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September 02, 2010

紙一重の快勝劇@2010 J.League Division1 第21節 Fマリノス vs アルビレックス

紙一重、だけど、痛快。

鮮烈なるゴールショーに酔った夏の終わり。

2010 J.League Division1 第21節

Fマリノス 3-0 アルビレックス @ 日産スタジアム「紙一重の快勝劇」
F.Marinos:47'山瀬功治!!! 71'中村俊輔!!! 85'長谷川アーリアジャスール!!!

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"快勝引き込むビッグセーブ"、DF天野貴史"リカバリの意義"、栗原勇蔵"頼れるセーフティネット"、中澤佑二"積極参加が示すモノ"、波戸康広"勇気与えるフィニッシュ"、MF中村俊輔"Beautiful Assists!/Wonderful Right!"、小椋祥平"失えない!"、松田直樹"バイタルエリア管理人"(→73'河合竜二"経験という名の対応力")、兵藤慎剛"走ること、埋めることの意義"、FW小野裕二"エゴの責任は結果で"(→77'長谷川アーリアジャスール"横取りゴールはご愛敬、抜群!")、88'山瀬功治"Link now!"(→88'狩野健太"7分間のただいま")

アルビレックススタメン:GK黒河貴矢、DF西大伍、千葉和彦、永田充、酒井高徳、MF小林慶行(→65'ジョン・パウロ)、本間勲、マルシオ・リシャルデス、曹永哲(→78'木暮郁哉)、FWミシェウ、大島秀夫(→59'明堂和也)

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*久々に爽快!気持ちいいゲームでした!耐えるべき時を耐え、修正して相手の手を押さえ、機を逃さず、突き放し、そしてだめ押し、理想的な展開に頬も緩みっぱなしです。新潟には去年も今年も悔しい思いをさせられた事を思えば、そのリベンジ果たせて、ホント最高です!ナイスゲーム!

それではゲームを振り返りながら。気になった箇所を。

【好調新潟の思惑と誤算に見る勝負の綾 -試合展開-】

抜群のスピードと加速性能を武器に左サイドを切り裂き、周囲とのコンビネーションも冴えて決定機に絡む事で今シーズン既に10得点、今や最も「怖い」選手となりつつある曹永哲。このゲームに限らず、新潟としては最も脅威となる彼の存在を活かし、脆さを表面化させることで穴を広げ、優位に事を運ぶ事を目論んでいたはず。

そして、その目論見通りに試合が進む。開始早々、曹永哲を追い越して駆け上がった酒井高徳がエンドライン際からボックス内に進入しながら倒される際どいシーンを作ったと思ったら、曹永哲もその才覚を示すように対峙する天野をあっさりとぶち抜き存在感を見せる。攻撃面では魅力あるも守備に回ると危うさ残る天野・俊輔の右サイドでは手に負えず、小椋や松田、時には勇蔵がスライドしてカバーに回るも、そのカバーがズレを生む。それを活かすのがミシェウであり、マルシオ・リシャルデス。右サイドのスローイン、曹永哲に天野・俊輔が引っ張られるのをあざ笑うかのようにシンプルなワンツーでミシェウがゴールに向かい、小椋のカバーを股抜きでいなして強烈なミドルシュート!飯倉の抵抗もあり、バー直撃ながら難を逃れる……冷や汗。そして、最大の決定機がエース・マルシオに訪れる。右サイドでミシェウがボールを持つと、天野・勇蔵の意識は曹永哲に。しかし、ボールは外に張る曹永哲ではなく斜めに走り込むマルシオへ、この時点で中央は2vs2。マルシオは佑二の逆を突くダイレクトパスでオーシに通し、そのまま方向転換して中央に空いたスペースへ、ダイレクトでリターンを受けると、誰もいない中央のゾーンからシュート!これは飯倉が読み切りファインセーブ!とはいえ、完全に崩されたシーン、ディフェンスラインがサイドに寄せられることで生まれたズレが、最終的に中央の数的同数な状況とスペースを生む。好調新潟のの象徴的なシーンと言えた。しかし、形は作ろうと結果には繋がらなかった。結果から見ると、この時間帯にゴールを奪えなかったことは大きな誤算だったはず。

