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September 17, 2010

清算、払拭、前進@2010 J.League Division1 第22節 フロンターレ vs Fマリノス

過去の清算、悪夢の払拭、そして未来への前進。

この勝利をジャンピングボードに!

2010 J.League Division1 第22節

フロンターレ 1-3 Fマリノス @ 等々力陸上競技場「清算、払拭、前進」
F.Marinos:45'+3'山瀬功治!!! 49'&63'兵藤慎剛!!!
Frontale:1'ジュニーニョ

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"清算"、DF天野貴史"ホーミングという武器"、栗原勇蔵"漢の使命感"、松田直樹"取り戻すべきは「自信」"、波戸康広"守る人、では終わらない"、MF中村俊輔"美しきピンポイント"、河合竜二"もっと欲しい「前」の姿勢"、小椋祥平"「アシスト」に見えたちゃぶりずむ"、兵藤慎剛"超大仕事!!!"(→79'坂田大輔)、FW小野裕二"積み上げた先の落とし穴"(→50'長谷川アーリアジャスール"ブレイクはもうすぐ")、山瀬功治"価値あるファーストタッチ、価値ある同点弾"(→87'狩野健太)

フロンターレスタメン:GK相澤貴志、DF森勇介、菊地光将(→85'小林悠)、佐原秀樹、小宮山尊信"ねぇねぇ、どんな気分?"、MF稲本潤一(→67'谷口博之)、横山知伸、田坂祐介、ヴィトール・ジュニオール"VJ"、FWジュニーニョ、黒津勝(→67'中村憲剛"別格の存在感も…")

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何度も何度も、悔しい思いをした分、この勝利がホントにホントに嬉しい。もう言葉では表せない程嬉しい。もうそれだけっす。

ただ、リベンジを果たしただけじゃない。繋がるパスや連動性の質に見えた「積み上げ」にしても、過去の失敗と同じ轍を踏まなかった事にしても、そして乗り越えられなかった「3連勝」の壁を乗り越えたことにしても、進歩の感じられた一戦だった。充実の勝利にほくほくですよ、奥さん!

開始直後のマークのズレがきっかけとなって失点したこと、高い位置からのプレッシングに攻撃構築機能が低下したこと、運動量が落ちる中での帰陣・オリジナルポジション維持などのモラルの低下、中村憲剛・谷口博之投入後のキーマンに対しての警戒・対応の曖昧さなど多少気になる部分はあったけれど、まあそれも些細なこと。もっともっと突き詰めていけばもっと強くなれるという、伸びしろと捉えたい。

それではファクターに分けて。

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【充実のプロセス、結実の時】

何度見ても、飽きない。

それぐらいに美しく、充実したプレーだった。その中身を紐解くと、チームの進歩が見えてくる。そんなゴールをグッとクローズアップ!

45'+3' 山瀬功治!

先制されながらも少しずつペースを手繰り寄せながらもなかなか追いつけずに迎えた前半終了ホイッスル直前、そのゴールが生まれた。

ゴールの内訳としては、ハーフライン付近で俊輔が前を向いてボールを持つと前線で動き出した功治へスルーパス。受けた功治は菊地・森の間隙を突いてボックス内に進入し、飛び出してきた相澤の鼻先で突っついて押し込んだ……というもの。

このプレーには3つの素晴らしいプレーがありました。

まず1つ目は小野裕二のディフェンダーの警戒を引き寄せるランニング。結果として裕二にボールは出なかった訳だけど、先に動き出した裕二が右センターバック菊地の警戒を引きつけるように曲線的にCBの隙間を突く動きを見せたことで菊地と右サイドバック森の間隔を広げ、最終的に功治にボールが入ったタイミングで菊地はカバーが間に合わなかった。このデコイランは功治に対して間接的ながら「アシスト」となる動きだった。

2つ目は俊輔のパス。裕二のアクションに呼応するようにダイヤゴナルランで森の前に入った功治の走る先に、距離感ぴったり!バウンドパスだったけれど、そのバウンドも功治の足に届くときにはちょうど地面に突くタイミングでコントロールのしやすい高さ!この抜群の精度を伴うパスが次の素晴らしいプレーを呼びこんだ。

