« To : 「hamatra」 | Main | 本当のプロ、中澤佑二に最大限の感謝。 »

March 24, 2009

ティンカーマン・ブルース@2009 J.LeagueDivision1 sec.3 vs レイソル

ハイ、次行ってみよう!

2009 J.League Division1 第3節

Fマリノス 3-3 レイソル @ 日産スタジアム「ティンカーマン・ブルース」
F.Marinos:2'狩野健太 18'中澤佑二 44'渡邉千真
Reysol:42'杉山浩太 65'フランサ 85'ポポ

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"守った勝ち点"1""、DF栗原勇蔵"考えよう、アドバンテージとリスクチャレンジ"、松田直樹"「ひどい」の自覚"、中澤佑二"嘆くなり我が家の守備崩壊"、MF小椋祥平、兵藤慎剛"結果が裏打ちする「欠かせない」男"、清水範久"ようやくの一仕事"(→76'田中裕介)、小宮山尊信"走り合い"、山瀬功治"「共存共栄」のための「協調」"(→63'長谷川アーリアジャスール"スケープゴート")、狩野健太"輝き取り戻した!"FW渡邉千真"ストライカーという種族"(→86'水沼宏太"君が1番手なら……")

レイソルスタメン:GK菅野孝憲"みんな大好き"、DF村上佑介、古賀正紘、小林祐三、石川直樹、MF杉山浩太、栗澤遼一、太田圭輔(→73'大津祐樹)、李忠成(→83'北嶋秀朗)、菅沼実(→63'ポポ"再びの着火、そして爆発")、FWフランサ"魔法使いは死なず"

すかっと晴れて、サッカー日和の日産スタジアム。しかし、観客数は伸び悩み2万割れと少々寂しげな雰囲気に(2階席の自由席拡張、これは功罪あるかもねぇ。確かにより中央寄りで見れるのはいいことなんだけど、人が分散することで熱が分散するというか……)皆様どうぞ日産スタジアムへ。

互いに初勝利を目指す同士、Fマリノスは前節からスタメンに入れ替えはなし。金井貢史が今シーズン初のベンチ入り、右サイドを始めとしてユーティリティ性の高い若いプレーヤーなだけに成長を期待したい一人。又、開幕戦で失意を味わったアーリアも復帰。これにより齋藤学、ハーフナー・マイクがベンチ外となった。対するレイソルは、右サイドのアタッカーをポポから太田にスイッチしたことが唯一見られた変更点。ベンチに座る高橋真一郎(は去年も来たけどさ)、井原正巳の心境はいかに。

-----------------------

試合展開

【エンターテイメント性に溢れるオープンな攻防の中で掴んだ主導権】

開幕戦を思い起こさせるように、開始早々Fマリノスに歓喜の時が訪れる。左サイドでの1vs1、コミーは対峙する相手との距離感が開いていたことを利用し縦に持ち出して抜ききらないまま高いクロス、これにファーに走り込んだ狩野がディフェンダーの間に身体をねじ込むようにヘッドで合わせる!これがニアに吸い込まれ先・制・点!見事なサイドアタック、うーん素晴らしい。ディフェンスが被ったことが幸いしたと狩野のコメント、とはいえあそこまで入り込んだことが福音となった訳で賞賛されるべき。素晴らしい滑り出しを見せたFマリノスは、レイソルのアタッカー陣の怠惰な切り替えもあって生まれる中盤のスペースをうまく利用。開幕から見られた停滞が嘘のようにダイナミックなアクションが次々と生まれ、何度もチャンスを作り出す。センターサークル付近からのマツのフィードからDFの合間をすり抜けた千真がうまく浮き球を処理して角度の浅い位置からあったモノのコースを突く鋭いフィニッシュは惜しくも決まらなかったが、これ以外にもカウンターのチャンスが見られるなど、チームの流れの良さを感じさせた。

ただ、千真のポストの後の判断の遅さ、そして落としのミスが起点となってカウンターを浴びるシーンも。フランサを起点に、自ら、そして李へと優しいラストパスで決定的とも言っていい形を作られる。これはフィニッシュに精度、力強さを欠いたこともあり助かったが、この辺はまだまだ改善が必要か。しかし、このピンチを切り抜けると更なる歓喜が。左サイドからのCK、狩野のインスイングの低いボールはニアでの競り合いによってするっとファーへ流れるとそこには佑二!しっかりとボールを捉える身体ごとのヘッドで菅野の上を抜きゴール!いやあ、ラッキーラッキー。ニアでしっかり競って、佑二きっちり。セットでゴールが稼げるようになったのはチームにとってとてもいいこと。これで2-0、Fマリノスに間違いなく風は吹いていた。

