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December 10, 2007

完敗の終焉@J Youth SAHARA Cup 2007 Fマリノスユース vs ガンバユース

技術、判断、戦術熟成度、精神面……全てに力の差があった。

余りに酷な終わりに、現実を直視出来なかった。

こんなはずじゃない、もっと出来る、って。

でも、ここで終わっては意味がない。この先があるのだから。

J Youth SAHARA Cup 2007 Round of 16

Fマリノスユース 0-3 ガンバユース @ 三ツ沢球技場「完敗の終焉」
Gamba.Y:35'大塚翔平 49'池亮磨 75'瀬利康和

Fマリノスユーススタメン:GK佐藤峻、DF曽我敬紀、金井貢史、甲斐公博、岡直樹(→臼井翔吾)、MF西脇寛人、佐藤優平、高久朋輝(→戸高裕人)、水沼宏太、斉藤学、FW端戸仁(→清水皓平)

晴れ渡ってぽかぽか陽気の三ツ沢、才気溢れるユースっこ達を見ようと、メインスタンドの観客席は時間と共にどんどん埋まり、もしかしたらマリノスタウンだったら溢れていたかも知れないぐらいの人数が詰めかけた。相手はこの地でクラブユース王者に輝いたガンバユース。抜群の技術と判断を礎に質の高いフットボールを見せるクラブユースの雄。

そんな中でのスタメン、Fマリノスユースは昨日までトップチームに帯同していた水沼宏太を強行出場。ここ2ヶ月程チームを離れていただけにコンビネーションや戦術理解など不安の残る部分はあったが、この大一番に賭けとも言える起用に踏み切った。対するガンバユースは、U-17代表の田中裕人、そしてスター候補宇佐美貴史が見あたらないが、それでも全く格落ち感なし。

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試合展開

互いにタレント揃いの攻撃型チームなだけにアグレッシブな攻め合いになるのではという戦前の予想を裏切り、サハラの途中から採用されたFマリノスの4-4のゾーンとガンバの成熟の域と入りつつある4-4ゾーンがぶつかり合う非常に堅いゲームに。序盤はFマリノスユースの高い集中力と収縮ディフェンスが功を奏すが(戦い方の変貌振りにガンバ側には少し戸惑いもあったか)、その後の攻撃ではいつものダイナミックな攻撃が見せれず、又宏太が力み気味でチャンスを不意にするなど、なかなかゴールの匂いが漂わない。

リズムこそ握っていたモノの、端戸くんにボールが収まらず、学くんもほとんど実効力を示せないとなると、これまで局面での戦いに優位に立つことで戦況を動かしてきたFマリノスユースにとっては厳しい展開。守備はチーム全体が高い守備意識を持っていたこともあってガンバの攻撃を抑えていたが、徐々にミスが出始めると、時間と共にエンジンの掛かってきたガンバユースに流れが移る。ポゼッションの時間が長くなり、隙間隙間を縫うようにボールを繋がれるとゾーンが崩れ、バイタルで浮くように動き出す安田を捕まえきれず、局面でも岡くんが池に、曽我くんが三ノ宮に局面で凌駕され始め、完全に劣勢。そして35分、防波堤が崩れてしまう。ミスからロストした流れで左サイドを破られ、最後はグラウンダーのボールをニアに走り込む形で大塚、難しい角度ながらきっちりとニアにコントロールされたインサイドボレーに峻くんも凌ぎきれず、ついに失点。時間の問題になっていたとはいえ、何とか後半まで引っ張りたかったのが本音。

後半、何とかビハインドをはね返したかったが、ガンバユース優勢の流れは変わらず、そして流れるように右サイドから左サイドへボールが動き、最後はフリーとなった池がシュート、ブロックに入ったディフェンスに当たる形でコースが変わると峻くんも対応出来ず、そのままゴールに突き刺さって、0-2。非常に厳しい状態に立たされてしまう。その後も、完全に精神的に余裕を持ったガンバユースのポゼッションの前になかなかボールを奪えず、攻撃に移るにもしっかりとオリジナルポジションを定めてゾーンを組むガンバのディフェンスを崩す形が見いだせない。交代で入った戸高くんががむしゃらなプレーでゲームを動かそうとするも、決定打には至らず、徐々に時間がなくなっていく。

このままでは終われないFマリノスはスクランブル態勢。金井くんを前線に上げパワープレー気味に攻勢に出る。ほとんど見たことがない形だったが、身体能力の高さと何でもこなしてしまうセンスの成せる技か、強引な形からチャンスを作り出すが、それでも最後の部分ではガンバディフェンスに凌がれる。そして、カウンターからトドメとなる3点目を瀬利に沈められ、TheEnd。最終盤では形もへったくれもない感じとなりながら、選手達は気迫を見せて最後まで相手に食らい付いたが、残酷にもフットボールに置いてはその気迫も勝負を覆す要素にはなり得ない。そして、ホイッスル。全てに置いて力の差を見せつけられる形での完敗、今年のチームが終焉を迎えた。

