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April 29, 2008

僕とユースの1ヶ月。 -4月-

改善されない守備の危うさ、行き着くところは個人戦術の攻撃、見たくなくとも見えてきてしまうチームのクオリティの差……。

その状況からは連戦苦戦、悪戦苦闘、今シーズンの高円宮杯への道は茨の道となることは想像難くなかった。

それでも選手達は、全身全霊を懸けて一戦一戦戦ってくれる。

そんな姿を見ていたら、放っておけない。

今シーズン、僕はユースを追う。

と言うことで、ユース観戦記録。今月は4試合。

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JFA Prince League U-18

sec.1/桐光学園高校 3-3 Fマリノスユース @ 神奈川県立保土ヶ谷公園サッカー場
F.Marinos.Y:6'&32'齋藤学 86'p端戸仁
TOKO.H:16'&48'&84'瀬沼優司

Fマリノスユーススタメン:GK都丸雄司、DF曽我敬紀、清水皓平、岡直樹、MF佐藤優平、荒井翔太、関原凌河、齋藤学、FW端戸仁、松尾康佑(→64'小野悠人)

・「昨シーズンはここで剣が峰の武南戦を戦ったなー」「野洲戦でふるぼっこにされたダメージは大丈夫かしら、あのゲームで何か思うことがあれば少しは変わってるかしら」なんて思いながら、急傾斜の坂を登って辿り着いた桜満開の保土ヶ谷公園。神奈川県内のチームの直接対決と言うこともあってか、スタンドはほぼ満席。素晴らしい。気温が高く、バンデーラや段幕がぶわーんと煽られるほどの強風、そして荒れた芝というコンディションが気になる。相手はU-18日本代表に名を連ねる大型ストライカー瀬沼優司擁する桐光。ゲームはタレントの力比べのような乱戦。

・多少硬さが見え、又ぽこぽことグラウンダーのボールが跳ねるピッチに戸惑いが合ったモノの、先制点はFマリノスユース。右CK優平くんのアウトスイングのボールはDFにはね返されるモノの、そのリフレクションはペナルティスポット付近にポジションを獲っていた学くんの元へ、しっかり収めて浮き球をそのままコントロールシュート、抜群のコースに飛んで、元同僚(らしい)の五十嵐くんのゴールを破り、先制点。幸先良いスタート、ユースの10番おーおー、横浜の学ー♪

・その後も今シーズンのFマリノスユースの大きな武器となりそうな曽我くんの攻撃参加やゴールデンコンビとなる学くん仁くんのコンビなどで押し気味にゲームを進めるモノの、CKから瀬沼に豪快なヘッドを叩き込まれてに同点にされると、その後も瀬沼の脅威に対してディフェンス陣は四苦八苦。瀬沼の高さ、前への推進力を御しきれず、その強さをサポートする形で衛星的に動き回るアタッカーを捕まえきれない。流れは悪くなりつつあったが、苦しい局面で流れを引き寄せるのがエースの仕事。優平くんからの展開で学くんが右サイドで受けると突破アクション、ボックス内に切れ込んでシュート、ブロックに入ったディフェンスに当たりながらも、これが功を奏してゴールに転がり込んで逆転、それでこそエース。何とか前半リードで折り返す。

・しかし、そのリードで呼び込んだリズムも瀬沼にかき消される。一本の裏へのフィード、一度は処理したかに思われたが瀬沼に押し切られるようにボールを奪われ、そのままゴールに持ち込まれて豪快に突き刺されて同点。強い圧力を掛けられたとは言え絶対にやってはいけないミス、痛い。再びリードを失ったFマリノスは攻勢に出るモノのフリーのシュートシーンを松尾くんがモノに出来なかったりと決定機を活かせないのに対し、逆に桐光は瀬沼を起点としたカウンターが冴える。一進一退の続いた終盤、左サイドから流し込まれた低いクロスを最後は再び瀬沼に決められて、逆転。瀬沼はハットトリック。強烈な個に対して、甲斐くんも皓平くんもただただ、屈するばかりだった。

・しかし、逞しさを見せたFマリノス。瀬沼の再びの決定機を都丸くんが防ぎ、何とかゲームを繋ぎ止めると、皓平くんのハーフラインから放たれた対角線のロングフィードが右サイド学くんへ、これでディフェンスラインを出し抜くと飛び出してくるGKより一寸先にワンタッチ、ここで倒されてPK獲得。このPKを仁くんがプレッシャーに打ち勝って沈めて同点。終了間際に何とか追いつく。結局ゲームは引き分け、昨シーズン同様のドロースタート。

・瀬沼さえいなければ、瀬沼さえいなければ……というゲーム。それぐらい瀬沼劇場だった。実際、甲斐くんと皓平くんで止められなければどうしようもないのだけど、瀬沼の能力はやはり抜けていたか。高さ、前への推進力、ボールタッチ、フィニッシュの迫力、悔しいけど、本物。これは二人にとっては糧にしないと。

・とはいえ、良く踏ん張って勝ち点1を持ってきた。割り切ってゲームに入ってくるチームを相手にするのは簡単じゃないし、プリンス初戦という要素が緊張感を生み、肩に力を入らせていたのも事実。簡単なゲームじゃなかったから、そういう意味で結果は最良じゃないにしてもベター。沢山の宿題(攻める時間が多くなる中でのリスクマネジメント、スペースがなくなった中でのオフ・ザ・ボールの質や動きの連動、一つのパスやファーストタッチへのより高い意識など)はあるけれど、戦っていく中で消化していくしかない……というのは建前。勝ちたかった。不安定なチームだからこそ、開幕戦できっちり勝つことで勢いを駆りたかった……。まー、都合のいい話だけど。

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JFA Prince League U-18

sec.2/Fマリノスユース 1-0 武南高校 @ 日産フィールド小机
F.Marinos.Y:89'佐藤優平

Fマリノスユーススタメン:GK都丸雄司、DF曽我敬紀、清水皓平、甲斐公博、岡直樹、MF荒井翔太、佐藤優平、関原凌河(→46'小野悠人)、齋藤学、FW松尾康佑(→46'榎本大希)、端戸仁

・一応ホーム開幕戦、ユースの聖地・日産フィールド小机で武南を迎える。しかし天候はあいにくの強雨……。試合開始ぎりぎりについて、ポンチョ来て席に着くと、あわただしかったからかなんか試合に入れない。反省。試合は前戦とは一転、1点を争うゲームに。

・この雨の影響をより受けたのはポゼッションの中でボールを多く動かそうとするFマリノス。ファーストバウンドがスッと伸びる事、重いピッチがドリブルワークに影響を与える事など、ボールをコントロールするには難しいピッチでミスが多発。多発するミスからか選手達のプレーは慎重になり、なかなかリトリートしてくる相手を崩せない。

・武南は守るときはしっかりと人数を掛けて守り、攻めるときはサイドを起点にカウンターのチーム。No.10の小気味良いドリブルワークに少々手こずっていたか。とはいえ、両チームとも前半は攻め手を欠きスコアレスで折り返し。

・後半開始のタイミングで、関原くん、松尾くんに代えて悠斗くん、そして復帰の大希くんを投入。ボールスキルに優れる二人が入ったことで前線に起点が生まれ、攻撃にリズムが生まれる。とはいえ、終盤に入るに連れ、武南は専守防衛、なかなかゴールを生み出せずFマリノスユースの面々の顔には焦りの色、そして迫るタイムアップ……しかし、キター。右サイドから切れ込んだ優平くんがボックス外からミドル!これが堅陣を築いていた武南ゴールを破った!ゲームが苦しい展開になるに連れて、豊富な運動量と戦う姿勢を全面に押し出して存在感を増していった優平くん。苦しいときに頑張れる、これって大事。劇的なゴールで勝ちを攫い、今シーズンプリンス初勝利!ようやく一歩踏み出したー。

・もろに雨の影響を受けて、プレーが雑になったことは反省。個人技頼みのチームなだけに、プレーの質が落ちてしまうと手詰まりになっちゃう。それと集中力を欠いたようなディフェンスのミス、コミュニケーションが取れていればなんでもないところでドタバタしてみたりと、見ていておっかない。試合をすればする程チームの問題点が浮き彫りになってくるわけだけど、これを解消していけるかどうかが、今後の行く末を占うかな。学くんや仁くんはかなり研究され、警戒されてる。このままじゃ苦しい戦いは続くよ。

・とはいえ、チームが苦しいときに優平くんが気迫溢れるプレーを見せて、チームを救ったのは非常に嬉しかった。今シーズンのキャプテンが優平くんと聞いたとき、ちょっと驚いたと同時に心配になったりしちゃったのだけど、高い意識を持ってプレー出来れば素晴らしいクオリティを示せるし、この試合でも見られた通り強いメンタリティを備えてることは頼もしい。僕は彼の才能(天性のパスセンス、無尽蔵な運動量、鋭敏な周辺察知能力)をもの凄い高く評価しているので、彼の活躍は非~常に嬉しい。キャプテンとしての経験が彼を大きくしてくれるとしたら、この上ない喜び。

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JFA Prince League U-18

sec.3/Fマリノスユース 3-2 FC東京U-18 @ 三ツ沢陸上競技場
F.Marinos.Y:19'&62'齋藤学 44'榎本大希
FCTOKYOU-18:30'大貫彰悟 41'三田啓貴

Fマリノスユーススタメン:GK都丸雄司、DF曽我敬紀、清水皓平、臼井翔吾、岡直樹、MF佐藤優平、荒井翔太、小野悠人(→79'関原凌河)、齋藤学、FW榎本大希(→62'松尾康佑)、端戸仁

・大久保翔くんが見られるニッパツを通り過ぎて着いた三ツ沢陸上、んー、椅子汚い、芝痛んでる、全体的に寂れてる……でもこれがスタンダードなんだろうなー。小机・MTと恵まれすぎてるんだ……。そんなスタジアムで迎える第3節、FC東京U-18。相手は前評判高く、高円宮杯有力候補なだけに、直接対決で叩きたい。序盤だけど、個人的な意識は大事なゲームという位置づけでとても緊張してた。

・大希くんスタメン復帰、キレは戻ってるかな?悠人くんもスタートから、前節の流れを汲んだか、コンディションを鑑みたか、なんてことを考えてたら甲斐くんどこ行ったのー。この大一番でディフェンスの要の不在は痛い……と思ってたけど、臼井くん復帰、なんとかなるかなー。とはいえ、予想通り厳しいゲームに。

・FC東京U-18は、一つ一つのパスに高い意識を持って(浮かさずきっちりグラウンダー、出した後のムーブアクションを徹底。それを継続することで攻撃に連動性を持たせる)、「ムービングフットボール」を具現化出来る「いい」チーム。トップで掲げたコンセプトをユースでも共有してるんだなー。これこそが正しいクラブユース、理想型。うらやま。

・しかし、先制点はFマリノス。優平くんのパスから裏を取った学くんが飛び出したGKの頭上を抜くループシュート!綺麗な形、うひょー!ユースの10番おーおー、横浜の学ー♪押され気味のゲーム、劣勢が予測されるゲームでの先制点は大きい!その後、徐々にチームとしての完成度の差が現れ始め、FC東京攻勢。そして、ついに中央を割られる。連動したパスワークでバイタルまで運ばれると、前を向いたアタッカーに対し皓平くんの読みに傾倒しすぎた対応が仇となってそのままフィニッシュ、好セーブを続けていた都丸くんもこれは止めれず。中盤が決壊した中で、責任を負わせるのは酷かも知れないけど、皓平くんは反省。アプローチが緩く前を向かせてしまったことから、ボックス手前という危険なエリアで一つのサイドだけを切るようなリスキーな対応まで、センターバックとしてはちょっと問題。強さ、高さ、キックの質、いいものを持ってるんだから、後はどういうプレーが危険で、どういうことをしてはいけないか、それを学んでいって欲しいな。皓平くんは研鑽されればもっと良いディフェンダーになれる。って、同点。

・そして、まずい守備での失点の後はミスでの失点、この試合再三攻守を見せていた都丸くんがキャッチングからスローでカウンターの起点となろうとするが、このボールがFC東京の選手にカットされると、すぐさま空いたゴールへ、失点……うわっちゃー。なんだけど、これは責めたくない。カウンターへの意識あればこそ、取られちゃダメなんだけど、繋がればチャンスのシーンだった。こういう意識、大切。とはいえ、めちゃくちゃ痛い……。

・しかし、この嫌な雰囲気を大希くんが振り払った!学くんからのクイックなスローイン、するっと相手のライン裏に入り込んだ大希くんがボールを受けると、そのままゴールに向かい、ずばっと決める!トーキックのような鋭いシュート、GKの上!見事見事見事。大希ゾーンからの冷静なフィニッシュ、これぞ榎本大希。素敵だわ。前半終了間際にビハインドをはね返したことはとっても大きい!

・後半に入っても一進一退、少し運動量の落ちたFC東京の攻撃をある程度中盤で制御するようになったモノの、Fマリノスの個人技も相手の警戒度が高く不発。拮抗した流れ、そこを打破したのはやっぱりエース!都丸くんからのロングキックに反応して裏に抜け出す、飛び出してきたGKの頭上を又もループで抜く!高い弾道を描きながらユルユルとゴールに向かい、そして決まる!キター!偶然性の高いゴールにしても、良く裏を狙ってたし、訪れたチャンスを冷静に沈めた学くんに巧。ユースの10番おーおー、横浜の学ー♪

・ビハインドとなってガンガン前に出てくるFC東京、しかし途中出場となったでっかい子へのハイボールをはね返し、カウンターに繋げていく形が機能して、Fマリノスタイム。大きなスペース、オープンな展開は間違いなく十八番、このチームの奔放な個人技がFC東京を追いつめる。終了間際、学くんのドリブルでディフェンスを切り裂き、最後はGKまで引きつけてまっちょへ、しかしまっちょ決めきれず…………。決めろよ、おい!1点差は変わらず、ハラハラのクライマックスはロスタイム、競り合いの中でファール、ペナルティアーク付近でFKという大惨事。しかし事なきを得てホイッスル。力抜けた……、でも一つ目の山を越え、一歩又前に進んだ!選手達はサポへ向けて万歳!