【不運な失点をも乗り越える最高の前半の終わり方】

その後も一向に改善の見られないレイソル(切り替えが遅く、ラインが深いため、杉山・栗澤の二人だけではケアしきれないような大きなスペースが中盤に生まれていた)の弱みにつけ込むように、得点後も好プレーからチャンスを生み出す。中盤のルーズボールを拾った兵藤がマルセイユルーレットならぬカッパルーレットで競り合いを制して中盤を局面打開すると、そのままカウンターに発展。多数の選択肢の中左を走った盟友・渡邉千真へラストパス、千真は得意の引っかけるようなフィニッシュで枠を捉えたがこれは菅野に阻まれた……惜しい!けど素晴らしい!この日の兵藤は攻守に大車輪、フランサへの素早いパッキングからのボール奪取、組み立てへの参加、前線への飛び出しと素晴らしいパフォーマンス、その好調さが見えるシーンだった。

守備に関しては、その兵藤の貢献もあり、キーマンである超絶テクニシャン・フランサへ厳しいアプローチを敢行。ストッパーが常にアプローチに行き、ボランチが挟み込むなど、複数人で常にボール奪取に動く。さすがはフランサ、それでもボールをキープし、周囲を使いシーンもあったがながらチャンスを作り出す、多くはそのパッキングが功を奏してボール奪取出来ていた。その他、奪われた後の取り返す意識、チーム全体のシビアなアプローチへの意識など、積極的な守備の姿勢が見られた。しかし、流れの中では抑え切れても、セットプレーは対応しきれず。右からのCK、ファーに流れたボールをフランサが抑えると、浮き球を優雅にコントロールし最後は優しい落としで後ろから走り込む杉山浩太へ「さあ、打ちなさい」といわんばかりのお膳立て、そんなお膳立てをされたら打たないわけにはいかない杉山浩太、ボックス際左寄りからミドルシュート!これが混戦のエリア内ブロックに入った佑二に当たってすり抜けると、哲也は逆を取られ対応できず。うわっちゃぁあ、不運とはいえ、フランサのエロお膳立てを何とか抑えたかった……参った。

終了間際での失点、追撃ムードも高まりそうで嫌な雰囲気でのハーフタイム突入かと思われたが、その雰囲気を断ち切ったのは期待の新卒ルーキー。失点直後の攻勢、中盤で小椋がボールを持つと右サイドにジローがランニング、それをしっかりと見据え、狩野がするっと中に入って生まれたコースへ向けて素晴らしいスルーパスが通る!これで右サイドを局面打開するとライン際で追いついたジローが中にダイレクトで折り返し、そして最後は渡邉千真!!!ディフェンスの間でフリーとなってドンピシャのヘディングシュート!身体を投げ出すように必死にコースを消そうとする菅野をきっちりと抜いて3点目!素晴らしい流れ、そして素晴らしい決定力!まだまだ至らないところもあるけれど、欲しいところで獲ってくれる、決めるべきところで決める、渡邉千真のストライカーとしての力を見せつけられた瞬間だった。小椋のスルーパスも、ジローの精度高いクロスも秀逸、美しいゴール悪い流れを振り払い、意気揚々と引き上げる選手達、このゴールはそれほどに意味のあるゴールだった。

【刺しきれないトドメ、ティンカーマンの性】

後半に入って巻き直してくるかと思われたレイソルだったが、大きく雰囲気は変わらず。後半の立ち上がりもFマリノスがアグレッシブな攻勢で飲み込む。勇蔵から送られた斜めの楔をペナルティアーク付近の功治が受けると、後ろから走り込む兵藤へ優しく落とし、兵藤そのままミドルシュート!素晴らしい弾道でゴールへ向かうがこれはクロスバー直撃、惜しい!

守備に置いても前半同様フランサを常に複数人でタイトに潰し、スペースに飛び出してくる太田はコミーが責任もって対応、レイソルの手をきっちりと押さえ、ゲームの主導権は手放さず。あとは追加点を奪い、ゲームを決めるだけ。が、パス回しに酔ったようになかなかフィニッシュシーンを生み出せず、スコアに繋げることはできずにいると、ゲームが一変する出来事が起こる。攻撃では周囲との呼吸がいまいち合っていなかった功治を下げてアーリアへの交代策、これにより3列目で攻守に奮闘していた兵藤のポジションが交代策によって一列前へと変わる。決して、流れは悪くなく、チームとして変化を求められるシーンではなかったが、更なる中盤でのスムーズな繋ぎを求め、又恐らくは開幕節で自信喪失に繋がりかねないパフォーマンスに終始したアーリアの自信回復のきっかけとするべく、切られたカード。これで大きく風向きが変わった。

