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March 30, 2010

poor....@2010 J.LeagueDivision1 第4節 ヴィッセル vs Fマリノス

貧しいゲームだった。結果も、内容も。

それでも下を向いてる暇はない。

この日得た教訓を胸に、先へ、前へ。

2010 J.League Division1 第4節

ヴィッセル 1-1 Fマリノス @ ホームズスタジアム神戸「poor....」
F.Marinos:32'渡邉千真 Vissel:90'+5'ポポ

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹""数センチの悔恨、DF波戸康広"冒すべきではないミス"、栗原勇蔵"愚行の先に待っていた落とし穴"、中澤佑二"嘆くだけでは変わらない"、田中裕介"リカバリ"、MF小椋祥平"1:1"、狩野健太"意義と意味と"(→75'坂田大輔)、中村俊輔"示せなかったクオリティ"、兵藤慎剛"兵藤慎剛として出来る事"、FW山瀬功治"埋没"、渡邉千真"more GOAL!more Shoot!"(→90'+2'長谷川アーリアジャスール)

ヴィッセルスタメン:GK榎本達也、DF石櫃洋祐、北本久仁衛、河本裕之、茂木弘人、MF朴康造(→60'ボッティ)、田中英雄(→75'小川慶治朗)、松岡亮輔、ポポ、FW大久保嘉人、都倉賢

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*ヴィッセル戦、何と言っていいのやら……。90分間のプロセスを思えば「勝ち点3に相応しい」などとは口が裂けても言えない。ただ、スコアの推移を考えれば「勝ち点3を持って帰りたかった」ゲームでもあった。相反する感情を未だに消化出来ずにいるけれど、ミッドウィークに試合を控えているだけに切り替えるしかないよね。

*相対的な要素と主体的な要素、そのどちらを鑑みても良い内容のゲームが出来なかったのは明白。陣形を保ったまま、穴を開けることなく前を塞ぐようにプレッシャーを掛けてくる神戸のディフェンスに手を焼いた事。パスを引き出す、顔を出す、デコイになると言った能動的なボールレシーブアクションが欠けていた事。ボールが落ち着かない、高い位置に起点が作り出せないことによって連動するタイミングやプレッシングを打開するアイデアを共有できなかった事。集中力を欠いた稚拙なミスやナイーブなレフェリング(選手が言うには長い芝の影響でボールが走らなかったと言う事もあるか)で流れがぶつぶつ切れた事。その結果、ここ2戦自由自在に出来ていた繋ぐサッカーが表現出来なかった。発足して2ヶ月足らず、きっちり繋ぐ事でリズムを作ってきたチームが代替案を持つわけもなく、パフォーマンスが落ちたのは必然だった。

*積年の課題であるオーガナイズされた組織守備を前にいかに繋ぎ、いかに崩すかという要素は、現時点では未消化と言う事になると思う。新たな個が加入し、生み出された効果を有機的に享受する形でここ2戦ポジティブな内容を示していただけに、これまでない期待感はあったけど、それでも解決に至らないという事実は受け止めないと。もっと出来る事もあると思うし(プレーへの関与意識の向上、アタッカーの動き直し、ギャップの意図的な生成、サイドチェンジ等幅の利用、アプローチをいなすためのサポートの距離感とアングルの質の向上etc...)、もっと時間を掛ければよくなる部分もあると思う(更なる相互理解にしても、タイミングやアイデアの共有にしても)これは僕の思いだけど、「攻撃を教えられる」とぶち上げた和司さんだからこそ、こういう相手を崩すチームを作って欲しい。もちろん、一朝一夕に行くほど簡単な事じゃない事だから、功を急くつもりもないけれど、ね。

*そして、もう一つの争点。2度目のロスタイム弾により勝ち点を失った事。前回に関してはスコア的な側面もあって情状酌量の余地はあったけど、今回に関してはリードした中での事だからね、有罪!正直なところ、つっこもうと思ったらいくらでもつっこめる。失点の直接原因となったファイトオーバーなアプローチから、時間帯とスコアを考えないオーバーラップ、経験を持つ選手が冒すべきでない差し迫った状況での低い位置での繋ぎのミス、チームの意志を統一し導く事が出来なかった守備の核と監督、その他ナイーブなレフェリングへのアジャスト、追加点に繋がるカウンターチャンスでの逸機etc....。授業料と言ったらそれまでだけど、個人的に考えるべきなのは「何の為にプレーしているのか」。その目的を考えれば自ずとやるべき事は見えてくるんじゃないかな?と。

*はっきり言っちゃえば、勝つ為にすべき事をしようという事。プロセスとして、楽しいサッカーをする事、攻撃的なサッカーをする事、その理想は大いに結構。ただ、それは何の為にやってるの?ということ。試合に勝つ為でしょ、と。それを台無しにするようなマネジメントをしてたら、そのプロセスに何の価値もない。それは本当にもったいない事。今回のゲームに当てはめたら、色々見えてくるんじゃないかな?1点のアドバンテージ。試合通じて流れをコントロールが出来ず、リズムは相手にある。集中力もムラがあり、繋ぎのミスも頻発。ナイーブなレフェリング傾向から考えると笛の鳴る頻度は高くセットプレーを与えてしまう危険が高い。劣勢の状況が続く中で、本当に普段通りのフットボールを貫くべきか。僕は絶対に「NO」だと思う。目的は失点回避、遂行事項は時間消費。リスクテイクは0。ボックス近くでのファールは絶対回避。残り時間が迫ってきたら惜しげもなく守備を得意とするような選手を投入する事で「逃げ切る」意思統一を鮮明に。逃げるのならタッチライン、出来ればゴールから遠く。繋げなければボールを「捨てても」構わない。相手陣に押し込んでも極力チャレンジせずマイボールの時間を増やし、最後は相手コーナーでのキープ……。あくまでも結果論に過ぎないけれど、2試合で勝ち点3を失った事を考えれば、絶対に軽視すべきじゃない。誰もが分かってると思うけど勝つというのは簡単じゃない、だからこそその価値は大きいし、尊い。だからこそ、ある種のリアリズムも必要。そして何より「勝利に勝るエンターテイメント」はないってこと。これ以上こんなことを繰り返さない為に、今ここで声高に叫びたい。

*あぁ、性格の悪さが滲み出ますね……まあ僕は基本リアリストなんで……。まあ人それぞれだと思うし、僕はFマリノスを好きな人の中では「マイノリティ」だと思うけど、ね。

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【選手評】

辛いですよ、ちょっと。

飯倉→失点シーンに関してはほぼノーチャンス、高さとスピードの伴う素晴らしいキックだったし、よく触ったと思うぐらい。ただ、やはりあそこで防ぐ事で勝利をもたらしてこそ、「守護神」のような気もする。クロスに対しての判断に少しブレ。迷わない、出るなら出る、出たなら触る。躊躇は死を呼びこむよ。

波戸→終始厳しい状況での対応を強いられ体力的にも追い込まれていたとは思うけど、終盤で繋ぎのミスが頻発してチームを窮地に立たせてしまった。ベテランだからこそ冷静な判断をして欲しかったし、欲は必要なかった。守備に関して、サイドハーフをどこまで付かせるのか、この日のように追い越して来る相手に対してはもう少し助けてもらわないと厳しい気はする。

勇蔵→プレーの内容に関しては概ね安定していたし、苦労していた側面はあるにしても水際での対応で光った。で、ファールの判定云々に関しては、もう仕方ない。やってしまった事は戻らないし。ただ、その数分前のオーバーラップは状況判断として「絶対になし」だと思う。いくらいい形で奪おうと、あの状況でセンターバックが出て守備を薄くする、陣形をずらしてしまうのは愚の骨頂。セルフマネジメント、ではないけれど、状況に応じてプレーセレクトしていかないと。そのインテリジェンスを磨いていかないと。経験不足、で片づけて欲しくない。

佑二→逆取られたりしてたシーンはあったにしても、プレーの内容自体は終始安定、都倉に対しても空中戦では殆ど制圧。なんだけど、佑二に求めたい事は、もっと能動的にリーダーシップを獲ってこういう状況の時はこうだ!と指針を示すべきだと思う。試合終わった後に嘆くぐらいなら、俺はこう思うからこうしろ!ぐらいの強さがあっても良いと思う。尊敬できるだけの力と経験と持ち得る横浜の守備の核な訳だから、そういう部分を示しても良いと思う。ましてやああいう状況であれば……うん。

裕介→後半「は」よく持ち直したと思う。でも前半は悪い裕介。ランニングに対しての察知が遅れて、裏をすぐに獲られる。中盤との受け渡しが曖昧。その辺は依然として残る課題。後半のパフォーマンス見てると、出来てる時は出来てるんだけど……集中力かなぁ。ビルドアップのシーンではもう一段階、常に遠くの状況を見ておいてチャンスがあればプレスの局面を無効にするようなサイドチェンジとかにチャレンジして欲しい。裕介のサイドチェンジのクオリティはストロングポイント。意識してないと全く出さないけど、もったいない。そのチャレンジあればチームは大きく前に進むよ。

小椋→本人のコメント通り、終盤は押し込まれるシーンの中で最終ラインに吸収されて、セカンドボールを拾ったり、バイタルを消す役割が出来なくなってしまったのは反省材料。評価してるチャレンジする意識だけど、この試合での成功頻度は低め。まあ良いときもあれば悪いときもあるのは致し方ないとはいえ、そのバランスは1:1かも。まあそれが成功の方が多くできるように、練習練習だね。シュートは低く。

健太→ポジティブなプレーセレクトが出来ず、諦めて次善策を採ろうとすると著しく集中力が落ちてミスに繋がるのは1度や2度じゃない。悪い癖。この試合に関しては動きの量も少なく、プレーの質も低い。悪い方の健太。役割として健太の役割に意義はある、でもクオリティが乗せられなければ、意味はない。

兵藤→結果論だけど、このゲーム展開を考えるなら中央で各選手を繋げるグルーとなって欲しかったかな。基本的に流れが良いときは選択肢が沢山確保できて、コンビネーションを用いて良いプレーを作り出すけど、孤立すると存在感が希薄になってしまう。このゲームは後者。その辺は「個」として何が出来るか、ということを問われていると思う。周囲に求めるもよし、自ら打開するもよし。必要なのは実効力。

俊輔→カウンター時に自らが選択肢となる意志が低く、取り残されたシーンがあったけど、あれはなし。プレーをクリエイトする意識が高すぎて、レシーバーとなる意識が低下している感有り。コンディション的な要素もあるけど、元々の気質が表れてきている気はする。あくまでもアタッカーとして、選択肢となる必要があると言う事。それとディフェンス面。サイドバックのランニングに対してはちゃんと付いていかないと。茂木をサイドバックに張ってきたのは明らかに俊輔対策、そこでサボってたら相手の思う壺。

功治→カウンター時の逸機が全て。僕も「行け」と言ってしまったけど、フリーマン二人が中央に走り込む「3vs1」の数的優位で対面の相手を抜きに掛かって奪われてカウンターチャンスを潰してしまった事は大きく反省。その他でも余り存在感を示せず。相手のゾーンの中に埋没した。

千真→ゴールおめ。ナイスストライカー。ただ、決定機に絡む回数は非常に少ないよね。シュートも打ててない。周囲とのコンビネーションの問題もあるけど、千真自身が獲れる位置にどれだけ入ってるか、自分のプレーゾーンでボールを受けれているか、その辺は大事だと思う。ポストはある程度で良い、やっぱり仕事は点獲る事。要求して欲しいし、意志を示して欲しい。頑張れ千真。

和司監督→「意志を示す」ということの意義を感じて欲しい。ハーフタイムを除けば、試合中唯一明確に意志を示せるのは「選手交代」。そのメッセージが伝わりきらず、ピッチの選手達を「孤立」させてしまった訳だから、監督の責も問わざるを得ない。和司さんも監督してはまだ1年生、全てが全てうまくできるとは思ってないけど、これで2度目。同じ失敗をしていては掲げた目標に手は届かないということを真摯に受け止めて欲しい。「つまらない」では何も解決しないしね。

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随分残念な感じになってしまいました。ただ、すぐ次の試合がやってきます。準備期間は短いけれど、神戸と同じ傾向にある山形が相手なだけに、このゲームで得た教訓や反省を活かすべき。僕らも又下を向かず、前を向いて、うん。

ということで、ここまで!

