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May 27, 2009

大いなる発見 -キリンカップ チリ戦に寄せて-

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周囲との呼吸のズレ、世界のコンタクトへの耐性、スピード感の違い、そして誇り高きA代表という緊張感、戸惑いは大きかったかも知れない。

それでも、鋭き感性と高い技術で垣間見せた煌めき、その煌めきは偽物じゃない。

山田直輝、18歳。

彼の未来が大きく開かれていることを改めて感じられた長居の夜。

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KIRIN CUP 2009 -All for 2010-

Japan 4-0 Chile @ Nagai Stadium,OSAKA
JAPAN:20'&24'S.Okazaki 52'Y.Abe 90'+2'K.Honda

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日本代表スタメン:GK楢崎正剛、DF駒野友一、中澤佑二"変貌の積極パフォーマンス"、阿部勇樹"鮮烈!"、今野泰幸"研ぎ澄まされるボールハント"、MF遠藤保仁(→61'橋本英郎)、長谷部誠"タフなるマイスターシャーレホルダー"(→78'山口智"初キャップおめでとう!")、本田圭祐"掴んだ自信、溢れる自信"、岡崎慎司"充実の2発"(→71'矢野貴章)中村憲剛"撃てよ、決めろよ、でもいいよ!"(→83'香川真司)、FW玉田圭司"重傷じゃありませんように……"(→39'「僕の」山田直輝"第一歩")

*さらっとですけど、ワールドカップ最終予選に向けた壮行試合とも言うべきキリンカップ初戦。主力を欠く中で新戦力の洗い出し、そしてチームとして再結集後のチームコンセプトの再確認といったテーマを携えて臨んだゲームだったわけだけど、予想以上に色々なモノを掴んだゲームになったんじゃないかな。

*まず、豊富な運動量とフレキシブルな切り替えというエネルギーを、中盤に落ちる1トップと入れ替わるようにダイナミズムを持って最前線に入っていくコンビネーションを有効に使った細かいオフェンスと高い位置での早い収縮によるプレッシングを中軸に置いたディフェンスで放散させるフットボールが表現できたことはとてもポジティブ。チリが非常にアグレッシブに、そしてオフェンシブに戦ってきてくれたこともあると思うのだけど、複数生まれる動き出しとスピーディなボールムーブの連動によるスペースユーズとかは非常に爽快感があったし、見ていて楽しかった。アジアの戦いではどうしても相手が引いてスペースを消してくるから、こういうサッカーを表現するのは難しいけれど、成功体験として積み上げられたことには大きな意義があったかなと。

*しかも、それがセカンドグループととも言うべきメンバー構成で出来たこと。チームコンセプトの広範囲への浸透というのが感じられたし、何かのアクシデントがあったときでも、チームとして動じずに対処できるという保証が得れたのかな。現状、怪我や体調不良などコンディションに不安を抱える選手が多いだけにその保証は険しい3連戦に臨むにあたって、非常に大きな意味がある。

*にしても、個として非常に有用な選手が沢山見つかったなぁと。まずは、岡崎、ってことだよね。ハードワークが可能でゴールに向かうダイナミズムアクション豊富なプレーヤーはこのチームのコンセプトにぴったりの存在。それを証明するように継続して結果を残していることで日に日に存在は大きくなっているはず。この日も連続性を感じさせる鋭いこぼれ球への反応であったり、いるべき時に最前線にも顔を出して飛び出していくアクションのキレというのはチームの中でも際だっていた。フィニッシュも冷静で、ゴールも納得。達也がいない、嘉人が体調不良ということを考えれば、今やファーストチョイスのはず。岡ちゃんも岡ちゃんがいて良かったと思ってるんじゃないかな。

*本田圭祐、初めてじゃないかな、A代表でこんなに良いプレーしたのは。自信に満ちあふれたキープ、フィニッシュへの意識、機を見たゴールに向かうアクション、端的に「怖い」選手になったなぁと。まだ、アグレッシブに相手を追う部分や切り替えの部分の意識に関してコンセプトを消化しきっていない部分はあると思うのだけど、これだけ「個」として存在感が出せるなら起用に充分耐えれる。てか、このチームの替えの利かない「アンタッチャブル」中村俊輔の代役となりうる存在と言っちゃってもいい。もちろん、彼は俊輔を蹴落とそうと思ってるだろうけど。現状、俊輔は満身創痍、コンディションも良くない。そういう意味では大きな発見。

*今野のサイドバック起用はこれまでもなかった訳じゃないけど、彼らしい鋭く逞しい「ボールハント」が見られて非常に良かった。最終ラインから前に出て狙うという部分はクラブで最終ラインに収まった慣れというのがあるのかしら。研ぎ澄まされていて、本当に今は良い状態だと思う。守備的なオプションとして、大きな発見。闘莉王の状態も不安定、長友に至ってはチーム離脱、彼も又大きな発見。

*そして、そして僕の(じゃないけど)山田直輝!Acapおめでとう!まあ、今すぐ、という訳じゃないけど、未来への可能性を感じさせてくれた!冒頭にも書いたけど、周囲との呼吸が合わなかったり(山田くんはリズムで裁くタイプだから、呼吸がずれるとどうしてもミスが増えちゃう)、緊張感からかパスが弱かったり、Jの舞台よりも激しいコンタクトに飛ばされたり、プレーがぶれたりと、安定感は正直なかったけれど、こういう舞台で自分を表現できたというのが大きな経験。前半終了間際の岡崎へのクロスに繋がった浮き球処理とルックアップしながらのボールコントロールできっかけを掴んで、味方を助けるブロッキングやら、裁いてからとどまらずに次の選択肢になろうと大きなウェーブの動きとインテリジェンスのあるプレーで自らのサッカーインテリジェンスの高さをしっかり表現、そして最後の最後に本田へのアシスト!彼らしい次の事をよく思いやったキックフェイクによる引きつけは、うまい!っと声が出ちゃった。まあプレーも良かったけど、個人的に最も素晴らしいと思ったのは、こういう中で自分を見失わず、自分を表現できる強さ、かな。これは本当に難しい。チーム自体が積極性を失わず良い流れを継続していて、その流れにうまく乗れたと言うこともあるんだろうけど、ミス続きのゲームの入りを考えれば、埋没しててもおかしくなかった。その中でも立て直してしっかり自分を表現するんだから素晴らしい。将来的には(プレースタイルはちょっと違うけど)ヤットの役割を負って欲しいな。まあまだまだゆっくりじっくり見ていきたい。全ては経験だからね。本当によかった。

*佑二、良かったねー。うちでは見せないような積極性とプレーの質……特に攻撃面では見違えちゃった。闘莉王がいないというのもあるんだろうけど、岡崎へのアシストなんて何処で覚えたの!っていいたくなる様なスーペルトラップからのエンジェルパス……びっくりしちゃった。前から追ってくれて、狙いを絞れるからより思い切りよく前に出ていい奪い方が出来るというのもあるんだろうけど、それにしたって、違いすぎるじゃーん。これをうちでもやって欲しいじゃーん。そしたらうち大分変わるよ!ま、それは置いておいて、コンディションも良さそうだし、タフな仕事もきっちり。安心して見てられました。今日はよく寝れると良いな!

*岡ちゃん、GJ。良い仕事でした。それにしても出来すぎだよね。昨年かなりやられた相手にクオリティでは勝るぐらいの勢い、チームの進化が感じられたかな(ビエルサのチームはもう少し練り上げる必要性があったとも言えるけど)岡ちゃんも今日は安眠できるはず。後は、怪我人が戻ってきての比較かー。頭痛いけど人がいないよりましでしょ。とにかく、これ継続で!

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いやー、楽しかった。じゃ、もう一個のメインイベントのためにもう寝ます!ドリームマッチ!本当に楽しみです。ファイナル関連のプレビューも充実してて、面白い記事沢山。キモチ盛り上がってしょうがない!

ということでざっとですけどー。てか、代表久々!

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(´-`).o0ビエルサのチームは生で見たかったけど、この日のチリはあんまりだったなぁ。個人のコンディションは良かったけど、組織的には余りらしさが感じられなかった……、まあ主力抜きだからかな。でも、良いコンディションで、アグレッシブに、激しく来てくれただけで充分。このクオリティでもアジアのレベルは充分超えてる。良いスパーになりました。てか、今南米予選3位というのに超驚いた。

(´-`).o0マイク・゚・(つД`)・゚・いつまで経ってもうちの子なんだからね!超バモスマイクなんだからね!今度こそポジションを取れるように鍛えて帰ってきて!幸宏と一緒に!にしても、寂しいなぁ……。

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May 25, 2009

手段と目的@2009 J.LeagueDivision1 sec.13 vs ジェフ

手段と目的。

それを深く考えさせられるゲームだった。

混沌のリスクを冒してまで踏み切ったシステム変更は、自己満足に浸るような自慰的なフットボールをするためなのか?

勝利を得るためにすべき事とチームとして表現しようとしている事、そのズレこそこのチームの課題なのではないだろうか。

2009 J.League Divison1 第13節

ジェフ 1-1 Fマリノス @ フクダ電子アリーナ"フクアリ"「手段と目的」
F.Marinos:88'小宮山尊信
Jef.U:50'巻誠一郎

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"早く蹴れ"、DF田中裕介"板に付いてきたオーバーラップ"、栗原勇蔵"チキンビルドアップ"、中澤佑二"浮かしたら罰金"、小宮山尊信"-1+1=0"、MF松田直樹"苛立ちの末の回帰"、小椋祥平"最後まで残すことの是非"、兵藤慎剛"リンクマンの葛藤"(→77'齋藤学)、FW狩野健太"自由の弊害"(→69'坂田大輔)、渡邉千真"超えれないアウェイ"、山瀬功治"怒りと役割"(→59'金根煥"規格外の存在感")

ジェフスタメン:GK岡本昌弘、DF坂本將貴、池田昇平、エディ・ボスナー、青木良太、MF米倉恒貴(→77'新居辰基)、下村東美、工藤浩平、アレックス、FW谷澤達也"天才のきらめき"(→84'斉藤大輔)、巻誠一郎"一発をモノにする集中力"

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*内容的に余りに希薄な内容だったため、レポはしませーん。なんていうか、とても残念なゲーム……。

*素直な感想として、完全なる負けゲームに置いて負けないこと、勝ち点1を持ち帰れたことは結果として、そして数字として意義のあることだと思うけれど、積み上げることも、手応えを得ることも出来なかった「空虚」なゲームだったことがとにもかくにも残念だった。

*印象として、アレックス・ミラー監督はFマリノスの現状を良く捉えていたかな。ジェフのゲームプランは、4-3-3・Fマリノスの抱える課題をあぶり出した。トップが深追いしすぎずラインは高め、2トップと4-4のゾーンがコンパクトな陣形を保ってスペースを管理、レシーバーをそれぞれが捕まえ、最終ラインから入ってくるパスに対して厳しくアプローチを掛ける。その中で起点となるアンカーの松田直樹にはボールが入らないように最終ラインまでは深追いせず巻と谷澤がシビアにコースを切って、ボールを触らせない。普通に考えれば決して特別なことはしてないけれど、これだけでFマリノスは手詰まりになる。最終ラインのビルドアップには、そのゾーンを揺さぶるようなアイデアもクオリティもなく、なかなか最初の一歩となるパスが出ない。ノッキングする中で顔を出してもボールが出ず触れないマツはイライラしてポジションを離れ始める。裏へ飛ばしてゾーンを広げたいところだけど、アタッカー全員が足元でボールを受けることに固執し、裏に抜けるようなアクションの頻度が少ない。今のFマリノスの悪癖が如実に出てしまった展開だったかな。

*ただ、ここで一つ大きな疑問が首をもたげる。何故ここまでポゼッションに拘るのか。ただ、システムが変わっただけ、人が変わった訳じゃない、監督が大きく方針を変えた訳じゃない。でも、チームからダイナミズムもスピードも失われ、その代わりにポゼッションへの強い拘りが生まれた。昨シーズンの失敗を体験しているにも関わらず……。そして、その手段への拘りが目的をぼやけさせる。

*相手のディフェンスラインも明らかに問題を抱えていた。エディ・ボスナーにしても、池田昇平にしても、前には強いがスピードのなく裏への対応には弱さがある。それでもコンパクトな陣形を保つためにかなりリスクフルなライン設定になっていた。裏を突くだけで、起点を作れる可能性が高く、又ラインが下がることでコンパクトな陣形が崩れ、中盤のアプローチへの意識を考えればバイタルにスペースが生まれる可能性は高かった。シンプルだけど、それだけ相手のバランスを崩すことが出来たにも関わらず、全くと言っていいほど長いボールは出なかった。佑二・勇蔵のビルドアップに置ける傾向というのもあるし、受け手にその意志がなかったとも言えるけど、一つはっきりしているのはチームとして繋ぐ形で意思統一されているということ。そして、目的よりも手段が優先されているということだと思う。

*攻撃の目的は言わずもがな、ゴールを奪うため。それを考えたとき、相手の嫌がることを優先してやっていくのが勝負の定石。でも、今やっていることはどうなのか。そこに今のチームの齟齬がある。せっかくの3枚のアタッカー、せっかくの裏のスペース、それを使わず、リスクが高い割にクオリティの問題もあって実効性は薄いポゼッションに固執することは自己満足に過ぎないのではないのかな。ましてや、相手はそのポゼッションに対して、狙いを定めて、網を張っていた。これはあくまでも現実的な自分の考え方だけど、非効率的で勝負に徹しているとは思えないし、非常に頭の悪い戦い方をしている様な気がしてならない。

