« June 2008 | Main | August 2008 »

July 31, 2008

セレステ・イ・ブランコとの邂逅 -U-23 壮行試合に寄せて-

ワールドカップを2度、コパ・アメリカを14度制し、不世出の天才ディエゴ・マラドーナを始めとして、希有なる才能を生み出し続ける南米の雄、アルゼンチン。

彼らは凄かった、100%ではなくても凄かった。

一本一本のパススピード、そのパススピードを消化出来るファーストタッチ、理想を理想で終わらせない高い戦術意識、そして垣間見えるだけだったがこの国のフットボール文化が見えたハードチャージ。

偉大なるセレステ・イ・ブランコを前に、若き日本の才能達は大きな刺激に受けたに違いない。華を持たせるもらい、薄っぺらい希望を抱くよりも比べモノにならない程意義のあるゲームだった。

-----------------------

*初めてのアルゼンチン、あの水色と白のユニフォームを生で見れて、やっぱり感動しちゃったので、順番を入れ替えちゃいます。雨も凄かったけど、プレーも凄かったよ、アルゼンチン。その中で感じたことなど……。

*実際の所、100%ではなかったと思う。A代表とU23と言う違いはあるにしても、WC南米予選のブラジル戦と比べれば激しすぎるアプローチや深いスライディングの頻度は少なかったし、どこか流すようなプレーも多かった。とはいえ、所々にやっぱりクオリティというか彼らのエスプリが見えてきた。

*例えばボールを繋ぐという要素。状況にもよるけれど、非常に多く見られたのが綺麗なグラウンダーのパス。だから?と思うかも知れないけど、これって地味に大事なことだと常に思ってる、パスの質というのは次のプレーの質を決めるから。通ればいいやと浮き球で出せばコントロールはその分遅れる、でもグラウンダーのパスならコントロールしやすいから次のプレーへの移行がスムーズになる。この連鎖が何を生むか、無駄が減り、プレースピードが上がる、相手の対応を難しくする。この辺はJで意識しているチームというのは本当に少ない。そして、真似出来る部分だと思う。

*それと判断スピードの速さ、周辺状況を良く捉えて次の選択肢を常に見つけておく。きっと彼らが常にシビアな状況でプレーしているからこそ(足ごと狩るようなスライディングやハードチャージに晒される国だからこそ!)、危険が迫ったときにはシンプルに次の選択肢に「逃げれる」。マスチェラーノとかガゴなんかはその典型、2タッチで常に逃げれるところを見つけておくから、ロストが極端に少ない(勝負パスは別)この辺はお国柄なんだろうなぁ。その対面にあるハードチェックが余り見られなかったのは親善試合だからこそ、なんだろうけどね。

*戦術的な部分では、妥協しないと言う点にシンパシー。以前、ビエルサが非常にシステマティックなサッカーを標榜していた頃から比べれば、今はそんなにシステマティックな印象はない。ただ、システム的な要素を軽視せず、その形を成立させるために、当たり前のことを当たり前に、そして理論上必要なことをシビアな状況でもやりにいく。リケルメというモダンフットボールの特徴とは相反する存在を抱える中で、システマティックで高い戦術レベルを維持するには周囲の選手がそういった姿勢でプレーしていく必要があるというのはわかるけど、その徹底度は見習うべきところ。その特徴的なシステムという側面では、個人個人の特徴を活かすシステム。変則的な形、左サイドにディマリアを張らせて、右はガゴが中でプレーしてサバレタが広範囲をカバーする。アタック時にはディマリアはかなり高い位置まで出て選択肢を拡げ、機動性の高いサバレタもかなり積極的にポジションを上げる。ガゴはリケルメの陰になるようにサポートしながら攻撃に絡んでいき、マスチェラーノがリスク管理。個々の特徴に合わせて役割が与えられ、かなりはっきりしていた印象。攻撃に置いてはリケルメにより多くの選択肢を与えるため、守備に関してはリケルメの守備負担を減らし、存在をネガティブなモノにしない。戦術とシステムという部分全てに置いて「リケルメ」という存在がこれだけ大きいのは、大きなリスクがあると思うけど、マラドーナが未だに生き続ける国、王様を待ち望む国民が望むスタイルなのかも知れない。リケルメがいなくなったときがどうなるのか、興味を引かれるかな。

*選手はざっと。アグエロ、こんなもんじゃない、テレビで見た限りでは。リケルメ、パスのアイデアと空間を見つける目は超絶、ただキープに本来の重厚感はなし。ガゴ、綺麗なグラウンダーのパスは美しい、運動量豊富でチームを繋ぐがチャレンジパスにロスト多かった。マスチェラーノ、スペース管理に破綻なし、内田に行ったタックルにアルゼンチンを見せてもらった、リズムを淀ませない2タッチプレー○。ディマリアのゴールはダンスを踊るようだったなー。

-----------------------

*そんなチームと対峙した中で日本の選手達は良く踏ん張ったと思うし、守備に関しては改めて「対抗」出来ると言うところを見せてくれた。集中力の高さ、粘りという部分は充分、本番でもこれが維持出来れば(大きな驚きがない限り)破綻はないはず。相互のカバー(特にセンターに対してのサイドバックのカバー)いい。攻撃に関しては、良い悪いは別にして、攻めきる、と言う意識は強くなったと思う。ただ、結構1トップをターゲットに長いボールを飛ばしていたけど、これは少し考える必要があるかな。トップ下の選手が守備に奔走させられる状況でサポートは難しい(プッシュアップスル時間がなさ過ぎる)手法として中継点としてアウトサイドに起点を作って(せっかくの本田圭・香川な訳だし)、サイドバックや中央のプレーヤーがダイナミズムを生み出して追い越していくみたいな。トップは最後の終着点として……

-----------------------

まあ、雨凄くて、帰り大変な目にあったけど、行ってよかったです。正直、ミーハーな気持ちもあったけど、刺激受けるよね。こういうところに行って欲しい、こういうレベルを目指して欲しい、そういう思いが沸いてくる。実際に対峙した選手はもちろんのこと、こういう試合を見た選手達には様々なことを感じて欲しいし、見ている側もこういうレベルの選手やチームを見て高いレベルを求めて、相乗効果が産めたら、それは素敵なことだと思うし……。

ま、楽しかったということで。ということでここまでー。

-----------------------

KIRIN CHALLENGE CUP 2008 -All For 2010-

U-23 Japan 0-1 U-23 Argentina @ National Stadium,TOKYO
ARG:68'A.DiMaria

sports navi

U-23日本代表スタメン:GK西川周作、DF内田篤人、森重真人、水本裕貴、安田理大(→77'長友佑都)、MF本田圭佑(→77'香川真司)、梶山陽平、本田拓也、香川真司、谷口博之、FW豊田陽平(→65'森本貴幸)

U-23アルゼンチン代表スタメン:GKオスカル・ウスタリ、DFパブロ・サバレタ、エセキエル・ガライ、ニコラス・パレハ、ルシアーノ・モンソン、MFハビエル・マスチェラーノ、フェルナンド・ガゴ、アンヘル・ディマリア(→73'ホセ・ソサ)、ファン・ロマン・リケルメ、FWセルヒオ・アグエロ、エセキエル・ラベッシ(→79'ラウタロ・アコスタ)

-----------------------

*ふいー、日々に追われてますが、この2週間で何とか……。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 26, 2008

もがくしかない@J1 第18節 Fマリノス - アントラーズ

これが王者の力なのか、それともまとわりついて離れない負の力なのか……。

やることなすことうまくいかないけれど、それでも、それでも、前を向くしかない、もがくしかない。

苦しいけれど、それが僕らの進む道。

2008 J.League Division1 第18節

Fマリノス 0-2 アントラーズ @ 日産スタジアム「もがくしかない」
Antlers:11'マルキーニョス 29'興梠慎三

SuperSoocer

Fマリノススタメン:GK秋元陽太、DF松田直樹"魂の攻撃、軽い守備"、中澤佑二、河合竜二"悲しいブランク"、MF田中隼磨"やりきれ、思いっきり!"、兵藤慎剛"あと一歩"、長谷川アーリアジャスール"ひとつひとつを積み重ねて"、山瀬幸宏(→69'金井貢史"Debut!")、山瀬功治"足りない物はエースとしてのエゴ"、水沼宏太"A契約の責任"(→61'清水範久)、FW坂田大輔(→76'大島秀夫)