そしてゴールに繋がる功治のファーストタッチ。裕二が走り込むコースを広げ、俊輔が素晴らしい精度のパスを送り込む、そんなアシストに応える素晴らしいコントロールだった。勢いを殺して完全に自分のボールに、そしてゴールに向かう方向に、これにより背走する森、カバーに入ろうとする菊地を完全に後手に回し、フィニッシュに持ち込む素地を整えた。

このゴールは、この3つの要素どれ1つ欠けても生まれなかった。アクションが起こり、そのアクションに呼応し、出し手が意図を把握してパスを出す。素晴らしいプレーが連動し、同じタイミングで発生した事は大きな前進。ファンタスティックなプレーだった!

49' 兵藤慎剛!

同点に追いつき迎えた後半、その勢いのまま一気に畳み込むタイミングで生まれた豪快なゴール。

後方でのビルドアップから中盤にボールが入り、川崎のプレッシングをかいくぐる形で小椋から兵藤へとパスが繋がると兵藤の前は完全オープン、兵藤は自ら持ち出しそのまま右足一閃!相澤の手を弾きゴールに突き刺した……というもの。

兵藤のミドルシュートの鮮烈な印象が強いけれど、このミドルシュートを打つ素地を整えたのは、ポゼッションの中でのパス交換。

後方でゆっくりとボールを繋ぎながらも河合からダイレクトのタイミングで出た楔がスタート点。兵藤へと通ると簡単に近くにいた小椋に落とす、小椋がほんの一泊溜めたあとに収縮したDFの隙間を縫うパスを兵藤に戻す。これで兵藤の「前」が開けた。

ひとつひとつのプレーは派手じゃない。ただ、意義のあるプレーであったのは確か。ダイレクトで鋭いグラウンダーのパスを通した河合、ダイレクトで速いパスを出したからこそ相手にアプローチするタイミングを取らせずインターセプトを許さなかった。

兵藤は簡単に落とした後、すぐに体制を立て直し次のパスをもらう準備を整えた。これにより、受け手となった後に改めて選択肢となった。

そして、小椋。その溜め、凄い勇気のいるプレーだと思うのだけど、その溜めが相手を引き寄せる。引きつけたことで兵藤に対しての警戒を薄くする。寄せられればどうしても焦りも出るところだけど冷静さを保ち、通せる隙間を見つけて兵藤の前にボールを流し込む。

これも3つの素晴らしいプレーが繋がった。兵藤の抜群のミドルシュートも合わせれば4つかな。培ってきた繋ぐ力の一端が見えたプレーだった。

63' 兵藤慎剛!

そして、だめ押しとなるゴール!

またもハーフライン付近、俊輔が前を向くと功治が反応してダイヤゴナルランで右サイドのスペースに飛び出し、そこにパスが出る。これで完全に川崎のディフェンスラインを出し抜く。エンドライン際で功治がボールに追いつくと、猛烈な勢いでカバーに入ろうとする菊地のスライディングをかわし、最後は中央に流れながら後方から走り込む兵藤へ優しいラストパス、兵藤が豪快に蹴りこんだ……というもの。

このプレーも裕二と功治のアクション。裕二が右から左に、功治が左から右に中央で交差する事で中央にセンターバックが収縮、センターバック間を通ってスペースに飛び出した。ちょっとした工夫だけど、そのちょっとした工夫が相手の対応遅れを誘った。

功治のランニング、と言う側面で切り取ると飛び出し方に大きな変化。これまでは突発的に、いきなり縦に走り出す形での動きが多かったけれど、この時のように横に流れる予備動作し、そのタイミング!と言うところで縦に走り込む。予備動作は出し手にとってのインフォーメーションになる。

そんな2トップの狙いを見越して精度の高いパスを出すのが俊輔、緩いアプローチならこの程度はお茶の子さいさいというところ。タイミングを共有できているからこそ、オフサイドに掛からない。

そうして、相手を後手に回し、後は冷静な功治の崩しからのラストパス、そして兵藤のゴールへと繋がった。エンドライン際まで崩しながらゴールに繋がらないシーンも多々ある中で、このシーンではゴールに昇華出来た事もよかった。

