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July 05, 2008

手段と目的@J.League YamzakiNABISCO Cup Q.Final 1stLeg vs ガンバ

理想の一旦を表現出来たことは悪くない。

それでも生み出せないゴール、届かない勝利。

本来「手段」であるはずの要素が、「目的」となってしまっている状況が歯痒くてたまらない。

そんな金沢の夜。

2008 J.League YamazakiNABISCO Cup QuarterFinal 1stLeg

ガンバ 1-0 Fマリノス @ 石川県立西部緑地公園陸上競技場「手段と目的」
Gamba:78'平井将生

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"実らないビッグセーブ"、DF田中隼磨"らしく走り、らしくなくやりきらない……"、松田直樹、中澤佑二、小宮山尊信"迷うな、やりきれ"、MF河合竜二、兵藤慎剛"「繋ぐ・動く」のその先へ"、清水範久"奔放の是非"(→74'山瀬幸宏"何故に右へ……")、山瀬功治"勝負しない功治はエースじゃない"、FW坂田大輔"足りないのはゴール"(→88'大島秀夫)、ロニー(→63'齋藤陽介"今、チームが足りないものかも")

ガンバスタメン:GK藤ヶ谷陽介、DF加地亮、中澤聡太、山口智、下平匠(→46'安田理大)、MF明神智和、橋本英郎、二川孝広(→79'武井択也)、ルーカス、FW山崎雅人"あの雅人がねぇ……しみじみ"(→79'平井将生"伏兵")、バレー

羽田からひとっ飛び50分、初めての古都・金沢はとにかく暑い……気温の差は5℃ほどだけど、とにかく体感的に暑い……夕刻のスタジアム内でもまだ日中の熱が残り、その暑さに見事にやられちゃってました。その舞台となった西部陸地公園陸上競技場は金沢市街から少し離れた総合スポーツ施設の一つのようで、結構立派なスクリーンと国立仕様の椅子があるちゃんとしたスタジアム。年に数度の使用頻度とのことで蜘蛛の巣張ってたりしたところもあったけど、普通のスタジアムで拍子抜けだったかも。

そんな場所で行われた1stLeg、長き中断期間を経て何の進歩も感じられないフットボールをホームで披露して大ブーイングを浴びたFマリノスのスタメンは、怪我のロペスが外れた以外に大きな変更はなし。2部練習をことごとく避け、試合間隔でもアドバンテージを持っているだけに、とりあえず動いて欲しいなー。対するガンバは、大黒柱遠藤保仁が発熱のため出場を回避、ルーカスを一列下げ、山崎を先発起用。代表の疲れや怪我もあってか安田理大もスタメンからは外れ、下平が左サイドバック。顔ぶれ的には大きな驚きはなし。

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試合展開

佑二が目測を誤って競れず、バレーがその高さを見せつけるように右サイドからのクロスをヘッドでポストを叩く……そんな派手なシーンで幕を開けたこのゲーム。予想ではやはり個々の技術も戦術熟成度でも上回るガンバがゲームを支配すると見られていたが、アウェイゴールを避けるガンバのゲームプランもあってか慎重なガンバを尻目にFマリノスがゲームを支配する。

自陣内に入ってくる楔に対して厳しくアプローチに行く事を主眼に置くガンバの守備に対し、縦に入るパスを少ないタッチで裁ける距離感を保つことでテンポ良くボールを動かすことでアプローチを避け、アプローチに来ることで空いてくるスペースをダイナミズムアクションで使う形が機能。特に右サイドでは何度も最終的に隼磨のスペースランニングで崩しきるシーンを作るなど、中盤での繋ぎに関しては非常に機能していた。

しかし、その優位性がゴールへの脅威に繋がっていかない。綺麗に崩すことに意識が行き過ぎているのかチャレンジする意識が希薄になり、せっかく良い位置まで持っていってもやりきらずに中途半端な形で終わってそのチャンスを活かすことすら出来ないなんてこともしばしば。サイドからのクロス以外のバリエーションもほとんどなく、変化を付けるアイデアのあるプレーも生まれず。フィニッシュを導き出すクオリティ不足は顕著。

