« 一気呵成の大逆転劇@J1 第2節 コンサドーレ vs Fマリノス | Main | 蘇る玉ちゃん -日本代表、バーレーン戦メンバー発表に寄せて- »

March 21, 2008

未来への一勝@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Fマリノス vs トリニータ

手放しで褒めてあげることは出来ない。

でも、全てはこれから。次はもっと、次の次はもっともっとよくなっていくはずだから。

ナビスコの一勝は、未来への一勝。

2008 J.League YamazakiNABISCO Cup 2008 GroupStage

MatchDay1/Fマリノス 1-0 トリニータ @ ニッパツ三ツ沢球技場「未来への一勝」
F.Marinos:62'田中隼磨

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF栗原勇蔵、松田直樹、田中裕介、MF長谷川アーリアジャスール"苦悩と課題と"、水沼宏太"緊張と戸惑いの中で"、田中隼磨"進化です"、小宮山尊信"前に出てこそコミー"、ロペス、FWロニー(→84'坂田大輔)、大島秀夫

トリニータスタメン:GK西川周作、DF深谷友基、森重真人、上本大海、MFエジミウソン、ホベルト(→77'小林亮)、藤田義明(→84'松橋優)、鈴木慎吾、清武弘嗣(→55'小手川宏基)、FWウェズレイ(74'黄×2=赤)、高松大樹

ナビスコ初戦は冷たい雨の新装開店「ニッパツ」三ツ沢球技場。綺麗でなめらかな画が表示されるビジョンがアウェイ側へ設置され、何となく違和感。なによりも、とにかく寒かった……。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは代表組不在の中で期待のユース育ち二人がスタメンに名を連ねる。桑原監督の意向もあってか、松田直樹を久々にリベロに据え、ボランチにアーリアと宏太を並べる形。又、出場停止から復帰したロニーをトップに。坂田はベンチから戦況を伺う。対するトリニータは現状のほぼフルメンバーか。第2節でゴールを挙げた金崎が鼻骨骨折で出場回避したことが唯一の変更点、そこにはこちらもユース上がりの期待のプレーヤー清武が入る。小手川と共にトリニータの未来を背負うプレーヤーの出来はいかに。

-----------------------

試合展開

若きボランチ二人を核に据えたFマリノスの中盤守備がバランスを著しく欠いたこともあり、序盤ペースを握ったのはトリニータ。簡単にボールを回されて、自陣深くに押し込まれてしまう。トリニータの方は両ボランチがプレッシャーのない中で安定感あるボールを裁きを見せてポゼッションを握り、アタッキングエリアではウェズレイ・高松のキープを起点に、清武が幅広く動いてFマリノスディフェンス陣を揺さぶりに掛かる。しかし、これがFマリノスにとっては助かった点。組織的なディフェンスが全く機能していなかった中で、Fマリノスにとっての唯一のボールの獲り所が裕介、勇蔵が高松・ウェズレイの2トップに楔が入るところを狙ったアプローチ。相手の起点を潰すことで相手の攻撃を何とか凌ぐ。

とはいえ、守備面同様攻撃面でもうまく回らない。雨に濡れボールの滑るピッチにアジャストしきれずコントロールがぶれるなど、ボールがなかなか落ち着かない。この要素もあってなかなか前線に起点が出来ない事に加え、更にアーリア・宏太がかなりテンポの早いプレーをオーガナイズしようとしてミスを頻発。可能性のあった攻撃はロペ・ロニ二人のコンビで崩しに掛かり、最後はロペが素早く左足アウトで振り抜いたシュート(西川正面)、隼磨の精度の高いクロスにオーシがヘッドで合わせたシーン(枠を逸れた)ぐらいか。互いに攻め手を欠き、ナイーブなジャッジもあってファールゲームのような様相となりながら、前半はスコアレスで折り返す。

後半に入ると、徐々に盛り返したのはFマリノス。桑原監督のハーフタイムコメント通り、中盤で一度落ち着かせて安定させた上での攻撃を志向したこともあり、両アウトサイドが高い位置に進出。ここを起点に、攻撃が機能し始める。相手3バックの脇に空くスペースをうまく突くことでスピーディな形が生まれ、ゴールの匂いが強まると、そのサイドからゴールが生まれる。

