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August 22, 2008

Running For Survive@J1 第21節 エスパルス vs Fマリノス

今の限界は2/3かも知れない。

しかし、生き残るためにはあと1/3が必要。

補う術は精神力なのか、采配なのか、トレーニングなのかはわからない。ただ、生き抜くためには、必要なのだ。

理屈じゃない。生き残るために。

2008 J.League Division1 第21節

エスパルス 1-1 Fマリノス @ 日本平スタジアム「Running For Survive」
S-Pulse:46'岩下敬輔 F.Marinos:27'中澤佑二

Super Soccer

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF松田直樹、中澤佑二"魂のボンバーヘッド"、小椋祥平"最初の壁"、MF河合竜二"一歩ずつ復調"、山瀬功治、田中隼磨(→81'金井貢史)、小宮山尊信、兵藤慎剛"求められる実効力と継続力"(→59'ロペス"悪いロペちゃん)、"FW坂田大輔"数センチの我慢"、大島秀夫(→65'狩野健太)

エスパルススタメン:GK西部洋平、DF市川大祐、青山直晃、高木和道、岩下敬輔(→89'児玉新)、MF伊東輝悦、マルコス・パウロ、兵働昭弘、枝村匠馬(→82'原一樹)、FW西澤明訓(→59'岡崎慎司)

入れ替え戦というデッドラインを挟んだ両チームの直接対決となった日本平、両チームのサポーター共にお盆休みと言うこともあってか非常に多くスタジアムに詰めかけ、アウェイスタンドに至っては超ぎっしり。サポの気合いもいつも以上に漲っているような感覚、この一戦の重要性を感じさせる。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは出場停止の松田が右のストッパーとしてスタメン復帰、それ以外は変更なし。ベンチメンバーにFW登録のプレーヤーがいない。対するエスパルスは、アテネ組の動向に注目が集まっていたが結局本田拓也・岡崎慎司共にベンチスタート(岡崎は元々ベンチが多いけど)トップは様々な選択が考えられたが、天敵となりつつある矢島と前回の対戦でもやられた西澤の2トップに。等々力で見た清水は有機的なフットボールを取り戻しつつあっただけに、非常にやっかいな相手か。

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試合展開

Fマリノス、エスパルス共に慎重な姿勢の表れなのか長いボールを中心にゲームを組み立てる序盤、共にアタッカーが制空権を握っていた中で2トップの共通理解に一律の長のあったFマリノスが流れを引き寄せる。ドタバタした印象も伴う中でファーストチャンスはエスパルス。戦前から予想されたアウトサイドでの数的不利が表面化して左サイドを崩されると素晴らしいライナー性のクロス、ゴール前を通り抜けた先にはフリーとなった矢島!身体を折りたたむようにヘッドで合わせる!しかし、クロスの勢いに押されたか枠に収めることが出来ず、難を逃れた……。このゲームのポイントとも言えるアウトサイドの攻防で後手を踏んだことからのピンチか。

大きな決定機の後もゲームの展開は変わらず、Fマリノスが主導権を持ってゲームを進めるが、なかなかエスパルスの守備ブロックを前に突破口を見いだせず。ある程度ボールは動いているモノの突破口を見いだせないFマリノスとカウンターを狙うモノのなかなか良い奪い方の出来ないエスパルス、ゲームとして閉塞感が漂う中でそんな中でゲームを動かしたのはセットプレー。左サイド、功治のインスイングの速いボールがゴール前に入ってくると、ニアに走り込んだ佑二がずばっと合わせる!これが決まって、Fマリノス先制!攻めながらもシュートチャンスが得れない中で獲った先制点、良い流れ!功治のキックはニアしかないな。