*正直、根本的な否定というのはしたくない。やりたいというのであれば応援したい。理想を掲げ、邁進するためのエネルギーとして最も必要なのは「信じる事」だと思うから。ただ、かといって、その理想に対してそれを具現化するための努力や工夫が足りていないようにも映ってしまう。レシーブアクションの頻度、そのアクションの幅、共にボールを引き出すだけのクオリティを伴わせていない。パスの質、何でもないところでボールを浮かせて、受け手のことを気遣っていない。ボールホルダーを除いたフィールドプレーヤーほぼ全員が次の展開を予測できない、だから動きが連動せず受け手が孤立し、展開が淀む。これら全ては桑原体制でもFマリノスがポゼッションサッカーをするに当たってぶち当たった壁。でも、それを選手が自覚していない。耳障りの良い、聞こえの良いサッカーにだけ夢を見るのは自由だけど、中身を伴わすことが出来なければ、いつまで経ってもその理想を具現化することなど出来ない。厳しいようだけど、拘るのであればその中身を考えないと。それが今の現実。

*まあそんな状況で、採られた采配があれというのはもの凄い残念だった。功治を下げる、健太を下げる、兵藤を下げる。ビハインドの状況、整えられる相手の守備ブロック、中盤の機能不全、その状況下で求められるのは揺さぶるアイデアと何かを起こす可能性のある技術、その中であっさりとそれを具現化出来る可能性の高い旗手を次々とピッチから退場させる。これを見たとき、「あ、監督は信じてないんだな」って思った。外から見てる僕がこんな事を感じるのだから、当事者である選手達はもっと痛烈に感じたはず。結果を出した今、この采配は「当たった」訳だけど、「今後」を考えた上でこの選択が正しいのか。誰にも今の段階ではわからないけれど、これが大きな問題を引き起こすトリガーにならないことを願うばかり。てか、これは僕の願望だけど、あの展開なら小椋に代えて、アーリアを入れて欲しかったかな。小椋がダメな訳じゃないんだけど。

*せっかくシビアになったので、もう一つ。僕はプロというのは役割を全うして初めてプロだと思う。フットボールに置いて、ポジションや戦術の役割がある。その役割を全うし、こなしてこそ初めてプラスアルファが求められる。責任感や感情、確かに大切、ただ、その前に、課された役割を全うできているのか。システムが変わり大きな変革期にさしかかっている今、改めて考えるべきポイントなんじゃないかなと。それを全うしてこそ、勝利は近づく。この日に関して言えば、それをやりきれた選手というのは限りなく少なかった気がする。

*ゴールキーパー、負けている段階で何より意識すべきは早いボールリリース。相手だけでなく味方をイライラさせるようなキックタイミングは愚の骨頂。センターバック、守るだけでなくビルドアップに置いても勇気を持って攻撃の起点となる。恐れてばかりでは前に進まない、浮かしたりしていては攻撃の質は上がらない。サイドバック、オーバーラップの前にビルドアップ。外に広げて引き付けてスペースを作る事も大切な役割。軽視して、経験豊富なアンカーにその役割を押しつけていてはいつまで経っても半人前。アンカー、出ないと怒る前に連続した引き出す動きをしていない。一度でなかったら二度、三度。その努力を怠る選手に怒る権利はない。その上でポジション放棄からの放浪はもってのほか。中盤、技術の質、サポートの質、アイデア、思い切り、攻撃部分で不満は多い。エリアによるプレーの切り替えはもっと必要。ミッドフィールドはシンプルに速く(そのための周囲の動きを求めろ、強く)、アタッキングエリアでは相手を引き付けるぐらいの大胆さを。アタッカー、スペース見いだしたらとにかく走れ。後ろ向きでもらってもたいした仕事は出来ない。前を向いてプレーをする努力をもっと。中盤にミッドフィールドの仕事をもっとやらせる。助けなくて良い。アタッキングエリアで仕事をするための事前準備をする。フィニッシュに責任感を持つ。交代選手、もっと積極的に、一番ボールを触るぐらいの存在感を。

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たまには厳しく、うん。ナビスコ3戦で結果を求めながら、突き詰めていくためにも、このゲームを糧としないと。

ということでここまで!前向きにね!次、次!

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(´-`).o0年に一度のフクアリがこんな感じでかなり凹んでいたりします。このスタジアムが好きなので、ここで躍動するゲームが見たかった……って八つ当たり?違いますよ?何を言うんですか、嫌だなぁ。

(´-`).o0ということでしゃしーん。ナイトゲーム、きついよ、よろしかったらどうぞー。
2009/5/23 J.League Division1 sec.13 ジェフユナイテッド vs Fマリノス @ フクダ電子アリーナ(picasa/me)

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May 23, 2009

New Challenge's One Step@2009 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupStage sec.3 vs サンフレッチェ

拙いことも、足りない部分もあるけれど、これが新しい挑戦の第一歩。

2009 J.League YamazakiNABISCO Cup Matchday3

Group A/Fマリノス 3-1 サンフレッチェ @ 日産スタジアム「New Challenge's One Step」
F.Marinos:2'&38'渡邉千真!!! 81'田中裕介!!!
Sanfrecce:35'佐藤寿人

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"復権へ、ビッグセーブ連発"、DF田中裕介"あそこまで行ったことに価値がある"、栗原勇蔵"50%"、中澤佑二"目眩が心配"、小宮山尊信"戻らない勘"、MF松田直樹"じっとしてなさい!"、小椋祥平"積極守備と適正と"、兵藤慎剛"正直、もう一人欲しい"、FW山瀬功治"活き活きのウイングポジション"(→84'田代真一"祝・デビュー!!!")、渡邉千真"snipe!!!"(→79'金根煥"代表初選出!!!")、坂田大輔"プレスだけじゃなく"(→71'齋藤学"後は結果、結果だけ")

サンフレッチェスタメン:GK中林洋司、DF槙野智章、中島浩司、盛田剛平、MFミハイル・ミキッチ(→46'青山敏弘)、李漢宰、横竹翔(→59'イリアン・ストヤノフ"クオリティを左右する")、楽山孝志、清水航平(→59'平繁龍一)、柏木陽介"推薦"、FW佐藤寿人

リーグを挟んでのナビスコ第3節。三ツ沢が使用中ということで久々のミッドウィークな日産スタジアムは二階席を閉め、1階席に集約。久々だなぁ、1階席……。現状1敗1分、決勝トーナメントに行くにはもう一つも落とせない。しかし、相手は開幕でちんちんにされたサンフレッチェ、難しいゲームになるのは火を見るより明らか。

そんなゲームのスタメン、この日も4-3-3、膝の負傷を抱え調子の戻らない狩野を外して小椋を中盤に加わり、功治が一列前に。微調整を計ってきたか。目眩で一日練習を休んだ佑二のコンディショニングが気になるところ。対するサンフレッチェは遠征続きということもありこのゲームではばっさりメンバーを落としてきた。キーマン・ストヤノフを始めとした森脇、青山、服部、高萩とレギュラークラスの半分がベンチスタート、森崎和に至ってはベンチからも外れる、その代わりに清水、横竹といった若い選手がスタメンに。サンフレッチェにとってはチームとしての戦術浸透度が問われるゲームか。

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試合展開

【整理の効能、ストライカーの矜持】

新システム2試合目、チームの熟成度に置いて分の悪いサンフレッチェに対し、いかに対応し、いかにボールを運び、いかに崩すのかが焦点になるかと思われたが、試合は早々に動く。相手がGKを使ってマイボールにしようと繋ぐ中、GKから出されたパスに反応する形で坂田が槙野にアプローチ、槙野は圧力を感じたかそのチェイスをいなすべくもう一度に戻す。しかしパスが弱く、そこを狙った千真が死角から飛び出しインターセプト!そしてそのまま流し込む!先制!先制!奇しくも開幕戦と同じ開始2分での先制弾!よく狙ってたって形のゴール、前から追う姿勢が早速実った。相手は余り集中してなかったかな、千真にノーケアだったし。にしても良く狙ってた、素晴らしい。

開始早々の先制点という素晴らしい滑り出し、そんなポジティブな展開の中で新システムでのパフォーマンスも「緒戦」とは違う部分が浮き上がる。これまでは激しいポジションチェンジを繰り返しながら距離感として近いのプレーが多かったが、この日はシステム的に定められたオリジナルポジションを意識しながら距離感をある程度保って攻撃構築していく。ある程度整理をつけたことが功を奏したか、緒戦のような混沌・混乱はなく、サポートやオーバーラップなどを簡単に使って流れを作るシーンが見られた。又、オリジナルポジションを意識した成果は守備にも。それが、前からのプレッシング。オリジナルポジションを守ることでバランス良くピッチに散らばり、ボールを起点にレシーバーを捕まえながらゾーンを狭めて選択肢を消していく形を複数回表現。スタンダードな形が選手達の頭の中をシンプルにしたのか、動きやすくなってはいたように見えた。

とはいえ、動きの質や頻度、前を向く意識、技術、精度などまだまだ足りない部分も多く、切り替え早くしっかりとブロックを組んでくるサンフレッチェの守備に対して、なかなか攻撃構築の第一歩となる実効性のある楔が入らなかったり、局面打開に必要な仕掛けが生まれなかったりと、ノッキングするシーンもしばしば。攻めあぐむ中で、リズムを上げてきたサンフレッチェに流れが移ると、ミキッチの存在感が増し、彼のスピーディかつタフな突破に四苦八苦。そして、その流れを押しとどめることが出来ず。カットしたボールが千真に入るも落としのパスを引っかけられて、そのこぼれが事もあろうかバイタルエリアでフリーとなっていた柏木に……柏木はすぐさまターン、そしてラインポジショニングを獲っていた寿人へスルーパス、まさに急転直下の大ピンチ、哲也飛び出すも寿人は冷静に流れながらニアにねじ込んだ……うわっちゃぁぁぁぁ。まあね、急転直下の大ピンチに、寿人の瞬間的なラインポジショニングからの飛び出しと柏木の頭の切り替わりの速さというクオリティの伴うプレーを付随されては正直お手上げ。寿人は決めるなぁ……ま、事故にあったようなもん。しゃーないわ。

ミスからの失点、しかし、そのミスを冒した千真が自らの技術で取り返す。失点間もなく、功治が左ライン際でボールを運ぶと、ふわっと浮いたポジションにいた千真の足元へ付ける。ここで、千真はゴール方向にトラップ、ジュビロ戦のようにフィニッシュを意識した止め方だったが、足元に入りすぎたこともあってか方向転換して縦へ突破。詰まっちゃってぎこちない突破だったが、器用な足元の技術で相手のディフェンスをすり抜けてエンドライン際まで持ち込むと、最後はトゥーキックで中林の股を抜く美しきフィニッシュ!おみごとぉぉぉぉぉぉ!「あっ、詰まった」って思った。そして、裁くかなーと思った。でもその刹那、縦への方向転換という機転を利いた判断、そして最後はストライカーとしての矜持、完全に裏をかかれました。ゴールを常に意識する、それを仕上げきってしまう千真の良さの詰まった素晴らしいゴール!オレオレオレオレー千真ー、千真ー!一度失ったリードを再び取り戻しての折り返し、ステキ。

【ストヤノフが入れた「クオリティ」スイッチ、学が入れた「カウンター」スイッチ】

後半開始のタイミングでミキッチに代えて青山、ミキッチは脅威だっただけにこの交代はありがたかった(この交代により青山ボランチで、李が右サイドへ)。序盤こそ前線3人の絡みから坂田のフィニッシュを導き出したりしたモノの、業を煮やしたペトロビッチが温存していたストヤノフをピッチを送り出すと、一気にサンフレッチェの攻撃のクオリティが上がっていく。その裏には前から行くのか、引くのかはっきりしないFマリノスの初動守備の曖昧さ。この曖昧さはストヤノフに自由に展開する余裕へと繋がり、ストヤノフは精度の高いパスで次々とFマリノスの左サイドをえぐっていく。高い位置に起点を作られてしまうとラインを下げてはね返すことに重点を置かざるを得ず。こうして、これまで同様の苦しい時間帯が訪れる。しかし、全般的に守備陣の集中力は高く、水際で凌ぎ続ける。

攻め続けながら点に繋がらないサンフレッチェは、ストヤノフが高い位置にまで進出し始めたり、ストッパーのオーバーラップの頻度を上げたりと、更にリスクを掛けてくる。そしてビッグチャンスも。ストヤノフ中央スペースへのフィードに対し佑二・勇蔵が被る形で裏にこぼれると、既に裏に抜けていた寿人に繋がる……寿人は高いコースを狙ったフィニッシュ!しかしここで久々復帰の哲也が魅せた!身体一杯使ってこのシュートに超反応!哲也が救ってくれた……後はスペースを活かすカウンターで追加点……。

そんな願望を叶えてくれたのが、坂田に代わってピッチに投入された齋藤学。スペースを得た彼は水を得た魚、前を向けるタイミングでしっかり前を向き、スペースを見いだせば前へボールを運ぶ。彼のプレーがチームに攻撃姿勢を取り戻させると、待望の追加点が!久々に人数を掛けた攻撃、松田からパスを受けて前を向いた学は久々の学スペシャルで中に切れ込みながら隙間を縫うようなフィニッシュ!これはディフェンス当たるが、ボックス内に入り込んでいた功治の元にボール、焦った楽山がタックル、功治の足に掛かる!功治倒れPK?と思ったところで、その外で更にこぼれを拾ったのがなんと右サイドバックの裕介、よくぞここまで来てた!裕介はこのチャンスを逃さずきっちり。GKに当てながらもしっかりねじ込んで、3-1!!!でかい!これはでかい!裕介よく上がってきてた、そしてボックスの中まで入ってた、この意識が大事。行けるときは行く、素晴らしい。学も良かった、うん、意識が良い意欲が良い。

これでリードは2点に広がり、安堵感がスタジアムを包む。しかし、冷や水を浴びせかけるようにサンフレの素晴らしい攻撃で最後まで息を抜かせてくれない。沸き出るような複数のダイナミズムアクション、それを逃さず逆を付くようなスルーパス、又も柏木-寿人ライン……完全に崩しきられるシーンも。しかし、最後の最後まで哲也の守る牙城は揺るがず。ビッグセーブ含めてこれ以上の失点を許さなかった。そしてタイムアップ!