そして、もう一つの誤算、それは新潟最大のスターである矢野貴章の突如の移籍。彼の不在により、新潟のコンセプトの根幹であるプレッシングの実効力が大きく低下した。矢野がスピードと勢いを持って猛烈にチェイスすることでボールホルダーの余裕を奪い、周囲が連動することで機能させてきたプレッシングは、矢野貴章抜きには機能しない。ビッグスワンで何度となく見せつけられた強烈なアプローチから始まるハイプレスの脅威が消えた事で、横浜のポゼッションに余裕が生まれ、押され気味の展開も是正できた。

その後の展開は知っての通り。時間と共に横浜の守備の修正(小椋・松田が受け渡しながらバイタルを締めることでミシェウ・マルシオへのパス供給路を断ち、大島の高さを使って攻撃構築しようとするもセンターバックが跳ね返す)が機能し始めたことで新潟の攻撃の実効性が低下。後半、先制点が欲しいが故、更に前への圧力を強めるも、バランスを欠き大きく開いたスペースを突かれ先制点……崩れたバランスは元には戻らず……。

誤算、と言う言葉が正しいかどうかは分からない。あくまでも思惑通りに進んでいた箇所もあり、うまく結果に繋がっていれば全く違ったゲーム展開になっていたはず。しかし、そうはならず誤算が尾を引く形となった。その裏には横浜が耐えるべき時を耐え、修正し、与えられた機を活かしたからこそ。

「機」を活かす、これまでその「機」を逃し続けた事を考えれば、この結果は一歩前進、だと思う。

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【繋がり始めたRoute"25"】

これまでなら、何も起こらなかったかも知れない。

抑揚・予備動作なき直線的なランニング、工夫なきオフ・ザ・ボール、プレー傾向故に遅くなるボールリリースタイミング……結果、走る先にボールは出ず、その機を逃したことが幾度となくあった。

しかし、このタイミングでは、出た。功治が運び、預け、全速力でスペース目掛け走り込む先に、絶妙のタイミングと強さのスルーパスが。そして、ゴールに繋がった。

俊輔のインタビューにもあったけれど、「トップスピードを活かす」という事を頭に入れた上でアジャストされたタイミングは、「レシーバー」に合わせたタイミング。それは俊輔自身がようやく周囲の動き出しの傾向やタイミングを掴み始めた証明。

実際の所、オフ・ザ・ボールの質が低くマークが外れていないこと、俊輔自身逡巡して出し切れないシーンもある(動き出しのタイミングが早すぎてヘッドアップの時にはタイミングを逃してる事も多々……)

それでも1つ成功体験が功治と俊輔の間に生まれた。こういった成功体験が、功治と俊輔の間だけじゃなく、坂田や千真やアーリア、そして裕二や学といったアタッカー陣との間に出来てくればもっともっとゴールも増えていくはず。まだ、時間は掛かるかも知れないけど、ようやくの第一歩、今はそれを喜びたい。

待ってたんだから……。

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【選手評】

*「勝負の綾」を考えたところで最も価値のあるプレーは何だったんだろう……と考えたときに浮かんだのが飯倉の二つのビッグセーブ……と言うことで彼がトップライナー。ミシェウ、マルシオのシャットアウトはそれこそ2ゴール分の価値。あそこでやられてたら結果は逆になっていたかも知れない。そこでスコアボードを0に保ってくれたからこそ、この快勝劇があった。その他危険なシーンも落ち着いたゴールキーピング、危険な位置でのマルシオのFKは神通力かな?とにもかくにも非常に高い集中力を持ってしっかりとした仕事をしてくれた事は大きく評価してあげたい。

