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November 08, 2009

木村浩吉監督契約解除に寄せて。

Photo

彼のクラブへの愛情、選手への愛情、私情とも言うべき感情はチーム作りにも選手起用にも滲み出ていた。

正直なところ、私情とも言うべき情が絡む采配、スクラップ&ビルドの繰り返されるチーム作りに疑問に思うことも、不満に思うことも、多々あった。いや、現在進行形でその疑念を拭うことは出来ていない。

それでも、不満があろうとも、疑念を持とうとも、彼のことが嫌いにはなれなかった。その曇りなき愛情にシンパシーを感じずにはいられなかったから。

そんな彼と共に過ごせるのは後わずか。どのような結末が待っているのかは分からない。それでも……


最後まで、共に。

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木村浩吉監督 今シーズンをもって契約解除のお知らせ[2009年11月04日]

横浜F・マリノスは、今シーズン(天皇杯を含む)をもって、木村浩吉監督との契約を解除することを決定いたしましたので、お知らせいたします。

木村 浩吉(きむら こうきち)

【生年月日】 1961年7月12日

【出身/学歴】 東京都/早稲田大学

【サッカー選手歴(獲得タイトル)】
1977~85  三菱養和サッカークラブ
1985~90  日産自動車サッカー部
1988~89  天皇杯優勝・日本サッカーリーグ優勝・JSL杯優勝(2年連続三冠達成)

【指導歴(獲得タイトル)】
1991~92  日産自動車サッカー部 ヘッドコーチ
1992     日本サッカー協会公認 S級ライセンス取得
1993~96  横浜マリノスヘッドコーチ
1993      天皇杯優勝、アジアカップウィナーズ選手権優勝
1995      Jリーグ サントリーシリーズ優勝
          Jリーグ チャンピオンシップ優勝
1997~99   横浜マリノス 育成統括コーチ
2000~05   横浜F・マリノス「ふれあいサッカー」プロジェクトディレクター/日本サッカー協会ナショナルトレセンコーチ/INAS―FID知的障害者日本代表アドバイザリーコーチ
2006  横浜F・マリノス チーム統括本部 主管
2007 関東学院大学サッカー部コーチ
2008 横浜F・マリノス チーム統括本部長
2008 横浜F・マリノス監督

【戦績】
■2008年(7月14日監督就任、Jリーグ第17節より指揮)
Jリーグ 8勝4敗6分(9位)/ナビスコカップ 準々決勝敗退/天皇杯 準決勝敗退
■2009シーズン(2009年11月4日時点)
Jリーグ 10勝9敗11分(10位)/ナビスコカップ 準決勝敗退/天皇杯 4回戦進出中

F.Marinos Official

*ご存じの通り、コーキチさんが監督の任を今期限りで解かれることになりました。3年契約を2年残したところでの事実上の「解任」。クラブ側は今回の件の説明として、「成績不振、去年からの改善が見られない」「選手起用などの采配面での問題」とのこと。ここ数年中位に燻り続ける状態に危機感から復権を見据えるクラブが苦渋の決断に至ったようです。

*実際、現場の最高責任者として結果に対する責任を問われるのはプロの監督として逃れられない十字架。チームとして過渡期にあり、将来を見据えた育成路線を掲げていたことや、田中隼磨・大島秀夫という一線級のプレーヤーを失ったにも関わらず外国人含めた即戦力補強が一切なかった側面を考えれば酷な注文にも映るが、プロの監督しての最も大きな判断基準が成績であることはやはり逃れられない。厳しいけれど、うん。

*ただ、本当にこの時期に発表する意味があったのか。まだリーグ4試合、なおかつ天皇杯も残っているにも関わらず、既成事実を作るようにもの凄いスピードで全てが決まっていく。当然の事ながらクラブは喧噪に包まれ、がちゃがちゃする。フットボールクラブとして選手や監督が次の試合にしっかりと集中出来る環境を作り出す事こそ一番大切なことのはずにも関わらず……。しかし、今回の決断に至る経緯で残り試合も、現場で戦う監督やコーチ、そして選手も無視された。フットボールをないがしろにするようなやり方には嫌悪感しか覚えない。

*正直、思うことは色々ある。でも、そういうのは全部シーズンの後にしようと思う。まだ、シーズンは終わってない、試合が控えている。残留が決まろうと、目標を達成する可能性がなくなろうと、全ての試合は消化試合なんかじゃない。1プレーでも多くの成功体験を、1つでも多くのゴールを、そして1つでも多くの勝ち星を掴むことで手応えを自信に、自信を確信に変えるチャンスがある大事なゲーム。目の前のことを全力で取り組み、未来に繋げていくことこそ、今Fマリノスがやるべき事。だから、僕も目の前の試合に集中する、一試合一試合、大事にする。愛情を持って取り組んでくれたコーキチさんと共に。

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本当に色々あったけど、なんだかんだ言って好きだったんだなぁと再確認する今日この頃。つんでれ?

