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April 03, 2009

問われる「チーム」の価値基準@2009 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupStage sec.2 vs レッズ

同じ試合を見ていても、様々な角度によって見え方が変わり、それこそ見た人の数だけその捉え方は違うものになっていく。

正解はない、答えもない、そもそもそんな概念など必要ない、と僕は思ってる。

ただ、直接的にゲームに取り組む監督・選手間に、又選手間でその感じ取り方に齟齬があること、ズレがあること、これは由々しき問題なのではないだろうか。

今一度、同じ方向を向いて、判断基準を明確にし、価値観を共有して、同じ方向を向いていく必要があるんじゃないかな。

それが、「チーム」のあるべき姿だと思うから。

2009 J.League YamazakiNABISCO Cup Matchday2

Group A/Fマリノス 0-1 レッズ @ 日産スタジアム「問われる「チーム」の価値基準」
Reds:40'pロブソン・ポンテ

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"一瞬の暗転"、DF栗原勇蔵"薄い攻撃参加の意義"、松田直樹"鋭いフィードも、怒濤のオーバーラップも"、金根煥"まだ、甘い"、MF小椋祥平"数センチの悔恨"、兵藤慎剛"背負わされた秩序"、清水範久"それがジロー、されどジロー"、田中裕介"孤立の中での奮闘"(→76'丁東浩"新しき可能性")、狩野健太"足元思考は自らを殺す"、山瀬功治"遠いフィット"(→61'齋藤学"近くて遠い初ゴール")、FW坂田大輔"ゴールを獲るために必要なこと(→61'渡邉千真"強烈ミドルに見えたエゴ")

レッズスタメン:GK山岸範宏"恨んでやる恨んでやる恨んでやる……初ゴールがおまえのせいで……"、DF山田暢久、坪井慶介、堀之内聖、平川忠亮、MF鈴木啓太、阿部勇樹、山田直輝"かわいい山田くんは浦和に必要なピースに"(→86'濱田水輝"でびゅおめ")、ロブソン・ポンテ(→63'西澤代志也)、原口元気"嗅覚"(→76'セルヒオ・エスクデロ)、FW高原直泰

ナビスコ開幕戦となった平日アウェイのジュビロ戦をスコアレスドローで終えたFマリノスは、ホームに戻ってレッズを迎えて再びの開幕。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは左サイドをコミーから裕介にスイッチ、又トップには久々に坂田が1トップのポジションに入り、功治・狩野とオフェンシブトライアングルを構成。又、クンファンが引き続き左のストッパーに。対するレッズは、4-2-3-1の様な形、豊富な運動量で存在感を増すルーキー山田直輝が中盤の中央で攻守を繋ぎ、開幕からプレータイムをのばしながら経験を積んでいる原口元気が左サイドのアタッカーに入る。フォルカー・フィンケのパスサッカーの進捗度合いがどのようなモノかは、興味津々。

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試合展開

【お約束的な罰】

開始早々から好機に恵まれたFマリノス、坂田のミドルが相手に当たってコースが変わるとこれがボックス内に入っていたジローの前にこぼれ、1vs1となるいきなりの決定機、その後も松田のフィードからうまく裏を取った狩野がボールを収めると深い切り返しで相手をいなし角度のきついところからフィニッシュ、こぼれ球を功治が勢いを持って詰めに行く、全て非常に可能性のある決定機だったがモノに出来ず。とはいえ、全体的にプッシュアップし、コンパクトな陣形の中である程度レッズの攻撃を制御、主導権はFマリノスにあった。

その後も、裕介・ジローがピッチの幅を意識した大きなサイドチェンジを見せるなどスムーズな攻撃の流れを作るが、最後の所での精度を欠き、なかなかレッズゴールを脅かせず。すると少しずつ風向きが変わる。徐々にFマリノスの連動性の欠いたプレスに慣れが生まれてきたレッズは細かいパスワークでいなし、カウンターからゴール前でのフィニッシュシーンを作り出す。そして、思わぬ所からゲームが動く。哲也のスローイングをうまくマイボールに出来ず、イーブンボールが自陣に生まれると小椋と高原の競り合い、その競り合いの末ボールはスルーパスのようにスペースに流れ、これに原口が反応!原口はボックス内縦に抜け出す、哲也このピンチに反応し飛び出す!ここで原口が哲也の手に掛かり、倒れた……主審はホイッスルを吹きペナルティスポットを指さす……PK……まあ怪しいけど、映像見たら哲也の手は掛かってたね、原口の最後のコース変化による飛び出しからの逃げるドリブルもうまかった。哲也にイエロー、そしてPK。昨シーズンの天皇杯のPKに習い、呪いではなく、手を叩き哲也のビッグセーブを呼び込もうとしたが通じず。ポンテは冷静に左隅に沈めた。レッズ先制。

