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November 11, 2008

集中力欠如のち自滅@J1 第31節 Fマリノス vs サンガ

はいはい、切り替え切り替え。

でも、忘れちゃいけない。この敗北を戒めに、もう一度締め直そう。

びしっとね。

2008 J.League Division1 第31節

Fマリノス 1-3 サンガ @ 日産スタジアム「集中力欠如のち自滅」
F.Marinos:2'河合竜二
Sanga:27'&86'柳沢敦 90'+1'佐藤勇人

super soccer

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF栗原勇蔵"今すぐでも「いなくても大丈夫」と言わせて欲しい"、中澤佑二"いなくなってわかる偉大さ"(→41'田中隼磨"練習の成果は丸亀で")、小椋祥平、MF河合竜二"+1&-1"、松田直樹、小宮山尊信"迷いに見えた重症具合"、田中裕介"悔い残る対応"、兵藤慎剛(→82'齋藤学"ユースの輝き、トップで見たい")、狩野健太"去年の健太じゃダメなんだ"、FW坂田大輔"ゴールを忘れたストライカー"(→66'金根煥)

サンガスタメン:GK水谷雄一、DF渡辺大剛、増嶋竜也、シジクレイ、手島和希、水本裕貴、MF角田誠、佐藤勇人、柳沢敦"匠の技"、FW林丈統(→59'西野泰正)、田原豊(→62'安藤淳)

緊張感から解放されてプレーの緩みが出た天皇杯を経てのリーグ再開。11月になってグッと冷え込む中で雨が降り、客入りとして寂しいのは切ないところ。互いに勝ち点40にリーチを掛けており、この一戦をモノに出来れば残留に大きく近づく。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスの方で目に付くのはコミー。最近好調の隼磨をベンチに置いてまでコミーを「右」で使う意義がどこにあるのか興味津々。少しは復調してると良いのだけど。対するサンガはどういった形で、どういったコンセプトで来るのかメンバーからはわからない。シジクレイがアンカーで……渡辺が右サイドバックで……左サイドバック誰だろう?とか考えてたけど、ピッチの配置を見ると右に渡辺大剛、左に水本を置いた5バック。狙いとしては、人を捕まえて閉塞感を作り出し、後はカウンターで……という感じ。くせ者加藤久の真骨頂?はてさて。

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試合展開

序盤、相手の出方を見るのではなく積極的に自分達でアクションを起こしてゲームに入った恩恵か、左サイド・坂田のプレーで得たFKからいきなりの先制点。スポットに立ったのは狩野と勇蔵、角度のないところなので狩野が中に……と思ったところで勇蔵キャノン発射……だふりでいつもの迫力はなし、しかしこれが良いポジションに入ってきていた河合に入ると、後ろ向きの状態からうまく足を合わせて流し込んだ!開始2分、驚きの先制弾!河合の咄嗟でおしゃれな判断、お見事。

イケイケのFマリノスは京都のマンマークシステムをあざ笑うかのように前の3人が流動的にポジションを入れ替えながらマークを外してボールに絡み、アイデアのある繋ぎやダイレクトプレーを付随して京都ディフェンスを振り回す。何度もサイドのスペースを突き、サイドからのクロスでシュートチャンスも作り(兵藤のボレーは惜しかったし、坂田のニアへの飛び込みも惜しかった)、リズムを手中に収めた。5バックが機能せずラインを下げ、2ボランチもそれに乗じてポジションを下げていた京都は前後が完全に分断、反撃のチャンスさえ掴めない。上げ潮の中で後は追加点、と言う流れだったが、落とし穴はクイックリスタートから。Fマリノス陣内浅い位置からの京都のFK、柳沢がセットすると猛烈にスペースに向けてランニング、これに素早く角田がループパスで応えると、棒立ちのFマリノスディフェンス陣を完全に出し抜く。ここで柳沢は後ろから来るボールをダイレクトで合わせるという難易度の高いシュート!微妙なタッチのシュートに、哲也はタイミングを外され………。もったいない……スポットの近くにいた河合は置かれた時点で蹴らせないように前に立つべきだったし、柳沢のランニングに対して誰かしら(小椋かな?ライン上げようとしてたけど、一瞬遅かった……)反応してコースを切らなきゃいけなかった。とはいえ、誰かのせいではなく、チームとして完全に集中が切れていた事を考えればやられてもしょうがない、反省。柳沢の抜群の飛び出しと素晴らしいボレーは敵ながらあっぱれ。