【蘇った魔法使い】

この交代策によって最も恩恵を受けたのは他ならぬフランサだった。屈強なるセンターバックに後ろから常にプレッシャーを受け、すぐに豊富な運動量を見せる兵藤が挟みに来る、そんな状況に辟易してずるずるとポジションを下げ、プレーへのモチベーションを失いかけていたように見えた。しかし、この交代によりうざったく挟みに来る兵藤から解放されることで余裕と時間を得て再び自らのプレーリズムを取り戻すと、高いポジションで鮮烈なドリブルや大きなサイドチェンジを繰り出すようになる。そして、追撃。右サイドのパス交換に後ろから走り込んで絡んだ栗澤がクロスを上げると、Fマリノスに痛恨のマークミス、ポポがゴール前に入り込んだところで受け渡せず付いていったことで大外がフリー、そして底にボールが通る。フランサはクロスを収めて豪快にバーを掠めるようにゴールにねじ込んで1点差。うーん、昔の隼磨を見ているようだ……この受け渡しの下手さは。とはいえジローは責められない、サイド初心者だし。

このゴールで勢いづくレイソルに対し、運動量が落ちた事に加え、勢いに飲み込まれたFマリノスは散発的な攻撃に終始。結果、押し込まれ、守勢に回らざるを得ない。裕介をジローに代えて投入して現実的にゲームをクローズさせにいくが、これでも火は消せず。ポポが自由な動きでポイントを作り、フランサが絡み変化を付ける、フランサを潰そうにも蘇った魔法使いの魔法の技術の前では複数人も囲みも大きな効果を見いだせない。そして自陣に貼り付けられる劣勢が続く中、ついに恐れていたことが起きてしまう。バイタル手前でショートパスを受けたフランサ、吸い寄せられるようにフランサへとプレッシャーへ行くも、そのプレッシャーにより生まれたスペースへ引き技で一拍溜めてから軽くボールを流す、ぽっかりと空いたバイタル、感じて走り込むポポ、そしてそのボールを強烈ミドル!激しくネットを揺すって、同点……。フランサの存在感、スペースを逃さない目、インスピレーション、そしてポポのスーパーミドル……見事にしてやられた……。しかし、意思統一を図れず、現実的にゲームを殺す事も、スペースを閉め相手の攻撃を閉塞させることも出来なかったマネジメント能力の低さも又この失態を引き起こす要因となったことは間違いない。

この後、千真に代わって投入された宏太が激しく相手を追ったりと勝ち越しへの意志こそ見せたが、逆に勇蔵が浮き球の処理でポポに出し抜かれてあわや逆転という大ピンチを迎えるなど(哲也ありがとう!)、失った流れは取り戻せず。結局虫の息で何とか勝ち点1を確保するにとどまった。初勝利は余りにも遠い……。

-----------------------

愚策であったことは否めない。

敗因と糾弾されても致し方ない。

変化も、欲も、いらなかった。

それだけに、喪失感も大きい。

ただ、それだけのゲームじゃなかったとも思う。

失われていたダイナミズムの復活。

渇望していたストライカーの出現。

欠かせない男となりつつあるダイナモの進化。

失敗体験と成功体験、共に大事に抱えて次に向かおう。

-----------------------

*悲観論者である僕としては珍しく前向きなまとめなんですが、切り替えたからね!この二日で。だから、ちょっと前向きです。このゲームに関しては、まあ各所で糾弾されているとおり浩吉さんのティンカーマンっぷりがこの失態を呼び込んでしまったことは否めないんだけど、まーね、いっつもこっちがびっくりするぐらい思い切りのいい采配する人だからね、こういうときがあるのも受け入れなきゃいけないのかなーと。正直、功治を代えるなら宏太出よかったんだけどね、あの場面は。それでなければ坂田。ただ、所詮は結果論。全部采配が当たるんだったら宝くじでも買った方がいいって爺ちゃんも言ってたし。まあ、もう言ってもしょうがないし、反省してるだろうし(強調)、ね。本当に「タイトル」を狙いに行くのであればより確実に「勝ち」を確定する采配というものも覚えて欲しいわけですけど。