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(´-`).o0写真も撮ってきました……でも僕も反省です。カメラにメモリーカード刺し忘れるわ、充電は万全じゃないわと、色々なミスが多かった。もっとびしっとしないと、自分も。ということであんまり関係ないですが、よろしかったらどうぞー。

( ´∀`)つ ミ 2010/3/27 J.League Division1 sec.4 ヴィッセル vs Fマリノス @ ホームズスタジアム神戸(picasa/me)

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March 23, 2010

パーフェクト・リベンジ@2010 J.LeagueDivision1 第3節 Fマリノス vs フロンターレ

復讐は華麗に、そして完璧に。

見たか、これが横浜の力。

2010 J.League Division1 第3節

Fマリノス 4-0 フロンターレ @ 日産スタジアム「パーフェクト・リベンジ」
F.Marinos:8'中村俊輔! 12'&40'山瀬功治! 60'栗原勇蔵!

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"能活に似てきた"、DF波戸康広"ベテラン、充実"、栗原勇蔵"MJ"、中澤佑二"どっしりと"、田中裕介"そつなく、スムーズに"、MF小椋祥平"大納言!"、狩野健太"ヨコハマのピルロになるか"(→79'河合竜二)、中村俊輔"ファンタスティックな囮役"(→62'長谷川アーリアジャスール)、兵藤慎剛"早稲田の記憶"、FW山瀬功治"川島キラー"(→86'坂田大輔)、渡邉千真"黒子でも"

フロンターレスタメン:GK川島永嗣、DF森勇介、薗田淳(→88'井川祐輔)、伊藤宏樹、小宮山尊信"標的"、MF稲本潤一(→80'楠神順平)、谷口博之、田坂祐介、FWレナチーニョ、鄭大世、黒津勝(→72'登里享平)

ホーム連戦での神奈川ダービー第二幕。横浜には中村俊輔、川崎には稲本潤一と欧州帰りのスターが相対するという事もあって注目度高く、スタジアムには35000の観衆を集めた。とはいえ、このゲームにはもう一つの意味。昨シーズンの苦い記憶へのリベンジ。その現れがビジュアルプロジェクト。大迫力のコレオグラフィは、大きなスタジアムを彩った。

スタメン、第2節でスタメンを外れた怒りをぶつけるようなミドルシュートを決めた健太がスタメンに復帰、そのポジションは中央ボランチの位置。兵藤が右に、功治がセカンドトップ気味の位置にスライド。それ以外は第2節と同じ。

対するフロンターレは、離脱中の中村憲剛・ジュニーニョに加えて、前節で寺田、菊地と主戦のセンターバックが立て続けに負傷し、今節は欠場。前節菊地の穴を埋めた薗田が代役を務める。その他は前節と同じ。テセ・レナ・黒津の3トップの破壊力、ショートカウンター発生機となる稲本のボールカットなど、前傾の新生フロンターレは前傾で迫力充分。

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【試合展開】

ボールが入った刹那、複数人が素早く収縮し、プレースペースも時間も与えない。前節復帰初戦で大きなインパクトを残した中村俊輔に対して、フロンターレは非常強く意識して試合に入ったのは明白だった。しかし、俊輔は囲まれれば簡単に裁き、収縮する事で空くサイドバック裏のスペースを簡単に使ったり、健太が展開して逆サイドで兵藤を中心に細かく繋いで前にボールを運ぶ事で相手の狙いを巧妙に回避。そして、その形がうまく嵌る。

自陣深く、相手のスローインを挟み込む形で奪うと、健太が空いた右サイドのスペースへ柔らかい浮き球のパスを流し入れる。このボールに千真に反応、そのまま前に運んでボックス際での1vs1、縦に抜く形でエンドライン際からグラウンダーのクロス!これをギュッと加速してダイヤゴナルにボールに飛び込んだ功治がニアで合わせる!このシュートは惜しくもポスト!リフレクションはフロンターレが拾い、掻き出すようにクリアするもそのクリアボールは中村俊輔の元へ、ワントラップ、そして左足振り抜く!ぶわっと浮いてグワッと落ちる軌道でファーサイドへ一直線……川島の抵抗を許さず突き刺さった!

Amazing!Super!Fantastic!GKにとっては悪夢の弾道、ぶわっと浮き上がって落ちる、凌ぐタイミングが殆ど与えられないシュート。振りとしてはアウトサイドでこするように?いや、違うな、とにかく何であんな弾道が……練習してたとかさらっと言ってるけど、風もあるし……これが天才って奴なのか……今思い出しても恐ろしい……。あぁ……なんだありゃ……。おっと。その前のボール奪取からの流れ、健太の空いたスペースを見い出しシンプルに使う意識、千真の突破とラストパスの質、功治の急加速ダイヤゴナルランからのフィニッシュ、3つの良いプレーが重なって素晴らしい形を作り出した。とりわけ2トップ間でイメージの共有が感じ取れた事、そのポジティブな手応えは3分後に結実する。

右サイドでボールを動かす中で、佑二→裕介と動かしてライン際に流れた千真にボールが入ると、千真は前を向いて森と対峙、千真は突破をちらつかせるフェイクを入れながらラインポジショニングを獲る功治のタイミングを計って森と薗田の間を縫うスルーパス!これで功治が見事にラインを打開すると、角度が狭まる中で功治はタイミングをずらす左足アウトサイドで川島を抜いて追加点!うひょー!功治キター!川島キラーっぷり発揮!お手本のようなサイドを使ったビルドアップからの崩し、センターバックからサイドバックにボールが動いて、それに呼応する形でトップが流れる、もう1人も関与意識を持ってポジションをずらす。これまでの事を考えると信じられないようなスムーズな流れ……。相手ディフェンスラインが余りに功治の動きを捉えていないと言うのがあったにしても、もうパーフェクト。できすぎ。

2点のビハインドを負ったフロンターレも反撃。稲本のボールカットからのテクニカルな突破でボックス際でのFKを得ると、レナチーニョが直接狙う!壁に当たったボールをもう一度!前節と同じ流れにひやっとさせられたが、これは飯倉が好セーブ。とはいえ、危うかったのはこれぐらい。全体的には守備陣が総じて冷静に対応。空中戦に置いてこれまで煮え湯を飲まされて続けてきたテセとのマッチアップで勇蔵・佑二が完勝、水際での対応にも漏れはなし。奪われた後の切り替えの意識高く、局面的にはうまく囲い込む・パックする形が各所に見られたりと(その中でも小椋の行動半径の広さとボール奪取能力は際だった)、迫力あるフロンターレの攻撃をうまく遮断した。又、ボールを奪えば、落ち着いたポゼッションでゲームをコントロール。左サイドでボールを動かす事で相手を寄せて、中央や右サイドに生まれるスペースをダイヤゴナルランでのボールの引き出しやオーバーラップで使ったりするシーンが多く生まれ、反撃の勢いを削いだ。

攻撃回数はほぼ均等な状況だったが、健太の目の覚めるようなミドルシュートがバーに直撃したり、兵藤のパス&ムーブからの飛び出し、裕介や勇蔵(!)のオーバーラップなど相変わらず可能性を感じるシーンはFマリノスに多く生まれ、ペースは揺るがない。そんな流れで迎えた前半終了間際、今度はラッキーな形で追加点が生まれる。ライン裏へのスペースボールが相手陣深くで弾むと、千真が追い掛け伊藤にプレッシャーを掛ける。伊藤は苦し紛れに蹴り上げるもこのクリアボールはボックス内中央に(セオリーとしてやってはいけないプレー)、薗田がバックヘッドで逃れようとしたが、これも中途半端。寄っていった兵藤の手に当たって功治に繋がる!ペナアーク付近、功治はワントラップして素早くフィニッシュ!狙い澄ましたグラウンダーのシュートはディフェンスをすり抜け、川島を抜きネットを揺すった!や・ま・せ!アレアレオレ!千真・兵藤がルーズボールに対して諦めずに寄せた事、そして功治が兵藤のハンドもあって勢いの削がれたボールを素早くシュートに繋げた事、ここも3つの良いプレーがあった。やっぱり良いプレーが繋がると、ゴールが生まれるよね。相手のミスもあったけど、ね。このゴールで3点リード、大きな大きなアドバンテージを持って折り返す。

後半、巻き直してくると思われたフロンターレだったが、メンバー交代もシステム交代もなく、ベンチが手を打ったような形跡は見られず。となれば、リズムは変わらず、Fマリノスペース。俊輔-功治ラインが開通し掛けたり、セットプレーのこぼれ球を功治が強烈に狙ったり、俊輔のダイレクトパスから生まれたカウンターで波戸の素晴らしいクロスを功治がアクロバティックに合わせたりと、功治キレキレ。又、連動した形で複数人が飛び出すような形が見られたりと、チーム全体が非常にアクティブでスムーズ、選手達もフットボールを楽しんでいる感すら受けるほど。その中で、新たなる「伝家の宝刀」抜刀。この日初めてのCKとなったセットプレーから、中村俊輔のアウトスイングのキックは高く弧を描く形でファーサイドへ、そこに飛び込むのは勇蔵!「マイケル・ジョーダン」のようにボールが来る場所よりもかなり手前でジャンプしてそのまま突っ込むように頭で合わせた!マーカー撃墜、ゴール決まる!勇蔵!すごーい長い対空時間!なんだあれwキックの精度はもちろんのこと、勇蔵は完全に相手を問題にせず、絶対勝てるならそこに合わせればいい。勇蔵最強伝説幕開け。2試合連続のセットプレーでの一発、自信になるね。

このアシストで俊輔は「お役ご免」、アーリアを投入。ほぼゲームが決まった中で、中村俊輔不在時にいかにゲームを作るのかというシミュレーションの出来る絶好の機会。違いを見出すとすれば、ポゼッションの中でのスピード感かしら。抑揚であったり、落ち着きと言う部分では少しなくなってしまう感じはあったか。ただ、ポジティブな流れの中で周囲の動き出しが活発な事もあって、それほど淀む事はなかったし、ボールムーブの中で連動して動き出すような形が出来たのは良かったかな。ただ、流石に健太(河合と交代)まで抜けると……まあその辺はゲームメーカー不在では難しいかな。

結局、この後互いに攻め合うもスコアはは動かず。Fマリノスが素晴らしいゲームでフロンターレを退け、神奈川ダービー2連勝を飾った。

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*祝・大勝利!もう言う事はないです!これまでの経緯含めて、Fマリノスに関わる人全てがこのゲームに対しての色々な思いがあったはず。だからこそ、このゲームは絶対に勝ちたかった。それだけに、結果が出て本当に嬉しい!もちろん、過去は消えないし、全てがチャラになる訳じゃない。それでもまず1つ借りを精算したこと、コンプレックスを解消できたこと、意義のある勝利だったと思う。まあ、まだこんなもんじゃ許さない。タイトルの道を阻むような形で相手の希望を打ち砕くような状況で今度は勝ちたい。同じ思いを味わせてやりたい。だからこそ、復讐の思いはまだまだ消えない。ただ、このゲームに関しては本当に良かった。

*ゲームの綾としては、川崎が設定した「奪い所」を回避したことに尽きるかな、と。新潟戦・名古屋戦を見る限り、攻撃移行への第一歩となる縦のパスを稲本を始めとした中盤が狙いに行くシーンがとにかく多く、そこから奪ってショートカウンターの形でゴールに迫ってた。実際、その迫力と実効力は抜群で、攻守両面に置いてとても脅威に映った。そんな肝となる高い位置でのボール奪取、川崎としては湘南戦で攻撃構築に多大に関与していた右サイドの中村俊輔に狙いを付けていたはず。しかし、Fマリノスはこのゲームで「狙われていた」俊輔に固執することなく、健太が中央からパスを散らし、逆サイドの兵藤がサイドでのボールムーブの起点となって攻撃を組み立てた(要は前節とひっくり返った)ただでさえ、中盤の数的不利(Fマリノス4枚、フロンターレ3枚)がある中で、この狙いのズレは致命的、殆ど意図する形でボールを奪えない。川崎はプレスにさえ出れなかった。プレスが機能しなければ、ボール奪取ポイントは自ずと低くなる、低くなれば奪ってもロングカウンター、もしくはパスを繋いで攻撃構築するしかなくなる。中盤の「スペシャル・ワン」中村憲剛不在の状況で繋いで崩す程川崎のサッカーは深みを持たない、ドリブルでの打開にも限界がある。これでチェックメイト。殆どの時間帯で優位にゲームを進め、そして完勝出来た大きな要因になったのかなぁと。

