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August 09, 2008

逆風@Beijing Olympic GroupLeague vs アメリカ

逆境の中で、逆風吹きすさぶ中で、何が出来るか。

それで選手の価値は決まると思ってる。

そういう意味で、価値はないも同然だった。

そろそろ目覚めろ、君たちの価値はそんなに低いモノじゃない。

Beijing Olympic Games 2008 GroupLeague MatchDay1

GroupB/Japan 0-1 UnitedStates @ TJ Olympic Center Stadium,TIANJIN
USA:47'S.Holden

Beijing Olympic Official MatchReport

U-23日本代表スタメン:GK西川周作"キミが止めなきゃ勝てない"、DF内田篤人"唯一の希望"、水本裕貴、森重真人"シンデレラが落ちる時"、長友佑都"J屈指のアスリート、本場に屈する"、MF本田圭佑"覚醒寸前"、本田拓也"バテたらおしまいだぞ?"、梶山陽平"空虚な王様"(→64'李忠成"絶不調なの?")、香川真司"お前にはまだ早い"(→83'岡崎慎司)、FW森本貴行"本能はあれじゃ活きない"(→72'豊田陽平"トヨグバ")

U-23アメリカ代表:GKブラッド・クザン、DFマルベル・ウィン、マイケル・パークハースト、マウリス・エデュ、マイケル・オロツコ、MFマイケル・ブラッドリー、スチュアート・ホールデン(→82'ベニー・フェイルハーバー)、サシャ・クリスタン、ロビー・ロジャース(→84'ダニー・ズテラ)、FWフレディ・アドゥ、ブライアン・マクブライド(→74'ジャジー・アルティドール)

いよいよ、オリンピック。正直、余りに厳しすぎるグループに放り込まれて、結果云々というのを期待するのは酷という気はするけれど、とにかくこの大会に向けて厳しい戦いをくぐり抜け、長期のサバイバルを勝ち抜いてきた訳だから、出しきって欲しい。

そんな初戦、アメリカ。オランダ、ナイジェリアと言った超絶優勝候補に比べると力が劣るであろう(とはいえ日本よりも一段上のチーム)相手に対して、何とか食らい付いて勝ち点を獲りたいというのが反町監督の腹づもりのはず。メンバー的には大きな驚きはなし。全て壮行試合、テストマッチで一度は起用されたやり方のはず。どちらかと言えば攻撃的な選択か。アメリカは4-4-2のスタンダードなシステム、トップには若き頃から高名轟くフレディ・アドゥ
(今はポルトガルだっけ……)、そしてプレミアでもフルハムなどで名を馳せた大ベテランブライアン・マクブライトの2トップ、その他にも海外でプレーする選手が多数顔を揃えている。あんまり知らないけど。

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試合展開

芝が長いのかなかなかボールが転がらず、しかもぽこぽこ浮き、しかも滑るというよろしくないピッチ状況に戸惑いが見えた序盤、暑さ収まらない気候もあってか様子を伺うようなスローなテンポの中で、試合が進んでいく。日本は内田・長友の積極的なオーバーラップを核にしたサイドアタックに可能性を感じさせるモノの、不安定なピッチ状況、連動性やアグレッシブさこそ感じさせないモノの個々のプレッシャーの強さもあってか自陣深くでのクリアやビルドアップなどの細かいミスでボールを失うシーンが目立つ。そんなこともあってなかなかゲームが落ち着かない中で、アメリカが押し込む展開へ。アメリカの攻撃は時折連動した動きからの素早いパス交換を見せたりもしたが、動き自体は緩慢。基本は個人能力を押し出しながらシンプルに中へとボールを入れていくサイドアタック。OAである大ベテランFWマクブライドの落としをアドゥーなどが狙う攻撃。しかし、日本の選手達はきっちりと競り、しっかりと対抗。

我慢を強いられたモノの、20分過ぎるとピッチにアジャストし始めたかプレーが安定し始め、日本ペースに。内田のスピード、長友の縦への推進力が全面に押し出されサイドを完全に崩しきるシーンが見られるようになると、アイデア溢れるセットプレーからビッグチャンスを引き出す。内田がショートコーナーで本田圭佑へ、本田圭佑からボックスから顔を出した香川へ通すと香川はラインギリギリにポジションを獲っていた内田へダイレクト。この速いパス交換でエンドライン際を打開すると、内田は中へグラウンダーの速いクロス!これがDF・GKをすり抜けてファーへ!ここに森重!しかし、超近距離のフィニッシュはフィットせずゴールを捉えられない…、決めろよー!もったいない!とはいえ、アイデアあるショートコーナー、悪くない悪くない。その後も内田のプレーはアメリカの脅威になり、ホットエリアとして日本のチャンスを量産。しかし、そのクロスがアタッカーに通るシーンは訪れず、良いリズムながらゴールを奪うことは出来なかった。結局前半はスコアレス。

