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April 08, 2008

こういう日もあるさ@J1 第5節 グランパス vs Fマリノス

ま、そういうこと。

反省すべき点は反省し、修正すべき点は修正する。今すべき事はそれだけだと思うから。

2008 J.League Division1 第5節

グランパス 2-0 Fマリノス @ 豊田スタジアム「こんな日もあるさ」
Grampus:32'フローデ・ヨンセン 89'杉本恵太

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介、MF松田直樹"松田直樹病発症"、山瀬功治"謝るな"、田中隼磨"二つの失態"、小宮山尊信(→64'清水範久)、ロペス"剛力及ばず"、FWロニー"足りないのはゴールだけ"(→72'坂田大輔)、大島秀夫"not his day"

グランパススタメン:GK楢崎正剛、DF竹内彬、バヤリッツァ、吉田麻也、阿部翔平、MF小川佳純"妖精の申し子"、中村直志"変貌"、吉村圭司(→59'山口慶"一手目")、マギヌン(→74'杉本恵太"今やトラウマ、二手目")、FWフローデ・ヨンセン"もう勘弁して下さい"(→82'増川隆洋"現実的な三手目")、玉田圭司

太陽まぶしい名古屋は汗ばむ程の陽気、矢場とんで腹ごしらえをして向かった豊田スタジアムは四隅に打ち付けられた楔が印象的。スタジアムからの眺めは爽快、急勾配で鹿島と同様にやはり感動。でも、上位対決にしては観客数は少し寂しく、熱を余り感じなかったのが残念なところ。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは連戦ながら快勝の流れを重視して、スタメンを全く弄らず。ベンチメンバーがアーリアから小椋、乾から宏太に代わったことが変更点。対するグランパス、前節ゴールを挙げた増川から現状ではポジションを掴んでいる吉田麻也に戻したことが目に付く。好調の小川佳純&竹内彬、マギヌン&阿部翔平の両アウトサイドに対し、隼磨・コミーが周囲のサポートを受けながらいかに対抗出来るかがキーか。

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試合展開

どちらも緩いような感覚を受ける立ち上がり。互いに集中力を欠いたようなミスが多く、スピード感に欠けるにも関わらず、アプローチの強度が弱く、又組織として奪い所を定め切れていないため、簡単にゴール前までパスを繋がせてしまう。攻守どちらともクオリティが伴っていない感があり、どこかふわっとした感覚を受ける。

そんな展開の中でどちらが先制点を獲るのかに焦点が集まる。Fマリノスは緩いゾーンを苦にせずトップに楔を入れ、収縮してくるところを局面打開することでチャンスを生みだすのに対し、グランパスはアウトサイドを起点にオーバーラップやワンツーなどのコンビネーションプレーで変化を付けて局面を打開することを突破口を開こうとする。そんな流れの中で徐々にリズムを掴んだのはグランパス。狙いとする攻撃でFマリノス攻撃陣を守備に追わせることで主導権を握ると、マギヌンとポジションチェンジして左にポジションを獲った小川がダイナミックなフリーランニングで存在感。そして、その小川が突破口を開く。

左サイドライン際、阿部との縦のワンツーで小川が抜け出すと、何とか追いついた隼磨との1vs1、ここで小川はキュキュッとキレの良いフェイクと加速で隼磨を出し抜き、そのまま低く速いボールを中に供給、このコースが絶妙、哲也とDFの間に入る処理の難しいボール、佑二も哲也も触れず、そのまま裕介のマークを外しファーに待ち受けるヨンセンが押し込み、先制点。隼磨の1vs1の応対とか、中のポジショニングとマーキングとか、色々と緩かった部分は否めないにしても、小川のキレのあるプレーは見事だったか。相手も緩かっただけに先制点が欲しかったんだけど……。