*Fマリノスとしては、前節と大きくやり方を変えた訳じゃない。ただ、左と右の役割が入れ替わった。前節の俊輔の役割を担ったのは兵藤。正直、この起用はびっくり。週中の練習試合でもやっていなかったらしいし、ぶっつけに近い形。ただ、うまく嵌った。寄せられても冷静に簡単にボールを動かしていく。早稲田でやってるんだもんね、サイド。昔取った杵柄か、相手を引きつけながら裁いて、又動いてパスを受けて、と連続したパス&ムーブでボールを動かしてサイドに起点を作った。+健太が3列目から攻撃にクオリティを付随していく。低い位置からパスを散らしながら、豊富な運動量でプレーに絡む。二人がゲームを作るプレーの中でとても大きな役割を担ってくれた。逆に、俊輔は前節の功治の役割、サイドに張りながら幅を保ち、時折空いたスペースを見出せば中央に入ってプレーに絡む。実際、ゴールを除けば多くのプレーに絡んだ訳じゃない。ただ、プレッシャーが来れば簡単に裁き失わず、あのファンタスティックなゴールもあって、「極上の囮」として川崎の目を引きつけた。実際、あんなんやられたら警戒せざるを得ないしね。試合後の会見によると、「意図を持って」変えた訳じゃないみたい……。ただ、開幕の金井のアンカー起用にしてもこういうのがうまく嵌ってるのを見ると、和司さんに運があるのかなぁ、と思ったりw

*で、中盤のボールムーブでサイドバックを引き寄せて生まれたスペースにトップが流れる。片方がスペースに流れればもう片方がポジショニングを変える。遠くなり過ぎないように、次の選択肢となれるように。それが嵌って2つのゴールを引き出した(先制点と2点目)中盤のボールムーブの流れに呼応し、二人が互いに意識し合いながらポジショニングを変え、良い距離感でプレー出来ていた事、そしてその中でイメージを共有して崩していた事は今後に繋がると思うし、続けていって欲しいな。欲を言えば、千真のゴールも見たかったけど、それは次節、だね。

*それと触れない訳にはいかない小椋の守備に置ける存在感。非常に広い行動半径で相手の楔に反応する形でバックラインとパックしては激しいタックルやらシビアなアプローチで相手からボールを何度も奪い、積極的なパスセレクトでボールを前に繋ぐ。それに加えてボール奪取して上がっていく癖が付いている勇蔵のカバーまでもこなす。その仕事量の多さには感服するし、その実効力の高さには頭が上がらない。非常にタフな仕事だったと思うけど、彼がリスクマネージメントしながら、ボールを奪う事でチームの攻撃が始まっていく。美しいパスサッカーは彼の多大なる貢献あってこそ。「みんなのために、勝利のために、僕は敵に嫌われる。」小椋ばんざい!

*ま、これだけの出来の良いゲームをしたので、細かい部分に突っ込む事は野暮。ただ、戒めじゃないけど、まあこの2戦は相手が拙かったと言う部分もある。湘南にしても川崎にしてもシステム的な構造的欠陥やコンセプトの機能破綻と言った要素が伴ったからこそ、これだけ主導権を持って、自由にゲームを作れたし、崩せた。でも、これからは違う。これだけ派手にやらかせば相手も対策を練ってくる。しかも次の2戦は、これまで苦手としてきた守備に高い意識を裂き、4-4のゾーンを敷いてくる神戸、そして山形。陣形的にはがっぷりよつ、ボールサイドに勤勉にプレッシャーを掛け、楔のコースを切り、バイタルにボールを入れさせないように締めてくるはず、きっとね。そういうチームと対峙していかに出来るのかは未知数だからこそ、浮かれてばっかりはいられない。まだまだ、このチームは発展途上、功治の言葉を借りる事なら「慢心せず」よりクオリティを高めていきたい。まだまだ、ちゃぶりまくらなきゃいけないみたいですしねw

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【選手評】

功治→流石の川島キラーっぷりは見事と言うほかありません。前述の通り、千真との関係性も良く、自らの良さをアタッキングエリアで発揮し続ければ、相手にとってはこれほど怖い選手はいない。動きの幅も量も充分、コンディションも良さそう。この結果で更に監督とは強い絆が生まれたかもw交代に関しては、「ご褒美」と受け取って欲しいな。ポリシーもあると思うけど「お疲れさん、もうええで」、ってことだと思うから。あと川崎さんへの皮肉だよ、ほらバスケの全員メンバーチェンジ的な。「もうええやろ、怪我されたらかなわんわー」って感じで。だから気に病む事ないと思います。良い仕事でした。

健太→ボランチ起用は守備面で少々怖かったけど、嵌ったねー。沢山走ってボールに絡み、高いパス精度でスペースに、サイドに裁いて、非常に大きな存在感。守備も良く戻ってたし、ボールにも良く寄せてた。奪いきるためにはもう少し頑張らないといけないし、少々プレッシャー受けてロストしてたりしてたのはマイナスだけど、この日の仕事量なら充分。バーに当たったシュートも惜しかった……。サテとか見ても、健太のいる意味はチームにとって大きいよ。後は良いパフォーマンスを「継続」して、「期待」を「信頼」に変えていって欲しいな。

兵藤→サイド起用には驚いた。けど、昔とった杵柄なのか、サイドでのボールを動かすプレーは非常に上手。寄せられても焦らず、引きつけて裁く。周囲の動き出し次第の部分はあるけど、盟友・千真との呼吸もいいし、出した後に出しっぱなしにしない「動きの量」も充分。上下動をサボらないし、周りを簡単に使ってくれるから、サイドバックの選手にとっても兵藤のサイド起用は嬉しい事かも知れない。後はゴールであったり、直接的な仕事をしてほしい!てかずっと言い続けるよ!大学であれだけ獲ってたし、同じポジションなら……うん。期待。

小椋→守備面での貢献は前述の通り。攻撃面の話。彼の意識の高さは本当に素晴らしい。「先」にイメージしてダイレクトで、パススピード速く出していく。時としてミスとなる事もあるけど、通ったときの意義は大きい。遠くを見る意識も強く、意欲的にサイドチェンジとかを出したりと、本当に良いプレーをしてると思う。これからも継続して欲しいな。

勇蔵(と佑二)→何はともあれ、まず無失点!テセとの対峙でこれだけパーフェクトに抑えたのは初めてじゃないかな?佑二含めて、になるけど、彼に起点を作られる事で押し込まれて、リズムが悪くなると言うのがこれまでの対戦ではあっただけに、どうしてもここは潰したかった。それだけにここで勇蔵(佑二も)が頑張ってくれたのは大きかった。この仕事だけで充分なんだけど、どうしちゃったのか、オーバーラップでもバリバリ行くのが今シーズンの勇蔵(佑二も)。正直言ってリードしてる展開でも行っちゃうのはどうかと思うんだけど(しかもよく足釣るし。佑二は釣らない)、まあやり切って帰ってきてるし、本職以上のポストプレーを見せたりと、面白いのでまあいいかと思ったり(良くないんだけどさ)セットプレーでも俊輔のお気に入りターゲットになったみたいだし、結果も付いてきてる。佑二とうまくマークを剥がし合いながらバコバコ獲って頂けると。てか、スゲー滞空時間、前で飛びすぎwでも大迫力!ナイスゴール!

波戸→守備は安定、攻撃も良いタイミングで顔を出してと、サイドバック「らしい」サイドバックだなぁと改めて感じました。イイ選手←今更。実際、うちのサイドバックはビルドアップを放棄して高い位置を取るということを昨シーズンまでやってきたけど、守備面を考えるとどうしてもボランチの負荷が増えてポジティブではなかった側面も強い。だからこそ、彼みたいに基本の出来る選手がいてくれるのは心強い。長いランニング、突破アクション、精度の高いクロスと、サイドの選手としての価値も出したしね。グッドです。

千真→獲れなかった事は残念、だけど、動きの幅は大きく、チームには大きく貢献してくれたと思うし、意義のあるプレーは多かった。功治との外・中の関係は凄い良いと思うので、これは継続だね。まあ多少シュートに行く回数自体が減ってる気がしてて、それはあんまりポジティブじゃないかなぁとは思うけれど(ポストに忙殺されたり、サイドに流れる事が影響してるのかな)、その中でゴール前で存在感を発揮するのか、千真の次のステップになると思うよ。次は獲ろう。

俊輔→惚れ直しました。あんなゴール魅せられたら、もうそりゃもうどうしようもありません。他のプレーに関して、前節に比べれば存在感は薄かったかな、ただ、その存在自体に価値があったし、彼自身ピースとして意識してるのか、受け手となろうとする意欲も見て取れた。その量であったり、ダイナミズムに関しては充分ではないけれど、コンディション次第かな。時間限定と言う話が出てるけど、実際チームにとってもそうした方が良い。現状では、運動量を維持出来なくなると、組織破綻の元になりやすい。まあ今日はあのゴールとアシスト、そして囮役でも充分ですよ。

※きりがなくなってきたのでおしまい。

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あー、二日経ってもまだきもちいー!でも、切り替えないとね。一試合一試合、しっかりと。

ということでここまで。うぇーへっへっへ。

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(´-`).o0写真も撮ってきましたー。この日も長い一日だった……。でも最高の一日!ちょっと光が強すぎて白く飛んじゃってるのはご愛敬wよろしかったらどうぞー。

( ´∀`)つ ミ 2010/3/20 J.League Division1 sec.3 Fマリノス vs フロンターレ @ 日産スタジアム(picasa/me)

(´-`).o0サテは……まあこれからもっとだね。色々と考えなきゃいけないよ、1人1人が。少し残念。

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March 18, 2010

First Step@2010 J.LeagueDivision1 第2節 Fマリノス vs ベルマーレ

2792日ぶりに復帰した優雅なるファンタジスタの技術と状況判断がプレーのクオリティを高めれば、呼応するように周囲が輝きだす。

改めて踏み出した最初の一歩は、希望と期待に満ちた第一歩。

2010 J.League Division1 第2節

Fマリノス 3-0 ベルマーレ @ 日産スタジアム「First Step」
F.Marinos:22'栗原勇蔵! 61'渡邉千真! 90'狩野健太!

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"意義あるビッグセーブ"、DF波戸康広"Re:Debut!"、栗原勇蔵"開幕、最高だろ?"(→81'金井貢史)、中澤佑二"意欲的ビルドアップ"、田中裕介"そのランニングが生きるとき"、MF小椋祥平"チャレンジの末のミス"、兵藤慎剛"適応の先に見えるもの"、中村俊輔"魔法使いから錬金術師へ"(→84'狩野健太"反骨の王子")、山瀬功治"取り戻した「脅威」"、FW長谷川アーリアジャスール"使われる意識と持ち得る才覚"(→81'坂田大輔)、渡邉千真"開幕"

ベルマーレスタメン:GK野澤洋輔、DF阪田章裕(→81'古林将太)、ジャーン、村松大輔、島村毅、MF永田亮太、寺川能人、坂本紘司、FW馬場賢治(→64'中村祐也)、田原豊、新居辰基(→71'阿部吉朗)

好天に恵まれたホーム開幕戦。レジェンドスター・木村和司「監督」のホーム開幕戦に、スタープレーヤー・中村俊輔の復帰戦が重なるという事で嫌が追うにも注目が集まり、観客数は30000人越え。サポーターもホーム開幕戦を盛り上げるべく、コレオグラフィに、トリパラ大行進にと様々なイベントを催し、日産スタジアムを華々しい雰囲気に包んだ。

そんなゲームのスタメン、キャンプ中に負傷をした勇蔵が戦線復帰しセンターバックに入った事で、小椋がボランチに、開幕戦で好プレーを見せた金井はベンチスタート。又右サイドバックには中村俊輔との関係も鑑みてか藤田ではなく波戸を起用。注目の中村俊輔はここ数年の居場所である右サイドに据えられた。

対するベルマーレ。昨シーズン、奇跡を起こし続けた絶えない運動量をベースに、ポストからのフリックやセカンドボールを拾ってくる攻撃に代表された知将・反町康治のロジカルなフットボールは、非常に不気味。昇格組に星を落とし続けたこれまでのFマリノスの傾向を考えれば、決して簡単な相手ではない(と試合前は思ってました)

