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March 17, 2009

今、そこにある危機@2009 J.LeagueDivision1 sec.2 vs エスパルス

君は昨シーズンの危機を覚えているか。

受動的なプレー姿勢が横行し、ダイナミズムを忘れたチームがどうなっていったかを覚えているか。

今、Fマリノスは岐路に立たされている。そう感じさせられたゲームだった。

2009 J.League Division1 第2節

エスパルス 0-0 Fマリノス @ アウトソーシングスタジアム日本平「今、そこにある危機」

J's GOAL

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF栗原勇蔵"一度ジローと膝を付き合わせて話すべき"、松田直樹"おたおめの将軍様"、中澤佑二"思いは伝わっているか?"、MF小椋祥平"我慢とミスと"、兵藤慎剛"求められる"兵藤的"役割"、清水範久"攻守に中途半端"、小宮山尊信"もっと上げてこい!"、狩野健太"天狗か?天狗なのか?"(→79'ハーフナー・マイク)、山瀬功治"崩せなかった壁"(→73'坂田大輔)、FW渡邉千真"無駄だとしても、意味のあることを"(→63'齋藤学"そ・れ・だ!のヒント")

エスパルススタメン:GK西部洋平"強風にも屈せず"、DF市川大祐、青山直晃"100試合おめでとう"、岩下敬輔、児玉新、MF兵働昭弘(→82'藤本淳吾"復帰おめでとう")、伊東輝悦、山本真希(→56'マルコス・パウロ"巧みの1vs1、巧みのキープ")、枝村匠馬"100試合おめでとう"、FW岡崎慎司(→76'原一樹"鮮烈な突破実らず")、フローデ・ヨンセン

今シーズン初アウェイ。横浜の朝は暴風雨、どうなってしまうのかと思うほどの荒天だったものの、幸いなことに日本平では晴れ間も覗くほどに回復。とはいえ、強風吹きすさびピッチでの影響が心配される。

そんなゲームのスタメン、開幕戦でサンフレッチェのパスサッカーに翻弄され大敗を喫したFマリノスは、アーリア、裕介に代わり功治、コミーがスタメンに名を連ねる変更点。又、ベンチには好調が伝えられていた水沼宏太が食い込んだ。対するエスパルスは開幕戦大宮相手にスコアレスドロー、スタメンに変更はなし。今年はフローデ・ヨンセンを軸に攻撃を考えている様子。

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試合展開

【追い風に乗って】

強風を背中に受ける前半、序盤から追い風に乗るように非常に高い位置からのプレッシングで厳しくボールサイドに絡むなど、Fマリノスは非常にアグレッシブプレーを展開。なかなかパスが繋がらず攻撃構築のままならないエスパルスを押し込み攻勢を掛ける。インサイドに切れ込んだコミーのマイナスのパスを兵藤がダイレクトでアウトサイドに掛かるボールで左隅に!中盤で一枚剥がして突破を計った功治がそのまま距離のあるところから強烈なミドルを左上隅に!エンドライン際コミーが2枚に付かれながらも粘り強くボックスに入って何とかスライディングで繋いだボールを功治が強烈ダイレクト!とスタメンに復帰したコミーが積極的に仕掛けて左サイドにポイントを作り、引き付けて空いたバイタルエリアから追い風を活かすミドルレンジのフィニッシュという形でエスパルスゴールを襲う。しかし、GK西部洋平の素晴らしいゴールキーピングもあり、得点は奪えず。

【活性化しないダイナミズム、停滞の中で生まれるミス】

セットプレーの数も多く、流れ自体は悪くなかったFマリノス。しかし、攻撃としては少々単調だったか。裏を取る、スペースに走り込むといった意識が低く、連動性も皆無、カウンターのシーンで前にスペースがある時ですらダイナミズムが生まれない。必然的に相手のディフェンスラインを常に前に置いての攻撃がほとんどとなり、結果なかなかボックス内でのフィニッシュというシーンを作り出せない。そんな中で目立ち始めたのが中盤でのネガティブなミス。弱いバックパスや連携ミスとなる横パスが浚われてカウンターに繋げられるシーンもしばしば。エスパルスの精度不足に助けられ致命傷にはならなかったものの、足元足元の続くプレーの中でこういうミスが出てきてしまう所には不安を感じさせた。とはいえ、前半終了間際にセットプレーからクリアがバーに当たるという恐ろしいピンチ以外には失点しそうな雰囲気はなく、前半は主導権を握ったまま折り返す。