予選突破に望みを繋ぐ勝利であると共に何よりも4-3-3初勝利。平日ながら何とかかんとか都合を付けて集ってきたサポーターに素晴らしいウェンズデーナイトをプレゼントした。

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課題を挙げればきりがない。

ただ、新しい挑戦のはじめの一歩。

整理整頓と基礎構築、そして初勝利。

過程をすっ飛ばしての成功などあり得ない。

一つ一つ、積み重ねていこう。焦らず、我慢強く。

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*とにかく、一言、良かった……。勝って良かった。成績でないとやっぱり疑心暗鬼になる。そんな思いを抱えていればチーム構築に置ける進捗を鈍らせる。どんな形であれ、早めに結果が欲しかった。信じられるだけの実、という意味で。だからこそ、このゲームに勝ったことは本当に良かった……と。安堵感、というかね。

*このゲームに関して、まず最も褒めてあげたいのはコーキチ監督。まさにシステムダウンといった形での負けから中3日、混沌のチームを落ち着かせ、チームの約束事を明確にしながら整理整頓して、ある程度の形を整えたことの成果は間違いなくあった。自主自立性の求める監督の意に反するやり方だとは思うけど、ああいうゲームの後だからこそ、こういうやり方に踏み切ったっていうのは英断。選手に自主自立性を求めるにしてもガイドラインを示すことで方向性が明確になると思うし、ポジションを崩したり入れ替わったり、柔軟で自由なサッカーが成立するのも土台があってこそ。そういう意味では過程として、こういうステップはあって然るべき。まあ始めからやれ、といったらそれまでだけどwww

*とはいえ、整えなければならないディティールはまだまだいっぱいあるね。僕がこのゲームで必要だと感じたモノは下記の通り。

・ポゼッションに置ける実効的なパスの増加
・2人のMFの更なるフレキシビリティの向上
・サポートのアングル、タイミングの質の向上
・判断の精度とスピード(特に千真)
・緩から急へ、スペース活用のためのダイナミズムの増加
・ハイサイドアタッカーを利用した劣勢挽回のためのパスルート構築
・プレッシングの質の向上のための連動性の向上、運動量・ハイラインの維持
・サイドバックのつるべの動きとアンカーの動きの制約に代表されるリスクマネジメント
・サイドバックのビルドアップへの参加意識と質の向上

*きりがない(苦笑)ま、土台の上にこういう要素を一つずつ積み上げていって欲しいと言うこと。その過程がチームのクオリティを高めていくと思う。やってる選手、一番近くで見ている監督の頭の中にはもっと項目があると思うけど、それを意識するだけでも違う。逆説的に、意識して取り組まない限り課題は消化できない。継続して、意欲的に取り組んで欲しい。うちは基本的に「積み上げること」がアイデンティティ的にないチームだけど、そういう部分にも改革の手を入れるために、コーキチ監督が3年契約となっているはず。腰を据えて、じっくりと課題に取り組んで欲しい……それが未来に繋がると思うから。

*てか、新しい挑戦って若い選手にとってはめっちゃチャンスだと思う。例えばアーリア。僕は小椋は今のポジションの適正は正直微妙だと思ってる。確かに、プレスが機能してる中で彼のボール奪取からのショートカウンターは武器になる。センターバックを経験して守備におけるポリバレント性能はカバーにも力を発揮できる。繋ぎもうまくなってる。ただ、正直言ってこのポジションは守備より攻撃に質が欲しい。そういう意味でアーリアの技術やアイデアがこのポジションに欲しい。ただ、このポジションのタスクをこなすにはフレキシブルな攻守の切り替えの意識と前と後ろを繋ぎ合わせる惜しみない上下動を可能にする運動量が必要。今のアーリアにはそれは絶対的に足りないけれど、モノにしたときポジションは目の前。取り組んで欲しい、意欲的に。学も同じ、坂田よりポジション的な動き方や実効性は高い。でも、結果を出せていないことが全て。坂田は結果を出してる。その差は大きい、彼の方が実績もあるし。だからこそ、必要なのは結果。結果を出すために、一本のシュートに、一つのトラップに、一つの仕掛けに、集中力を持ってこだわりを持って練習して欲しい。

*選手評……哲也!彼の意志、っていうのかな。それが凄い嬉しかった。彼が集中力持ってビッグセーブして、守護神返り咲きたいって意欲が見えたのが嬉しかった。そして結果出してくれたからね。一発やられたけど、それ以上に価値のある勝ち点3を守ったビッグセーブ3つ、うん素晴らしかった。僕は哲也推しです。まあ飯倉も秋元も見たいんだけどね。やっぱり哲也が良い、好み的に(なんだそりゃ)

*千真!ナイスゴール!再びお目覚め!ゴールのことは上で褒めたから、それ以外。プレスの意識も高まってるし(ストヤノフにもっと行って欲しかったけどね、行かないとああなる。それは開幕の一件に学んで欲しかった)、それが成功体験として彼に残ったのは凄い今後のために良かった。後は、もう耳たこかも知れないけど、ポストの後の裁きの判断。これはゆっくりゆっくりうまくなって欲しいな。オーシも元々あんなにうまいわけじゃなかった。意識高く取り組んで、彼の技術が相まってうまくなっていった。千真も技術はある、きっとうまくなる。ま、それは置いておいて待ってるよー、明日もね。

*功治、高い位置でのびのび、楽しそうだった。自分の良さをうまく活かしてたから、あとはその頻度を上げること。パスを引き出すタイミングをもっと周囲に理解させてほしいし、自分も又アクションの頻度を上げること。言われなくても守備はやるだろうし、心配してない。うん。バランスだね。

*後は一言。兵藤、過労死しないように……、正直彼みたいなリンクマンがもう一人欲しい。坂田、裏に抜けるアクションをもっともっと。すればラインを後ろに引っ張れる。マツ、カウンター以外はオリジナルポジションから離れない、じゃないと兵藤に負担が掛かる、バランスも難しくなる。自重。コミーを甘やかさない、ビルドアップやらせなさい。コミー、頭の切り替え、攻守の切り替え、もっとシビアに。なんであんなにストヤノフにスパンスパン狙われたのかを考えて欲しい。佑二、それなり。目眩とか大丈夫?代表もあるし本当に心配……明るかったし、パフォーマンス的に少し戻ってきてたけど。勇蔵、初勝利おめ。でももっと上げてこい。ナビは佑二とクンファンいないんだぜ?裕介、ナイスラン、バランス的にもよくやってる。クンファン、韓国代表おめ!よかったよ、彼はトップでも見たい……。田代おめ!!!初出場!!!ナビではあるよあるよー

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やべ、調子乗って書きすぎた……。てか、明日なんだよねぇ……。負けた後、ミッドウィークで試合あると取り返せるチャンスがあって嬉しいんだけど、勝利の余韻に浸れなくて寂しい気も……次勝てば良いんだけど!

でも、ジェフもめんどくさい相手なので、シビアなゲームになるかなぁ……しっかり一試合一試合、うん。ということでここまで。

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(´-`).o0写真はちょっと、一階席でちょっとアングル的にちょっと違う感じですよ。よろしかったらー。
2009/5/20 J.League YamazakiNABISCO Cup sec.3 Fマリノス vs サンフレッチェ @ 日産スタジアム(picasa/me)

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May 18, 2009

システム狂想曲@2009 J.LeagueDivision1 sec.12 vs FC東京

何をしたいのか、何を目的としているのか、全く捉えられなかった。

ピッチの中に迷いと恐れが蔓延し、立ちすくんだまま何も出来なかったようにしか見えなかった。

システムに狂わされ、システムによって失ったゲーム。

こんなゲームはこのゲームだけでいい。

2009 J.League Division1 第12節

Fマリノス 0-1 FC東京 @ 日産スタジアム「システム狂想曲」
FCTOKYO:62'中村北斗

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"不安定なるビッグセーブ"、DF田中裕介"次なる適応は右サイドバック"、栗原勇蔵"余りに大きなブランク"、中澤佑二"慣れない布陣に左の翼のおもり、おれっちラインあげられないっす。だめですあげてください"、小宮山尊信"失った守備感覚"、MF松田直樹"ダメな将軍様"、山瀬功治"システムに消えたエース"、兵藤慎剛"システムに消えたダイナモ"、FW狩野健太"システムに消えたファンタジスタ……ってそれ以前に調子悪い"(→70'水沼宏太)、坂田大輔"唯一の攻撃方法"(→70'齋藤学)、渡邉千真"研究の先へ"(→77'金根煥)

FC東京スタメン:GK権田修一、DF徳永悠平、ブルーノ・クアドロス、今野泰幸、長友佑都、MF鈴木達也(→85'浅利悟)、米本拓司、梶山陽平(→55'中村北斗"鮮烈なるリ・デビュー")、羽生直剛、FW赤嶺真吾(→73'大竹洋平)、平山相太

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(´-`).o0京都戦同様レポはしませーん。だって、このゲームのメインテーマは火を見るより明らかなんで。付け焼き刃というか見切り発車というか……まあここがスタートって事なんだろうなぁと言うのはよくわかった。フットボールはそんなに甘くない。

(´-`).o0基本的に3-4-2-1→4-3-3といっても、リベロであるマツが一列前に上がって、サイドのスタートポジションが少し下がっただけ。人が変わった訳じゃないし、やることも大きくは変わるわけじゃない。チームとして意思統一して、前から追うところは追う、引くところは引く。ボールを引き出すために能動的に動き出し、バイタルで個のアイデアと周囲のアクションを駆使して崩す。積極的に、後方からもダイナミズムを付随して、攻撃に厚みを加える。元々、システマティックなフットボールをやっていた訳じゃないので、形が変わろうと、同じ事をやれば良かった。ただ、それが出来なかった。問題の本質はここにある。それを念頭に置いて欲しい。この日は当たり前のことが当たり前に出来なかった。

(´-`).o0ただ、それを言っては元も子もないので、システム的な要素に合わせて色々な部分を考えてみたいと思う。まず、何故能動性が失われたか、の点。選手達の頭の中には色々なことが渦巻いていたんだと思う。ポジショニングが変わった事によるスペースマネジメントとか、リスクを鑑みた上でのバランスとか……。全てが手探り、様子を見ながら、周りを見ながら……、その意識が能動的なプレーイズムを失わせていく。結果、選手達の足は止まり、実効的なプレーが非常に少なくなってしまった。特にその傾向が顕著だったのが、肝となるべき功治と兵藤。恐らく二人は最後までチームのためにバランスを探ってプレーしていたのだと思うのだけど、その意識が先立ち過ぎてために自らを殺してしまった。功治はほとんど自分の武器である仕掛けを出さなかったし、兵藤も縦横無尽な運動量でサポートに入ったり、最前線まで飛び出すシーンは片手で数えるほど。プライオリティをマネジメントに置きすぎたことでミッドフィールドのエリアでバランスを見ながら、何も生み出さないポゼッションを支える色のないプレーヤーに成り下がってしまった。陣形的には、アンカーという後ろ支えを得てより攻撃に絡む仕事を出来るはずだったのだけど、それが出来なかったのは彼らがそれだけマネジメントにナイーブになっていたのかなと。

(´-`).o0アタッカーに関して、システム云々の前にそれ以前に彼らも様子見の傾向が強く、動き出しが非常に少なかった。あれではボールは引き出せないし、出す方も逡巡する。それはシステム的な問題ではなく、個人の問題。こういうときにアタッカーが主体性を持ってボールを引き出してくれていれば、前輪駆動気味にチームがうまく回った可能性もあるのだけど……たらればを言ってもしょうがない。で、少し気になったのは、3枚が中央にスタートポジションを求める傾向が強かったこと。そうなると当然相手の警戒も中央に寄り、スペースが消えていく。千真あたりは見ていてかわいそうだった、受けた瞬間複数の相手に囲まれ、裁き場所もなく耐えるだけ。いくら技術があろうと、これでは難しい(学・宏太が外で起点を作って攻撃に流れが生まれたのは偶然じゃない。互いにスペースを食い合うような競合を避けて選択肢となるという意味で彼らはそれを「知っていた」、ユースで4-2-3-1やってるからね。現状の3枚は結びつきを求めるが余り、距離感を近づけようとするけど、そうではなく、そのサポートは中盤であったり、サイドバックが押し上げてやっていく方が流れが生まれるのかなと。この日の功治と兵藤はそれどころじゃなかったけど)これに関しては、時間は掛かると思うけど、それぞれを殺し合うのではなく、活かし合う関係の構築を目指すしかない。共存するためには、最初離れて、機を見て近づく、みたいな?サイドバックを活かす意味でも、ハイサイドの起点は布陣的な強みを活かす事に繋がると思うしね。