事故のような、不運な失点。しかし、この失点がFマリノスに大きなショックを与え、カオスがチームを飲み込む。メンタル的に落ち込み、落ち着きを失い、ミスが生まれ、そこをつけ込まれる。ドタバタした中でミスを拾われてバイタルから高原に狙われるなど、あわや連続失点となりそうな場面も。反撃に出るどころか逃げ込むようにハーフタイムのホイッスルを待ち望まなければならない状況に陥ってしまった。

【交代で吹き返した息、それでも遠いゴール】

ハーフタイムの修正で何とか落ち着きを取り戻したFマリノスではあったが、減退したメンタルは取り戻すことが出来ず。その減退したメンタルはパフォーマンスに大きな影を落としてしまう。スペースがあっても走らない、ボールを引き出す意識が低い、孤立した選手がいてもサポートする選手が出てこない。停滞した足元ばかりの似非パスサッカーでは、相手を揺さぶることさえ出来ず、時間だけを浪費してしまった。

その状況にようやく改善の兆しが見えたのはベンチが重い腰を上げたところから、相変わらず周囲と呼吸が合わず存在感の薄い坂田と功治をベンチに下げ、渡邉千真、齋藤学を投入。これでようやく流れが変わる。千真が前線で身体を張って起点となり、学が積極的にボールに触るためにアクションを起こす、これでチームが少しずつ回り始めると、決定機も。遠目の位置から狙ったジローのシュートが相手に当たってファーに流れたところ、ボックス内後ろ向きながらうまく浮き球を抑えた齋藤学、タイミングを計りながらうまく半身翻してインサイドの柔らかいシュート!タイミング外れ、ふわっとした弾道、すり抜けるかと思われたが、山岸がタイミングを外されながらも身体めいっぱいのばしてスーパーセーブ。ゴールの神様に見放されているのか……。他にもワンタッチの楔からバイタルで素早く前を向いた千真がペナルティアーク付近からミドルシュート、強烈なシュートだったが枠を捉えきれず……。右には楔を入れた後に裏に抜けた学、左にはフリーで待ち受けた狩野がいたもののストライカーのエゴを見せたが……。

最終局面、浩吉監督は裕介に代えて丁東浩を投入、クンファンをトップに上げて2トップに、ジローを左サイドに移し、ドンホが右サイドに入って最後の攻勢に出る。そしてそのドンホが鮮烈なプレーを見せる。斜めの楔が千真に入ると交差するようにドンホが近くをサポート、千真はダイレクトでドンホを使ってスイッチするように落とすコンビネーションでラインを打開、そしてそのままドンホはフィニッシュ!ファーサイドを狙ったシュートはいいコースに飛んだがこれも山岸に凌がれる……。

その後も攻め続けたモノの、結局ゲームはこのまま。未だ勝ち星は遠く、3月を白星なしで終えることとなった。

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スタッツを見ても、流れを見ても、押し気味にゲームを運んだことは間違いない。

ただ、それが「いい内容」と言える判断基準となるのだろうか?