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試合展開

開始早々、スタジアムが沸いた。千真のポストからの落としを受けて前を向いた俊輔が右サイドのスペースへと流れたアーリアを捉えて柔らかいスペースパスを通してFマリノスのファーストチャンスを演出すると、数分後には右サイドの細かい繋ぎから功治が抜けて中に切れ込みながらグラウンダーの折り返し、これを俊輔が戻りながら左足を振り抜く!左隅を狙ったグラウンダーのシュートは僅かに枠を逸れたモノの、その存在感をアピール。流れを引き寄せる。

リズムを掴んだFマリノスは、完全に中盤を掌握。最前線の3人と中盤の3人の意思がバラバラで実効力を欠く湘南のプレッシングを易々といなす。その中でも存在感を魅せたのが俊輔と功治。俊輔がミドルエリアでポゼッションをオーガナイズしながら変化を付け、功治がハイサイドに位置して得意のドリブル突破を仕掛け直接的な脅威を与える。まさに適材適所。そんな好循環の中、先制点が生まれる。右サイドからのCK、俊輔のインスイングのキックは弧を描いてファーへ、このボールに合わせたのは勇蔵!佑二が相手と競り合う間隙を突く形でフリーでヘッド、これがゴールカバーをすり抜けてネットを揺すった!見事!風が強い中でスピードのあるボールをきっちりと合わせてくるのは流石と言ったところか。このゴールが今シーズン初ゴール!前半はこのリードを保って折り返す。

後半に入り、巻き直してきた湘南は勢いを持って前に出てきた影響か、ミスがぽろぽろ生まれる嫌な流れ。しかし、カウンターから思い切った勇蔵の攻撃参加からのロングシュート(枠内!)で流れを断ち切ると、多少雑なパスこそあるモノの流れあるボールムーブからテンポの良いプレーでゴールに迫っていく(外→中→外のリズムでサイドのスペースに流れた兵藤のマークをはがしたり、中央で縦の出し入れでボックス手前での功治のミドルシュートの形を作り出した)そして、追加点!

相手陣、右サイドでのボールの競り合いの中、こぼれたボールを小椋がピックアップすると中央フリーとなっていた功治へと繋ぎ、功治は阪田との1vs1、タイミングを計りながらぎゅっとスピードアップして阪田を外してそのままフィニッシュ、これは野澤に止められるが、そのこぼれ球に反応したのが千真!千真が押し込む。ゴール内の選手がはじき出すも、既にゴールラインを超えており、2-0。功治の局面打開からのフィニッシュ、そして千真の嗅覚、試合前に流れた「俺マリ」の二人の言葉通りのプレー。良いところが出た。小椋もここはきっちりと繋いだしね。

反撃したいベルマーレだったが、ディフェンスがボロボロ。疲労から全体的に間延びし3ラインの間には大きなスペース、プレッシャーは当然掛からず、その隙間を縫われる形でFマリノスにどんどん前にボールを運ばれてしまう。となれば、Fマリノスに良い形が生まれる。フリーの小椋から俊輔、俊輔フリーで前を向いてタイミング図って体の向きと逆のパスで走り込んだ完全フリーの兵藤へ(兵藤は走り込む功治へのラストパスを出すもずれた)といった形や、ディフェンスラインからサイドへ、兵藤が受けて中央に繋ぎ、千真→俊輔と繋がる中で中央には功治が、外から回る形で勇蔵が(!)追い越す、俊輔は流れのままダイレクトで勇蔵を使い、勇蔵フィニッシュ(GK止める、こぼれ兵藤押し込むもポスト)と、追加点こそならなかったものの、綺麗な流れを作り出して、スタジアムを沸かせた。

残り時間も僅か、坂田、金井、健太がアーリア、勇蔵、俊輔に代わってピッチに入る。交代で入った選手にとって与えられた時間は僅か、その中で健太が魅せた!佑二がヘディングで跳ね返し、坂田→千真と繋がって、健太に渡るとカウンター気味の展開の中で健太はハーフタイムからドリブル発進!前に走る坂田が中央に走ってディフェンスが釣られて空いた右サイドのスペースにボールを運んで、ボックス手前から強烈に右足振り抜く!素晴らしい弾道で野澤を抜いてトドメの3点目!見事!見事!見事!素晴らしいシュート、前節満足のいかないパフォーマンス、俊輔加入の影響でスタメンを押し出される形となった健太の気概の見えたゴール。健太はこのゴールにも喜ばず。かっこいー!

積み重ねたシュートは29本、完全にゲームを掌握して攻め続けたFマリノスが今シーズン初勝利を飾った。ばんざい!

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*とにもかくにも、今シーズン初勝利!どんなに手応えを得ても、方向性に間違いなくとも、成績が出なければ疑念が生まれ、求心力が失われてしまう。そういう意味で、とにもかくにも結果が欲しかった。その結果がこれ以上ない形で獲れた訳だから大満足です。

*まあ最大の注目点であり、このゲームの主役はやはり横浜に帰還した「No.25」となるよね。彼がどんなプレーを見せるのか、彼が入る事でチームにどんな変化が生まれるのか、彼をいかに使っていくのか。合わせる時間がほとんどないという状態の中で、コンディション不良も伝えられていただけに……でも、杞憂だったね。俊輔の存在を周囲が意識し、俊輔も周囲の動き出しを敏感に感じ取りながらそれを活かす事を意識する。相互に意識し合う事で、連携面で不安はある程度払拭出来てた。その上で俊輔がもたらした効果として見て取れたのは、「役割分担」と「変化」だったんじゃないかな。

*まず、役割分担。手探り状態の中で、ピッチの中でポジショニングであったり、プレーが「被る」ような事が一番怖かったのだけど、試合前の話し合いが効いたのか、功治と俊輔は役割を分担して、互いの良さを出す形を表現出来ていた。大まかな役割として俊輔がポゼッションを担い、功治がサイドに張りながら仕掛けるという分担だったわけだけど、功治が逆サイドにいる事で俊輔にとっては1つの選択肢を与える事になるし、俊輔が攻撃を組み立てる役割を担ってくれる事で功治はアタッキングエリアでの仕掛けに注力出来る。凄い簡単な事だけど、お互いのプレースタイルにあった形で、相互にポジティブな意義があった。チームにとっても攻撃のバリエーションと幅を保つ一因になっていたんじゃないかなと。

*そして、「変化」。これまではダイレクトプレーでボールを細かく動かして相手を崩そうとしていたわけだけど、俊輔が入った事で彼を「ハブ」にした1つの形が出来た。懐の深いキープで「溜め」を生み、相手を引きつける。パスにアイデアや工夫を籠める事で相手の予測の逆を突く。一発のパスで局面を変える。これらのプレーが次にプレーする選手によりよき状況を与え、チャンスの生む土台となる。彼を経由していく事でそのプレーの価値が上がる感すら受けたし、その恩恵を受ける選手達はその状況の中で「楽しんでいた」ように見えた。もちろん、まだスムーズとは言い難いし、細かい部分だけじゃなくて、遠いところでの動き出しとかも絡んでくると面白いと思うのだけど、まあこれは時間を掛けて、もっともっと磨きを掛けて欲しいなと。俊輔のエスプリをチームとして消化出来ればよりいい攻撃が出来ると思うから。

*まあ、うまく「いきすぎた」側面は否めない。相対的な要素として、湘南の守備が破綻していたということもあるし(前線のチェイシングはおざなり、狙いきれない中で中盤が前に出ても散発的なアプローチに過ぎず、連動性は低い。バックラインは脅威を前にラインが押し上げられず。3ラインがバラバラでライン間にスペースが生まれてしまっていた)、相手の脅威のなさが思い切りを生んだ側面もある。まあ、俊輔本人からもそういう言葉が出ていたけど、よりシビアなプレーをするチームとやってどれぐらい出来るか。そういうちーむとやっても、この日のように実効力溢れるプレーが出来るように、より質を高めていく必要があるって事だね。

*快勝なんだけど、ちょっとだけ気になった事。基本、ポゼッションを握り、多くの時間主導権を握ってプレーしていたわけだけど、時折軽率なミスを起点としたカウンターを喰らってたよね。これは反省。まず、失う過程が悪い。細かいパスがずれたり、縦に入れるパスが粗かったり、それをインターセプトされる事で前傾のバランスの悪さを突かれる。ミスを消す事は出来ないけれど、軽率なミスや雑なプレーは出来るだけなくさないと。それと、「攻めれる」という状況があるとはいえ、過ぎたリスクテイクが散見される。飯倉に救われていなければ、一発二発喰らっていてもおかしくはなかった。サイドバックとボランチは相互の存在を意識しながら、出るべきシーン、出ないで待つシーンを判断しないと。痛い目見てからじゃ遅い訳だし。

*その他、千真のポストがそれなりに収まり、その起点に絡む形でのダイレクトパスでの崩しが何度か見られた。楔→ポスト→ダイナミズムアクションという、綺麗な流れが出来ていたのは良かった。千真のポストは余りうまいとは言えないけど……まあ速く、アングル良くサポートしてあげる事であったり、イメージを共有する事で連動したプレーが沢山増えると良いかな。

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選手評

長くなってしまったので、簡単に。

俊輔→攻撃の場面は前述の通り、良かった。コンディション的な事を少し。鋭いスライディングで戦う意志を示したり、幅のある動きを見ても決して悪くはないかな、と思ったけど、後半時間が過ぎてからは運動量が激減し、こなさなければならない守備の役割をこなせなくなっていたと思う。現状では70分超えると……かな。ここは上げてきて欲しい。

功治→責任感の表れか、ビルドアップに苦しんでいればポジションを落として攻撃構築を助けに行き、守備に奔走したり、チームへの貢献の為に自らの良さを殺してしまう悪癖がよく顔を覗かせていたが、俊輔の加入で自らの強みをより前面に押し出すプレーが出来たのかなと。相手が最も怖がるバイタルでの仕掛け、スペースへの飛びだし、そしてシュートへの意識……こういう功治をより頻度高く出していけばゴールの可能性は高まっていくはず。ゴールこそ獲れなかったけど、プレーの質は高かった。

勇蔵→ナイスゴール!ど派手な復帰にはびっくり。非常に価値のあるプレーだった。コンディションというか試合感かな?風の影響もあってハイボールの処理が不安定だったかなーとは思うけど、攻め上がってチャンスに絡んだりとプレー自体は積極的。勇蔵が帰ってきてくれた事は本当に大きい。おかえり!