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このゲームで生まれた3つのゴールは素晴らしいプレーが重なる事で生まれたゴール。僕の持論「連続して良いプレーが出たときにゴールが生まれる」を表現してくれたことが非常に嬉しいし、感慨深い。そして、良いプレーが連続出るという事は頻度が高まっていると言う証拠、それはチームとして間違いなく前進だと思う。うん。だからこそ、このゴールには手応えが得れたかな。

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【選手評】

*トップライナーは……功治かな!もし、ビハインドを背負ったままハーフタイムに入っていたら、フロンターレも立て直して来たかも知れない、うちも焦りが出てきたかも知れない。そんな状況を打破するゴールの価値は計り知れない。しかも素晴らしい質の伴うゴール……エースの仕事ってこれだよね!で、ここ数戦の動き出しの変化は驚き。これまでは突発的で「変化」や「抑揚」のなさが目についたけれど、予備動作が入るようになり、実際狙うコースとは違うコース取りから狙ってみたりと工夫が伴うようになって、より確率が高まるようになった。動きも狙いも被りまくりだった裕二のとの棲み分けも出来てきたし、形になってきた。裕二が怪我しちゃったことで2トップは一時解散となってしまったけど、今出来ていることを継続できれば誰がパートナーでも大丈夫。さあ、功治の秋が来るよ!

*ゲームの趨勢、と言う側面を考えると飯倉を褒めたい!事故のような失点を喫したとはいえ、ここでやってはダメというところでの大ピンチを(天野のアシストもあって)凌ぎ切って反撃に繋げた飯倉のプレーは、功治のゴールと同様の意義がある。試合の趨勢を決めるビッグプレーの1つだったと思うし、そこで大きな仕事をしてくれた飯倉には感謝感謝。試合後の無邪気なはしゃぎっぷりはかわいかった!それだけ嬉しかったのは「あの」苦き記憶があったからこそだと思うけど、その苦き記憶を払拭する素晴らしいプレーぶりだった。ぐっじょぶ!

*そしてチームに勇気を与えてくれた勇蔵の使命感は見ていて心に来るモノがあった。これまでは淡泊な印象があった勇蔵が、「佑二」のように意欲的にチームに勢いを与えるようなプレーを何度も見せてくれた。チームが相手のプレスに苦しむ中で相手を前で潰そうと積極的にアプローチする、空中戦でも率先して競り合って制空権を握る、前が空けば自ら持ち上がってそのまま攻撃に関与していく、そして強烈なミドルシュートまで見せてくれる。佑二が怪我して、自らも怪我を負いながらもこのゲームに照準を合わせて間に合わせて、しかもこれだけ能動的かつ積極的なプレーを見せてくれたことは諸手をあげて賞賛したい。勇蔵は、こういうことも出来るんだよ。だからこそ、普段からもっともっとやって欲しいし、このきっかけをもって「本当のリーダー」になってほしい。勇蔵がいてくれて良かった。

*もう1人、もちろん、兵藤。勝利に導く2ゴール!これまでは右サイドにボールが寄ることもあって、マネジメントやデコイラン的な黒子のプレーが多かったけど、この日は見事に主役になったね。正直、これまでのプレーは消化不良感もあったのだけど、あのミドルシュートはそんなもやもやを吹っ飛ばすミドルシュートだったー!実際、彼自身長い距離をランニングをしたり、うまく隙間を見つけて飛び出したり、周囲とうまく絡んでボックスの中に入ったりと、点を取れるポイントに入っていく頻度は凄い増えていて、得点への意欲は感じ取れていたから、それが結果に繋がったと言うことかな。本当に嬉しい仕事してくれました!ありがとう!