・本当~に勝って良かった!FC東京は高円宮杯を争う上での有力候補だと思うので、そういう相手を直接叩けたことはとても大きい。正直言ってサッカーの質は相手の方に分があって(特に前半)、厳しい展開ではあったけれど、甲斐くん不在の中でチーム全体で粘り強く戦えていたし(特に臼井くんの冷静なカバーは非常に良かった)、チャンス時にスペシャルな個が結果を残した事で勝負をたぐり寄せた。今年のチームの質から考えると、ディフェンスに置いてもオフェンスに置いてもどこまで個人が踏ん張るかに掛かってる。これが正しい事かどうかはわからない、とはいえ、こういう経験も又無駄じゃないと思う。もちろん、色々と思うことはあるけどね!

・ま、何とかかんとか勝ったわけですが、相手から学ぶところは沢山あった試合だったんじゃないかなーと。例えば、プレーエリアによるプレーディティールの区分け(中盤でゲームを作るときは次のプレーに移行しやすくダイレクトプレーなどをしやすいグラウンダーをきっちり、ラストパスは浮かせたりしてアイデアを付随させる)、細かいディティールに対しての意識付けなどは大いに学べる部分、そしてすぐに実践出来る部分だと思う。下條さんが「Good Fellow」に書いていたけど、うちの子達がどこまでグラウンダーのパスをしっかり出すことに意識を裂いているのか、正直言ってそこまでちゃんとやってないと思う。でも、FC東京の子達はもの凄い高い意識でこのディティールを考え、きっちりと丁寧にパスを扱っていた(戦術上そういう要素が必要だからこそ、とは思うけれど。ただ、どんなサッカーをやるにしても、パスなしには出来ないし、一つ一つのプレーの質が次のプレーの質を決める。そういう意味でチームとしてFC東京の方に分があったのは必然なのではなかろうか)個人の技術は恐ろしく高く、個々が特徴を発揮出来ているから、なんとか勝負出来ているけれど、この舞台で活躍することだけが目的じゃないのだから、もっときっちりとやらせるべきところはやらせて欲しい。基礎は大事、細かいところの差異が選手のクオリティを分ける。

・ま、それだけ勝ったからそれでいいやー(台無し)

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JFA Prince League U-18

sec.4/ベルマーレユース 1-3 Fマリノスユース @ 馬入ふれあい公園サッカー場
F.Marinos.Y:28'端戸仁 58'&89'齋藤学
Bellmare.Y:27'古林将太

Fマリノスユーススタメン:GK橋本勇樹、DF曽我敬紀、清水皓平、臼井翔吾、岡直樹、MF谷岡慎也、佐藤優平、齋藤学、小野悠人(→80'松尾康佑)、FW端戸仁、榎本大希(→56'塩田光)

・超快晴、海沿いのさわやかな風、平塚駅から20分ちょっとの距離にある馬入ふれあい公園は非常にさわやかな所でした。試合会場となった人工芝のグラウンド以外にも、隣には平塚アリーナと呼ばれる体育館、河川敷みたいな場所には綺麗な天然芝2面のベルマーレの練習場となるピッチなどがあり、結構愛されてるのか、犬の散歩やジョギング、サイクリング、キャッチボールなどをする人が沢山いて、結構のどかな雰囲気。何となく湘南。そんなのどかな場所で行われたゲームは場違いな激闘でした。

・試合前のアップからベルマーレの方は怪我人含めて全員がピッチに入り、ベンチ前での円陣も全員、一丸となって臨んでくる感じ。3連敗中でここで負けると、高円宮どころか降格も見えてくる。ましてや相手にとってFマリノスユースは宿敵(昨シーズンは僕も見に行った秋津で大雨のプリンス4~5位決定戦、その前はプリンスの優勝決定戦などなど歴史があるみたい。このゲームでの学くんが凄かったらしい!1億円)Fマリノスユースの方はいつも通り、とは言いたいところだけど、甲斐くんに加えて私服姿の荒井くん……むー。ディフェンスラインはFC東京戦と同じ、荒井くん不在の穴は谷岡くん。練習試合では落ち着いたパフォーマンスを見せてくれていたけど……はてさて。

・優平くんがどんどん攻撃に掛かり、谷岡くんが中盤のバランスを見る。ちょっと心配だった新しい中央のコンビは整理されてる。何でもジュニアユースでは長くやってたとか、うーん、人に歴史有り。谷岡くんは初スタメンという気負いも見せず、非常に落ち着いたプレーで、チームを支える。この辺は良かった。ゲームの方は地力的に上回るFマリノスペースでゲームが進む。しかし、ベルマーレも非常に速いアプローチと厳しい寄せで防波堤を作り、非常に速い切り替えから4-2-3-1の2列目がワイドに走り、ボールを引き出す形でのカウンターは怖さがあり。又、トップの23番の子が上背はないモノのタイミングの良いジャンプとポジショニングで空中戦においてアドバンテージを握り起点となるプレーを見せるなど、結構手こずる。橋本くんの好セーブがなければやられていたシーンも。押し気味の展開ながら崩しきれず、と言うもどかしい展開の中、先制点はベルマーレ。セットプレー、ファーに飛んだボールを折り返し、ゴール前で押し込まれて失点。むー。

・しかし、直後にこのビハインドをはね返す。谷岡くんからのロングボールに反応した仁くんが抜け出すと、GKと交錯しながらもこぼれたボールを自らピックアップ、ゴールカバーに入ったディフェンスの隙間を冷静に狙ってゴール。なかなかここのところゴールチャンスが訪れなかった仁くんだけど、ここはきっちり。ばもはなと。

・同点になっても、ベルマーレのテンションは全く落ちず。厳しい当たりはドリブラーを襲う。学くんのドリブルに対しては身を挺し、シャツを掴み、時には身体を抱えようしてとまでも止めに来る。そんな執念の抵抗に何度も倒され、前半終了間際には激しく足に入ってしまったことで、足の痛みに走れなくなってしまう。心配過ぎて、試合見てなかったぐらい……少し時間が立って走れるようには回復したようだけど、動く量は激減し、これは交代もやむなしか・・と覚悟してた。

・しかし、ハーフタイムを過ぎ、チームメイトに遅れながらも走ってピッチに戻ってくる。大丈夫か?無理してないか?ますます心配に……。しかし、そんな心配などどこ吹く風。治療が功を奏して、躍動感が戻り、そして勝負を決めるゴールまで奪ってみせる。なかなかゴールチャンスを生かせず、今日は神様に微笑まれなかった大希くんから、次年代の高速ドリブラー塩田くんがピッチに入ることで、2トップがゴールデンコンビに。そして、その利が出る。左サイド素早く繋いでバイタルまで運ぶと、悠人くんから相手のディフェンスを縫うような柔らかいスルーパス!これに反応したのがトップにずれた学くん!一気にボックスに入り、飛び出してきたGKを見てのチップキック!これでGKを出し抜き、このフィニッシュがサイドネットに収まる!キター!後半開始からチャンスはあったモノの決めきれないという嫌な流れの中で、非常に冷静にチャンスをモノにした学くん、さすがエース、今大会5点目。ユースの10番おーおー、横浜の学ー♪

・ビハインドとなったベルマーレは、次々と選手を入れ替えて攻撃色を強める。菊地も高い位置に上がって何度もFマリノスディフェンス陣を切り崩しに掛かるが、ディフェンス陣もきっちりと対応。何度か攻撃への移行の所で奪われて怖さを持っていたカウンターを浴びるも、これも何とか凌ぐ。逆に前掛かりになった所をFマリノスアタッカー陣が襲いかかり、何度もゴールチャンスを生み出すと、終了間際皓平くんのロングフィードから又も学くんが抜け出し、GKまでかわして追加点!これで相手の息の根を止めた。学くんは昨シーズンよりもゴールへ向かう意識が強く、それが結果に表れてる。守備意識が多少減退していること、逆サイドでボールを待つ姿勢が強く出過ぎて、展開に絡めないことなど、課題は残るモノの、戦術兵器「齋藤学」の実効力は抜群。僕は、チームがどんなにダメだろうと、勝利に導くのがエースだと思ってる。それをやってのける学くん、素晴らしい!ユースの10番おーおー、横浜の学ー♪

・と言うことで、執念溢れるベルマーレを何とか退けて3連勝!試合後、熱くなりすぎたベルマーレスタッフがナイーブなジャッジングも垣間見えたレフェリーに食ってかかる(うちの選手もなんか言ったんか?)シーンが見られた。ちょっと珍しいね。

・ベルマーレはこのゲームに対して並々ならぬ強い意識を持ってゲームに臨んできたと思う。それが、プレーにも表れていたし、スタッフの試合後のエキサイトにも繋がったと思うのだけど、それだけこの舞台に懸けるものの大きさというのを感じさせてもらった。結果云々は別にして、常に慣れずに一戦一戦強い気持ちを持って、真摯にゲームに取り組んで欲しいと思うし、そうしなければいけない舞台なんじゃないかと思わされた。今シーズン、より厳しい相手とのゲームとなって、そういう意識は高まっていると思うけど、ね。だからこそ、接戦を演じながらも結果を引き寄せているんだと思うし。

・現状ではどうしても個が目立つというか個に依る展開が多くなっている(偶発的な形も多いし)現状のFマリノスユースなんだけど、今後更なる強豪と当たる中で、もう少しグループで崩せる展開がでてくると良いかな。その中で可能性として面白いのは曽我くんや岡くん、天野くんといったサイドバックの存在。曽我くんの後ろから疾風のように追い越すダイナミズムは間違いなく大きな武器。この試合でも、外を回るだけじゃなく、中のスペースを見いだしてフィニッシュに絡むシーンを作り出していたけど、サイドに起点を作れれば、こういう形も引き出せる。現状、大希くんが復帰して仁くんが流れても中がいなくなるという状況はないと思うので、彼のキープからうまく曽我くんのスピードを生かしてそのまま……なんて展開を見たい。又、岡くんは周囲の動き出しをしっかりと捉えて、それをダイレクトなどで使えるビルドアップセンスも面白い。彼の所から前にボールを入れ、そのまま攻撃を形取っていくというシーンももっとあって良い。複数人が絡む形でするっとスペースに飛び出すプレーなどでチャンスを作ることも多いし、色んな事が出来る選手なので、押し上げて攻撃に厚みを加えたいね。天野くんはクロスの精度、ドリブル突破と言った個人の魅力かな。サイドバックは比較的ボールを持てるポジションだと思うので、ここに質を持ってる選手を置くのも選択の一つ、天野くんはセットのボールも良いボールを蹴れるから、それも可能性を広げる意味ではあり。もちろん、主体は優平くんの展開からの学くんの独力打開やゴールデンコンビのコンビネーション、技術とアイデアを前面に出した攻撃で良いと思うけど、ね。様々な引き出しを備えておくことは無駄じゃないし。

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*るーずぶろぐの中の人セレクション -4月版-

瀬沼優司(桐光学園/FW/No.11)→でかい・強い・推進力ある、U-18日本代表は伊達じゃなかった。サイズに見合うだけの迫力があって、変にこなれていないことが魅力。ゴールへの意識が高く、常にボックスに入ってゴールを獲れる場所にポジションを獲ることをサボらない。何となくだけどヴィエリっぽくなってくれるといいなー。でも、お前は余計なことをした。

重松健太郎(FC東京U-18/FW/No.22)→ちなみにFマリノスとのプリンスでは出てきませんでした。見たのはプリンス後にMTで行われたBチームの練習試合。パス・ドリブル・ボールコントロールスキル、どれも非常にハイレベル。特にドリブルは非常に独特、膝下が非常に柔らかく、トリッキーで相手のタイミングを外すことが上手、時間を作ることも、前に進むことも出来る。そして、独善的なプレーに走りすぎず周囲を非常に上手に使える。生粋のチャンスメーカー。この子のプレーを見た後、「倉又さんは何故この子を使わなかったのかしら……」と思ったぐらい素晴らしかった。怪我明けとかだったのかなー……出てきたらプリンスのゲームもわからなかったかも。又みたいなーと思う選手の一人。

菊池大介(ベルマーレユース/MF/No.7)→既にトップデビューも果たしているセントラルMF。昨シーズンのプリンス順位決定戦の時は雨のせいもあってか(覚えている人も多いだろうけど、ナビスコ準々決勝のFC東京戦@味スタの日、凄い大雨)、余り強い印象はなかったのだけど、この日は非常に高い技術を実践的に使うことの出来る選手としてクオリティを感じた。素早い判断を元に、イイ選択・イイプレーが出来る子で、落ち着きもあり、攻撃センスも上々。前半途中にルーレットで局面打開したプレーは敵ながら素晴らしいプレー。今後、良い経験を積み上げて実効力を高められればどんどん出てくるかも。

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と言うことで、もの凄い長くなってしまいました……分ければいいのにねー。

それにしても、4月はなんだかんだ言って負けなし、野洲戦でちんちんにされたこと、チーム作りが遅々として進まなかったこと、監督が………だったことなど、不安の方が先に立っていたのだけど、とりあえずは一安心。学くんのゴールを6点も見れたしねー。でも勝負はここから。内容的には満足どころか……という部分もあるし、もっともっと……と言う気持ちもある、そして今後当たるは連勝こそ止まったモノの、山田直輝・高橋峻希・原口元気など豪華メンバーで無敗で首位をひた走るレッズ、世界制覇メンバーを揃える個人技集団ヴェルディ、昨シーズンの2冠チャンプ流経大柏……強豪ですよ。ま、当たって砕けて、結果5位に入ればいいや、高円宮杯行きたいモノ。

