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February 21, 2008

no violence!play football!@東アジア選手権 2008 vs 中国

試合内容はさておき、とりあえずフットボールをしろ、話はそれからだ。

EAST ASIAN CHAMPIONSHIP 2008 CHINA

Matchday2/"violence"China 0-1 Japan @ Olympic Sports Center,CHONGQUING
Japan:17'K.Yamase!

sports navi

日本代表スタメン:GK楢崎正剛、DF内田篤人、中澤佑二、今野泰幸、駒野友一(→46'加地亮)、MF鈴木啓太、中村憲剛、遠藤保仁、山瀬功治(→89'橋本英郎)、安田理大"鶴"(→59'羽生直剛)、FW田代有三

反日感情が巻き起こす敵意ある大ブーイング、そしてそのプレッシャーが生む偏重判定、完全なるアウェイの中で臨むホスト国中国戦。あー、考えるだけで胃が重くなる。

そんなゲームでのスタメン、全メンバーを出場させるという予定を組んでいるようで今野・功治・楢崎が今大会初出場。功治は筋肉の怪我を抱えていたようだけど、その具合が気になる。わざわざこんなゲームで使うことないのにね。前田の途中帰国もあってアタッカー不足に陥ったこともあり、前戦で活躍した安田を高い位置でスタメンに抜擢したことがどうでるか。中国は、タフなプレーを核に、切り替えの早いカウンターとダイナミックにアウトサイドのスペースを使うことが特徴となるチーム。ま、相変わらずプレーは粗く、怪我が心配……。

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試合展開

中国は試合開始直後からハイテンションなプレーを展開、それに対して日本は田代に長いボールを当てることでプレッシャーを避けようとするが、少しでも中盤でのボールキープが長くなると、深いタックルの餌食となり、そこから一気のカウンターに鋭さ。その勢いに飲まれるように中国ペースでゲームが進む。日本のファールに対して主審の裁定が威圧的に見えるのは気のせいか。

徐々にゲームが落ち着き始めると、中盤でショートパスの組み立てを増やし始めると、サイド攻撃が機能。右から左へとボールが流れる中で、遠藤にボールが入ったところで駒野が左サイドを駆け上がり、駒野は深い位置から低く鋭いボールを供給、このボールに対して田代がスライディングで飛び込む!これは触れなかったが、ここで潰れたことでGKはこれを処理しきれず、弾いたところに詰めたのは功治!!!ボレーで叩き込んで先制点!見事!ボールの動かし方とサイドバックのオーバーラップがリンクしたこと、非常に流れのあるプレーだった。ゴールに直結する部分では駒野のクロスも素晴らしかったし、田代の良い部分が出た、功治は決めるだけ。でも、繋ぎをこなし、あそこまでポジションを上げている、そこに大きな意味がある。

しかし、中国も意気消沈するどこか前に出る力を強め、ビハインドをはね返そうとする。大きなサイドチェンジでアウトサイドのスペースを突かれ、高い身体能力はドリブルへの推進力に、イイクロスからのヘッドを狙われたりと、その対応には苦慮。切り替えの速さは中国に分。徐々にレフェリングもその本性を現してきて、ナイーブな判定が目に付くように。おい、いくらなんでもシュートノータッチでCKは無理があるだろう?楢崎へのアフターも、田代へのタックルも、酷い……。前半からロスタイム3分って……。しかし、諸々何とか耐えきって1点リードで折り返す。

ハーフタイムのタイミングで、駒野に代えて加地さんを投入する、駒野怪我?加地さん左サイドは再びのトライアル。立ち上がり、中国が前半飛ばして少し運動量が落ちたことで間延びしたこともあって、日本は前半終盤の悪い流れをポゼッションで裁ち切り、攻勢。両サイドが高い位置でプレーに絡み、幅広くピッチを使う。ただ、押し上げからのセカンドブレイクやアタッキングエリアでのアイデアのあるプレーが何度か見られるなど、ディティールを感じさせた。その中で、ビッグチャンスとなったのかがカウンター、アウトサイドで細かく繋ぐ中で憲剛がフリーで前を向くと、ラインポジショニングを獲った安田へ素晴らしいスペースパス!これで安田が抜け出し、GKの鼻先でワンタッチ!惜しくもゴールからは逸れたが、惜しいチャンスだった。このプレーの中で安田はGKと交錯し、負傷交代。致し方ないプレー?GKボール行ってないじゃん……。立ち上がず担架でそのままピッチを離れたシーンを見ると心配、好プレーを見せていただけに……。羽生がピッチに入る。

