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March 03, 2009

遠回りのシーズン -PlayBack F.Marinos 2008 Part3-

すいません、ほんとすいません。だいぶほったらかしてました。

ということでラストです、Fマリノスプレイバック2008。

あ、おさらい。

ターニングポイントまで -PlayBack F.Marinos 2008 Part1-

回帰、再生、進撃 -PlayBack F.Marinos 2008 Part2-

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・決戦と、挑戦と -11月~12月-

リーグ戦も佳境を迎える中で、天皇杯がスタート。今年も三ツ沢からのスタートとなったが、対戦相手は夏期の低迷によりJ1のコンサドーレ。齋藤学がプロ初スタメンを飾るなど多少のトライアルを織り込みながら臨んだ一戦は、兵藤のプロ初ゴールで勝利を飾ったが、内容的にはレイソル戦の充実したフットボールが嘘のような弛緩したプレーが多く、課題の残るゲームとなってしまった。

そして、その1週間後、弛緩した雰囲気を引きずったままホームにサンガを迎えると、ここで落とし穴が待っていた。開始直後にセットプレーからグラウンダーのボールを反転しながらヒールで合わせる河合の機転の利いたプレーで先制し、その後も押せ押せ。充実のゲームを展開していたが、完全に虚を突かれたクイックリスタートがFマリノスを襲う。ボールを置くと急激にスペースへと走り出した柳沢、ここに角田が反応してスペースへとループパスを供給、一連の流れで完全にFマリノスディフェンス陣を置き去りにすると、柳沢は後方から来るパスをショートバウンドでダイレクトボレー!高難易度のプレーでゴールに沈められた。そして、この失点がゲームの空気を一変させてしまう。佑二の怪我というアクシデント、サンガの戦術+システム変更と、次々と起こる変化に対応しきれず、結果競り負けるように柳沢、佐藤勇人に終了間際ゴールを許して敗戦。夏の終わり、大宮戦以来の敗戦。エアポケットのようなゲームとはいえ、今後の戒めとなるゲームとなった。

冷や水を掛けられたようなゲームの後、改めてチームは天皇杯準々決勝に向けてリスタート。天皇杯での躍進を誓うチームは四国の地へ。相手はレッズ。立ち上がりは内紛や疲労、喪失感からか低いモチベーションを表すようなパフォーマンスに終始する相手を完全に凌駕、高い位置からのプレッシャーが機能し完全にゲームを支配すると開始早々に狩野のゴールで先制、綺麗にボールが流れて隼磨のミドルで追加点。その後も完全にゲームを支配し、3点目、4点目と畳みかけれるような展開だったが、とどめを刺しきれないでいると、セットプレーからのゴールでレッズが息を吹き返し、後半早々に又してもセットプレーから失点を喫し同点に持ち込まれる。そして、ここから我慢比べ。オープンな攻め合いの中でスタミナとメンタリティを問われる消耗戦。その結末は120分でも決着付かず、PKに委ねられる。このPK、コーキチ監督はその重責を未来を担うべき若い選手に託し、その期待に応えるように狩野・兵藤・小椋・裕介・隼磨でフルマーク、しかしレッズもフルマークでサドンデス。6本目、勇蔵が心憎いキックで沈めると、読みは冴えていた哲也が鈴木啓太のキックをストップ!自らで首を絞めた感は否めないモノの、苦しくも劇的な勝利でチームは一体感と自信を得た。

しかし、一息つく間もなく今度はリーグ戦の剣が峰となるアウェイのジェフ戦。勝てば残留に大きく近づき、負ければ再び尻に火が付く、大きなプレッシャーの掛かるゲームとなったが、一体感を得たチームはこのプレッシャーを乗り越える。前半こそ激しいジェフのプレッシャーへの対応に苦慮していたが、そのプレッシャーが落ちた後半、一気に攻勢。クイックリスタートからの流れるような展開から、最後は隼磨のグラウンダーの折り返しを兵藤が叩き込んで先制、一気にこのゴールで勢いが生まれると今度は大きな展開から。隼磨のダイレクトでの大きなサイドチェンジがコミーに渡ると、コミーは縦を意識させながら中にカットイン、対面の坂本を振り回し、そして右足ミドル!これが素晴らしいコースに突き刺さって追加点。最後は、丸亀に続いてスタメン出場となった金根煥がカウンターから兵藤のアシストを受けてボレーで叩き込み3-0!回帰の末に取り戻したアグレッシブなフットボール、苦しい戦いを経て得た一体感、それら全てをこの重要なゲームで出せたという自信は何にも変え難い。この勝利で自動降格の可能性が完全に消え、得失点差を考えた上で今シーズンの残留を事実上確定させた。

そしてシーズンはクライマックスへ。GWに苦渋を味わされたヴェルディとのクラシコ第2ラウンド、ホーム最終戦、リベンジを煽った顛末、そして何より見据える天皇杯、やはり結果が欲しいゲーム。相手も必死、ジェフ戦同様前半は残留争い真っ只中の相手の必死のプレッシャーはそう簡単にいなせるものではなく、スムーズな展開とは行かなかったが、後半に入るとエンジン全開。苦しいシーズンを送ったサポーターへのプレゼントか、バンディエラ松田直樹が中盤で福西との競り合いを制しボール奪取すると、日産スタジアムが最も沸く中央を割るドリブルでのオーバーラップでカウンター、そして最後は虚を突いたミドルレンジからのハーフスピードのループシュート!美しい弾道は日産スタジアムに歓喜をもたらし先制点!試合終了間際にはクラブの期待を背負う新世代のボランチ長谷川アーリアジャスールが高い位置でのインターセプトからプロ初ゴール。終わりよければ全てよし、ではないけれど、苦い思いのすることの多かった今シーズンを精算するようなゲームとなり、日産スタジアムは笑顔に溢れた。