健太→屈辱のベンチスタートを力に変えてトドメの3点目。危機感高まって、目の色が変わった健太は凄い事をやってくれる。あの気概には震えた。本当に素晴らしい意識だったと思う。ここから。

兵藤→非常に行動範囲広く、パスの受け手として隙間隙間に顔を出して、バイタルに入り込んでいくプレーで俊輔を始めとした周囲とうまく絡んだり、飛び出したりと、存在感。チームのグルーとなれる選手としてその存在は希少。シュートは次こそ。

飯倉→ビッグセーブ二つ、大きな価値。勇気ある鋭い飛びだしでシュートコースを消したのは飯倉らしいプレー。信頼を得るプレーだったし、ポジション争いでも完全にリードかな。

小椋→この日に関してはチャレンジの成功率……意識は失って欲しくないけれど、雑になりすぎない事。危ないぜ?後ろには控えてるよ……

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とにもかくにも、初勝利良かった。でも目線は次です。現状のチームの力が試される、そして何よりも昨シーズンの大きな屈辱の返済が掛かるゲーム。川崎、強いけどね。やるしかないっしょ。

ということでここまで。

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(´-`).o0写真も撮ってきましたー。VPのお手伝いから、トリコロールランド、そしてスタジアムの中と長い時間日産スタジアムにいた訳ですが、そんな僕の一日の行動録にみたいになってますがwよろしかったらどうぞー。

( ´∀`)つ ミ 2010/3/13 J.League Division1 sec.2 Fマリノス vs ベルマーレ @ 日産スタジアム

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March 08, 2010

スタートライン@2010 J.LeagueDivision1 第1節 FC東京 vs Fマリノス

失敗も、成功も、その全てが先に繋がるマイルストーン。

新生Fマリノスのスタートライン、ここから僕らは「前へ」進む。

2010 J.League Division1 第1節

FC東京 1-0 Fマリノス @ 味の素スタジアム「スタートライン」
FCTOKYO:90'+1'平山相太

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"ポールショット"、DF藤田優人"Debut!!!"、中澤佑二"リスクの意味を"、小椋祥平"90分間は薄れない"、田中裕介"欠けた集中力"、MF金井貢史"逆襲のセンスエリート"(→90'+2'パブロ・バスティアニーニ"足跡")、兵藤慎剛"問われるべき「意志」"、狩野健太"エンジン掛からず"(→61'坂田大輔"1つのプレーの意味")、山瀬功治"打開しきれず、周囲も使えず"、FW長谷川アーリアジャスール"及第点では物足りない"(→79'清水範久)、渡邉千真"忙殺"

FC東京スタメン:GK権田修一、DF椋原健太、森重真人、今野泰幸、長友佑都、MF徳永悠平、羽生直剛(→64'梶山陽平"全てを変える存在感")、中村北斗(→69'石川直宏"復活証明")、松下年宏、FW鈴木達也(→76'赤嶺真吾)、平山相太

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久々のアウェー開幕!不安と期待が7:3ぐらいだったにしても、やはり開幕となると胸が高鳴ります。

気になるスタメン。Fマリノス、勇蔵、松田と相次いでセンターバックに故障者が続出し、誰がその穴を埋めるのかが焦点となったが、大方の予想通り小椋が一列下がる形で対応。小椋が下がったことで空いたボランチの一角にはTMのソニー仙台戦で大きな発見となった金井が抜擢された。その他、移籍加入した藤田優人が右サイドバックでJ1デビュー、2トップの一角にアーリアが入るなど、これまでを考えると目新しいメンバーか。

対する東京も、開幕前に大怪我を負ってしまった米本、昨シーズン負った怪我の手術をした梶山と中盤の中心となっていた二人がスタメンから欠けるスクランブル布陣、サイドバックの徳永をコンバートし、羽生と共に中盤中央に。徳永のコンバートで空いた右サイドには椋原。その他、移籍加入の松下・森重がスタメン、トップの一角には鈴木達也。注目されたナオ、梶山は共にベンチから戦況を見守る。

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【試合展開】

今シーズンの幕開けは、今後を予期するような心臓に悪いピンチから始まった。右サイドのFK、松下の鋭く曲がるキックがゴール前に入ると、中央に飛び込んだ中村北斗が佑二の手前に入ったヘッドで合わせる!絶妙なコースに飛ぶもこれはポスト直撃、こぼれ球を掻き出す形で難を逃れたが、いきなり冷や汗をかいた……。

その後も雨に濡れ滑るピッチによって生まれるミスが各所で見られるなど、落ち着かない展開。ひやっとするようなミスが自陣で生まれることもあったが、徐々にFマリノスが押し込む展開に。起点となる平山の所は小椋・佑二がシビアなアプローチすることで起点を作らせず、中盤の帰陣もある程度きっちり、羽生・徳永のボランチコンビでは幅の狭い展開しか生まれないこともあってコースを限定すれば金井の読みとポジショニングが冴える。いい形でボールを奪うと、多少狭くとも顔を出す選手をシンプルに預ける形でボールを運び、楔からのサポートを絡める形で東京ゴールに迫る。しかし、サイドからのクロスはターゲットに合わず、細かいパスからの崩しも高い集中力で中央に鍵を掛ける今野・森重を揺さぶるには至らず、可能性を感じるフィニッシュシーンはセットプレーからアーリアから千真とうまく繋がって最後は千真が頭で流したところをボックス内から兵藤が受けて放ったシュートぐらい(これはGK正面)となかなか決定機は生まれない。

時間と共にアタッカー陣のボールレシーブアクションが減退し、なかなかボールが前に入らなくなると、東京も反撃。中盤を助けるように落ちてマークを外す平山にボールが入り始め、平山のダイレクトに落としを起点に後方から追い越す形で攻撃の流れが生まれ始める。しかし、こちらもFマリノス守備陣がきっちりと対応。スコアレスで折り返す。

後半も序盤はFマリノスペースに見えたが、ポストを絡めるも相変わらずボックス内に入れず、今野・森重の視野内でのプレーではなかなかゴールを脅かせず。功治が細かいパスムーブの中で中央に切れ込みミドルを放つも枠外。この展開にベンチが動き、濡れたピッチにボールフィーリングが合わなかったのか精彩を欠いた健太を諦め、坂田を投入。坂田は中盤右サイドに張る形でスピードを持ってスペース裏を狙う形か。しかし、濡れたピッチにミスを怖がったのか、ハイサイドに張る坂田へとパスが出ず、健太を失って溜めの消えたFマリノスは徐々にリズムを失う。対する東京は本来核となるべきチームの心臓・梶山陽平、そして昨シーズンのMIPとも言うべき石川直宏を次々と投入。これがゲームの分水嶺となる。

梶山の投入で東京は本来とは言わないまでも、彼がクオリティのあるパスを配球することで展開に幅が生まれ、アタッカー陣が前を向いてプレーする事が増えていく。互いに間延びし始めて、オープンな展開になっていった事もあったが、交代によってプレークオリティが上がった東京と逆にクオリティの落ちたFマリノスでは、可能性の感じるチャンスの数に差が生まれていくのは必然。大きな展開から右サイド深い位置でボールを収めた平山のエンドライン際からのドリブルに兵藤、藤田と国見な選手達がいなされて打ち込まれるという危険なピンチを逃れ、これはスコアレスドローかというロスタイム、このゲームのクライマックスが待っていた。

坂田が相手ボックス手前でシュートの打てるタイミングを逃し、サイドに追い込まれてボールを奪われると、長友がハーフライン付近の赤嶺へ縦パスを入れると、赤嶺はすぐさま走り込むナオへ展開、前がオープンなナオは一気にスピードアップ、潰しに出た小椋の一か八かのスライディングを間一髪のタイミングですり抜けると、数的同数の大チャンスに。右サイドボックス際まで持ち込んだ所で、Fマリノス守備陣は二人で前を塞ぎに行く、ダイヤゴナルにパスを引き出そうとする赤嶺に対してもマーカーが付く、しかし大外に走り込む平山に対しては誰も警戒出来なかった……ナオはフリーとなって走り込む平山をきっちりと捉えてラストパス、平山もそれに応えるようにきっちりとダイレクトで流し込む、飯倉届かず。最後の最後に待っていた歓喜に、味スタ大爆発。

ビハインドとなり、すぐさまバスティアニーニ投入でパワープレーに出るも少ない時間ではゲームは動かず。開幕戦は東京が劇的な形でモノにした。

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*普通ならちょっとがっくりしちゃうような負け方、なんだけど、思った以上に出来た事、そして出来なかった事がはっきりしたと言う意味で「今後に繋がる」ゲームは出来たと思う。成功体験も、失敗体験も、ショッキングなロスタイム弾でさえも、本当に良い「学習機会」であったはずで、後はここからいかに学び、捉え、今後の糧と出来るか。ここをスタートラインに、前に進んでいけば、きっと未来は開けてくると思うしね。

*おさらいしていきましょうか。まず、出来た事、繋げた事と守れた事だね。まず繋ぐ事。相手が急造で甘さが残る組織だった事、スリッピーなピッチで細かなミスが出た事は差し引いても、しっかりと顔を出し、勇気と決断力を持ってパスを出せば、ボールは繋がっていくと言う事が実感出来たはず。意図する形でボールが入れば、その次の展開がイメージ出来る、良いアングルやタイミングでサポートも生まれる、連鎖が生まれるよね。とはいえ、アタッカー陣が前に入り込んでその後の動き直しもなく足元にばかりパスを求めて展開が閉塞するという時間帯もあったから、その辺はまだまだコンスタントに出来るとは思わないけど、ね。出し手の積極的なチャレンジ意識(楔を狙う意識やボールを動かす・運ぶ意志)は強く感じられたから、後はそれに応える受け手の引き出す動きが「継続的」に出来れば、もっともっと良くなっていくかなと。

*守備に関しては、「ポジションブレイク」や「ダイナミズムアクション」をする回数が少なかった事もあって(これは後でね)、帰陣意識を持ちながらブロックを組んで守ると言う意図は感じ取れた。高い位置から行きすぎず、ボールホルダーの前を塞いでコースを切る事で選択肢を限定し、次を狙うという形でボールが絡め取れてたと思う。組織的、というより、個人の裁量で守ってる節があって(小椋の速い出足でのシビアなボール奪取アクション、金井の展開を読みながらのコースを寸断するポジショニング)、人が変わってうまくできるかというと非常に微妙だとは思うけど、大して練習していないにもかかわらず、安定してある程度守れたというのはこのチームのベースになるし、チャレンジする上での大きな支えになるんじゃないかなと。

*その上で出来なかった事。崩し、かな。和司さんの「ちゃぶって、ちゃぶって、ちゃぶって、狙う!」という言葉であったり、細かく繋ぎながらも「最後は見つけたスペースにダイナミズムアクション!」という形を練習で繰り返していた訳だけど、このゲームではそういうプレーは非常に少なかった。ポストに楔が入って、サポートして前を向いて、その先が個の崩しやフィニッシュでしかなかった。スリッピーなピッチでボールが「伸びる」傾向もあって、ミスを避けたいが故に難易度の高いプレーやチャレンジするようなプレーに対して自重する傾向があったのかな?と言う気はするけど……まあ物足りなかったかな。

*もちろん、個人で行く事、ミドルを撃つ事は悪いとは思わない。ああいうピッチ状況だし、何かが起きる可能性もあったしね。ただ、前でごちょごちょやって、可能性の低いミドルシュートや福数人いるところに仕掛けじゃ、相手の対応としては難しくなかったと思う。首を振られる事も、逆を取られる事もなく、視野に常に入れておく状況で対応出来るからね。ましてや、能力が高く、集中力も高かった今野・森重(ちなみに昨シーズン後半戦で失点数が一番少なかったのは東京)が相手、もっともっと変化が欲しかったし、組んで日が浅い訳だから揺さぶって連携の危うさを表面化させたかったかな。

*今後の課題となると、アタッカー陣がいかに能動的にボールを引き出せるか、そして周囲の選手達が勇気を持ってダイナミズムアクションを起せるかというオフ・ザ・ボールの頻度とクオリティ。イメージを共有して、崩すアイデアをバイタルで表現する事。そして、決断を持ってプレーをやり切るという意識。簡単な事ではないし、時間は掛かると思うけど、マリノスタウンでの日々の練習から高い意識を持って、継続してチャレンジしていって欲しいな。さすれば道は開けてくるはずだから。

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【選手評】

*特別扱いは金井!センスと感性を持って展開を読み、いいポジショニングからのボール奪取、ユーティリティ性を活かした多彩なポジションでのカバーリング、シンプルにユース仕込みの細かいプレーのうまさを活かしてのダイレクトでのシンプルな繋ぎ、非常に良い仕事をしてくれました。バランスとしても、相方・兵藤の動きを尊重しながら、「二人で出て行く」ようなリスクフルな攻撃参加は自重してくれたし、チームの為になるプレーをしてくれたと思う。それと評価したいのが彼の姿勢、サイドバックとしてセカンドチームにも入れず腐りそうになりながらもソニー仙台戦で巡ってきたチャンスを活かしてアピールして、開幕戦スタメンを掴み取った。これは本当に嬉しい事。この日のパフォーマンスは間違いなく先に繋がる、小椋とは又違う魅力を表現して、それこそこのポジションを掴むだけの可能性を感じさせたわけだから。後は継続して欲しい。

*次、小椋!失点に繋がるナオのドリブルに対してのチャレンジがどうしても焦点となってしまうところだけど、あれはもうしょうがない。相手がスピードに乗ってる状態でファール覚悟でチャレンジに行った結果。緊急的なセンターバック起用ながら、非常に積極的な「マムシアプローチ」で起点となるべき平山を大いに苦しめ、能動的な攻撃構築の意志(ドリブル怖いけどねw)、そして楔へのチャレンジと、チームに足りなかった勇気溢れるプレーを見せてくれた。小椋のような能動的に「チャレンジ」出来る意志を持った選手が増えていけば、このチームは絶対に変わる。その象徴として小椋にはチャレンジし続けて欲しいし、その姿勢をとても後押ししたい。よかったよー。

*藤田くん、Fマリノス、そしてJ1デビュー戦、良かった!前に立ったディフェンスを外す、アングルを作るといったパスを繋ぐ為の能動的なプレーであったり、多少スリッピーなピッチに精度を欠いたとは言え、相手が「おっ」と思うようなタイミングでのスペースボールや楔を見せ、裕介が得意とするような大外から斜めのランニングで裏を獲るアクションを見せてくれたりと、思った以上にやってくれるなーと。それと何より素敵だったのが、インターセプトアクション。「開けて」誘って狙う、よくドゥトラや隼磨がやっていたようなインターセプトを彼がやっていたことにグッときた。駆け引き、と言う要素が大きく出るんだけど、成功した時の利点は大きい(相手が前傾になるので、カウンターに繋げやすい)クオリティを見せてくれたという意味で今後に期待!

