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December 31, 2007

2007年、年末のご挨拶。

改めて、今年も拙ブログにお付き合い頂きありがとうございました。

今シーズンは、Fマリノスのトップ+ユース中心に様々な場に足を運ぶことが出来て、これまでにも増してフットボールを堪能出来た気がします。フットボールを愉しむ、フットボールを味わう、と言う面で、その場の雰囲気を味わえるということの幸せを感じられて(一昨日の国立・フロンターレvsアントラーズもその一つ、素晴らしいゲームでした)、非常に充実した一年を過ごすことが出来ました。来年も又様々な場所に足を運び、フットボールを堪能出来たらなぁと思っております。そして、少しでも僕が感じた何かを伝えられたらと……。

とはいえ、色々飛び回っていた影響もあり(もちろん、私生活の面で多少の変化がありまして……)、今年は更新頻度が極端に落ちてしまいました……。やりたいなーと思っていたこともほとんど出来ず、読者の皆様の期待を裏切る形となってしまうことも多くなり、とてもご迷惑をおかけいたしました。

ま、来年もきっと気の向くまま、風の吹くままやっていくと思いますが(←あんまり反省してない)、どうぞゆったりとお付き合い頂ければと。

来年も、皆様にとって、そしてサッカー界にとって、2008年が良い年でありますように。

それでは、よいお年を!

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迷走、構築、席巻、停滞 -PlayBack F.Marinos 2007 Part 1-

決して順風満帆だった訳じゃない。

それでも不思議と充実感のある一年間だった。

そんな1年をぐっと振り返る。

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・迷走の果てに見つけた「カタチ」 -3月~4月-

盛者必衰の流れを経て、新たな船出を迎えたFマリノスの2007年。新本拠地マリノスタウンが本格稼働、有望新人選手の多数加入など、本来であれば希望に満ちあふれたシーズンイン……となるはずだったが、負の大波がそんな希望をかき消していた。

本来であれば、現場責任者の希望の元に進められていくチームの補強政策が、フロント主導の元に進められていく齟齬。整った戦力を擁しながら2年連続で入れ替え戦へと誘い、果てには降格、チーム崩壊に導くなど「迷将」の名を欲しいままにしていた早野宏史氏を「マリノスタウン本格稼働をOBで」「マリノスタウン作ってお金ないから低年俸」という理由で招聘。補強の方に目を移すと、課題となっていた得点力不足の解消のために獲ってきた選手がその対極とも言える鈴木隆行(しかも5000万という破格の年俸)、外国人補強でも既にピークを過ぎたことが素人目にも明らかだったマルクスをヴェルディから、駒不足も顕著だったボランチではなく、即戦力ルーキー小宮山尊信、昨シーズン経験を積み五輪代表候補にも名を連ねた田中裕介がいる左サイドバックエウチーニョをパラナクラブから獲得するなど、補強ポイントや見識眼など関係ないと言わんばかりの亜空間な動きに終始。ネガティブな想像をするには絶好のネタがポンポン吹きだし、希望を抱くには少々難しい状況にあった。

そんなこんなで迎えた甲府相手のホームでの開幕戦、不安を抱えた中でスタジアムに向かうが、少しだけ希望を抱かせるようなゲームとなる。昨シーズン、ユースで10番を背負い、U-18代表にも名を連ねていた長谷川アーリアジャスールがスタメンでデビュー。そして、その期待に応えるようにエース山瀬功治の華麗なる中央突破をセンス溢れるアウトサイドパスで導き出し、これが決勝点となって開幕戦を飾る。世代交代の必要性を迫られる中で、最も必要なポジションの期待の星が結果を残し、勝利を得たというチームにとっては意味のあることだった。しかし、この淡い期待は長くは続かない。2節、プライドを掛けたJ2チャンピオンとなって初昇格を果たした横浜FCとのダービーマッチ(アウェイ)、浅い時間で負ったビハインドを最後まで返すことが出来ずに満員の三ツ沢で屈辱の零封負け。若手起用という面では飛び級で五輪代表にも選出され大きな期待を背負っていた乾貴士がプロデビュー、鋭いターンと鮮烈な突破でチャンスメイクするなど、一筋の光明となったが、負けが許されない試合での敗戦は、大きな傷を残した。

