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February 04, 2008

成功体験@KIRIN CHALLENGE CUP 2008 vs ボスニア・ヘルツェゴビナ

一歩前進って思っていいよね?

上昇傾向のコンディション、着実に進むイメージの共有、選手間の中で育まれる創意工夫……成功体験が積み上がったことこそ前進の証拠。

佑二!功治!3日遅れのファン感謝、確かに受け取ったぞー!

KIRIN CHALLENGE CUP 2008

Japan 3-0 Bosnia-Herzegovina @ National Stadium,TOKYO
JAPAN:69'Y.Nakazawa! 83'&88'K.Yamase!

sports navi

日本代表スタメン:GK楢崎正剛、DF内田篤人"順応"、阿部勇樹、中澤佑二"恩師に送るファーストゴール"、駒野友一、MF鈴木啓太、中村憲剛"らしく、軽やかに"(→78'今野泰幸)、遠藤保仁、大久保嘉人"柔軟性という才能"(→88'羽生直剛)、FW高原直泰"戻ってきた勘"(→82'播戸竜二)、巻誠一郎(→34'山瀬功治"俺たちの10番")

課題を多く残した1戦目を経て、迎えた予選前最終ゲームとなるボスニア・ヘルツェゴビナ戦。コンディションの具合、噴出した課題の修正など、本番に向けての一つでも多くの手応えと自信を掴みたいゲーム。

相手は、時差調整もままならず、バルバレスやサリハミジッチを始めとした主力抜き、新チーム立ち上げ直後とスパーリング相手としては少々事足りない部分も否めないが、自信を深める上ではちょうど良い試合かも。

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試合展開

引き気味で人数をきっちりと揃えたブロック、そしてハイボールでのシンプルな攻撃と、非常に現実的なフットボールをしようとするボスニア・ヘルツェゴビナに対し、近距離でのショートパスを紡ぎながら変化を加えて突き崩そうとする日本という構図でゲームは推移。日本の攻撃構築、崩しの完成度を見る上では非常にわかりやすい展開か。

そんな状況下、日本代表は小さいながら進歩していると感じさせる部分を所々に感じさせる。周囲をぐるぐる回るだけではなくキーパスとなる高い楔から展開を動かすプレーを呼び起こしたり(楔と同じぐらいのタイミングで追い越すランを合わせてダイレクトプレーで崩しきろうという変化を加えてみたりしてた)、細かいパス回しで相手をおびき寄せて中村憲剛や鈴木啓太などからオープンサイドへと展開する形が見られたり(憲剛のパス精度はミドルパスでこそ本領を発揮する)、初戦は緊張感からか不完全燃焼気味だった内田が吹っ切れたようにタイミングの良い上がりを何度も見せたり(完全に前がオープンになってボックス内深くまで切り込んだシーンは折り返しじゃなく思いっきり撃って欲しかったかなー。後ろから走り込む功治が見えていたとはいえ、若さに任せて撃っちゃう所が見たかったかなー)、「おっ」と思わせるような可能性のあるプレーを端的に披露。相手のコンディションやプレッシャー強度という側面はあるにしても、成功体験の積み上げた。

守備に置いても、展開に恵まれたとはいえ修正を感じる要素が。バックラインが押し上げられたことで空きがちだったスペースを後ろから圧縮。クリア気味のハイボールに対してレシーバーに対し厳しいアプローチに出るプレーでカウンターの目を潰すプレーが出来たりと、カウンター対策として一律の効果をもたらした。ロングボールの目測誤りや個々の軽い対応などからピンチを迎えたシーンもあったが、これに関しても完全の兆しが見えたと言えるか。

しかし、スコアが動かない。人数を掛けていることもあって、きっちりとマークを掴み、又水際でもコースを消すなど、ボスニア・ヘルツェゴビナの現実的な守備の固さもあるが、崩しきろうという意思が出過ぎてしまい、アテンプトが非常に少なくなってしまったことが影響したか。巻の負傷で急遽ピッチに立つチャンスを得た功治がそれを察してか非常に積極的にフィニッシュを狙ったプレーを見せたのは、そのプレーに対してのアンチテーゼだったのかも知れない。前半はスコアレス。

後半に入っても、連動した動き出し、サイドを起点にただクロスを入れるだけではなく相手を揺さぶるような崩しなど、所々に良いプレーは出てくるが、なかなかボスニアの厚い壁は崩せず。しかし、それでも創意工夫の意欲は薄れず、数多かったセットプレーから壁をこじ開ける。右からのCK、高さに置いて分の悪い中央を避けボックス外に待つ功治へグラウンダーのパス、功治はそのままシュートを放つもフィットせず。しかし、このボールが密集を抜けると中央にポジションを獲っていた佑二が反応、GKの鼻先でプッシュ!GKの脇下を抜きネットを揺すった!岡ちゃん第2次政権初ゴール!功治のアシストで佑二が決めるなんて何か運命的。