アントラーズスタメン:GK曽ヶ端準、DF内田篤人、岩政大樹、中田浩二"スタメン復帰"(→85'大岩剛)、新井場徹、MF青木剛、小笠原満男"うちには彼が足りない……"、本山雅志(→83'中後雅喜)、ダニーロ(→65'マルシーニョ)、FWマルキーニョス"もうブラジル帰れ!"、興梠慎三"カウンターマジック"

選手構成

Fマリノスはロニロペをメンバーから外し、純日本産のメンバーに。又もドラスティックな変更……。コミーが怪我のためにメンバーを外れたことなど多少プラン通りとはならなかったみたいだが、アーリアが兵藤とコンビを組んでボランチでスタメン、幸宏の左ウイングバック、坂田の1トップなど、目新しさ一杯。神戸戦で絶望的なる機能不全に陥った3-4-2-1システムを継続したことの是非が問われる。

対する鹿島は、表向き疲労蓄積のため大岩をスタメンから外し、中田浩二が復帰後初スタメンでセンターバック。又、不調を囲う野沢や田代がベンチに、ダニーロ、興梠がスタメンに入る形。前節の敗戦のショックを振り払うと言う意味も込めてか、多少メンバーを入れ替えてきたか。新外国人マルシーニョがベンチ入り。

-----------------------

試合展開

戦術的にも個人能力でも劣勢が予測される鹿島との中盤の争いを避けるように、スペースへのロングボールを多用するプランを携えてゲームに入ったFマリノス。1トップに入った坂田がスペースに流れてボールを引き出したり、又相手がはね返すセカンドボールを分厚い構成となった中盤が拾うことで、陣形を整いきらない鹿島守備陣の間隙を突く狙い。功治のファーストシュートに続き、隼磨がドリブルで中に切れ込み曽ヶ端を慌てさせるミドルシュートを放つなど、その狙いは嵌っていたかに思われた。

しかし、そのゲームプランはいとも簡単に王者の力の前に崩れ去る。中盤での鍔迫り合で後塵を拝すと、ボールはマルキーニョスへ。かなり距離のあるところからだったが前を向くと右足強震。ボールは無回転のまま右ポストに一直線、秋元は虚を突かれたかこのロングシュートに触れずポストに当たってゴールイン。もの凄いシュート……果てしなく運がない。もちろん、マルキへの警戒がルーズになっていた報いではあるが、あの距離で……。

これで一気に空気が変わり、ゲームは鹿島のモノへ。守備組織が整備されていないFマリノスは受けに回ると後手後手となり、ボックス内にまで押し込まれてしまったりと、前掛かりに行きたいはずがなかなか攻勢に出れず。ロングボールを使うゲームプランも後ろに体重を掛けられたことでセカンドボールが拾えなくなり、きっちりとビルドアップせざるを得ない状況に。そして、そのビルドアップ時のミスが自分たちの首を絞める。

プレッシャーを掛けられたアーリアの河合への横パスがズレ、これが帰陣していた興梠にカットされると、一気に鹿島はカウンターに移行。左サイドマルキに展開、パスを出した興梠は一気にボックス内へ。リターンとなる優しいパスを受けた興梠は、背後に迫る河合をうまく腰を使ってターン、これで完全にいなすとそのまま空いたファーサイドへ流し込み追加点。アーリアのパスは余りに軽率だった、残念ながら。隙を逃さない鹿島の力、これが王者の力なのか……。

このアドバンテージを得ると、鹿島は粛々とゲームを進めることに移行。4-4のブロックを低いゾーンに敷き、攻撃は3バックの横に拡がるスペースに起点を作ってのカウンター。チームとしての完成度なのか、こういうゲームコントロールをきっちり出来るチームというのは強いはずだ……。しかし、その固められた守備に対して果敢に動く若い選手がチャンスを迎える。左ウイングバックで余り持ち味を出し切れていなかった幸宏のふんわり系のクロスがステップバックしてフリーになった兵藤にどんぴしゃり、兵藤はこのボールを胸で収めると、飛び出してくる曽ヶ端の肩口を抜くフィニッシュ!しかし、トラップ後の身体が後ろに倒れ気味の体勢ではボールを抑えることは出来ず、うーん……惜しい!結局前半のうちにビハインドを縮める事は出来なかった。

後半に入っても、ゲームの趨勢は動かない。ボールを「持たされる」Fマリノス、待ち受ける鹿島、そしてゲームも動かない。かなり前掛かりになり、押し込めていくモノのディティールの足りない攻撃ではなかなか鹿島の守備陣は崩れない。チャンスとなったのは功治の突破、良いタイミングで上がってきた隼磨をうまく使えたときぐらい(隼磨はやりきれずに中途半端になったが)次を作る次を見越したスペースメイクの動き、マークを剥がすようなパス交換など、そして動き直しという動きがないため、徐々に手詰まりになっていくというのは依然と変わらず……。

しかし、その中でベンチが動き、左のウイングバックとして幸宏に代わってピッチに入った金井が自らのセンスを発揮。公式戦初出場、しかも練習では余り試されていないポジションにも関わらず、うわずったような所は見られず。良いタイミングで駆け上がりボディフェイクを交えて右足で良質のクロスを供給したことを皮切りに、起点となって左サイドの攻撃を活性化。元々持ち味はその身体能力とセンスを生かしたディフェンスであり、独力打開という面では余り期待出来ないかなと思ったけれど、周囲のバックアップを得ながら、彼自身もそのセンスを発揮したと言えるか。しかし、それでもゴールは遠い。

最終局面、この閉塞感を突き破ってやるという気迫を全面に押し出した松田がポジションを崩してどんどん前に攻め上がる。最後の抵抗。功治の微妙なボールレシーブアクションを見逃さなかった松田の鋭いスルーパス、功治うまくボールを収めると同時にディフェンスラインを抜け出すと曽ヶ端との1vs1!しかし、曽ヶ端の飛び出しに阻まれてゴールならず。功治が左サイド突破からグラウンダーのクロス、スルスルっと抜けてボックス内に進入してきていた松田に通るもダイレクトシュートはこれまた曽ヶ端に阻まれる。エースと象徴の抵抗でさえゴールに届かず、結局完封負け。再開後まだ功治の直接FK1発、攻撃陣の沈黙は未だに続く。鹿島は中田浩二のフィット度を測りながら「格下」をきっちりと裁き、再び首位奪還。次節、首位攻防戦。

-----------------------

この日のゲームプランは決して間違いではなかったと思ってる。

チームとしての完成度も、個人としての質も、メンタル的に携えている自信の量も、全てに置いて開きがある中で、真っ向勝負を挑んでも勝算は限りなく低かった。その中で割り切って勝負を挑んだことは正しい判断だったはず。

ただ、フットボールはゲームプランだけで勝負を決まる程浅くない。常態化してしまった悪しきディティールも、組織としての体を成していない守備組織も、甘さが常に残るプレーへの姿勢も……王者相手に勝利を得れる程のクオリティがあったとは思えない。

正直言って、問題の根は深く、八方塞がりの状況、泥沼だ。でも、その泥沼から這い出すためには一つ一つの問題を整理し、解決していくしかないと思う。泥臭かろうと、苦しかろうと、這い出すために必死でもがかない限り、泥沼は抜け出せない。

だったら、もがくしかない。泥にまみれても、心が折れそうになっても、もがくしかない。

-----------------------

*「俺はまだ2連敗だから」という強気の木村監督ですが、僕はとりあえず7月まで静観。とりあえず木村監督が何をしたいのか、どういう事を考えているのかというのが全然見えてこないし、今やっていることはメンバーを入れ替えて競争意識を煽り、光明なきチームに火を入れることぐらいだと思うので、FC東京戦が終わってある程度時間を取った後にどのようなことを表現するのかというのが見てみたいかなと。とはいえ、かなりドラスティックに変えていくので、選手達に戸惑いがでているのも事実。チームのベクトルが定まっておらず、芯が通っていない状況でメンバーをがちゃがちゃ入れ替えればそりゃ戸惑う部分も出てくる。とはいえ、今できることは起用された選手達に頑張ってもらうことだけ。それで良いのか……という感じもするけど、実際そうなんだからしょうがない。周囲とコミュニケーションを取りながら、やりたいことを整理して、思い切ってやる、ってことぐらいかな。もちろん今日も。