(´-`).o0守備に関しては、問題点二つ。まずはラインコントロール。佑二からしてみたら「プレスは連動してなくてプレッシャー掛かってないし、出所捕まえ切れてないし、コミーのポジショニングは適当ですぐ裏突かれるし、勇蔵はブランクありすぎて怪しいし、裕介も右サイドバックとしてはまだまだ捉え切れてないみたいだし……おっかなくてあげらんねーよ」と思ってるのかも知れませんが、知りません。上げてください。まずはコンパクトありき。生まれてくるスペースを消すために。じゃないと、兵藤や功治は色のない労働者であり続けることになる。「上げられない」から始まるのではなくて、「上げるために」色々なディティールを整えるというアプローチをして欲しい。で、そのために必要なのは前からのプレッシング。この日はある程度行っていたと思うけど、連動してない、もう悲しいぐらいに。プレスの肝は次の選択肢を消す周囲の連動、それがあって初めてボールホルダーへの強いアプローチが活きる。逃げ場を消すために必要なのはまずテンションを合わせること。現状では前のテンションと中盤のテンションが明らかに噛み合ってない。まあ中盤のスタートポジションが低いから……というのもあるんだけど、枚数的に5枚しかいないわけだから、この辺は突き詰めないといつまで経ってもザルプレスのままになっちゃうかな(サイドの選択肢を消すためにサイドバックを上げるわけにいかないからね)ここでも兵藤・功治に求めなきゃいけないのはかわいそうだけど、彼らがもっと能動的にならないとこの布陣はうまくいかない。尻ぬぐいはおっさんどもにやらせておけばいいじゃん?的なノー天気な感じを出して欲しいかも(キャラと違うが)

(´-`).o0で、この布陣の中で恐らく最もサッカー的に楽しんでいると思われる将軍様。まあアンカーとして扇の要の場所で裁く仕事に関しては及第点。外をシンプルに使う、フィードを飛ばすという意味では仕事はしてた。でも、基本的に自己満足的な繋ぎが多いかな。単なる繋ぎ、じゃなくて、周囲を活かすゲームメイクが必要なわけです。引き付けて功治に前を向かせる。サイドに一度振って相手を広げて兵藤の突けるスペースを作る、とかね。彼らを前に出すのはアンカーの仕事。今は将軍のお付きみたいになっちゃってるから。あと、基本的にアンカーは上がらなくて結構。尻をぬぐわせるのではなく尻をぬぐう役割が主で良い。イライラして自我を失って戻らなくなるなんて言語道断、まあらしいっちゃらしいけど。このポジションに大きな存在感はいらない、黒子として彼らを活かす、そういう意味でちょっと大駒過ぎる気もしなくもない。ついでにサイドバック。とりあえず活きるようになってきた。スペースがある状態でフリーで持ちあがれるシーンも何度もあったしね。ただ、仕掛けのタイミングとして「仕掛けちゃいけない」タイミングというのもある。後ろのサポートがいないときとか、ね。これは個人の問題。ハイサイドに起点が出来ればもっと良い形が出来ると思うし、攻撃への絡みに関しては発展していけると思う。ただ守備は……正直目も当てられない……左サイド……佑二との距離感が空きすぎたり、人を捕まえ切れてなかったり……'07のコミーはもう少し出来てたよ?怒られながらもね。サイドバックの基礎は守備、それを念頭に置きましょう。裕介、まだ時間が必要かな。ウイングバックと違うのはスタートポジションが低いこと、ビルドアップの部分でもっとやらないとだめ。守備も飛び込み傾向が強い、抜かれない守備をもっと意識しないと。

(´-`).o0殴り書きだけど、まだまだ問題点はある。そして、これだけ問題点がある布陣、続ける価値があるのか……難しい部分ではある。ただ、やるのは選手。そういう意味でコーキチさんは選手達にこの布陣が機能したときのメリットであったり、布陣変更の目的、それを具体的に示した方が良いような気がする。疑心暗鬼の状態では絶対にうまくいかない。「何をしたいのかわからない、どうなるのかわからない」みたいなコメントが出てる時点で大きな問題なわけですよ。そこは放り出しちゃダメな部分。自主性と丸投げは違う、うん。

(´-`).o0個人的には結果を度返しするなら続ける価値はあると思う。4バックに関してはスムーズなサイド攻略という意味でも、バランスよく横幅のスペースを消すという意味でも利点はある。元々出来ない訳じゃないと思うし、感覚さえ取り戻せばスムーズに守れるようになると思う。ただ、4-3-3である必要性は感じない。スタンダードな4-4-2や4-2-3-1の方がスムーズに出来る気はする。プレスも掛けやすいと思うし、バランスも取りやすい、この辺はコーキチさんのこだわりなのかも。ま、繰り返しになるけどシステムはあくまでも箱に過ぎない、プレーする選手が何をするかってことが大事。システムでは勝てない。そんな部分を忘れないようにしたいね。システム狂想曲は今節だけでお腹一杯。

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ま、そんな感じでした。システム変わるだけで、これだけ選手の持ち味が消えるってのも珍しいね。まあ、これからです、我慢です。きっと未来は明るいと思います、思いたいです。まあ信じなきゃ何にも始まらないし……。

とりあえず、水曜日にすぐ試合なのでスパッと切り替えて、向かいたいですね。リベンジマッチ……この状況でサンフレ……。

まあ何も考えません、ということでここまで。

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(´-`).o0僕的に気になったのは、CKの時に全員をボックス内に下げるようになったこと。小さなディティールだけど、この姿勢が失点に繋がったことを備忘録的に書いておきたい。守るべき時に守る、ということの最たる例なのかも知れないけど、これは絶対にやめた方が良い。丸腰の姿勢は相手の攻撃性を更に高めることになるし……。何よりも、前に坂田なり、功治なりを置いておいたら、中村北斗はカウンターケアのために後ろにいたんじゃないかな?ということ。一度目を跳ね返すよりもしなきゃいけないことはセカンドボールを拾うこと、カウンターに繋げるルートを構築すること、カウンターのチャンスなんだよ、CKは。攻撃的姿勢を貫くのであれば、これぐらいやって欲しいね。時代はセットプレーのカウンター構築らしいですよ、奥さん。

(´-`).o0こんなゲームの後でキモチがどんよりしていたのですが、ユースがとても素晴らしいゲームをしてくれました。宇佐美世代と呼ばれるU17の新鋭やテレビにも出てたドリブラー高木俊幸などタレント揃いのヴェルディユースを激しいプレッシングとアグレッシブなオフェンスで圧倒。玉際で素晴らしく戦うって素晴らしいこと、そしてスペースに向けて躊躇なく走るって素晴らしいこと、それが出来ると同じぐらいの力を持つ相手でも4-0で快勝できちゃったりするんです!個人としてもチームとしても、ユースはどんどん強くなっていってる。ステキなことです、うん。

(´-`).o0天気悪くて、微妙に二日酔い気味で、行くのやめようかなぁと思ってたのは内緒です。あっはっは。

(´-`).o0写真は少なめ……ナイトゲームは苦手です、もう少し設定とか勉強しないと難しいなぁ。夏までに頑張ります。よろしかったらどうぞ。
2009/5/16 J.League Division1 sec.12 Fマリノス vs FC東京 @ 日産スタジアム(picasa/me)

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May 11, 2009

in tired@2009 J.LeagueDivision1 sec.11 vs トリニータ

蓄積された疲労、余りにも稚拙な失点、相性の悪いアウェイ。

これまでなら、苦々しい顔でスタジアムを去ることになってたのかも知れない。

でも、この日は笑顔でスタジアムを後にし、敵地でおいしい祝杯を挙げることが出来た。

これって、凄い幸せ。

2009 J.League Division1 第11節

トリニータ 1-2 Fマリノス @ 九州石油ドーム"ビッグアイ"「in tired」
F.Marinos:30'中澤佑二!!! 40'田中裕介!!!
Trinita:16'エジミウソン

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"苦き洗礼"、DF金根煥、松田直樹"経験と技術がなす匠の技"、中澤佑二"苦悩と勝利と"、MF兵藤慎剛"チームのために"、山瀬功治"適所でなくても出来ること"、田中裕介"トラメガでもしゃべります、価値ある一発!!!"、小宮山尊信"無駄なカード"、狩野健太"適所に戻るも……"(→86'長谷川アーリアジャスール"信頼回復の第一歩")、FW坂田大輔(→71'齋藤学"これがスタートライン")、渡邉千真"お疲れお疲れ"(→89'金井貢史)

トリニータスタメン:GK西川周作"怒りは届くか"、DF小林宏之(→75'東慶悟)、藤田義明、森重真人"将軍様の言葉は実体験こもってます"、坪内秀介、MF清武弘嗣、エジミウソン"鶴"(→41'西山哲平)、宮沢正史、鈴木慎吾、FW金崎夢生(→80'住田貴彦)、高橋大輔

今シーズン初めての飛行機遠征、大分暑い、遠い……。バスを乗り継ぎ1時間半、着いたビッグアイ……格好いい……。ドーム型のスタジアムの外観は非常に美しく、コンコースも広い、傾斜もある、久々に興奮。ただ、残念なことに芝の状態が……。踏み込むたびに剥がれ、えぐれ、凹凸が生まれてしまうなど、状態は最悪の部類(ただ、募集されたらしき一般グリーンキーパーの方々が直してくれてたけど)スタジアムの日照的な問題なのかしら……。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは小椋が出場停止の中で、京都戦で良いパフォーマンスを示せなかったドンホがベンチからも外れ、フロンターレ戦のメンバーに回帰する。腰痛で戦線を離脱していた将軍・松田直樹が心意気を感じさせる早期復帰、裕介は右ウイングバック。又、ボランチとしてフィットしていなかった健太と時折その健太をフォローするようなポジションチェンジを見せていた功治のポジションを入れ替え、妥当な変更か。対するトリニータは、未曾有の連敗中。深谷、ホベルト、ウェズレイ、高松など主力に怪我人が相次ぐ状況がチームに暗い影を落としている様子。そんな中、今節は上本が出場停止、森島も怪我で離脱と更に台所事情は厳しく。苦肉の策として、金崎・高橋と本来中盤を担う二人をトップに据え、カウンター狙いで連敗脱出を狙う。

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試合展開

【疲労感の中での逞しき逆転劇】

互いに動きは重く連戦の疲労が色濃く見える序盤、非常に静かな立ち上がり。Fマリノスがピッチ状態を確認するようにゆっくりとボールを動かし、トリニータは陣形を整えながらシンプルなカウンターの機を伺う展開。しかし、どちらもプレーにクオリティは伴わず、なかなかチャンスが生まれない。

静かに時間だけが進む中、何も起こらない雰囲気が漂うが、ゲームは思いも寄らぬ形で動く。この試合初めてと言っていい綺麗な形、金崎の浮き球を競りながら高橋が落とす、その受け手は後方から走り込んだエジミウソン、ボックス内からのシュート、しかしこれは力無く、飯倉はコースに身体を倒す……しかしここでビッグアイの芝がホームチームに味方する、捕球寸前のイレギュラー、身体を倒していた飯倉を避けるように大きく弾み、必死に手に当てるもこれがラインを超えてしまった……ピッチを叩き悔しがる飯倉……。シュートは打たなきゃ入らない、それを久々に感じたゴールか。

このゴールで自信を取り戻したトリニータは、少しずつパフォーマンスが向上、きっちりとゾーンを埋める守備からのカウンターで数度Fマリノスゴールを脅かす。Fマリノスもポゼッションしながら機を伺うが、なかなかフィニッシュまで持ち込めない展開。しかし、この日アタッカーのポジションに戻った健太が流れを引き戻す。左サイドコミーからパスに、ボックス内相手のコースを遮るように身体を入れて入れ替わるとそのままノーステップでインスイングのシュート!高い弾道でゴールを襲うも、これは西川の素晴らしい反応によりバー直撃。しかし、この直後の右サイドからのCK、健太のインスイングのキックはボックス中央へ、ここで千真が完全フリーで合わせる!強烈なヘッドはこれまた西川の素晴らしい反応に凌がれるが、このこぼれ球にいち早く反応したのがファーに飛び込んでいた佑二、アウトサイドで押し込んだ!よし!よーし!健太がようやく仕事してくれた……。

このゴールによるトリニータのダメージは想像以上に大きかったのかも知れない。負の記憶を呼び覚まされたか、トリニータの集中力は散漫に。そして、更なる不幸がトリニータを襲う。中盤の核・エジミウソンが接触プレーによる怪我でピッチを離れるアクシデント、そしてそのアクシデントの合間にゲームが動く。中央松田のらしい細かい方向転換からのフィードが左サイドへ、このフィードに対しラインを見ながら細かく動きを修正しながら飛び出した裕介がフリーで抜け出すと、ファーストタッチは浮いたモノの飛び出してくる西川、カバーに飛び込む森重よりも先に押し込む!これがすり抜けてゴールラインを超えて、逆転弾!裕介やったー!裕介偉い!動きの中でのラインに戻ったりする細かい修正素晴らしい!トリニータの左サイド(鈴木慎吾と坪内)が完全にボールウォッチャーになってマークを見ていない隙を綺麗に突けたね。マツもナイスフィード、素晴らしいバックスピンパス。

内容として褒められたモノではなかったが、攻守に機微を抑え、逆転に持ち込むという最高の展開。1点リードで折り返す。

【慌てず騒がず、しっかり守って時間を使う】

後半、頭も身体も疲労感の見える千真がゴール中央でようやくフィニッシュのチャンスを得たところからオープニング。立ち上がりから尻を叩かれたであろうトリニータが前に出てくるも、慌てず騒がず。時折危険なシーンも出てくるが、ポジショニングの良いマツがシビアなカウンターのシーンで素晴らしい対応を見せボール奪取をしたり、幸運にも金崎のフィニッシュがことごとく枠を捉えなかったりと、アドバンテージは揺るがない。ボールを持ってからも慌てず騒がず。ある程度リスクマネジメントする形で両アウトサイドは高い位置を獲らず、ボールの動かし方に関しても奪いに行くと言うより保持する意識が前に出るポゼッションで、機を伺いながら時間を消費していく。

そんな形の中でも行けるときはフィニッシュで終わるFマリノス、この試合唯一と言っていい速い切り替えから数的同数のカウンターから功治が決定機を迎えるもこれは枠を捉えきれず……とはいえ、逆に悪い失い方から浴びるカウンターの数はこれまでのゲームと比べると減少、チームとして疲労感を頭に入れた上でのポゼッションとフィニッシュで終わる意識が形に表れていた証拠か。