ということで、とりあえずここまでー。ねぇねぇ、大分戦は?なにそれ?喰えるの?まー、語ることは何もない、うざい。

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*大分戦はさておき、チームとしてもう一度色々なことを整理して欲しいかなーというのはある。色々な選手を抱えている中で、様々な選択がある中で、全てをいいとこ取りは出来ないと思ってる。その辺を考え直す事も必要かなーと。もちろん、今のまま適切なバランスを探し、落としどころを見つけることによるチーム力の向上の可能性を探るのもありだとは思うけど……。ま、はっきり言えるのは、チームは生き物で、ロペスがいて勝っていた時期と、その後ロペが怪我した後のイイパフォーマンスが出来ていた時期ではプレーの形が違うと言うこと。とにかく、監督としての選択はいかに。この辺はもう少し突き詰めて考えていきたいかな、試合を見ながら。

*ちなみに未だに迷ってます。GWの二試合、ヴェルディとのクラシコか、レッズユースとの首位攻防戦か……どっちも見たい……うーん。

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April 22, 2008

ポジティブなる勝ち点1@J1 第7節 Fマリノス vs エスパルス

強引に結果をねじ曲げて勝ち点を引き寄せること、チームとして「逞しさ」が戻ってきた。それはスタジアムの雰囲気もそう。信じる気持ちが音になる。今年初の感覚、あの雰囲気、本当にたまらない。

2008 J.League Division1 第7節

Fマリノス 1-1 エスパルス @ 日産スタジアム「ポジティブなる勝ち点1」
F.Marinos:85'中澤佑二 S-Pulse:46'西澤明訓

Super Soccer

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"陰の立役者"、DF栗原勇蔵"自覚"、中澤佑二"禊ぎ"、田中裕介、MF松田直樹"存在感"、兵藤慎剛"高機動・高性能"(→74'水沼宏太)、田中隼磨"悩め、悩め"(→68'清水範久)、小宮山尊信、山瀬功治、FWロニー(→74'坂田大輔)、大島秀夫

エスパスタメン:GK西部洋平"KY"、DF市川大祐、青山直晃、高木和道"アピール成功"、児玉新、MF本田拓也、伊東輝悦、枝村匠馬"お前が怪我さえしなければ……"(→32'藤本淳吾"10番の価値")、フェルナンジーニョ"ちっこいおっさん"、FW原一樹、西澤明訓

春の嵐のように強風吹き荒む日産スタジアム、何とか昼までは持っていた空も試合開始まで持たずポツポツと雨が落ちてきたりと、暖かい陽気はどこにいったのか……寒い……。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは連戦ながらこの試合もほとんど変更はなし。大島がスタメン復帰したところが唯一の変更点。対するエスパルスは、ナビスコでの快勝の勢いを駆ってか、2トップだけはナビスコからの継続で原と西澤の2トップ。負傷明けの藤本がベンチスタートとなったのは、朗報(ふらぐ)

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試合展開

前線からのフォアチェック、一つ一つの速く厳しいアプローチ、漏れのない最終ライン、と高い守備意識を持ってゲームに入った両チーム、集中力を感じる序盤戦。しかし、攻撃に置いての質でFマリノスが上回りペースを握る。質の高い守備でボールを奪った後、兵藤・松田が中心となってリズム良くボールを繋ぐことで相手のアプローチをいなしてアタッキングエリアに入り、アタッキングエリアに入ってからはポジションを崩して功治や兵藤がサイドを回ったり、ポストから功治が前を向いて仕掛けたりと、可能性のある形を作ってゴールに迫るシーンを増やしていく。その中でも左サイド、オーシがボールを持ったところで功治が小さなスペースを見つけて飛び出しボールを引き出すと、速いクロスを流し込む!このボールは中で合わせられなかったモノの、強烈なボールが功を奏して生まれたこぼれ球を兵藤がダイレクトで強烈に叩く!このミドルは素晴らしい弾道で西部を襲うが、西部がファインセーブ。素晴らしいシュート!素晴らしい!惜しい!西部空気読m)ry

中盤の好パフォーマンス(高いボール奪取能力と隙を見てチャレンジングなパスを通すマツ、運動量豊富に広く動いて繋ぎだけではなくチャンスメイクまでこなした兵藤、ポゼッションが安定したこともあって両サイドも高い位置でプレーに絡む事が出来ていた)が目立ち、多くの時間主導権を握っていたFマリノスだったが、最後の所は分厚く、そして集中力高いエスパルス守備陣を崩しきるには至らない。その中で一つの分水嶺。競り合いの中で足を痛めた枝村に代わり、早々に藤本淳吾がピッチに入ると、この10番の存在がゲームの流れを変える。藤本がプレーに絡むことでボールが落ち着き、ここまでは孤立無援だったフェルナンジーニョが前を向いて仕掛けるシーンやサイドを崩すシーンが増え始める。そのフェルナンジーニョのキレのあるドリブルの対応にかなり振り回されたこともあり、ボールを奪う位置が低くなったこともあって、終盤は五分五分の展開だった。結局前半はスコアレスで折り返す。

後半開始での交代はなし、一進一退の攻防が予測されたが、開始直後にゲームが動く。エスパルスの右CK、藤本のインスイングのキックは素晴らしい精度でゴール前へ、このボールがニアサイド勇蔵を出し抜いて前に入った西澤にドンピシャ、これをヘッドで沈められてエスパルスが先制……藤本の存在が憎い……。そして、この先制点でこの後のゲームの趨勢を決めた。前半藤本が入ってから、後半ゴールを奪うまで、プッシュアップして積極的に前に出てきたエスパルスが、がらっとスタイルを転換。リスクマネジメントを意識してカウンター中心の攻撃、守備面では4-3のブロックを構成して、バイタルエリアを厳しく締め、全体もプレッシングで主体的に奪いに行くディフェンスではなく、楔を入れさせないコースを切るような守備へと変わる。Fマリノスはこの分厚い守備網を切り崩すことを求められる。

とはいえ、エスパの4-3のブロックは2ラインが圧縮されてバイタルのスペースはほとんどなく、サイドも複数人掛けて対応されるため、突破口が見いだせない。ぐるぐるとそのブロックの回りで隙を伺うが、なかなか攻め手を見いだせずに奪われる展開が続くと、逆にカウンターから脅かされる負のスパイラル。バックラインからのビルドアップが硬直しはじめて、偶発的な形でしかチャンスが生まれなくなってしまう。しかし、その中で千載一遇のチャンス。右サイドからの流れ、兵藤が上げたクロスは左に流れるも、コミーが拾い上げてもう一度インスイングのクロスを流し込むと、左でクロスを上げた後に中に入り込んだ兵藤が倒れ込むようにオーバーヘッド気味に左足で合わせる!西部のポジショニングとは逆にこのシュートが飛び、決まった!と思われたが、西部のめいっぱい伸ばした手がこのボールに触れ、そしてポストに当たって……くぅぅぅぅぅ、もう!芸術的なフィニッシュはもちろんのこと、この試合の兵藤のプレーを表すような積極的なプレー関与意識の賜とも言えるフィニッシュシーン、決めさせてあげたかった。しかし、あのポジショニングから触った西部、やられた………。

千載一遇のチャンスを逃したFマリノスは、その後隼磨→ジロー、兵藤→宏太、ロニー→坂田、と交代を施してチャンスを伺うが、エスパの守備陣形は崩す程の高いクオリティであったり、出し抜く程のアイデアを攻撃に付随することは出来ず。コミーのミドルは西部正面、功治の突破も勢いを削がれて攻めきれず、マツの気迫溢れるチェイスからの突破からのクロスもはね返され、と時間が徐々になくなっていく。しかし、声を涸らし、手を叩き、諦める姿勢を見せずに雰囲気高まるスタジアムに押されてか、守備固めをして一点を守りに入るエスパルスを押し込むと、乾坤一擲のセットプレーで突き破る。功治の右サイドからのCK、アウトスイングのキックに対し、オーシの後ろに入った佑二がフリーでヘッド!佑二のコメントから察するに、普段はお留守番の多いコミーが佑二のマーカーである青山をブロックし、佑二をフリーにしたとか。とはいえ、こういうところで決めるのが日本代表の中澤佑二。見事なヘッドだった。

その後、互いに気迫溢れる一進一退の攻防で繰り広げるモノの、ゲームは動かず。今シーズン初めてホームで勝ち点を落とす形となったが、力づくでもぎ取った勝ち点と自信を携えて、次戦Fマリノスは大分へ飛ぶ。

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観客は19763人、70000人を収容出来るスタジアムにとっては、この数字は残念ながら寂しい数字と形容されるモノなのかも知れない。

それでも、寂しく映ってしまうスタンドの中は、もの凄いエネルギーを感じる空間だった。

募るゴールへの強い希求がスタジアムを包むとき、重なり合う声が、手拍子が屋根を反響し、一種のトランス状態に突入したかのような雰囲気に包まれる。

少ないからこそ、感じるその純度の高さ。Fマリノスの勝利を心から願い、後押しする人ばかりがスタジアムには集っている。その気持ちが苦しい展開と相まって一つになったとき、雰囲気はこの上なく素晴らしいモノだと、いつも、いつも感じる。

この空間にいれた幸せ、それは同点ゴールと同じくらい大きい。

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*ちょっと脱線しましたが、決して悪いゲームをした訳じゃないので、結構ポジティブです。主に前半に見せたチームディフェンスであったり、ポゼッションには充分な質が伴っていたと思うし、完全に相手の注文通りに進んでいた状況の中で勝ち点1をもぎ取った訳だから。相手のディフェンスを崩しきる最後のところの質という面では課題が残ったけれど、これは一朝一夕に行かないし、相手の守備も良かったのでしょうがないと考えれば(まあ今後、ということで)、総じてポジティブなゲームだったかなーと。

*まー、あれだけバイタルを圧縮されると、実際問題難しい。1、2枚はがしたところですぐに次のカバーが来て、すぐに穴を埋められてしまうし、バイタルにスペースを見いだすのも難しい状況だったから……。それぐらいエスパのディフェンスが隙を作らなかったといえる。ダイレクトプレーを絡めた連動した攻撃であったり(デコイランを絡めてスペースメイクをしたりね)、大きく幅を使ったサイドアタック、後は一つ一つのプレーの質を上げるぐらいしか思いつかないけど、アタッキングエリアでの質を高めることは永続的な課題。時間を掛けてやっていって欲しいな。後、ビルドアップ。意識高く、とにかく主体的に。回りの動き出しが減っていた時間とはいえ……目的意識が欲しいね。

*この日のすばらしかったで賞は兵藤・マツのボランチコンビ。兵藤はうちにとっては本当に貴重な選手になるのかも知れない。途中交代で入ったFC東京との試合で感じたことだったのだけど、彼はひとつのプレーで切れずに、走る。常に動き回って、次のプレーに絡もうとする。だから、次のプレーの時にボールホルダーに選択肢を与えている。この日は長いプレータイムを得たけど、長いプレータイムでもそれをほぼ全ての時間でやり続けて、チャンスにも絡んでいたことを考えると、兵藤はうちにとってキーとなる存在になるかもなーと。守備も頑張るし、気も効く。この日はとにかく出色の出来、それだけにあの二つのゴールチャンス、どちからは決めさせてあげたかった。この日のパフォーマンスのご褒美に。だから西部は余計なことをした(言いがかり)マツは慣れが出てきて、影響力が強まってきた。アンカーとしてバイタルをきっちりと管理して入ってくるところにきついアプローチを掛けて攻撃を制御、奪ってからの繋ぎでも隙を突くようなプレーが見られたりと、余裕が出てきてるのかなーと。本当にどうするのよ、カピタン戻ってきても安泰じゃないよ。

*攻撃陣は少し停滞かな。功治はビルドアップに苦しんでいたチームを助けるという意味で、ポジションを下げてしまったことでアタッカー的な仕事は少しやりきれなかったか。前に仕掛ければ凄い効力を発揮するけど、この日はポストに絡む良いタイミングでのサポートからの突破、というのはあんまりなく、フィニッシュシーンがなかったことを考えても相手に巧く守りきられてしまった。功治を活かすにはチーム全体が自主自立性を持ってプレーすることが必要だと思うので、この辺はチームの課題。功治としては、ポストへのサポート、ロニ・オーシとの呼吸をもっと高めて欲しいかな。てか、もっと要求してもいいんじゃない?