*これは以前から思うことなんだけど、このチームはターゲットを定め、同じ方向を向き、テンションのあったときは強い。そういう意味で監督がやらなければならないことは、選手達の適性に見定めた上で戦術的なベクトルをきっちりと定め、その上でそれに必要なディティールを一つ一つ整備していくこと。高度なことは時間的な余裕、今の選手達の戦術理解力的には難しいと言うことも加味すれば、本当にシンプルなタスクを与えるのが吉のような気もする。それこそ、去年のサッカーでも………。坂田・オーシの2トップ、功治トップ下、右に兵藤(ジロー)、左に幸宏(走力強化版)、ボランチに河合(小椋)、右サイドバック隼磨、左コミー、センターバックは佑二と勇蔵、GKはどっちでもいいや、僕は哲也が良い。蓄積・共有している部分もあると思うし、感覚的にも勘さえ取り戻せればある程度の機能性は取り戻せるはず……まあそう簡単じゃないか……。練習もしてないし、追い込み方や全体のアグレッシブなプレー姿勢、ハードワークに置ける選手達のモラルを維持することも簡単な事じゃない。今やぬるま湯に浸ってぼけてるしね。

*って、試合のこと。ゲームプランはさておき、守備に関しても攻撃に関しても、まだまだピッチの中で迷いがある気がする。引くなら引く、行くなら行く、それを徹底することから始めないといつまで経っても中途半端なままになってしまう気もする。まー、そう単純なモノじゃないんだけど、そっちの方がはっきりしてて良いような気が。「攻めさせられているのに」後半内容が良かったとか又言っているのは凄い嫌なんだけど、攻めるしかないという吹っ切れた部分があると選手達もある程度吹っ切れていいパフォーマンスが出来ると思うので……監督の仕事は選手達に迷いのない状況でピッチに立たせてあげること……。

*後は気になることメモ。守備面、トップを簡単に離してしまうこと。せっかくの3バックの利点が出てない。チャレンジ&カバー。裕介や勇蔵の時はなんだかんだいって出来てたけど、この3人だとどうも出来てなくて、トップに起点を作られてる。それとカバーエリアが狭く、3人で50mをカバーし切れてない。ストッパーとしてはマツも河合も現状は厳しい。現状なら4枚の方が良いのかも。

*中盤、前に入って入りっぱなしはだめ、蓋になるだけ、行くのは良いけど出てこなかったら必ず動き直せ。中途半端でアリバイ的なランニングならやらない方がいい。やるなら俺に来いぐらいの気持ちが伴わないとデコイにならん。中盤パック出来るところはきっちり獲りきる。その際、周囲の選手はサボらず回りの選択肢を消す、当たり前のこと。その際のスライド、一番外は捨てて良いから、バイタル空けるな。

*アタッカーはとにかく連動連動連動、先を見越して動いていく、正直チームとしての約束事がないから個人の感覚しかないけど、とにかくやるべきことやる。ポスト&サポート、スペースメイク&ユーズ、ドリブル突破に伴うサポート、サイドに出たらニアとファーと浅い位置ぐらいにポジション、当たり前のことだけど、嵌れば一発ぐらい出るかも知れない。1トップか2トップかは今のところ難しいかなー。ただ、アタッキングエリアで能動的に崩すより、ショートカウンター的に中盤厚めでセカンド拾って攻めきる方がよさげ。

*総じて、何とかグループとして、何とかチームとして協調して一つの方向を向いてサッカーして欲しい。祈・バーベキュー効果。

*選手評。アーリア。アーリア、やっちゃったなー。失点に繋がったミスはもうどうしようもない……ミス云々は仕方ないのだけど、もの凄い難易度の高い選択を選んでしまっていて、それがミスに繋がってるという気がしなくもない。凄い綺麗なグラウンダーのパスを出せるし、ダイレクトも上手(うちで一番かも知れない、綺麗に速いパスが出せる)、センスもあると思うけど、過信になっちゃってる気もする。もちろん状況にもよるけど、周囲を簡単に使うことで伏線を作って、相手をずらすなり、警戒を削ぐなり、という工夫が欲しい。今は自分のパスの質を信じすぎて遊びがなく、力押しに走りすぎ。クリエイティブなパスは相手の逆を、虚を突いてこそ、そのための伏線は必要。プレーセレクトもっとシンプル、判断スピード速く、オフ・ザ・ボールの動きの時はやりきる(途中でやめない)、守備時の足を出すだけの守備はだめ。とにかく、まだまだ発展途上、でも焦らない。冷静に、冷静に。

*金井デビューおめ!そして良かった!最初のプレーがいきなりスクランブルかつダイナミックに中に切れ込んでスルーパスを引き出そうとする思い切り!あれで吹っ切れたのか緊張感もなく出来ていたね。左サイドのプレーもなかなか、上がるタイミングと持ったときの落ち着き、ある程度周囲が気を遣って早めにサポートに来てくれたこともあるけど、周囲と絡んでで良いプレーが沢山あった。出来ることをやりきる、という事はかなり大事。他の若い選手達もまず自分の出来ることをやりきることから始めたらいいのかも知れない。

-----------------------

はい、まー、次ですな、失った勝ち点は戻らないし。又どうなるかわからないけど、とにかく願うことはただ一つですよ。

ということで、ここまで。味スタ行ってくる。

-----------------------

*鹿島強かったなぁ……。中盤飛ばすことで機能性・連動性備えるプレッシングという武器を消したかと思ったけど、一発の飛び道具でアドバンテージを握り、良い奪い方から2トップだけで崩しきって追加点、完全に戦い方切り替えて最後まで集中切らさず完封。派手さはないけど、盤石。ゲームの状況を捉えて自主的にゲームプランを切り替えられる戦術的柔軟性の高さは間違いなくJ最高峰。選手間での共有・徹底も素晴らしい。ゾーンの機能性としては多少緩かった感もあるけど、中田・小笠原・青木の気の利いたスペースを潰す動きでケア。奪った後のカウンターの切り替えの速さ・連動性(サイド、少し低い位置に降りてくるマルキを捉えて高い精度のパスで使い、起点作って押し上げる)は目に付いた。サボる選手がいないし、チームとして正常に機能している証拠かな。強い。うん。

*何でも今日はタオマフ使って応援するらしいので、これから出発する人はタオマフを何本か持っていくと良いらしいですよ。

*ユース負けちゃった(´・ω・`)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 21, 2008

F.Marinos Day!

11:00 工学院Fマリノス vs 神奈川教員SC@保土ヶ谷サッカー場

13:00 横浜Fマリノスユース vs 神奈川大学@保土ヶ谷サッカー場

19:00 横浜Fマリノス vs 鹿島アントラーズ @ 日産スタジアム

7/20はまさにマリノスデー。そんな一日をグッと凝縮して。

*トップチームのレポ、ユースまとめなど、色々と滞っておりますが、少々お待ちを……精神状態が……。

-----------------------

第88回天皇杯 全日本サッカー選手権大会神奈川予選 2次トーナメント

日本工学院Fマリノス 3-4 神奈川教員SC @ 保土ヶ谷サッカー場

・隣の球場からは高校野球的なサウンドと嬌声が漏れ聞こえてくる保土ヶ谷サッカー場。夏の強烈な日差しが差し込み、コンディション的には難しい環境かも……なんて考えていたら、工学院サポからカラーの選手紹介ペーパーを頂いたりと賄賂とも取られかねない接待、そのせいもありこうして今、この文章をしたためているわけです。その情熱には驚きました。

・工学院Fマリノスのユニフォームの左胸には、半分は工学院の校章、半分はFマリノスのエンブレムをあしらったエンブレムが。選手達の練習着にも、段幕にも。彼らも又Fマリノス、うん。で、ベンチには監督として手腕を振るう永山さん。スタンドには育成強化部CPOの下條さん、工学院テクニカルディレクターの坂木さん、そして斉藤正治社長が揃い踏み。この辺もマリノスなんだなぁと言うことを感じさせられる。