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ぐうの音も出ないぐらい、完敗。

ゲームの中での技術、判断、知性。

焦れずにミスをせずにチャンスを見いだす精神性。

2ヶ月間と1年間、横たわる戦術の理解度、成熟度。

全てに差があった。

正直言って受け入れ難い。僕がユースを見始めて、最も酷い敗戦。しかもそれが今シーズン最後、3年生最後の試合だと思うとやるせない。

でも、これが現実。受け入れないと始まらない。

プロで生きていくには、こういう試合からこそ学んでほしい。何が足りなかったのか、何をすべきだったのか、これからどういう部分を高めていくべきなのか。

現段階で今シーズンの3年生でプロに行くのは宏太と金井だけかも知れない。でも、みんなトップチームに上がるべくしてユースでプレーしてきたはず。これからも大学とかで続けていく子もいると思うからこそ、このゲームから学んで欲しい。2年生は来年のために、そして将来のために、このゲームは無駄にしちゃいけない、悔しいだけで終わってはいけない。

だから、上を向いて、前を向いて。

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*にしても、ガンバとFマリノスの間にあった差は考えないといけないよね。素材的には勝るとも劣らないプレーヤー達ばかり。スペシャルスキルという部分を考えればうちのプレーヤー達の素養はガンバを上回るかも知れない。でも、ピッチ上で示される両チームのパフォーマンスの差は余りに大きかった。チームの完成度の差もあると思うのだけど、育成に置ける方針というかコンセプトの部分では学べる部分もあるんじゃないかと思う。技術で言えば同じくらいだと思うけど、基礎スキルの質(トラップ、キックをonプレッシャーの中で正確に出来るか)は間違いなく相手の質は高かった。でも、技術的な部分よりも最も差があると思うのはサッカーに置けるインテリジェンスの差。周辺察知、状況把握などをしっかりやった上で質の高い判断をする、しかも早く。戦術も理解して咀嚼しているからこそ、奴隷に成り下がらないし、どうしたら攻めに出れるのかなどを考えている。良く頭が動いていると言う表現をすればいいのかも知れない。こういうことは一朝一夕には行かないかも知れないけど、着手すべきポイントだとも思う。もちろんもっと下の年代からの部分でもあるのだけど、意識を変えるだけでも全然違う。長期に成績だけを求められる環境ではないからこそ、出来ること。小手先でタクティクスを弄り、メンバーを弄ることだけでは本質的な強化には繋がらないよ、ね、和田さん。

*しかし、個人の部分でもほぼパーフェクトに抑えられてしまったわけで、これは個人的に非常にショックだった。端戸くんはほとんどバイタルでボールを持てず、自分のリズムでプレーすることを許されなかった。学くんに対しては一枚のアプローチと一枚のカバーで対応されたりと、突破アクションに対してかなり強い警戒を敷かれて、いつものような実効力を示せなかった。そして、2枚看板が抑えられてうちは沈黙した。二人がこの事実をどう捉えるか。ここまで抑えられたのは、少なくとも「国内」ではあんまりないと思う。でも、こういう経験は貴重。今以上になるように研鑽を重ねて、もっともっとうまくなって欲しいし、足りない部分を積み重ねて欲しい。ダイヤモンドは磨いてこそ、光るんだから。

*完敗の中での光明を探すとすれば、優平くんの気迫溢れるプレーは非常に嬉しかった。ミスもあったし、らしいパスディバイドが出来たかというとそうではなかったけれど、ここのところ続いていたさぼり癖が見られず、危険なシーンでは身を挺して凌ぎ、衰えない運動量でチームを鼓舞し続けてた。素晴らしい危機察知もあったしね。来シーズンは優平くんが核にならなきゃいけない。気ままな天才肌のパサーのままでも良いけれど、気迫溢れる優平くんは格好良かった。このプレーを続けて欲しいな。色々工夫してた部分も評価してあげたい(あっち向いてパスとか、タイミングをコントロールしたりとか、色々とゾーンを崩す技を駆使してた)

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あー、これで完全に今シーズンのFマリノスが終わっちゃった………。来週から何すれば良いんだろう……毎シーズン思うことなんだけど……来週はまだイイ、クラブワールドカップ見に行くし。再来週から……どうしよう……ま、思い出に浸りながら、来シーズンのことに思いを馳せますか。そうすればきっとすぐに来シーズンが来るって言うもんね。

とにもかくにも3年生、本当にお疲れ様、そして今年一年ありがとう。結構な数のユースの試合を見せてもらったけど、とても楽しかった、ワクワクさせてもらった。これからも頑張れ、超頑張れ。ということでここまで。

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