終盤、坂田に代わってピッチに入った学が久々に開放感のあるプレーで減退しつつあったチームに勢いを付ける。得意の高速ドリブルからのフィニッシュこそ表現できなかったモノの、左サイド裕介の素晴らしいランニングを活かすスルーパスで健太の決定機を導き出し(スルーパスをエンドライン際で受けた裕介がグラウンダーのクロス、これをニアで健太が合わせるもわずかに枠外、惜しい)、同じく狩野に代わって入ったアーリアと絡みながら相手の最終ラインを脅かす。とはいえ、ビハインドのトリニータも最後の反撃、唯一怖い存在だった金崎を代えてまで東・住田といったルーキーアタッカーに最後の望みを託して攻め込み、複数のセットプレーのチャンスを得る。ロスタイムには西川も上がって同点ゴールを狙いに来るが、これも集中力高く凌ぎきると、待望のホイッスル。

内容的には決して褒められたモノではないが、蓄積する疲労、降りかかるアクシデントを乗り越えての勝ち点3、今シーズン初めてアウェイでトリパラの華が咲いた。トリニータはこれで泥沼の8連敗、ローカル紙では強化部長がシャムスカ監督の解任を否定、6月の戦力補強を口にしていたが、未だ光は見えてこず。

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連戦の疲労に加えて、この日の猛暑、選手達の身体は今シーズン最も追いつめられていたのかも知れない。

残念ながらパフォーマンスは京都戦から大きく向上することはなく、内容的には得るモノの少ないゲームだった。

それでも勝ったこと。今シーズン初めてアウェイで、今シーズン初めて逆転で。

きっと今後、この価値が表れるときが来る。だから今は、内容はさておきこの勝利を喜びたい。

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*本当ーに良かったー!選手全然走れてないし、頭も動いてなさそうだし、暑いし、大丈夫かなーと思ってたけど、勝てば何でもよし!です!だって、アウェイ初勝利だし!逆転勝利だし!これまでのアウェイは帰り道が長くてさー、でもこの日は泊まりだったこともありおいしい祝杯を上げて、意気揚々と帰ってこれました。これがアウェイの醍醐味!

*ゲームに関しては、この勝利は妥当なモノだと思ってる。マツを筆頭に集中力だけはしっかり保っていたし、決めるべきところでしっかり獲った、ゲームのポイントは抑えられていたと思う。トリニータの攻撃のクオリティとFマリノスの守備の集中力とクオリティ、時間を使うポゼッションの中でのミスの数、交代選手の効果……この日は相手を上回れていたし、あんまり心配する必要はなかった。って、僕は後半そわそわそわそわしてたけど……。

*この成功体験で、きっと選手達も色々なことを信じることが出来ると思う。アウェイでも勝てる、先制されても勝てる。もちろんしたことない訳じゃないけど、成功体験があってこそ、初めて本気で信じられるし、そのために頑張れる。その辺は大きいかなと。内容云々は置いておいて、その体験ができたこと、それは価値のあることだと思うし、今後に向けて僥倖。

*とはいえ、疲労感が身体のキレはもちろんのこと、頭の部分も蝕んでいる感じがあって、それは凄い心配。いつも以上に主体的なボールを引き出すアクションが少なく、流れを生み出すような第3の選手のダイナミズムアクションもデコイとなるようなランもなく、足元足元の連続で変化も生まれない。てか、カウンターのチャンスでも選手達の意志が高まることなくスローダウンしてたりと、この辺はチーム全体が疲弊して、頭も動いていないんだなーと感じてしまった。もちろん、このスケジュールとコンディションを考えれば致し方ないところなんだけど、やるべき所はもう少しやるべきだったかなーと。切り替えの部分とかは特に。

*選手評ー。まずは将軍様!正直まだ状態は良くないと思う、あんまり走れてないし、競り合いでもジャンプの高さが出なかったり、激しいプレーは厳しい状態だったのかも……ただ、その中で危険なところをいち早く察知してずばっと止める、動き出しを察知して質の高いフィードを飛ばす。培ってきた技術であったり、読みといった質の高いディティールを存分に見せてくれた。集中力も持続、それだけ研ぎ澄まされていたんだろうし、この試合に賭けるキモチというのはピッチにしっかりと出ていた。神戸戦と良い、苦しいとき、本当に欲しいときにきっちりと応えてくれる。これぞバンディエラの仕事。本当にいてくれてよかった。この二日、しっかり休んでコンディション整えてくれー。

*裕介ー!ナイスゴールだし、ナイスラン!あの飛び出し前のラインに戻るアクションは惚れた。冷静で頭の良い裕介らしいプレーだったし、しっかりとタイミングを計って良いタイミングで出てくれた。ここのところの裕介のプレーは非常に充実してたし、チームとしても全幅の信頼に値するパフォーマンスだったから、ゴールはそのご褒美かな。その後もバランスを見ながらまず守備でしっかり、出て行くべきところで出て行って、チャンスに絡んでと、安定したパフォーマンス。スタミナも充分(あの終盤で出て行くわけだから)もう僕は7番の幻影を見なくて済む。ナイスゴール!

*功治もチームのために良い仕事してくれた。単純な比較論として、健太より守備が出来るし、運動量が多い、という部分で後ろの位置での起用となったけど、その仕事はきっちりしてくれた。後ろで裁いて出て行く、守備のバランスはしっかりと見る、すべきことをきっちりやっていたから、チームとしても破綻はしなかった。あとはあの決定機さえモノにしてれば……まあそれはもとめすぎか。正直、この日の健太の運動量と意志を考えると、健太が3列目だったら危なかったかも知れない。その時に自主的にポジション変えてそうだけど(笑)功治はやっぱりお兄ちゃんだね。

*佑二、クンファン、コミー、健太、千真辺りは相当疲労が溜まってる感じするね。上に書いたけど、判断が遅く、非常に受動的、無駄を嫌い過ぎて、動きが小さくなってる感じ。とにかく休んで心身共にリラックスして欲しいな。あと兵藤、何度も身体張っては痛んで、それでも走り回ってチームのバランス取ってと、その左腕に巻かれたキャプテンマークに違わぬ素晴らしい献身性には泣ける。彼が最もこの連戦で疲れてるはず。とにかくしっかり休んでおくれ。今や欠かせない核なんだから。

*まな&アーリア、久々に良かったー。久々に学くんの開放感のあるプレーが見れて、アーリアもしっかり繋ぎに入ってらしい崩しのパスがあってと、交代でゲームの流れにしっかり乗れたかなと。実際、終盤はスペースも空くし、チャンスはあるわけで、二人の技術を持ってすれば、チャンスは作れる。ただ、それはまずは自分達次第、どれだけボールのないところでアクション起こしてボールを引き出すか、大きなスペースがある分だけ長いランニングをしてサポートであったりダイナミズムアクションを起こす必要があるわけで、その意志を出来るだけ継続して持たないと、この日みたいなプレーは続けられない。常に、これぐらいはやらないと、うん。後学くんに関しては守備もよく頑張った。得意じゃないけど、ボールに食らいつく、身体を張る、そういうのって大事だよ。湯浅たんじゃないけど、チームの信頼に繋がると思うし。

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いやーよかったよかった。でも、せっかく勝っても次負けたらその価値って小さくなっちゃう。だからこそ、中断までの後二つ、良いパフォーマンスで結果が欲しいね。そしたら、良い雰囲気で中断に入れて新しいことにもチャレンジ出来る。疑心暗鬼でやってもうまくいかなそうだしね。

とにもかくにも、本当によかった、うん。ということでここまでー。

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(´-`).o0ちょっとおせっかいだけど、大分のこと。まあこれまでを継続してみてないから僕は何とも言えないけど、この日のパフォーマンスを見る限り、「これでよかった」的な言葉が出てきちゃうのは非常にまずいのではないかなーと。まあこれまではよくなってはいるんだろうけど、大分の昨シーズンまでの良い部分って言うのが正直ほとんどピッチ上で出てなかったと思う。人がいるいないではなくて、「すべきことをシビアにする」というコンセプトの部分で。一番顕著なのがアプローチ、あんなに緩かったっけ?前からも来ないし、ミドルエリアでも人を捕まえてないから緩い、だから相手はどんどんボールを動かせるし、失わない。アタッキングゾーンでもタイトじゃないし、シビアでもない。昨シーズンまでマンマークっぽかったから、受け渡しとかでミスが出るのはしょうがないけど、根本的にそのアプローチではボールは獲れないしいつかやられちゃう。もう少しその辺を突き詰めた方がいい気がする。守れればリズムも出てくるだろうし……とはいえホベルト・エジミウソン離脱はなぁ……。攻撃?…………うん、現状では夢生頼むよ夢生、しかない。前俊も家長も干されるっぽいしなぁ。とにかく、ビッグアイは又行きたいので頑張って。うちもひとのこと言ってられないけど!

(´-`).o0また写真撮ってきました。てか、到着が遅くて、にーたん撮れんかった……ガックリ。よろしかったらどうぞ。
2009/5/9 J.League Division1 sec.11 トリニータ vs Fマリノス @ 九州石油ドーム"ビッグアイ"(picasa/me)

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May 06, 2009

自壊@2009 J.LeagueDivision1 sec.10 vs サンガ

このゲームに関しては、振り返りたくない。ただ、振り返る必要もないと思う。

ピッチに送り出す11人の選考における「不必要」なギャンブルが外れた。

致命的なミスを繰り返した上で先制点を献上した。

致命的なミスを冒した選手が自らを見失った。

ミスがミスを呼び、全ての流れがことごとく切れた。

交代策に明確な意図を持たせられず、組織としての体を成さなくなった。

壊れた組織の中で、逆襲への意志が萎んでいった。

全てをひっくるめて、相手と戦う前に自分達から崩れ落ちた。

だからこそすべき事はたった一つ。この失敗を肝に銘じて、繰り返さないこと。

それだけでいい。

そして、スパッと切り替えよう。次の試合が待ってる。

2009 J.League Division1 第10節

サンガ 2-0 Fマリノス @ 西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場「自壊」
Sanga:5'パウリーニョ 62'ディエゴ

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹、DF金根煥"自失の90分"、中澤佑二"存在価値を問う"、小椋祥平"顕在化したストッパーとしての致命的欠点"(→74'水沼宏太"放り出されて")、MF兵藤慎剛"むなしきハードワーク"、狩野健太"弱まる輝き"、丁東浩"問われるべき起用責任"(→46'田中裕介"必要なピース")、小宮山尊信"諸刃の剣"、山瀬功治"消された好感触"、FW坂田大輔"not his day"、渡邉千真"アウェイ童貞脱出ならず"(→70'齋藤学"放り出されて")

サンガスタメン:GK水谷雄一、DF増島竜也、水本裕貴、李正秀、角田誠、MF渡辺大剛"兄の威厳"、佐藤勇人、安藤淳、林丈統(→59'中谷勇介)、FWディエゴ"再び植え付けた恐怖感"(→79'加藤弘堅)、パウリーニョ"突いた弱点"(→75'豊田陽平)

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(´-`).o0上記の通り、今回はレポはしませーん。以下ひとりごとっぽいぐち。

(´-`).o0京都行ってきました、で、帰ってきました。本当だったら録画見て、色々考えて、その後に書くんだけど、このゲームに関しては、スパッと切り替えたいので、もうだっと書いちゃいます。

(´-`).o0ゲームの方は、んー、祇園祭ならぬミス祭が開催されちゃったって感じ?正直目も当てられなかった。ミスがミスを呼ぶような展開になって、それに歯止めが掛からない。致命的なミスで決定機与えて、それが起因となってディフェンスラインが勇気を失って押し上げられなくなる。まさに負のサイクル。佑二や功治、兵藤が中心となって押しとどめて欲しかったけれど、もう津波状態だったからね、一人の選手として押しとどめるのは難しかったのかも。

(´-`).o0入り方、というコーキチさんの言葉があったけど、事実、出だしの攻撃のフィーリング自体は良かった。ただ、起こった津波に飲まれて水泡に帰した、ってこと。元々、ビルドアップをしっかりして、その上で成り立つモノだから、ビルドアップ自体が揺らげばボールも入らなくなる。そうなれば、焦れて引き出す動きが代わってくる、すると動き出しのタイミングや距離感、アングルなんかにズレが生まれてきてしまう。ナイーブといったらそれまでだけど、選手間のコンビネーション・イメージに依るところが大きいからこそ、不測の事態に対応できるほどの明確なスタイルは確立できていないわけで。

(´-`).o0まあ、こうなってしまったモノは仕方がない。ミスを冒した選手自身が最も自覚してるだろうし。だからねちねちはしたくない。ひとつだけ言えるとしたら、クンファンやドンホ、小椋にしてもそうだけど、ミス自体は仕方がない、だからこそ引きずらないタフなメンタルを育んで欲しいな。それと、周りみんながミスをしちゃった選手を盛り立てるようなことがあっても良いんじゃないかな、クンファンやドンホはミスった後チーム内で孤立してるような感じがして、ドツボに嵌っちゃった気がしたし。甘いかも知れないけど

(´-`).o0采配に関しては、スゲー納得いかない。まあ元々、当たるも八卦当たらぬも八卦なんだろうけど(実際川崎戦は当たったし)、流れをぶっ壊しちゃうのはやっぱり良くないと思う。裕介だったらあそこまで酷くならなかった……事実裕介入ってからは持ち直したしね(その後カトQのてこ入れであっさりどうしようもなくなったけど)後出しじゃんけんで申し訳ないけど、どうしても裕介を外した意味がわからなかった(ポジショニングミス云々だったら、まず外すべきはコミーだと思うしね、僕は)

(´-`).o0それと若い選手の使い方、放り出すようにピッチに送り出しても、何をして良いのかわからない、迷子みたいな状態になってるのがずーっと続いてる。もちろん、正論を振りかざすのであれば個々が自主自立性を持ってピッチの中で自らの仕事を探す、ってことなんだろうけど、端からそんなことが出来てたら苦労しない。今の状態でプレータイムを得ても、彼らは何も見えてこない。何にも出来なかった、じゃなにも見えてこないから、先に繋がらないから。ここができた、できなかったというのが先に繋がる。そういう意味ではある程度明確なテーマを持ってピッチに送り出すぐらいのことはした方が良い。アーリアはそういう風に送り出されて傷を負い、スタジアムの信頼を失った。この傷は深いんだよ。そういう選手をもう増やしたくない。理想論を振りかざすのであれば、マリノスタウンでの練習はもっとディティールを突き詰めなければダメだと思う。放任と丸投げは違う。

(´-`).o0しかし、ディエゴはすげーな。考えてみたらまともに抑えたことないんだよね、うちにとって天敵。強く、懐深く、推進力あり、守備もする、そして一人で勝負を決める。戦術・ディエゴっぽい感じだったけどうちにとっては最悪のゲームプランだった。うちにお金があれば欲しかった……と言い続けてる自分の眼は正しかった(嬉しくない)

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はーすっきりした。まあ引きずっても良いことないしね。連戦はここで終わりじゃない。

反省することは反省して、切り替えることは切り替える。もちろん、残った課題が解決する訳じゃない。ただ、今は前を向いて進みたいなと。

ということで次、行きましょう、大分!