・ゲームの方はカテゴリ的に格上である相手に対して互角以上に渡り合った。対抗する術として前面に押し出したのが、フットボールとしての質。非常にテンションの高いアグレッシブなサッカーを標榜しているのか、速い攻撃で攻めきる形が多く見られたが、選手間で一人一人が何をすべきかを理解して動いていること、イメージが共有出来ていることが相まって、連動して攻撃が流れていく。楔が入ったらサポートに入る選手と裏に飛び出す選手が出てくる、ボールホルダーが前を向いてボールを持ったらアクションを起こす、一人が外に流れて空いたスペースをダイヤゴナルランで使っていく、長い距離でも追い越して複数の選択肢を用意し、ボールホルダーも裏をかくというイメージを常に持ってる……決して特異な事をしている訳じゃないけれど、忠実に、それを繰り返すことで非常に魅力的なフットボールをチームで表現していた。ダイレクトでのショートパス&ランニングが絡み合って中央を完全に崩して奪ったゴールは、見事すぎて大興奮。

・しかし、守備面では少々脆さが出てしまった。守備面でも全体距離をコンパクトにしてバイタルを消し、主体的なアプローチとカバーを実現して良い奪い方が出来ていたが、暑さもあってか徐々に運動量が低下して受動的な守備に回ってしまうと、相手のシンプルに裏を狙ってくる攻撃に耐えきれなくなって、せっかく保持していたリードを守りきれなかった。自分たちのサッカーを表現する時間帯もあれば、相対的な要素に置いて我慢する時間帯が出てくるのはサッカーの常、その中でいかにするのかという部分に課題、いや伸びしろがあるような感を受けた。

・「下のカテゴリは純粋にサッカーが見れるよね」と普段はゴール裏で情熱的にサポートしてる方に聞いたいつぞやの言葉がふわっと浮かんできたゲーム。確かに技術的にはプロと比べると足りない部分もあるかも知れない。でも、For The Teamの精神の元、個々がすべきことに全力を尽くし、その成果として魅力的なフットボールを表現した姿は、余りにも清々しかった。そして、なんでこれをトップチームが出来n)ry←濁したけど、本気で思った。指揮官が悪いのか、選手達の意識が低いのか……

・とにかく未体験の方は、一度是非。純粋にフットボールが味わえて、心が洗われます。

*ちなみに工学院の選手達の名前を載せて良いのかわからなかったので、個人名表記は避けてます……。

-----------------------

第88回天皇杯 全日本サッカー選手権大会神奈川予選 2次トーナメント

Fマリノスユース 0-4 神奈川大学 @ 保土ヶ谷サッカー場

Fマリノスユーススタメン:GK橋本勇樹、DF曽我敬紀、甲斐公博、臼井翔吾、岡直樹(→67'天野純)、MF佐藤優平、荒井翔太、関原凌河、齋藤学、FW端戸仁、榎本大希(→55'塩田光)

・関東プリンス内で神奈川県最上位となったことで得た天皇杯予選の出場権、その対戦相手は現在関東大学リーグ1部に所属し、ユニバ代表候補2人(三平、マリユース出身らしい藤川)を揃える神奈川大学。とにかく楽しみでしたよ、上の年代相手にどれくらい自分たちのプレーを表現できるのか、そして通用するのかしないのか。レベルとしては当然相手にアドバンテージがあるはずだけど、やってみなけりゃわからないと思ってたから。

・と、強気な気持ちだったわけですが、両チームが同じピッチに立つと改めて感じてしまう体格差に……。元々小柄で細身の子が多いユースっこたちと、ガチムチ感が漂い、高身長のプレーヤーも多い神大が並ぶとコントラストが……。いかにこのフィジカルの差をテクニックで補えるかが勝負の綾となるかと思ってた。ユースサポは芝生席ゴル裏に段幕を張り、準備万端。工学院サポも連戦にもかかわらずすぐに移動して合流。うーん、すごい。

・結果からしてみれば、完敗。フィジカル的な差は圧倒的、それを頭に入れた上でそれを避けて戦おうとしたけれど、過剰に意識しすぎたのか、それが自分たちの良さをスポイルしてしまった。繋ごうと思えば繋げるシーンでも消極的な選択をしてしまい、強いアプローチを避けて長いボールを蹴るもハイボールでは分が悪すぎる。曽我くんがドリブルで切り崩して攻撃に繋げていったり、学くんが相手を置き去りにしてみたりと、技術的な側面では出来ないことはないかなと思っていたけど、相手にリスペクトしすぎて吹っ切れなかったかなと。

・そして、劣勢の中で迎えた少ないチャンスに対して、力が入ったり、大事に行こうとしすぎてしまって、チャンスを生かせなかったことが痛かった。縦のギャップを突き、優平くんが3列目から飛び出して迎えた先制点のチャンス。右サイド、相手のディフェンスラインがずれて生まれたスペースを学くんのループパスがえぐり、仁くんがボックス内に進入して迎えたチャンス。ふたつとも決定的な形だったが、心理的なプレッシャーに打ち勝つことが出来ず、活かせなかった(優平くんの1vs1となったシュートは力はいりすぎて引っかかってしまい枠外、仁くんは人を食ったようなキックフェイクで完全にブロックに入ってきた相手をいなしたが、シュートではなく詰めてきていた大希くんへの横パス、これがカット……打たないと……)ディフェンスが踏ん張っていた中で先制点が取れていたらゲームは少し違う方向に流れていたかも知れない……。

・厳しい日光が降り注ぐ気候、フィジカル的に差がある相手との対峙、こういった要素を続けていった結果、選手達はかなりボロボロになり、後半になると集中力が切れてしまったかな。まー全ては良い経験、来週から始まる全クラ、多分神大程差のある相手はいないと思う。こういう経験を生かして、良い形でゲームに入って良いプレーを出来るように……。

・とはいえ、プロにいく選手達には、ここで違いを見せて欲しかったかな。だってさ、来年はフィジカルの差があったとか、相手は年上だったとか、そういうのは当たり前になる環境に身を置くわけだから、この舞台で何かしらの結果なり印象を残して欲しかったかな。学くんが相手を置き去りにしたシーンや、仁くんが断片的にらしさを見せたりしたけど、それじゃ足りない。もっと、もっと、高いレベルのことを期待してたんでね。

-----------------------

2008 J.League Division1 第18節

Fマリノス 0-2 アントラーズ @ 日産スタジアム
Antlers:11'マルキーニョス 29'興梠慎三

SuperSoocer

Fマリノススタメン:GK秋元陽太、DF松田直樹"魂の攻撃、軽い守備"、中澤佑二、河合竜二"悲しいブランク"、MF田中隼磨"やりきれ、思いっきり!"、兵藤慎剛、長谷川アーリアジャスール"ひとつひとつの苦い経験を積み重ねて"、山瀬幸宏(→69'金井貢史"念願のDebut!")、山瀬功治"山瀬功治は全てをこなす神じゃない"、水沼宏太"A契約の責任"(→61'清水範久)、FW坂田大輔(→76'大島秀夫)

アントラーズスタメン:GK曽ヶ端準、DF内田篤人、岩政大樹、中田浩二"スタメン復帰"(→85'大岩剛)、新井場徹、MF青木剛、小笠原満男"うちには彼が足りない……"、本山雅志(→83'中後雅喜)、ダニーロ(→65'マルシーニョ)、FWマルキーニョス"もうブラジル帰れ!"、興梠慎三"カウンターマジック"

・ゲームの内容は皆様ご存じの通り。「繋がずロングボールで坂田走らせて人海戦術でワーワー拾ってそのまま攻め込む大作戦」的なサッカーをしないゲームプランが嵌りそうだったモノのマルキのスーパーシュートに崩され、先制点獲った後は守備に重きを置きながら注文通りにカウンターから追加点を献上。鹿島はリード後にきっちりと4-4のゾーンを組んで、スコアを維持する形に切り替え、Fマリノスはボールを持たされる・攻めさせられる展開。若い選手達が自分たちの良さを出そうともがいていくが、ミスも多く、良い形を作るも鹿島の守備を脅かすことは出来ず……、終了間際にマツ・功治のコンビで二つの決定機を迎えるも曽ヶ端の好守に阻まれ、又も敗戦……6連敗、あぁ6連敗……。真っ白になりそう。