*とはいえ、チームとしてゲームをマネジメントしきれなかったことは大きな課題として捉えなきゃいけない。現状、勢い重視で押し切る形でしかチームのいい状態を保てない訳だけど、90分間その勢いを持続できる訳じゃないし、当然運動量も保てない。ある程度押し込まれる、相手に流れが行くことを想定した上でゲームを考えないと、勝てるモノも勝てない。まず、流れが悪くなったとき、押し込まれてもチームで意識統一してポジショニングを整えれば、ちゃんと守れる。ああいう状況でバタバタアプローチ行って自らスペース作るなんて愚の骨頂。後ろの経験豊富な選手がリーダーシップを獲れば、そんなに難しい事じゃない。それと、リード時のプレー姿勢。確かにもう1点欲しいのはわかるけど、相手の状況を考えればセンターバックやボランチがあんなにリスクを掛ける必要があったのか。相手の切り替えが異常に遅かったんだけど、それは裏を返せば高い位置に相手が沢山残っていると言うこと。人数を掛けて攻めるよりもリスクマネジメントすることの方が絶対大事。それに、切り替えの遅さを利用して攻めきる意識を常に持っていれば、それだけで相手は沈んでたよ、多分。その辺は相手の状況を考えてプレーしないと。全てに置いて言えるのは若いから……とか、経験が浅いから……とか、そういうチームだから……ということに言い訳を求めちゃいけない。こういう経験を絶対に無駄にして欲しくない、それだけ貴重な「失敗体験」をしたわけだから。

*どうしても大きな失態がゲームの全てと捉えられがちだけど、決してそれだけのゲームじゃないと思ってたりもするんだよね。千真のストライカーとしての純度の高さ(シュートに持って行くまでの過程への意識、そしてコースを狙うシュート精度、落ち着き、ストライカーとしての生きていくための要素をもっている。ポストの後の判断(てかヘッドアップ)と技術、周囲との更なる連携・連動、そして守備意識は課題だけど、ね)、兵藤のハイパーパフォーマンス(最前線からバイタルまで縦横無尽に走り回り、フランサへのパッキング、カッパルーレットからのチャンスメイク、最前線への飛び出し、押し上げてのミドルシュート、スタミナが切れるまでは抜群のパフォーマンスだった。彼がボランチから離れたことでその働きの大きさが大きく際だったのは皮肉だけど)、蘇ったダイナミズム(スペースが与えられたとはいえ、狩野、功治、千真のアタッキングトライアングルからサイドのジロー、コミー……てかチーム全体がスペースでボールを受ける意識がかなり高まってた。それにより攻撃が流れて、リズムが出た。まあスペースを与えられたことが大きいとは思うけど、常にこれをやっていくことが大事)、いい部分もたくさんあって、3つのゴールを得ることが出来た。それも又事実。どうしてうまくできたのかを改めて認識して、継続的にこういうパフォーマンスが出来るようにしていって欲しいなと。

*最後にアーリア。采配の犠牲になった……と言ってもいいのだけど、刻々と変わるゲームの状況を捉えて自分が何をしなければならなかったのか、それを考えて欲しいかな。苦しい状況の中であんな緩いアプローチでいいのか、軽いかわされ方をしていいのか、運動量や切り替えの意識はあんなもんでいいのか、出来る出来ないではなく、やらなきゃいけない。それはプロとして、勝利を目指す集団の一人として、求められる「責任」だと僕は思う。そして、「出場機会」。機会は無限じゃないこと、期待も又無限じゃないこと、自分が機会を得た裏では悔しい思いをしている選手がいること、何よりもリスクを冒してまで自分を使ってくれる監督がいるということ、それを真摯に捉えなきゃいけない。批判は大きく、厳しい状況ではあるけれど、これもまた貴重な機会。こういうことを糧に大きくなろう、うん。

-----------------------

なんだか、だらだらと書いてしまったけど、もう明日はナビスコ開幕、切り替えて前向かないとならんですよ。

ということでここまでっす。

-----------------------

(´-`).o0でも、ヤマハには行けないんだな、仕事のバカ。

(´-`).o0WBC凄かったねぇ、優勝おめ!連覇おめ!仕事場でも話題騒然、国民的関心事って感じなんだなぁと思うと少しうらやましかったかな。愛国心なのか、野球の国のDNAなのか、みんなが応援して、喜んでと……うん。こういう人たちが「郷土愛」として普段スタジアムに来てくれればなぁと思ったり。サッカーですけど。

(´-`).o0イチローは神、松坂世代な自分としては松坂の活躍も嬉しかったわけですが一番はムネリンかなぁ。準決勝後のコメントはぐっとキタ。あれぐらいの言葉を言えるぐらいの一体感が生まれるといいな。

(´-`).o0今回は少し少なめですが……写真レイソル戦でございます。まなたん、ここじゃなくてピッチで見たいぞ。

2009/3/21 J.League Division1 sec.3 Fマリノス vs レイソル @ 日産スタジアム(picasa/me)

|

« To : 「hamatra」 | Main | 本当のプロ、中澤佑二に最大限の感謝。 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77106/44457718

Listed below are links to weblogs that reference ティンカーマン・ブルース@2009 J.LeagueDivision1 sec.3 vs レイソル:

« To : 「hamatra」 | Main | 本当のプロ、中澤佑二に最大限の感謝。 »