*吊し上げ、健太かな。うーん、全く、だね。濡れたピッチにアジャスト出来ず、ボールフィーリングが悪くて精度全くなし、判断も遅いし、動きの幅も小さい、「プレーに参加していない」という評価も納得。TMや練習見てもコンディションは悪そうには決して見えなかったからあくまでも気持ちが空回ったと思うんだけど、ちょっと残念だったかなぁ、僕のユニフォーム、今年「14」だし。まあ挽回のチャンスはあると思うし、健太ややってもらわなきゃ困る選手、こっからもう一度だね。

*その他、簡単に。

飯倉→失点はノーチャンス、飛び出しなど判断に狂いなし。哲也との争いはまず「ポールショット」だね。哲也負けるな←哲也びいき

佑二→経験の浅い小椋とのセンターバック(天皇杯で1試合あったぐらいかな?)だけど、うまく小椋の良さを活かしながら、自らもエアバトルでは高い勝率を見せて存在感はあった。けど、何故に最後はリスクを冒さなきゃならなかったの?失点シーンで存在がないのは???と思う。

裕介→吊し上げたいぐらい出来は悪かった。集中力に欠けてミスが目立った。裕介はもっとやらなきゃダメ、主力なんだから。

兵藤→繋ぐシーンでは中心に。ただ、存在感というか実効性が低く、「ただ、媒介となってるだけ」って感じもある。梶山と比べると可哀想だけど、同じポジションの選手としてああいうクオリティを付随するようなプレーが欲しい。それと、やり切る意識、撃てるシーンで撃たずに中途半端な選択をして奪われるは最悪の判断。ちょっと厳しいけど、もっと、だね。

功治→キレ自体は良いけど実効性を欠いたし、相変わらず周囲との絡みという面ではうまくいってない。功治が主体となってボールを動かすという展開はあんまり期待出来ないのが本音。まあ仕掛けて抜けば良いんだけど、今のところは「使われる選手」かな。守備への意識は○

アーリア→収まる事は収まるし、サイドに流れながらボールを引き出したりしたけど、もう少しバイタルでの変化であったり、アクションが欲しかった。アタッキングゾーンでいかに仕事するかがアーリアに求められてた事、そういう意味では存在感は薄かった。

千真→ポストに忙殺されて、フィニッシュ2本じゃエースとは呼べないかな。相手が非常にシビアだったとはいえ、もう少し消えたり、逃げたりしながら美味しいところを持ってくぐらいで良かった気がするよ。受ける事はアーリアにやらせてね。その辺の役割分担を早めにしてほしいかな。

坂田→負けたのは坂田のせい、と言ったら言い過ぎだけど、それぐらい失点前のやり切らずに逃げて奪われたプレーには意義があったと思うんだよね。スタメンを外された事であったり、サイドで使われてる事をよしとしないのであれば、もっと積極的になって欲しいし、自信を持ってプレーして欲しい。殻を破るのは結局自分だと思うしね。

ジロー→繋ぐ事とかはうまいし、順応性は高いけど、多くは求められないよね、ゲームメイクとか。うん。坂田の使い方もそうだけど、意図が見えない。

*和司さん→チームとしては一応及第点、ただ、交代でゲームバランスを壊したのは反省して欲しい。役割や特徴の違いを軽んじた交代で中盤の選手を一枚「削った」事で明らかにチームのボールの動き方が悪くなった。健太が悪かったのは分かる、他の選手にボールを動かし、変化を付ける事を期待したのかも知れない。ただ、それが出来なかったという意味で、唯一それが出来る健太を下げたのは失敗だった。坂田を入れて、そうしたら誰が坂田を使う?そういうこと。結果論かも知れないけど、そういう些細な事でゲームが請われるという事を学んで欲しいな。まだまだこれから、つまんねーとか言ってんじゃないよ!自分で面白くしろってんだ!

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てなところでしょうか。長くなっちゃいましたが、開幕スペシャルという事で。

とにもかくにも始まったばかり、前向いていきましょう。

ということでここまでー。

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(´-`).o0あいにくの雨模様でしたが写真も撮ってきましたー。今シーズンも出来るだけ雰囲気伝わるような感じで続けていけたらなーと思ってます。まあほぼ自己満足なのですが。よろしかったら見てやってください。

( ´∀`)つ ミ 2010/3/6 J.League Division1 sec.1 FC東京 vs Fマリノス @ 味の素スタジアム(picasa/me)

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March 06, 2010

Adventure! -F.Marinos '10 Season Preview-

その幕が開いたら、何が待っているのだろう。

その先に進んだら、どんな事が起こるのだろう。

わからないから面白い。

不安や恐怖を感じながらも、その先に待っているはずの歓喜と希望を見据えて、前へ、先へ。

Fマリノスと共に歩むんだ、楽しまなきゃ損々!

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いよいよ、2010年シーズンの開幕。

日本各地でカラフルなユニフォームを纏った人々が街を彩り、賑わい、そしてスタジアムに集う。そんなに日常のはじまり。

そして、僕とあなたの横浜Fマリノスの新たなるスタートの日。ということでシーズンレビューに変えて。

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【木村和司改革】

日産の歴史を彩るレジェンド・木村和司を監督に迎え、新たなる道を歩み始めた2010年のFマリノス。監督経験なしという経歴に対する疑念と往年の名選手の帰還という期待感が入り交じる中で、彼が始めに打ち出したのは、選手の意識改革からだった。

伝統的に守備的なポジションに守備能力に長けた屈強な選手を並べ、その強さを用いて堅牢な守備を築くことでチームのベースとしてきたFマリノス。しかし、その分チームの体重は後ろに掛かり、又現代フットボールに置いて重要性を増す「攻撃構築」に関してはおざなりにされてきた。その結果として、きっちりとした守備組織を築かれた時には攻撃の第一歩となる部分できっかけとなるパスが入らず、又入ってもすぐに戻してノッキングすることも珍しくはなかった。

そこに木村和司のメスが入った。「前を向く」「簡単に戻さない」「50/50のボールを使わない」と言った能動的な攻撃構築の土台となるボールムーブを可能にする為のテーマを選手達に与え、こびりついた悪癖の改善に乗り出した。パスゲーム的な練習の中でゴールとして「楔」を入れることに設定したり、中盤での攻防に重きに置いた11vs11(FWを抜いた9vs9)でも、最終的に楔が入ったらゴールへとなだれ込んでフィニッシュへ繋げていく、といったような目的意識を明確にした練習メニューを設定し、選手達の意識改革に取り組んでいる。

とはいえ、その改革はまだ始まったばかり。選手達は意欲的に取り組んでいるとはいえ、新たに与えられたテーマに戸惑いが見え、そのテーマに拘泥し無理なプレーが出たりと、「悪癖」の改善にはほど遠い。しかし、千里の道も一歩から。「楽しいフットボール」の実現の為に、木村和司改革は続く。

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【ちゃぶれ!】

そして、アタッキングエリアのテーマとなるのがこの「ちゃぶる」という言葉。余り綺麗な言葉ではないそうだが、「釣りだす」「引きつける」といったような意味があるそうで、その「ちゃぶる」ことで、相手を崩す事を描いている様子。

事実、整った組織を崩すためには、そのバランスを崩し、スペースを作り出す事が必要になる。そこで流動的にポジションを入れ替えながらショートパスを繋ぎ、相手を引きつけながら空いてきたスペースをダイナミズムで突こうとしている。要は3人目の動きを用いて崩すと言う事だと思うのだけど、その前段階として「ちゃぶる」ことにも意識を裂きなさいよ、ということなのかなと。

そのための練習は非常に多く行われており、その成果も現れつつある。練習試合でも、ダイナミズムランニングに対しての積極性は非常に高く、ダイレクトを含む速いボールムーブの中で最終的には走り込む選手へのパスという形で攻撃を形取られるシーンは各所で表われている。

きっとこういうプレーが試合でも出来れば、スタジアムは大きく沸く。そして、きっと「楽しいサッカー」と思ってもらえると思う。そのためにも、頻度を高め、精度を上げ、イメージを共有すること。ハードルは高いが、選手達にはチャレンジして欲しい。「楽しいサッカー」の実現の為に。

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【キープレーヤー】


中澤佑二(CDF/No.22)

日本代表の不動のセンターバック、そしてキャプテンとして重責を担う佑二だけど、横浜でも大きな大きな責を担う。非常にリスクフルなバランスの中で厳しい対応を強いられることは昨シーズンにもまして増えるはず。その中で彼が経験と高い地・空万能の対応能力を持って、相手の攻撃を止めてくれるのはチームが勝利を得る為の大前提。厳しいノルマかも知れないけど、失点数を去年と同程度に抑えてほしい。さすれば、横浜は上に行ける。

小椋祥平(DMF・CDF/No.30)

開幕戦は恐らくセンターバック、なんだけど、勇蔵・マツが怪我から復帰すれば、恐らく中盤の底を担うはず。彼の良さは何よりも「前」への強い意志。特徴である奪い所を見定めての思い切りの良いアプローチからのボール奪取アクションは言わずもがな、繋ぎの部分での「前」の意識が非常に強いことは今シーズンの大きなキーとなる。現状、攻撃構築に大きな問題を抱える中で、彼の積極的なパスセレクトから攻撃にスイッチが入れば、チームは回る。第一歩となる。失敗を恐れず、積極的に、そして意識高く取り組む横浜の「マムシ」が今シーズンの横浜の鍵を握る。

山瀬功治(OMF/No.10)

昨シーズンはチームのスタイルにフィット出来ず、若手の積極起用の煽りを受けて起用時間も限られたりと、不遇の時を過ごしたエース。しかし、今シーズンは自らを高く評価してくれる監督が就任し、信頼を獲得したようで不動の存在になってくるはず。細かいパスを中心とした攻撃スタイルにある程度から見ながらも、得意とするドリブル突破やゴール前に飛び出すことで「相手を壊す」プレーに期待したい。俊輔のサイドチェンジから、アイソレーション気味に1vs1、そこでぶち抜く、みたいなシーンが増えてくれば、攻撃パターンは更に広がる。今シーズンはフル稼働、そして二桁、横浜のNo.10の意義を示すシーズンにして欲しい。

渡邉千真(FW/No.9)

昨シーズンは新人最多得点記録を更新し、B代表の趣はあったモノの日本代表にも選出されキャップも獲得、大きな躍進を遂げた訳だが、今シーズンはプレースタイルを知られ、その大きな実績は相手の警戒を呼び、更にマークは厳しくするはず。その中でいかにゴールを奪うか。楔の受け手として起点となる働きも求められるけれど、何よりも千真の良さはゴールを獲ること、そして千真の仕事もゴールを獲ること。昨シーズン同様、いやそれ以上に千真には「獲って欲しい」。2年目のジンクスなんて吹っ飛ばせ!