ダービーでの敗戦、アーリアの骨折など、ショックを抱えたまま迎えたヴィッセル戦、ショックを振り払うためか大きくメンバーを入れ替えて(その一環でユースのエースだった斉藤陽介がデビュー、しかし哲也の退場で不完全燃焼のまま交代のほろ苦デビュー)臨んだモノの、ミスがミスを呼ぶ最悪のゲームで大敗。そして、ナビスコ1節のホームでの大宮戦。その流れを払拭するどころか、いつか見たようなノッキングに次ぐノッキングの嵐で、閉塞感に苛まれ、結局終わってみればいつものように一発(小林大悟のヘッド)に沈む。2試合連続のブーイングには危機感が詰まっていた。

しかし、この屈辱的な3連敗がきっかけとなったのか、ターニングポイントとなるゲームを迎える。ナビスコ第2節、アウェイでのエスパルス戦。キャンプから取り組んできた4-3-3を放棄し、4-4-2に変更(坂田と大島の2トップ、功治を頂点に幸宏を左サイドハーフに抜擢、吉田が右でアンカーに河合というダイヤモンドの中盤)。このメンバーでハードワークを主に置いたアグレッシブなハイプレスを敢行。トップは恐ろしい程の運動量でチェイス、中盤は前への意志を持ち続けてレシーバーを襲う。結果こそドローとなったモノの、チームにはわかりやすいタスクを元にした意思統一が生まれ、チーム状況は一変した。再開されたリーグ戦、サンフレッチェのポゼッションを前にプレスが空転する場面こそ見られたモノの、ハイプレッシングが生んだ副産物か、チーム全体のプレーが活性化。大島の失点直後のテクニカルなヘッドでゲームを引き寄せた後は相手を飲み込むようなハイプレッシングで猛襲、逞しいサッカーを見せて開幕戦以来の勝利を掴んだ。

そして、迎えたレイソル戦。相手はJ2から熟成に熟成を重ねてきたプレッシングサッカーの先駆者、そんな相手を向こうに回しながら、激しいプレッシングの切っ先争いを制し、完全にゲームを掌握。攻撃に置いてもサイドバックの積極的なオーバーラップ、幸宏の積極的なパスレシーブアクション&シンプルなパス交換、狩野のファンタジックなプレー、そして攻撃の核となる功治の迫力ある突破、ここに2トップが絡む形でスタジアムを魅了。結果こそ0-2の敗戦となったが、内容では完全にリーグを席巻していた相手を凌駕。このチームがハイプレッシングフットボールを手中に収めたゲームとなった。そして、ここからFマリノスのハイプレッシングがリーグにインパクトを与えていく。

前半戦、僕の最も印象に残ったゲームは最後のレイソル戦。負け試合ではあったのだけど、悔しさではなく、感動で涙が出そうになった。4年間、ほとんどフットボールのディティールを積み上げて来れなかったチームが数ヶ月、いや、数週間でフットボールを積み上げ、立派なフットボールを展開したことに感動した。

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・席巻、研究、停滞 -5~6月-

レイソル戦のハイパフォーマンスが見せた可能性、これが結果に反映されていく様は余りに痛快だった。ナビ杯雨中の大宮戦(陽介のプロ初ゴール!)、ヤマハでのジュビロ戦(裕介痛恨のマークミス、ポジションを失う)を経て、迎えた大分戦。前節プロ契約後初出場した即戦力ルーキー小宮山尊信が初スタメンを飾ったこのゲーム、幸宏のバースデイゴールを皮切りにゴールラッシュ。ハイプレッシャーが実り、サイド攻撃が実り、第3列目からの飛び出しが実り、最後はエースのミドル、やりたい放題で粉砕。この大勝でチームは乗った。大魔境ビッグスワンでもこの勢い衰えず、幸宏の2節連続ゴールで先制、微妙な判定もあって気落ちした相手を尻目に後半又もスパーク、一気に4点を重ねて6-0の大勝利。幸宏の覚醒、テンションの高いアプローチでプレスを先導した坂田はその勢いそのままに2試合で4発、吉田の献身的な好パフォーマンスも素晴らしかった。