これでゲームの空気も一変。中盤では京都がプレッシングを完全に放棄していたこともあってかポゼッション自体はFマリノスが握っていたが、序盤のような流動的な動きが減少し、サンガのマンマークディフェンスに捕まり始めると、攻撃の実効力が低下。コミーのクロスから兵藤がシジクレイに競り勝ってヘッドでゴールを脅かしたシーン(コミーが右サイドライン際から上げきって、兵藤がニアのポジションで合わせた、惜しい!水谷の好セーブに阻まれる)でスタジアムは沸いたが、その歓声は悲鳴に。佑二がピッチサイドでメディカルに治療を受ける、一度はピッチに戻るが結局ダメ。交代で隼磨が入り、この交代によりポジションが玉突き変更。右ウイングバックのポジションに隼磨が入ったことで、右のコミーが左、左の裕介が左のストッパー、佑二の穴をマツが埋め、左ストッパーの小椋がボランチ、と言った具合。まー、入れ替えが激しかったとはいえ、役割的には正常化された感もあったが、これで無傷でいられるはずもなく、前半終了まではドタバタドタバタ。スコアは動かなかったが、不穏な空気が流れる。

混乱を見てか、サンガは後半開始のタイミングで手を打ってくる。渡辺大剛を左に移し、右には増嶋、中央に水本を移すポジションの入れ替え、そして前半は行わなかった前からのチェイシングを始めて、主導権を奪う戦い方にシフト。Fマリノスはこの変化に虚を突かれたか、ミス増加。又、そのプレスをかいくぐっても全体的に積極性が影を潜め、フィニッシュに行けそうなシーン、突破を計れそうなシーンで次々と責任放棄的なパスを選択してチャンスを不意にしたりと、ちぐはぐ。ゲームが小康状態に入る中で、互いにベンチが動き、京都は林→西野、田原→安藤でシステムも弄る。対するFマリノスは消極的なプレーでゴールへの執着をなくしていた坂田に代え金を投入。しかし、この交代が結果として更に攻撃が噛み合わなくなる要因となり、歯痒い時間だけが過ぎていく。

最終局面、金が競り合いを制して抜け出すがチャンスを生かせず、今度は京都のチャンス。セカンドボールを拾って交代で入った安藤が高精度のクロスを左サイドから供給、これがうまくディフェンスの間に入った柳沢にピンポイント。柳沢はヘッドで見事に右隅に流し込み、1-2。柳沢の決定力にはただただ脱帽、なんだけど、安藤へのアプローチ、中のマーキング含めて緩さ否めず。そして、その緩さは3失点目も呼び込む、ミスから浴びたカウンターを浴び、佐藤勇人が右から持ち込まれるとディレイを選択して戻りを待った裕介、しかし佐藤勇人は緩いアプローチを逆手にとってロングシュート!練習していたらしい無回転シュートはナックルのように変化してゴールに向かい、哲也為す術なし。激しく突き刺さってThe End。柏で呼び込んだ残留への気運は一気にしぼみ、又残留争いに引き込まれた。逆に京都はこれで残留争いから一歩脱出。

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危機感を持ち、集中力を高め、全力を尽くし、ようやく一息ついたところでの落とし穴。

危機が遠ざかり全力を尽くすことを忘れた時、悪魔の手はそっと近づく。

得てして、こういうものかもなのかも知れない。

だからこそ、このゲームを戒めにしたい。

まだ何も掴んでいない、目の前の一戦一戦に全力でやりきる。

残り3試合+α、その誓いをもう一度。

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*反省です。ゲームの流れ、得点経過、両方を鑑みても負けるゲームじゃなかった。だけど、負けた。集中力と責任感の欠如が大きな原因となって自滅した。コンサドーレ戦で見えた緩みが勝負所で出てしまったことは偶然ではないと思う。もう一度グッと締めて、今後の剣が峰となる試合に臨んでいかないと。自分自身もコンサドーレ戦で全然ゲームに集中出来なくて、かなりふわっと入ってしまったから、気を入れてゲームに入ったけど、それでも試合前から、そしてゲーム展開を見据えた上で「平気だろう」と言う気持ちが正直あった。色々な意味で、戒めとなるゲームだったかなぁと。

*実際、ゲームの入り方自体はとてもよかった。偶発的とはいえ待ち望んだ先制点を手に入れ、相手のゲームプランを凌駕するパフォーマンスが出来ていた。それが続ける事が出来れば、今後も良いリズムでゲームが出来るとは思う。意欲的な繋ぎ、流動的にポジションを入れ替える絡み、そしてアイデアを込めた崩し、これは継続していって欲しいし、更に質を高める努力をしていきたい。ただ、これに甘んじてはいけないし、勘違いしてはいけないとも思う。それは勝負を決めるのはプロセスの質ではなく、最後の所の精度や意欲であると言うこと。綺麗に崩すことに固執しすぎているを非常に強く受けたけど、相手がどんなことを嫌がるのか、それは時として強引な突破であったり、エゴイスティックにフィニッシュに行く事であると思う。坂田がボックス手前で前を向いたにも関わらずパスで逃げたシーン、狩野がボックス内でコースが空いたにも関わらずより高い確率を狙ってか後ろから来る選手に落としたシーン、もちろん全てを否定することは出来ないけれど、アタッカーであれば強引に行って欲しかった。「俺がやってやるって気持ちが大事さ」じゃないけど、俺が獲ってやる、俺が勝たせてやると言うエゴが欲しい。それが今のチームに最も足りない要素のような気がしてならないから。