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(´-`).o0写真もよろしかったら。
2009/5/5 J.League Division1 sec.10 サンガ vs Fマリノス @ 西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(picasa/me)

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May 04, 2009

進歩の証明@2009 J.LeagueDivision1 sec.9 vs フロンターレ

開幕から2ヶ月、甘美な成功体験もあれば、苦々しい失敗体験もあった。

その体験を一つ一つ噛みしめ、糧とし、消化したからこそ、チームの血肉となった。

Fマリノスは前に進んでいる。この勝利はその証明だ。

2009 J.League Division1 第9節

Fマリノス 2-1 フロンターレ @ 日産スタジアム「進歩の証明」
F.Marinos:21'山瀬功治!!! 44'坂田大輔!!!
Frontale:87'中村憲剛

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"チームを救うビッグセーブ"、DF金根煥"エースとの対峙がクンファンをでかくする"、松田直樹"再発"(→33'小椋祥平"信頼に応えるということ")、中澤佑二"どっしり、慌てず"、MF兵藤慎剛"板に付いてきたキャプテンマーク"、狩野健太"自分を出す場所、出さない場所"(→79'水沼宏太)、田中裕介"掴んだ右翼"、小宮山尊信"丁々発止"、山瀬功治"Killer of Kawasaki"、FW坂田大輔"坂田らしく坂田らしくないスーパーゴール"、渡邉千真"記録途切れても"(→86'長谷川アーリアジャスール"信頼を取り戻す第一歩")

フロンターレスタメン:GK川島永嗣"山瀬功治恐怖症"、DF森勇介"丁々発止"、井川祐輔、寺田周平"穴として見られる日本代表の悲哀"、村上和弘、MF横山知伸、田坂祐介(→46'レナチーニョ)、ヴィトール・ジュニオール、FWジュニーニョ"衰えたなんて誰が言った"、矢島卓郎(→46'鄭大世)

GW真っ直中での神奈川ダービー。マリノス君、マリノスケ、ふろん太くんとマスコット揃い踏み、マリノスケに至ってはFC東京のびょーんとしてるやつみたいなのになって、沢山の観客をお出迎え。好天にも恵まれ、サッカー観戦日和。

そんなゲーム(どんなゲームだ)のスタメン、Fマリノスは前節と変わらず。ジュビロ戦でのパフォーマンスに手応えを感じている証拠か、それとも流れを重視したか。フロンターレ相手に局面での守備には少々不安の残るボランチコンビ、大丈夫……か?対するフロンターレも、前節の流れを汲むスタメン。目立つ変更点は怪我のため出場を回避した谷口の所か。矢島、田坂といった前節チャンスを掴んだプレーヤー達が、鄭、レナチーニョをベンチに追いやったといえるわけで、その辺には勢いを感じる。

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試合展開

【丁々発止の攻防。川崎キラー、健在】

互いに仕掛けることが持ち味のサイドプレーヤーの対峙、コミーが森を相手に1vs1、キレあるドリブルで中に切れ込みミドルを浴びせる。しかし返す刀で今度はフロンターレ、ジュニーニョがここ数試合マルキ・ダヴィ・李根鎬と各チームのエース級を黙らせてきたクンファンと対峙、ジュニーニョは自らの力を誇示するように左サイドをドリブルで局面打開しニアの矢島に速いクロスを上げてみせる。序盤から各所で火花散る攻防、激しいゲームとなりそうな予感を漂わせる。

そんな中で、両チームのこのゲームへの戦い方が透けて見えてくる。Fマリノスは、フロンターレの引き気味の相手に苦労する傾向を鑑みてか、ある程度前線からのプレッシングを自重し、リトリートして守備ブロックを構築した上での迎撃型ディフェンスを標榜。そんなFマリノスのディフェンスを前に、フロンターレはこの日ボランチに入った中村憲剛を起点にワイドにピッチを使って局面打開を狙う。ある程度ポゼッションを許容してたとはいえ、チャンスの数はフロンターレに分があり。CK、ヴィトールのキックに寺田が大外に流れて折り返し、ジュニーニョがヘッドで合わせるシーンなど、危険なシーンもちらほら。しかし、Fマリノスもロングボールから千真が独力でフィニッシュまで持ち込むなど、やられっぱなしではいない。

互いに狙いを具現化する中、先に実らせたのはFマリノスだった。偶発的なチャンス、クンファンのクリア(みたいなパス)がフロンターレのディフェンスラインの裏へ飛ぶ、そのボールにいち早く反応していたのが功治。飛び出すアクションの中で斜めに入ってくるボールに対して森の前に素早くポジションを獲り、コンタクトがありながらも胸トラップで自分のボールに(!)、そのまま右足で浮き球を叩く!鋭いシュートは川島の股を抜き、そのままネットに突き刺さる!功治キター!功治の真骨頂とも言うべき鋭い感性、強き体躯、そして正確な技術がものを言った素晴らしいゴール。森もかなり強いコンタクトをしてきたけど、それでも身体がぶれずにしっかりとコントロールするわけだから、山瀬功治ここにあり、だね。フロンターレ戦でもの凄い高確率で点を取る功治、水色のユニを見ると燃えるのかしら。川島にとっては良い迷惑だろうけど。

しかし、好ムードの中でアクシデント、矢島との競り合いの中で強く腰を打ったか、マツがプレー続行不可能に。持病とも言える腰、大事に至らなければいいけど……。様々なチョイスがあった中で(ドンホや金井を右に入れて裕介をストッパーにするとか、金井をそのままストッパーにとか……)代役に指名されたのは小椋、佑二を中にずらして左のストッパーに。この辺は信頼感の表れか。急遽の登場、しかも久々のストッパーとなった小椋だったが、持ち前の粘り強さを発揮。積極的に仕掛けてくる田坂・森を向こうに回しながらも、タフな仕事をやってのける。

すると迎えたロスタイム、この試合キレを見せていたロングカウンターがついにゴールに繋がる。右サイド自陣ライン際、功治が華麗なダブルタッチで狭い局面を打開すると、オープンスペースを駆け上がる。そこで顔を出したのが坂田、功治から右のスペースへパスが出ると、寺田との併走。当然、完全にスピードで上回って前に出ると、倒れ込みながらも腕を出して追いすがる執念深い寺田を振り切って、ゴールへ突進。飛び出してくる川島をボールを浮かしてジャンプ一番でかわす!後はがら空きのゴールに流し込むだけ!しかし、最後まで冷静な坂田、村上が全速力でカバーに入るのを見据えてハーフスピードの浮き球でカバーの届かないニアサイドへ……スーペル!ゴラッソー!スピードスターの本領発揮!坂田らしくて坂田らしくないゴール。いつもなら抜けたところでどーんと撃ってキーパーに当てて……なんだけど、もう見事すぎるプレーですよ。これがコンスタントに出来れば坂田はもっと獲れる。今シーズン2ゴール目、昨シーズンの記録を抜いた(そういや1点目は楢崎、2点目は川島……良いゴールキーパーだと燃えるのか?)それと、功治のダブルタッチでのドリブルも素晴らしかった。功治キレキレ。

プラン通りの戦いぶり、2-0でのスコア、望外の形で前半を折り返す。

【守勢の中で出来ること】

2点ビハインドのフロンターレは、ハーフタイムのタイミングで反則級の切り札2枚、鄭と、レナチーニョを投入。そしてその二人が早々に絡む。左サイド、ワンツーの展開からヴィトールのスルーパスに鄭が抜けだし、ボックス内まで切れ込んで最後は中に入ってきたレナチーニョへグラウンダーラストパス、レナチーニョダイレクトで合わせるがこれは枠外。その後セットプレーからマークの外れていた鄭が完全にフリーで強烈なヘッド!しかしこれも枠外。Fマリノスもカウンターからお返し。左サイドから入ったクロスが中央にポジションを獲っていた千真にするっと通るとしっかり収めてシュート!しかしこれは川島正面……。開始10分で互いに2つずつの決定機、まだまだ激しい展開。

どつきあいの時間を経てリズムを掴んだのはフロンターレ。Fマリノスは意思統一してチームとして守る姿勢。しかし、個々の局面打開が高く、又守備はまだまだ怪しいボランチコンビが開けたバイタルを逃さず中村憲剛に使われたりと、苦しい展開が続く。その中で完全に崩されるシーンも。ジュニーニョの仕掛けを止めるも、こぼれ球をレナチーニョに拾われるとFマリノスディフェンス陣は殺到、しかしレナチーニョはそれを見越してかフリーとなっていた鄭へスルーパス、完全フリーで抜け出した鄭はボックス内で飯倉と1vs1!ファーを狙った強烈シュート、しかし、飯倉足でセーブ……助かった……。飯倉サンキューサンキューな。ここでやられてたらフロンターレ劇場開幕だった。

その後も苦しい展開は続くが、スタミナ的に限界に近かった狩野と功治のポジションを入れ替えたり、局面でクンファンや小椋が素晴らしい対応を見せるなど、集中力を保って猛攻を凌いでいく。その中でチームとして成熟を感じさせる場面も。ボールが繋げる場面ではゆっくりと、焦らずにマイボールの時間を長くし、ディフェンス陣が息を入れる時間を作り、押し込まれた陣形を戻す。あのまま押し込まれ、攻勢に晒され続けていたらいつか集中は切れてしまったかも知れない、その中でこういう時間を作ることで体力的にも精神的にも一つ「休憩時間」を作れたことには意義があった。ベンチも動く、宏太を狩野に代えて、アーリアを千真に代えて投入。残り数分、ゲームクロージングに。

しかし、ここで落とし穴が待っていた。左サイドからのクロス、この試合数回あった大外狙いのクロスに対して警戒しきれず、鄭がフリーで折り返す。そして中にレナチーニョ、憲剛が殺到。レナチーニョが収めて最後はツインシュートのような形で憲剛が押し込んで1点差、ゲームは一気に緊迫感を増す。それでも、最終ラインの集中は切れず、ロスタイム3分、しっかりと凌ぎきって、主審の手が上がった。

勝った!!!今シーズン初の連勝!厳しいゲームを乗り切り、結果と手応えを得たFマリノス、又一歩前に進めたかな。

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長い、長い、30分間。

ここ数戦同様、このゲームも苦しい時間が待っていた。

手を変え、品を変え、繰り出される猛攻を集中力を持って凌ぐことに変わりはない。

ただ、このゲームは違った。押し込まれるだけでは終わらなかった。

ボールを持った時の姿勢、人数を掛けた時の攻撃の姿勢、そこには単純にゴールを狙うだけではないチームの意志や姿勢が見えた。

その変化は、進歩の証。

この勝利は、その成果だ。

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*いよっしゃぁー!今シーズン初の連勝!めでたい!めでたい!めでたいよー!相手に敬意を持った上でコーキチ監督が的確なゲームプランを選手達に携えさせ、獲って欲しい選手がスーペルゴラッソなゴールを獲って、来るべき苦しい時間帯をチーム全体で守る、非常に良いと思います、好循環です。ただ、勝利も嬉しいけど、チームとしての進歩も嬉しい。これまでのゲームで体験した成功体験・失敗体験をしっかりと捉えた上でチーム全体で共有し、それをゲームに反映できるようになった。チームとして苦い経験が決して無駄になっていないことを感じられて、非常に嬉しいわけです。

*まずチームのコンセプトを追求することに執心気味だったコーキチ監督が、明確なゲームプランを携えてゲームに臨んだこと。もちろんこれまでも、新潟戦や鹿島戦などではあって、それなりに嵌っていた印象もあったけど、この日はど嵌り。ここまでフロンターレは余り引いた相手に対して崩すことに苦労していたし、そこで前傾姿勢を強めていくことで前線と中盤が乖離して組織としての機能性を失っている印象が非常に強かった。その中でスピードのないディフェンスラインが苦境に陥ることも多く、「穴」のあるチームであることは明確だった(素人である僕が感じるわけだからプロの目から見たらより明確に感じたはず)そういう相手に対し、より現実的にプランニングして、それに必要な準備し、この一戦に臨んだことは監督として良い仕事をしてくれたと思う。正直、虚は突かれて、僕のプレビューが大惨事だけど(苦笑)