これで積極性が生まれたか、これまでは周囲を活かすことに奔走していた兵藤が相手のディフェンスの合間をすり抜けるように良いファーストタッチから前を向いて突破を計りエンドライン際から速いクロスを送り込んでオーシに決定機をも引き出したりと、攻勢。しかし、上記のオーシのヘッドはニアで合わせたモノの僅かに枠を捉えられず、その後もサイドからの攻撃で相手に圧力を掛けたがフィニッシュは生まれず。逆に小椋の軽率なロングボールの対応から矢島に抜け出されるシーンもあり、一抹の不安を抱きながら後半へ(ちなみにここは佑二の素晴らしいスライディングと哲也の飛び出しもあって、難を逃れた。小椋甘い)

後半に入ると、ねじを巻き直したかエスパルスがアグレッシブに前に圧力を掛けに来る、すると開始直後一気にCK奪取。そしてこのチャンスを活かす。兵働の左足のインスイングのキックは大きな弧を描きファーへ、このボールに合わせたのは小椋を振り切って回り込んだ岩下!哲也のセーブも及ばず、またセット……小椋……。これで一気に流れはエスパルス。前半にもちらほら見られたが、市川が積極的に攻撃に絡むようになって、サイドの数的不利が一気に表面化。誰がサイドバックを見るのか、という部分がはっきりとせず、市川が浮く。大きく、そして素早くボールを動かされ、カバーが追いつかずに数的不利の状況を作られると、市川がフリーでクロスやシュートを放つシーンが多数(マルコス・パウロもこれを感じてか、市川をうまく活かした)後手の対応で沢山の距離を走らされると、体力的にも厳しくなるのは摂理。結果、60分を過ぎると、Fマリノスの選手の足がぱったりと止まってしまう。

そんな中でキーとなってくるのがベンチワーク、しかし、木村監督はピッチの選手を助ける運動量の確保という選択ではなく、技術のある選手を投入してゲームを落ち着かせる選択なのか、ロペス、狩野を兵藤、オーシに代えて投入。ある程度ゲームを落ち着かせる役割は全うした感があったが、前線のアタッカーの枚数が減り、既に功治・坂田も疲弊してほとんどアクションの起こらない状態では、ロペ・狩野のパスセンスは活かされない。疲労からボールレシーブアクションが乏しいためボールの出し所がなく、ロペスをターゲットにするような長いボールが増えるなど、やりたいことがぶれてしまった感があった。対するエスパルスは、岡崎、原と速い選手を入れて、これに矢島が加わる形で鋭いカウンターでFマリノスゴールを脅かす狙いがはっきり。チームとしても、彼らのスピードを生かすようにスペースへのボールが増えたか。

最終局面、互いに疲弊しオープンなシチュエーションが増える中で、Fマリノスに何度か決定的なチャンスが。ロペスのポストワークのセカンドを功治が拾って相手バックラインと対峙。溜めて引きつけて、そしてスルーパス、優しいパスは外でそのボールを待つ坂田の元へ!しかし、坂田は我慢しきれずオンサイドポジションを保ちきれず……坂田は低く抑えたいいシュートで西部を抜きネットを揺するが、これは無効。他にも右サイドからの低いクロスにロペスや功治が果敢に合わせに行くシーンがあったが、相手ディフェンスの身体を張ったディフェンスに凌がれてしまった。対するエスパルスも、激しい競り合いや攻撃参加などで二人がバタバタと足を攣らせるなど最後までトランジッションサッカーを敢行したモノの、最高のポジションからのFKは壁に阻まれるなど、結局決勝点は奪えず。結局ゲームはこのまま、状況は全く変わらず、勝ち点2が保たれる形となった。痛み分け……か。

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残り数分、松田直樹が疲弊した身体に鞭を打ち、前線に飛ばされたクリアボールを必死に追った。

彼も西澤、矢島と劣勢に立たされるような競り合いを続け、岡崎、原に振り回されて消耗していたはず。しかし、それでも最後の力を振り絞って、僅かな可能性を信じてボールを追った。