【風向きと共に一変した展開】

ピッチが入れ替わった後半、弱まらない追い風が今度はエスパルスの背中を押し、流れが一変する。開始早々に長距離ながら狙ってきた兵働のシュートを号砲に、ゲームを支配。交代で入ったマルコス・パウロが渋い仕事で前半起点となっていたコミーとの1vs1をほぼ完封、なおかつ市川のオーバーラップを助長する繋ぎを見せて右サイドが一気に活性。Fマリノス側の繋ぎのミスを突いてのカウンターというシーンも何度もあり、完全に復調。Fマリノスはポストワークこそ見せていたモノのダイナミズムアクションへの意識が希薄で前線の蓋となっていた渡邉千真から齋藤学へスイッチ、学の積極的なムーブで前線に少し動きが出てきたが、厳しいチェックを前になかなか実効的なプレーは導き出せず。後半唯一のチャンスとなったCK、狩野のインスイングのキックが混戦のゴール中央を抜け、ファーに待ち受ける勇蔵まで通り、足を伸ばして押し込もうとするが枠内に収めきれず。

【交代策で決した趨勢】

互いに交代策を交え、先制点を目指す展開。エスパルスは切り札ともいうべきスピードスター原一樹、そして復帰戦となるエスパのno.10藤本淳吾を投入。Fマリノスも功治から坂田に、狩野からマイクと前線のトライアングルを完全に入れ替え。互いに3枚使い切る交代策、これが完全にゲームの趨勢が決める。狩野・功治がピッチから消えたことで、前線の収まりどころがなくなり、又連携ミスなども見られるなどリズムの作れないFマリノスに対し、原の積極的な突破とスペースへのムーブが脅威となるエスパルス。そしてこの試合最大の決定機。楔へのパスに対してお見合いのように坂田・マイクが受けきれず青山がインターセプト、すぐさま最前線の原へ繋ぐと、ショートカウンター的展開に。原は鋭い切り返しでマツを出し抜き完全にディフェンスラインを打開。持ち前のスピードでゴールにつっこみ、最後は左から走り込む藤本へ流す!しかし、ここで哲也が鋭い飛び出し、佑二も必死のカバー、この二人の必死の守備が実り藤本の足元に入りフィニッシュを許さず。原のスピードとキレの良さは余りに脅威、そしてこの日のFマリノスに足りないモノを端的に表していたのかも知れない。

その後も攻勢に晒されたものの、何とか凌ぎきる形でタイムアップ、スコアレスドローで今シーズン初めての勝ち点を得た。

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チャンスは作った、ボールは動かせた、本当にそうなんだろうか?

大きなスペースがあるにも関わらずスペースランニングが生まれない、ボールホルダーがいい状態で前を向いたにも関わらずオフ・ザ・ボールのアクションが起こらない、追い越すような動きも連動する動きもなく、昨シーズンにあった躍動感は消え失せた。

足元で受けるばかりの停滞したサッカーの先に待つものが何であるか、誰もが覚えているはず。

もっと能動的に、もっと主体的に、もっとアクションを、もっとダイナミズムを。

今、ここにある危機を看過すべきじゃない。

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*非常にストレスのたまるゲームでした、えぇ。多分お互いに。4失点のリカバリとしてきっちりと0で終われたことは大きな前進だと思うし、ボランチのバイタルエリアのケア、サイドの裏のスペースのケアへなど修正の跡も見て取れた。そういう意味では開幕戦で噴出した課題をうまく消化できていて、好印象なんだけど……とにかくアタッカー陣含めての意識の停滞が……。基本的なマインドとしてパスは受けるモノ、もらうモノという状態になってしまっている感じ。主体的・能動的な意志を感じさせるプレーが少ないから、パスを引き出すようなアクションが起こらず、最終的に相手を揺さぶる術として個人で局面打開するしか選択肢がなくなる。これは由々しき問題だし、悪化すると硬直化しかねない。とってもとっても心配です。

*個々に自分のやりたいプレーがあるのは構わないけれど、そのプレーがどこまでの効果を生み出すのか。時に一発の個人技が何かを起こすかも知れない。しかし、裏に抜けるアクションが、ボールを引き出すオフ・ザ・ボールの動きがもたらす効果はより顕著に、ピッチに表れる。相手は対応しようとラインを崩さざるを得ない、後ろに下げざるを得ない、それによってバイタルが空く、バランスが崩れる、距離感が開く。それにより周囲にチャンスがもたらされる。それでも足元で受けて、前を向いて……みたいな欲求を前に出すのが正しいのか?スペースがあってもランニングしない、後ろ向きでボールを求める。本当にそれが正しいのか?今一度、チームのために色々と考えて欲しい。

