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September 05, 2009

想定通りに、注文通りに、そして思惑通りに@2009 J.League YamazakiNABISCO Cup SemiFinal 1stLeg vs フロンターレ

想定通りに、注文通りに、そして思惑通りに、フロンターレにとってはそんなゲームだったのでは無かろうか。

そして、崖っぷちに立たされた。

でも、ここから。嘆くことも、喚くことも、全てが決まった後でいい。

2009 J.League YamazakiNABISCO Cup SemiFinal 1stLeg

フロンターレ 2-0 Fマリノス @ 等々力陸上競技場「想定通りに、注文通りに、そして思惑通りに」
Frontale:15'鄭大世 57'ジュニーニョ

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"重視すべきは流れとリズム"、DF田中裕介"一流への壁は、「一歩」と「精度」"、栗原勇蔵"空の王者、陸の敗者"、松田直樹"キレちゃだめだキレちゃだめだ"、小宮山尊信"上がるなら、獲れ!"、MF河合竜二"モダンへの鍵、まとめの鍵"、小椋祥平"彼の意欲がチームを強くする"(→61'長谷川アーリアジャスール"ターンで乗せる")、兵藤慎剛"繋げ、揺さぶれ、掻き回せ"(→61'狩野健太"責任")、FW坂田大輔"動け、揺さぶれ、付け狙え"(→69'金根煥"そのポテンシャル、今こそ")、渡邉千真"ここで獲ってこそストライカー"、山瀬功治"爆発の予兆あり"

フロンターレスタメン:GK杉山力裕"初出場、初完封に感涙"、DF森勇介、菊地光将(→26'井川祐輔)、村上和宏、MF寺田周平、谷口博之、養父雄仁(→80'田坂祐介)、FWレナチーニョ(→71'横山知伸)、鄭大世、ジュニーニョ

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・全てが相手の思うがままのゲームとなってしまった。予測を裏切られ、相手の狙い通りの形で先制点を献上。ビハインドを跳ね返そうにも迎撃体勢を整えた守備陣を揺さぶりきれず、訪れるチャンスもリズムを掴んだルーキーGKに凌がれ続ける。決めきれない間に少ないチャンスで追加点まで献上、最後の最後まで攻め込むも高い集中力で水際で凌がれてアウェイゴールも奪えず。最悪の結果、と言っていい。逆に言えばフロンターレにとっては、望むべき最高の結果。強いて言えば、トドメとなる3点目が取れなかったことが心残りとなるぐらいで、思惑通りの1stLegになったのかなと。

・内容。スコアの流れはさておき、ポゼッションする時間も長く、又押し込む時間も多かった。そして、シュートに対する意識も高かった。ただ、あくまでも相手が引いてきたこと、受けに回った要因が大きく、能動的に主導権を奪ってのことではない。攻めさせられた、と言う印象が強い。ただ、崩せていたか、揺さぶれていたか、と言うと首をかしげざるを得ない。ディティールとして、サイド高い位置に起点が生まれると、個人技での突破、ダイレクトやツータッチでのコンビネーションを用いたプレーを表現出来て、局面打開力・実効力が伴っていたことは間違いない、これは継続の賜物だし、このチームがやろうとしていることの1つだと思う。ただ、どれだけボックスの中に入っていけたか、どれだけ相手を慌てさせられたかというとそんなに数は多くない。フィニッシュシーンが常に前に相手がいる状態、常にプレッシャーのかかる状況でのプレーであったことがそれを示している。決定力が……とか、精度が……という前の問題かな。あれだけボックス内に人を裂かれると、フリーになるのも難しいけれど、高い精度を保つための前提条件を揃えてあげれなかった。