精神論かも知れない。僕は精神論が嫌いだ。精神論では根本的な解決には繋がらないと思うから。でも、今のチームにはこの姿勢が必要なんじゃないかと思う。

起きるべき所で起こらないアクション、追い切れずに軽くなるディフェンス、集中力を欠き頻発するミス、チームとしてのクオリティ、ひとつひとつのプレーのクオリティは運動量の低下と共に一気に下降しているのは紛れもない事実。

気持ちだけで何とかなるとは思わない。思わないけれど、一人一人が松田直樹のような姿勢を持って、最後まで走りきる姿勢があったら、何かが起きるかも知れない。

一縷の可能性をも無駄に出来る余裕はないんだ、最後まで走りきろう。苦境に立つ今こそ、やりきろう。

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*とにかく負けなくて良かった。小椋がセンターバックとしての経験の浅さを露呈したあげくミスを重ね、サイドが完全に後手に回り、チームも完全に足が止まって攻め手が狭まった。その中で良く耐えて、踏ん張ったことで勝ち点1を得れたこと、勝ち点差を「保てた」ことは価値があると思う。もちろん、勝てるチャンスがなかった訳じゃないけれど、現実を見つめた時、やっぱり負けなくて良かった……と思う。

*運動量というところをクローズアップしたのは、現状でアグレッシブなフットボールへの回帰を計っている中で、絶対的に必要な要素だから。そして、ピッチで起こっている現象を見ると(集中力の欠如によるミスとかね)、その運動量の維持はFマリノスのキーファクターであるのかなと。とはいえ、実際の所それを90分維持するだけの土台がないということを考えれば、無謀な要求なのかなと言う気もしてる。去年のように走りきるための厳しいトレーニングも、チームが一体となってプレッシングを掛ける意思統一も、そのために必要な高いレベルのモラルもない中で、走れと言われても選手はロボットじゃないから出来ないと思う。それでもこういうゲームを見ていると、走れと言いたくなる。組織的なクオリティを維持するためのランニングなんて高度な事は言わない、走るべき時に走るだけでいい。カウンターとの時にボールホルダーに追い越されるなんてあり得ないです。はっきりした形、ゴールを導き出すための形が欠けている今、アクションを起こすべき所で起こらない状況は閉塞を意味するだけに、今一度全員が全員走る意識を高めてないと。

*結果を求めるべきゲームで内容のことを触れるのはどうかなーとは思うけど、学習能力のなさが表れたゲームだとは思う。例えば、清水のように4バックでサイドを意識してくるチームに対しての対応法。システム的に生まれる数的不利をカバーしていくのか、というかサイドバックに対しての対応をどうするのか、全くと言っていい程整備されていない。あれだけ局所的に不利なポイントが出来たら、ゲームの流れが相手に傾くのは道理。チームとしてどうすべきかという指針がないからウイングバックは相手を見ながらの「受動的」な対応になって、後手を踏む。結果、ディフェンスはバランスを崩して対応に出なければならなくなり、そのバランスを崩す対応がリスクになる。もちろん振り回されるディフェンスは体力的に大きな負担となる。これを放置して、又それを繰り返しているというのは明らかに職務怠慢。一つはっきりさせるだけでも違う。ウイングバックは必ずサイドバックにアプローチに行きなさい、後ろはセンターバックがずれてサイドハーフを掴みに行くよ、逆サイドのウイングバックはポジション下げて中のディフェンスを意識しましょう。これだけでも組織的なオートマティズムが生まれて、主体的なディフェンスの第一歩になる。他にも色々とやりようはあるはず。繋いで休むとか、選手の精神面とかに触れる前に出来ることはあるんじゃないかな。きれい事だけじゃ立ちゆかないよ。こういう小さなディティールを整えていくことが効率化に繋がると思うし。

