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July 18, 2009

完遂@2009 J.League YamazakiNABISCO Cup QuarterFinal 1stLeg vs ガンバ

ガンバシフトとも言えるリトリートディフェンス、オフェンシブな姿勢を貫く相手に生まれる隙を徹底して狙うカウンター、勝つためのゲームプランの完遂。

その完遂によって掴んだものは限りなく大きい。アウェイゲームでの勝ち点3、アウェイゴールとなる3ゴール、そしてこのゲームを通して得た自信、大きく大きく準決勝へと近づいた結果。

ただ、まだ何も手にしてはいない。

この勝利に満足することも、慢心することもなく、ひとつひとつ、全力を出し切ろう。

2009 J.League YamazakiNABISCO Cup Quarter Final 1stLeg

ガンバ 1-3 Fマリノス @ 万博記念競技場「完遂」
Gamba:49'中澤聡太
F.Marinos:40'p山瀬功治! 68'坂田大輔! 85'松田直樹!

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"聞こえた声"、DF田中裕介"鮮烈!"、栗原勇蔵"more Concentration!"、中澤佑二"戻りつつある勘"、小宮山尊信"最後の一滴まで"、MF松田直樹"ヘロヘロの中で魅せた一発"、小椋祥平"レギュラーポジションへの意志"、長谷川アーリアジャスール"30分間の適応時間"(→75'田代真一"クローザー")、FW山瀬功治"きっちり!"(→46'狩野健太"芽生えた危機感")、金根煥"対ガンバ決戦兵器"、兵藤慎剛"秩序守るリーダーシップ"(→46'坂田大輔"Master of Expo'77")

信じられないミスで落としたリーグ、昨シーズンのナビスコと天皇杯、積み重なった借りを返すべく乗り込んだ万博でのナビスコ準々決勝1stレグ。この日の大阪はとにもかくにも暑い!蒸し暑い!全国的に暑かったみたいだけど、関東とは違う感じ……スタジアム前ではミストサウナなんてことをやっていたけど、それでもやっぱり暑い……。

そんなゲームのポイントとスタメン。Fマリノスは、直前の山形戦でのショックをいかに払拭するかが大きなポイントだったが、その中でコーキチ監督はショック療法といわんばかりのメンバー変更を断行。センターフォワードを千真からクンファンへ、兵藤を一列前に上げて、中盤の構成は松田、小椋、そしてアーリアを抜擢。千真、坂田、健太がベンチに座る。好調を維持していたと伝えられていたアーリア、そして久々のトップスタメン起用となったクンファンの出来には興味津々。対するガンバは、怪我で離脱した加地を除けばベストメンバーか。こちらも前節清水にこっぴどくやられており、リカバリが鍵。

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試合展開

想定通り、ポゼッションはガンバが握り、Fマリノスは守備に重きを置きながらカウンターを狙う展開に。しかし、オープニングシュートはFマリノス。開始早々、右サイド裕介からのグラウンダーの折り返しを兵藤がうまく入り込んで落とし功治がミドルを狙うという新しいアタックライン機能する形。しかし、その後はガンバペース。ある程度ブロックを作る形で最後のところはやらせなかったモノの、ルーカスの抑揚のあるプレーを起点に崩されたり、レアンドロのスピードにはっとさせられたりと、気の抜けない展開。

しかし、30分を過ぎると少しずつ流れに変化が。ここまでほとんど前を向いてプレーできていなかったアーリアがようやく前を向いて仕掛けるプレーをしてきっかけを掴んでポジティブな雰囲気が出来ると(これは僕の思いこみかなぁ……)、その流れを活かす形で大きなチャンス、ロングスローがそのままボックス中央にポジションを取った兵藤へと繋がると、中澤聡太を背負いながら流れるように足裏でコントロールしてフィニッシュへ……というところで抱きかかえられるように倒される、このプレーにホイッスル!スポットに向かうはNo.10、札幌時代に同じ釜の飯を食った藤ヶ谷が相手、思い出されるいつぞやのナビスコ準決勝……やりづらさもあっただろうが、ここはエース、きっちりと逆を取って先制点!兵藤、功治、ようやく彼らが仕事をしてくれた。貴重な貴重なアウェイゴールに沸くアウェイスタンド。