しかし、返す刀でFマリノスにも決定機が訪れる。中盤で楔を受けたロニーが収縮してきたグランパスディフェンスをすり抜けて中央でフリーとなると、前には功治・オーシ、そして右サイドに全速力で駆け上がる隼磨が。ロニーは完全にフリーとなっていた隼磨へとラストパス、そのパスを受けて一気にボックス内に入り、フリーでシュート!しかし、枠に収めることは出来ず……。中がフリーだったとはいえ、あのプレーはシュートでOK、あそこまで行って撃たないのは間違ってる。でも、枠に……。結局前半はグランパスペースのまま、1-0で折り返す。

後半のタイミングでの両チームの選手交代はなし。流れは変わり、Fマリノスが前への圧力を強め、攻勢に出る。前半から入り続けていた楔を起点に、ロペス・功治が中盤で強さや技術を見せて局面打開、サイドも高い位置に出て攻撃に絡む形で主導権を握り、チャンスも次々と生まれる。クロスのリフレクションをロニーが強烈にジャンピングボレーで叩いたのを皮切りに、セカンドボールをマツがもう一度ヘッドで前に送り返すと、その浮き球をうまく相手をいなして自分のボールにしたオーシのループシュートで狙ったり(バー直撃)、途中交代で入ったジローが細かいパスの繋ぎからミドルを狙ったり(枠外)と、ゴールに近づく。劣勢のグランパス、ここでピクシーが動く。吉村に代えて、山口を投入。山口に楔への警戒、入った後のパッキングを意識させ、制御しきれなかった中盤守備が修正。それでも押され気味と見るや、カウンターを意識して、Fマリノスの天敵杉本でロングカウンターを意識する。

疲れが出てきたのか動き出しが鈍り、ジローの投入も一時的な活性化をもたらすぐらいにしか至らなかったFマリノスは、ロニーに代えて坂田を投入。坂田はサイドに開いてボールを引き出すイメージ。とはいえ、押し込んでいてスペースはなく、なかなか突破口が開けない。しかし、押し込む展開は変わらず、Fマリノスがどうこじ開ける、グランパスがどう守るかは変わらない。そしてこの日最大のビッグチャンスが訪れる。ボックス内正対した相手を隼磨がこじ開けて低く速いクロスを供給、ニア坂田飛び込む!打ち切れなかったモノのそのこぼれ球、後ろに陣取っていた功治の前にこぼれる!間髪入れず振り抜く!しかしこれがバー直撃……。楢崎、そしてゴールカバーに入った選手が目に入ったのか、上を狙ったのだろうけど……。ことごとく枠を嫌われる展開に、今日はマリノスの日じゃないのかと言うことが頭をよぎる。

それでも攻め続けるしかないFマリノスは、ヨンセンに代えて増川を投入し、バックラインに高さを加えたグランパスディフェンスに対し、力づくの強引な突破やら粘り強くイーブンボールを追うことでチャンスの種を拾う。泥臭く得たCK、左サイド功治のインスイングのキックがうまくニアを抜けてオーシにドンピシャ!オーシもきっちりと頭でミートし決まった!と思われたが、ここで楢崎ファインセーブ……。そして、ことごとく決定機に置いてゴールに嫌われたゲームは、それに見合う結末を迎える。セットプレーのセカンドボールがグランパスボールに、自陣フリーで前を向いた小川の先には一人前に残っていた杉本、そしてスルーパスがコミー・隼磨を通り、反応して裏に抜け出した杉本へ……杉本は図抜けたスピードで隼磨を置き去りにし、哲也までかわしてゴールに沈め、これでThe END。ピクシー采配ズバリ。バックラインの強化で高さと強さを加えて猛攻に耐え抜き、スライド式にトップに入った杉本が狙い通りの形で結果を残した、山口含め3枚共全て意義のある交代であり称賛に値する。でも、オフサイドだろ?ま、しゃーない。結局ゲームは2-0、グランパスは無敗を維持、Fマリノスは今シーズン2敗目となった。

