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September 22, 2008

意思の力@J1 第25節 vs ジュビロ

一言、とにかくよかった、それに尽きる。

結果が全て、そんなゲームで見られた選手達の強き意思、この意思があればきっときっと大丈夫。

2008 J.League Division1 第25節

ジュビロ 0-1 Fマリノス @ 静岡スタジアムエコパ「意志の力」
F.Marinos:47'大島秀夫

Super Soccer

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"神・降・臨"、DF栗原勇蔵"栗原式ネックブリーカードロップ"、中澤佑二、小椋祥平"凡ミスなくそう"、MF松田直樹(→67'田中裕介)、兵藤慎剛"待望のゴール、なくとも"、田中隼磨"真骨頂のランニング"、小宮山尊信、狩野健太"舞った!"、FW坂田大輔(→83'金根煥)、大島秀夫"一撃、逃さず"(→63'清水範久)

ジュビロスタメン:GK川口能活、DF加賀健一、田中誠、茶野隆行、MFロドリゴ、犬塚友輔、駒野友一、村井慎二(→68'中山雅史)、カレン・ロバート(→73'上田康太)、FW前田遼一、ジウシーニョ

台風13号に戦々恐々、でしたが早朝に家を出てエコパまでずっと超快晴、なんだか良い気分。ただ、台風一過の強い日差しは厳しいコンディションをもたらした。勝ち点1差で迎えた残留を賭けた直接対決、互いの意地が試される。

そんな中でのスタメン。Fマリノスにとって最も大きなファクターは、事前報道、自身のサイトでも語っていたとおり、エース山瀬功治が負傷により出場を回避。これにより空いた2シャドーの一角には地元凱旋となる狩野が入る。又、カピタン河合の出場停止によりバックラインもマイナーチェンジ、松田直樹をボランチに上げ、小椋祥平を先発起用、大ポカ禁止!対するジュビロは、犬塚、ロドリゴのセントラルコンビが目を引くところか。上田を使ってくると思ってた。ハンス・オフト新監督が自ら指揮を執るのは、実質的にこのゲームが初めて、監督ドーピングの効果はいかに。前節騒動のあったサポは団結を訴えかける。

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試合展開

重要なゲームなだけに、共に慎重にゲームに入るかと思われたが、Fマリノスの選手達は超前傾姿勢でゲームに入る。初っぱな、バイタルでボールを受けた狩野が、ギャップを見いだした坂田へと優しいスルーパスを通すと、これを号砲に神戸戦から見違えるようなパフォーマンスを発露。積極的な局面打開アクション、前進意志に溢れるプレス、非常にタイトで粘り強い玉際ディフェンス……このゲームに賭ける意志を感じるプレーが各所に現れ、またそれがリンクするように繋がっていく。

攻撃に置いて際だったのが流動性。前線の3枚がアクションを起こし、それに呼応するように後方からのランニングがタイミングよく付随することで、スペースメイク&ユーズを実現。又、サイドの使い方も以前とは変わって孤立させない素早いサポートから、コンビネーションが生まれる形でスペースを突く形が何度も見られるなど、人がよく動いてスペクタクルな攻撃を展開。この攻撃で主導権を握ると、セットプレーのチャンスも多く迎え、その中でファーストチャンスを迎える。セットプレーのセカンドボールをマイボールとすると、左サイド深い位置からコミーが局面打開してクロス、オーシが飛ぶ、合わせる、惜しい!良い流れの中でゴールを獲れなかったのは、まだまだなところなのだけど、プレーの内容は非常に充実していた。

守備に関してはほとんど脅威はなし。相手の雑なロングボールに対し、序盤こそ前田にうまく落下点には入れられてフリックされるシーンが見られたモノの隙のないカバーで難を逃れ、時間と共に空中戦の勝率も上がる。最も肝を冷やしたのは小椋のパスミスを前田にさらわれシュートまで持って行かれたシーンか。小椋は1試合に1回こういうプレーが出てしまう……課題。ゲームとして、総じて優勢にゲームを進めたが(栗キャノン惜しかった)、得点は生まれず前半をスコアレスで折り返す。

後半に入っても、Fマリノスの攻勢は収まらず、勢い全開。隼磨のサイドからの虚をついた強烈なシュート、ボックスの中に進入した狩野が相手との距離を測りながらフェイクでコースを開けてフィニッシュで、立て続けに能活を襲う。そして、その勢いが実る。佑二の肝煎りで行ったショートコーナー、戻されたボールを狩野は柔らかいクロスをゴール中央へ!そしてオーシ!テクニカルに頭で合わせると抜群のコース、ポストをかすめるように見事にネットを揺すって待望の先制点!!!ボックスストライカーの真価を発揮したオーシ、大きな期待を掛けられていたセットで存在意義を証明した狩野、二人の質がゴールをこじ開けた。