*サイドは良かったんだけどなー、前半は隼磨・後半はコミー、良い動きもあったし、積極性も感じた。ただ、質が伴わなかった、特に隼磨は。何だか批判を浴びまくってる隼磨は左寄りのバランスや薄いサポートなどの割を食う形で消化不良のパフォーマンスが続いて、今凄い悩んでいると思うけど、ある程度割り切ってサイドのプレーに徹した方が良いのかも。中にポジションを移すことでプレーに絡む意識は否定しないけど、その分中に人数が集まってスペースなくなるし、展開するときに右サイドがいないということもしばしば(そして勇蔵は裕介に比べるとオーバーラップの意識は低い)待ちの姿勢、といったら変だけど、あくまでもサイドにいて、スペースを見いだしたときにダイヤゴナルにボックスの中に入ったりして、プレーに絡めばいい。まー、プレーに絡めないという部分で彼の中でフラストレーションが溜まっているんだろうけど。本当は隼磨には4バックで高い位置に起点が出来たところで疾風怒濤のオーバーラップでダイナミズムを付随すると言うプレーをさせてあげたいんだけどねー(隼磨の一番の良さはそれを何度も繰り返せることにあると思うので)とにかくもがけもがけ。

*僕は佑二神とは書かない。だって、佑二良くなかった……。前半も細かなミスが目立ってたし、判断の遅れなども散見、コンディション悪いのかなーと思ってた。……って怪我してたのね。それでも点獲る。すげーな、佑二、さすがだ、佑二(ころっと変わりすぎ……)どっちにしても疲れが溜まっていたのは事実だろうし、この2週間で少しでも疲労を抜いてくれたら。若いもんがやってくれますぜ。とりあえず、神(結局神なのか)

*哲也かわいいよ哲也、この日の哲也は良い哲也。CKはしゃーないとしても、フェルと矢島の危ないシーンをきっちりセーブ。集中力を保っていた証拠。もしやられてたら勝ち点1はなかった。あの状況ではリスクを冒しているから、その分チームで我慢する必要があった。その中で哲也が見せたセービングの意義は決して小さくない。だから哲也頑張った。

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ま、又次ですね。リーグは続くし。とはいえ、佑二肉離れでいないけどどうする……。選択肢1はマツを下げて3バック継続、ボランチにアーリアor祥平?のナビモード。(ロペ復帰まだ?)選択肢2は、田代(サテいないから怪我?)or祥平or浦田or金井をバックラインに入れて3バック+中盤の形維持の継続、選択肢3は隼磨・勇蔵・裕介・コミーで4バック、でダイヤモンドの中盤もあり。まー色々と可能性を探るんだろうけど、桑原さんの判断はいかに。

ということでここまで。

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*トリコポイントサンクスパーティにちょっとだけ参加してきましたー。沢山の人がスタジアムから駆けつけて、大入り。それだけこのショップがFマリノスサポにとって大事な場所だったんだなーと言うことを改めて感じました。僕も何度かスタジアムトリコでお世話になったり、店員さんの素敵な笑顔に癒されたりしたので、なくなってしまうのは寂しいなーと感じてしまうわけですが、今後も同じ場所の1コーナーとしてトリコポイントはなくならないとのことなので、機会があれば又寄って、グッズ買って、復活に貢献したいなーと。階段を下りると見える俊輔やマツ、和司さんや水沼さんのパネルもなくなっちゃうのかー、うーん……

*次のゲームはお留守番。今シーズン初めて、スタジアムで見れないゲーム、って今までなら珍しいことでもなかったのに……、今シーズンがちょっと変なだけなのに……慣れって恐ろしい。ま、5月はお留守番が多くなりそうだし、スカパー!契約してる意義がようやく出てくるって訳ですね(苦笑)お土産は勝ち点3(スローガン)

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April 19, 2008

比較対象外@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Fマリノス vs アルディージャ

水を差すようで悪いけど、

4-0!4-0!4-0!

と浮かれるほどいいパフォーマンスではなかった。

ただ、相手が酷すぎただけ。

2008 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupStage

MatchDay3/Fマリノス 4-0 アルディージャ @ ニッパツ三ツ沢球技場「比較対象外」
F.Marinos:3'OwnGoal 16'&52'ロニー 34'坂田大輔

Super Soccer

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF栗原勇蔵"打ち出のフィード"、中澤佑二、田中裕介"切り開け、五輪への道"、MF松田直樹、兵藤慎剛"動いて、裁いて、その先へ"、田中隼磨"もがけもがけ"、小宮山尊信(→78'山瀬幸宏"もっとどん欲に!")、山瀬功治(→66'清水範久)、FWロニー"覚醒"(→54'大島秀夫)、坂田大輔"開幕"

アルディージャスタメン:GK荒谷弘樹"頭の上はお留守ですかー"、DF西村卓朗(34'黄×2=赤)、丹羽大輝"洗礼"、村山祐介、田中輝和、MF土岐田洸平、金澤慎、片岡洋介、小林大悟(→46'内田智也)、FW森田浩史(→46'小林慶行)、ペドロ・ジュニオール(→74'青木拓矢)

桜も一段落した感じのある三ツ沢。平日ナビスコらしく客足は鈍かったが、スーツで駆けつける人たちも多く、試合開始時にはホーム側はきっちり埋まった(とはいえ6000人ちょっとは寂しいなぁ)特別な事というと、アップ開始時に「26」「17」「29」のゲーフラと共にオリンピックを目指す3人へのメッセージ段幕が。金曜日にオリンピック代表のトレーニングキャンプメンバーが発表されるだけに最後のアピール機会ということもあるのか。3人は何を思う。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスはこれまでの3バックに戻したモノの、良い流れの継続という意味合いも込めてかほぼベストといえる陣容。ロペスがまだ戻れないようで、功治がトップ下、セグンドボランチに兵藤が入った。対するアルディージャは、週末に控える埼玉ダービーに向けて大幅にターンオーバー。GKは江角ではなく荒谷、バックラインは村山以外総取っ替え、中盤もチームの心臓である小林慶行がベンチ、トップもジェフ戦で2ゴールを挙げたデニス・マルケス、そして吉原がベンチを外れた。先々週のサテライトのようなメンバー。

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試合展開

リトリート+ゾーンという三浦スタイルからの脱却を計ろうとしているアルディージャは、このゲームもラインを高く設定しながらコンパクトな陣形を保ってゲームに入るが、試合開始早々急造ディフェンスラインが早くもミス。バックラインから飛ばされたロングフィードを丹羽がヘッドで跳ね返そうとするが、このボールが弧を描くように前掛かりとなっていた荒谷の頭を越えてそのままゴールに吸い込まれる。労せずしてFマリノス先制。狐につままれたかのように一瞬スタジアム全体が凍り付いたが、そのラッキーゴールにスタジアムが沸いた。丹羽が前に跳ね返せなかったと言うことはあるが、完全なるコミュニケーションミス、声を出していれば防げた失点。

その後も急造メンバーのアルディージャはバラバラで意思統一が取れず、ちぐはぐな戦い方。速いアプローチで追い込むも回りは連動せず、ゾーンを組むも浅いラインの裏を突かれ、そのロングボールを坂田・ロニーに簡単にキープされてラインを下げざるを得ない。Fマリノスは、ゾーンに責めあぐねるシーンこそ見られたが、余りに拙いロングボール処理の穴をどんどん突き、その形からあっさりと追加点を奪う。左サイドへのフィードを巧く身体を使ってキープした坂田が仕掛ける。突破こそならなかったが、粘ってサポートに来たロニーへ繋ぎ(相手のカット、かも知れない)、ロニーは左足一閃。コントロールされたシュートは荒谷の手をすり抜け、逆サイドのネットを揺らした。ロニーゴー!ロニーゴー!一発出れば変わる、と誰もが思っていたけど、その通りに結果を出してくれるとは。ストライカーの最高の栄養は自信、うん。

リードを広げたことで余裕のあるFマリノスは、攻めあぐねても焦れることなく、長いボールを織り交ぜながら攻勢。その中で左サイドのマッチアップでストロングポイントを握ると、コミーが西村を蹂躙。2枚目は少々シビアな判定だったが、結局34分にピッチを去ることになり、2天のリードに加え数的優位というアドバンテージまで得ることに。そしてその直後、セットプレーから、功治のインスイングのキックに坂田がゴールエリア付近でバックヘッド、これがふわっと浮き上がって中途半端なポジションの荒谷の頭の上を越えてゴールに収まり、3点目。これでゲームが決まった。坂田今シーズン初ゴール。

後半に入っても、ゲームのペースは変わらず。内田・小林慶行が入り、多少好転したかに思われたが、そんなところで又アルディージャのディフェンスにミス、勇蔵のバックラインからのフィード、丹羽とロニーが併走しながらボールを追うとロニーが先にタッチ、浮き球で前に突き進むが丹羽が何とか頭で触る、しかしこのこぼれにロニーが反応しており、処理に飛び出していた荒谷の鼻先で繊細なタッチでゴールに流し込んだ!これまたロニーゴー!ロニーゴー!ストライカーらしい、相手の隙を突くゴール。とはいえ、相変わらずのGKとディフェンスラインの連携のまずさ。

この後、ゲームは小康状態。Fマリノスは週末を見据えてロニー・功治を下げる余裕を見せるモノの、彼らが下がった後は攻撃が停滞。主導権こそ手放さなかったが、ロニー・功治がピッチを離れたことで攻撃のクオリティが低下、選手達もある程度スコアが開いていたこともあって、意識的には減退していたか。時折バイタルエリアでダイレクトパスが繋がるシーンなどは作ったが得点機には至らず。交代策として、オーシ・ジロー・幸宏を起用した理由として「もっと頑張らないとプレータイムはあげないよ」という若い子達へのメッセージだったのかも知れないけれど(こないだの練習試合は見れてないから……)、減退したプレーを見ていたらもっとギラギラした選手がピッチにいて欲しかったか。

結局ゲームはこのまま、ヒーローインタビューで何故かグループリーグ突破と言ってしまったインタビュアーは反省。とはいえ、これでグループの主導権を握り、又一歩突破近づいた。

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きっちりと勝ち点3を積み上げてグループリーグ突破に向けて一歩前進したこと。

坂田が今シーズン初ゴールを挙げて、ようやくストライカーとして開幕したこと。

ロニーの連発となる2ゴールで、ストライカーの本能が覚醒したこと。

怪我人や退場者など、次の試合以降に影響が出なかったこと。

良かった部分はそれぐらい、何となく中身の薄いゲームだった。

結果以上に説得力を持つモノはなく、4つのゴールとそれと同じ数の歓喜が生まれたこと。それは素晴らしいことだけど、プロセスなき結果に大きな意義はない。

だから、このゲームに関しては比較対象外。

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*大宮の事情もわからないではないし、うちが悪いわけでもない。ただ、巡り合わせとしてこうなってしまったことが残念だなーと。まー、4-0という大差で勝ち点3を得れた訳だから、他に何かを望むのは贅沢なのかも知れないけど………。

*プロセス、と書いたけれど、点差が開いたとはいえ、この日Fマリノスのサッカーがうまく回っていたか、機能していたかというと首をかしげざるを得ない。人数の少ない相手に対してどれだけ効果的なパスを繋げたか、レイソル戦のように流動的に動いて相手を揺さぶれたか、グループ戦術でフィニッシュシーンを作れたか、狙い通りの場所に狙い通りの形でボールを奪えたか、どのファクターを考えてもそんなに多くはなかった。まあ、長いボール一本で崩れてしまう脆弱なディフェンスだったから、そんなモノ必要なかったのかも知れないけれど、ああいう相手に対してもきっちりとしたサッカーが出来ることを示して欲しかった、というよりこれからもシーズンは続くわけで、チームとして目指す方向性をはっきりした上で前に進む努力をして欲しかったかな。

*で、この試合で気になったのは交代策ね。前半で3-0、しかも数的優位、週末にゲームがある、この条件から考えたら、もっと早く、そして大胆に動いて欲しかった。てか、なんでオーシ?なんでジロー?思慮遠望としてこういうゲームで結果を残して更に勢いに……なんて事を考えたのかも知れないけどさ、もうゲームをクローズし掛かっているピッチ内の選手を見たら、もっとギラギラした選手を入れるべきだったんじゃないかなーと。宏太やアーリア、乾に小椋、きっとギラギラしていたはず。あの状況でも使われないって事はそんなに信頼がないということ?無為に公式戦の数十分という時間を使ってしまったのは未来を考えると非常にもったいない。

*ま、勝ったし、4-0だから、あんまりぐだぐだ言ってもしょうがないんだけど。何となく興の削がれたゲームだったなー。ジャスティス、あそこで2枚目はないよ。

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まー、KYですよね、わかります。まー、いいや。今日は良いゲームになるといいなと、その上で勝つ。ま、どんな勝ちも嬉しいけど。とにもかくにも、次、次。

ということでここまでー。

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April 15, 2008

待望の一発 杞憂の快勝@J1 第6節 Fマリノス vs レイソル

様々な側面から見て、期待よりも不安の方が大きかった。

ここに来てのシステム変更、初めてと言っていい新たな構成、相手との相性含めて、戦前はもっと厳しいゲームを予測してた。

しかし、全くの杞憂に終わる。

やってみたら意外とうまくいってしまう、こんな見当違いなら大歓迎!(←反省してない)

2008 J.League Division1 第6節

Fマリノス 2-0 レイソル @ 日産スタジアム"久々!"「待望の一発、杞憂の快勝」
F.Marinos:14'ロニー! 71'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨"深い苦悩の中で"、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介、MF松田直樹"日々進化"、清水範久(→84'兵藤慎剛)小宮山尊信"拡がるプレーエリア、拡がる可能性"(→89'山瀬幸宏)、山瀬功治"1つのゴールではなく、6本のシュートに反省、ストイックすぎるよエース"、FW大島秀夫"李さんに褒められたよ"、ロニー"待ちに待った「ロニーゴール」!"(→71'坂田大輔)

レイソルスタメン:GK南雄太、DF藏川洋平、古賀正紘、小林祐三、石川直樹(→46'ポポ)、MF鎌田次郎(68'黄×2=赤)、大谷秀和、太田圭輔(→60'アレックス)、鈴木達也(→65'菅沼実)、茂原岳人、FW李忠成

大規模商業施設がオープンするなど、更に華やかになった新横浜から、フラッグはためく通りを抜けて見える、僕たちのホーム日産スタジアム。一ヶ月ぶりで、久々に帰ってきたなーと感慨。札幌ドーム、NACK5スタジアム、鹿島スタジアム、豊田スタジアム、ここのところ素晴らしいスタジアムばかりで見てたけど、やっぱり自分の場所はここなんだよなー、なんて思ったり。