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【シーズン展望】

端的な言葉で表せば「心臓に悪いシーズン」となりそうだ。

流動的なポジションチェンジから多くの人数が攻撃に絡み、ダイレクトパスを媒介に相手守備陣を崩しに掛かる。言葉にすると非常に魅力的に映るが、その裏に潜むのは大きなリスクがある。オリジナルポジションが大きく崩れ、又攻撃参加する人数が多い為、非常に大きなスペースが空く。そして、具現化しようとするプレーの難易度が高く、それだけ成功率も低くなる。

しかし、「失点数はあんなもんだから、何とかなるだろう」と言った言葉にも表れるとおり、抱えるリスクに対してのマネジメントへの意識は薄い。となると、危険に晒されるシーンも多くなるのは必然。事実、これまでの練習試合でも攻撃が失敗に終わった後、前掛かりになり薄くなった守備陣形を突かれる形でカウンターに晒されることも多く、簡単にフィニッシュを許したり、ラストボールを出されたりと、ひやっとするシーンも多発した。

フットボールに置ける定説は、守備>攻撃。攻撃の成功を「ゴール」とするならば、成功に終わる可能性は非常に低く、多くの攻撃が「失敗」に終わる。その成功を「シュート」に置き換えてもその確率はさして大きくは変わらない。その確率から考えれば、失敗したときのリスクをいかに軽減し、失点しないようにするか、という事が「勝利」への確率を上げる訳だが……そう考えると、木村和司が今やろうとしていることは「面白いサッカー」にはなるかも知れないが「勝てるサッカー」ではない、と個人的には思っている。

実際、練習に多くの時間を攻撃に割き、どこでボールを奪うのか、奪われた後いかに守るのか、といったアプローチがなされておらず、ぶっちゃけちゃえば恐らく守備の事はほとんどやっていない。限られた時間の中で「意識改革」という非常に時間の掛かる要素にプライオリティを置いたことの弊害でもあると思うが、守備に置いては大きな不安を抱えたまま開幕を迎えることになったのが偽らざる現状だと思う。

新しい監督、新たな選手、新しいテーマ、新たな課題に新たな弱点、新チームには新たな希望もあれば、新たな不安があるのは当然。しかし、現状を鑑みた時、今シーズン笑って終わる為には、表現しようとしていることを高いレベルで具現化し、出てきた課題をしらみつぶしに消化していくしか道はない。

不断の決意を持ち、高い意識を有し、勇気を持って、チームと共に前を向く。

というのが、今の気持ち。当たって砕けろ、じゃないけど、やるしかないんじゃ←

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ということで直前になってしまいましたが、こんなところでしょうか。

そろそろ僕も準備して出発します。正直胃が痛いですし(単に病気っぽいですがw)、恐怖感もあるんだけど……もうそんなこと言ってられないよ!もう始まるんだから!

さあ、いこう!

ということでここまでー。

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(´-`).o0タイトルの「Adventure」は、capsuleの曲のタイトルからもらいました。忘年会のサポスライドショーで使われてた曲なんだけど、それが自分に凄いフィットして、お気に入りになったので、「どっかで使ってやろう」と手ぐすね引いてましたw特に好きなのが、「せっかく生きてるんだ、楽しまなきゃね ソンソン 憧れのキミにもっと 近づく為の冒険」という部分。実際好きでやってることで、本来なら一番楽しいはず。なのに、義務感や悲壮感、余裕がなくなったりして楽しくなくなっちゃうのは悲しいこと。だからこそ、自分は楽しみたいし、楽しまなきゃ損かなーと。もちろん、真剣に向き合って、出来ることをして、その上で、なんだけど。だから今シーズンのテーマは「with Tricorole!」で「Adventure」だったりします。正直不安だけど、ドキドキワクワクも凄いある。だから、悲壮感とかはとりあえず横に置いておいて楽しもう、と思ってます!LET'S ENJOY!

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March 05, 2010

僕の見るJリーグ'10 -2-

少し間が空いちゃいましたが、続きです。数的なバランスが……ざっと行きます、ざっと。

※繰り返しになりますが、チームによって大きく偏りがございます。ご了承ください。

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湘南ベルマーレ

おかえり!

(´-`).o0とにもかくにもおかえりなのです。Jクラブ4つを抱える神奈川は、もっともっと盛り上がって欲しい。そういう意味で今シーズンはトップカテゴリに3つのクラブが在籍することは非常に刺激的だと思うし、新たな盛り上がりが生まれることを期待しちゃったりなんかして。共に歩んだ左伴さんが営業に大奮闘みたいで、応援している場合じゃない側面もあるけれど、ベルマーレが昇格を果たした事は神奈川のサッカーを考えると非常にポジティブなのかなと。

(´-`).o0とはいえ、限られた予算規模で何とか揃えた戦力を見ても、J1というより高いレベルの舞台で戦い抜けるかというのは未知数。J2で劇的に劇的をこれまでかと言うほど重ねていくような勝ち方を沢山してきたということは、それだけ紙一重の勝負を演じざるを得なかったと言うことの裏返しでもある。大きく戦力アップするような補強が出来なかったわけだから、反町監督の持つ分析力と現実性、チームに根付いた強きメンタリティ、そしてアクティビティを軸に置いたシンプルなフットボールと余すことなく表現することが生き残る為の唯一の術。昨シーズン同様に旋風を巻き起こせるか、厳しいとは思うけど、その戦いぶりには注目したい。

(´-`).o0んで、平塚のチケットどうなってしまうん?争奪戦の予感……てかどこに座ろうか……。

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清水エスパルス

【ブレイクスルーのラストピース】

マイナーチェンジを繰り返しながらも高いレベルで維持してきたゾーンディフェンスも、ダイナミックなランニングを対角線のフィードで使うコレクティブなカウンターも、お家芸とも言えるサイドバックを有効に使った幅のあるサイドアタックも、それぞれに質は高い。

しかし、タイトルには届きそうで届かない。

そこでこれまでにも増して大きな変化を加えようとしているのが今シーズンのエスパルス。最大のポイントを上げるとしたら、やはり清水の星・小野伸二の故郷凱旋、ということになるだろう。

ドイツ・ブンデスリーガのボーフムではそれなりに出場機会を得ていたにも関わらず、このタイミングでの復帰。正直驚いた。ただ、彼自身「このタイミングがベスト」と語ったとおり、地元でやりたいという奥底に眠っていた願望と自らのコンディショニング、うまく重なったからこそ実現したのかなぁ。

そんなタイミングで復帰してきたシンジが期待されることは、この2つなのかな。1つはコレクティブなチームの中で足りなかった「変化」というエッセンスを与えること、そしてもう1つは沢山の成功体験をチームに還元すること。今度こそ「勝負所」で勝てるチームとなる為に、タイトルに手を掛ける為に、そのラストピースとして小野伸二は請われたのではないかと思ってる。

漏れ伝わる話を聞く限り、システム変更に踏み切ったり、起用法に大きな変更が見られたりと、これまでの殻を破ろうとする姿勢が垣間見える今シーズン、故郷帰ってきたスターがどんなプレーを魅せるのか、そしてそれがいかに清水を変えるのか、注目。

(´-`).o0個人的な好みを言えば、エスパルスのバランスは非常に好ましいと思ってたから変わってしまうのは残念だったりもするんだけどね……。

(´-`).o0もういっこ、個人的に思うことだけど、小野伸二という選手は「金を払って見る価値」のある選手であると思う。彼の美しい技術、驚かされるようなアイデア、そして柔らかくて優しいパスは見るモノをワクワクさせるし、純粋に「サッカーって楽しいな」って思わせてくれる選手。そしてうちには時を同じくして、「金を払ってみる価値」のある選手が帰ってきた。そんな「俊輔vs小野」というマスコミが涎を垂らしそうな見出しを付けられるゲームがな、なななななんと!4月に実現します!4/3(土)!日産スタジアム!15:00KickOff!いいですか、4/3(土)ですよ!皆さんチケット買って見に来てね!ね!ね!←ショッピング番組風

(´-`).o0でも、僕は淳吾推しです!淳吾調子良さそうだね。見てないから分からないけど、ウイングにコンバートされてからイキイキしてるようす。中盤での守備負担に後ろ髪引かれることなく、右ウイングでその才能を存分に発揮出来てるのなら、今シーズンは大復活の年になるか?引き続き注目してます。

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ジュビロ磐田

ちょっと遅めの韓国ブーム到来。

(´-`).o0李根鎬様々だった昨シーズンの影響からか、今シーズンは元ヴェルディの李康珍を釜山から、そして鹿島から朴柱昊を獲得したジュビロ。昨シーズンかなり失点がかさんだから、後ろの補強に力を入れた印象。その影響で、センターバックをやりたいと言って出て行った那須さんはここでもプリメイロボランチに・゚・(つД`)・゚・

(´-`).o0柳下監督のサイド重視のサッカーは少し頭打ちな感じがしなくもないけど、ジウシーニョが復帰して、松浦やら山本と言った若手が本格化してきたら、怖いチームになるかも、と言う気はしてる。というのも前は獲れるからね。その機会が増えれば、それだけ結果も残すはず。まあ、そんな気配が出てきたタイミングで又李根鎬様は欧州に行くんだろうけどw

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アルビレックス新潟

地方型モデルクラブ、最大の危機。

(´-`).o0過去最高位に導いた鈴木淳監督との契約を延長せず、黒崎コーチを昇格させる人事がきっかけとなったからかどうかは分からないけれど、大きな負の波が新潟を襲った。乗るとビッグセーブ連発安定感増していた守護神北野が大宮へ、不動のセンターバック千代反田が名古屋へ、守備はあれだけど攻撃には光るモノを見せた左サイドバックジウトンが鹿島へ、そしてダイナミックなランニングと精緻なキックでチームに欠かせぬ中盤のエンジンとなっていた松下が東京へと、躍進を支えた主力が次々と移籍。チームの核であり、替えの効かぬ絶対的エースマルシオ・リシャルデスこそ残留したモノの壊滅的なダメージを受けた感じは否めない。

(´-`).o0資金的に余裕がないこと等も影響したんだろうけど、こうなると若い選手を再び育てながら凌ぐしかない。ユースで実績を積んだ黒崎監督がいかに若手を育てるか。養和の加藤大はエロうま、一個上の養和のプリンス木暮、パワフルなサイドプレーヤーゴートクなどなど、面白い選手は揃ってる印象。燻ってるアトムやえなりと言った選手達のブレイクスルーもありえる。というか、ないと本当に厳しいことになる予感。

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名古屋グランパス

【大型補強に見える本気】

今オフの主役!

その結果、3年目を迎えたピクシー体制で初めて「タイトルを取る」という言葉が出た。それだけ2年間自らが積み上げてきたモダンフットボールへの自信とも受け取れるが、何よりも決め手となったのは超強烈な補強にあったのではないだろうか。

最も懸念だったセンターバック、吉田麻也がオランダへ移籍、怪我がちだったバヤリッツァも退団と層が薄くなっていたところに加入したのが(別に掛けてはいない、断じて)田中マルクス闘莉王。本来であればあり得ないビッグネームであるが、フィンケ監督との対立の末、構想外となったところをすかさず立候補してこの希代のモダンセンターバックをチームに加えた。そして、もう一枚は新潟の堅守を支えた千代反田充。二人とも前所属チームとは毛色の違うのモダンなラインディフェンスへの順応が必要になるが、能力・経験を考えれば前任に勝るとも劣らない。中盤には相思相愛で獲得に相成った未来を担うドリブラー金崎夢生、札幌でポテンシャルを見せたダニルソンを獲得。金崎のドリブルワークと機動性能にしても、ダニルソンのパワフルかつダイナミックなプレーにしても、これまでの名古屋には余りなかった特徴であり、フィットすれば面白い。

名古屋は非常にコレクティブなチームであり、戦術的な様々な約束事があると言う話も漏れ伝わってくるだけに、新戦力がいかに順応出来るかという問題はあるけれど、これだけの巨大戦力。フィットしたときの到達点の高さは計り知れない。

これほどの潤沢な戦力が揃ったのだから、タイトル獲得はピクシーに課された「ノルマ」と言っていい。その初戦がガンバ、天皇杯リベンジ含め、注目の一戦。

(´-`).o0考えてみたら去年も途中でケネディ・ブルザノビッチ・アレックス、かなり取ってるんだよねぇ。そういう意味では凄い陣容が変わってるってことを意味するよね。さっすがトヨタだ、半端ねぇ。

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京都サンガFC

ディエゴくれよディエゴ、イケメンやらカカ獲ったんだからディエゴくれよ←こだわり

(´-`).o0去年の西京極がトラウマになりそうなぐらい辛かったので(試合はボロボロだわ、GW被って京都駅はとんでもない感じだった)、今年は気が進まなかったりする自分が居る……サンガドリンクはあんま美味しくなかったし……思い出にはなったけど。

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ガンバ大阪

【問われる「日本一のパスサッカー」】

天皇杯決勝で魅せた魔法のようなコンビネーションからの先制点、天皇杯準決勝で見せた積み上げてきた組織守備、チームとしての1つの極みなのではないかと思うほど、ガンバは素晴らしく強かった。