・引かれた相手に対して、崩せない、攻めきれない→点が取れないという部分の原因の1つとして上げられるとしたら、アタッキングエリアでFマリノスのアタッカーは動く意志が減退していくことが上げられる。コンビネーションで崩す、ポストを起点にするという意識が強くあるのかも知れないけれど、みんながみんな後ろ向きでボールを求めるシーンというが非常に多い(最前線に4人ぐらい同じ高さで並んでボールを求める、なんて事も結構多い。そして僕はそれに絶望する……)ボールが入れづらくなれば時間が掛かる→最終ラインに人が揃う、中盤も戻ってスペースが消されていく→どんどん攻めづらくなる、悪循環といえるのかも知れない。引いた相手を崩す、その状況に世界中のどんなクラブも苦しんでいることを鑑みても特効薬なんてない。ただ、出来ることはある。報われないとしても、ボールレシーブアクションを同時多発的に起こしたり、足元ではなくスペースで受けるための動き出す。動きを伴わせることで、相手のバランスを変化させる、その変化がズレであったり、スペースやフリーマンの生成に繋がるはず。ボールは1つだけどプレーヤーはもっと多い、ボールのないところでいかにプレーに関与するか、影響を与えるか、そういう意識が芽生えると少し変わるんじゃないかなと。でか、定常的に、どんな状況でも行えるようにならないと、この病魔は一生ついて回る。

・実際の所、次は点獲ることが前提条件、ひとつやられたら、よっつ、ふたつやられたいつつ、ある程度玉砕覚悟で攻める必要があると思う。今回のゲームみたいに相手の出方を気にする必要はもうない。以下明日の標語。後ろはとにかく我慢する(飯倉)、失点してテンションを下げない(松田)、徹底的に潰す、差し違えても潰す(勇蔵)、攻撃のリズムを崩さない(飯倉・栗原・松田)、ビルドアップに幅を付けよう、相手に対しての距離をもう一歩詰める(裕介、コミー)、中盤はリズムを壊すようなミスを起こさない&パス&ムーブを常に行おう(河合・小椋・裕介・コミー・兵藤・功治・狩野・アーリア)、繋ぎに傾倒せず積極的な局面打開アクションを増やそう(アーリアが見せたようなターン一発で局面打開したり、功治が目の前の相手一枚剥がしたり)、アタッキングエリアではとにかく動き回れ(サポートする人、スペース狙う人、コンビネーションを狙う人、止めたらすぐに捕まる、だからこそ動き回る)、そして決めよう(千真!功治!坂田!クンファン!)、全体としては自分で奪われたボールは自分で責任を持つ、切り替え早くチームのために身を粉にする意識を持つ、相手より走る、1vs1で絶対に負けない、何があっても下向かない、最後まで可能性ある限り(全員!)やるべきことを出来る限りやる、その前提あってこそ、フットボールってそういうモノだと思うから。

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・で、ここからは個人的な視点。この試合に向けて直近2試合ほど等々力に足を運んで、フロンターレを分析した上で、勝負のポイント3つを見いだしていました。

①鄭大世を巡る攻防
②サイドのスペースを突く
③システムチェンジで変わるチームの表情

・ケースがチームの核である中村憲剛が出場しているケースしかなくて、イマイチしっくり来なかったのだけど、キーとなる要素をかいつまむ形で、ここを抑えたり、突けたり、アジャスト出来れば、ある程度フロンターレの手を押さえることが出来るかなと。残念ながら1stLegではFマリノスはこれを遂行することは出来なかったけどね。

・まず、①。前に出てくるにしても、手数を掛けないにしても、テセが最前線で強靱な体躯で起点となることがこのチームのひとつのスイッチになってる感が強い。彼が踏ん張ると、実効力抜群のタレントは前を向き、後ろからのダイナミズムが付随され、攻撃がどんどん回る。又ボックスの中で危険な位置で危険な存在感を放つ選手として抑えなければいけない存在。要は、彼を抑えればフロンターレのプレーリズムを崩すことが出来る、と考えた。(実際、山形戦は西河の不在もあってテセを抑える存在は皆無、そのためフロンターレはもの凄い良いリズムでサッカーしてた。逆に清水戦は、相手の組織的なプレッシングに苦しんで組み立てられずアバウトなロングボールばかり、テセもコンディション悪く、青山・岩下にほぼ完封、そのためチームもリズム悪かった。システム変更まで)

