/me)

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(´-`).o0まあ不安も大きいですが、Jリーグが帰ってくる、フットボールのある日常が帰ってくるという喜びの方が大きいです。

(´-`).o0決して全てが終わった訳じゃないし、忘れている訳じゃない。美しき時間となった長居の夜、全国各地で続く復興支援活動や募金活動、トレーニングマッチ含めてキックオフの前に捧げられる黙祷含め、一人一人が被災地・被災者を思い、悼み、支援の輪を広げている。それを今度はスタジアムから熱を、興奮を、勇気を届けることで痛ましい記憶が一瞬でも忘れられるように、笑顔となれるように。僕は、フットボールが持ってるエネルギーを信じてますから。

(´-`).o0まあ、そんなエネルギーを出すためにも、まずは自分が元気でいないと!←風邪っぴき。ということできょうはここまで。

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April 01, 2011

メンバー選出のお知らせ。

LooseBlog・いた選手 「nariジャパン」選出のお知らせ

LooseBlog・いた選手がコパ・アメリカ2011に出場する「nariジャパン」(2011/7/1~24 アルゼンチン)メンバーに選出されましたので、コメントと併せて下記にお知らせ致します。

■いた選手コメント
「欠場も目立つ中で選出されたのは光栄なこと。挑戦しようかな、と覚悟を固めた。自分の色を出して、チームに貢献したい。」

以上

以下、囲み取材より。

記者「久々の代表選出となりますが?」
いた「……選ばれると思わなかったからびっくりなんだよね。」
記者「体力不足など不安視する声も聞かれますが……」
いた「……否定はしないんだよね。生きてるだけでばってばてなんだよね」
記者「それは年齢のせいもあるのでは?」
いた「……お言葉だけど、観戦ペース自体は落ちてないんだよね。むしろ増えているんだよね。常に自分の目で見て、感じ、考え、楽しんでいるんだよね。自らを磨いてるんだよね。培った技術は死なないんだよね。」
記者「(弱気になったと思ったら強気って…)見返してやると?」
いた「……そう書いて頂いて構わないんだよね。今年こそやっちゃうんだよね」
記者「毎年言ってません?そして毎年頓挫してません?」
いた「( ゚ 3゚)~」
記者「あの……気になるんですがその言葉遣いは?」
いた「No.25へのオマージュなんだよね。リスペクトなんだよね。」
記者「それとオフィシャルのリリースの写真、別人ですよね?」
いた「( ゚ 3゚)~」
記者「(だめだ、この人……)最後にファンにメッセージを」
いた「なんだかんだでマイペースにやっていくんだよね。よろしくお願いします☆〜(ゝ。∂)」

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Today is Aprilfool!

はい、今年も恒例の「FMBH」のnariさんPresentsなエイプリルフール企画に乗っかっちゃいました!

毎年毎年面白いので、やっぱり応えたくなっちゃいます、え、普通に更新しろって?

( ゚ 3゚)~

今日と言えば、再開のスケジュールやナビスコの新レギュレーションも発表され(延期分のスケジュールは4/15に発表予定)、再びフットボールのある日常が戻ってくるって思うとワクワクします。

まあ、こんな時にフットボールなんて…と思われるかも知れません。復興試合の時にもそんな言葉を見かけたり……。ただ、こんな時だからこそ、明るく元気に!もちろん、フットボールと共に!

それでは今後ともLooseBlogをよろしくお願い致します。

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