そして、この上昇気流がフロックではないと証明出来たのがフロンターレ戦。前線から高い意識で前から追い続けた大島が相手のバックパスを突き先制点、その後も自信を付けた小宮山が積極的なプレーでチームに勢いを与え、隼磨も負けず劣らず右サイドを駆け上がるなど両サイドが躍動し、完全にゲームを掌握。そして、勝負を決めたのがエースの一発、鋭いFKでニアを強襲、リーグ屈指のGKである川島永嗣を手玉に取った。これでついにフロンターレを撃破、3連勝、最高のゴールデンウィークになった。

ただ、華々しい結果、鮮烈な印象を残し続ければ、対戦相手も手をこまねいてはいない。それを示されたのがグランパス戦。鹿島戦(雨中のゲーム、孝行の素晴らしい切り返しゴールで先制も、オズワルド・オリベイラのミドルパスを駆使したプレス回避対策が嵌る形で勢いに乗れず)で暴かれた対応策をフェルホーセンがアレンジ。ヨンセンと杉本のスペシャルアビリティを駆使したプレス回避の戦術に完全に嵌り、守備に置いては未だ改善出来ないゾーンを崩しきれない悪癖を露呈、まだ深みを持たないFマリノスのハイテンションフットボールは攻略されてしまった。

勢いの止まったチームが迎えるのは停滞、実効性が薄まり、費用対効果の効率が悪くなっていくことでチームのモラルの低下が起こる。相手に研究され、それに対応するためにプレス一辺倒にならないように柔軟性を求めた結果、共有出来ていた意識が乖離していく。そうなると結果が出ないのは必然だった。そして、早野監督の悪癖も出る。FC東京戦がその最たる例。福西の一発に沈んだ訳だけど、リチェーリ対策としての那須のサイドバック起用や持ち味を相殺してしまうようなマイクと乾の同時投入など、裏目となる采配も多く見られた。その後のレッズ戦、ガンバ戦では相手の力を意識した結果、中盤の構成を変更するも、その変更によってプレスの連動性が失われ、培ってきた要素を強豪相手にぶつけるチャンスを逸してしまった。ただ、この停滞はチームに更なる熟成を喚起し、次なる爆発を呼ぶことになる。

*やっぱりこの中ではフロンターレ戦が一番印象に残っているかなー。鋭いカウンター、トップの実効力、理に叶った采配など、一足飛びにJのトップクラスまで駆け上がった姿を見て、悔しくないと言ったら嘘になる。ましてや、直接対決でいつもいつもやられまくって、悪い印象しかなかった。でも、この試合でようやくひとつ借りを返せた。しかも、チームとしての形を表現しての勝利、気持ちよかったなぁー。

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長くなったので一度切ります。伝説となるダービーと夏の快進撃、その中で潜んでいた弱点に苦しんだ秋の連敗、そしてはい上がって何とか締めた冬……、改めて浮き沈み激しいなー、まとまらん(苦笑)

では、ここまでっ。

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December 26, 2007

岡ちゃんの周辺。

「限られた時間の中で何が出来るか」

難しいタスクを問われた宿命を背負い、岡ちゃんが精力的に動き出した。代表選出、右腕招聘、視察に偵察……。

そんな岡ちゃんの周辺をさらっと。

・第一歩となり、核となる32(+1)名

2008/1/15~23 トレーニングキャンプ 日本代表メンバー

監督:岡田武史

コーチ:大熊清
コーチ:小倉勉
コーチ:(大木武)
GKコーチ:加藤好男

GK:
川口能活(ジュビロ)
楢崎正剛(グランパス)
川島永嗣(フロンターレ)
西川周作(トリニータ)

DF:
中澤佑二(Fマリノス)
坪井慶介(レッズ)
岩政大樹(アントラーズ)new!
水本裕貴(ジェフ)
青山直晃(エスパルス)
加地亮(ガンバ)
駒野友一(サンフレッチェ)
内田篤人(アントラーズ)
徳永悠平(FC東京)new!
安田理大(ガンバ)new!