*で、選手のこと。まずは小椋。これまでは隠れていたセンターバックとしての経験不足が出てきてしまったかな。最初の軽率なミスを引きずってしまったのか、浮き球の処理の判断ミス、軽率なパスミス、危険なエリアでのファール、そして失点に繋がるセットプレーでのマークミス。思い切りの良さは彼の良さではあるけれど、それだけで全てをまかなえる程甘くないと言うことだし、判断レベルに置いても甘さが見られたゲームだった。正直、彼の不安定さは際だった。とはいえ、これまでの気持ちの入ったプレーを否定するつもりもない。このゲームの苦い経験を糧にして欲しいな。松田直樹にばしっと言えるような強い選手がこのチームには必要だと思うし。ビルドアップに関しては少しずつ良いパスが増えてきたと思うし(ミスも多いけどね)

*物足りないという面では兵藤。周囲をうまく繋ぎ合わせるために奔走し、無駄走りも厭わず頑張ってくれているのだけど、もう少し自分の色であったり、主張をプレーに出して欲しいかな。技術の高さや得点力も大学では見せていたはず。このポジションでグループレーヤーだけで終わっていては、うちのチームの攻撃は怖さが出てこない。ターンしてうまくすり抜けてクロスを上げたプレーとか、ゴールに向かうプレーを増やして欲しいし、オーシのゴールに近い位置でのポストにサポートしてフィニッシュに繋げる、みたいなプレーも出して欲しい。体力的に厳しくなるとプレーのクオリティが落ち、ミスが増えるのは、現状仕方ないかなー。ただ、組織的な機能性を考えるともう少し頑張って欲しいけど。兵藤が元気だとチームも元気。要求ばっかりで申し訳ないけど、オーシ・坂田との意思疎通ももう少し……

*ネガネガしてもしょうがないので、良かった選手。河合、少しずつらしさを取り戻してきた。粘り強く泥臭い局面での守備、速い判断での裁き、少々時間は掛かったけど、大黒柱の復調は今後に向けて福音になるのかなーと。佑二、ここの所は高い集中力を保って、ほとんどミスなく素晴らしいプレーを続けてくれてる。不安定な小椋、矢島・西澤に劣勢を強いられ続けたマツと不安要素の大きい中で佑二の存在がどれほど大きいことか……。セットプレーのゴールはもちろん、高さ・強さの迫力は抜群、代表戦でリズムを崩してないことを願うばかり。後は坂田。後一歩我慢出来てれば……惜しい!けど、プレーのキレは凄い良いし、プレーの意識というのかな、ゴールに向かう姿勢、仕掛ける意識が高いレベルで維持されている感。オーシとの2トップだと、ある程度動き方がわかってるから、思考がシンプルになるのも良いのかも。坂田の走力がチームの幅になっているだけに、後は結果を出して乗るだけかな。

*こーきちさん!采配に関してはすげー言いたいことあるけど、ぐだぐだ言わん。とにかくやるべきことをやってくれ!まだまだ根本的にやらなきゃいけないことが残っているはず。てか、幅を拡げるような選択肢を増やす段階じゃない。今は突き詰めていってほしい。理想に殉ずれ!とは言ってないけどな。あくまでも結果大事なんで。

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ふう、やっぱり勝ちたかったなぁ。この順位居心地が悪すぎる。でも、まだまだ、一試合一試合必死にやるしかないよね。次も剣が峰。勝つしか道は開けないんだから。

ということでここまで。

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*今回はBlueCardバスに乗って日本平に行きました。甲府に続いて2度目の乗車だったわけですが、今回も非常に快適で、しかも終電にも間に合って、と最高に素敵でした。。個人的には休憩がちょくちょく入るのがとてもありがたいっす。とにかくお世話になりました、ストレスフリーな旅に感謝感謝です。。次はジュビロ戦で大きいバスを出すそうなので、良かったら是非!とのこと。詳しくはhamatraのBlueCardコミュかな?

*実はまだ代表戦見てない……。明日かなー。明後日はSBS見に行こうかなぁ……。

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