しかし、感傷に浸ってるわけにもいきません、試合です。Fマリノスは、1トップが予想される相手に対してシステム変更を敢行。今シーズン公式戦では初めての4バック、全体的には3バック+右・隼磨と言う感じで大きなバランスの変更はないモノの、中盤もマツをアンカーに右・ジロー、左・コミーの構成は目新しい。トップ下に功治を上げ、トップはいつも通り。良くも悪くも存在感のあったロペス(怪我で出場回避)の不在、繋げる選手が見あたらない中で攻撃構築が出来るのか、ぶっつけに近い4バックは機能するのか、様々な懸念材料を感じるメンバー構成。対するレイソルは、余り調子が上がらない状態でこのゲームを迎えた。やはり、最も目を引くのはフランサの不在、昨シーズンの怪我が長引いているのか、Jで最も魅せてくれる選手なだけに不在は少々残念。石崎サッカーの体現者山根の不在もレイソルにとっては痛手。そんな中でのメンバーは、コンビネーションとダイナミズムを重視した構成。

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試合展開

試合前の不安を吹き飛ばすかのような非常に軽快な試合の入り方をしたFマリノス、中盤が近い距離感で精神的に余裕を持ってパスを紡ぐことで相手のアプローチをいなしながら攻撃を形どると、ロニーとオーシがボールを引き出して落とす、裁く、という形で相手を振り回し、一気に攻勢。その勢いのまま、決定機を生み出す。右サイド功治のCK、インスイングの素晴らしい質を伴ったボールに南・古賀は触れず、フリーとなった佑二にどんぴしゃり、綺麗に合わせて、決まった!と腰を浮かせるもバー直撃!リフレクションも押し込めず最初の決定機はモノに出来ず……名古屋の亡霊……。

しかし、攻勢は変わらず。中盤を完全に支配し、ポストとダイナミズムアクションに相手が全く対応出来いない状況、次々とシュートシーンが生まれる良い流れ、そしてこじ開ける!右サイド、隼磨のスローインを受けたマツがボックス内にループ気味のパスをスペースに流し込むと、ロニーが相手を背負いながらこれを受ける、角度はない状況だったが相手をブロックしながらゴールに背を向け柔らかいトラップで自分のボールにすると素早く反転、そして振り抜く!虚を突かれたか南も反応しきれず、手をかすめてネットを揺すった!サポが待って待って待ち望んだロニーゴール!正確なトラップからの素早い反転フィニッシュ、ストライカーらしい技術の粋の詰まったゴール、素晴らしい!こんな事出来るんだったらこだわりたくもなるよね。日産スタジアムは万雷の「ロニーゴー!」

これで、チームは乗った。ロニーのボールの置き所や次の展開をスムーズにする巧みなポスト、苦しいところでもマイボールにしてくれるオーシの足元ポスト、二つのボールポートがエースの力を引き出す。2トップが正確にボールを落としてくれる、2トップにディフェンスが引っ張られることで既に道は出来ている、この状況で山瀬功治が行かないはずがない。電車道のように一気にゴール前まで運ぶシーンを何度も作り、その中でもマツの楔を受けたシーンは圧巻。ボックス手前でボールを受けるとディフェンスをかわして腰をきっちり回して強烈フィニッシュ、南を破って決まった!と思ったが、バー。呪、呪い……。とはいえ追加点こそ奪えなかったが、守備は安定。右サイドを破られるシーンが散見されたモノの決定機とまではさせず、きっちりと無失点。前半をリードで折り返す。

後半開始のタイミングで石川に代えてポポを投入してきた石崎監督。彼の個人能力をアクセントとして使いたい狙いか。その後もアレックス、菅沼を投入し、コンビネーションを活かそうとした傾向をがらっと変えた感。Fマリノスは前半に比べて、ポゼッションに余裕がなくなりマイボールの時間が少なくなるなど、押し込まれる展開が続くが、水際で粘りながら失点を避け(右を崩され、ポポにボレーを打たれたシーンは危うかった……)、カウンターからゴールを脅かす。前半同様ポストと絡む形で功治がドリブル無双、対峙する古賀や小林祐三を恐怖に陥れる。そんな展開の中、一つの分水嶺。CKの競り合い内でファーで鎌田が飛ぶ、その中で手でボールに触った事が主審にばれてこれでイエロー、後半開始直後に一枚もらっていたことでこれで退場。好リズムに水を差してしまう。

その直後、ロニーがスタンディングオベーションでピッチから見送られ、坂田登場。その坂田が良い仕事、左サイド深くでマツが突破に掛かり、一度は阻まれるモノの底で身体を倒しながらボールに食らい付く。これが活きてボールがこぼれると、坂田が良い反応でこれをカバー、すぐさま中に折り返し、最後は功治が狭いニアをぶち抜きゴール!いつもこういうところを狙ってるから前節はバーにぶち当てた……って事なんだろうけど、この日はきっちり。7本のシュートが実った。しかし、最も評価されるべきはマツの粘り、ゴール後、彼を中心に歓喜の輪が出来ていたことがそれを物語る。

この後疲労があったのかジローが集中を欠いたり、リズムに乗りきれない隼磨が精彩を欠いたりしたものの、数的優位を活かしてレイソルを蹂躙。ゴールこそ奪えなかったが、ゲームを支配して、反撃の隙を与えず。シュート20本、プレーのクオリティでも相手を上回る形で快勝。ホームで未だ無敗!

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様々な不安要素などどこ吹く風、相手をまさに「圧倒」した見事なパフォーマンス!素晴らしいと諸手をあげながらも、自らはとても反省です。

これまでの印象や傾向で、勝手に「この選手はこうだから……」と決めつけてしまっていた。でも、実際はそうじゃない。日々の練習や試合の中で試行錯誤していくことで、枠を越え、幅を広げ、様々な状況にも順応出来るだけの力を蓄えていたと言うことなんだと思う。

日々努力、日々進化、それを体現してくれた選手達に最大限の経緯と拍手を。

そして、僕はそんな過程を見て、反省すると共に幸せを感じました。

うん、素晴らしい!

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*と言うことで見事なゲームでしたよー。予想を大きく、良い意味で裏切られたと言うことで、フラットとは言い難い視点ですが、精神的な余裕と距離感がポジティブにリンクしたポゼッションも、相互の特徴が噛み合う形で機能したアタッキングトライアングルも、ある程度テンションが統一されて少しずつ連動し始めたディフェンス面も、非常にポジティブに見えました。選手達の高い順応性と、高いプレークオリティの結果、といえるけれど、そういう方向に導いた桑原監督の手腕も又評価されて然るべき。これだけ成熟したパフォーマンスが出来るようになっていたとは、本当に驚き。

*この試合で印象に残ったのは、まずポゼッション。今までの印象を覆したコミーのプレーを見てもそうだけど、プレーへの関与意識を高く持ちながら、パスレシーブアクション、パス&ムーブという形をきっちりとやり、又前を塞がれても、自助努力を怠らず、ノッキングから逃れた。昨シーズンから少しずつ少しずつうまくはなってきたけれど、この日のパフォーマンスはもう一段上の大人のパフォーマンス。パスアングルを付ける、次を考えた動き、動き出しのタイミング、細かい要素がしっかりと詰まっていてイイプレーだった。ただ、まだまだ終わりじゃない。もっとミスなく、そしてきっちりとした目的意識を持ち、より難易度の高いプレーを織り混ぜることで、もっと良いポゼッションが作れる。ダイレクト・2タッチというプレーが多かった昨シーズンはそういう意味では質はあったし、道半ばです。

*そして、功治の好パフォーマンス。功治の調子が良かった、というのもあるのだけど、その功治の力を活かしたのがオーシとロニーの2トップ。この3人のトライアングルは見事に嵌った。まあ、ある程度わかっていたこととはいえ、この形が功治の力をこれほどまでに活かすことになるとは思わなかった。強い、又は巧い身体の使い方と高い技術が織りなすポスト、そのポストが相乗効果としてスペースメイクとなって表れ、功治に「前を向ける」状況と「一気に突き進める」スペースを与え、功治はそのアシストを受けて自らの能力を解放するかのように突き進む。どのチームも功治が怖いのはわかっているけれど、そういう状況を作れる、と言う目処が立ったのはもの凄いポジティブ。まあ、ロペスが戻ってくること、システムを3バックに戻すことなど、この形が継続されるかどうかはわからないけれど、ね。功治は6本のシュートを決めきれなかったことを悔やんでいたけど、あのアグレッシブさこそ山瀬功治、いいよいいよー。

*面白いなーと思ったのが、左サイドの「Wサイドバック」。これまでと大して変わらない?と思う人もいると思うけど、サイドに張り出すだけじゃないコミーとサイドバックというポジションもあってより攻撃参加の回数を増やした裕介のコンビは巧く回るようになってきた。コミーのプレーエリアが左サイドに限定されなかったことで、裕介の蓋にならなかったこともポジティブだし、ディフェンスに置いてコミーがサイドバックを見て、裕介がアウトサイドを見るという役割分担もきっちり出来ていた。裕介はインターセプト何本もあったし。縦のつるべといったら部分も出来ていて、結構良いかも、と思ったり。現代の欧州サッカーのトレンドとしてサイドバックを二人使うやり方が流行り出してると思うし(アーセナルのサニャ&エブエとか)、もう少し見てみたいかな。

*選手評、まず何よりもロニー!待ってた、本当に待ってた。だからよかった……。繊細なボールタッチと反転シュートはストライカーとしてのクオリティ。ポストもこの日は高い位置で出来ていて、功治をうまく活かしてくれたし、ほとんど言うことなし。ロニーにとっては近い位置でサポートしてくれる選手の方がやりやすいと思っていたけど、こんなに嵌るとはねー。この日のマッチデーのカードはロニーで、運命だったのかなー。とにかくナイスゴール!ロニーゴー!

*マツも良かった。どんどんどんどん進化している感。ビルドアップに置けるチャレンジ意識、ミスの少なさ、ポジショニングなど、質が高いプレー。守備面でもバイタルケアを核にオーバーラップ後のカバーなどにも意識を裂いて、チームのためによく働いてくれてる。河合が戻ってくるけど、外すのもったいないぐらい。運動量、ぐらいかなー。でも、あの時間帯にあそこで良い仕事してるから、運動量という課題も克服しつつあるかな。◎。

*コミーも良かった。サイドプレーヤーとして張り付いちゃうんじゃないかと心配してたけど、自由なポジショニングでボールに良く絡み、積極的な攻撃姿勢も出して、サイドへのケアもしっかりこなした。正直予想外。サイドの時でもこれぐらいボールへの関与意識が高いともっと良くなると思う。新境地開拓。

*隼磨がチームのリズムに乗れなかったのが残念。無為なロストを避ける、と言う意味での選択は悪くないし、チームのバランスを見てるのはわかるけど、プレーの積極性がちょっと落ち気味。チームとして左偏重の側面があって、右はどうしてもバランスを見ざるを得ないとはいえ、隼磨には隼磨の良さがあるから、出して欲しいなー。もっと出来る。

*桑原様、疑って申し訳ありませんでした。ここまで嵌ると思わなかった……。次は3バックに戻すのかしら、デニ○対策。後は守備の整備を尾根が致します。

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と言うことでナイスゲームの後は、気持ちがほくほくですな。でも、浮かれてばかりいられず、三ツ沢で大宮!鬼門だけど、ここでも良いプレーを!ということでここまで。

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*久々の日産スタジアムは、やっぱり自分の場所という感じがして嬉しかったなー。ここのところ素敵なスタジアムで試合を見ることが続いてたから物足りないかなーと思ってたりしてたんだけど、やっぱり違う。日産スタジアムが僕のホーム。

*トリコロール丼1500円はびっくりした。食べてないけど。

*レイソルに関しては、フランサいないと機能不全、って感じだね。ハブとなる選手というか、スイッチを入れる選手がいないから、プレーが連動していかない。李が全く収まらず佑二・勇蔵に屈したこともあるのだろうけど、お得意の対角線を意識したカウンターもほとんどなかったし、チームとしての機能性が落ちている感。追い越す意識とかは感じるから、後はそれをいかに使えるか、ということなんだろうけど、いかんせんやみくもに……だからね。茂原のキープをスイッチに出来れば少し変わる気はする。それでなければ、左はアレックスの法がいいかなー。それと、守備。以前はもっとアグレッシブだと思ったのだけど、案外緩かったし……山根がいないのもあるのかな。石崎監督も色々苦しいだろうね・・。現状ではちょっと厳しいかなーと。ま、リベンジ出来て良かったけど、フランサいる状態でやりたいな。

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April 08, 2008

こういう日もあるさ@J1 第5節 グランパス vs Fマリノス

ま、そういうこと。

反省すべき点は反省し、修正すべき点は修正する。今すべき事はそれだけだと思うから。

2008 J.League Division1 第5節

グランパス 2-0 Fマリノス @ 豊田スタジアム「こんな日もあるさ」
Grampus:32'フローデ・ヨンセン 89'杉本恵太

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介、MF松田直樹"松田直樹病発症"、山瀬功治"謝るな"、田中隼磨"二つの失態"、小宮山尊信(→64'清水範久)、ロペス"剛力及ばず"、FWロニー"足りないのはゴールだけ"(→72'坂田大輔)、大島秀夫"not his day"

グランパススタメン:GK楢崎正剛、DF竹内彬、バヤリッツァ、吉田麻也、阿部翔平、MF小川佳純"妖精の申し子"、中村直志"変貌"、吉村圭司(→59'山口慶"一手目")、マギヌン(→74'杉本恵太"今やトラウマ、二手目")、FWフローデ・ヨンセン"もう勘弁して下さい"(→82'増川隆洋"現実的な三手目")、玉田圭司

