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September 09, 2008

過緊張の果てに@第19回 高円宮杯 Fマリノスユース vs レッズユース

過緊張という足枷が、身体を硬くさせる。判断力が鈍り、ボールタッチは粗く、慎重なプレーセレクトに終始する……。

全クラの失敗の影響なのか、メンタルマネジメントの失敗なのか、原因はわからない。改めて、フットボールの難しさを感じたゲームだった。

でも、これから、全てが終わった訳じゃない。

高円宮杯 第19回全日本ユースサッカー選手権大会 1次ラウンド

Group A/レッズユース 2-1 Fマリノスユース @ 駒場スタジアム「過緊張の果てに」
REDS.Y:36'阪野豊史 76'高橋峻希
F,Marinos.Y:68'端戸仁

F.Marinos Official

Fマリノスユーススタメン:GK松内貴成、DF曽我敬紀、臼井翔吾、甲斐公博、岡直樹"未来の糧に"、MF佐藤優平、荒井翔太(→82'松本翔)、松尾康佑"悪い方のまっちょ"(→55'塩田光"盟友との邂逅")、関原凌河、FW小野悠斗(→69'榎本大希)、端戸仁"意地の一発"

レッズユーススタメン:GK柴田大地、DF岡本拓也、山地翔、菅井順平、永田拓也、MF浜田水輝、山田直輝、田仲智紀、FW高橋峻希、原口元気、阪野豊史
※交代わからない……終盤、田仲と高橋が交代

埼玉=大雨という刷り込みが入っていたからか、どうも身構えてしまったけれど、そんな杞憂を吹き飛ばす晴天に恵まれた高円宮杯緒戦!関東プリンスで鎬を削ったレッズユースが相手。山田直樹、高橋峻希、原口元気、浜田水輝と全国でもトップクラスのタレントを揃え実力的には全国でも5本の指に入るであろう強豪相手に、全クラでの惨敗を受けて修正を重ねてきた真価が問われる。

そんなゲームのスタメン、もっとも注目が集まったであろうこのチームのエース齋藤学の動向。登録こそされていたものの、トップチームの戦力として御殿場キャンプに帯同していたこともあって、不出場。スタンドからこのゲームを見守る。エース抜きでの戦いを強いられた和田監督が選択したメンバー構成は、トップに仁と悠斗、オフェンシブにはまっちょと凌河という選択、ボランチは荒井・優平で不動、バックラインもほぼ固定、右から曽我、甲斐、臼井、岡、曽我くんの復帰が大きい。GKがサプライズ、ここまで公式戦に出場していなかった松内くんが抜擢された。対するレッズユースはU-19代表に招集されていた高橋峻希もスタメンに名を連ね、現状のベストメンバーといえる陣容か。

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試合展開

互いに緊張感がボールタッチや判断にありありと表れる序盤、非常に慎重な立ち上がりとなったが、Fマリノスユースはなかなかボールを動かせない。練習試合ではサイドバックとボランチを核に攻撃構築する意図を持ってプレーしていたが、その核となるべきサイドバックが対面する相手にプレッシャーに屈する形で安易にロングボールを蹴ってしまうなど、飲まれてしまっている感じがありあり。そうなると、緊張感はありながらもゆったりとボールを回すレッズユースが主導権を握るのは摂理。山田直樹を中心に攻撃を展開、その山田のミドルシュートを皮切りに猛攻。時計が進むのと共に最も怖いドリブラー原口が中などにポジションを変えてボールタッチを増やし始め、彼のドリブルがFマリノスディフェンス陣を襲う。変幻自在でキレのあるドリブルワークで複数人を翻弄し、簡単にディフェンスをはがしてチャンスメイク。耐える展開が続く。

時間が立つ事に……というのを期待していたが、時間が経ってもなかなか緊張感が抜けず、イージーなミスや判断ミスによるロストがなくならない。特に岡、まっちょの左サイドは全くと言っていいほど、緊張感が抜けず、左サイドが機能不全となる状態ではリズムを引き戻すには至らず。チャンスというとそのまっちょが独力打開したシーンぐらいか(しかし、心と体のバランスがとれていないのか足がもつれ、結局ラストパスも合わず……)厳しい展開の中でディフェンス陣はなんとかこらえていたが、これだけの猛攻、無傷では追われず。左サイドを高橋峻希に破られるとグラウンダーのクロスが中へ、ファーストシュートは必死のディフェンスで阻止するが、混戦から阪野にフィニッシュを許すと、これは阻止できず。これが決まってレッズユースが先制、ディフェンス陣は止めきれなかったショックを受けたか……スタンドからはFマリノスコール。