MF:
鈴木啓太(レッズ)
阿部勇樹(レッズ)
今野泰幸(FC東京)
橋本英郎(ガンバ)
中村憲剛(フロンターレ)
長谷部誠(レッズ)
水野晃樹(ジェフ)
羽生直剛(ジェフ)
山岸智(ジェフ)
山瀬功治(Fマリノス)
遠藤保仁(ガンバ)
本田圭佑(グランパス)

FW:
播戸竜二(ガンバ)
巻誠一郎(ジェフ)
前田遼一(ジュビロ)
大久保嘉人(ヴィッセル)
矢野貴章(アルビレックス)
田代有三(アントラーズ)new!

JFA

既に終了した初招集のメンバーを全く弄らなかった3次予選に向けたトレーニングキャンプのメンバー。残念ながら核となりえる闘莉王が負傷のためにメンバーから外れた形となったが、岡ちゃんが自ら認めた通り、このメンバーが今後活動していく上での核となっていくと見られる。

このメンバーを見たときの感想としては、

「無難」

この一言に尽きる。

ま、わからなくはない。レギュレーション的にはある程度余裕があるとはいえ、真剣勝負となる本番までの時間が少ないこと、就任会見で語った通りオシムが作った土台を踏襲すること、これらを考えれば、いきなりドラスティックに入れ替えていくことは考えにくかったし、元々きっちりとリーグで結果なり印象を残しているプレーヤー達だったからね。

ただ、岡ちゃんの色がちょっと出たのが初招集組。

まずは岩政。数年前から鹿島の押しも押されぬ守備の核として高く安定したパフォーマンスをしていただけに、招集自体は全く違和感なし。国際経験こそ乏しいモノの、闘争心に溢れ、強さと高さを併せ持つセンターバックは、岡ちゃん好み。鹿島の象徴的な存在でもあった秋田を彷彿とさせる存在と言うことを考えれば、岡ちゃんが呼ぶというのは運命的なモノも感じる。まずは青山・水本と言った北京五輪組との競争が第一関門かな。

次に田代。今シーズン中盤からスタメンの座を射止めて、リーグ戦でも連続ゴールを挙げてチームを上昇気流に乗せるなど、自信を深めて来たストライカー。この選手も岡ちゃん好みのような気がする。サイズも推進力も兼ね備えている万能型、身体能力が高いし、言うなれば久保のような存在として期待しているのかも。あくまで憶測でしかないけど。彼のボックス内での得点感覚と迫力は個人的に期待出来ると思ったり(継続する必要はあるけど、これを維持出来ないばかりに牙が抜けちゃった選手もいるしね、誰とは言わないが)

この二人までは、岡ちゃん好みだと思ったわけだけど、後の二人がちょっと驚いた。

安田は今ノリにノッている、成長著しい左サイドラテラル。リーグ戦でもシーズン中盤までのパフォーマンスと終盤からのパフォーマンスは段違いで、無謀な突破による危険なロストが減り、プレーセレクトに置ける判断や全般的な守備に関しても進歩の跡が伺える。そういう意味を考えれば、彼の招集は先々のことを考えれば有益とは思う。ただ、岡ちゃんの好みから考えれば疑問符はつくし、少々時期尚早な感は否めない。

そして徳永。ワールドユース、オリンピックと国際経験を積んだスケールのでかい右サイドバックも今や昔、ポジショニングの質や攻撃に置ける実効力の部分では物足りない部分が多く、結果としてクラブシーンでは埋没している感が強い。現状では、加地さんや駒野はもちろん、内田や市川、うちの隼磨よりも優先順位は下かなーと思ってたからちょっとびっくり。持っているポテンシャルを期待しての招集なのか、スライドして中の対応も問われると言う意味でセンターバックもこなせるということが意味を持ったのか、何かしらあると思うのだけど、現状の徳永には期待出来る部分は正直言って少ない。

スナオナキモチとしては、徳永呼ぶならハユm)ryとか、どれくらい獲ればオーシを呼んでくれますか?とか、イタリアでの経験で大きく変貌を遂げている彼を競争原理の中に入れないの?とか……

と、色々思うところがないわけではないけど、どちらにしても試合を見てみないと何とも言えないかな。ま、今はまだぼやけて色が見えない、これからだね。

じゃ、次。

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・補完するもうひとりの「たけし」

岡田ジャパン参謀に前甲府の大木氏浮上(ニッカン)