対するガンバは、遠藤不在の影響が大きく響く。チェンジ・オブ・ペース、ゲームメイク、そして相手の急所をしたり顔で巧妙に突くパスセンス、彼が担ってきた役割を変わりに担える選手はおらず、攻撃のスイッチが入らない。時折、二川・ルーカスが切れ味のある個人技で局面打開し、それがスイッチになってゴールに迫るが、ガンバも又数少ないチャンスを活かすことは出来ず。スタメン起用の山崎もほとんど存在感を出すことはなかった。結局互いにゴールへの可能性を見いだすことが出来ないまま、前半を折り返す。

後半開始のタイミングで西野監督は、安田理大を下平に代えて投入。完全に隼磨に主導権を握られて蹂躙されたサイドのてこ入れか。安田が入ったことを攻撃へのメッセージと感じ取ったのか、後半開始からガンバは積極的に前に出る。しかし、Fマリノスも坂田が仕掛けて得たFKのチャンスを功治が狙ったり、功治のインターセプトからのショートカウンターで坂田のグラウンダーのクロスを功治が狙うなど、攻撃的な意志は失っておらず、主導権を手放さない。少しずつゲームが動き出す感はあったが、互いに集中力の高い守備を見せていたこともあってゲームの均衡は破れず。その展開を動かそうとベンチが動く。

Fマリノスの方は、ほとんど存在感を示せなかったロニーに代えて陽介を投入。陽介はサテで結果を残しながらなかなか出場機会を得られなかった中で今シーズン公式戦初出場。その陽介はそのスピードを生かしてスペースへ抜け、フォアチェックに走り、とどん欲な姿勢を見せると、その姿勢が実り大きなチャンスを迎える。安田の突破を食い止めた隼磨の前には大きなスペース、一気にボールを運ぶと最後はアクションを活かした陽介へのスルーパス!このパスに深い位置で追いついた陽介は角度がないながらも自ら狙う!しかし、これは枠を捉える事が出来ず、決定機を逸してしまった……。

対して、西野監督も走り回るモノの実効性の低かった山崎に代えて若きユース卒(?)アタッカー平井を投入。その平井もぶら下がるチャンスをどん欲に狙う。積極的にミドルレンジから狙った後、彼にも大きなチャンスを迎える。テンポの良い繋ぎでFマリノスディフェンスを崩し、中央に入ったバレーへとラストパスが繋がるとすぐさまフィニッシュへ!ここは隼磨がスライディングで凌ぐが、このこぼれ球を拾ったのが平井、押し込もうとした一発目はグラウンダーの緩いシュートは哲也が阻むも、処理しきれずこぼれたボールをもう一度平井が今度は豪快に押し込み、これがネットを強く揺すって先制点……隼磨が身体を張り、哲也が踏ん張ったけど、それでも凌げなかったかー。もう少し早くこぼれに反応出来れば……まー、たらればだね。

ビハインドを負ったFマリノスだが、もともと結果よりも何よりもアウェーゴールが必要なのは変わらない。オーシを投入して、彼をターゲットにシンプルな攻撃にシフトして圧力を掛けていくと、ロスタイム、速いロングボールがはね返されたボールが功治の前に!功治はそのままボレーで捉え低いボールを枠に飛ばすが、藤ヶ谷の壁を破ることは出来ずタイムアップ。「1-0」というアウェイチームにとって苦しいスコアで第一戦を落とした。

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手段として掲げられたポゼッション、その効果は決して低くなかった。ガンバはFマリノスのポゼッションを多少許容する傾向があったにしても、その対応に奔走するが故体力を消費し、又攻撃回数も少なく、掴むチャンスも普段に比べると少なかった。それはFマリノスが主導権を握っているからこそ起こりえたことで、その手段は有効だったと言える。

ただ、その手段が目的となりかわってしまっていることは否めない。ボールをいくら繋ごうと、綺麗に相手を揺さぶって崩そうと、ゴールネットが揺れなければスコアは得られない。しかし、ピッチで表現された躊躇と逡巡を繰り返し、脅威に繋がらない自己満足敵なプレーに終始してしまった。そう考えると、Fマリノスが見せたパフォーマンスは勝負を引き寄せるほどの力強さを欠いていた。

今、Fマリノスに関わる全ての人が勝利に飢えているはず。しかし、それがピッチに現れないことが非常に歯痒い。ポゼッションを見たい訳じゃない、ゴールを見たい、勝利を見たい。そのためにしなければならないことは、自己満足のボールポゼッションではないんじゃないかな。

それでもあなたはポゼッションにこだわりますか?