これで勢いに乗りたかったが、好リズムの中心になっていた中村憲剛がベンチに下がったことで攻撃構築に置いては少々実効力を欠く。しかし、得点を狙ってラインを上げてきたモノの、これまでにも増して動きの鈍っていたボスニアの逆を取る形で追加点を導き出す。今野がセンターアーク付近でボールを奪取し、そのまま前に走る嘉人へ繋ぐと、嘉人前を向いたところで功治が猛烈に裏へとランニング!相手バックラインは播戸をオフサイドポジションに置いたものの、2列目から飛び出す功治には誰もついていけず、嘉人のループ気味のパスで功治独走。GKとの1vs1も冷静に制し、追加点!お手本のようなライン崩し。これで功治が乗った。その数分後、これまた今野のボール奪取からの前線へフィード、これに反応して走る播戸は二人のディフェンスに挟まれながらもヘッドで落とすと、フリーで走り込んできたのは功治!ダイレクトできっちりと流し込んだ!札幌トライアングルかー。浮き球を浮かさずにきっちり沈めた功治はもちろん、ボールへの執着心を見せてアシストに繋げた播戸、イイカットからイイフィードと良いプレーが二つ繋がった今野、良いプレーが続くと、結果も出るか。ボスニアは完全に切れていて、少々怠惰なプレーだった。

結局、短いロスタイムを経て、試合は終了。3-0!快勝で2試合目を消化し、いよいよ本番となるタイ戦に挑むことになる。

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こういうゲームの評価は難しい。

整いつつあるコンディションと共に、繋がるショートパス、連動感溢れるサポートアクション、積極性が戻り躍動したアウトサイドなど、はっきりと見て取れた前進を素直に喜んでもいい。

しかし、前提条件として、相手のコンディションは悪く、プレーの質も思った以上に低く、以前の逞しく強いチームの面影は全くなかった。自由にプレー出来る状況に置かれていたからこその好パフォーマンスと言えるのかも知れない。

どちらとも取れるけれど、僕はポジティブに捉えたい。

成功体験、とでも言ったらいいのかな。いくら素晴らしいコンセプトがあろうと、戦術があろうと、ピッチでプレーするのは選手達。その選手達がこうすればうまくいく、崩していける、といったイメージを掴むことでゲームに自信を持って望む事が出来ると思うし、まだまだ未成熟なコンビネーションも成功を積み重ねる事で成熟へと向かっていくはず。

完全なモノではないけれど、何も掴まないよりはイイ。だからこそ、今はポジティブに。

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*選手評としては、まずトップ。高原はチリ戦に比べると……というのはあるけど依然としてまだまだと言う感じ。とにかくプレー勘を戻すということもあるのかな?前を向いての鋭さ、怖さが戻ってこないことを考えるとあと1週間で本調子に戻るのは難しそうかなー、怪我もしたし……。巻は骨折?ゴールの匂いはしないけど、フォアチェックだったり、連動感を消さないダイレクトのポストワークとかは評価してもイイかなー。嘉人はトップ下としては、ラインブレイクプレーに特化したプレーになりがちかなー。色々なことが出来るプレーヤーだけど、それを強く意識付けしちゃう感じ……(微妙な言い回し)トップとして自由を与えてあげる方が良いのかなーと。ギャップを作ると言う意味でも面白い。アシスト見事。播戸に関してはプレータイム少ないけど、結果が欲しいところでは面白い。がむしゃらさと緻密なショートパスによる科学変化というか……もう少し見たいかな、東アジア辺りで。

*中盤に関しては、憲剛が良かった。憲剛らしい視野の広さから繰り出される大きな展開がアクセントがチリ戦ではショート一辺倒になりがちだったところに変化を与えた。ショートパスを繋ぐための動きも良くやってる。彼がいなくなったことでボールの流れが淀んだことを考えれば、現状に置いては非常に大切な存在かも知れない。ヤットは憲剛が変化をもたらす存在であれば、コンセプトを担う存在かな。渦を作り出し、自ら渦の中に入ってショートでの攻撃を仕上げるプレーは彼の真骨頂。ダイナミズムランも多かったから仕方ないけど、もう少し終盤もコントロールしてほしかったかな……。

*ディフェンスに関しては内田篤人!2戦目で緊張感もとれたのか、何度も何度も右サイドを駆け上がり、しかもクロスだけじゃなくアイデアのある崩しのキーパスをどんどん出してと、非常に面白かった。守備面では相変わらず危うい部分があるけど、これは徐々に……。とにかく今は思いっきり。撃つところは撃とう。他は相手があれだったこともあって、むーという感じ。阿部っちあれはなしね。

*MVPはもちろん功治!前半はとにかくゴールへ!と言う強い意思を表現。後半は周囲との関係性を構築出来ていることを感じさせる連動した動きが多く出て、チャンスに絡んで、そして結果も残したと。突破という部分では良さが出てなかったけど、それ以外でも素晴らしい部分を持ってるからこその結果だよね。プレータイムを伸ばして周囲との関係性がもっと整ってくれば、もっと出来るはず。改めて誇らしいです。俺らの10番!

*佑二も岡ちゃん期初ゴールおめ!ディフェンスに関してはいうことないけど、とにかく怪我だけ注意、集中力さえ切らなきゃ大丈夫。とにかく強気でお願いします。にしても、良く狙ってたなー。

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とにもかくにも本番で結果を残すためにやってきたのだから、水曜日は結果残そう。うん、勝とう。

ということでここまで。

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*ちょっと遅くなっちゃいましたが、動向、展望も少しずつ進めていきますよ。ペース落ちてるからね、自らケツを叩く!

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