とにかく、最後まで共に、うん。まずは今日、大分戦。

ということでここまで。

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(´-`).o0雰囲気とか心配になって、昨日は練習行ってきたけど、相も変わらずにぎやかで緩すぎるぐらい笑顔に溢れてました。一安心。まあ色々選手達も人間だからこそ、混乱したり、不安になったりと様々な感情はあると思うんだけど、そういうのを明るい雰囲気で吹き飛ばそう、なんて感じがしました。コーキチさんも凄い盛り上げてたしね。前日メニューなのでいつも通りのレクリエーションミニゲームが中心でしたよっと。

(´-`).o0ということで写真も笑顔ばっかりです。よろしかったらどうぞー。
2009/11/07 トップチーム練習 @ マリノスタウン Pitch-A(picasa/me)

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Comments

いまいち納得できない人事ですよね。
若手の躍動はこの人のおかげであるところがかなり大きいはずなのに。
本当に2年後健康的な方法で強くなりうるチームっだっただけに、やっぱり残念です。

Posted by: 市村 | November 08, 2009 at 12:51 PM

市村さん、初めまして。コメントありがとうございます。

>若手の躍動

我慢強く、自らのリスクを賭して起用してきたからこその成果、ですよね。もちろん、そのために犠牲にしてきた部分もあります、ただ、未来の為には必要だったプロセスなのではないかと改めて感じています。

未来のことは分からないし、コーキチさんがこの先よりチームを発展させられるかどうかは未知数でしたけど……それでも残念です……。

まあとにもかくにも今は目の前のことを大事にしたいです。

ではでは。

Posted by: いた | November 08, 2009 at 01:34 PM

まぁ解任自体は反対はしない。
続投しても文句は言わなかったが。
ただ次の監督がまたギャンブル度が高いのが気になる点。
しかも、過去のカリスマであり、シーズン途中の解任は出来ないだろうし・・・


時期に関しては、次の監督に人事権をある程度渡すために今月中にするしかなかったかなという気もします。

Posted by: 七氏 | November 08, 2009 at 05:17 PM

こんばんは

用兵術は、
『無理に若手を使わんんでも…(24節H千葉)』
『この場面は様子見でいいんでないかい?どうしても3枠使わんでも…(4節A新潟)』
なんて、いつも見ていました。

戦術は
『はまったときには強いな…。でも見切られるともろいな(3節H柏)…』
『(俊輔騒動後の)チームが波風立つ中、鳥肌が立つほどのナイスゲーム!(14節H浦和)』
『何も無いときは何もない…(21節A東京)』

なんとなしに、どれもが特徴的な采配でした。細かいことは気にしないというか…。
試合の分析はいたさんに任せるとして(試合の見方が、フラットで、それでいてマリノス愛が滲み出ています)、

木村浩吉さんには、皆が感謝しなければならないと思います。
Jリーグ。長くやっていれば、いいときもあれば悪いときもあります。
ここ1~2年は2部に落ちてもおかしくない状態だったような気がします。

レギュラー戦力は出て行くばかりで、入団したばかりの選手も出て行くばかりで、
連れてくる外国人はパッとしないし、『来たい』といっている選手も取り逃がすし、
そしてお金もないし。。。

それでも僕らは1部にいる。

いろいろ言いたい試合もあったけど、入場料が高い思う試合もあったけど、パッとしない順位が続いているけど、2部転落しない程度の順位を保ってくれた浩吉さんに感謝です。
悪いときのバイオリズムをいかに乗り切るかが重要。重要なのは1部に居続けることだとこの季節は特にそう思います(今日の千葉サポーターを見ると…)

今日の試合で『横浜にこれからも浩吉は必要』って出てたけど、来年チームは浩吉さんに居場所を与えてくれるのでしょうか?
『ふれあいサッカー』でもいいから、居て欲しいです
(部署があるか分からないけど、個人的にはスカウト部長みたいなの希望ですが。。。)。

Posted by: tsutomarinos | November 08, 2009 at 10:02 PM

いたさんこんにちは。
もう決まってしまったことなので、選手には前を向いて自分のために頑張って欲しいですね。この時期こういうことがあると怖いのは、「コーキチさんのために」みたいな雰囲気になってしまい、結局空回りして勝てないというパターンで、過去を振り返るとそういう思いで戦ったチームってあまり勝てていない気がします。俊輔移籍のゴタゴタがあった直後の浦和戦のときのような自らのやることにのみ集中するというメンタリティで戦って欲しい。コーキチさんもいつも言ってるように。
和司さんは確かに未知数ですが、早野さんのときのように就任前から批判的なムードを周囲が作るのだけは避けたいですね。先ずはクラブの決定と明るい未来を信じましょう。ただ本気でACL圏内を目指すためには得点力のある外国人の補強が最優先だと思います。その部分で社長代行とフロントには来季に向けての本気度を示して欲しいですね。まあ資金繰りは苦しいと思いますが。