*で、失点に関して。上記の通り集中力の欠如が大きな問題になったわけだけど、細部の部分をよりシビアに考えていかないといけないかなと。レポの所にも書いたけど、1失点目は河合がボールの前に立っていればクイックリスタートは防げたと断言出来る。そして、その判断が勝負を分けたと言ってもイイ。2失点目のセカンドボールの反応の遅れから生まれてしまったアプローチ不全にしても、3失点目のカウンターに繋がったパスミスにしてもそう、本当に小さなことだけど、そこが勝負を分ける。そういうことを普段からシビアに考えていれば、プレーゾーンによるプレーセレクトも変わるし、きついところでの一踏ん張りも変わる、何より勝敗が変わる。もっとシビアに、クレバーに、フットボールを深く深く考えていくこと、それは戦術とか技術とかと同じぐらい大切なこと何じゃないかなーと。勝てない理由は、そんなところに潜んでいたりするような気がする。

*まー、とにかく次に目を向けて、天皇杯。このイヤな負けを払拭してリーグに繋げるためにも、そして次のステージに上がるためにも、大きな意味のある試合。レッズは調子悪そうだけど、それでも良い選手が沢山いる強いチーム。こないだのコンサドーレ戦やこのサンガ戦のように中途半端に戦って勝てるチームじゃない。全力を出し切る。その大前提をもう一度、心に刻んで丸亀に行きたい。てか、丸亀行こう、みんなで。国立の前にさ。負けたら終わりなんだから。

*選手評は今回に関してはなし、次に良いプレーした時に沢山書きたいから。で、浩吉監督には一つだけ、坂田の交代。坂田自身なんか吹っ切れないプレーして交代でも致し方ない気もするけど、やっぱり彼の存在がピッチには必要。裏に抜けるアクションを起こすことでラインを引っ張ること(付随するバイタルエリアの拡大)、前からのチェイシングをかけること(前線からの守備)、周囲との意思疎通含めて、彼がピッチにいることの意味にはとても意義がある。点は獲れていないけれど、彼に変わる存在は正直なところ見あたらない。そういう存在を簡単にベンチに下げるのはどうかなぁと。ま、坂田が点獲れば良いんだけどさ、うん。で、オーシはどうなの?坂田じゃないならオーシじゃないのかなー。状態が上がってないのかなぁ……。

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負け試合あんまり書きたくない(本音)けど、もう逃げてられないからねぇ。向き合って、又前に進まないと。てか、洒落にならない状況になってるし。ちょっと恨み節入っちゃいそうだけど、掴み取るモノだから、何にも言わない。次勝とう。ということでここまでー。

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*日曜日はJユース、寒かった……。てか、鹿島の激しいアプローチとコンタクトに手こずってたけど、チームとして何だか元気がない印象でした……高円宮杯からどうもちぐはぐというか、躍動感を失ってる。ただ、学くん!正直出るとは思わなかったけど、出たらやっぱり決めちゃうんだなぁ、そしてやっぱり速いなぁ、これぐらいあっさり出来ちゃうんだなぁ、出てくればワクワクしちゃうんだなぁ、うーん、やっぱり10番の学くんはいいなぁ……。これをトップで見せて欲しいなぁ。で、チームとしても学くんが入って、荒井くんが帰ってきて、と主力が揃った時にはらしいプレーを見せてくれたから、これをチームとして取り戻してくれるといいな。このチームは楽しくガンガン攻めてこそ。優平くんが優雅に裁いて、荒井くんがプレーをオーガナイズして、学くんや塩田くんや曽我きゅんが相手を切り裂いて、仁くんや悠斗くんが相手を翻弄して、結果ばこばこ点を獲るのが楽しい。最後なんだから、自分たちの良さを思いっきり出して欲しいな。まー、勝つためにオーガナイズしようと守備整備に舵を切った事自体は評価してるけど、自分たちの力を一番の形でさ、見せて欲しいな。甲府には行けないけど、そんな姿を取り戻して、勝負に行こうや。って思った日曜日でした。

*佑二は肉離れ(心じゃなく太もも)で全治3週間……正直痛いね、佑二の存在は色々な意味で代え難い。とはいえ、無理せずしっかり治してほしいな。癖になっても困るし。てか、佑二いなくても平気って思わせてよ、勇蔵!裕介!

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