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*まーね、悪いゲームではなかったと思うわけですよ。ガンバを相手にこれだけ主導権を握って、中盤でもきっちりと繋いで崩して、アタッキングエリアに入れてた。ビルドアップもままならなかったジュビロ戦に比べれば、攻撃の下地自体は出来ていたと思う。アタッキングエリアでの質という部分では相変わらずどうしようもなかったけど、それ以前の問題だったことを考えれば進歩はあった。だからこそ、全てを否定するつもりはないわけですよ。でも、今のままじゃやっぱり勝てないなーとも思う。特にアタッキングエリアでの質という部分では、「個人のアイデアや技術に任せている」だけじゃ、いつまで経っても良くならない。選手間の意思疎通から始まって、複数人で狙いを持って動いて、その中でアイデアやスキルを活かす。もちろん、そういうビジョンを共有出来ていて、それを具現化するだけのスキルがあれば、選手に任せても良いと思う。それこそ黄金期のジュビロの選手達のように……。でも、そうじゃなければ、練習して、実践的にトライ&エラーを繰り返して研鑽していかなきゃ変わらない。そして、それをしていないらしい事を考えると(事実はわからない、僕は練習見てないからね)、やっぱりどうなんだろうなーと思う。桑原さんが出来ることはここまでじゃないのかな……そして、それでも結果が出ないって事は……限界じゃないかな。

*選手に関しても不満はある。生ぬるい環境に意を唱えることもせず、そして出ない結果を嘆きながらも受け入れて、結局それを繰り返す。プレーの中身でも、自分で責任を取ってチャレンジする、アイデアを出す、シュートを打つ、それを率先してやっている選手がどれだけいるのかな。例えば、功治。もっと昨シーズン前への意思を、ゴールの渇望を示すような突破アクションやシュートへの積極性を見せていなかったかな?牙の抜かれた功治は怖くない。オーシや坂田にしても、ハードワークしながらも必ずゴール前に入っていたからこそ昨シーズンは点数が積み重なっていたはず。今はサボってる様に見られてもおかしくない。何より研究されて当然なんだから、それ以上に練習してもっと点を獲るためのアプローチを突き詰めていくことが必要なんじゃないかな。早野さん・高橋さん・水沼さんと、うるさく言う人がいないからやらないんじゃだめ。攻撃を引っ張る選手達がこんな状況じゃ光は見えてこないよね。もっと頑張れ、もっとやれ。

*陽介、とりあえず出れてよかったし、点は獲れなかったにしても陽介らしいどん欲なプレーでチームに勢いを付けたのは良かった。スキル的にまだ粗い部分はあるし、ポジショニングももっと勉強しなきゃいけないけど、陽介の自分が点を獲ってやると言う強い意思は今のチームに一番足りないもの。今の出てるFWの状態を考えれば陽介にはチャンスある、やれるよやれるよー。

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とはいえ、金沢を満喫し、試合後も楽しい反省会をしてきたので、酷い気分にはならなかったことが不幸中の幸い……かな。出もやっぱり勝ちたいなぁ、うん。もやもやするのはもう飽きた。勝ちたい。だから明日はお願いします。じゃなきゃ、色々やってちょうだい。

ということでここまでー。

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*久々の遠征はそれなりに楽しかったかなー。行きたかったステーキハウスは行けなかったんだけど、それでも海が近いと言うこともあって海の幸堪能!着いた直後のお昼はぶりかまー、夜は加賀の野菜とこれまた海の幸、帰りのお昼は寿司寿司寿司!まー、これも又醍醐味かな。勝ってれば、それ以上のお土産はないんだけどねぇ。

*で、試合後マリサポの方々の反省会に潜入(連行?)しました。その場の雰囲気に飲まれてましたが、「喰って飲んで次に行く」という言葉に代表する前向きなエネルギーにはとても感心しちゃいました。結構引きずるタイプなんで……。改めてこの場を借りて御礼。又混ぜてくださーい。

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