次のレシーバーを消しきれない連動性なきプレッシング、プレッシングとリトリートの判断が曖昧でどっちつかずな守備組織、ノッキング気味でテンポの生まれない攻撃構築、能動的なアクションが起こらずに足元でのプレーに終始する崩し……内情は決していいとは思えない。

押していた、沢山シュートを打った、アンラッキーな失点だった、言い訳のような「状況証拠」を揃えて、現状から目を背けていては進歩は生まれないと僕は思う。

だからこそ言いたい、このままでは変われない。

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*うー、悔しい……でも、不運な失点、見放されたゴール、サッカーには良くある展開、と納得しなきゃいけないのかな。確かに前半の最初と終盤の交代選手が入ってからの流れは悪くなかった。まあ入らないときはああいうモノなのかなーと思ったりもするのだけど、なんていうのかなー、失点後のどうしようもないドタバタ、そして後半のストレスフルなプレーを見ているとどうしてもネガティブになってしまう。

*で、このゲームの後のコメントで、「いい」と思う選手もいれば、「足りなかった」と思う選手もいるようで、かなりばらけてるなーと思ったことに急に不安になったりした。どういう事を目指しているのか、意識的な要素、形的な要素、様々な部分であるんだろうけど、そういう部分が統一されていないんじゃないかと漠然とした不安に襲われた。もちろん、結果があって、ゲームの中でいい時間と悪い時間があって、どこを捉えているのかによって大きく変わってくるとは思うのだけど、こういうことをしよう、って言うのが一人一人バラバラになっているんじゃないかなーと。まあ、憶測でしかないのだけれど。

*で、そういうことを踏まえて思うこと。それは、チームとしての価値基準・判断基準をもう少し明確にしていくことが必要なんじゃないかなと。正直言って今は漠然とプレーして、出たとこ勝負みたいな感じになっちゃっているけど、一つ一つ守備の時はこれを頑張ろう、とか、攻撃の時はこれを頑張ろう、みたいな指針を示すべきなんじゃないかなと。そこで初めて、今日はここが出来たね、機能したね、良かったねとか、出来なかったね、どういう原因なんだろう?という事が出てくる。それがチームとしての積み上げになる。漠然とやっていても、チームとしてのクオリティは上がらないんじゃないかな。

まあいいや、で、坂田に関してちょっと。そろそろ気づこう、このままじゃ点獲れない……。予備動作をもっとしないと。相手の逆を、裏を獲る、視野から外れる、その動きがないから常に視野に入れられてプレッシャーの掛かる状態でプレーせざるを得ない。そして精度の悪いプレーに終始する。もう少し学ぼうよ。スペースないから何も出来ませんでした、僕の生きる状況ではありませんでしたみたいなのももうやめよう、自分の努力が足りない、予備動作してマークを外す努力、ボールをより積極的に引き出すアクションをする努力、足りないよね、明らかに。前線からの迫力あるフォアチェックだけの選手になって欲しくない、あくまでもストライカーとして、坂田のゴールが見たい。シュートが下手?それはまぁ……でも、もっともっと、やらないと。

*学くん、惜しかった……タイミングも外して、コースにも飛んだのに……ちくしょうちくしょう、山岸め!でも、動き自体は悪くなかった。幅広く動きながら、ボールを引き出し、止まることなく必ずボックスの中に入る意識を持っていたことで、相手を揺さぶったと思うし、チャンスにも絡めたと思う。後はこれを継続すること。課題はファーストタッチ、ペナルティアーク付近で来たフリーのフィニッシュチャンス、あそこはしっかり1タッチで自分の打てる場所に置かないと、時間はそうないよ。それと仕掛けどころ、仕掛けていいところは仕掛けよう、カウンター時の1vs1は必ず勝負、逃げない。じゃないと、どんどん良さがスポイルされる。失敗してもいいの、アタッカーなんだから。

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まあ、下向いてもしょうがないので、前向いて、次の試合に行くしかないかなと。新潟絶好調らしいけど、まあ相手に敬意を持って臨めるというのは今のチームにとって悪い事じゃない気もする。オーシ怖いよオーシ。

なんとなく求められてることと違うことを書いてる気がするんだけど、タクティカルな側面で書いたところで多分そういう方向には進まなそうなんだよね、だから書いても仕方がない。本当は自主自立性と戦術性の部分を2元論で扱って欲しくないんだけどね、どっちも大事だし、共存しないものじゃないのだけど。

おっと、ぐちっぽくなってしまいました、ではここまで。新潟は寒いのかなー。

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*レッズのことも書きたかったけど、ちょっと時間がない。ごめん。

(´-`).o0写真貼り忘れたので、今更ながら。レッズ戦。
2009/3/29 J.League YamazakiNABISCO Cup sec.2 Fマリノス vs レッズ @ 日産スタジアム(picasa/me)