・基本的にフロンターレの攻撃の傾向が繋ぐにしても、飛ばすにしても、テセのポストが大きな鍵を握ると思っていたからこそ、ここを抑えたかったと思っていたのだけど、結果としては抑えることが出来なかった。空中戦に関しては勇蔵が1つ2つ頭抜ける形で優位に立っていたけど、地上戦、グラウンダーの楔に対しては常に強靱な身体と抱え込むような巧みな腕の使い方で前に出ることを許されず、しっかりを高い位置で起点を作らせてしまった。前述の通り、ここに入るとジュニーニョやレナチーニョが前を向く形が出来やすく、サイドもどんどん押し上げてくる。2点目も彼がきっちりと楔を収めてくれる、という信頼関係がサイドのスムーズな崩しを可能にしたと思うしね。2戦目、アウェイゴールを狙って前に出てくるにしても、1戦目同様ある程度現実的に戦うにしても、ここのマッチアップが趨勢を握る。次はやらせちゃダメだ、差し違えても潰せ、ということですね、勇蔵くん。

②、これは清水戦で見いだしたフロンターレディフェンス陣の攻略法。ヨンセンのフリックやポストに対して岡崎が抜け出すといった二人の関係やシンプルなロングボールに対しての岡崎の動き出しの質の高さ(ダイヤゴナルであったり、プルアウェイからの動きだったり)がフロンターレディフェンス陣を揺さぶる。これによりディフェンスラインがズレるし、後ろに引っ張られる傾向(それによりバイタルが空く)が顕著に表れていた。そのズレを枝村・兵働が突いたり、後ろから押し上げてサイドバックが絡んだり、ヨンセンが顔を出してセカンドアタックに繋げたりと、清水もその効果を最大限に生かして、ゲームの趨勢を握っていた。

・これに関しては、有用な形がほとんど見られなかった。ゲームプランとして現実的な形で入ってきたことで、リトリートしてスペースを消されてしまったことが大きい。自分たちで自重するシーンも多かったしね。ただ、いくら現実的にサッカーをしようと、フロンターレが攻めているときにラインは上げるわけだから90分間スペースがない訳じゃない。その中で奪った後に切り替え速く、そしてスムーズな形でボールを前方に繋げて、スペースを突くという形が出来ないとは思わなかった。トランジッションの意識が地に落ち、ポストに意識を引っ張られているアタッカー含めて、現在のチーム状況では酷な注文だとは思うけど、ね。ポゼッションにしても、カウンターにしても、手段に過ぎず、目的を達するために効率的な形をもう少し選んでも良いとは思ってる。坂田というスピードスターを抱え、相対的に千真もフロンターレディフェンス陣にスピードで対抗出来ない訳じゃない、ファーストプライオリティを裏に、次にポストでも決して遅くない。手数掛けずにゴールに繋げられることが最も効率的なんだし。

・③に関しては、プレーヤーの並べ方にも寄るんだけど、4-3-3と4-4-2で明らかにチームの傾向が変わること。特に前の3枚にレナチーニョ、ジュニーニョが入ると特に。基本は4-4-2、2タッチでの速いボールムーブでどんどんボールを動かして、スペシャルボールホルダーである中村憲剛・ジュニーニョが溜めを作ったり、変化を付ける。そこに山岸や田坂、谷口、森、村上といった選手が絡んでいく傾向にあるんだけど、4-3-3になると、2タッチでのボールムーブは変わらないけど憲剛が低い位置でのボールタッチを増やしてどんどんワイド高い位置で待つジュニーニョやレナチーニョにどんどんボールをさばいていく。そして、彼らがどんどん仕掛けたり、走り出すことで一気に崩す。彼らの打開力を寄りストレートに押し出すことでゴールへの脅威を直接的に高めていく。ゲームの流れとしても、4-3-3の方がシンプル。タレントの起用含めて関塚監督はチームとしての幅をシステムに付随することで作り出したと言える。この効果は清水戦、劣勢の中でレナチーニョを投入し変更に踏み切ったところがサンプル。ジュニーニョとレナチーニョが互いのボールキープに反応する形でゴールへのランニングを加えたりと、3枚で崩してしまうようなプレーが増え始め、展開を五分に戻した(ショートカウンターから失点はしたが)