先制点後も運動量、積極性に勝るFマリノスはペースを明け渡さず。ベンチもそれを維持しようとオーシ→ジロー、マツ(負傷)→裕介で祥平ボランチへとスライド。しかし、日差しは落ちてきたとはいえ暑い気候の中でダイナミズムが徐々に減退していき(指示もあったのかな……ジローが低い位置で兵藤や小椋を助けるようなプレーが多く、その分前線とは距離が開いて自慢の俊足を活かす場面が少なかった)、Fマリノスの攻撃は散発気味、するとビハインドのジュビロが押し込む展開にゲームは移行する。

ジュビロの攻撃は、非常に攻撃構築が拙く、長いボールに頼りすぎ。空中戦ではFマリノスが制空権を握り、怖さは感じなかったのだが、不用意なファールが自らの首を絞める。その時に最も危険な存在となったのが2枚目のカードとして投入された上田康太の左足。投入直後のセットプレーで哲也の際どいセーブを引き出すと鋭いカーブの掛かったキックを見せると、鋭いキックを連発。そして、彼のキックがゴールを引き出した、かに見えた。左サイドからのCK、上田の柔らかい弾道のキックはファーに逃げてマークを外していたエース前田遼一へピンポイント!ドンピシャヘッドでニアにずどん、顔を覆い欠けたが、我らが守護神榎本哲也に神・降・臨!際どいコースのヘッドを掻き出すようにスーパーセーブ、こぼれ球を田中マコに押し込まれそうになるがこれまた超反応、そしてジウシーニョの超近距離からのフィニッシュは気迫か、神通力か、ポストの助けを借りてネットを揺すらせない!スタジアムがこの日一番揺れた瞬間だったが、このピンチを凌ぎきったの余りに大きかった。

この大ピンチ以外にも勇蔵やクリアミスやら小椋の繋ぎのミス、際どいファールから奪われたセットプレーなどでゴールを脅かされるが、最後まで身体を張り、集中力を維持することで失点を許さず。耐え続けて迎えたロスタイム3分、待望のホイッスル。アウェースタンドにはトリパラの華が咲く。この勝利で、入替戦圏から一歩離れ、中位も捉えるだけの場所まで浮上した。

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一人一人が、非常に高い意志を持ち、それを表現することがハイパフォーマンスに繋がっていく。意志の力の勝利、だと僕は感じた。

直接対決へのモチベーションか、エース不在の危機感か、それとも監督のメンタルマネジメントか、突然変異のように表れたパフォーマンスの発生源はわからない。けれど、この重要なゲームで、これだけのプレーをして、勝ち点3と少しの安堵、そして代え難い喜びをもたらしてくれた事実、選手達は称えられて然るべきプレーをしてくれた。

しかし、喉元過ぎれば熱さを忘れている、では意味がない。まだ危機は去っていない。この意識を先に、次に、繋げていくこと。それもまた、意志の力によって成し遂げて欲しい。

とにかく、よかった………。

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*浮かれすぎていたので自らを戒める意味でも少々厳しめに書きましたが、とにかくよかったよぉぉぉぉという感じ。まだまだ試合は続くからこれで全てが決まるわけではないけれど、このゲームの重要性は火を見るより明らか。負けていたらと思うとぞっとする。順位的な要素はもちろんのこと、メンタル面でも平静を保つのは難しくなり、疑心暗鬼になってチームに更なる暗い影を落としかねない。当然、ライバルとなる相手に勢いを与えることにも繋がる。そんな意義を持つゲームに勝ったというのはとても大きい、うん。しかも、素晴らしいパフォーマンスでの勝利、自信にならない訳がない。

*「意志の力」と表現したけど、選手の個々のプレーに表れる姿勢、これがこのゲームの全てだと思う。あれだけタイトに、粘り強く玉際で戦っている姿は普段ではほとんど見られない。あれほど積極的に一人一人がロストを恐れずに自ら仕掛けて局面打開するプレーも、ほとんど見たことない。てか、功治がいたら預けて任せていたかもしれない。流動的に動いて絡んでスペースへとダイナミズムをどんどん作り出していく、こんなの前節の停滞ぶりからは考えられない。でも、この変化が現実に起こった。そして、高いレベルでリンクしたことで高いパフォーマンスに昇華された。チームは11人の個の集合体、まずは個がいいパフォーマンスをする。大切なこと。それが出来たのが何よりも喜ばしい。

*その中でも特筆すべき存在だったのが狩野だよねー。飄々として人の逆を創造性溢れるプレーで紡いでいく姿は相変わらずなんだけど、前線へのランニングであったり、周囲の動きに呼応する動きだし、チェイス、強引な突破に至る全てのプレーに高い意識を感じたし、モチベーションの高さを感じた。正直、ジュビロの守備がひどかったのもあるんだけど(前から押さえようとボランチやサイドがポジションを捨ててチェイスにきていたけど、これがやりっぱなし。バイタルすかすかで、狩野としてはものすごいやりやすい環境があったはず)、彼のハイパフォーマンスの価値が落ちる訳じゃない。とにかく、これを続けること、覚醒傾向にありながらブレイクに至らなかったこと2回、今度こそ、覚醒して!このゲームの象徴、もちろんMOM。