白く煙る大気と収まらない所か増え続けるアフター気味のラフプレーで流れる不穏な空気、嫌な感じのする中で日本の選手達は冷静に、そして運動量を増やしてアグレッシブにプレー。プレーの流れ自体は相手のプレッシャーが弱くなったこともあって、中盤が自由に攻撃を構成する。憲剛のボールカットからヤットへとボールを繋ぎ、ヤットは最前線に飛び出してきた功治を精度の高いパスで使い、功治はらしいコントロールから鋭いシュートを放つ。功治→ヤットへと繋がり、横の動きでディフェンスの穴を付いた羽生を逃さずに鋭いパスを活かしたシーンなどは、その真骨頂か。

試合終盤、やはりこのカードはただでは終わらないのか、鈴木啓太とリュウ・イホウが小競り合い、これでスタジアムの空気がヒートアップ。ペットボトルが投げ込まれるなど、相変わらずの民度の低さ。ボールホルダーを付け狙うかのようなラフプレー、覆る判定、意味のわからないロスタイムなど、最後までうさんくささ満載。なんだこりゃ。とはいえ、日本の選手は最後まで冷静さを失わず、相手のパワープレーを跳ね返し、スペースがある中で球離れを早くしながらフリーマンを使い、フィニッシュシーンを生み出すなど、最後まで集中力を切らさず「フットボール」をプレー。贅沢を言えば、最後田代にぶち込んでもらってうざったいこのスタジアムの雰囲気を黙らせて欲しかったが、そこまで求めるのは贅沢か。とりあえず、1-0で勝利、怪我人が出なくて良かったと書けないのが本当に残念。

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敵意むき出しの悪質なアフターチャージとコントロールの「コ」の字もない偏向判定。

こういう状況に置かれたら、「どんどんボールを動かせ」、「余りボールを持つな」、「ライン際は気を付けろ」、「無理してアフターの餌食になるな」と考えざるを得ず、見てる側も良いプレーを願うよりも先に「怪我だけはしないように」と思わざる得ない。これじゃ選手も観戦者も試合に入り込めない。

こういう体験は確かに貴重。理不尽な要素も内包するスポーツだからこそ、こういう理不尽な空間の中でのフットボールは精神的なタフさを養うには絶好の機会だと思う。そして、それが避けられない本番に来るかも知れない。そう思うと、この試合も決して無駄ではないと思う。ただ、フットボールではない何かをするチームと試合をするのは、余りに危険が大きい、大きすぎる。

選手達はこの試合をうまく乗り切ってくれただけで充分。冷静なメンタルコントロールとゲームコントロール、戦わざるを得ないところではきっちり戦い、集中力を維持し続けて、きっちりとフットボールを続けた。尚かつ、暴力的なフットボールに屈しなかった。これだけで充分だ。

とにもかくにも、こういうゲームを見ると価値があるのか疑問に思う。「政治家」の人々は「政治的な意味」でこの大会に価値を見いだしてるかも知れないけれど、プレーを制限せざるを得ない状況じゃ、強化にもなり得ない。

はー、ストレス。

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*以下、メモ。憲剛の復帰(啓太とのダブルボランチ)で、中盤に安定感。ゲームコントロールやポゼッションは憲剛がいると違うね、今や啓太と共に外せない選手になってきた。憲剛がいると意識的に共有出来ているヤットがチャンスメイクに顔が出せるし、アタッカーも後ろに引っ張られない。このポジションにゲームを作れるプレーヤーがいることの重要性を肌で感じられた。ダイヤモンドより役割がはっきりするし、こちらの方がうまく回るかも。功治・ヤットもマルチにプレー出来るし。

*それ以外だと、田代と今野がとても良かった。田代は序盤起点になろうとサイドに流れすぎて、ボックスの中になかなか入れなかったのだけど、チームが繋ぎ始めてからはボックス幅を意識しながらプレーして、ゴールへの脅威になり続けた。機動力と高さと強さ、そして比較的安定していてアイデアも持っているポストワーク、岡ちゃん好みかも知れない。タフだしね。今野は久々のセンターバックだけど、しっかりと人を捕まえて破綻なし。人への強さは阿部っちにはない良いところ(阿部っちも読みの鋭さや戦術眼の高さ、センスと言った良いところがあるけど)この辺の取捨選択は好みかなー。生き残りには好アピール。