*で、この試合の中でひとつヒントとなるようなプレーがあったのでメモ代わりに。アタッキングトライアングルが坂田・健太・学の時の一幕。ハーフライン右寄り、坂田が楔を受け、健太に落とす。坂田が楔を受けたことでディフェンスを引き付けられ、そのことにより生まれたギャップを学がダイヤゴナルランで突く。健太は学のランニングを察知し落とされたボールをダイレクトでスペースへパス……結局カットされてチャンスには繋がらなかったのだけど、この試合唯一と言っていい連動したプレーだった。この試合は千真が頑張って楔を収めていたけど、楔を収めて落とした後の動きだしというのがほとんどなくて、収めて落として……で結局楔を入れた意義というのがなくなってしまってた。せっかく収めて引き付けても、そのボールの動きによって生まれたスペースを使う意志がなければそのプレーの意義は消え失せてしまう。そういう意味でももっともっと一つ一つのプレーの意義を捉え、連動したプレーが欲しい。もっともっと出来るし、それが出来ればもっともっと魅力的なチームになるはず。

*この試合では停滞した攻撃に終始してしまったわけだけど、その次の日に行われたサテで若いプレーヤー達がその停滞感を払拭するような躍動感溢れるプレーを見せてくれたのは僥倖だった。特に宏太が非常に意欲的で積極的な意識の元、アグレッシブにアクションを起こしていたことは目に付いた。現状で個人で何かを起こせる可能性は功治や健太なのは間違いないが、彼のアクションがチームに与える刺激は有用なのではないかと感じさせた。現状、チームが停滞している今、若い選手達には大きなチャンスが広がってる。意欲的に取り組んでそのチャンスを掴んで欲しいなと。

*とはいえ、課題が出てくるのはいいこと、一つ一つこういう課題に取り組んでチームとしての血肉になればいい。若いチームだから波があるのは仕方ない事だと思うし、色々な過程を経ることが選手達を成長させる事になると思うから。もちろん、一つ勝って、波に乗って、勢いをもって駆け抜けられたらそれに越したことはないんだけど、ね。まあ下向かずに前向きましょうって事で。自分に言い聞かせてる感がなきにしもあらず、ですけど。

*コーキチさん、もう少しプレッシング行かせようぜ。抑揚付けて……とか甘ったるいこと言ってるから選手はサボっちゃうんだよ。まあ選手ミーティングで決まったことなんだろうけど、エクスキューズを付ける時期じゃない。ガンガン前から追って、動く意識を根付かせて、その上で初めて抑揚が出てくる。現状そのエクスキューズばかりが前に出てほとんどいけてないし、連動もしてないもん。それと、でっかいピッチ使って切り替えからのカウンターの整備なんてことをして欲しい。現代フットボールに置いてカウンターの質というのはとっても大事、いろんなパターンだって生まれてる(セットプレーからのカウンター、組織的なランニングを組み合わせたコレクティブなカウンターとかね)。でも今はカウンターが出来てない。意識が低いせいもあるけど、狙いを共有できず、結局まごついて動けないから。とにかくシンプルに、そしてスピーディにスペースを突く意識を植え付けて欲しいな。それと、右サイドはそろそろ考え時。バランス悪いし、中途半端になってるよー。金井使おうよ、金井。使わなきゃ育たないし、金井使えばゲーム中に4バックへの転換したりすることも可能じゃん?と、言ってみる。

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はいはい、次、次いきまっしょい。ということでここまでー。

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(´-`).o0今回はBluecardバスにお世話になりましたー。朝、間違えて天理ビルに行き、超暴風雨の中10分間のアップ活動をしたのはいい思ひ出……少し遅れてしまって大変失礼致しました。で、大変快適に行って帰ってこれたのでとてもステキでした。ありがとうございました。

(´-`).o0又、写真撮ってきましたー。なかなかうまくならないのはどうしてだろう……うまくなった気がしたけど、そうでもなかったのはうぬぼれるなということですね、はい。よろしかったらどうぞー。

2009/3/14 J.League Division1 sec.2 エスパルス vs Fマリノス @ アウトソーシングスタジアム日本平(picasa/me)

(´-`).o0picasaの容量がやばい……他の所考えるかなぁ……。

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Comments

トムクランシーですね>今そこにある危機

Posted by: なかじ | March 17, 2009 at 01:32 PM

ば、ばれた……。
タイトルバレは恥ずかしいっす(苦笑)

Posted by: いた | March 17, 2009 at 11:08 PM

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