*そして、俊輔だね。前半のパフォーマンスを見る限り「ダメな日」かな?と思ってたけど、おみそれしました。一瞬で全てを変えてしまう技術とビジョンを持つ選手だからね、出来が悪くても何とかしちゃうのに理由などないけど。アシストに関しては上のセンテンスに譲るとして、右足でのミドルシュート!あれを沈めちゃう事に8年間の重みを感じた。以前はあれほど右足蹴れなかった。世界と戦う中で必要となり、磨いてきたからこそ、その幅が広がったんだなぁと思うと感慨深かった。「左」警戒は当然として、「右」もある、と思えば相手は迷う、迷いが出れば、対応がぶれる……もっと抜ける、もっと撃てる(スラムダンク)やっぱり好きだー。

*中断開けのFWの初ゴールは背番号10から!ナイスゴール功治!らしい"2列目"からの飛び出し、駆け引きなしの全力疾走はらしかった。そのランニングが俊輔のスルーパスを引き出した。シュートに関しては、個人的には俊輔に感謝かな、と思ってる。GKが届かない、ゴールに最も近い位置、ギリギリだからこそのダイレクト、あのタイミングだからGKのタイミングをうまく外せた。まあタイミングを外す、「ちゃぶる」ことに対しても意識的に練習してるから、次は普通に決めるところも見せてくれると思ってるけどね。で、裏を獲る感覚をよりオフサイドラインに近い位置で出来るとイイかなぁと。これまでは中盤起用だったからこそオフサイドラインまでの「助走距離」があり、その間にスピードに乗って突き抜けることでパサーとのタイミングが合えば……って感じだったけど、「助走距離」がなくなり、よりシビアなタイミングを相手との駆け引きの中で求められると、なかなか良いタイミングで飛び出せない。提案するなら「助走距離」を自分で作る、ということかな。予備動作して一度落ちる振りしてラインから引っ張り出した上で方向転換して裏へ、とか、外に流れる振りして方向転換して裏へ、とか、工夫だね。まあ1つ結果が出たことで、気が楽になってくれれば……でもまだまだ!ミラクルへの道は遠いよ!w

*後は簡単に。

あまのっち→曹永哲、ゴートクにいきなりやられたときは「あかんわ」って思ったけど、徐々に慣れ、前を向かせないようにタイトにアプローチしてアジャストしたことは良かったと思う。ただ、一回の失敗が致命傷になる相手だからこそ、序盤のプレーはもっと慎重に。そこは経験かな。攻撃面に置ける周囲との連動などは試合を重ねるごとに効力を増してる。フレキシブルな上下動も○。だからこそ後は守備の部分。前の大駒を生かすも殺すもアマノッチの仕事次第よ。

佑二→マルシオに出し抜かれたシーンは反省、うまかったけどね。ただ、空中戦の安定感、水際の対応力は高み安定。攻撃構築に置ける「積極性」もチームの刺激になってる。佑二の姿勢がチーム全体に浸透したとき、もっともっとチームは良くなると思う。もっと求めて欲しい、もっとやらせてほしい。そういう立場の選手だと思うよ。

勇蔵→横取りされたことはともかくw、とにもかくにも「お疲れ様」と言いたいかな。ミスマッチとも言える右サイドのケアに意識を裂き、バイタルに入ってくる侵入者も迎撃しなきゃいけない、オーシとの空中戦も決して楽な仕事じゃない。それでも破綻なく終われたことは勇蔵の力も大きい。ほんとお疲れ様。

波戸→中央に切れ込んでの右足フィニッシュは、チームに勇気とヒントを与えたかな。西にしてもゴートクにしても1vs1の対応力は凄い怪しかった。それを示したと言う意味では意義のあるプレーだったんじゃないかな。いつも通り、天野の攻撃性を理解しバランスを見ながら、大きな破綻もなく。次はお休みでもイイかな……。