左サイド狭い局面でロニーがドリブル、コミーとスイッチ……と言うところで縦に流れたロニーへコミーがヒールでのスペースパス。これで完全に左サイドを局面打開すると、抜け出したロニーは中をよく見てグラウンダーのクロス!ターゲットはDFと競り合いながらボックスに入ってきたオーシではなく、後ろからフリーで入ってきたロペス!シュート体勢に入ったところ相手のディフェンスの抵抗に合うが、このこぼれがディフェンスに当たる形で運良く右高い位置まで押し上げてきていた隼磨にこぼれる!隼磨は落ち着いて右足を振り抜き、ファーサイド高い位置に叩き込んで先・制・点!隼磨は看板を颯爽と飛び越えてゴル裏へ!三ツ沢は興奮のるつぼ。ハーフタイムを境に両アウトサイドが高い位置に出れるようになっていただけに、それが利となって表れたか。隼磨良く決めた。ロニとコミーのコンビ、絶妙。

このゴールで精神的に余裕が生まれたのか、落ち着いたプレーでチームもうまく回り始めるが、その中での隙。ロニーのバックパスがずれて、ウェズレイへのスルーパスとなってしまうと、ウェズレイはゴールへと一直線。対峙するは松田直樹ただ一人。ボックス直前の所で意を決したかマツは深いスライディングタックル!これがずばっとボールに入ってなんとかを難を逃れたかに思われたが、ボールと共にウェズレイの足も刈り取っていたため、このプレーに主審はファールと判定。マツにはイエローカードが提示される……困った位置でのFKかー、ウェズレイか、はたまた西川か?などと思考を巡らせていると、何だか要すがおかしな事に。マリノス側の抗議を受けたわけではないだろうが、松尾主審は副審が上げていたフラッグに気づき、協議の結果、判定が覆る。驚き。しかも、これがシミュレーションとなるから、更に驚き。そして、ウェズレイは何故か退場(前半終了後にペットボトルを蹴ったらしくカードをもらっていた)事態は紛糾、チーム・シャムスカは激昂。トリニータの選手も抗議。西川はシミュレーションと聞いてあきれ顔。個人的な見解としては、タックルが正当という判断は出来ても、タックルが深かったこともあって足が掛かってるように見えたから、シミュレーションとは……少々酷な判定か。どちらにしても、トリニータはこれで数的不利のビハインドを負った

何だか、騒然とした空気の中でゲームは再開、しかしFマリノスは動じず。相変わらずサイドを起点に攻撃が流れ、何度かチャンスを演出。宏太が解き離れたかのようにスペースへと飛び出し、アーリアも執拗に自らの持ち味である速いタイミングでの楔からの攻撃参加を伺う。二人とも後半は緊張感から解放されて少しらしさが出たか。トリニータはカードを次々と切り、局面を変化させようと試みるが、結局ゲームを動かすことは出来ず。上空ではもの凄い風が舞っていたようでゴールキックの軌道がねじ曲げられるなど、冷たい雨と強い風は最後まで続いたが、長いアディショナルタイムを経てホイッスル。雨中のナビスコ開幕戦を勝利で飾った。

-----------------------

とにかく寒かった。気候もそうだけど、内容も。とはいえ、勝って良かった、心からそう思う。

軽い守備に軽率なミス、微妙な判断、様々な部分で苦しんでいるのがありありと見え、その度に疑心暗鬼となり、自信が失われていく。

それでも、時間と共に緊張がほぐれ、自分の良さを出せるようになり、良いプレーが積み重なっていくことで、プレーの確信レベルは上がっていく。

イイ部分も、悪い部分もあった。それは事実。けれど、結果として勝った。それも事実。結果が全てではないけれど、それを目標にプレーしているわけで、その目標を達成出来たと言うことに大きな意義があると思うから。