*内田は基本的に長い目で、そして暖かく見てあげたいのだけど(理由は余りにもかわいいから)、試合中に何度か致命的なミスがあるねぇ。集中力の問題だと思うのだけど、ポジショニングであったり、細かなプレーのディティールなどをもう少し突き詰めて考えて欲しいな……鹿島だとそんなにないからまだ緊張とかがあるのかなぁ。攻撃参加のタイミングとアイデアに関しては○、精度は△。

*功治はナイスゴール!いやー、あそこの顔を出すのが功治のセンスだよねー。その前のプレーでうまく身体を入れてマイボールを維持してヤットに正確に繋いだシーンがあったのだけど、あそこから45mぐらい走ってあのポイントに入ってるわけだから、彼の機動性能とゴールの匂いを嗅ぎ分ける嗅覚を感じる。とはいえ、その他のプレーでは繋ぎの部分でのボールタッチと精度、判断の遅さ、周囲との関係性においてはまだまだ改善の必要があるかな。要はもっと出来ると言うこと。

*岡ちゃんは軸となる部分(佑二・啓太・ヤット)は変えないイメージで選手を入れ替えているのかな。ま、核となる部分まで弄るとコンビネーションの構築にはなり得ないからね。でも次は佑二休ませてー。佑二は餃子喰わずにゆっくりコンディション整えて!この日も安定、最後の表情超かっこよかった。お疲れ。

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プレーが楽しめる環境での試合が見たいなぁ。こういう試合は興が削がれる。で、そんな国で五輪やるの?八百長だらけの大会ですか?ねぇねぇ。

ということでここまで。仕事で中国人に対して冷たくなってしまいそうないたでした。

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*Jのプレビューは現在作成中。時間的にやばいね。代表戦もあるからね。頑張ります。あと5つ。

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Comments

お久しぶりです。中国の目に余るプレーは予想の範囲内として(本当はそれではマズイのですが)、やはり憲剛がいると試合のリズムに抑揚が生まれますね。溜めるところは溜めて、隙を見つけるとダイレクトでスペースに配給。ライバル川崎の選手ながらさすがです。

山瀬はボールを持ったときにはらしさを見せてくれましたが、周囲との連係、パス精度がまだまだという感じでした。しばらく休んでいた影響かとも思いますが、開幕に向けて上げていってもらいたいところです。

試合終了後のボンバーのガッツポーズ連打が、この試合で日本の選手が我慢し続けた気持ちを表していたように思います。さらにケガ人を出すことなく、優勝して帰ってきてくれるといいですね。ではでは。

Posted by: mone | February 21, 2008 at 04:07 PM

moneさん、コメントありがとうございます。レス遅くなって申し訳ないです。

>憲剛

彼はショートパスを動きながら紡ぐ機動力もあるし、もちろん穴を見いだす視野とパスの精度も持ってる。彼のゲームメイクセンスは今やチームに欠かせないし、彼を外すことの意義というのをもっと捉えて欲しいぐらいです。

僕は彼のプレーに俊輔を見いだしてしまってましたが、今や「中村憲剛」として非常に魅力を感じています。今後更なる成長を楽しみにしてます。って、あんまり素晴らしいと困りますけど……お手柔らかにして欲しいですね。

>功治

ゴールは素晴らしいけど、まだまだ周囲との連携は詰めていかないといけないですね。ボールタッチも荒れ気味ですし……。日本に戻ってきて、コンディションを整えながらチームでのフィットを目指すのは大変でしょうけど、やってもらわないと本当にまずいと思うので、何とか頑張って欲しいですね……また功治頼みとは進化がないですけど(苦笑)

佑二のガッツポーズにはシンパシーを感じました!優勝は出来ませんでしたが、こういうゲームは意味のあるモノだと思うので、何とかこれを活かしてチームをイイ咆哮に持っていって欲しいですね!

ではでは、又よろしくお願い致します。

Posted by: いた | February 25, 2008 at 11:51 PM

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