これでガンバは更に前に出てくるが、Fマリノスはカウンターに冴えを見せる。特に素晴らしかったのが、オフサイドとなったモノのアーリアがネットを揺らしたシーン。CKをクリアしたところから高い位置にポジションを獲っていた功治に繋がると、一気に4人の選手が駆け上がり、4vs2の数的優位なカウンターに発展。功治は複数の選択肢の中で右サイドに展開(ここで工夫があれば……もう少し……)、裕介が持ち上がってボックス角からグラウンダーのボールを流し込み、そしてボールに合わせて斜めにカットインしたアーリアがスライディングで合わせる!飛び出すタイミングのところでラインの外に押し出されてオフサイドとなってしまったものの、流れは抜群に美しく、そして迫力のある展開だった。貴重なアウェイゴール一気に流れを引き寄せたまま、前半を折り返す。

後半開始のタイミング、リードしていたFマリノスがここで動く。2列目の功治・兵藤を下げ、健太・坂田を投入。しかし、再びの悪癖、セットプレーがFマリノスの勢いを絶つ。左サイドからのセットはショートコーナー、すぐさまキッカー遠藤に戻されると、アプローチしきれぬままフリー同然の形でエンドライン際からクロスを許してしまう。高精度のボールはもう触るだけでいいといったポイントへと飛び、ゴール中央ゾーンの隙間に入り込んだ中澤へ吸い込まれるように……中澤は角度を変えるだけ……決まった……今度はガンバサポ歓喜、しかし、同点、アドバンテージは我にあり。

とはいえ、このゲームに置いてはアドバンテージを失い、又流れも途切れた。ガンバのポゼッションを耐える時間が続く……しかし、カウンターを狙う意識は全く衰えておらず、驚愕の突破が一気に雰囲気を変えた。健太のボール奪取からアーリアとのワンツーで裕介が中盤を突き抜けると、そのままの勢いで対峙したプレーヤーを豪快な「裏街道」でぶち抜く!少々長すぎる前への持ち出しだったが、ガンバのカバーが遅れていたこともあり、一人スルーパス状態で自ら追いつく!ここで裕介、ボックス内に入ったクンファンではなく、後ろからプッシュアップしてきた坂田へマイナスのグラウンダークロスを選択、狙いを捉えたかマツは思わせぶりなスルー、そして坂田!僕の頭の中にはダイレクトずどん!の絵が広がったが、坂田の選択は空いた左のスペースへと丁寧に持ち出して流し込むようなゴール隅へのコントロールシュート!藤ヶ谷の対応を許さず……お見事!素晴らしい!千真が乗り移ったかのような冷静なフィニッシュ(笑)にしても、このカウンターも抜群にダイナミックで美しかった。裕介のスーペル突破からマツのスルー、そして坂田のフィニッシュ、いいよいいよー。これでアウェイゴール二つ、そして勝ち点3に大きく前進!

再びのビハインドとなったガンバは、アタッカーを入れ替え。二川に代えて佐々木、その佐々木を右サイドに張らせて、サイドアタックを強化。展開としては完全にガンバのハーフコートゲーム。しかし、Fマリノスはスカウティング通りと言わんばかりに、クンファンを一人前線に残し、残りの選手はボックス付近までリトリートして強固なブロックを形成。健太、坂田もほとんどの時間を守備に割き、スペースを消しに掛かる。又、残り15分と言うところでアーリアに変え田代を投入、田代はバイタルをケアしながら、この日アクセントとなるような嫌らしいプレーをしていたルーカスをマンマーク気味に監視、ボールが入ったらすぐさまアプローチ、起点を潰しに掛かる。

時間が無くなる中でガンバは、チョ・ジェジンに代えて播戸を投入。しかし、これはFマリノスを助ける交代策。ハイボールを競れるチョ・ジェジンが消えたことでクロスターゲットが無くなり、サイドからの攻撃にも迫力が減退した。そして、最終局面、信じられない事が……坂田がロングスローでトップのクンファンに入れると、クンファンフリックで後ろに流す、その流した先には何故か松田直樹!この即興的コンビネーションでガンバディフェンスを出し抜くと、マツは一気にゴールに突進。そして、ベテランフォワードのように冷静に藤ヶ谷を抜いてだめ押しの3点目!もうわろてまう!よろめきながらゴール裏に走り、セレブレーション。やっぱり何かをやらかす男だねぇ。これで勝負は決した。

ここ数シーズンの失敗を払拭するようなアウェイゴール3発、そして2点差の勝利、限りなく準決勝に近づくアドバンテージを携え、Fマリノスは横浜へと帰還した。

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超現実的といっても過言ではないリトリートしブロックを形成するガンバシフトからの、効率と実効性伴うカウンター。全ては勝利のために選択された最短距離。