・まー試合の結果、内容は置いておいて、スタジアムの雰囲気が今とても悪い。僕は普段日産スタジアムではバクスタ2階席中央寄り、三ツ沢ではホーム側のバック中央寄りに座っているんですが、試合中いつも以上に野次が多く、一つのミスに過敏に反応しすぎて罵声を飛ばす人が多かった。確かにその気持ちもわからなくない。4月の終わりから負け続けて、フラストレーションばかりが溜まるゲーム展開が多い。我慢の限界というか堪忍袋の緒が切れるような状況になってしまってもおかしくない状態なのも事実。でも、こういう人たちの野次を聞いていると結局自分の感情を吐き出しているだけで、チームのために叱咤激励の意味も込めてやってるなんて、微塵も感じられない。僕が思うことは、90分だけは、試合の時だけはそういう気持ちを抑えて前向きなマインドで選手達を後押しして欲しいということ。それで負けてしまって、納得いかなければブーイングなり、座り込みなり、フロントにメール爆撃なり、何でもすればいい。何を願ってスタジアムに来ているのか、何のためにシャツやらマフラーを身につけて来てるのか、それを考えてほしい。それすら出来ない奴はマリノスのシャツに袖を通す資格はない。それと、マリノスのシャツを着ずに浮かれた浴衣でスタジアムに来て野次ってる人の感覚が僕にはわからない、それともう少しサッカーを勉強した方が良い、状況を見ろ、相対的な要素を見極めろ、見当違いなのもおおいんだよ。ま、こういう人がいると、スタジアムのベクトルが一つにならない。トランス状態みたいな感覚が生み出せればそれは凄い力になんだし(まー点が入らないこともあるけど)

・今、自分がこの現状に立たされて感じていることは、とにかくもがくしかないということ。負のスパイラルに嵌ってやることなすことうまくいかず、サッカー的にもなかなか光明が見いだせない状況だけど、試合は続くし、下ばっかり向いてもいられない。勝ち点を獲るしか、這い上がる術はないわけだから、そのために出来ることを「必死こいて」やっていくしかないのかなーと。それこそ「もがく」と言うことになるんじゃないかなーと。サッカー的には鹿島戦のように「サッカーをしない」という選択をしてもいいと思うし、去年のメンバーと形に戻して回帰する選択もありだと思う。個人的にはチームとしてのベクトルを定めて、そのために練習して意思統一して、試合に臨む。何もしなかったら今の状況は変えられないと思う。

・フロント的には新しい監督や新外国人を(来年の補強費を前倒ししして)招聘することだってありだと思う。もちろん、現有戦力を信じて復活させると言うことも正しいかも知れないし、木村監督の手腕を期待すると言うのもありなのかも知れない。でも、この閉塞した状況を破れなければ、次の手を打っていく必要がある。もちろん、クラブの金庫にどれだけ余裕があるのか、はたまた全くないのかわからないけれど、J2に落ちてから後悔しても遅い。今は間違いなく危機的状況なんだから、危機感感じて必死こいてもがいてほしい、フロントにも。

-----------------------

まー、結果として3連敗、残念な感じに終わってしまったけど、一日中マリノスの試合を見て過ごせる週末ってのは素敵なことだなぁと改めて実感。てか、勝てないからもの凄い幸せって訳じゃないんだろうけど。まー、好きなチームの好きなサッカー見れてる訳だからやっぱり幸せ、うん……。

来週は工学院はわからないけど、Fマリノスは土曜日に味スタでFC東京、Fマリノスユースは土日Jヴィレッジで全クラ!セレッソとコンサドーレ。暑いから疲れちゃってるけど、平日に体力回復して来週末も色々動くよー(土曜は味スタ、日曜はJヴィレッジ、多分)ってことでここまで。

-----------------------

*賄賂のお礼はこんなもんでよろしいでしょうか?>工学院サポの方々。又機会がありましたら覗きに行きます。

*ここのところ勝てないことも辛いけど、暑いのも又辛い……去年こんなんだっけ?と思ったりしながらも、まー毎年暑いんだろうけど。昨日は恐ろしく暑くて、水分を出しては補給して、出しては補給してって感じだったなー。水分だけじゃなく塩分も抜けてるから補給しないとだめなんだよね……、塩持ち歩くか(苦笑)で、日焼けも酷いね……昼間のゲームは焼けちゃう……先週の養和は激しく焼けた……。いい年だからそろそろ無為に焼いちゃダメって毎回思いながら、忘れて黒くなってる……。次回こそ日焼け止めを(でも、匂い嫌い……)

| | Comments (8) | TrackBack (0)

July 17, 2008

監督解任・新監督就任に寄せて。

悪いけど、感謝の気持ちも惜別の思いも、抱けない。

自らのエゴのために、構築した土台を壊し、モダンフットボールの礎となるはずの意思を奪った罪は決して小さくないと思うから。

ただ、糾弾しようと、嘆こうと、大きな傷と失った時間は戻らない。

すべき事は一つ、勝てないという事実、何故の裏側にある原因、全てを見直して、今立たされている苦境に向かいあうこと。

そのために、今回の英断があるはずだから。

-----------------------

*ご存じの通り、クラブは7/14付けで桑原隆監督の職を解く決断をしました。リーグ戦だけに絞れば4/29のジェフ戦から勝ち星に見放され、「追試」となったホームアルビレックス戦でも26本のシュートも虚しく完封負け。入れ替え戦を強いられる順位までポジションを下げたことを考えれば、これ以上彼にクラブを任せるわけにはいかないというフロントの判断から、今回の決断に至った様子。この決断に対して、様々な思いを抱くだろうけど、僕は概ね好意的に、そして当然の決断だったと思っています。

*プロである以上、結果が出なければまず責任を取らなければならないのは、現場の意思決定者である監督であるのは、フットボール界の摂理。チームのマネジメントから、選手起用、采配、現場に置ける意思決定者として持ち得る責任を問われたとしても不思議のない結果だと思う。

*確かに、不運だった側面は否めない。あれだけ攻めながら獲れなかった、そこで一つ風向きが変わっていてゴールが決まっていたら、この負のスパイラルを断ち切ることが出来たかも知れない。でも、結果としてそれが出来なかった。それはやはり、このチームの今の力だと思うし、監督の手腕であったのかなと。ある名将の言葉を借りれば、「勝ちに偶然の勝ちあり、負けに偶然の負けなし」。事実、負けて然るべき要素は数々あった。チームディフェンスの質、グループとして相手の守備を切り崩す実効性、プレーの精度・アイデア、ミスやチャレンジを許容するだけの組織力、足りない部分が多々あるのは事実。今のFマリノスは脆く、弱い……。

*今後の糧とするために考えなきゃいけないこと、パフォーマンスの本質。うわごとのように監督・選手から「内容がよかった」という言葉が聞かれたけど、ビハインドの状況下でポゼッション出来ていたから、終盤相手を押し込んだだけで、自分たちのパフォーマンスを捉えているような気がしなかった。攻守両面でどれだけ実効的なプレーが出来ていたか、そのための細かな動き(ポジショニングの修正、オフ・ザ・ボールの動き、身を粉にした長い距離のランニング)が出来ていたか、技術的なクオリティ含めて状況にそぐうプレーを個々がセレクト出来ていたか……。もっと出来ることはあったと思うし、それを修正するだけの時間もあったはず。表面的な要素に飽きたらず、チームとしてもっとサッカーと真摯に向き合うべきだし、よりシビアに自分たちのやっているサッカーを考えていかないと、監督が替わろうと状況は変わらない。

*木村監督は火中の栗を拾う役割となったわけで、非常に難しいタスクを前に良く決断してくれたと思う。連戦中出来ることは少なく、失った自信の回復、競争を煽ることでの意識の活性化など、内面からのメンタルノ改善で負のスパイラルを裁ち切り、継続して見てきた中で捉えた課題の修正に挑んでいくようだけど、とにかく出来ることに積極的にやっていくしかないかなーと。かなりドラスティックな思考なのか、いきなりギャンブルに出てやらかしたけど、もうここまで来たら腹を括るしかない。不退転の意思で頑張って欲しい。

*個人的には難しいことは望んでない。とにかくやるべきことを一人一人がやる、やらせる。人任せにしない、責任を持ってプレーする。そして、シンプルに、当たり前のことを当たり前に、すべきことをきっちりとやる。それだけでも少しは変わると思う。