*狩野に負けず劣らず、他の選手もよかったけどね。例えば兵藤、普段通りよく動いていて、かなりの走行距離だと思うけど、その中でもミスは少なく、積極的な姿勢がオン・ザ・ボール、オフ・ザ・ボール問わず表れ、、目を覆いたくなるようなサボりもなく、中盤のプレーヤーとしては充分合格点。ゴールが遠いことだけが残念だけど、兵藤の巻き起こすダイナミズムアクションは、効果絶大。よく見てるよ、展開を。間違いない。

*それと隼磨ー、久々に素晴らしい隼磨を見た。対面の村井が早々に交代させられたのは、隼磨がこのサイドでの攻防戦において完全に優位に立っていた証明、それぐらい隼磨はよかった。スペースへのランニングの意識、ワンツーなどの仕掛けのアイデア、外と中のバランスも悪くないし思い切ったこともやっていた。サイドの崩し自体もうまくリンクしていただけに、アシストとか見せてくれると嬉しかったけどねー。でも隼磨はよかった、これは間違いない。

*まー、今後も選手達のパフォーマンスの善し悪しに委ねられる部分が他のチームよりも大きく、チームタクティクスが熟成されたわけでもないので、まだまだ出たとこ勝負の側面が強い、安定して結果を出せるチームにはなっていないとも思う。イコールまだまだ苦労しそうだね。それにジュビロが余りに酷かったし(アプローチ&カバーの関係のない単発的なプレスは自ら墓穴を掘っていたようなもの、規律も論理もなく最後は引くけど、簡単にスペースが空いてくるディフェンスじゃ守れない。攻撃はアイデンティティを感じないロングボール一辺倒でしかもハイタワーなし、幸運と偶然を待つだけ。こんな相手に負けてたら、本当に絶望してた。もう少しよかった印象あったんだけどね、僕の見た試合がよかっただけだったのかなぁ……)

*さて、ようやく大勝負が終わったわけですが、明日には川崎戦、なんだかもったいないなー、余韻を味わいたい。でも、こうしてゲームを味わえるというのは素敵なこと、あー幸せ。

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本当によかった。今でも負けてたと思うとぞっとする。ま、次も大事、この勝利の価値も続けて勝ってこそ。もう切り替えないとね。

ユースも勝ったし、今週は素敵なFマリノスデー、って感じだね。てか、どうしよう、わかっちゃいたけど、迷ってます。まあこれも幸せな悩みか。ということでここまでー。

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*僕は応援のことはよくわかんないけど、エコパのFマリノスの応援は、選手を支え、称え、奮い立たせるような感じを受けました。良いプレーにすぐにその良いプレーをした選手のコールが飛ぶ、しかも素晴らしいランニングをしたり、良いカバーを見せた選手にコールが飛んだりと、見えづらいわかりづらいプレーも評価してあげて、次に又こういうプレーをしてやろうという気にさせるような感じが素敵だった。サポももの凄い頑張ってる、選手ももちろん頑張る、良い循環。僕も頑張らなきゃ、更新とか(苦笑)

*今回もBlueCardバスにお世話になりました。僕にとっては3回目、相変わらず、スムーズかつ素敵な運営で、ノーストレスで行って帰ってこれました!てか、毎回毎回凄いうまく行き過ぎ!って感じでかえってこれちゃうのは凄いよねー、しかも無敗!(1勝2分だけど)今度は新潟……と思ってたらもう予約は埋まっちゃったみたいで……宣伝意味なし。とはいえ、おすすめです、アウェイ初心者の僕にとって強い味方。お世話になりました。

*最近、勝った試合しか、更新してないわけですが、それは僕がダメな大人になっているからです。ユースもあってなかなか更新にまで手が回らない、というのが本当のところかな。印象更新にしようかしらん。それも又難しいんだけど。わざわざ見に来て下さっている方にはご迷惑おかけしてます。頑張ります、ダメな大人なままでしょうがww

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Comments

観戦お疲れ様です。

京都戦、素晴らしいサッカーをしていたジュビロに対し、神戸戦で箸にも棒にもかからないゲームをしくさったマリノス。

その2チームが、たった一週間でここまで違った顔をみせるとは。特にジュビロはどうしたの?ってくらいやばかったと思います。

サッカーってホントに面白いというか、怖いというか。

管理人さんの仰るとおり、個々の力への依存度が高いマリノスだけに、1人1人のメンタル面での充実度が今後の結果を大きく左右してきそうですね。

では、失礼しました。

Posted by: しおこんぶ | September 22, 2008 at 09:52 PM

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