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June 15, 2008

伝家の宝刀@FIFA WORLDCUP A.Qualify 3rdRound vs タイ

研究されようと、警戒されようと、止められない、止めさせない。

これぞ伝家の宝刀、これぞ日本の武器。

2010 FIFA WORLDCUP SouthAfrica Asian Qualify 3rdRound

Thailand 0-3 Japan @ Rajamangala Stadium,BANGKOK
JAPAN:23'Turio.M.T 39'Y.Nakazawa 88'K.Nakamura

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日本代表スタメン:GK楢崎正剛、DF内田篤人、中澤佑二"精度×高さ→得点力"、田中マルクス闘莉王"一発解答の禊"、駒野友一、MF中村俊輔"強行の価値は……"(→70'中村憲剛"「主力」の意地")、長谷部誠、遠藤保仁"価値ある右足"、松井大輔(→70'矢野貴章)、香川真司(→83'今野泰幸)、FW玉田圭司

オマーンでの消耗戦を何とかドローで切り抜けた日本代表はその足でタイへ。バンコクも東南アジア特有の湿気を含む暑さのよう。とはいえ、オマーンでの暑さに比べたら……なんて声も聞こえてくるので、大丈夫そうか。

気候も気になるが、注目が集まったのはこのゲームのメンバー。エース中村俊輔が右足首を痛めてほとんど練習が出来ない状況と出場を危ぶまれ、ストライカー大久保嘉人がオマーン戦の愚行によるレッドカードで出場停止。メンバーの組み替えが必要となる中で様々な報道があったが、岡田監督が選択したのは、俊輔の強行出場、そして、新星・香川真司の抜擢。香川は代表初スタメン。タイの方は、2月の埼玉からは大きくメンバーが替わったようで、ホームと言うこともあり侮れない。考えれてみれば、予選前に一番警戒感を高めていたチームだしね。

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試合展開

インターセプトからそのまま一気にドリブルで最終ラインを突き抜けて決定機を迎えるという長谷部のプレーで幕を開けたゲーム。このプレーはゴールを導き出すに至らなかったが、このプレーに引っ張られるかのように、前線からのアプローチや香川や松井が仕掛けていくなど、非常にアグレッシブにゲームに入る。タイが引き気味にゲームを入ってきたこともあって、完全に主導権を握ると、数が増えていたセットプレーから先制点を導き出す。左でのCK、ヤットがショートコーナーから俊輔とのパス交換で角度を付けてファーへインスイングの高いボールを供給すると、このボールに走り込んだのが闘莉王!完全に高さで凌駕し叩きつけられた強烈なヘッドは狭いニア、GKの足先を抜き先制点!さすが日本人得点王!ヤットの素晴らしい精度のクロスと闘莉王の高さ、日本の強みが出た!お見事!闘莉王はこれで禊ぎか。

この後も、主導権は渡さず、ほぼタイ陣内でゲームを進める日本代表。圧倒的なポゼッションを考えると、攻撃の実効性は高いものではなかったが、ロスト後の位置関係を利用した素早いファーストアプローチは非常に実効性が高く、タイの攻撃の芽を摘むことに成功。このリズムでゲームを進めると、またしても伝家の宝刀が輝きを見せる。ヤットの左からのCK、今度は直接インスイングのボールをゴール前へ送り込むと、完全に頭一つ抜け出した佑二がずどん!ヤットのキックの精度は素晴らしいね、だからこそ代表の佑二は良く決める。これで楽になった。2点というアドバンテージを持って後半へ。

ビハインドを負ったこともあり、選手を入れ替えて苦しいゲーム展開を変えようと試みるタイは、序盤こそ前半同様押し込まれたが、少しずつ強みであるらしいアジリティと細かなパスを紡ぐポゼッションを表現し始める。受けに回ると日本も少し綻びを見せ始め、囲い込みながらドリブル突破を許してしまったり、トリッキーなプレーと後ろからの飛び出しというコンビに振り回されりと、少々旗色が悪くなる。失点こそ免れたが、これでリズムを失うと、プレーの精度も落ち始め、ミスも目立ち始める。

この中で、岡田監督も動く。後半20分を過ぎたところで、怪我でその持ち得るクオリティを発揮出来なかった俊輔に代えて中村憲剛、直前に足を攣らせた松井に代えて矢野貴章を投入。チーム全体としても少々運動量が落ち、停滞していた感もあっただけに、彼らのフレッシュなプレーで流れを変えたいところか。