後半、互いにメンバー交代はなし。良いリズムを継続したかった日本だったが、ここでアメリカの個人能力が牙を剥く。長友とアメリカの右サイドバックとの1on1、そこでスピード活かされて縦に突破を計られると御しきれずにクロスを許す。これは何とかはね返すが、セカンドボールは後ろから押し上げてきた第3列目のホールデンの元へ、強烈に打ち込まれると、西川反応!しかし、セーブも及ばず脇の下を抜けてしまい、力無くゴールラインを越えた……うわっちゃー。アンラッキー、そして個人能力の差とどうしようもない部分はあるとはいえ、絶対にやりたくなかった先制点を獲られたのは痛すぎる……てか、日本の中盤フレキシブルな対応が出来ていないが出来ていなかったかなぁ。

これで攻めざるを得なくなった日本だが、又ミスが増え始めて押し込まれる展開を強いられ、そこからのビルドアップに難。日本サッカーの課題が浮き彫りに。梶山に代わって李が投入し、前線を厚くするモノの、ビルドアップが不安定な状態では前線を厚くしても攻撃の形が生みださないのは必然。その中で徐々に湿気含みの暑さが日本のプレーヤーを蝕み、躍動感が消え、足が止まる。苦しい展開の中で、反町監督は2枚目のカード、森本に代えて豊田を投入するモノの、これも上記同様、展開は変わらない。疲弊した中盤では攻撃の変化もスピードアップも出来ず。

追い込まれた最終局面、アメリカの選手達の個人能力を前にボールをなかなか奪えず、攻撃に移っても運動量の落ちた状況ではなかなかシュートチャンスを作れない。しかし、アメリカの足も止まっており、深く押し込む展開の中で最大のチャンスが!敵陣深く左サイドの細かい繋ぎの中で大きなサイドチェンジを長友が飛ばすと、これが右大外に入り込んだ本田圭佑へ!相手との距離を測りながらチャレンジに来たディフェンスを切り返しでいなすと右足で低いシュート!しかしこれがゴール前に詰めていた豊田に……こぼれ球を谷口が身体を張ってキープしようとするところで倒されるも、笛は鳴らず……うー。残り7分という中で岡崎を投入して何とか同点ゴールを狙うも、パワフルなアメリカのアタッカーに振り切られたり、こぼれ球の反応が遅くなったりと、疲労も極地。ラストチャンス!大きく浮いたボールに対し、うまく身体を入れ替えた豊田がボックス内に入るシーンは手を使って倒されるも笛は鳴らず。ロスタイム4分!ジャッジの逆風にも晒され、最後のパワープレー、うまくヘッドで繋ぐも李のヘッドは枠を越えた……ホイッスル……、これでグループリーグ突破の可能性は大きく狭まった。

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らしさを消し去るようなピッチ状況、決断力皆無で下手なレフェリング、追い風に乗りたい初戦で吹いたのは、突風のような逆風だった。

ただ、言い訳になどならない。この逆風に立ち向かえるだけの逞しさを、自分たちのプレーを出し切るだけの精神力を持っていなかった。日本は弱かった。

とはいえ、終わってしまったことは取り戻せない。失った勝ち点は戻ってこない。前を向いて、決意を持って、優勝候補と呼ばれる強豪に立ち向かって欲しい。てか、もっと必死になれ、本気出せ。じゃなきゃ何も得ることなく終わっちゃうぞ。

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*素直な感想として、「勝てるゲーム」を落としたと言う印象です。組織としてブルース・アレーナ率いるA代表と比べれば堅牢な守備ブロックも切り替え鋭いカウンターも見られない「個人」に依ったチーム。しかも、持っている個々の力を比べた時多分アメリカの方が上だと思うけど、気候環境的な要素がその差異を消してくれていた。強みの出ずらい状況の中で、日本の武器は躍動していた。内田篤人、長友佑都の両サイドバックのオーバーラップ。特に右サイドは完全に優位性を握り、内田の独壇場だった。それだけに、勝てるかなぁと。まあ、失点して精神的なバランスを崩して、プレーのクオリティが一気に落ちていったこと、緊張感、暑さ、ミスのフォローの影響で一気に足が止まりプレーの躍動感が消えたこと、その状況に対してベンチが手助け出来なかったこと……後半の事象を考えると、負けてもしょうがない、と言えるのかも知れないけど。