この失点で少し目が覚めると良かったが、レッズユースの勢いは止まらず。相手の攻撃に耐える展開は変わらない。終盤ようやく少しずつボールが動くようになり、曽我がドリブルシュートを放ってようやくファーストシュートを記録、しかし、松内の信じられない判断ミスからあわや失点というひやっとするシーンがあったりと、チームとしてほとんど自分たちのサッカーが表現できないまま、前半を終えてしまった。

後半に入り、ようやく仁・悠斗がボールを引き出して起点となることでようやく攻撃が回り始めることでリズムを掴み始めると、まっちょに代わって塩田が登場。そして彼の突破でスピード感が生まれ、チームとして勢いが出てくると待望の同点ゴールが生まれる。左サイド、凌河の浅い位置へのショートクロス、ニアで悠斗が潰れて中央の仁までボールが届くと、仁らしいテクニカルなインサイドボレーをファーサイドに沈めて同点、やれば出来る、前半の一方的な展開ほどの力の差はない、そう感じていた中でチームを勇気づけたゴールだった。しかし、過緊張の足枷が取れていなかったプレーヤーのミスがこのゲームの趨勢を決めてしまった。

給水を挟み、大希投入で一気に逆転を狙うFマリノス、しかし、レッズも再び攻勢に出ようと巻き直してきた中、飛ばされた左サイドへのロングボール、岡と高橋が併走、そこで処理できるタイミングを逃し身体を入れられてしまう。高橋は一気にボックス内に突入、そのままニアに沈められて再びリードを許してしまう。岡だけに限らないことだけど、このゲーム通じて、ディフェンス陣は浮き球の処理に不安定さが表れており、その中での失点につながるミス。このレベルではこういったミスを逃してくれない、ということか。岡はショックを隠せない。

最終局面、荒井に代え松本翔を投入し、凌河をトップ下に置いたダイヤモンド型の中盤に移行。攻勢の圧力を強めたいところだったが、バランスを失った中盤ではレッズユースの攻撃を押さえきることは出来ず、なかなかボールが奪えない。数少ないチャンスも運なく枠を逸れたり、微妙なオフサイド裁定に泣き、結局このビハインドを跳ね返すことは出来なかった。昨シーズン同様、今シーズンも黒星スタート。

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フットボールも、他のスポーツに違わず「メンタル」がパフォーマンスに大きな影響を与える。それを改めて思い知らされたゲームだった。

なかなか取れない足枷をはめてプレーする姿を見るのは余りに歯痒い。もっと出来る、普段通りにやれば……なんて思いが頭をもたげる。

しかし、終わったことは仕方がない。この失敗をいかに活かすのか、それが今後の運命を決める。次のゲームからは「負けたら終わり」というプレッシャーが選手達の双肩にのしかかるのは間違いない。

未来を切り開くために、この失敗、繰り返すわけにはいかない。

頑張れ、超頑張れ。

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*本当に歯痒かった。ま、組織力でも個人能力でも実力差がなかったかと言ったらそういうわけでもないけど(レッズユースはボールを動かしながら柔軟にポジションを入れ替えて相手を揺さぶったりするのがうまかった。ダイレクトを時折入れてスピードアップしたりするのもうまい。守備に関してはスタンダードな守り方をするチームだけど、中は堅い)、勝負出来ない相手じゃなかった。後半ある程度硬さが取れ、ボールが繋がるようになった中でのゲームの趨勢はある程度フラットだったし、互角とまでは言わないまでも(相手が受けていた感はあるからね)、対抗出来る相手だった。だからこそ、普段通り、フラットなメンタルでプレー出来ていれば、という思いがもの凄い強い。プレー以前の問題、ということかなー。