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Comments

“失点後のどうしようもないドタバタ、”そーなんですよ・・・・。
失点後だけじゃなくて、(失点後加速するんですが・・・)
始終追い立てられるよーにしてる感じなんです、今季。
負けがこんできたからの焦り?
いやいや、初戦っから。
(それがいい方に出れば、爆発なんですが。)
セットプレーとかも、「そんなに急がんでもいいよ。」と思います。
携帯オフィシャルでアキがこの試合に触れてますが、
「今、どーする局面か?」の判断と意識統一は、課題だなぁ、と思います。

サカティ・・・・そーですね。そーです。
意識の枠、とっぱらわないとなぁ。
もともと量産タイプFWではないですが。
千真のエゴっぷりの半分でもいただくところから。
チームのためにいろいろやってる“つもり”から、
どこの瞬間に、“エゴ全開”できるかがFWには必要だ。
チーム内ポジションでの“エゴ封印”が、慢性化しちゃってるのか?と、
ゴールを求めた目でみると思います。


Posted by: raichi | April 03, 2009 at 02:08 PM

raichiさん、コメントありがとうございます、てか遅くなりましたー。

自信喪失というか、過信があるからこそ落胆があるといえばいいでしょうか……難しいところではありますが、チームとしてベクトルが合ってないから個々がバタバタしてそれが全体に伝染するというか何というか……バランスが崩れるというのはありますね。

アキが言ってたとおり、行くなら行く、行かないなら行かない、それでいいんです。ただ、選手もエスパーではないので、誰かがリーダーシップを獲ってチームを引っ張る事が必要でしょうね。そのへんはやっぱり大先生だったり、佑二だったり、カピタンに期待したいですね。

坂田に関しては……うん、そーですね。それこそ刺激を受けて欲しいですね、千真に。これまでチームのために働くことを是とされてきた過程の中で、少しずつ牙が丸まっちゃったのかなー。もっとぎらぎらして欲しいし、飢えて欲しい、その飢えがきっと彼をゴールを獲るための努力に駆り立てるはずなんですが……意識改革が必要かも知れないですね。結婚して、責任が出てきて、変わるかなーと思ったりしてたのですが……はてさて。

まあ、一つ勝って何かが変わることを期待してます、とにかく一つ!ということで又よろしくお願いしますー。

Posted by: いた | April 03, 2009 at 07:56 PM

(連続で失礼します。)

“誰かがリーダーシップ”
松田さん、ジタバタするのは得意なんだけどなぁ。
落ち着かせるっつーのが(苦笑)。
中堅も、それぐらいのことできていいキャリアなんですが。

“少しずつ牙が丸まっちゃったのかなー。”
Wユース後から、なんかじょじょに“我”が・・・・。
私的には、柄じゃなくても嫌がっても、
1回キャプテンマークつけさせてみる荒療治もいいんじゃないかと思ってます。

Posted by: raichi | April 03, 2009 at 11:02 PM

歓迎です、raichiさん。

若いというのは、そういう脆さをはらむモノだとは思いますが、その若さを言い訳に繰り返してはいけないかなぁと。ただ、今日のゲームでは下を向かずに出来ていたので、改善の跡は見られます。後半のリカバリがスムーズになったのも、そんな一因があったのではないでしょうか。

坂田は残念ながら今日も……個人的にはメンタルと言うよりプレーイズムという面に問題があると思うので……。とはいえ、きっかけとしてはいいのかも知れませんね。責任が人を変えるというのはあり得る話ですから。勇蔵も変わってきたし……。

ではではー。へこたれず前向きに生きましょう!

Posted by: いた | April 05, 2009 at 01:09 AM

写真有難うございました。
次も楽しみにしています。

神戸戦は夢のある試合だといいですね。
切れ味鋭いコメント楽しみにしています。

Posted by: ばび | April 08, 2009 at 01:11 AM

ばびさん、コメントありがとうございます。

なんだか勇蔵さんが怪我したり、河合さんの復帰が先送りになったりと残念な感じですが、何とか結果残して欲しいですねー。夢のあるゲーム、うん。

おっとり刀って感じですけどー、よろしくお願いします。

Posted by: いた | April 08, 2009 at 08:23 AM

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