*ただ、結果よりも残念だったのが選手達のパフォーマンス。事あるごとに書いてきているけど、この世代の選手達が持っているポテンシャルはもの凄いある。でも、そのポテンシャルが開花するどころか、常に煮え切らず、出し切ることなく、消化不良感が漂う感じにいつも落胆させられてきた。その中での最後のチャンスとして訪れた目標の地で、何とか開花して欲しい、破れなかった殻を突き破って欲しいと思っていたわけです、「性懲りもなく」。とはいえ、やっぱりこの世代の選手達は自分たちの殻を破れなかった。パーソナリティの問題なのかも知れないけど、どこか醒めた印象は拭えず、淡々とプレーして、そのまま終わる。最後まで「限界まで」出し切る!みたいな強い意思が感じられなかった。そうなると「限界のその先」なんて当然辿り着かない。精神論を振り回すようで嫌なんだけど、意思のなさ、覇気のなさ、といったメンタル的な要素が彼らをもう一段階上に上げることを阻んでいるような気がしてならない。絶対立ちたかった場所でプレー出来る喜び、でかいことを成し遂げるという決意、海外に名を売り込むという野心、なんでもいいからプレーに表現して欲しい。淡々と、クールにやっててもスポーツ選手は格好良くないよ。

*てかね、僕は「梶山陽平」に開花して欲しいわけですよ。持ってるモノは絶対に違う。あのボールキープも、シュートも、センスも、未来を感じさせるわけですよ。でも、いつまでそこでおわり。今シーズン、確かに不在時にその穴を嘆かせるような存在感を放ち始めてはいるけれど、もっと、もっと出して欲しいわけですよ、自分を、意欲を。それこそ「王様、俺」ぐらいにもっと傲慢で良いと思うし、自分を全面に押し出して表現して欲しい。裁く、だけであとは空気、みたいなプレーなら「梶山陽平」を使う価値はないわけだから(それこそ守備もしっかり出来て、センスもあって、戦う意思を前面に押し出せる萌の方がいい。萌だったら多分あの失点シーン、もっと早く反応して身体投げ出してでもシュートコース切りに行ってたんじゃないかな、あくまでも想像だけど)、もっと自分でヤレ!パーソナリティの問題?シャイ?そんな問題じゃない。

*香川は通用しなかった、ということになるのかな。岡ちゃんにしても、反町監督にしても、大きな期待を掛けているからこそ、大きい舞台を経験させたいのだけど、力になれてるか?と問われればNo。強いフィジカルの前にはセンスこそ感じさせても怖い選手ではなかった。まだ若い、もっと経験を積むしかないわけだから、この経験を無駄にしないで欲しい。

*良かった選手と言えば内田篤人、本田圭佑、ぐらいかなぁ。内田は自分のプレーを出すというのを掴んだ気がする。自分の強み(スピードとキレ)を理解して、ポジション上げる、フリーランニングする、ドリブルで仕掛ける、そういうことを臆さず出してた。元々、縦に仕掛けるだけじゃなくて、ダイレクトとかをうまく使って変化を加えたりと、縦一辺倒なだけじゃないセンスを感じさせる選手だったけど、自分が行けると思ったら縦に勝負を仕掛けまくった訳でその姿勢が逞しかった。本田も海外に出て強いパーソナリティがより磨かれたのか、臆さないし、自分を出すことを怖がらない。殻を破り掛けてる気がする。元々はボールプレーヤーで左足でのキックに重点を置いた選手だったけど、このチームに入って運動量や意思のあるランニングが出来るようになって、海外に出たことで余りやらなかった(うまくなかった、ともいえるか)縦への突破であったり、ゴール前に飛び込むプレーなど、局面を打開する、ゴールを狙うプレーが増えた。腐ってもエールディビジの「外国人」プレーヤーとして厳しい目で晒され続けて、研鑽されてきた証拠かな。この二人だけでも開花してくれたら……。


*あと、もう一人。「うちの子」谷口。なんだかんだ言ってうちの子だから応援してました。とはいえ、ポジション下げてから何して良いのかイマイチ理解出来てなかった感があって、一気にパフォーマンスを下げたかな。判断が遅く、躊躇を伴う。中盤の構成力が一気に下がったかな(梶山も大した仕事はしてなかったが)元々、技術のある方ではなく、不器用な選手だと思うから、色々求めてしまうのは余り良くないと思う。てか、このポジションに課されている役割に無理がある気がしてならない。中盤まで降りてしっかりと組織を担う一員となる守備面での役割、1トップを近い距離でフォローしながらゴール前で独特の得点感覚を発揮するアタッカーとしての役割、谷口にはこういうことを求めているのだろうけど、チームとしてプッシュアップ出来ず、ずるずる下がる状況だとこれをこなせる出来る選手はそういない。谷口が悪い訳じゃない。まあ、谷口はそういう愚痴を言わずにがむしゃらにやるだろうけど、ちょっと可哀想だなぁと。個人的にはきっちりと4-4のブロックを組んで、トップ下には機動力のある岡崎や技術とセンスのある香川を置く方がいいんじゃないかなーと、ある程度守備に関しては求めすぎずに。

*てか、みんな頑張れ!

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まー、とにかくあと2戦、後ろふり返ってる暇はないんだから!全力出せ、死力尽くせ!

ということでここまでー。

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