« ワールドカップ最終予選開始に寄せて。 | Main | 過緊張の果てに@第19回 高円宮杯 Fマリノスユース vs レッズユース »

September 07, 2008

らしく、一歩前進@FIFA WORLDCUP Asian Final Qualification vs バーレーン

勝った!よかった!もうそれだけ!

2010 FIFA WORLDCUP SouthAfirica Asian Final Qualification Matchday1

Bahrain - Japan @ Bahrain National Stadium,MANAMA
JPN:18'S.Nakamura! 44'pY.Endo 85'K.Nakamura
BHR:87'S.Isa 88'OwnGoal(Turio.M.T)

FIFA.com

日本代表スタメン:GK楢崎正剛、DF内田篤人"集中力という宿題"、中澤佑二"パーフェクトディフェンス"、田中マルクス闘莉王"次は敵のゴールに、それで贖罪を"、阿部勇樹、MF遠藤保仁"芸術のリズムとPK"、長谷部誠"成長の守備と我慢"(→85'今野泰幸)、中村俊輔"切り開く伝家の宝刀"、松井大輔"充分!次はお休み"(→70'中村憲剛"得意のミドル!")、FW田中達也"新たなる戦術兵器"、玉田圭司"今や軸"(→78'佐藤寿人)

バーレーン代表スタメン:GKサイード・ジャファル、DFモハメド・ハサン、アブドラ・マルズーキ、モハメド・フセイン、サルマン・イサ、MFアル・ワダエイ、モハメド・サルミーン(→82'ラシェド・ユーセフ)、ファウジ・アーイシュ、アブドラ・オマル、FWアラー・フバイル(→62'アブドゥル・ラフマン)、イスマイル・ハサン(→62'ジョン)

ワールドカップに繋がる最終予選は、中東の小さな島国からスタート。3次予選では苦杯を舐めさせられたアウェイの地マナマでこの借りを返し、落ちたプライドと失われた情熱を取り戻すことで、ワールドカップへの道を切り開きたい。気候・芝はナイーブになることはなさそう。

そのゲームに臨む日本代表のスタメン、欧州から呼び寄せた俊輔、松井、長谷部をスタメン起用、注目されたトップには田中達也と玉田、左サイドバックには阿部勇樹が入る。今回復帰し、スタメンも予想された大黒がベンチ外になったのが驚きか。対するバーレーンは、この予選に向けて長期の合宿や遠征を経て、この最終予選に準備してきた様子。かなりの確率でやられている今やアジアのエースとなりつつあるアラー・フバイルをいかに抑えるのか、苦労させられ続けてきたモハメドやマルズーキの長身ディフェンダーをいかにこじ開けるのか、日本代表にとっては積年の課題が問われるゲームと言えるかも。

-----------------------

試合展開

互いに速いタイミングでの仕掛けの意識を感じさせる序盤、予測された通りバーレーンはアウトサイドをシンプルに長いボールで使ってくる展開を見せ、日本も雑な長いボールが多少目に付くモノの細かい繋ぎでアタッキングエリアに入って、フィニッシュで終わる意識を持ってゲームに入ってきたか。その中でペースを握ったのは日本。6月シリーズで岡田日本代表のコンセプトの一つとして輝きを見せたロスト後の素早い切り替えからの厳しいアプローチが功を奏し、相手のカウンターを制御。そして、高い位置で奪ってからショートカウンター、細かくボールを紡ぎながらバイタルで浮く田中達也、左サイド高い位置に入る松井がボールポートとなって攻勢。そして、決定機を生み出す。この試合始めてオーバーラップを掛けた内田篤人を使う形で右サイドを局面打開、浅い位置からグラウンダーで中央へと繋ぐと田中達也が折り返しを収めて、反転しながら右足でシュート!これはGKの正面を突いたが、良い攻撃。そして、好リズムの中で日本の伝家の宝刀が抜かれる。

玉田の仕掛けで得た中央右寄り20mぐらいの直接FK、スポットには俊輔とヤット。ヤットは跨いで蹴るのは俊輔、振り抜かれた左足から放たれた低く鋭い弾道!壁の横、壁がブラインドとなってGKの対応許さず!ファーサイドネット揺れた!俊輔キター!壁で止めたいという強い意識の裏をかく駆け引きで決まりのFK、お見事。先制点は大きい、果てしなく。