一歩一歩、前に進んでくれたらいい。ね、アーリア・宏太。

-----------------------

*って、ことで、ナビスコ初戦勝利~!ということで、ゲームのこと。まー、酷い組織レベルで頭抱えたくなりましたよ、特に前半。いかにして相手からボールを奪うのか、きっとラインを設定して、正しいポジショニングの上でブロックを作り、入ってきたボールに対して収縮して局面的に数的優位を作ることで守りたいのかなーという感じがするのだけど、プレーが制限されないから予測が立たないわ、核となるべきアーリアと宏太の状況判断が怪しく、ふらふらふらふらしてるから、軸が定まらないわと、ボールを取れる感じが全くなかった。個人として、勇蔵・裕介がかなり積極的に行くのが嵌ってるからイイモノを、このままだと、強くてうまくて柔軟性のあるチームにはちんちんにされちゃいそうだね、近い部分だと3節?これはチームとしてのコンセプトの問題もあると思う。チームとして整合性のある形を作り、意思統一して、整備しないと。まー、功治と佑二いないけど。


*とはいえ、後半少し持ち直したのは良かった。現状に置いてオーシ・ロニー・ロペスとボールポートが三つある状況で、ボールが収まりやすいわけだから、後ろから追い越したりする選手にとってはやりやすい状況ではあると思うんだよね。それが両アウトサイドのコミーと隼磨の好パフォーマンスにも表れてる。彼らが高い位置に出てくれば「アタッカー」として良いプレーが出来る。縦の深みが出来ず強いプレッシャーに晒される、カウンター移行時に鋭さが出てこないなど、ネガティブな点もあるけど、ポゼッションに置いては可能性のある形なだけにより熟成度を上げていって欲しいなと。

*で、選手評。まずアーリア。本来だと、もっとボールに沢山触りながら攻撃に絡んでいきたいと思うのだけど、宏太とのコンビだとそれは許されない。それが持ち味を消しちゃったかなー。守備にも片足置きながらプレーしていたけど、守備があんまり得意じゃないのもあるし、バイタルケアとプレッシャーのバランスが獲れなくてかなり苦戦してたかな。気になったのは1vs1の対応、読みが先立ちすぎて身体のバランスを先に崩してしまって、相手に抜きやすい方向を示してしまってる。正対して、その読みを良い反応に活かして欲しいかな。得意のダイレクトでのパスさばきも雨でズレが起きてたりと、決して良い出来じゃなかったのは確か。ただ、とにかく頑張ってたし、やっぱり技術は一級品。スパッとした切れ味のダイレクトパスや懐の深いドリブルやキープが周囲と絡み合うとwktkなだけに、経験積んでもっと落ち着いたパフォーマンスになってくれるといいな。大宮戦頑張れ!次も使ってあげて欲しい!

*宏太も、あのポジションではなかなか持ち味が出しにくいかな。思い切りイイランニングやアグレッシブなプレー姿勢が持ち味だけど、どうしてもポジショニングが気になって、後ろ髪引かれてしまう。そして、守り方がアタッカーの守り方。一発で抜かれるような飛び込みが多く、何度も何度もかわされちゃった。これは反省。まー、本職じゃないからしょうがないけど。それと、パスミスね。ダイレクトでプレーを作るのは宏太が好む形だけど無理してやって、ミスとなってはしょうがない。その辺はイイ判断をして、イイ選択をして欲しいな。でも、終盤は思い切って飛び出していってパスターゲットとなっていたし、運動量が最後まで落ちなかったのは宏太の良さ。もっとゴールに近い位置でプレーさせてあげたいんだけどねぇ……。

*裕介!自信が出てきたんじゃない?最初は高松のポストに苦労してた感があったけど、プレーに粘り強さが出てきた。残り足でボールに触る、身体を付けて足を出す、飛び込みながらも一発ではいかれないようにと工夫して守ってるかなーと、予測も速い。良く頭動いていると思う。今日の守備陣では一番の出来。後はビルドアップ、攻撃参加時のコンビネーション。もっと出来る、もっと出来る。裕介にとっては今は大きなチャンス、好パフォーマンスを今後も継続して立場を確立して欲しいな。河合が戻ってくるまでが勝負。