-----------------------

とはいえ、堪えるねぇ……監督解任、そして新監督就任の刺激も実らず……、メンタルだけでは変わらないのかな……そして次は鹿島……でも、こっちも腹を括るしかない。泣いても笑ってもあと半分、チームが好転することを祈るしかない。

うん、折れない、負けない、それしかないから。さあ、ここから……ごめんなさい、全く論理的じゃないわ。

ということでここまで。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 11, 2008

今はただ、ただ、シンプルに。

本当は、ポゼッションフットボールを改めて考え、様々な比較対象を交えながら、現状のチームの熟成度や在籍する選手達の素養と方向性の齟齬を紐解こうと思ってた。

でも、それは又にしよう。

今はただ、ただ、シンプルに、勝利だけを求めよう。

日曜日だけは。

-----------------------

*フロンターレ戦のホイッスルの瞬間、いつぞやも味わった感情が蘇ったんだよね。「あ、これで終わるかな、辞めてくれるかな……」って。それぐらい桑原さんが監督でいることが嫌で、ふわっと負けを受け入れちゃう自分がいた。でも、それが不健康なことだともわかっていて、試合後の帰り道、凄い気持ち悪くなった。自分は何のためにスタジアムに足を運ぶのか、何を一番求めているのか、何を一番欲しているのか、誰が監督であるかは二の次、僕のFマリノス。そうなれば、僕が何を望むのかは一つのはず。

*言いたいことは山程あるし、自分が鳴らす警鐘としては最高レベルにあるのも理解してる。でもね、やっぱりあの瞬間を味わいたい。針が振り切れてイっちゃう程高ぶるゴールの瞬間、そしてクラクラして膝が抜けるぐらい気持ちいいホイッスルの瞬間……うん。小難しいことは置いておいて、そんな瞬間を心の底から待ち望みたい。だからこそ、僕はスタジアムに通ってるはず。

*ゲームの時だけは、その90分だけは、シンプルに、ピュアに、うん。

-----------------------

試合中ずっと声を荒げているあなたへ[narilog]

nariさんのこのエントリーを読んで、試合から何日も経ちながら重い気持ちを抱えていたけど、そんな気持ちがスッキリした。

とりあえず、日曜日までは、何もかも忘れて、試合に集中する、勝利を求める、シンプルにね。

皆さんも色々思うことはあると思いますけど、日曜日はシンプルになりませんか?

| | Comments (0) | TrackBack (1)

July 09, 2008

スパイラル@J1 第15節 フロンターレ vs Fマリノス

スパイラル。

酷すぎた前半をエースの一発で引き戻し、回帰の末に掴んだ流れ、間違いなく風が吹いてた。

それでも勝てない。まさに負のスパイラル。

閉塞感と絶望感が漂う現状、クラブの総力が問われてる。

2008 J.League Division1 第15節

フロンターレ 2-1 Fマリノス @ 等々力陸上競技場「スパイラル」
Frontale:10'我那覇和樹 89'ジュニーニョ
F.Marinos:42'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"守護神なら折れるな"、DF田中隼磨、中澤佑二、松田直樹、小宮山尊信、MF河合竜二(88'黄×2=赤)、兵藤慎剛、清水範久"ダイナミズムを生まないジローに価値はない"(→63'水沼宏太"若さと過信と")、山瀬功治"目覚めの一発"、FWロニー"消えた匂い"(→54'坂田大輔"呼び起こす記憶")、大島秀夫

フロンターレスタメン:GK川島永嗣、DF井川祐輔、横山知伸、伊藤宏樹、MF菊地光将、村上和弘、山岸智(→74'黒津勝)、中村憲剛、谷口博之(→68'大橋正博"まーくんの意地")、FWジュニーニョ"75%の力でも"、我那覇和樹(→68'鄭大世)

日中の熱と湿度で不快感高まる等々力、どちらも不調を囲っているだけにこの一戦で浮上のきっかけを掴みたいところか。スタジアムには両サポーターが沢山詰めかけ、座席部分はほぼ満席(まー、等々力が20000越えるときは立ち見も一杯ぐらいになるからねぇ)どちらのサポもかなりの熱を持ってゲームに臨む。

そんなゲームのスタメン、進歩がなかなか見られず4/29からほぼ2ヶ月勝ち星から見放されているにも関わらず、監督が内容が良いとか現実逃避して課題の修正も問題点の洗い出しもしているとは思われずに全く光明が見えないFマリノスは、トップをこれまでのロニ・オーシコンビに戻した以外に変更なし。スペースに抜けて相手のラインを引っ張る坂田の存在は小さくなかったと思うけど。ガンバ戦で頑張ってた陽介もベンチ外……。対するフロンターレ、寺田の復帰が期待されたが間に合わず、この日もルーキー横山がリベロポジション。しかし、合流が遅れて前節は欠場となったジュニーニョが毎日の2部練習を重ねてコンディションを上げて今節復帰、復調の我那覇と2トップを組む。

-----------------------

試合展開

一言、最悪の前半。

きっちりとブロックを組み、そのブロックを維持してスペースを管理することに重きを置くフロンターレディフェンスに対し、楔の意識こそ強まったモノのサポートの質(タイミング・アングル・選択肢)が低く次の展開が生まれず、また状況を鑑みずにオートマティックに楔を入れていたりと、崩せる可能性の低い攻撃に終始。可能性を感じたシーンは功治→ロニ→河合と繋がってバーをかすめる強烈なミドルシュートを放った場面、功治がうまく相手をターンでいなしてそのままドリブルシュートを放った場面ぐらいか。攻めあぐねてボールロストを重ねるという流れの中、ロスト後の攻守の切り替えが遅く、派手にポジションを崩すジローと功治の空けたスペースをカバーしきれずにサイドがほぼノーケアになるという悪循環。又、2列目から飛び出してくる選手に対してはほぼ無抵抗のまま崩されるなど、我慢はしているにしても穴だらけ。個々の切り替えに対する意識の低さをはじめとして、運動量も献身性も見られず、組織として空いてくる穴をカバーしきれない論理性も欠如し、現状のFマリノスの状況を表すような散々な内容。

しかし、スコアは1-1。スローインからの展開、谷口がエンドライン際でボールを引き出し、ダイレクトでジュニーニョへ。ジュニーニョは対峙するディフェンスをモノともせず中に切れ込み、そのまま非常に速く枠へ向かう鋭いシュートを飛ばす!哲也反応、しかし抑えきれず……そのこぼれにすぐさま詰めたのが我那覇。これでフロンターレ先制、あのポジションを獲ってすぐさま反応した我那覇の嗅覚を褒めるべきか、もちろんジュニのシュートも素晴らしいが。Fマリノスディフェンス陣としては、ジュニのプレー気質を読んでいればもう少し何とか出来たか……いや、難しいな。

Fマリノスは上記の通り攻めあぐねてほとんどゴールチャンスがなかったモノの、終了間際、楔を受けようとした功治がボックス近くでファールをもらってFKのチャンス、右寄りの位置、功治蹴る!壁を外から巻く、抜群のスピードとコースでゴールに向かう、川島全く動けず!ネット揺れる!パーフェクト!久々に功治のキックが嵌ったねー。あのスピードとコースじゃ、どんなキーパーも早々取れない。最悪の内容の中でセットプレーであろうとスコア的に帳尻を合わせることが出来た意義は小さくない。これで前半を折り返す。

後半に入り、坂田を投入されるとゲームは大きく動く。坂田が裏に走ることで、深い位置で起点を作ると共に相手のディフェンスラインを押し下げ、プレースペースを押し広げて、閉塞していた攻撃に少しずつ流れ始め、守備に置いても昨シーズン中核を為したメンバーが前線に揃ったことでファーストアプローチから始まるプレッシングに意思統一が生まれ、そのプレスが効力を発揮することでボール奪取の位置も高くなる。好循環は運動量豊富で積極的なランニングをする宏太の途中投入で更に先鋭化され、完全にゲームの流れを掴む。