しかし、ビハインドを背負ったバーレーンは失点後すぐさま反撃。ロングボールだけではなく、スピーディに繋ぐプレーが増え始め、プッシュアップしてくることでセカンドボールに対しての意識を高める。その中でセカンドボールをいい出足で拾ったサルマン・イサが距離のあるところから突破を計って強烈なミドルを放つ!何とか楢崎がはじき出して失点こそ免れたが、セカンドボールの攻防はやはり鍵を握るか。バーレーンの攻勢を凌ぎながらリズムが来るのを待つ日本はお家芸で反撃、トップを経由してファーサイド佑二へ、折り返しを玉ちゃんが受けシュートを放とうというところではね返されるもこぼれ球を強烈に阿部がミドルで狙う!これは惜しくも決まらなかったが、最初のCKに変化を加える、この辺も駆け引きか。

その後、軽率なロストなどからゲームのリズムを落ち着かせることは出来ず、押し込まれて断続的に攻勢を受けることはあったが、何とか最終ラインが凌ぎ、田中達也・玉ちゃんという2トップがキレのあるドリブルでバーレーンディフェンスに圧力を与えることでチャンスメイク。そして、又もセットプレーからビッグチャンスを作る!玉ちゃんが左サイドで倒されて得たFK、ヤットがスポット、選択したのはスイープ!中央の密集を避けてぐるっと回り込んだ俊輔へとグラウンダーのパス、俊輔インサイドでシュート!これが相手ディフェンスのハンドを誘い、PK!そしてこのPKはもちろん遠藤保仁の職人芸、必殺コロコロでGKの逆を突いて大きな大きな追加点!芸術品。

怪我が心配された松井も元気にピッチに出てきて同じメンバーで臨む後半、バーレーンはプッシュアップして圧力を掛けてくるが、大きな脅威には繋がらず。どちらかと言えば自分たちの判断ミスが怖い。後半最初のチャンスはそのミスからバーレーンに。浮き球の処理の判断が遅れ、プレッシャーを掛けられたところで何でもないボールをCKにしてしまった。そんなこんなで、バーレーンにセットプレーが増えると、大きなピンチも。右サイドからのインスイングのボールがゴール前を抜けファーで押し込まれる、俊輔のカバー、楢崎の落ち着いたセーブで凌いだが、ヒヤッとしたシーン。

しかし、コンセプトを継続する選手達のモラルがリズムを引き戻す。遠藤の右サイド遠そうとしたスルーパスは通らなかったが、そのまま走り込んだ松井がカットしたディフェンスに対してプレッシャーを掛けてボールを奪い返すと、うまくスペースに入り込んだ玉ちゃんへと繋ぎ、角度のないところからフィニッシュ、これは枠を捉えきれなかったが、そのこぼれ球を直前のプレーで倒されていたんだ田中達也が長距離を走ってプレッシャーを掛けたことでファールをもらう。日本のコンセプトが活きたシーンだった。なかなかゴールの奪えないバーレーンはアラー・フバイルを含めた2トップを入替、押さえて何もさせなかった証拠か。そして、この試合素晴らしい動きでチームに大きな貢献をしていた田中達也が大きな仕事。中盤で奪ったボールを田中達也が拾うと、独力でボールを運び、前を塞ぐフセインがいてもそのままキレのある切り返しで前に出る。それに対して後ろから引き倒す形でファール、これに対してイエローカード!これが2枚目、退場……押し込まれる展開もあった中で数的有利、大きいね。岡ちゃんはこれを見て一枚カードをもらっていた松井に代えて中村憲剛を投入、バランス裁定をケアか。

数的優位となった日本は完全にポゼッションを掌握。とはいえ、リードの展開で無理に攻めに行くことはせず、あくまでも時計を進めるようなポゼッションで続ける。その中で3点目のビッグチャンス、中村憲剛のスルーパスから田中達也が右サイドを突破、グラウンダーの折り返しは合わなかったが長谷部が素晴らしいディフェンスで相手ボックス内でボールを奪うと、そのままゴールを強襲。強烈なシュートはバーを直撃、そのリフレクションを今度は田中達也が拾ってドリブルからシュート!しかしこれもバー、うー。それでも完全にゲームを掌握して離さない日本は、勝負を決める。中盤プレッシャー掛からないところで、憲剛が左足でミドル!これがディフェンスに当たってそのまま突き刺さり、3-0。理想的。