太陽まぶしい名古屋は汗ばむ程の陽気、矢場とんで腹ごしらえをして向かった豊田スタジアムは四隅に打ち付けられた楔が印象的。スタジアムからの眺めは爽快、急勾配で鹿島と同様にやはり感動。でも、上位対決にしては観客数は少し寂しく、熱を余り感じなかったのが残念なところ。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは連戦ながら快勝の流れを重視して、スタメンを全く弄らず。ベンチメンバーがアーリアから小椋、乾から宏太に代わったことが変更点。対するグランパス、前節ゴールを挙げた増川から現状ではポジションを掴んでいる吉田麻也に戻したことが目に付く。好調の小川佳純&竹内彬、マギヌン&阿部翔平の両アウトサイドに対し、隼磨・コミーが周囲のサポートを受けながらいかに対抗出来るかがキーか。

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試合展開

どちらも緩いような感覚を受ける立ち上がり。互いに集中力を欠いたようなミスが多く、スピード感に欠けるにも関わらず、アプローチの強度が弱く、又組織として奪い所を定め切れていないため、簡単にゴール前までパスを繋がせてしまう。攻守どちらともクオリティが伴っていない感があり、どこかふわっとした感覚を受ける。

そんな展開の中でどちらが先制点を獲るのかに焦点が集まる。Fマリノスは緩いゾーンを苦にせずトップに楔を入れ、収縮してくるところを局面打開することでチャンスを生みだすのに対し、グランパスはアウトサイドを起点にオーバーラップやワンツーなどのコンビネーションプレーで変化を付けて局面を打開することを突破口を開こうとする。そんな流れの中で徐々にリズムを掴んだのはグランパス。狙いとする攻撃でFマリノス攻撃陣を守備に追わせることで主導権を握ると、マギヌンとポジションチェンジして左にポジションを獲った小川がダイナミックなフリーランニングで存在感。そして、その小川が突破口を開く。

左サイドライン際、阿部との縦のワンツーで小川が抜け出すと、何とか追いついた隼磨との1vs1、ここで小川はキュキュッとキレの良いフェイクと加速で隼磨を出し抜き、そのまま低く速いボールを中に供給、このコースが絶妙、哲也とDFの間に入る処理の難しいボール、佑二も哲也も触れず、そのまま裕介のマークを外しファーに待ち受けるヨンセンが押し込み、先制点。隼磨の1vs1の応対とか、中のポジショニングとマーキングとか、色々と緩かった部分は否めないにしても、小川のキレのあるプレーは見事だったか。相手も緩かっただけに先制点が欲しかったんだけど……。

しかし、返す刀でFマリノスにも決定機が訪れる。中盤で楔を受けたロニーが収縮してきたグランパスディフェンスをすり抜けて中央でフリーとなると、前には功治・オーシ、そして右サイドに全速力で駆け上がる隼磨が。ロニーは完全にフリーとなっていた隼磨へとラストパス、そのパスを受けて一気にボックス内に入り、フリーでシュート!しかし、枠に収めることは出来ず……。中がフリーだったとはいえ、あのプレーはシュートでOK、あそこまで行って撃たないのは間違ってる。でも、枠に……。結局前半はグランパスペースのまま、1-0で折り返す。

後半のタイミングでの両チームの選手交代はなし。流れは変わり、Fマリノスが前への圧力を強め、攻勢に出る。前半から入り続けていた楔を起点に、ロペス・功治が中盤で強さや技術を見せて局面打開、サイドも高い位置に出て攻撃に絡む形で主導権を握り、チャンスも次々と生まれる。クロスのリフレクションをロニーが強烈にジャンピングボレーで叩いたのを皮切りに、セカンドボールをマツがもう一度ヘッドで前に送り返すと、その浮き球をうまく相手をいなして自分のボールにしたオーシのループシュートで狙ったり(バー直撃)、途中交代で入ったジローが細かいパスの繋ぎからミドルを狙ったり(枠外)と、ゴールに近づく。劣勢のグランパス、ここでピクシーが動く。吉村に代えて、山口を投入。山口に楔への警戒、入った後のパッキングを意識させ、制御しきれなかった中盤守備が修正。それでも押され気味と見るや、カウンターを意識して、Fマリノスの天敵杉本でロングカウンターを意識する。

疲れが出てきたのか動き出しが鈍り、ジローの投入も一時的な活性化をもたらすぐらいにしか至らなかったFマリノスは、ロニーに代えて坂田を投入。坂田はサイドに開いてボールを引き出すイメージ。とはいえ、押し込んでいてスペースはなく、なかなか突破口が開けない。しかし、押し込む展開は変わらず、Fマリノスがどうこじ開ける、グランパスがどう守るかは変わらない。そしてこの日最大のビッグチャンスが訪れる。ボックス内正対した相手を隼磨がこじ開けて低く速いクロスを供給、ニア坂田飛び込む!打ち切れなかったモノのそのこぼれ球、後ろに陣取っていた功治の前にこぼれる!間髪入れず振り抜く!しかしこれがバー直撃……。楢崎、そしてゴールカバーに入った選手が目に入ったのか、上を狙ったのだろうけど……。ことごとく枠を嫌われる展開に、今日はマリノスの日じゃないのかと言うことが頭をよぎる。

それでも攻め続けるしかないFマリノスは、ヨンセンに代えて増川を投入し、バックラインに高さを加えたグランパスディフェンスに対し、力づくの強引な突破やら粘り強くイーブンボールを追うことでチャンスの種を拾う。泥臭く得たCK、左サイド功治のインスイングのキックがうまくニアを抜けてオーシにドンピシャ!オーシもきっちりと頭でミートし決まった!と思われたが、ここで楢崎ファインセーブ……。そして、ことごとく決定機に置いてゴールに嫌われたゲームは、それに見合う結末を迎える。セットプレーのセカンドボールがグランパスボールに、自陣フリーで前を向いた小川の先には一人前に残っていた杉本、そしてスルーパスがコミー・隼磨を通り、反応して裏に抜け出した杉本へ……杉本は図抜けたスピードで隼磨を置き去りにし、哲也までかわしてゴールに沈め、これでThe END。ピクシー采配ズバリ。バックラインの強化で高さと強さを加えて猛攻に耐え抜き、スライド式にトップに入った杉本が狙い通りの形で結果を残した、山口含め3枚共全て意義のある交代であり称賛に値する。でも、オフサイドだろ?ま、しゃーない。結局ゲームは2-0、グランパスは無敗を維持、Fマリノスは今シーズン2敗目となった。

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敗因を探せば、いくらでもある。

指折り数えれば片手では足りないゴールチャンスを一度も決めきれなかったFマリノスと片手でも充分のゴールチャンスをヨンセンと杉本がきっちりとモノにしたグランパスの決定力の差。

ジロー、坂田は展開にそぐわず、若き才能溢れるプレーヤーは信頼しきれず、システムを変えることを嫌い……と、流れを変化させることも加速させることも出来なかった桑原監督と、必要な時に必要な駒を柔軟に選び、厳しい展開を堪え忍び、勝負を決める力をチームに与えたストイコビッチ監督の采配の差。

勝負を分けるだけの差があったのは間違いない。しかし、それは一つの勝負に置ける差に過ぎない。それに気を病む必要はなく、選手達にも監督にも前を向いて欲しい。勝負にこだわり過ぎるのもまた、必ずしも良いことではないのだから。

まだまだ道半ば、でも道半ばだからこそ、すべき事がある。

悔しい負けは未来への布石。

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*なんだか周辺では良い評価のゲームとされてるみたいだけど、現地で見てると、白熱した展開とはいえ、良いゲームには見えなかった。Fマリノスのパフォーマンスを考えても、FC東京戦のような集中力も運動量もアグレッシブな姿勢は見られず、雑なプレーも非常に目立った。良いプレーも少なかった。グランパスの方もレッズ戦のセンセーショナルなパフォーマンスに比べると、ボールの流れも選手の動きも少々重く、守備に関して厳しさを欠いた。互いにトップパフォーマンス同士で出来ればもっと良いゲームとなったと思うだけに、少々その辺は残念だったかな。てか、そういうゲームが見たかった。

*鍵を握ったサイドの攻防、残念ながら机上の空論を崩すことは出来ず。4-4-2と3-4-1-2、アウトサイドの数字を見れば2vs1というのは定説。その中でボランチやストッパーが数的不利を作られないようにカバーしていたけど、そこで引っ張られたことで全体的にバランスを崩されたことを見ても、サイドの攻防で主導権を握っていたのはやはりグランパスだと思う。決してアウトサイドのプレーヤーだけの問題じゃないからこそ、これは解決すべき問題。特にアプローチに置ける役割分担(トップが戻るのか、ボランチがカバーに入るのか、ストッパーがスライドしてサイドを前に出すのか、整理が付いていない)は急務。いかにバランスを崩さず、そして5バックの状況を作らないで守れるかというのは考えるべきかなーと。というのも、現状に置いてアウトサイドのポジショニングは間違いなく現状のチームのバロメーター。彼らを後手に回らせずに高い位置に押し上げる事が出来るか。てか、4バックも視野に入れて良いと思うし、捨てるべき選択肢ではないと思う。桑原さんは現状頑なに4バックをやろうとしないけど、裕介の今の役割を考えれば変則的な4バックでも良いと思うし。逆に勇蔵のスピードとカバー範囲を考えればコミーの攻撃力も活かせる。指導出来ないとか自分の限界をチームに押しつけるのは正直noでしょ。

*上記のシステム上の構造的欠陥といえるサイドでの数的不利以外にも、変化とリスクを恐れすぎる余り試合の中で流れを変えきれない保守的な采配、試合ごとにコロコロ変化し定まらない組織的な守備手法、ある程度選手に任せているという中で選手の組み合わせに齟齬の生まれる攻撃陣の人選など課題はまだまだ考えるべき事はあると思う。特に攻撃陣の人選に関しては、一考の余地有り。結果云々じゃなくて、選手の特徴と必要な要素において齟齬を感じることがある。桑原さんが選手にある程度任せると言うことを考えているのであれば、そういう細やかな部分に意識を裂くべきなんじゃないかなーと。例えば、ロニー・オーシ・ロペスのオフェンシブトライアングル。ロペスはどちらかと言えば自分のキープに反応してアクションを起こす選手が多く欲しい、しかも足元ではなく、スペースへ。そういう意味では坂田の方が相性は良いかも知れない。ロニーは足元の技術が高く、裏一辺倒と言うより自分が一度楔を受けて、その後のアクションで相手を出し抜くようなイメージが強い。だからこそ、ロニーの近くに良いアングルで動き出しサポートに入ってくれるようなアタッカーの方が相性が良いのかも。そういう意味では功治が高い位置に上げるとか、宏太やジローがいた方がやりやすいのかも知れない。0か1じゃないけど、様々な取捨選択も視野に入れても良いかなーと。1ヶ月で見えてきた部分はあるかなーと

*しかし、ピクシーの采配は見事だった。バイタルケアが甘く、楔を制御しきれなかった所で山口慶をアンカーに入れて中盤守備を修正。カードもらっていたマギヌンに代えて杉本は中盤の運動量とロングカウンターのスピアヘッドとして、劣勢強まるとヨンセンに代えて増川だけど、単純にバックラインを増やすのではなく、阿部を一列前に上げ、玉突き的に杉本をトップへ入れた采配は、バランスを代えず、守備の強度を高め、攻撃の脅威も下げることなく、と非常に見事な采配。3枚目の切り方を意識した上での2枚目の選択は特に素晴らしい、リッピみたい(褒めすぎ)敵ながらあっぱれ。チームは重かったけど、采配の妙に助けられたとさえ言えるかも……。ピクシー、格好良くて、采配もうまくて、ガッツポーズも画になって……ずるいぞ。

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ま、結果に関しては、こういう日もある、で済ませても良いと思ったり。シュートが決められなかった事やら、簡単にぶち抜かれたこと、マークを外してしまったことを悔いても勝ち点は帰ってこないし。次、ホームで頑張りましょう。FC東京戦のようなパフォーマンスを是非日産スタジアムで!

ということで、ここまで。

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*トヨスタ、凄いよねー。カテ5のメインとバック空いたら一番上で見てみたかった。スタジアムまでも近いし、交通手段も二つあるから、電車もそんなに混まない。味噌カツ、シロノワール制覇したから来年はひつまぶしと天むすとえーとえーと、ま、いっか。

*ちなみに今回はぷらっとこだまで日帰りで行ってきました。新幹線大好き。うきうきしちゃうし、楽、とてもリラックスした旅が出来ました。僕はこの名古屋後は当分遠方アウェイに行けないから、その雰囲気を充分に味わえたのは良かったかなーと。やっぱり勝たないと、魅力半減だけどね。

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April 04, 2008

エースの開花@J1 第4節 Fマリノス vs FC東京

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色鮮やかな三ツ沢の桜も霞むような俺たちのエースの開花。

やっぱりエースはこうでなくちゃ。

2008 J.League Division1 第4節

Fマリノス 3-0 FC東京 @ ニッパツ三ツ沢球技場「エースの開花」
F.Marinos:46'&89'山瀬功治! 57'ロペス!