小椋→まず厳しいこと、リードした展開で雑なパスと苦しいパスセレクトで落ち着かない展開を生み出したことは反省。勝ってる状況下、一番危険なのは悪い失うことをすること、それを考えなきゃいけないし、焦るほどのプレスは来てない。もっと落ち着くこと。ただ、それ以外に関しては、非常に良かった。マツと連携しながらバイタルを締めたマルシオ・ミシェウへの警戒。そして機を見ての「奪う」アプローチ、そして積極的な楔と良いプレーだった。あ、7枚目だっけ?2試合停止なんて許さないから。横浜が前に進むためには失う訳にはいかない。気を付けて。

松田→序盤はバタバタしたかな……というより傾向を掴みきれなくて、引き出されたりしてあやふやな対応になったけど、時間と共にしっかりと供給路を断つ形に変えて、中盤で締めた。相手の展開を読む、相手の動きを捉えるという目の良さは相変わらず。中盤のオーガナイザーとしてはイイ出来。リズムを変える長いフィード、もっと使ってもイイかな。

兵藤→決定的な仕事こそなかったものの組織の一員としてはしっかりとした仕事。戻りきれないシーンが多い俊輔に比べて、しっかりとオリジナルポジションまで戻ってゾーンを形成するプレーヤーの意義は大きい。兵藤が使われてる理由はそういう側面もあると思う。結果も欲しいね。

裕二→可能性は感じたし、コンディションも良かった。研究されているにしても抜ききるシーンもあったし、チャンスも作った。その部分に関してはポジティブ。ただ、もっとゴールが獲れる可能性のある選択肢もあった。この日はエゴが前に出すぎて周りが見えてない。それと「ドリブル」がファーストオピニオンになるのは周囲の展開を淀ませる事にもなりえる。裁けるべき場所、タイミングでは簡単に。勝負するところと簡単にやるところの使い分けも重要。トップのスタメンは、競争の末にある場所、甘いことは言いたくないの。早く結果出せ。

アーリア→展開、状況もあると思うけど、少しずつトップの仕事を理解し始めて良さを出せるようになってきた。トップというポジションに入るにあたってやるべき仕事、例えば裏に抜けることでラインを引っ張る仕事(何度も何度もピッチを切り取るようなダイヤゴナルラン!)、楔を高い位置で収める仕事(DFの隙間に入り込んで楔を引き出してワンツー!)、その辺をこなしながら、自分が最も光る状況である前を向くプレーも多かった。やっぱり前向いてボール持ったときは楽しいし怖さもある。俊輔とのワンツーは痺れた。このバランスをずっと出来ればポジションは近い、間違いなく。いいよいいよー。

河合→効いてた!前節の決勝ゴールから一週間、さらに上げてきた印象。入ったところを潰す意識、挟み込みとか、守備の実効力は抜群。1vs1の対応も落ち着いてたし……久々に河合無双、だったかも。マツ-河合のリレーは盤石かも

健太→とにかくおかえり!待ってた!トップでの起用は裏を返せばまだ中盤の序列の中に入り切れてない、信頼を得切れてないというのを示しているのかも知れないけど、それでもここが新たなる第一歩。チームのために走る、働く、その上で自分の得意なプレーを持って輝く。それをやっていって欲しいな。復帰ゴールは次に!

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ということで、長くなってしまいましたが……。でも勝った試合はノリノリで書けて楽しい!←じゃあ京都書けよって話ですねw

続けていきたい、繋げていきたいよね、三ツ沢で刺激びんびんのゲームして、みんなで等々力乗り込もう!リーグに関しては次の二つで結果出せれば、本当に色々なモノが見えてくる。大事だよ、まだ時間もある。イイ準備しよう!

ということでここまでー。

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(´-`).o0それにしても久々の日産で快勝、やっぱりホームはサイコー。てか、日産の残り試合が少なくて寂しいな……

(´-`).o0そんなこんなで写真などは下記エントリーから。よろしかったらみてやってくださーい

( ´∀`)つ ミ 夏の終わりの快勝のキロク(LooseBlog)

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