後は簡単に。

天野、自分の強みを理解したプレー。前に出る、サイドでのパスコンビネーションの一翼を担う、質の高いクロスを上げる、ランニングしてサイドを崩すキーとなる。そういう事に比重を置くことが全て正しいとは言わないけど、守備を踏ん張りながらもそれをやり続けるというのは素晴らしいこと。今やストロングポイントとなっている右サイド。その貢献度は小さくない。クロスの質、よかった。

将軍様、少し残念な出来。周囲を使う、コントロールするという意味では落ち着いて出来ていたと思うしブランクを感じる箇所は見当たらなかった。ただ、「松田直樹」という一個人として自信を持っていたかというと?が付くかな。身体の衰えもあるだろうし、不安もあるのかも知れないけど、どこか逃げてしまっている印象が拭えない。勇蔵が局面でハードに戦った事とのコントラストは余りに残酷なモノ。まだまだ十分出来ると思うし、そんなに負けないと思ってる。だからこそ、行って良いから!やんちゃにやっていい。

小椋、恐ろしいミスがあったのはご愛敬……とはいえ、そのミスが致命傷になることもあるから……というのは何度も書いてるからなぁ。とはいえ、やっぱり小椋がいると中盤が締まる。そして繋ぎに置いても思い切った楔だけじゃなく抑揚をつける溜めを作ったり、うまく顔を出して中継点となったりとどんどん「うまく」なってる。頼もしいよ。カードはいらないからね!

河合、可もなく不可もなく。素晴らしい楔が1つ、だた全体的には慎重に、縦へのリズムは小椋ほど作れなかったかな。余り器用な選手じゃないとはいえ、もう少し出して良かったかなーとは思うところ。ただ、チームのために戦ってくれる、身体を張ってくれる、その意義は小さくない。格好いい河合竜二はまだ健在。

俊輔、前を向けば……というのは間違いないね。そして裕二も功治も俊輔に対して「走れば出てくる」という感覚を捉え始めてると思う。実際、そこで出してると言う意味では感性が戻ってきたかなー。後半足が止まる時間帯で守備のリスクが高くなることを考えると、交代しても良いとは思う(采配面)その辺は俊輔への信頼だと思うし、俊輔がボールを落ち着かせる事を期待していると思うので、その辺の仕事を疲れていてもして欲しいかな。じゃないとピッチに立ってる意義は薄い。まあ攻撃面で仕事してるから、いっかw

裕二、バックパスを狙って惜しいチャンスを作ったりと、流れが良くないシーンで何かを作り出してくれるという期待感はやっぱりあるね。ボールのないところのでの動き出しの反応の早さ、主体性と言うべきかな?その意識は際だった。功治との棲み分けが出来てきて、うまく絡めてきているだけに怪我が残念だけど、まずはしっかり治す。機会は又来る。

アーリア、決めろよー!とは思うよ。ただ、アーリアも又FWという仕事を掴み始めた。前にスペースがあるからこそ、スペースでボールを引き出すことに意識を向ける。パス&ランの意識は素晴らしい。これはチームにとっても凄い助かる。アーリアのプレーで何度も攻撃が閉塞せずに流れていったしね。又、そこでボールを引き出すことで前を向ける、前を向けばアーリアのスキルが生きる。好循環が生まれると思う。今は本当に良い状態、後は結果を残して、今の手応えを自信にして欲しい。アーリアなら出来るよ。

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又、はじけちゃいました……。今なお、嬉しい……ただ、もう次の試合が迫ってるから。次は名古屋、より高みに登るためには続けて勝たないと、そして自分達より上のチームに勝たないと。強いよ、間違いなく、でもやれないことはないと思う。やってみなきゃわかんねー!

だから楽しみにしてます。うん。

ということでここまでー。

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(´-`).o0これでフロンターレには2連勝!しかも7-1!凄いこと!たださ、まだまだ終わった訳じゃないんだよね。僕の川崎に対する悔しい思いはこれじゃ消えない。タイトルへの道を阻まれた悔しさは同等の舞台じゃないと果たせない。もう一度、天皇杯でやるチャンスが来るかも知れない。その時に勝ちたい。まだまだ終わらない。

(´-`).o0夏の日差しが帰ってきて、正直不安だった。昨シーズンの等々力では相手がACLでヘロヘロになっている状態にも関わらずやられた。その要因は自分達が攻め、ペースを上げた末に落ちたところを突かれたから。そういう意味で繰り返す可能性もあったと思う。相手のゲームプランが違うこともあるけど、最後まで集中力を保ち、踏ん張りきったことも又意義があるかもね。

(´-`).o0おっと、色々と……写真は下のリンクよりどうぞー。久々の縦目線。

( ´∀`)つ ミ 等々力のキロク(LooseBlog)

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