F.Marinos Offcial

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF栗原勇蔵"Y3"、中澤佑二"Y3"、田中裕介"Y3"、MF松田直樹"素人の成長"、山瀬功治"喜び配達人"、田中隼磨"集中!集中!"、小宮山尊信"ゴールへの執着"、ロペス"お披露目"(→77'兵藤慎剛"いい、凄く")、FWロニー"ロニーゴール待ってる、超待ってる"(→75'坂田大輔)、大島秀夫

FC東京:GK塩田仁史、DF徳永悠平、佐原秀樹、茂庭照幸、長友佑都、MF羽生直剛(→77'浅利悟)、今野泰幸、梶山陽平、森村昂太(→46'大竹洋平"ミニファンタジスタ")、川口信男(→50'カボレ)、FW平山相太

春の三ツ沢らしく桜満開、周辺ではお花見を楽しむグループがあったりと、春と言うことを感じさせる中でのリーグ戦第4節。平日にも関わらず、三ツ沢効果で出足は非常に好調、早くからかなりの勢いで席が埋まり、11000人の観客がこのゲームを見つめた。

メンバーに目を移すと、Fマリノスの方は前節と変更なし。ベンチメンバーが乾に代わって兵藤が入ったくらい。注目は高い期待を集めながら未だノーゴールのロニー、今日こそ決めてくれと言う熱烈な期待が何度も繰り返されるチャント、横断幕、ゲーフラから感じられる。対するFC東京は怪我人が続出するなど、メンバーを入れ替えざるを得ないといったところか。梶山が何とか復帰にこじつけたが同様に復帰と目されていたナオはベンチ外、エメルソンもまだダメ。その中で城福監督はかなり思い切った選手起用、2年目の森村をスタメンに抜擢、またここまではそんなに多くの出場機会を得ていたわけではなかった平山、川口の起用に踏み切る。現在売り出し中のテクニシャン大竹、真価を発揮しつつあるカボレはベンチスタート。

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試合展開

序盤、アグレッシブなプレー姿勢がうまく回る形でFC東京は立て続けに森村がチャンスを掴むなど攻勢に出るが、相手の前掛かりな姿勢が生む中盤のスペースを功治やロペスがドリブルで素早く突く形でのカウンターで反撃。強烈なる期待を背負ったロニーも周囲をうまく使うプレーをしながら、フィニッシュのチャンスを得るが、塩田を破るには至らず。ペース自体はカウンターがうまく嵌っていたFマリノスが握っているように見えたが、FC東京も中央でのポゼッションからサイドバックの押し上げを使ってチャンスを作るなど、一進一退の攻防と言えたか。

そんな展開の中、前半のハイライトは36分左サイドでボールを引き出した功治はゴールに向かってドリブル開始、寄せの遅さを見計らって少々距離のあるところからミドルシュート!右足から放たれた強烈な弾道はニア高い位置と素晴らしいコースに飛ぶが、塩田が右手一本ではじき出された。しかし、このゲーム、前半から功治はマツの援護射撃もあってか高い位置でプレーすることが多かった。そして、これが布石となる。前半はスコアレス。

ハーフタイムで城福監督は森村に代えて大竹を投入し、先制点を奪いに掛かる。しかし、その交代の効果を確かめる前にゲームが動く。ホイッスル直後、佑二の適当なクリアボールからの展開、このボールが相手陣左サイドに上がるとオーシが佐原と競りながらも、走り込む功治へ落とす。受けた時点でゴールまでの道筋が見えるかのように前が開き、一気にスピードに載ったドリブルでボックス内に進入、対応に来る茂庭をキュッ!という音のするよう切り返しで逆を取り、そのまま素早く右足振り抜く!鋭いシュートは塩田を破り、先・制・点!これぞ山瀬功治!のゴールというようなビューティフルゴールに震えた!形的にはショートカウンターのような形になったが、FC東京は佐原の浮き球処理時のポジショニングの悪さが仇と出たか。

しかし、ビハインドメンタリティを見せて、FC東京も反撃に出る。川口に代わってカボレを投入し、平山との2トップにして前への圧力を増やすと、その利が出たかクロスボールを平山が折り返し、大竹がシャペウで応対に来たマツをかわして左足!良いコースに飛んだが、これは哲也がセーブ。決まらなかったがこのプレーが、FC東京のアグレッシブなプレーの呼び水となる。

少々旗色が悪くなった感のあったFマリノスだったが、セットプレーを活かしてこの情勢を一気に吹き飛ばす。右サイドからクイックにショートコーナーを始めると、ボックス角当たりから功治がインスイングのボールを中に供給、これが手前のディフェンスの頭にかすめることでコースが代わって平山の頭を越え、そこに入ってきたのがロ・ペ・ス!マーカーの内側に入って特徴的な爆発した頭で合わせると、ファーサイドに決まった!本当に久っっっ々の外国人ゴール!多少運に恵まれた部分はあるにしても、ゲームの中では非常に重要なゴール。

これで乗ったFマリノス、アグレッシブなプレー姿勢が最前線からのアプローチや中盤でのディフェンスに現れ始め、又前半から非常にチャレンジングなパスセレクトを見せていたマツが鋭く激しく相手の攻撃の芽を摘み取るなど、FC東京の攻撃を次々に遮断、そしてボール奪取後はバランスの崩れた相手陣を一気にカウンターで攻め込む。ロニーに二つのシュート、コミーは3匹目のドジョウを狙って中に切れ込んでのシュートを狙うなど、フィニッシュへの意識も高く、完全にピッチ上を支配した。

余裕のある状況の中での交代策もそれなりに妥当か、この日もゴールの神様にだけは嫌われてしまったロニーに代えて坂田でチームの勢いを更にシフトアップし、ハイテンションなプレーが続き中盤での運動量が落ち始めたところでロペスに代えて兵藤を投入し、中盤での走り回らせることでチームのグルーとする。終盤に、オーシ、坂田が決定機を逸したりとしたものの(坂田は決めて欲しかった……功治が左サイドで二人に囲まれながらダブルなルーレットで切り抜けてエンドライン際を突破、最後は速いグラウンダーを流し込み、坂田が飛び込むも枠に飛ばせず……しかし、功治の突破は感動モノ)、最後の仕上げはこの日の主役。ペナルティアーク付近での浮き球、オーシが空中戦を制して押し上げてきていたマツに落とすと、アピールに気付いてマツもシンプルに落とす、そしてそのアピールしてたのが背番号10!丁寧に落とされたボールを右足で強烈にシュート!これが素晴らしいコースに飛び、ポストをかすめてネットを揺すった!スーペル功治!最高!くるくる回ってゴールの喜び!結局ゲームは3-0!内容も結果も伴うキモチイイ快勝にFマリノスサポーターが酔う夜となった。

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抜群の強さと対応力で堅陣を築く「Y3」バックラインが土台となり、バランスとセンスで掴み始めた松田直樹が中盤で奮闘する

そして、その後ろ盾を得て高い位置でのプレーすることで今シーズンの開花を迎えたFマリノスのNo.10。

チームとして活かすべき武器が定まった今、方向性は定まった。

自信を持って、さあ、名古屋へ。

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*いやはや、こうもうまくいくとはねー。相手がかなり主体的にポジションを崩して攻撃参加して来るチームだったから、その攻撃参加に対応しきれるかなーという要素を懸念しながらも、空いてくる中盤のスペースをカウンターで突けるチャンスは出てくるかなーと思ってはいたけど、こんなに嵌るとは思わなかった。多少のリスクをバックラインとマツで負って、チームとして功治を高い位置に押し上げることで前へのスピード感と推進力が全面に出てきた。ロペスもこれまでに比べたら中盤でシンプルに裁くシーンが増え、少しずつプレーセレクトが状況に応じるようになってきた。後はこれが最前線のロニーとオーシと絡み合ってくれば、そのまま崩して獲れるシーンも出てくるはず。ただ、これはあくまでもリスクを負いきれるときこそうまくいく。相手の攻撃を押さえつけられないと、数的に厳しい場面での対応を強いられるというのもチームで理解しなきゃいけない。特に次のゲームではこの試合のように制空権を獲れるとも思えないし、サイドで数的優位を作ることに大きなプライオリティを置くチーム。この日うまく行ったからと言って、単純に今後も、と言うわけではないかなーと。ま、それでも山瀬功治にはその価値はあると思ってるけどね。

*前の試合で負けたことも影響していたと思うのだけど、精神的に充実したプレー出来ていた感あり。マツの「チームのために俺は後ろにいた方が良い」という言葉もそうだし、ロニーはもちろんのこと、ロペスもある程度しっかり追うようになってきてる(サボる場面もあるが)など、一人一人がしっかりと責任を持ってプレー出来ていたと思う。そして、積極性。これはアタッカー達だけじゃなく、後ろの選手にも感じられた。これまでなら躊躇してやめてしまうようなシーンでチャレンジしたパスで攻撃構築の一歩目を作ることでリズムを淀ませなかったマツ、カードをもらっても逃げずに前へのチャレンジを続けてボールカットを狙った裕介、自信を持って仕掛け続けているコミーにしても、ポジティブな積極性を感じた。ポジティブに回るときと、回らないときと言うのはあると思うけど、持ち続けなきゃいけない姿勢だとは思う。

*まー、この試合では余りネガティブなプレーは見られなかった。構造的な欠陥、組み合わせ的な懸念材料はあるけれど、そういうのはこういうゲームで書くのは野暮かな。強いて言えば多少集中を欠いたプレーややってはいけないプレーが見られたこと、そしてチャンスはありながら決めきれなかったFW陣、かな。特に隼磨、何度も怪しかったぞー。裕介も一回ちゃんと身体を入れなくてつっつかれそうになったシーン、あれでやらかしてたら積み上げてきた今までの信頼台無し、今大事なとき、最後までしっかり。FW陣はとにかくフィニッシュへの積極性、決める決めないの前に撃つシーンでの躊躇はもったいない。迷わないで。ロニーは抜きに行ってほしいかなー。外してシュート、みたいな。

*選手評は3人。まず俺たちのno.10!抜群のキレとシュートのフィットはもう言葉が出ない。入らなかった前半のミドル、1点目のドリブルからのシュート、3点目の抜群のコースへのシュート、全てが素晴らしかったし、1点目はここだ!というところへとドリブルで突き進んでのシュートに震えて鳥肌立ったよ。もう最高。戦術面での役割はというと周囲のサポートのおかげ、と言う言葉が最も。かなり高いポジショニングでボランチとは思えないようなプレーが出来たのは、マツやバックラインがある程度功治がポジションを空けることのリスクを負ってくれていたから。ただ、彼自身もの凄い運動量でそれに応えた。今までもかなり走って攻撃に絡もうという姿勢を出していたけど、思い切りよく上がっていって、速いタイミングでのサポートやダイナミズムアクションで攻撃の厚みを加えた。今のうちに最も必要なのはボールポートとなれる前線のトライアングルへの速いサポート、そして受け手となるフリーランニング、功治がその役割を負ってくれれば攻撃はもっと回るようになる。どちらにしても哲也の言葉通り、なんだかんだ言ってうちのチームは功治のチーム。それをしっかりと定めるのは悪い事じゃない。それに応えてこそエース。その割り切り方、悪くない。

*で、マツ。上でも触れたけど、良かったねー。終盤へばるのは致し方ないとは思ってるからそれは置いておいて、チームのためのポジショニング、チャレンジングなビルドアップ、そして潰し、積極的かつ献身的で効いてた。ポジションを崩すことではなくバイタルを埋めることに意識を裂くようになったことでバランスが良くなったことが一番。多少、バックラインに吸収されたり引き出されたりして空けるシーンはあったにしても、基本はバイタルで迎撃。相手も梶山を経由する攻撃が多かったから、潰し所を定めて迎撃しまくってた。その後の繋ぎも積極的だったし、これを続けたいね。

*そして、兵藤。短い時間というのもあったと思うけど、非常に良く動き回ったことは好印象。特に良かったのは、連続性のあるプレー。終盤チームが疲弊して選手間の距離が開き、パスの選択肢が減ってきていた中で、出して動いて、又受けようと走るプレーはチームを助けた。僕はアーリアかなーと思ってたんだけど、兵藤を使ったのはヒット。個人的に功治の所にも書いたけど、ボールの収まるプレーヤーが多いから、その受け手となれる選手というのはこのチームにとって今後重要な意味を持つと思うので、このプレーを続けて欲しいな。

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とにもかくにも最高です。それ以外言うことない。名古屋でもこんな気分が味わえたらいいな、一緒にいるからこその幸せ。うん。

ということで、きょうはここまでー。

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*城福東京について少し。核となるべき梶山が負傷明けでコンディション不良、起点として期待した平山が完全に押さえつけられたことで攻撃が回らなかったことで瓦解した感じだけど、やろうとしているサッカーの土台は少しずつ揃ってきているのではないかなーと。中盤でのトライアングルを確保できていて、後方からのダイナミズムの付随で相手を崩すというコンセプトはチームに浸透している。後は、プレーの精度を高め、アタッキングエリアでも流動性を発揮して相手の守備陣を崩す・ずらすということが出来れば、面白そう。この試合ではあまり見せれなかったけど、カボレ・大竹も可能性は感じる。このコンセプトの具現化のためには回り道はないと思うので、逃げずにやっていくしかないかなーと。ただ、リスクマネジメントがほとんど出来ず(3ボランチが攻撃参加する事が必要なわけだけど、その分スペースが空く。かといって切り替え自体はそんなに速くなく、カウンターを制御するようなフォアチェックへの意識も感じなかった)、相手の苦手なこと、嫌がることを軽視しすぎる傾向があるのは気になるかなー(うちとしては右サイドに川口を張られてたら厳しかった。コミーが蓋をされると引っ張られて、攻撃の選択肢が減って、攻撃が閉塞していたかも知れない)てか、ナオもノリカルもいないから、らしくなかったと感じるのは僕だけ?まー、僕が好きなだけかも知れないけど(ノリカルは嫌い、うちに酷いことばっかりするから。でもエンターテイメント的に素敵な選手だから複雑、FK見事)

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April 02, 2008

僅差の勝負が示すモノ@J1 第3節 アントラーズ vs Fマリノス

勝負は僅差、しかし、ピッチ上で表れた差は決して僅差とは言えなかった。

技術、意識、戦術、まだまだ王者には及ばない。

表れた差を真摯に受け止めることが第一歩、その一歩を踏み出せばチームはもっと強くなる。

2008 J.League Division1 第3節

アントラーズ 2-1 Fマリノス @ カシマサッカースタジアム「僅差の勝負が示すモノ」
Antlers:33'マルキーニョス 85'ダニーロ
F.Marinos:67'小宮山尊信