その中で思い出せたことがあるんじゃないか。

誰もが競争の渦中にあるという現実、チームで意思統一を守ることの意味、そしてランニングにしてもドリブルにしても思い切ってエネルギーを出し切ることで生まれる可能性、自分たちのフットボールを追求する裏で忘れ去られたことがこのゲームには沢山あったと思う。

このゲームで取り戻したモノ、掴んだモノ、今度こそ次に、先に、未来に繋げよう。

そのスタートは又明日から始まる。

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*試合日の夜は取り乱しましたが、本当にうれしかった。ああいう経緯があった中でのリベンジマッチ、決して簡単なゲームではなかったけれど、理想的な結果、狙い通り・思い通りのゲーム運び、Fマリノスに風が吹いた。本当に良かったです、そして行けて良かった、このゲームを目に出来て本当に幸せです。

*まあ、シニカルな見方をすれば、「ガンバシフト」という形でガンバに対するプランニングというのがリーグの「常識」となりつつある中で、エネルギーであったり、パワーが衰退している相手があっさりと嵌ってくれた……なんてことも言えるんだけど、それを置いておいてもFマリノスの選手達はそのゲームプランの意図を捉え、ピッチ上できっちりと表現出来たことは誇っていい。又、他のゲームでも活かせるような要素というのが沢山あった。例えば、チームとして意思統一して守ること、鹿島戦や名古屋戦、川崎戦とモメンタムが相手に流れたときにいかに我慢するかというテーマを持って臨んでいたけど、いつの間にか忘れ去られてしまって、結局拙いゲームを繰り返すようになってしまった。でも、このゲームで再び意思統一して、しっかりと守りきる体験をした。どんなゲームにでも、苦しい時間・耐えなければならない時間は来る。だからこそ、この体験は今後を見据える意味でも意義があったと思う。

*それと、もう一つ、スタメンをいじった中で、小椋のパフォーマンスに見えた「競争意識」のポジティブな循環。正直中断空けのスタメン争いはどこか予定調和な部分があったと思う。はずせない、はずしたくない、といった部分で良いパフォーマンスをしながら「不条理」に押し出された小椋。彼にも思うところがあったと思うけど、それをパフォーマンスに反映した。足を止めず、闘争本能丸出しで相手に襲いかかり、足ごと刈るような潰しも見せ、進化の点である決断力を感じさせるリスクあるチャレンジパスも出し、チームのためにバランスも見て、と自分の出来る最高のプレーを出して認めさせようという意志に溢れてた。こんなプレーされたら色々な判断基準はあるにしても、監督は簡単には彼を外せない。彼がこのゲームで何度相手から何度ボールを奪ったのか、何度良いプレーをしたのかと考えたら、彼の存在価値を認めざるを得ないからね。まあこれはハングリー精神旺盛でタフな面たるを持つ小椋だからこその表現だったとも言えるんだけど、競争原理が思いっきり働いた良い結果だと思うんだよね。枠は11しかない。じゃあ自分が出るために何をしなければならないのか、そういうことを小椋は全ての選手に示したと思う。こんなプレーを今度は千真であったり、健太であったり、坂田にして欲しい。いや、学や金井や宏太にもして欲しい。アーリアももちろんね。試合に出るために、メンバーに入るために、これぐらいやらなきゃだめなんだよ。で、そんな精神がチームに蔓延したら……もっとチームは活性化すると思う。佑二やマツが激しいプレーにキレるぐらいの環境でもいいじゃん。がつがつしなきゃいかんよ。

*カウンターに関しては、言い方悪いけど小手先傾向の強まっていた中でダイナミズムの重要性が改めて示されたんじゃないかな?もちろん、細かいパスムーブやコンビネーションプレーは否定しない。ポゼッションによる崩しを求められる展開もある。事実、可能性もあると思うし、積み上がってるとも思うからね。ただ、最後のところではああいうダイナミックな動きが欲しいし、小さなスペースでも躊躇やとまどいを振り切って、能動的に走りきるような意志があってほしい。足元だけで崩せるほど甘くないからこそ、オフ・ザ・ボールの動きの意義を、ダイナミズムの実効力をこのゲームで選手達が捉えてくれると良いなぁと。それと、安易にスピードダウンせず、カウンターに出れるようなタイミング・相手の陣形の時はスピードアップにプライオリティを置いても良いと思う。時に単調になりすぎる嫌いもあるけれど、躊躇をなくす矯正という意味では必要かなと。スクランブルアタックですよ、意識的には。