・憲剛の不在でモダンにグループで崩すことより、シンプルにタレントの局面打開力に賭けたのは、勝負への強いこだわりを見せる関塚監督らしい選択だった。僕が監督でもそうする。清水戦の前半、2列目に入った憲剛はボールタッチ少なく、憲剛の絡まない攻撃はほとんど成立していなかったけど、後半一列落ちて組み立てに関与し始めてからある程度攻撃が流れた(奪われて失点にも絡んだが)そんな選手がいない中で人数掛けて繋いで攻めるというのはリスクが伴う。アウェイゴール考えても、現実的じゃなかった。後はカウンターで獲ってるしね、今年のホームゲームで。まあ、もうこれに関しては後の祭り、攻めてくる、という予測はパブリックイメージもあってのことだろうし、もう元には戻らんし。忘れていい。で、どちらにしても彼らは現実的にゲームを運ぶだろうし、ビハインドになったら尚更直接的な脅威を前面に押し出す形を変えるとは思えない。

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ふぅ、ちょっと脱線気味だったかな。色々と考えた上でのこの一戦だったから、いろんなテーマが出てきました。すません。

いかひとりごと

このゲームに関してはもう終わったこと。切り替えて、割り切って、前を向くだけ。過去を振り返って嘆くことで、じゃあ可哀想だからとアウェイゴールくれるんならいくらでも嘆くけど、ないしね。

とにかく90分(120分)の後に出る恐れない、何があっても下向かずに前を向いて、ゴールを目指すだけだと思ってます、はい、シンプル。

てか、功治が状態戻ってキレキレだから一発ぐらい獲ってくれそうだし、千真もホームならああいう決定機は獲ってくれるはず、あとは健太が待ちに待ったFK決めて、アーリアがエンドライン際まで切れ込んでニアにぶち込んで、兵藤が千真とのポストのコンビですぱっと決めて、クンファンが相手DF吹っ飛ばしてヘッド決めて、坂田がスルーパスからGK抜いて決めて、最近色気出てきてる小椋がミドル決めて、コミーがコミーゾーンからぶち込めば良いんでしょ?このうちのどれか2つか3つか4つ……と思うと何となくまだまだ、って気がしてきた。

厳しい状況であるのは変わらないけれど、意識しすぎず、自分たちで自分たちを殺さないように。

決戦は日曜日、うん。

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(´-`).o0フロンターレの試合を3週間で4試合(明日含め)も見るわけですが、こういう機会は貴重だなーと思ったり。他のチームがどういうプロセスを辿ってるのか、どういう意識でサッカーをしているのか、そういうことを少しかいま見えた気がした。フロンターレは良いチームです、真摯にサッカーに取り組んでる、内容も素晴らしく進歩してる、個々を見てもうまくなってる。それに比べると……なんて言ってないぞ!

(´-`).o0twitterより。もっとも差を感じた部分。スペースランニングへの意義をしっかり捉え、出てくるはずだから後ろ振り返らずに一目散にスペースに走るチーム。出てくるか分からないからとりあえず様子伺って出てきそうかなとそれでも後ろ見ながら走るチーム。ボールホルダーとボールレシーバーの信頼関係の差。

(´-`).o0ふと思ったけど、チーム・コーキチは前半戦をよく無為にしながら後半目を覚ますことが多い……180分間のゲームの前半、ということは次は……)ゴクリ

(´-`).o0しゃしーん。到着が遅めなのでそんなに枚数はないですけど。等々力は写真が撮りづらいらしい……確かに……色味がもの凄く……変わるんです。よろしかったらどーぞー。
2009/9/2 J.League YamazakiNABISCO Cup SemiFinal 1stLeg フロンターレ vs Fマリノス @ 等々力陸上競技場(picasa/me)

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