Posted by: Jinke | November 10, 2009 at 12:23 PM

七氏さん、コメントありがとうございます。

>ギャンブル性の高い次期監督

世界的な潮流としては、監督的な手腕や経験ではなく人を束ねられるカリスマを持つ監督の採用が目立つ昨今、やってみないと分からないというのが正直なところです。

ただ、経験がない人が監督となるわけですから、ヘッドコーチなど脇を固める人材がどのような人となるのかは非常に重要だと思っています。練習メニューの組み立てや、チーム構築に置ける具体的な練習方法、○○のために必要な△△というモノは経験も必要だと思いますから。「閣僚名簿」が出てこないのであれこれ騒ぎたくはないですが、これまでと同様の人選であれば……ギャンブルと言わざるを得ないですね。

>時期

時期と言うよりも、やり方ですよね。

まあいつかは決めなければならないと思いますし、すっぱ抜かれたこと(内部からのリーク?)も影響したのかも知れませんが、内々にしておいても良かったと思ってます。まだシーズンが残っている中で、何の説明もなしにトップダウンで全てが決まってしまえば誰もが動揺する……まあ契約更改や補強のことを考えると早いに越したことはないですが……理屈じゃないですね、これは。

ではでは。又よろしくお願いいたします。

Posted by: いた | November 10, 2009 at 08:13 PM

tsutomarinosさん、こんにちわ。コメントありがとうございます。

視点、凄い面白いです。僕が楽しませて貰っちゃってます。

>傭兵術

色々な方とお話ししてよく言われるのは、「コーキチさんは好きな選手を並べてる」ということなんでしょうね。僕もそう思うことは多々……。

勝つ為、というよりも、頑張っている、使ってあげたい、育てたい、といったウェットな部分が前に出ていたのかなと。良くも悪くも、結果に出てしまっていますから、これに関しては監督としては少々……って部分ではありますね。

>戦術面

ゲームプランニングとして嵌るときと嵌らないことがあるわけですが、その徹底とか継続性という部分では、「サッカーは遊び」「自主性」ということをコンセプトに置いているだけに出来ていなかったと言わざるを得ません。それだけに選手の出来やモチベーションに左右されることが多く、成績面でも不安定になったのかなと。

全般的に言えることですが、監督としての厳しさ、シビアさが足りなかったと思ってますし、個人的にコーキチさんは結果を残す監督ではないのかなというのが個人的な感想です。

>コーキチさんへの感謝

仰られるとおり、過渡期にある中で即戦力補強もほとどんどない、経験の浅い選手を使わざる得ない状況下で我慢強く戦って最低限の結果を残したことは評価されて然るべきなのかな、とも思います。育成という部分も考えていたわけですし。昨シーズン降格の危機から救った事ももちろんあります。これだけ浮き沈みの大きいJでは、些細なことでも一転して……というのは充分あり得たことだと言うのは千葉はもちろん、大分、柏を見ても……はい。

もちろん、上を見ればきりがなく、又監督として結果だけを見ればこういう選択になっても仕方ないと思います。プロクラブにとって停滞・維持は下降と見る事も出来ます。そういう意味で彼では先が見れなかったという評価に至ったとしても……はい。

>来期以降

気持ちとしては、どんなポジションでもいいので残って欲しいです。四半世紀に渡ってクラブにいて、様々なことを見て感じてきた経験は何にも代え難い。ただ、色々な事情もあるでしょうし、感情もあるでしょうから……誰にも分かりませんね。

仰るとおり、若手の伸びしろ等を見るスカウトなどは向いているかも知れませんね。そういう職に就ければいいんですが・・。

ではでは、又よろしくお願いいたします。

Posted by: いた | November 10, 2009 at 08:14 PM

Jinkeさん、こんにちわ。コメントありがとうございます。

まあ、すぐにバラバラになってしまいがちなチームなので、一丸となること自体は悪くないのかなと。モチベーションにもなりますし。実際、現状で最も心配なのはモチベーションの低下、チームとしての求心力の低下、ごたごたによる精神不安による空中分解だと思っています。まあ自分のやることをやる、それはモチベーションがどうであれプロとしてやらなければならないことだと思いますが、選手も人間、そんなに簡単なことではないですし。

>次期監督

正直言って余りイイイメージはありません。未経験であること(プロコーチとしての経験すら持たないこと)、チームとして彼を招聘する上でのビジョンが見えないことも含めて、希望を抱けるほどの具体性がないです……。ただ、監督というのは本当にやっていないと分からないし、イメージだけで判断出来るものではないので、そういう部分で「あたり」となることは期待しています。

仰られるとおりイメージ先行でネガティブキャンペーンが張られることはクラブにとっても余り良いことではないと思います。彼がどのようなことをしようとしてどれだけ具現化出来るのか、そしてもちろん結果含めて、あくまでもピッチで評価されるべきだと思います。

>補強

これに関しては、懐具合との相談になるでしょうが……実際、結果を残すためにはクオリティの高い選手が必要になるのではないかと思っています、それこそ既存の選手を追いやるぐらいの質の選手を(特にトップとボランチですね)。穴埋め、人数あわせのような選手では余り意味がないので……でもそうなると高い……資金繰り……堂々巡り……難しいですね……。

ではでは、又よろしくお願いいたします。

Posted by: いた | November 10, 2009 at 08:16 PM

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