いい流れのまま、リーグ最終戦は真っ赤に染まる埼玉スタジアムでのレッズ戦。このゲームではリーグ終盤攻撃を引っ張ってきた狩野が出場停止、しかしコーキチ監督はその機会を逃さんと言わんばかりに齋藤学・長谷川アーリアジャスールをスタメンで送り出し、完全アウェイのスタジアムを経験させる決断。これまでの経験則から考えれば、このスタジアムでのゲームは大概難しいゲームとなることが予測されたが、決していい状態ではないレッズに対し、残留を決め充実の内容で連勝してきたFマリノスとのチーム状態の差が表れる形で、思わぬゴールラッシュ。序盤こそ一進一退の攻防を繰り広げるモノのアーリアの楔からボックス内に進入した兵藤がPKを得て先制すると、後半一気に爆発。人数を掛けたサイドアタックから最後は河合が強烈に突き刺し2点目、セットプレーから細貝に1点返されるモノの、左サイド学のドリブルからの機転の利いたヒールパスを勢いを持って駆け上がってきたコミーが受け、強烈左足でファーサイドネットに突き刺し3-1。これで完全に乗ったFマリノス、途中交代のジローがいい働きを見せる。ハイサイドでのキープからコミーの美しいミドルを引き出すと、今度は河合のダイナミックなランニングを活かすスルーパスで5点目をアシスト、最後はFマリノスのシャツを着て最後のリーグ戦出場となるオーシのゴールを優しいクロスでアシストして6-1。オーシの「お別れ」ゴールに盛り上がるアウェイスタンド。苦しいシーズンを忘れさせるような爽快なゴールラッシュで天皇杯に弾みを付けた。

2週間のインターバルが生まれ、チームは適宜にオフを挟んでコンディション調整しながら天皇杯準々決勝に臨む。相手はリーグでも昇格争いに最後まで絡み、J1勢を立て続けに連破したサガン。彼らの本拠地ベストアメニティスタジアムに乗り込む。カズも評価する日本最高峰の臨場感を有する彼らの庭での対戦、Fマリノスは岸野式プレッシング&ショートカウンターに苦しめられると、売り出し中の廣瀬に先制点を献上。しかし、存在するJ1とJ2の差を見せつけるかの如く佑二が、勇蔵がサガンゴールをセットプレーからこじ開けて逆転。ホームで意地を見せようとするサガンのタフなパフォーマンスは続いたが終了間際にカウンターからクンファンのクロスを最後は狩野が押し込んでトドメ。苦しみはしたモノの鬼門となりつつあった地方開催を乗り切り、Fマリノス周辺には「天皇杯」への期待が大きく膨らんだ。

しかし………結果はご存じの通り。コンディションの整わないアジア王者を向こうに回し、ゲーム自体は優位に進めたが、決めきれない甘さ、欲の出た交代策、ゲームを壊してしまったベテラン、そして何より勝ち続けることで育まれるべきアイデンティティとメンタリティ、勝者たるべき強さを持ち得なかったFマリノスにフットボールの神様は微笑んでくれなかった。

危機に接したからこそ味わった絶望と安堵、這い上がったからこそ味わった希望と歓喜、そして駆け上ったからこそ味わった期待と挫折。様々な思いを抱えた2008年、最後は悔恨を抱えて幕を閉じることとなった。

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・総括 -遠回りのシーズン-

本当に色々なことがあった。短い言葉では覆い尽くせないほど、色々なことがあった。なので、素直に、感じたことを。

過程を思い返せば、結局「遠回り」した一年のように感じてしまう。

早野・高橋・水沼体制が苦難の末に築いたモダンフットボールの礎を活かすことが出来ず、植えられた希望の芽を育てることが出来なかったことは、停滞であり、貴重な1年という時間を浪費したということを考えれば、この「遠回り」は大きな損失だった。

失敗は失敗であり、それ自体は価値を持つ訳じゃない。ただ、その失敗は金に変わる可能性を秘めている。

例えば、失敗と成功の間に分かつモノが改めて見えたこと。固定したメンバー構成による徹底したポゼッションスタイルへの転換、コンディション重視のメンバー構成によるハイプレッシングへの回帰、最たる違いは「ダイナミズム」。積極的に、能動的に、アグレッシブに、そんな姿勢が選手達に表れる時、チームは躍動し、素晴らしいパフォーマンスに昇華する。停滞による失敗は、チームとして目指すべき指針をはっきりさせたと思う。

例えば、苦闘の末に掴んだ一体感。選手、監督、スタッフ、そしてサポーター、それぞれがそれぞれに危機と相対した結果、「チームのために」という思いの元でベクトルが揃い、大きなエネルギーが生まれた。積み重ねた歴史、大きなスタジアム、クラブの体質、ハマっ子気質ひっくるめて乖離しやすい環境にあるこのチームに置いて、このエネルギーが持つ意義は果てしなく尊い。

失敗を失敗で終わらせない。反省して、先に繋げて、力とすることが出来れば「遠回り」も悪くない、とも思える。

ただ、もう「遠回り」はいらない。

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ということで、だいぶだいぶだいーぶ遅くなりましたが、これにて完結。ほんとうにすいません、もうどう書いてたのかすら忘れてるとかやばいですよね、とりあえずシーズン前に完結できて良かった。で、今も違約金もらってのうのうとしている某前監督のことを思い返すと腹立ってきますが、過ぎ去ったことだし何よりも新シーズン!もういっこなんかしらやります。ということでここまで。

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(´-`).o0天気変わりすぎ……で、体調崩し気味、調整遅れてます。皆様も気を付けて……これじゃコーキチに使ってもらえないな。

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