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"神通力届かず"、DF栗原勇蔵"超反省"、中澤佑二、田中裕介"どんどんよくなる"、MF松田直樹、山瀬功治"負担増"、田中隼磨、小宮山尊信"コミーゾーン"(→89'清水範久)、ロペス"トラップでかい!"、FWロニー"負のスパイラル"(→86'坂田大輔)、大島秀夫

アントラーズスタメン:GK曽ヶ端準、DF内田篤人(→87'伊野波雅彦)、岩政大樹、大岩剛、新井場徹、MF青木剛、小笠原満男、本山雅志、野沢拓也(→72'ダニーロ"ジダニーロってやつ")、FW田代有三(→82'興梠慎三)、マルキーニョス"あぁもう!なんでいつもいつも"

海沿いの強風と冷たい雨のカシマスタジアム。初めて辿り着いたカシマスタジアムは素晴らしいグルメと抜群のオーバービュー、フットボールパークとしての魅力は十分。期待と不安が入り交じりながらも、王者との対峙なだけに好ゲームを期待。

そんな中で互いのスタメンは現状のベストチョイスとも言えるメンバーが並ぶ。Fマリノスはナビスコで若手を起用したモノの、桑原監督に抜擢を促すには至らなかったようで開幕戦と同じメンバーが並ぶ。鹿島の方も昨シーズンのレギュラーメンバーがずらりと並ぶ、不動の布陣。ベンチにはテクニシャン・ダニーロ、キレのある興梠が控える(フラグ)

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試合展開

互いに様子を見ることなく、仕掛け合うような立ち上がり。Fマリノスがカウンターから速く攻めきる形でゴールを脅かせば、鹿島は流れるようにボールを動かしてサイドを崩す主体的な攻撃でFマリノス守備陣を振り回す。時間と共にゲームは落ち着くかと思われたが、互いに攻める姿勢は失わず、アグレッシブでテンションの高い攻防は続く。Fマリノスはコミーの強烈なシュートのリフレクションがフリーでポジションを獲っていたところにこぼれてきたり、うまく相手ディフェンスラインの隙間を突いて抜け出したりとロニーがチャンスに絡み、アントラーズはポゼッションの中で隙を見いだし、質の高い楔を打ち込むことでボックス内に進入し、スキルを活かしてフィニッシュに持ち込もうとする。しかし、高い集中力を伴った守備で双方が堅陣を築いたこともあり、ゴールを許さず。レベル高い攻防に、スタジアムには張りつめた空気が流れる。

そんな張りつめた空気を壊したのがミスだった。徐々に鹿島のポゼッションされる時間が増える中で、アプローチが後手に回ったこともあってに振り回されると、波状攻撃を喰らう。何とか勝負パスを裕介が身を挺してカットしたこぼれ球、下がってきたロニーがこれに反応し、マイボールにしようと近くにいた味方に戻そうとしたところでこのバックパスがずれて田代に渡ると、田代はシンプルにフリーでサポートに来ていた小笠原へ。小笠原は左に向かってシュートコースを探ると見せかけて、スイッチするような動きを見せたマルキへヒールで残した!素晴らしいお膳立てにマルキはきっちりと応え、右足から放たれたミドルシュートで哲也を破った……。哲也惜しかった……抜群のコース、威力、そしてスリップしやすい濡れたボールとネガティブな要因が災いしたかはじき出しきれなかったかー。しかし、元凶はロニーの集中力を欠いた安易なミス、自陣では絶対にやってはいけないミスだったのは言うまでもない。鹿島はそのミスをきっちりと突いたとも言えるが、その抜け目なさに王者の風格、小笠原のスイッチに完全に出し抜かれ、マルキのミドルも最高のシュートだった。

このゴールでゲームは完全に鹿島のモノに。奪われた後の素早い切り替えと収縮の速いプレッシングがFマリノスの攻撃構築を追いつめ、奪えば薄い守備陣を一気に突き崩そうとする。精神的余裕を失ったFマリノスは追加点こそディフェンス陣の粘りもあって免れたが、ミスが増え始めて、攻撃のリズムを完全に失った。前半は0-1、厳しい展開。

後半開始のタイミングでの交代はないが、ケツを叩かれたかビハインドのFマリノスはキックオフから激しく攻め立てる。オーシが立て続けにビッグチャンスを得るなど(隼磨のクロスのこぼれ、コミーが拾ってオーシに繋ぎ、エアポケットのように空いたスペースから右足で狙うも枠外。大岩の軽率な対応で得たチャンス、右サイドからロニーが素早く精度の高いクロスを中に供給するとうまく前に入ってこのクロスにボレーで叩こうとするもしっかり当たらず、二つとも大きなチャンスだった)、勢いある攻撃で鹿島を飲み込もうとするが、結果が付いてこない。しかし、それは序盤だけ。Fマリノスの勢いを裁き、空いたスペースを有効に使う速い攻撃で相手陣へと押し込み返すと、奪われた後は二の矢、三の矢の如く襲いかかるような素早いアプローチに攻撃構築させない鹿島のゲームコントロールの前に、一気に勢いはしぼんでしまう。
この中で功治が小笠原との競り合いを制し突破を計ると、そのまま回り込むようにボックス内に突入するが、大岩が強烈なカバー。足ごと狩るようなディフェンスに功治は足を痛める。ボールに行っているといえ、斜め後ろからの危険なタックルだった。。

リードしていることもあり曽ヶ端が憎いばかりの時間稼ぎをし、攻撃に出れば高い技術とシンプルなプレーで道筋が見えるような形でフィニッシュに繋げていき、守備では局面で数的優位を作るだけの運動量と機動力を保持しながら、サイドで後れを取っても中のマークにズレはなし、緩みは感じられない。Fマリノスの狙いなき粗い攻撃構築やミスもあってか、鹿島は完全にゲームを手中に収めた感があった。しかし、サッカーはわからないもの、全く予兆のないところからゴールが生まれる。佑二が積極的に攻撃構築して左に展開、佑二のオーバーラップで数的な余裕がなくなり、内田とコミーの1on1。かなり縦を意識した内田の対応を見越したコミーはすかさず中に進路を取ると、内田の対応が遅れ、シュートコースが空く!コミー右足強震!曽ヶ端ニアを締めていたが、何故かこれが入る!コミーキター!!!!!!!!!!!!滑るピッチが功を奏したか、変化に曽ヶ端が反応しきれなかったんだろうけど、撃つことへの恐れなき精神に巧み!コミーゾーン!

これでスコアは同点、ゲームは一気に混沌、トランジッションな攻め合いに。そんな中で鹿島はダニーロを投入すると、そのダニーロはいきなりチャンスを演出、左サイドでフリーとなっていると、素晴らしいバックラインからのフィードが入って左サイド独走、そして素晴らしいクロス。ファーに走り込むマルキにドンピシャ。ジャンピングボレーはフィットしなかったが、いきなりダニーロのクオリティを見せつけられる。しかし、Fマリノスも怯まない。ロニロペのワンツーはカットされたがこぼれ球がプッシュアップしていた功治へ、功治はきっちりコントロールし、そのままペナルティアーク付近から右足一閃!シュートは吸い込まれるようにゴールへ、曽ヶ端反応出来ず、キターかと思ったらポスト……くぅぅぅ……。ただ、そんな攻め合いの中で両チームの差が浮き彫りになってくる。

Fマリノスは繋ぎが減り、精度の低いロングボールや個人頼みの局面打開に頼ることで攻撃機会を逸するのに対し、鹿島は繋ぐところは繋ぎ、スペースを見いだせば質の高いボールで好機を作る。そして、それがビッグチャンスとなる。小笠原の鋭い眼光が捉えた先には左サイドフリーのマルキ、素晴らしいフィードが通り、マルキ突破に入る。勇蔵全速力でカバーに戻り、特攻タックル。しかし、マルキは巧みにボールをタックルから遠いところに置いたことでファールを誘った!ボックス外に見えたが、主審穴沢さんはスポットを差す、PK!PK!緊張の一瞬、スポットには好機を演出した背番号40、呪詛の言葉を吐きながら見つめると、軸足滑った!シュートはバー直撃……助かった………。しかし、その直後、勝負を分ける瞬間が訪れる。

Fマリノスの激しいプレスをいなして攻め込む鹿島、ボールを動かし右から左へ、縦の出し入れ、Fマリノスの守備陣がこれに対応出来ず、右サイドは2vs1に。新井場のオーバーラップに対応出来ず、新井場は低く速いクロスを中に供給、佑二がこのクロスに何とか足を出すが、これがなんとダニーロの前に……ダニーロは素早く反応し抜群のファーストタッチでこのクリアをシュートを打てる最高の場所に置き、左足振り抜く!鋭いシュートは哲也の又を抜き、ネットに突き刺さった………。スタジアム爆発、ダニーロはワインレッドの選手達に押し倒され見えなくなる……。このプレー、完全に鹿島のポゼッションに凌駕されたと言えるか。

残り時間は少ない、ロニー・コミーに代えて、坂田・ジローを投入、その坂田がオーシのヘッドで流されたボールからスピードを生かして抜け出してチャンスを作るも、伊野波の身を挺したタックルに凌がれる(ちなみに伊野波はボール触ってないよ、穴沢さん……)ロングスローも、セットプレーも、ゴールには繋がらず、そしてホイッスル。雨中の熱戦は、王者に凱歌が上がった。

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決して、悪いゲームではなかった。

高い戦闘意欲と集中力は、充分に王者を苦しめるモノであり、もう少しの幸運があれば勝負はどちらに転んでもおかしくなかった。

しかし、勝負として王者に凱歌が上がったことは決して偶然ではない。

ミスを逃さない勝負強さ、濡れたピッチでもミスを増やさない技術力、安易な選択で逃げずピッチの状況を把握した上で適切なプレーを選択していく判断力、決して崩れることのないチームのディシプリン、築き上げられた整合性あるチームタクティクス……。

一つ一つは小さな事かも知れない、しかし、その小さな一つ一つの要素がプレーのクオリティとして表れる。そして、このゲームに置いては間違いなく王者に分があった。

良い勝負が出来たことで満足していては、決してこの差は埋まらない。それを自覚しない限り、上には行けない。

自戒を込めて、この敗戦を受け入れたい。

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*むー、惜しいゲームだったけど、対峙するとやっぱり差があったなー。昨シーズン終盤にうちとやったときはクオリティうちの方が高いんじゃね?とか錯覚してたけど、ぐんぐん完成度を上げて(天皇杯準決は驚愕した)後に対峙したら、こんなに大きな差があったことにちょっと落胆。勝負強さ云々は勝ち慣れてそれがしみこんだチームと層ではないチームの差でもあると思うのだけど、チームのクオリティとしての差を分ける部分としての差は歴然。個人的に感じたのは細かなプレーのディティール、かな。最後のダニーロの決勝点に代表されるように大事なところでびしっと自分のボールに出来るから、当然ミスも減ってくるし、次のプレーへの移行がスムーズ。対して、Fマリノスの選手は濡れたボールの影響をもろに受けて大きいトラップして奪われたり、コントロールミスをしてプレーを淀ませたりしてしまう。技術、と言う側面もあるけれど、何よりも意識の差だよね。出し手のパスの質、もそうなんだけど、普段からどれだけトラップに意識を裂いているかというのが大きく表れてる。うちは下手、こんなんじゃポゼッションサッカーなんて机上の空論。こういう事も大事なんじゃないかなーと。もちろん、トラップだけじゃなくて、パスコースを作る動きにしても(複数の選択肢が出来ない、運動量の少なさ、布陣の弊害含めて)、パスの出し所を決める判断にしても(繋げるところでも安易にクリアで逃げてしまう、通せるだけの余裕があっても決断しきれずその機会を不意にしてしまうことなど)、小さな事だけど、これら全てが積み重なって構成されていくモノだからこそ、差となって表れる。これは一朝一夕にはいかないけれど、意識の改善は必要だと思う。

*後は、構造的に3-4-1-2であったり、選手の組み合わせで齟齬を感じる部分に手を入れる時期なのかなーという気がする。守備面では大きな成果を残してる3バックだけど、攻撃面では一枚減った部分が大きな悪影響を及ぼしている感じ。それに加えてロニロペの特徴。これはもう少し様子見たいし、嵌ってくることを願ってるので、詳細は避けるけど(まあこのままじゃ……という確信めいた部分もあるのだけど……)、そろそろ色々と修正しても良いのかなーという気はする。

*選手評は今回はお休み、気が向いたらやるかも

*桑原さんに言いたいこと?交代云々は別に構わないけど、凝り固まらないで欲しいかな。4バックも中盤の枚数を増やすと言う意味では選択肢の中にあって良いと思うし、ゲームのリズムを変えると言う意味で、自分たちの都合だけじゃなく相手の嫌がることをすると言う意識を持って欲しいかな。サポからは開幕の好スタートで間違いなく好意的に見られてるはずだし、信頼感みたいなモノも出てきている気がする。だからこそ、リスクを恐れずに思い切った采配をして欲しいかな。現状では桑原さんはチキンすぎる。それともう少し守備のことやってホスィ……ひどいよ、今の組織

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負けちゃった(´・ω・`)

でも、カシマスタジアムは素晴らしいスタジアムで、ハム焼きはおいしくて、フットボールパークとしての魅力も堪能出来たし、決して顔を覆いたくなるような酷いゲームでもなかったから(良い部分も沢山あった)、凹んじゃいないよ。顔上げて前進まないと、てか、今日だし。

ということでここまでー。

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