しかし、タイ代表の勢いに押され、劣勢の流れをなかなか切れない。序盤から飛ばしてきたツケか運動量が落ちて、アプローチは後追い、押し上げが効かず間延び、と相手の攻撃を制御しきれず、外から崩されるシーンも多くなる。しかし、危なげなく中央で踏ん張ることでこの攻勢を凌ぐと、終了間際、駒野のループパスに反応して飛び出した憲剛が浮き球を鋭くボレーで叩き込んで、3点目!憲剛、きっちり!なかなかチャンスが訪れない中で、しっかりとチャンスを活かした。うん、憲剛はやれば出来る子。

厳しい日程と気候のゲームも終わってみれば3-0、ようやくアジアの強豪らしいゲームでアウェイを乗り切った。

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結果だけを求めたゲームで抜かれた伝家の宝刀。

頼もしき右足が、日本が誇る看板が、全ての不安を吹き飛ばした。

残るタスクはただ一つ、日本のプライドを賭けて、バーレーンで喫した屈辱の雪辱を。そして、最終予選に行こう。

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*理想的な展開、かな。序盤から飛ばして入って、アドバンテージを握り、何とか粘って点差を保つ。そこに駄目押しのゴールが付いてきたわけだから。とはいえ、内容的には少し良くなかったかなー。一発で局面を変える俊輔がほとんど存在感を示せず、玉ちゃんをトップに据えて狙うべき流動的な攻撃というのも効果は薄かった。サイドを崩す、と言う選択肢は悪くないと思うし、リスクをコントロールする意味でも間違った選択じゃない(サイドと中央、カウンターのリスクとしては間違いなくサイド)ただ、トップが玉ちゃん一人、中の厚みも迫力も保てない状態で、相手に与える脅威がどれほどのモノなのかと言うことを考えると、もう少し創造力が欲しかったかなー。まー、岡ちゃんの所為だと思うけどね。勝つための徹底、というか。

*まー、この厳しいアウェイ連戦でわかったことと言えば、電通氏ねじゃなくて、ハードワークの有無がチームのクオリティに大きな影響を与えるということかなーと。このゲームでも序盤は非常にアグレッシブにロスト後のプレッシングを敢行して相手の攻撃を摘んで摘んで摘みまくった。これで完全にリズムを握ることに成功したけれど、後半運動量が落ちると、選手間の距離が開き、コンパクトな陣形と保てなくなって、モダンな守備が機能しなくなった。チームとして考えるべきは、保たなくなったときにどうするか。そこで必要となるのが運用、と言うことになるよね。機能するうちに全てが全て、と言う感じになっている感があるけれど、それじゃ保たない。コントロールするところはコントロールして、流れを把握して、リトリートして守る時間があってイイ。ましてや、スピードと裏を狙う意識を持つ選手が、長い距離でも正確にパスを出せる選手がいるわけで、カウンターだって出来るわけだし。もちろん、その判断は難しいけれど、そういう時間を意図的に作ってもイイ。今日の試合を見る限り、曖昧な状況で相手の攻勢を浴びるというのは非常に危険な状況だと思うからこそ、ね。

*それにしても、佑二にしても、闘莉王にしても高いねー。相手が高さのないタイと言うこともあって、高さを活かせと声高に叫ばれてたけど、それもただじゃ活かせない。それを活かすのがキックの質。ヤットのキックがばっちりだったことがこのゲームの勝負の綾となったね。俊輔のキックは良くなかったけど、二人のキッカーがいる強みが出た。キリンカップではコンディションが良くなかったから不安だったけど、徐々に上げてきて重要な仕事をする。この辺は経験の強みかな。オマーン戦のPKしかり。頼りになるね。

*功治はベンチも外れちゃった……何を求められてるのかな……岡ちゃんが香川を買ってるにしても、彼よりもプライオリティが低いことを功治がどう捉えるのか。チームとしてのリズムなのか、プレーの質なのか、迷いが出なければいいけれど。

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それにしてもアジアは厳しいね、フットボールだけの単純な力比べだけじゃ勝負が決まらないからこそ、怖いし、難しい。このゲームは展開に恵まれたけど、まだまだこれが続くと考えると、胃の痛い日はまだまだ続くんだよなー。でも、こういうのも又醍醐味。興味の減退、観客数の低下など、代表人気の低下が叫ばれているけど、この醍醐味がある限り大丈夫なんじゃないかなーと。だって、そんなこと言ってられないから、追いつめられたら。国力が問われるんだから。

って、ポジティブに思うことにしてます。それも又フットボール、うん。ということで、埼玉、楽しみにしてるよー、俊輔以外。俊輔は来シーズンに向けて休んで!ということでここまでー。

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*アズーリ、あぁぁぁぁぁぁ。終わった、終わったなー。予感はしてたけど、やっぱりかー。てか、オランダつえーよ、美しいよ、泣きそうだよ。

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