*セットプレーに関しては……ヤットのキックが素晴らしかったことは間違いない。キーパーでれない、本当に狭い「GKとDFの間」を突くコースに通すキックを蹴られたら対応するのは難しい。流れ的にショートが絡んで、ニアに釣られたことでゾーンのポジショニングバランスがずれて、スポットが生まれてしまったのが直接的な原因。なんだけど、どちらにしてもカバーが効かないよねぇ、ゾーンの中でのカバーは不可能。そう考えると、柔軟性という面では少々問題があるねぇ。次もでかいからなぁ……この辺は継続して考えていきたい。

*選手評!個人的MOMは小椋(上記記載済)、簡単に!スーペルドリブルに神を見た裕介、この日はとにかく攻撃意識だよね。切り替え速く、長い距離を苦もなく走る。そのランニングへの意識や量という面でチームに大きな恩恵を与えてる。ここはコミーと違うところかな。次節は恐らくコミーが出場停止で、しかも相手のキープレーヤ二人がいる。裕介の仕事は大変だけど、がんばって。クンファン、もう戦術兵器だよ、カウンターの中での存在感はやばかった。その中でよく走ってくれたし、非常に良かった。身体能力の高さに相手は辟易してて全てのプレーに主導権があったと思う。これで千真も危機感増すはず。楽しみだー。アーリア、最初はとにかくとまどってたし、何をしたいのかすら見えてなかったと思う。アングルの角度も悪く、ボールを受けても下げてばかり、起用の意義を捉えきれなかったみたいだけど、ひとつのプレーで持ち直せたのは良かった。あれぐらいさわって、前向いて、絡んでいく、そんな姿勢が大切。まだ周囲とのコンビネーションは未成熟。アーリアが自分がこういうプレーがしたいんだという意志を示すことも必要だと思うよ。

*コーキチさん、ナイス采配、ナイスゲームプラン。本当に良かった。次も驕らず騒がず、しっかり相手をリスペクトした上で、プランニングを立ててください。

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って、明日はもう試合、とにかく激動だなぁ。でも明日のゲームものすごい大事。だから気合い入れていこう。うん。

ということでここまで。次も全力、出し切ろう!

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(´-`).o0写真も上げましたー、行けない人も多かったと思うので写真も多め、どうでも良い写真も多いけど。コメントも続々募集中ですよ!

2009/7/15 J.League YamazakiNABISCO Cup QuarterFinal 1stLeg ガンバ vs Fマリノス @ 万博記念競技場(picasa/me)

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Comments

電車の関係もあり、選手挨拶後すぐにスタジアムを後にしましたが…
メインスタンド前で人目を憚らず「っしゃぁぁぁぁぁ!!!」と叫びながら
シャトルバス乗り場へと走りました。
1stレグでアウェイゴールなんて、いつ以来?熊谷以来?

もうリーグ戦vs新潟が終了した時間なので、いまさら…ですが、
カップ戦で○、リーグ戦で×という「負のループ」だけには
はまりたくないです。

雄たけびあげておいてなんですが、
極論「カップ戦は捨て」「絶対残留・降格回避」でいいと思ってます。

…支離滅裂で申し訳ないです。

Posted by: diaz9@現地組でした。 | July 18, 2009 at 11:56 PM

diaz9さん、大阪遠征お疲れ様でしたー。

まあ、新潟戦は残念ではありましたが、目の前の試合をひとつずつやっていくしかないのかなぁと。勝ち点も大事だし、てか、勝ちたいんですけど、一試合一試合、ちゃんとやっていかないといつまでもこの状態は続いてしまうと思いますし・・。

>極論「カップ戦は捨て」「絶対残留・降格回避」でいいと思ってます。

2001年……。

もちろん、リーグは死活問題に関わりますけど、未来を考えた上ではファイナルの空気を若い選手には吸って欲しい、と言うのが個人的な願望でしょうか。

どちらにしても今のチームにはあっちはマジ、こっちは手抜き、なんていう器用な真似は出来そうにないですし…コーキチさんもそんなことは出来そうにないので、一試合一試合マジでやって欲しいです。全ては経験になりますから。

もちろんその上で結果!ですけど。

ではでは。

Posted by: いた | July 20, 2009 at 11:23 AM

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