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敗因を探せば、いくらでもある。

指折り数えれば片手では足りないゴールチャンスを一度も決めきれなかったFマリノスと片手でも充分のゴールチャンスをヨンセンと杉本がきっちりとモノにしたグランパスの決定力の差。

ジロー、坂田は展開にそぐわず、若き才能溢れるプレーヤーは信頼しきれず、システムを変えることを嫌い……と、流れを変化させることも加速させることも出来なかった桑原監督と、必要な時に必要な駒を柔軟に選び、厳しい展開を堪え忍び、勝負を決める力をチームに与えたストイコビッチ監督の采配の差。

勝負を分けるだけの差があったのは間違いない。しかし、それは一つの勝負に置ける差に過ぎない。それに気を病む必要はなく、選手達にも監督にも前を向いて欲しい。勝負にこだわり過ぎるのもまた、必ずしも良いことではないのだから。

まだまだ道半ば、でも道半ばだからこそ、すべき事がある。

悔しい負けは未来への布石。

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*なんだか周辺では良い評価のゲームとされてるみたいだけど、現地で見てると、白熱した展開とはいえ、良いゲームには見えなかった。Fマリノスのパフォーマンスを考えても、FC東京戦のような集中力も運動量もアグレッシブな姿勢は見られず、雑なプレーも非常に目立った。良いプレーも少なかった。グランパスの方もレッズ戦のセンセーショナルなパフォーマンスに比べると、ボールの流れも選手の動きも少々重く、守備に関して厳しさを欠いた。互いにトップパフォーマンス同士で出来ればもっと良いゲームとなったと思うだけに、少々その辺は残念だったかな。てか、そういうゲームが見たかった。

*鍵を握ったサイドの攻防、残念ながら机上の空論を崩すことは出来ず。4-4-2と3-4-1-2、アウトサイドの数字を見れば2vs1というのは定説。その中でボランチやストッパーが数的不利を作られないようにカバーしていたけど、そこで引っ張られたことで全体的にバランスを崩されたことを見ても、サイドの攻防で主導権を握っていたのはやはりグランパスだと思う。決してアウトサイドのプレーヤーだけの問題じゃないからこそ、これは解決すべき問題。特にアプローチに置ける役割分担(トップが戻るのか、ボランチがカバーに入るのか、ストッパーがスライドしてサイドを前に出すのか、整理が付いていない)は急務。いかにバランスを崩さず、そして5バックの状況を作らないで守れるかというのは考えるべきかなーと。というのも、現状に置いてアウトサイドのポジショニングは間違いなく現状のチームのバロメーター。彼らを後手に回らせずに高い位置に押し上げる事が出来るか。てか、4バックも視野に入れて良いと思うし、捨てるべき選択肢ではないと思う。桑原さんは現状頑なに4バックをやろうとしないけど、裕介の今の役割を考えれば変則的な4バックでも良いと思うし。逆に勇蔵のスピードとカバー範囲を考えればコミーの攻撃力も活かせる。指導出来ないとか自分の限界をチームに押しつけるのは正直noでしょ。

*上記のシステム上の構造的欠陥といえるサイドでの数的不利以外にも、変化とリスクを恐れすぎる余り試合の中で流れを変えきれない保守的な采配、試合ごとにコロコロ変化し定まらない組織的な守備手法、ある程度選手に任せているという中で選手の組み合わせに齟齬の生まれる攻撃陣の人選など課題はまだまだ考えるべき事はあると思う。特に攻撃陣の人選に関しては、一考の余地有り。結果云々じゃなくて、選手の特徴と必要な要素において齟齬を感じることがある。桑原さんが選手にある程度任せると言うことを考えているのであれば、そういう細やかな部分に意識を裂くべきなんじゃないかなーと。例えば、ロニー・オーシ・ロペスのオフェンシブトライアングル。ロペスはどちらかと言えば自分のキープに反応してアクションを起こす選手が多く欲しい、しかも足元ではなく、スペースへ。そういう意味では坂田の方が相性は良いかも知れない。ロニーは足元の技術が高く、裏一辺倒と言うより自分が一度楔を受けて、その後のアクションで相手を出し抜くようなイメージが強い。だからこそ、ロニーの近くに良いアングルで動き出しサポートに入ってくれるようなアタッカーの方が相性が良いのかも。そういう意味では功治が高い位置に上げるとか、宏太やジローがいた方がやりやすいのかも知れない。0か1じゃないけど、様々な取捨選択も視野に入れても良いかなーと。1ヶ月で見えてきた部分はあるかなーと

