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February 25, 2008

学習機会@東アジア選手権 2008 vs 韓国

日本代表にとって、絶好の「学習機会」となるゲームだった。

忠実かつアグレッシブなアプローチを前にいかに攻撃構築していくか。

精緻なコンビネーションプレーを実現するために必要な選手間の距離感をいかに維持するか。

ワンツー・独力打開・スペースメイク&ユーズなど、積年の課題であるアタッキング・サードでのアイデア不足・迫力不足をいかに払拭するか。

ロングボールを用いられて全体が押し下げられた後のチームバランスの修正、コンパクトな全体距離の再構築といった機能性を維持するためのフレキシブルな組織を構築していくことが出来るか。

切り替えの意識、アプローチの「本気度」不足や個人の質不足が穴となり、失点に繋がる守備の甘さをいかになくしていくか。

突き付けられた課題は多い。ただ、これだけの課題が見つかったことに価値がある。ひとつひとつ、解決していこう。

ただ、悔しいなぁ。

EAST ASIAN CHAMPIONSHIP 2008 CHINA

Matchday3/Japan 1-1 Korea.Dep @ Olympic Sports Center,CHONGQUING
Japan:68'K.Yamase! 15'YEOM.K.H

sports navi

日本代表スタメン:GK川口能活、DF内田篤人、中澤佑二"鬼神の如く"、今野泰幸"痛恨のマークミス"、加地亮、MF鈴木啓太、中村憲剛(→63'安田理大"復活だぴょん")、橋本英郎(→79'矢野貴章)、山瀬功治"Sparkful"(→87'播戸竜二)、遠藤保仁、FW田代有三

韓国代表スタメン:GKキム・ヨンデ、DFチョン・ヨンヒョン、カン・ミンス、カク・テヒ、MFキム・ナミル(→58'ク・ジャチョル)、オー・ジャンウン、イ・ジョンミン、チョ・ウォンヒ、パク・ウォンジェ、FWチェ・ジンス、ヨム・ギフン

決勝戦、といって差し支えないだろう。総得点の差で引き分けではタイトルには手が掛からない状況ではあるモノの勝てば優勝、こんなタイトルちっとも欲しくないが、こういう状況で韓国とゲームが出来るというのは、若くキャップ数の少ない選手達が多くいるチームにとっては大きな経験のはず。それを成功体験とするためにも、目指すべきは勝利のみ。

その試合のメンバー、日本代表は前田に続き岩政が怪我で帰国、駒野も怪我でプレー出来るかは微妙な状況とベンチが寂しいことに。唯一の朗報は前戦にシナの跳び蹴りでKOされた安田がベンチに入ったことか。スタメンは前戦で安田がプレーした位置に橋本、又ゴールマウスは能活が入る。韓国代表の方に目を移すと、こちらも岡ちゃん日本と大体同時期に発足した新チーム、国内の若手発掘を目指しているのかネームバリュー的にはこれまでの常連組の名がない。海外組も当然未招集、馴染みのない選手の名前がリストに並ぶ。新時代のエースとして名乗りを上げたパク・チュヨンは怪我で不在と少々残念。ヴィッセルに移籍してきたキム・ナミル、FC東京ユース出身のJ育ちオー・ジャンウンが馴染みのある選手か。

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試合展開

序盤からテンション高くゲームに入ったのは韓国代表、ボールホルダーに対して必ずプレッシャーを掛け、日本のポゼッションを制御する。そんな韓国を前に日本は受けからゲームに入ってしまい、又も早い時間帯で失点してしまう。オー・ジャンウンのミドルを跳ね返したまでは良かったが、セカンドを拾われると曖昧な役割分担と絞りすぎのポジショニングによって生じた右サイドのスペースを簡単に使われてパク・ウォンジェがフリーで抜け出す。中ではヨム・ギフンが今野のマークを外して好ポジションを獲り、パク・ウォンジェの低いクロスを見事なボレーで叩き込んだ。韓国先制。右サイドの緩いスペース管理、今野のマークミス、人数は揃っていてもその質が低ければやられてしまう。佑二の悔しそうな表情が抜かれる。

ここまで、韓国の圧力の前にシュートを一本も計上出来ていなかった日本だが、失点してようやくお目覚め、目覚め代わりの一発と言わんばかりに左からの組み立てて最後は優しい橋本のお膳立てから憲剛のミドルが火を噴く!鋭いシュートは決まったかに思われたが、惜しくもポスト!くぅ。ただ、憲剛の弓を射るようなミドルの威力は抜群、うまくミドルを撃つ形を作れたのは良かった。ここから反撃!と行きたいところだったが、先制点を獲りリスクを最小限に抑える形にシフトした韓国のシンプルな攻撃を前にラインを押し下げられ、又分厚い守備ブロックと勤勉なアプローチディフェンスも継続。なかなか攻め手を見いだせない。前半最大のチャンスとなった右サイドの崩しもゴールには至らず。結局前半はビハインドを背負ったまま折り返す。
*内田が顔を出した功治を横パスで使い、すぐさま回り込むようなランニング。功治はヒールを使ったダイレクトプレーでランに応え、これで右サイドを打開。しかし、内田のシュートタイミングが一瞬遅れたこともありブロックに入られた。解説はファーストタッチ後そのまま打て!って感じだったけど、持つのであれば切り返しとかでも良かったかな。何はともあれ素晴らしいコンビネーションだった。