しかし、これで少し緩んだか、日本はおかしくなる。内田の緩慢な対応が仇となりロングクロスがファーまで通ってしまうと、これをサルマン・イサが素早く沈めて3-1。コミュニケーションミスから闘莉王のバックヘッドが楢崎の横を通り抜けてオウンゴールで3-2。うわっちゃー。息を吹き返すバーレーン、凌ぐ日本、長いロスタイム……、ホイッスル。ふぅぅぅぅぅぅぅぅ。こんなにヒヤヒヤしなきゃいけないゲームじゃなかったのに……後味悪い……とはいえ、内容面の手応えとアウェーでの勝ち点3、そして終了間際の教訓を手みやげに日本へと帰れることを喜びたい。

-----------------------

らしいゲームは出来たはず。

アグレッシブなディフェンスで出鼻を挫き、敏捷性溢れるアタッカー達が急襲、そして伝家の宝刀でゴールを奪う。

終了間際の「教訓」と言うべき2失点に掻き消されてしまうかもしれないけれど、この環境の中でこのチームらしいパフォーマンスが出せたこと、そして何より勝ち点3を得れたこと、一歩前進だ。

一歩ずつ、前に進む先にはきっとワールドカップがある。そう信じて、次のゲームへ。

-----------------------

*とにかく、よかった。灼熱の気候やピッチ状態、双方のコンディション、様々な要素を考えれば決して簡単になるとは思わなかったけれど、意識しすぎず、自分たちのサッカーを展開して、相手を凌駕出来たこと、日本の力を証明出来たのかなーと。このチームのメインタスクであるロスト後のファーストアプローチが冴えを見せたこと、そして研究されても止めさせない武器であるセットプレーで得点を叩き出したこと、これは誇るべき日本の武器。今後の予選を考えても、この2つが主な部分となるのは間違いない。

*チームに浸透したこのアプローチタスクに関しては、選手達のモラルの維持という部分に託される部分が非常に大きい。そういう意味で、この日の田中達也や玉ちゃん、松井、長谷部、俊輔含めて非常に高い意識を保てていたことがこの日のパフォーマンスに繋がった。特に田中達也・玉ちゃんの切り替えの速さへの意識は特筆すべきモノ。あの位置で奪えることの意義は見ての通り、カウンターの制御、すぐさまの決定機、相手に与える精神的プレッシャー含めて、非常に大きな効果があった。フィジカル的に厳しい部分もあるけれど、そこをチームとして、保てるようにしていくことが今後への課題かな。日本らしい、気もするしね。次は嘉人が復帰で、松井が出場停止、はてさて……

*守備に関しては基本的に破綻もなく、うまく守れていたかな。ファーストアプローチが機能すれば、早々精度の高いフィードは飛ばないから佑二と闘莉王で対応出来る。多少引っ張り出された後の中の枚数、セカンドボールのピックアップ(前にアプローチした後に帰陣するのは中盤の選手達にとって厳しいことなんだけど)には課題が残ったけれど、もう少し運動量が上がって、意識が裂ければもう少しよくなるかな。監督としては、維持させるための努力と切り替え・ファーストアプローチが出来なくなった時の守備手法、二つの準備が必要かなーとは思う。

*選手評は帰ってきたら、高円宮杯行ってきます。

-----------------------

はー、とにかくよかった。これが醍醐味、流石に今日はちゃんと締めて欲しかったけどね。まー勝てば官軍、でも勝って兜の緒を締めよ、だけどね。

ということでここまで。

|

« ワールドカップ最終予選開始に寄せて。 | Main | 過緊張の果てに@第19回 高円宮杯 Fマリノスユース vs レッズユース »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77106/42402479

Listed below are links to weblogs that reference らしく、一歩前進@FIFA WORLDCUP Asian Final Qualification vs バーレーン:

« ワールドカップ最終予選開始に寄せて。 | Main | 過緊張の果てに@第19回 高円宮杯 Fマリノスユース vs レッズユース »