そんな状況に高畠監督は、我那覇に代えテセ、谷口に代えまーくん、そして山岸に代えて黒津を投入。アタッキング職を強めながら井川を右、村上を左に据えた4バックに移行。しかし、スクランブルアタック仕様のFマリノスの勢いも衰えず。互いに攻め合う意志がぶつかり合えば、そうなると必然的にオープン展開になる、しかしスコアは動かない。最終局面に入っても互いに攻める意思は失わないがスコアは動かず、このままドローか?と言う気配も漂い始めた中でターニングポイントとなるプレー。カウンター気味の流れの中で宏太がボールを運び、後ろからもどんどん選手達が押し上げてくる中でアタッキングエリアに入った宏太が選択したのは距離のあるところからのフィニッシュ、しかしこれがブロックに合いこのチャンスを逸してしまう。そして、そのリフレクションがフロンターレボールになり、ジュニーニョにボールが出たところで河合がしつこくチェイスした結果、サイドライン際でジュニーニョを引き倒し、この日2枚目のイエロー。退場となってしまう。チームバランスの悪さを一人で奔走し続けた顛末、彼自身被害者と言えなくないか。そして、ロスタイムに結末。

CK、まーくんの鋭いインスイングのキックに哲也が飛び出して触るもクリアしきれず、このボールを横山が中に折り返し、最後はゴール前にポジションを獲っていたジュニーニョがアクロバティックに押し込む!ゴールカバーに入った隼磨も抑えきれず、ゴールラインを越え、等々力熱狂。そしてほどなくホイッスル。GKとして、飛び出したのであれば必ずクリアしなければならなかった、これは言いようのない事実。ただ、たらればだけど、河合の退場時点でチームとしてはっきりとした意思を示さなきゃいけなかったとも思う。もちろん、最後まで勝ち点3を狙うことは否定しないけれど、(順位的にもピッチの状況的にも)立たされている状況を考えた時、やはりある程度現実的な選択が必要だったのではないかな。全ては結果が出た後のたらればだけど。

これでゲームが決まった。Fマリノスは再開後3連敗、未だに光の見えてこない状況ににわかにフロント周辺が騒がしくなることとなった。

-----------------------

具体的な方法論がなく非生産的なポゼッションと規律も戦術もないカオスなチームディフェンス、ミスやチャレンジを許容出来ずに破綻する、それが今のFマリノス。

攻勢の時間帯があったにしても、絶望的な前半を目の当たりにして、それでも「ゴールが出来ないだけ」「内容は悪くない」なんて絶対に言えない。

根本的な問題に目を背け続ける指揮官に何を期待するのか、その問題を是正するだけの手腕を持たない指揮官に何を期待するのか、ハードワークという昨シーズン築き上げた土台を壊し選手達から躍動感と走る意欲を奪った指揮官に何を期待するのか。

「座して死を待つ位なら、戦って死ぬ」

この状況でもなお、彼に任せるというのなら、座して死を待つのと一緒。僕はリスクがあろうと新しい可能性に賭けたい。これが僕の偽らざる気持ち。

どういう結論が導き出されるのかはわからない。ただ、一つ願うことはその決断に覚悟が欲しい。情熱の限りを尽くし、選手達の背中を押しつづけていたサポの覚悟に負けないぐらいの。

-----------------------

*細かいことは一つだけ、佑二が数回見せた見せた積極的かつ献身性を感じさせる攻撃参加、これをチーム全員にやって欲しい。出した後にレシーバーとなる意識、長い距離でも走る意識、こういうプレーへの関与性を強く出すようなプレーを全員でしないと、ポゼッションの中で相手を揺さぶり、ゴールを引き出すことは出来ないと思う。前半、上記の佑二と兵藤以外にダイナミズムを付随するような意識を見せた選手がほとんどいなかった事を見ても、閉塞するのは必然。後半の姿を見てると、ポゼッションがチームの足枷となりつつあるのかなーという気もしちゃってるんだよね。ポゼッションサッカーの負の側面というか……、ナイーブな問題だからねぇ。

*あ、守備はもうどうしようもない。プロじゃない、素人草サッカーレベル。桑原さん、酷いよ。

-----------------------

新潟戦、結果が出なければ解任、とのこと。それでも、やっぱり負けるところはもう見たくない。複雑だけど、打算はしない。出た結果を受け入れるのみ。何よりも、勝利の瞬間に飢えてますから。

ということでここまで、しかし、きっついね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

July 05, 2008

手段と目的@J.League YamzakiNABISCO Cup Q.Final 1stLeg vs ガンバ

理想の一旦を表現出来たことは悪くない。

それでも生み出せないゴール、届かない勝利。

本来「手段」であるはずの要素が、「目的」となってしまっている状況が歯痒くてたまらない。

そんな金沢の夜。

2008 J.League YamazakiNABISCO Cup QuarterFinal 1stLeg

ガンバ 1-0 Fマリノス @ 石川県立西部緑地公園陸上競技場「手段と目的」
Gamba:78'平井将生

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"実らないビッグセーブ"、DF田中隼磨"らしく走り、らしくなくやりきらない……"、松田直樹、中澤佑二、小宮山尊信"迷うな、やりきれ"、MF河合竜二、兵藤慎剛"「繋ぐ・動く」のその先へ"、清水範久"奔放の是非"(→74'山瀬幸宏"何故に右へ……")、山瀬功治"勝負しない功治はエースじゃない"、FW坂田大輔"足りないのはゴール"(→88'大島秀夫)、ロニー(→63'齋藤陽介"今、チームが足りないものかも")

ガンバスタメン:GK藤ヶ谷陽介、DF加地亮、中澤聡太、山口智、下平匠(→46'安田理大)、MF明神智和、橋本英郎、二川孝広(→79'武井択也)、ルーカス、FW山崎雅人"あの雅人がねぇ……しみじみ"(→79'平井将生"伏兵")、バレー

羽田からひとっ飛び50分、初めての古都・金沢はとにかく暑い……気温の差は5℃ほどだけど、とにかく体感的に暑い……夕刻のスタジアム内でもまだ日中の熱が残り、その暑さに見事にやられちゃってました。その舞台となった西部陸地公園陸上競技場は金沢市街から少し離れた総合スポーツ施設の一つのようで、結構立派なスクリーンと国立仕様の椅子があるちゃんとしたスタジアム。年に数度の使用頻度とのことで蜘蛛の巣張ってたりしたところもあったけど、普通のスタジアムで拍子抜けだったかも。

そんな場所で行われた1stLeg、長き中断期間を経て何の進歩も感じられないフットボールをホームで披露して大ブーイングを浴びたFマリノスのスタメンは、怪我のロペスが外れた以外に大きな変更はなし。2部練習をことごとく避け、試合間隔でもアドバンテージを持っているだけに、とりあえず動いて欲しいなー。対するガンバは、大黒柱遠藤保仁が発熱のため出場を回避、ルーカスを一列下げ、山崎を先発起用。代表の疲れや怪我もあってか安田理大もスタメンからは外れ、下平が左サイドバック。顔ぶれ的には大きな驚きはなし。

-----------------------

試合展開

佑二が目測を誤って競れず、バレーがその高さを見せつけるように右サイドからのクロスをヘッドでポストを叩く……そんな派手なシーンで幕を開けたこのゲーム。予想ではやはり個々の技術も戦術熟成度でも上回るガンバがゲームを支配すると見られていたが、アウェイゴールを避けるガンバのゲームプランもあってか慎重なガンバを尻目にFマリノスがゲームを支配する。

自陣内に入ってくる楔に対して厳しくアプローチに行く事を主眼に置くガンバの守備に対し、縦に入るパスを少ないタッチで裁ける距離感を保つことでテンポ良くボールを動かすことでアプローチを避け、アプローチに来ることで空いてくるスペースをダイナミズムアクションで使う形が機能。特に右サイドでは何度も最終的に隼磨のスペースランニングで崩しきるシーンを作るなど、中盤での繋ぎに関しては非常に機能していた。

しかし、その優位性がゴールへの脅威に繋がっていかない。綺麗に崩すことに意識が行き過ぎているのかチャレンジする意識が希薄になり、せっかく良い位置まで持っていってもやりきらずに中途半端な形で終わってそのチャンスを活かすことすら出来ないなんてこともしばしば。サイドからのクロス以外のバリエーションもほとんどなく、変化を付けるアイデアのあるプレーも生まれず。フィニッシュを導き出すクオリティ不足は顕著。