*ただ、ゲームプランだけじゃなく、チームとして成熟し、大人になっていってるということもこの勝利に大きな要因となったと思う。一人少ないとき無理に攻めないこと、疲労感の目立つ選手がいたときに互換可能な選手が自主的にポジションを入れ替えること、ゲームの展開に応じてプレーの質を変えること、本当に小さな事だけど、その小さな事が勝負を分ける。様々な過程を経て、そういうことに目が向き始めたことは、間違いなく進歩だと思うし、幼かったチームが少しずつ熟成されてきたのではないかと思ったり。

*特に良かったのは、息を入れるポゼッション。ここ数試合終盤に押し込まれる展開の中で、守勢が断続的に続くことが多かったけれど、ボールを繋げるときには無理をしないポゼッションが出来ていた。攻める姿勢・崩す姿勢をちらつかせながら、バランスは崩さず、無理なリスクチャレンジを避け、ボールを大きく動かして、相手を押し込んでいく。陣形を整え、息を入れ、時間を使うという意味で、アドバンテージを持つチームにとってはとても意義のあるプレーだった。まあ、鹿島ほどのらりくらりとは出来てなかったし、交代で入った選手がその意義を捉えきれず欲を制御し切れていない部分はあったけど……。ま、チームとしてこういう時間が必要だということを全員が共有していたからこそ可能だったプレーだった思うし、今後もこういうプレーが出来れば、守りきる成功率というのも上がっていくはず。攻撃は最大の防御、うん。

*で、選手評!まずは功治!川崎キラーの本領発揮、きっと関塚監督や川島は写真に釘でも打ち付けてるんじゃないかな?それぐらい水色のシャツを見るとやらかすねぇー。カウンタータスクに置いて、こういう局面打開が可能で個人で何かを起こせるプレーヤーの重要性を改めて感じた。先制点に繋がるシーンのコンタクトを受けながらそのままフィニッシュに持ち込める力強さであったり、追加点のシーンの狭い局面をすり抜けたドリブルワークにしても、山瀬功治の良さが存分に出た。それと、彼の責任感、かな。健太が体力的にシビアな状況に追い込まれて守備がめちゃくちゃ怪しくなっていた中で(自主的かどうかは不明だけど)自らポジションを下げて、ボランチが担うべきプレーをやってたけど、これ大正解。かろうじてバランスは保たれたし、健太も前に出たことでこれまで掴めていなかったリズムを取り戻した。功治らしいチームを考えた良い仕事、だったような気がする。とにもかくにもGoodJob!ですよ。

*坂田!ktkr!お見事!身体も切れてたし、頭もクリアだったのかな。「千真と寺田が併走してるのを見て、これだ!」的なコメントをしてたけど、見事に具現化。まあ、坂田と併走したら早々勝てる選手はいないけどな。後はタイミングと決定機をモノにする精度と意識だけ。ゴールシーンを振り返ったやつでこれでもかと書いたから書かないけど、あれは本当のテクニカルかつ冷静なプレー。本当に素晴らしかった。まだまだボールへの絡みが少なく、自らの良さを生かし切ってるとは思わないけど、坂田が復調傾向にあるのはめでたい。てか、2点目に繋がりそうだった中央に切れ込んで狙いすましたフィニッシュを放ったシーンに千真から刺激を受けてるのかななんて思ったり。まあ千真が持ち上げられてるのを見て、黙ってるわけにもいかないわな。切磋琢磨、いいじゃない。

*ディフェンス陣、てか、クンファンと小椋、良く踏ん張った。クンファンは簡単に外で引き出して前向いて仕掛けるようなジュニーニョみたいな選手は苦手かな?と思ったけど、シビアな場面ではやっぱりこの能力が爆発するねぇ。あのジュニーニョと併走してコンタクトでぶっ飛ばすとかこれまでじゃそうそうなかった。ジュニーニョは速いだけじゃなくて、タイミングをずらしたり、コース取りだったりと、本当にうまいから(衰えてねぇよ、シュート入らないだけで)良い経験したと思う。本当によく我慢した。小椋は久々のストッパーだけど、存分に1vs1での粘り強さ発揮してたねぇ。えいや!のタイミングで飛び込むのは正直見ててハラハラするけど、それで獲れてるからね、もう言うことなし。クンファンとは逆でジュニーニョみたいな選手は得意なのかなぁ。レナチーニョはやりづらそうだったけど。ただ、そこは我慢も出来るから、ディレイしながら周囲のヘルプを待って複数で対応したりと、柔軟に出来てた。この二人がばすこーんと抜かれなかったからこそ、この勝ちがある。もちろん、佑二もね。よく未体験のコンビを率いてラインコントロールして(コミーがサボって怪しい部分もあったけど)、統率してくれた。さっすが、頼れます。祈・安眠。ホットミルクとかおすすめ、やってるか。

*ボランチコンビにはちょっとだけ苦言。攻撃面は特にないんだけど、バイタルケアね。サイドのヘルプや前へのチャレンジはあって良いけど、その時にもう一枚は必ずバイタルをケアしないと中央が空いちゃう。その辺の動きの整理はもう少ししないと次、ディエゴいるし痛い目見るかなぁと。まあ健太は特に慣れてないから、その辺難しいのかも知れないけど……。てか、ここのところ健太は軽いミスがちょこちょこ顔出すね。まあ復帰あけだし、ボランチでのリズムがまだ掴めていない感じだけど、プレーエリアを考えないと、カウンターでどぼんはもったいない。それと守備が軽い、まあこれは言ってもしょうがないかな……もう少し飛び込まないで我慢………。兵藤に関しては普段通りだけど、もう少し出して良いかな、チャレンジしていい場面だったら。健太がお留守番で不安な部分もあるだろうけど。

*その他、千真、連続ゴール途切れて残念。後半のあのボックス内でのフィニッシュが……とは思うけど、ポストは収まるようになったし、運動量も上がってる、裏への抜け出しとかも非常に良い。きっとこれを続ければ又獲れる。次は兄弟対決かー。裕介、もう右サイドは任せるよ、多少付くのか付かないのか、曖昧になってジュニーニョをフリーにした感じはあったけど、守備だけじゃなく、上がるべき時に顔を出したり、繋ぎの部分でもミスなくやれてる。ストッパーにもなれるし、裕介の存在はチームを助けてる。コミー、森との1vs1は見応え充分、個人的には前半は間違いなくコミー、一人でボールを運べるというのは強み。キレは戻ってきたし、後は結果。ビルドアップして欲しいけど、悪くない悪くない。飯倉、テセを良く止めた!失点気にすんな!ありゃ無理だ。宏太、ゲームの流れを考えれば無理なフィニッシュは「空気」を読まないと。ただ、そのアピールする姿勢は大切。アーリア、久々。まだまだスタンドの信頼は戻せてない、セルフジャッジ、淡泊なプレーもあったし。ただ、それは自分で取り戻すモノ。少しずつ少しずつ、ね。

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いやー、連勝なんて久々過ぎて……でもすぐに京都戦、もう明日ですよ。浮かれてる場合じゃないし、アウェイゲームまだ結果出せてないから、きっと難しいゲームになるはず。何より相手の種類が違う……今度はきっと相手が色々と謀略を重ねて、隙をついてこようとするはずだから……こういうチームに勝てると又自信になるけどね。

とにもかくにも、良いイメージ持って、そうだ、京都、行こう、的な感じで。浮き足立つ?とんでもないです。地道に一歩ずつ、うん。ということでここまでー。

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(´-`).o0幸宏のレンタル、ユースの現場で聞いて、「( ロ)゜ ゜」 って感じになりましたが、まあしょうがないのかな……システム的に自分が活きるポジションの層が厚く、プレータイムが全然得れないままこうして時間が過ぎちゃってることを考えると、一度外に出るというのもありのような気がする。サガンという場所は悪くない、幸宏に恐らく足りないハングリーイズムみたいなものをきっと呼び起こしてくれるはず、あの赤い帽子の人が。ポジション的に島田がいるから……その辺は何処に行っても競争なんだろうけど、幸宏が自分を出せるようになれば負けないはず!チャンス掴んで戻ってきて!頑張れ、超頑張れ。

(´-`).o0松田さんの怪我はどうなんだろう……なんか時間掛かるのかなぁ、腰だし。ただ、開幕からずーっと出続けて疲労も溜まってるだろうから、少し休んで疲労抜いて、完全復活してくれた方が今後のためには良いのかなぁ……とはいえ、このタイミングはなぁ……勇蔵早く帰ってきて……。

(´-`).o0って、田代デビューするかも?いいんじゃないの?まあ金井もあるかも?まあ普通に考えるとクンファン・佑二・小椋、なのかなーと思わなくないけど、コーキチさんだしなぁ、そろそろうずうずしている気がする。

(´-`).o0ユースは何とかかんとか4連勝!めでたいなめでたいな。ユースレポはまとめてそのうち。トップの試合が重なるときっついけど。

(´-`).o0写真又撮ってきました……ってそろそろホームはネタ切れ……今回はゲーフラ祭りに潜入取材?
2009/5/2 J.League Division1 sec.9 Fマリノス vs フロンターレ @ 日産スタジアム(picasa/me)

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May 01, 2009

一閃!@2009 J.LeagueDivision1 sec.8 vs ジュビロ

新たなる点獲り屋はホームの神に愛されてる。

ホームに歓喜をもたらす男、渡邉千真。愛してる!

2009 J.League Division1 第8節

Fマリノス 1-0 ジュビロ @ 日産スタジアム「一閃!」
F.Marinos:46'渡邉千真!!!

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"掴んだチャンス"、DF金根煥"同胞完封、許丁茂監督どうですか?"、松田直樹"立ち直るバンディエラ"、中澤佑二"祈・安眠"、MF兵藤慎剛"綱渡り完遂"、狩野健太"1試合分のブランク"(→85'小椋祥平"クローザー")、小宮山尊信"縦役者復活"(→89'金井貢史)、田中裕介"右もそこそこ"、山瀬功治"オールラウンド"、FW坂田大輔"走る男"(→89'齋藤学"果たす役割")、渡邉千真"一閃!"

ジュビロスタメン:GK川口能活、DF駒野友一、那須大亮、茶野隆行、山本脩斗(→83'萬代宏樹)、MF西紀寛(→64'村井慎二)、ロドリゴ、山本康裕、太田吉彰(→53'ジウシーニョ)、FW李根鎬"危険なる連続性"、前田遼一

好天に恵まれた連休初日(人に依るか)の日産スタジアム、小机で行われていた少年サッカーの子達も大挙日産スタジアムに訪れ、1ヶ月ぶりの日産スタジアムは結構盛況、よかったよかった。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスの最も目を引くポイントはやはりGK、前節風の影響はあったとはいえ、二つのセットプレーを防げなかった哲也から飯倉にスイッチ、飯倉は2007年以来のトップ出場の様子。そして、もう一つの変更点、首痛で前節出場を回避した狩野をスタメンに復帰、しかしその変わりに押し出されたのがチームの秩序を担いながら少しずつ進化を遂げていた小椋。ターンオーバー的に意味合いもあるだろうし、坂田・功治を使いたいという意向も理解できるが、進歩を遂げていた小椋・兵藤の所を崩すとは……。対するジュビロは大きくは変わらず、チームに加わってすぐさま救世主となった現役韓国代表アタッカー李根鎬が最大の注目点。キレあるスピード、連続性のある動き出し、状況察知鋭く周囲を使えるセンス、危険な匂いを漂わせる。

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試合展開

【クローズド・ゲーム】

序盤こそボールも動きゴールに迫るシーンが見られたFマリノスだったが、ジュビロの現実的なゲームプランに嵌る形でゲームは硬直していく。

バイタルエリアを圧縮した4-4のゾーン、ビルドアップに対して縦を切るアプローチ、奪ったら速いアタッカーを活かし少ない人数で攻めきるカウンター……ジュビロのゲームプランは非常に現実的。人数を掛ける攻撃が常となるFマリノスにとっては相性の悪い相手であることが頭をよぎる。そんな中で最初の決定機はジュビロ、前田がポストに入ってダイレクトでサポートに入った西に裁き、落とされたボールを西もダイレクト・アウトサイドでスペースに流し込む、そしてこのパスに反応したのが李根鎬!素早い察知から瞬間的な加速で完全にディフェンスを置き去りにすると、後はシュート!というところで、アウトサイドで合わそうとしたがこのキックはフィットせず……李根鎬の怖さが出た瞬間……テンポの良いボールの動きの中で的確にタイミングを計ってラストパスに反応する、そしてあっさりと距離を離せる加速能力……怖い選手だ。このシーンに関しては完全に出し抜かれた。

閉塞した状況を突き破るために必要なこと、複数の動き出しやコンビネーション、相手の虚を突くアイデア、そして個の力による局面打開……しかし、いかんせんきつくバイタルを締められ、サイドがなかなかビルドアップに絡まないこともあって有効的なビルドアップが出来ず、個の局面打開も不発気味。そのアイデアを発揮する段階にすら至らない攻撃も多く、アプローチを掛けられて長いボールに頼るシーンもしばしば。逆に悪い奪われ方からジュビロのカウンターに脅かされたりと、決していい出来とは言えなかった。結局展開の通り前半でゲームは動かず。

【ホームに愛された男の一発、ゲームを変える】

閉塞、膠着、ストレスフルな試合展開、しかし、後半開始直後、Fマリノスが誇る若きストライカーの一振りがゲームを動かす。ペナルティアーク付近、身体を寄せられながら坂田の楔を半身で受けた千真、その半身の体勢のまま間髪入れずに右足を振り抜く!インフロントキックで放たれたボールはいい高さ、素晴らしいコースに飛び、能活のセーブを許さず。トリコロールのネットが揺れた!見事見事見事、素晴らしい!シュートの精度、素早いトラップからシュートへの移行、エゴイスティックなプレーセレクト、まさにNo.9のプレー。楔の後に落としをもらおうとした坂田、坂田に裁いた後に裏に抜けた功治、彼らの動きだしがデコイになったことを考えれば、千真だけの力ではないけれど、やはりあそこで決めれるのは才能の証明。千真はホーム4戦連発、見事すぎる。