ガンバといえば、遠藤保仁・二川孝広・橋本英郎・明神智和の4人が軸となり、あうんの呼吸で抑揚を付けながらボールを動かすパスサッカーが代名詞。しかし、もう一つの特徴としては、そのパスムーブの終着点として強烈なストライカーを擁してきた印象が強い。抜群の動き出しでパスを引き出し、そして華麗に決めまくった大黒将志は少し毛色が違うが、アラウージョ、バレー、レアンドロ……タイプはそれぞれ異なるモノの局面打開が出来て、ゴールへの迫力を感じさせる優秀なアタッカーであったことは間違いなく、美しき中盤でのパスムーブの終着点として大きな存在感を放っていたと思う。

しかし、今シーズンはそのFW陣に何だか怪しい空気が漂う。前線と中盤を繋ぎながらマルチなプレーで攻撃の軸となっているルーカスは健在なモノの彼は本質的にストライカーではなく、そのストライカー役となるべく西野監督のリクエストを受けて入団したゼ・カルロスは調整遅れで現状起用されるかは微妙な状態。レアンドロの代替案として獲得したペドロ・ジュニオールは怪我を抱えている為現時点では出場不可。山崎・播戸とこれまでベンチから大きな役割を担ってきた選手が移籍したこともあり、その後続に続くのが経験の浅い平井・宇佐美という陣容。宇佐美のポテンシャルの高さは置いておいて、ガンバの前線らしくない感じがしてならない。

日本一美しいパスサッカーが、失った終着点。その時インテリジェンス溢れる彼らはどのような決断をするのだろう。決定力を補う分だけの数多くの決定機を生み出すか、より自ら奪いに行く形を作り出すか、それとも新たなるストライカーを「育てるか」。この答えが今シーズンのガンバの鍵となる。

(´-`).o0個人的には現時点では、JJかな。ポストワークに関しては周囲と合ってきてるし、コンディションも良さそう。後はラストボールの種類がサイドからと言う形になれば結果を残しそうな気もする。平井はちょっと格落ち感。宇佐美も同じかな。ちょっとまだ、ってかんじ。

(´-`).o0ガンバが雇ってるガンバ○○的な女の子のレベルがハイレベルすぎる。

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セレッソ大阪

おい、ハンカチとバリカンもってこいよ?

負けたら泣いて、反省の為に頭丸めるんだろ?

(´-`).o0と皆様のご期待に応えて強がってみましたが、久々に見る乾くんは非常に楽しみでもあります。やっぱり一度は惚れた相手だからねぇ。成功体験を得て自信を持って帰ってくるわけだから、どれだけ成長したか、凄い楽しみです。もちろん、香川もJ1の舞台でどれだけやれるのか。彼はJ1でもバリバリ抜いちゃいそうな気がするし…おっかねぇ。他にも家長やら播戸やら清武に高橋大輔と積極補強、マルチネスが凄いイイ選手という話も聞いてるし……怖いねぇ。

(´-`).o01つ不満なのは、僕は長居「スタジアム」に行きたかったのに何故か長居「球技場」開催になったこと。ワールドカップやったスタジアムに行きたかったのにー。

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ヴィッセル神戸

やべぇ、予約しなきゃ新幹線。

(´-`).o0ホムスタのかっこよさは異常。

(´-`).o0永井謙佑強化指定、大きな責任だよ、他にも福大の高橋や、駒澤の三島といった大学でも有数の選手を獲ってきただけに、育てる責任があるよー。みうみう頑張ってー。

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サンフレッチェ広島

【ガラスのフットボールはアジアを渡れるか】

個人的に昨シーズン対戦した中で最も強いと感じたのがサンフレッチェ。デコイにスルーに後方からのダイナミズム、崩すアイデアが豊富に出てきて、全く捕まえられなかった開幕戦の衝撃は今でも鮮明に覚えてる。

そんなサンフレッチェが今シーズン、アジアに打って出る。しかし、チームの軸であった柏木陽介が移籍し、ボランチとして欠かせない選手となっていた青山敏、裕介をボロボロにした高速サイド・ミキッチなどが怪我で欠場、陣容固まらないまま臨んだホーム初戦では痛い黒星スタート。サンフレッチェの良さが出し切れないままの完敗だったようで、ちょっと残念だったり。

あれだけ高いレベルでイメージ共有しているチームだからこそ、新戦力を加えて、戦力アップ!とはいかないのが常。しかし、まずは自分達が美しいサッカーを取り戻すことが先決。そして取り戻した上で、あの美しいサッカーを携え、ACLに臨んで欲しいと1人のサッカーファンとしては思う。

J1での1年間を経て更に磨き抜かれ、強化された「ガラスのフットボール」、ちんちんにやられた側としては興味は尽きない。

(´-`).o02列目と3列目で穴が空いちゃってるのが厳しいところ、なんだろうなぁ。高萩であったり、森崎弟であったり、高柳であったり、既存戦力を現状では中心にしていくしかないと思うけど……どうなんだろうね。

(´-`).o0平繁出しちゃったんだよね……寂しいな。大崎はいるけどさ。てか、前俊……

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ということでざっとですが何とか間に合いました!これですっきり開幕出来る!まあ相変わらず失礼なところもあったと思いますが……なんか、はい、すいません。

ということでここまで!いよいよ開幕!楽しみましょう!

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March 02, 2010

中村俊輔、Fマリノス復帰に寄せて。

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遠回りだったのかも知れない。

その遠回りは、多くの人の心にわだかまりやしこりを残し、派生しないはずの移籍金を生み出してしまった。

それでも僕は、久々にトリコロールのシャツに袖を通した姿に胸が高鳴らせ、「Fマリノスを優勝させて、強くしたい」という言葉に期待してしまう。

それは「中村俊輔」というプレーヤーが僕のヒーローであるからに他ならない。

だから、全てを飲み込んでこの言葉を贈りたい。

「おかえり、ヒーロー」

スペイン1部リーグ、RCDエスパニョール所属の中村俊輔選手が、完全移籍にて加入することが決定しましたのでお知らせ致します。

中村 俊輔(Shunsuke NAKAMURA)

ポジション:MF

国籍:日本(神奈川県出身)

生年月日 :1978年6月24日

身長/体重:178cm / 70kg

経歴:
桐光学園-横浜マリノス/横浜F・マリノス(1997年~2002年/日本)-レッジーナ(2002年~2005年/イタリア)-セルティックFC(2005年~2009年/スコットランド)-RCDエスパニョール(2009年~/スペイン)

代表歴:国際Aマッチ出場93試合 24得点(2010年2月25日時点)

主な個人タイトル:
1997年 Jリーグ優秀新人賞
1999年 Jリーグベストイレブン、Jリーグ優秀選手賞
2000年 Jリーグ最優秀選手賞、Jリーグベストイレブン、Jリーグ優秀選手賞、日本年間最優秀選手賞
2000年 アジアカップ2000 ベストイレブン
2001年 Jリーグ優秀選手賞
2004年 アジアカップ2004 MVP、ベストイレブン
2006-07 スコットランドPFA年間最優秀選手賞
2006-07 スコティッシュプレミアリーグベストイレブン など

「横浜F・マリノスに移籍することが決まりました。やっぱり、ここまで難しいこともありましたけど、無事F・マリノスに戻って来れて非常に嬉しく思っています。良いプレーをして、自分の経験を生かしてF・マリノスを強く、チームが大きくなれるように貢献していきたいと思いますので、よろしくお願いします」

F.Marinos Official

昨夏の大騒動の末のスペイン移籍から7ヶ月、「もう道が重なり合うことはないのかな」なんて思っていたから、こんな結末が待っているとは思っても見なかった。

そして、彼は求道者だから。積年の夢の実現の先に待っていた困難、だけど、そんな困難こそ彼が待ち望んでいたモノだと思うから。その困難を前に、悩み、考え、黙々と取り組み、乗り越えることにこそ、この挑戦の意味があると思ってたから。

だからこそ、本当に驚いてるし、自分的には意外だなぁと思う。

とはいえ、理屈としてはシンプル。それだけ俊輔は、出場機会を欲してたということだろうし、そして迫り来る(恐らくは最後となるであろう)ワールドカップへの危機感がこういう形となって表れた、と言うことなんだと思う。

それ自体は否定も肯定もしない。彼の中での決断だから。ワールドカップとスペイン挑戦という「最大目標」と「夢」を天秤に掛けた上での取捨選択、どちらを選んだとしても、俊輔の決断を尊重したいと思うから。

そして、横浜のこと。

落胆と傷を伴った昨夏に関連する言葉が彼の口から発される事はなかった。3000人強、日産スタジアムに集まった観衆が求めているモノとは違うモノだったと思う。

そして、その言葉では昨夏に残したわだかまりやしこりを消すには至らなかったと思う。

現段階で全てのわだかまりやしこりを消す為にはやはり何らかの言及が必要だったと思う。ただ、僕は言葉は言葉でしかないと思う。

俊輔がすべき事は、「中村俊輔」というサッカー選手として、ピッチの上で支払われた対価に見合う「価値」を示すこと。信頼に足るだけの「姿勢」を示し、自らが持つ「質」を表現し、純然たる「結果」を残し、身銭を切らせてしまった横浜にタイトルをもたらすことで、賞金を持って還元して欲しい。

そして、プレー面。まずJのスピードに慣れ、チームとして取り組んでいることを理解し、消化し、イメージを共有し、その上でチーム内競争に打ち克つ事が大前提になるわけだけど、培ってきた技術と経験を持ってして「中村俊輔」だからこそ出来ることを期待したい。

例えば、積年の大きな課題であり、このチームのアキレス腱となっている「攻撃構築」。シビアなプレッシャーやきっちりと組まれたゾーンを前にすると手をこまねき、なかなかアタッキングエリアにボールを運べない。これは悪癖の改善に取り組んでいる今も尚、課題の消化にはほど遠い。その中で沢山ボールに触り、ゲームを作ることを信条とする俊輔のプレーがチームを助ける一助となるのではないか。自らの技術・精度・イメージを駆使して、キーパスを入れていくことで攻撃の「スイッチ」をONにする。

これは一例に過ぎないけれど、「俊輔帰って来てくれて良かったね」、というような効果をもたらして欲しい。会見にもあった通り、蓄積された経験を享受することで若い選手達の成長の促進に一役買う事もそうだけど、何よりもピッチの上のパフォーマンスで納得させて欲しい。それがあって初めて、今回の移籍騒動がハッピーエンドになると思うから。

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ちょっとしゃっちょこばっちゃったけれど、最後に僕の素直な気持ちを。

以前も書いたけれど、僕にとって中村俊輔という選手は特別な選手。彼の生み出すファンタジーに魅せられ、引き込まれたからこそ今の僕がある。

今回の経緯は自分でも、思うことはある。正直言って、今でも正しいのかどうかは分からない。

けれど、僕は彼のプレーが好きだから。魔法の左足から繰り出される柔らかいトラップ、相手の逆を取るフェイント、驚かされるようなピンポイントの精度、そして、溜息が出るほど美しい放物線……これが毎週見れるかと思うと、理屈抜きに嬉しい。

だから、素直に言いたい、「おかえり」って。

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はい、まあそういうことです。うん。

とにもかくにも、帰ってきたからには、頼むよ、俊輔!ということでここまで。

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(´-`).o0これは蛇足だけど、既存の選手達に対して。ビッグネームの加入に胸躍らせたり、戦々恐々としたり、反感を覚えたりしてるのかも知れないけど、これだけははっきり言える。同じチームで同じピッチに立ったら、代表の「No.10」だろうと、レジェンドだろうと、1選手同士。簡単にポジションを譲って欲しくないし、蹴落とすぐらいの気概を見せて欲しい。個人事業主として、自分の居場所は自分で守る。「新入り」にでかい顔させんなよ!

(´-`).o0もちろん、彼の持ってる経験や技術を学ぶこともして欲しい気持ちもあるんだけどね。彼がしてきた経験は得難い経験だと思うし、それは彼が望んでることでもあると思う。それにサッカーオタクだから色んな事知ってると思うし、恐らくプレーも見てるはず。それが必ずしも正解とは限らないけど、違う視点からのアドバイスが何かを切り開くかも知れない。それも又付加価値の1つだし、権利はしっかりと行使するといいさ。

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