*しかし、ピクシーの采配は見事だった。バイタルケアが甘く、楔を制御しきれなかった所で山口慶をアンカーに入れて中盤守備を修正。カードもらっていたマギヌンに代えて杉本は中盤の運動量とロングカウンターのスピアヘッドとして、劣勢強まるとヨンセンに代えて増川だけど、単純にバックラインを増やすのではなく、阿部を一列前に上げ、玉突き的に杉本をトップへ入れた采配は、バランスを代えず、守備の強度を高め、攻撃の脅威も下げることなく、と非常に見事な采配。3枚目の切り方を意識した上での2枚目の選択は特に素晴らしい、リッピみたい(褒めすぎ)敵ながらあっぱれ。チームは重かったけど、采配の妙に助けられたとさえ言えるかも……。ピクシー、格好良くて、采配もうまくて、ガッツポーズも画になって……ずるいぞ。

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ま、結果に関しては、こういう日もある、で済ませても良いと思ったり。シュートが決められなかった事やら、簡単にぶち抜かれたこと、マークを外してしまったことを悔いても勝ち点は帰ってこないし。次、ホームで頑張りましょう。FC東京戦のようなパフォーマンスを是非日産スタジアムで!

ということで、ここまで。

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*トヨスタ、凄いよねー。カテ5のメインとバック空いたら一番上で見てみたかった。スタジアムまでも近いし、交通手段も二つあるから、電車もそんなに混まない。味噌カツ、シロノワール制覇したから来年はひつまぶしと天むすとえーとえーと、ま、いっか。

*ちなみに今回はぷらっとこだまで日帰りで行ってきました。新幹線大好き。うきうきしちゃうし、楽、とてもリラックスした旅が出来ました。僕はこの名古屋後は当分遠方アウェイに行けないから、その雰囲気を充分に味わえたのは良かったかなーと。やっぱり勝たないと、魅力半減だけどね。

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Comments

こんにちは。

ストイコビッチ、確かにずるいですよね。
かっこいいし。

でも、やっぱり、勝って欲しかったなあ、もちろん、マリノスに。

それにしても、的確な分析ですね。

このブログ、桑原さん、読んでいるかなあ。

もし、読んでいたら、次のレイソル戦が楽しみ倍増。

何となく、これまで、いやなことが多かったレイソル戦ですからね。

何か、流れを変えるきっかけが欲しいなあ。

Posted by: とりこ | April 08, 2008 at 11:29 AM

とりこさんはじめましてー、コメントありがとうございます。

ピクシー格好いいですよねー、ベンチの立ち振る舞いからガッツポーズ、そしてチーム作りと素敵すぎます。今後もどうなるか楽しみですね。

まー、負けてしまったのは残念ですが、まだまだシーズンは長いので、一試合一試合大切に戦ってチーム力を上げていくしかないのかなーと。そのためにも見えてきた課題を解決していく必要があるでしょうね。

>このブログ、桑原さん、読んでいるかなあ。

きっとこんな場末のブログは呼んでないと思います(苦笑)あくまでも素人の言うことですから、でもそういうことをみんなでわいわいやることも又サッカーの楽しみの一つだと思うので、これからも楽しくやって行けたらなーと。

レイソル戦、昨シーズンは二つとも残念な結果に終わっていますので、何とかリベンジしたいですね!

ではでは、又よろしくお願い致します。

Posted by: いた | April 11, 2008 at 05:56 AM

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