*その影響をもろに受けたのがビルドアップ。もともと、うちのチームはトップに大きい選手がいないから、長いボールを蹴って起点を作ろうとしても、なかなか厳しいものがある。だからこそ、バックラインからのビルドアップで彼らの足元にボールを入れていくことがこのチームの生命線で、その部分にこだわって修正を重ねてたはず(1週間前の産能大のゲームもメインテーマとして、かなり細かくプレーディティールに踏み込んでボランチやサイドバックに指示が出てた)でも、サイドバックが冷静な精神性を保てずに、高橋・原口のプレッシャーに屈する形で「蹴らされた」。相手が3トップだと常に蓋をされるような形になるから、普段以上に閉塞感を感じ、プレッシャーを受ける形となってしまったのだろうけど、技術のない選手ではないし、ビジョンを持ってる選手だから、精神的な余裕さえあれば、もっと繋げたはず。これが余りに大きかった。

*後は、「ボールを奪う」という部分の脆弱性か。オリジナルポジションに戻り、4-4のブロックを付くって相手の攻撃を制御することを基本コンセプトにやっているけれど、その先がない。「アプローチを掛けてパスコースを限定して、次の選手が狙う」みたいなものがないから、相手のボールに対してついていくといった受動的な対応の連続になってしまい、なかなかボールが奪えない。この辺はやっぱり時間が足りなかったかな……。

*かいつまんだ個人評。仁くん、彼のパフォーマンスが高いことは大きな拠り所となるかな。ハイボールの競り合いに関しては如何ともしがたい部分はあるけれど、顔を出してボールを引き出し、独特の足技で相手のタイミングをズラして時間を作ることであったり、奇抜なアイデアによるダイレクトプレーを見せて、起点となってた。プレーの成功率、と言う面で考えると少々物足りない部分はあるけど(まあ受け手との問題でもあるけど)レッズの選手達をも惑わせていたし、前に起点さえ出来ればチームも前に掛かれる。ボールを運べる学くんのいない現状では仁くんに課される部分は大きい。次の試合もこの調子を保って欲しい。

*悠斗くん、トップ起用が仇となったかなー。厳しいプレッシャーの前になかなかボールが収まらず、ボールタッチ自体も非常に少なかった。足元の技術とパスセンスに長けたモノがあるだけに、もっとボールタッチを増やしてリズムを掴みたかったところだろうけど、いかんせんあの状況ではリズムに乗るのは難しかったかな。セットのキックの精度も悪かった。一列下の方が良いと思うんだよねー、起点になるし。

*優平くん、運動量豊富でファイトオーバーでチームを鼓舞するようなプレーも多かった。後半に入ってボールタッチも増えていって徐々に自分のリズムを取り戻していた感はあったし、後はサイドバックと連携密にリズムを作ることだけ。出し手に問題があるとはいえ、周囲がもっと顔を出していれば問題は回避出来たかも知れないし。

*岡くん、過緊張の中で、ミスを引きずり、対面する相手に蹂躙され、立ち直るチャンスがほとんどないまま負のスパイラルに飲み込まれてしまった。そして、あのミス。まあ、終わってしまったことはしょうがない。気にするな、と言っても無理だろうけど、何故こうなったのか、そういうことを自己分析して、繰り返さないように。後はセーフティファーストでOK、難しいことはいらないよ。これはプレッシャーになるかも知れないけど、今のユースの生命線は岡くんと曽我くんが握ってる、それぐらい重要な役割なんだから。頑張れ、超頑張れ。

*次はグランパスユース、半分寝てたけど、去年とは印象の違うチームになってた。面影はあるけど、あんなに長いボールを使ってくるとは思わなかった。それだけに、ディフェンス陣のロングボールの処理の対応が大事になってくる。このゲームのように落下点を見誤るプレーが続くとピンチになるので、この辺は修正して欲しいな。プレッシャーはきつくなかったけど、名古屋も両サイドがかなり高い位置に張り出して、サイドバックにプレッシャー掛けてくるから、同じ轍を踏まないように。後はサイドのスペースをうまくランニングで使いたいね。山田程蹴らなくて良いけど。ということで次回ゲームは9/13です。

高円宮杯 第19回全日本ユースサッカー選手権大会 1次ラウンド
9/13(sat) 13:20KickOff/Fマリノスユース v グランパスユース @ NACK5スタジアム大宮
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ということで、ちょっぴり凹んではおりますが、まあ次だわね。どうやってははしごしようか考えておりますが、やはり大人の力を使うしかないのか……はてさて。

と言うことで、次回NACK5です。これを見に行くと神戸戦を高確率で見に行けないという罠がありますが、よろしかったら。ということでここまでー。

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