対するガンバは、遠藤不在の影響が大きく響く。チェンジ・オブ・ペース、ゲームメイク、そして相手の急所をしたり顔で巧妙に突くパスセンス、彼が担ってきた役割を変わりに担える選手はおらず、攻撃のスイッチが入らない。時折、二川・ルーカスが切れ味のある個人技で局面打開し、それがスイッチになってゴールに迫るが、ガンバも又数少ないチャンスを活かすことは出来ず。スタメン起用の山崎もほとんど存在感を出すことはなかった。結局互いにゴールへの可能性を見いだすことが出来ないまま、前半を折り返す。

後半開始のタイミングで西野監督は、安田理大を下平に代えて投入。完全に隼磨に主導権を握られて蹂躙されたサイドのてこ入れか。安田が入ったことを攻撃へのメッセージと感じ取ったのか、後半開始からガンバは積極的に前に出る。しかし、Fマリノスも坂田が仕掛けて得たFKのチャンスを功治が狙ったり、功治のインターセプトからのショートカウンターで坂田のグラウンダーのクロスを功治が狙うなど、攻撃的な意志は失っておらず、主導権を手放さない。少しずつゲームが動き出す感はあったが、互いに集中力の高い守備を見せていたこともあってゲームの均衡は破れず。その展開を動かそうとベンチが動く。

Fマリノスの方は、ほとんど存在感を示せなかったロニーに代えて陽介を投入。陽介はサテで結果を残しながらなかなか出場機会を得られなかった中で今シーズン公式戦初出場。その陽介はそのスピードを生かしてスペースへ抜け、フォアチェックに走り、とどん欲な姿勢を見せると、その姿勢が実り大きなチャンスを迎える。安田の突破を食い止めた隼磨の前には大きなスペース、一気にボールを運ぶと最後はアクションを活かした陽介へのスルーパス!このパスに深い位置で追いついた陽介は角度がないながらも自ら狙う!しかし、これは枠を捉える事が出来ず、決定機を逸してしまった……。

対して、西野監督も走り回るモノの実効性の低かった山崎に代えて若きユース卒(?)アタッカー平井を投入。その平井もぶら下がるチャンスをどん欲に狙う。積極的にミドルレンジから狙った後、彼にも大きなチャンスを迎える。テンポの良い繋ぎでFマリノスディフェンスを崩し、中央に入ったバレーへとラストパスが繋がるとすぐさまフィニッシュへ!ここは隼磨がスライディングで凌ぐが、このこぼれ球を拾ったのが平井、押し込もうとした一発目はグラウンダーの緩いシュートは哲也が阻むも、処理しきれずこぼれたボールをもう一度平井が今度は豪快に押し込み、これがネットを強く揺すって先制点……隼磨が身体を張り、哲也が踏ん張ったけど、それでも凌げなかったかー。もう少し早くこぼれに反応出来れば……まー、たらればだね。

ビハインドを負ったFマリノスだが、もともと結果よりも何よりもアウェーゴールが必要なのは変わらない。オーシを投入して、彼をターゲットにシンプルな攻撃にシフトして圧力を掛けていくと、ロスタイム、速いロングボールがはね返されたボールが功治の前に!功治はそのままボレーで捉え低いボールを枠に飛ばすが、藤ヶ谷の壁を破ることは出来ずタイムアップ。「1-0」というアウェイチームにとって苦しいスコアで第一戦を落とした。

-----------------------

手段として掲げられたポゼッション、その効果は決して低くなかった。ガンバはFマリノスのポゼッションを多少許容する傾向があったにしても、その対応に奔走するが故体力を消費し、又攻撃回数も少なく、掴むチャンスも普段に比べると少なかった。それはFマリノスが主導権を握っているからこそ起こりえたことで、その手段は有効だったと言える。

ただ、その手段が目的となりかわってしまっていることは否めない。ボールをいくら繋ごうと、綺麗に相手を揺さぶって崩そうと、ゴールネットが揺れなければスコアは得られない。しかし、ピッチで表現された躊躇と逡巡を繰り返し、脅威に繋がらない自己満足敵なプレーに終始してしまった。そう考えると、Fマリノスが見せたパフォーマンスは勝負を引き寄せるほどの力強さを欠いていた。

今、Fマリノスに関わる全ての人が勝利に飢えているはず。しかし、それがピッチに現れないことが非常に歯痒い。ポゼッションを見たい訳じゃない、ゴールを見たい、勝利を見たい。そのためにしなければならないことは、自己満足のボールポゼッションではないんじゃないかな。

それでもあなたはポゼッションにこだわりますか?

-----------------------

*まーね、悪いゲームではなかったと思うわけですよ。ガンバを相手にこれだけ主導権を握って、中盤でもきっちりと繋いで崩して、アタッキングエリアに入れてた。ビルドアップもままならなかったジュビロ戦に比べれば、攻撃の下地自体は出来ていたと思う。アタッキングエリアでの質という部分では相変わらずどうしようもなかったけど、それ以前の問題だったことを考えれば進歩はあった。だからこそ、全てを否定するつもりはないわけですよ。でも、今のままじゃやっぱり勝てないなーとも思う。特にアタッキングエリアでの質という部分では、「個人のアイデアや技術に任せている」だけじゃ、いつまで経っても良くならない。選手間の意思疎通から始まって、複数人で狙いを持って動いて、その中でアイデアやスキルを活かす。もちろん、そういうビジョンを共有出来ていて、それを具現化するだけのスキルがあれば、選手に任せても良いと思う。それこそ黄金期のジュビロの選手達のように……。でも、そうじゃなければ、練習して、実践的にトライ&エラーを繰り返して研鑽していかなきゃ変わらない。そして、それをしていないらしい事を考えると(事実はわからない、僕は練習見てないからね)、やっぱりどうなんだろうなーと思う。桑原さんが出来ることはここまでじゃないのかな……そして、それでも結果が出ないって事は……限界じゃないかな。

*選手に関しても不満はある。生ぬるい環境に意を唱えることもせず、そして出ない結果を嘆きながらも受け入れて、結局それを繰り返す。プレーの中身でも、自分で責任を取ってチャレンジする、アイデアを出す、シュートを打つ、それを率先してやっている選手がどれだけいるのかな。例えば、功治。もっと昨シーズン前への意思を、ゴールの渇望を示すような突破アクションやシュートへの積極性を見せていなかったかな?牙の抜かれた功治は怖くない。オーシや坂田にしても、ハードワークしながらも必ずゴール前に入っていたからこそ昨シーズンは点数が積み重なっていたはず。今はサボってる様に見られてもおかしくない。何より研究されて当然なんだから、それ以上に練習してもっと点を獲るためのアプローチを突き詰めていくことが必要なんじゃないかな。早野さん・高橋さん・水沼さんと、うるさく言う人がいないからやらないんじゃだめ。攻撃を引っ張る選手達がこんな状況じゃ光は見えてこないよね。もっと頑張れ、もっとやれ。

*陽介、とりあえず出れてよかったし、点は獲れなかったにしても陽介らしいどん欲なプレーでチームに勢いを付けたのは良かった。スキル的にまだ粗い部分はあるし、ポジショニングももっと勉強しなきゃいけないけど、陽介の自分が点を獲ってやると言う強い意思は今のチームに一番足りないもの。今の出てるFWの状態を考えれば陽介にはチャンスある、やれるよやれるよー。

-----------------------

とはいえ、金沢を満喫し、試合後も楽しい反省会をしてきたので、酷い気分にはならなかったことが不幸中の幸い……かな。出もやっぱり勝ちたいなぁ、うん。もやもやするのはもう飽きた。勝ちたい。だから明日はお願いします。じゃなきゃ、色々やってちょうだい。

ということでここまでー。

-----------------------

*久々の遠征はそれなりに楽しかったかなー。行きたかったステーキハウスは行けなかったんだけど、それでも海が近いと言うこともあって海の幸堪能!着いた直後のお昼はぶりかまー、夜は加賀の野菜とこれまた海の幸、帰りのお昼は寿司寿司寿司!まー、これも又醍醐味かな。勝ってれば、それ以上のお土産はないんだけどねぇ。

*で、試合後マリサポの方々の反省会に潜入(連行?)しました。その場の雰囲気に飲まれてましたが、「喰って飲んで次に行く」という言葉に代表する前向きなエネルギーにはとても感心しちゃいました。結構引きずるタイプなんで……。改めてこの場を借りて御礼。又混ぜてくださーい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« June 2008 | Main | August 2008 »