数える程しか決定機を作れなかった後半の反省を踏まえてか、積極的にサイドの選手を高い位置に押し上げて攻勢に出ようとする。しかし、韓国の長いボールを使った展開にラインが押し下げられて厚みのあるプレーとはなっていかない、もどかしい流れ。しかし、安田の投入で仕掛ける意識を高め、その仕掛けから得たセットプレーのチャンス、伝家の宝刀が抜かれる。右からのCK、ヤットは素早くショートで内田へ、内田もすぐさま丁寧にボックス際に流すと走り込むは山瀬功治!右足で放たれたボールはゴールに巻き込むような変化を見せて右隅へ!見事なゴラッソで同点!同点!ボスニア戦と同じパターンだけど、今度は功治のキックがフィットしたねー。同じサイドの一つ前のCKで田代が中央フリーで合わせたシーンがあったけど、匂いはぷんぷんしてた。それも効いてたかな。とにかく同点!これが俺たちの10番(新シーズンに残しておいて欲しかった……というのは内緒)

同点になり、互いに決勝点を狙う展開となるが、互いに決定打を見いだせないまま時間は過ぎる。日本は矢野を投入し前線に更なる迫力を求めるが、彼らの特徴が生かせるところまでの展開を作れず。韓国も序盤から忠実かつアグレッシブにプレーしてきたツケが出てきたのか、前への推進力が消え中澤の壁を越えられず。最後は互いに中盤を省略してゴール前での攻防に期待を託すが、これも効果を得るまでには至らずタイムアップ。結局ドローで、東アジアのタイトルは韓国の元に、日本は3大会連続での2位となった。

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とにもかくにも、選手・監督・スタッフはお疲れ様でした。前田や駒野、岩政に安田と怪我人が出てしまったことや、大気汚染、アウェーの雰囲気、激しすぎるフィジカルコンタクトを要するプレーなどによる疲労を考えると、「お疲れ様」なんて言葉を軽々しく使う事もためらってしまうのだけど、大事に至るような事故や怪我がなく、無事に日本に帰ってきてくれるだけでも本当に良かった……。

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で、ゲームのこと。

こういうゲームが出来たことは非常に良かった。現状の状況がはっきりと映し出されて、課題がよくわかった。良い流れとなるとき、悪い流れとなってしまうときにチームの状況がどういう事になっているのか、コンセプトを表現するためのディティールや共通理解がどれくらい浸透しているのか、相手がこれぐらいのプレッシャーを掛けてきたときに自分たちのプレーがどれくらい表現出来るのか、この日表現されたフットボールが現在地。それ以上でもそれ以下でもない。でも、それをわかることが大事なんだと思う。

それが冒頭に書いた要素、一気に解決することは難しいと思うし、一朝一夕に解決出来ることではないと思う。ただ、一つ一つ消化していければ、チームとしての質は上がっていくはず。

アジアを越えるために、世界を驚かすために、この大会の課題を全て糧と出来るように、この先も精進、精進。

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*とはいえ、ポジティブな要素だけを感じれる程、僕は楽天家じゃない。岡ちゃんが次のステージに進まない限り、このチームの進化は多分止まってしまう。これまでもそうだった。攻撃的かつ主導権を握ろうとした時も、自主自立性を求めて転換を図った時も、それを実現するだけの手腕がなく、チームは袋小路に迷い込んで、後ろに戻ることを余儀なくされた。今回は大木さんもいるから一概には言えないけれど、岡ちゃん自身も幅を広げなきゃいけない。道筋を整備出来るモチベーターとしてだけではなく、選手達のイマジネーションを掻き立て、次のステージの道に導ける船頭とならないと。うーん、ちょっと概念的。

*選手評はまず橋本かな?ユーティリティとはいえ、アタッキングポジションの選手じゃないかな。回りを活かそうとする意識であったり、チームのために出来ることを強く意識してくれていたけれど、脅威とはなり得ない。それは起用した方の問題。一列下がってリスクをコントロールすれば天下一品、ビルドアップもうまいし、ミスが少ない。その辺は使い方次第。まー、選択肢が限られてたけどね。てか、彼みたいな選手がアタッキング・サードで困らないようにしてあげるのがこのチームのコンセプトのはず。近い位置に素早くサポートして、数的優位を作る、みたいなね。

*3試合通じて、だけど、内田はもう少しポジショニングを勉強ね。確かにスピードはある。でも後追いで何とか出来る程国際舞台は甘くない。正しいポジションの元でスペースを管理し、リスクマネジメントしないと。攻撃面ではイイ部分もあったけど、最初程の印象は残せなかったかな。まー、まだ若いから経験を栄養に出来るはず。もっと出来ると思うよ、頑張れ、超頑張れ。

*しかし、何で憲剛を下げたのかよくわからない。彼がいなくなるとリズムが悪くなるのは明白だったはず。一番ボールタッチが多く、攻撃をオーガナイズしていたのに。様々な周辺事情があるのだろうけど、勝つ気がないのかと思った。それだけ今の憲剛の影響力は強い。ミドル強烈、決めたかった……。

*佑二も功治も最高だった。佑二の鬼神の如き局面対応は韓国の2軍程度では破れない。蓄積疲労が心配だけど、改めてアジア最高のディフェンダーであることを証明してくれた。功治はスーペルミドル。決めて欲しいところで決めるのがエース。他のプレーではもっとテンポ良く、周囲との距離感をうまく作ってほしいという注文はあるけど、決めたからいいや。しかし、凄いシュートだったぁ(ぽわわ)

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ま、無事で良かった……なんて思わなきゃいけないこと自体が間違ってると思わなくもないけど、避けて通れない道のような気もするし……。複雑です。

さて、これで代表は3月のバーレーン戦までおあずけ。俺たちのJ始まる!楽しみ!と言うことでおしまい。

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*PSMやらトレーニングマッチ沢山だねー。僕はマリ一辺倒だったけど、ちばぎんとかは見たかったなー。マリ?あぁ(遠い目)とりあえず、開幕、日産と等々力見に行けるので、色々又。てか、早くプレビュやれって?スイマセンスイマセン(平謝り)

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