*隼磨&コミー、前に出ると良さが出るね。この試合では3バックの脇にスペースが出来て、二人の走力が生きる展開だったし、そこで持ち味が出せるというのは当然かな。ロペやロニとの意思疎通が図れてきたのか、ランニングにパスが出る状況が増えてきたし、「アタッカー」としての役割も担えるようになってきた。その結果として、コミーは惜しいシュートがあり、隼磨はボックス内に入ってこぼれを拾って貴重な貴重なゴールを決めてくれた。現状のアタックトライアングルだと、ダイナミズムメーカーとして両サイドが担う役割は大きいだけに、もっと沢山走り、プレーの制度を維持して欲しいな。二人とも今はイイクロス上げてるよー。守備面ではボランチやセンターバックとの連携密に。ボランチがサイドにアプローチに出たら、逆サイドは絞ろう。

*勇蔵も荒々しく、そして粗かったにしても、対人の強さはさすが。高さ勝負でもほぼ完勝。受けの強さは勇蔵の良さだよね。勇蔵キャノン惜しかった……。

*ロニー・ロペスは守備するようになったね。これを恒常的に……というのは贅沢かな。オーシ(or坂田)とテンションを合わせてプレー出来るようになると、チームでのディフェンスもよりよくなるだけに……というのは建前。まず、攻撃面で貢献してくれれば。ロニ・ロペ間のコンビは間違いなく良くなってる。ここにポスト役であるオーシとのコンビがもっと良くなれば、もっと良くなる。ロニにはもう少しゴールに近い位置でプレーして欲しいところだけど、攻撃のアクセントとなってるシナー。そこが難しいところ。ロペは中盤低い位置での軽率なロストだけは避けて欲しい。それ以外は別に注文ない。好きにやって攻撃に彩りを加えてくれれば。

*トリニータで気になった清武と小手川。現状で清武がスタメンで使われた理由は何となくわかる気がする。二人とも技術は高い。小手川は柔らかいし、清武も安定した技術があるし、ドリブルワークは独特。役割が整理されていたからか、結構はっきりとしたプレー意識を持ってやれていたのが良かったと思う(けど、トップが潰されると共に消えたのは摂理。そこで何が出来るかが、今後の課題かな)ただ、フィジカル・機動力面では清武の方に一律の分。よりアタッカーらしいプレーが出来ると言えばいいかな?中盤はホベルト・エジミウソンが何とかしてくれること、トップがボールを収められるということを考えれば、チームにとってここでアクセントというよりゴールに直接的な脅威を加えることの方が効果的かな。これはうちにも共通する課題。二人ともタッチは柔らかいし、アイデアも持ってる。二人で競争、かな、ムーも加えると3人か。はてさて、どうなるか。

-----------------------

とにもかくにも、結果と経験を両方積み上げられて良かった。今、無駄に出来るゲームは一つもない。チームとしては出来ること、出来ないことを整理し、課題を解決して、若い選手はどん欲にプレーしてチャンスを掴んで、チームを底上げてして欲しいな。シーズンはまだまだ続く!(テキヤ風)

ということでここまで、あ、寒気が……。

-----------------------

*昨シーズンの開幕戦でもらったポンチョが水を吸いまくるので、年チケ特典でポンチョを新調しました。出来れば、首の部分はボタンで付け締め出来るようになると良いなー、高いの買え?失礼しました。

*新しくなった三ツ沢のビジョン、凄い綺麗だねー。日立のが凄い綺麗だと思ったけど、三ツ沢のもなめらかでとても良かった。カメラ位置遠いのは放送なかったからだよね?

|

« 一気呵成の大逆転劇@J1 第2節 コンサドーレ vs Fマリノス | Main | 蘇る玉ちゃん -日本代表、バーレーン戦メンバー発表に寄せて- »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77106/40582774

Listed below are links to weblogs that reference 未来への一勝@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Fマリノス vs トリニータ:

« 一気呵成の大逆転劇@J1 第2節 コンサドーレ vs Fマリノス | Main | 蘇る玉ちゃん -日本代表、バーレーン戦メンバー発表に寄せて- »