そして、千真のゴールでFマリノスは一気に覚醒。今までサボっていたんじゃないかと思うほど、オフ・ザ・ボールの動きが活性化、ビハインドを負って攻めたいはずのジュビロを飲み込んでいく。どんどんダイレクトでテンポ良くボールムーブ、そのリズムの中で第3の動きとも言えるダイナミズムアクションが生まれ、空いたスペースを突く。連動性ある素晴らしい攻撃となれば当然決定機に繋がっていく。プレゼント的な決定機を逃した直後(能活のキックミスからゴールがら空きの状態でコミーがコースを狙ったシュートを放つも枠外……)、受け気味のジュビロディフェンスが開けたバイタルに入ってきた健太に右からボールが入ると、健太はルックアップしてすくい上げるようなループのスルーパス、そのボールの先には右サイドからダイヤゴナルランで一気にボックス内に入ってきた功治が!優しいパスをパーフェクトなファーストタッチで収めると飛び出してきた能活よりも一寸先に左足でシュート!能活抜いた!決まった!と思われたが、これはわずかに枠を逸れた……くぅぅぅ。思わず手を合わせて謝る功治、それぐらいゴールに昇華させたかった見事な攻撃だったか。とはいえ、功治と健太の相互理解は徐々に深まっており、先への可能性を感じさせたシーンだった。

その後も、スタメン復帰で非常に積極的な攻撃意識をもっていたコミー、右サイドに回ってもするっと抜けちゃうドリブルは健在な裕介が縦突破を計ったり、サイドにアタッカーが流れて生まれたスペースを兵藤が長いランニングで突いたり、左サイド深くで囲まれながら功治・兵藤が独力で突破したりと、10数分の間に何度も決定機を作り出す。しかし、その好機を生かせずにいると、お約束通り流れは変わっていく。

【耐える中で生まれた一体感】

ビハインドのジュビロは、切り札ともいうべきチーム内得点王ジウシーニョを太田に代えて、立て続けに村井を西に代えて投入。この交代で空気が変わる。コミーの高いポジショニングを逆手に取り、ジウシーニョが何度もスペースでボールを引き出すことでサイドアタックが成立。その中でも、カウンターの展開、独力で運んで低いクロスをGKとDFの間に流し込み、李根鎬がニアに飛び込むシーンは肝を冷やした(が、ここはクンファンがスピードで負けずスライディングでシュートブロック、素晴らしい)活性化していくジュビロの勢いに押される形でラインの下がるFマリノス、サイドバックの対応にアタッカー陣も下がらざるを得ず、鹿島戦・名古屋戦同様にチーム全体が守勢に回る形に。

引きすぎる展開の中でバイタルが空き、そこに山本康裕に入ってこられてミドルを放たれたり、前半はおとなしかった駒野の攻め上がりをケアしきれず何度となくクロスを上げられたりと、苦しい時間が続く。残り数分というところで両ベンチが動く。ジュビロはミスも目立った山本脩斗に代えて萬代、中に高さを。Fマリノスは疲れの見える健太に代えて小椋投入、クローザー。

厳しい展開の中でスタジアムも共に耐える。終盤、攻勢に晒される中で沸き起こるFマリノスコール、久々のトランス状態。しかし、ジュビロも最後の攻勢、ホットエリアとなっていた右サイド、ジウシーニョの速いクロスに対して中に3枚!大外、萬代が競り合いながら合わせる……しかしこれも枠外……。流れが切れるとラインを押し上げ、ポゼッションしながらサイドのスペースを突く形で時間を使う。そして、ロスタイム、時間稼ぎの意味も込めてか坂田→学、金井→小宮山と3枚使い切る。このシビアな展開の中で、若い二人もチームタスクをしっかりと理解して完遂。金井は駒野・ジウシーニョをケア、学は無理に縦の突破に入らず横に流れるドリブルでしっかりとボールを保持、役割をこなした。そして、待ち望んだホイッスル。

今シーズン日産スタジアム初勝利、そして今シーズン2勝目。尊き勝利にスタジアム全体が歓喜に酔いしれた。

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停滞した雰囲気も、膠着した展開も、一振りで吹き飛ばした。

ホームの神に愛された男、渡邉千真。

これぞ、ストライカー、これぞ、点取り屋。

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*勝ったぁぁぁぁぁ!嬉しいぃぃぃぃぃ!ってな感じですよ!やっぱり勝つってステキだし、スタジアムから笑顔で帰るというのは凄い大切なこと。それをもたらしてくれたチームには感謝だね、苦しい試合だったし。まあ内容的にはここ数試合で最も出来が悪かったといわざるを得ないけど、それで結果が出るんだから不思議なモノ。まあ相手あってのことでもあるのだけど。

*実際、この日のジュビロのような相手はFマリノスにとって相性は良くない。しっかりと人数を揃えバイタルを圧縮するゾーンディフェンスとの相性、アウトサイドのスペースを素早く使うカウンターとの相性、そしてこのゲームも例に漏れず閉塞・停滞してしまった。これは現在チームが抱える課題を映す鏡。例えば、攻撃構築。アタッカーにボールが入れずらい状況の時にどのように相手を動かし、パスコースを造っていくか。スペースのある状況、自分達のプレーイメージが高まっている状況だと、非常にテンポのあるプレーが出来るけれど、閉塞した状況下に置いて同様のこと出来ていない。きっかけを掴めない状況の中での攻撃構築の手法は再考の余地があると思う。サイドが端からあんなに高いポジショニングを獲ってビルドアップを放棄することが正しいのか(サイドの幅を有効的に使うことで相手を引き付け、生まれてくるスペースを見いだせれば……とか)、功治が業を煮やして後ろにずるずる下がることが正しいのか(功治がやっている仕事は本来ボランチの仕事。功治が下がることでボランチは前に上がったりするけど、ポストに対してのサポートする人材が一枚減るというのはよろしくないし、功治のプレースタイルとしてミドルエリアでボールを触るより、アタッキングエリアでボールを触る方にプライオリティを置くべき……とか)、とかね。発展途上のチームだからこそ、出てきた課題をチームで共有し、色々と考えていくことは大切なこと。それは勝利という結果とは別の部分として切り離して、真摯に捉えていきたいね。進化のために。

*で、一番現状のチームで気になるのは、ここ3試合必ず訪れる「守勢」の時間帯。鹿島戦、名古屋戦とチームとしての守備意識の統一という部分にスポットを当てていたけど、そもそもどうしてああいう状況になってしまうのか。フットボールに置いて、同程度の力を持つチームが戦えばビハインドのチームはゴールを奪いにリスクを冒してでも圧力を掛けてくる訳だから摂理ではあるのだけど、ああいう状況を作られていたら、必ずしも無傷ですり抜けられるとは限らない。成功例2、失敗例1、という結果が表してる通りね。そういう意味で、ああいう状況に陥ったときにいかに傷を負わないように守るか、そしていかに劣勢を押し返すのかというのもチームとして解決策を持つ必要があるんじゃないかなと。例えばの提案。押し込まれた状況時、大体ウイングバックが最終ラインに吸収され5バックになって、下手したらボランチも吸収されて、チームとして奥行きのなくなった状態になってしまうこともしばしば。そうなると、バイタルも空くし、後方から攻撃参加してくる選手が捕まえられない。基本的に相手を見ている「受動的」な状況であるから、致し方ない側面はあるのだけど、その辺はディフェンスラインがコントロールするべき所かなと。正直、50mの幅を守るのは4枚がベター、3枚だと少ないけれど、5枚だと多い。元々、最後のところではね返せばいいという感じになって、中央集約型のディフェンスになるからサイドが下がらざるを得ない感じになるけど、もっと選手間の距離をきっちりと獲って、片方のサイドだけを下げさせる、といった約束事が出来るといいかなぁ。片方のサイドから攻められたら、ストッパーがサイドに流れて、その分逆サイドのウイングバックが絞るとか。その代わり同サイドのプレーヤーはある程度高い位置に残して奥行きを確保し、奪った後の攻撃の起点となる、みたいな。戦略的な部分であり、監督の裁量の部分、そう考えるとは監督の指向性と外れるから絵空事かも知れないけど、こういう部分にオートマティズムを組み込むことは価値はあるんじゃないかなぁ。現代フットボールに置けるカウンターへのパスルートの確保というのは大きなテーマの一つだし。

*ん、なんかずれた。まあいいや、選手評!千真!オーレ!とにもかくにもあの一発だよね。技術的・イメージ的にもパーフェクト、センターフォワードらしいプレーだった。何よりも特筆すべきはシュートへの移行の速さ、というより受ける前の段階であのプレーをイメージして頭の中で構築していたこと。恐らく受けてから撃とうとイメージしても、あのプレーには絶対に繋がらない。それはファーストタッチの置き所が全く違うモノになるから。これは、彼のストライカーとしての才覚。フィニッシュもうまい、意識も高い、本当に良い選手が来てくれたとほくほくしてますよ。てか、ホームだけのゴールを気にしてるようだけど、ホームだけ全部獲ったら17点……すごくね?その他、ポストに関しては何度も書いているけど裁きのタイミング、サポートのタイミング、アングル的に問題がない訳じゃないけど、やっぱり簡単に裁いた方がいい。キープ出来るようになっているのは○。守備に対しても非常に貪欲にこなしてくれてる。非常にタイトに身体を寄せるようになったし、チームが苦しいとき後方から上がる選手を全力で追ってマークに奔走するシーンも何度もあった。本音としては余りやりすぎて欲しくないとは思うけれど、チームを助けてくれてる。うーん、千真愛してる。

*それといけめんばかことわっしょい飯倉!正直もの凄い不安だったけど、結構冷静に一つ一つ判断していたし、「図太い(松田評)」性格で場の雰囲気にも飲まれず、相変わらずのオーバーリアクションで声も掛けていたみたいで、培ってきたモノを出せたのかなと。飛び出しとか、セービングとか、目立ったミスはほとんどなかった。それだけで充分でしょう、完封だし。正直、GKを判断する目というのは僕にはないから何とも言えないけど、哲也にしても、秋元にしても、みんな才能があって素晴らしい選手だとは思ってる。ただ、その中で1人しかピッチに立てない。しかもそう機会が訪れるポジションじゃない、そういうチャンスを忍耐強く待ち続けて、モノにしたという過程は本当にステキだと思う。素直に良かったと思うし、僕的には哲也の方がかわいいんだけど。今後はどうなるかな、世代交代なんて本当に些細なことから起こるポジションだしね。

*久々復帰コミー、突破に関してはキレがあったし、攻撃的な意識はチームに勢いを与える。それはいい、いつも通りだし。ただ、相変わらずビルドアップする気がないのはいかがなものか。リスクフルなポジショニングを常にするのはチームにとって余りよろしい事じゃない。まあ逆が裕介で、裕介バランス取ってたけど、その辺はもう少し考えるべき。でも、コミー無双が大好きなので、何とも言えん。で、右に入った裕介はそんなに大きく変わらず、良かった良かった。プレービジョンが真逆になることの齟齬に苦しむかなと思ったけど、器用な選手なのか、その辺はほとんど感じなかった。元々右利きだし、順応速いのかも。守備はきっちり。贅沢言えばサイドチェンジが見たい、裕介のフィードは良いもんがあるから。ドンホ、金井頑張れ。

*最後にクンファン!ここ数試合どんどん進化しているけど、この試合に関しては同胞・李根鎬に対して素晴らしい対応が目立った。一回出し抜かれたのはあったけど、後はほぼ完封。とにかく各種1vs1から逃げない(競り合いとか含めて)自信があるからだと思うけど、その姿勢は買い。しかも勝ってるからね。フィード、ビルドアップには課題も残るけど、勇蔵だってほとんど変わらん。さてさて、どーする、コーキチさん。てか、夏場になって、おっさん二人がコンディション的に維持が難しい状態の時に大きな保険が出来たと思うとチームにとって大きいね。磐田がトップならうちは後ろが超ホットエリアだ。田代も頑張れ。

*そうそう、学くん。この日はとても良かった。ってそんなに長いプレータイムじゃないけれど、ああいうゲーム展開の中で課された役割をしっかり果たせたことは良かった。そういうのを積み重ねていくことが信頼に繋がると思う。一つのプレーセレクトにしてもそうだけど、欲を出すべき所と欲を出すべきじゃないところをきっちりと判断して行くことが大事。逆説的に言えば、思い切ってやるときは本当に大胆不敵に、唯我独尊になっても構わない。まあとにもかくにも一歩一歩。

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いやー、勝つってきもちいー。でも、もう試合明日なんだねぇ。負けた後すぐに試合が来るのはとてもステキなんだけど(凹んでいる暇がないから)、勝った後すぐに試合が来ちゃうと、いけずーって感じだね。てか、そろそろきりかえないと。

ということでここまでー。

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(´-`).o0もーひーとつ寝るとふろん太戦~、速いねぇ、レポ追いつかない……でも頑張る!写真は今回も撮ってきたけど、イマイチちゃんと撮れなかったっす。夜の時間帯が難しくて。まだ編集作業中デス。しばしお待ちを(誰も待ってない、か 苦笑)自己満足なんで!

(´-`).o0写真出来ました!やっぱりナイトショットは色合いが……まだまだへたっぴですが、よろしかったら。ジュビロ戦の写真です。
2009/4/29 J.League Division1 sec.8 Fマリノス vs ジュビロ @ 日産スタジアム(picasa/me)

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