日本代表コーチに大木武氏が就任したことの意味(Soccer@Express/日本サッカー世界への挑戦)

理想を掲げると頓挫し、現実に目を向けると滅法強い。そんな指揮官を補完するに、大木さんは最も適した人材かも知れない。それがこの人事の感想。非常にポジティブです。

僕が最も岡ちゃん就任で危惧していたのは、「良い」フットボールを構築する上での土台となる部分の指導力。それは2006年夏頃のFマリノスを思い出してもらうのが一番早い。選手達のプレーへの関与意識が低く、主体的な判断力が乏しいため、ボールの流れは淀み、閉塞し、何も生み出せないまま可能性の低いプレーに終始してしまい、チームは沈んでいった。4年間の過程を経ながら、こういった観客に絶望的な感覚を与えてしまうようなフットボールとなってしまっていたのは、ひとえに監督として4年近く指導してきた岡ちゃんの責任であることは否めない(もちろんフットボールインテリジェンスに欠け、意識も低かった選手達にも責任はある)

でも、大木さんが岡ちゃんの右腕となってくれるとなれば話は別。彼は昨年今年、大きなインパクトを与えた甲府のパスサッカーを構築した人物。細かいタッチでのパスを繋ぐために選手達は常にプレーに関与する意識を持ち、頭を動かし、足を動かすことを浸透させ、その結晶としてピッチで表現されたプレーは非常に美しく、強い印象を残すモノだった。様々な側面もあって、理想に殉ずるような形でJ2への降格となってしまったけれど、彼の指導力に疑いの余地はない。

勝つためのフットボールを構築出来る岡ちゃんと理想を具現化する事が出来る大木さん、この二人が絡むことで生まれる化学変化は期待を抱かせるに充分な組み合わせだと思う。もちろん、心に抱く概念的な要素には大きな隔たりがあるから、うまくいくとは限らないけれど、ね。

3人寄れば文殊の知恵、じゃないけど、足りなければ補完する。賢者なき今、最もすべき事なのかも知れない。

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何となく今の岡ちゃんを見ると、充電したエネルギーを放電するような動きだなーと思ったり。なんだかんだ言って現場に来れば岡ちゃんのサッカー熱が盛り上がってきてるんだよね。後は、ピッチで表すモノ、結果で証明するモノを示すだけ。それが一番大事なのは言わずもがな。

あ、最後になりましたが、大変ご無沙汰です。色々あって、更新停止しちゃってましたが、これから年末に向けて又頑張ります。今後ともよろしく。ということで、ここまで。

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December 18, 2007

堪能の夜@CWC 2007 Final ACミラン vs ボカ・ジュニアーズ

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ピッポの得点の匂いを嗅ぎつけて鋭くマークから離れる動き出し。

パラシオの上体を揺すりながら揺さぶってすり抜けていくドリブル。

ピルロのマークを外したアタッカーを見逃さない視野の広さとピンポイントに的を射抜くような柔らかいパス。

バネガの先が楽しみになるような独特のテクニックとパスセンス。

ネスタの超高質のポジショニングと陸空問わない高い守備能力、ネリ・カルドソのアタッカーとしての感覚、ジダの反応の早さと高いセービング能力、イバーラのクロス精度、ガットゥーゾの寄せの速さと激しさ、マルディーニの経験に裏打ちされた守備技術、セードルフの全てを可能にするセンスと技術……etc

そして、メインディッシュはカカの一瞬でトップギアに入る加速能力、抜群の技術と感性、クラックとしての存在感。

トッププレーヤーの技術の粋、これがプレーの質を高めていく。

改めて、堪能させてもらいました。

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*改めて、ミランの選手もボカの選手もうまい。戦術とか、チームとしての完成度云々の前に、一人一人の質が高い。だから、中身の詰まった見所の多いゲームになったのかなと。結果として差がついたのは、全てに置いて如何ともしがたい力の差が表面に出てきてしまったとしか言いようがないけれど(カカがいるかいないかと言う面も含めた選手の質もそうなんだし、戦術理解の質、目的意識の質とかも差があった。ボカも高いレベルのチームだと思うけど、このチームに必要なピースが一つ足りなかった、このチームに方向性と創造性を与える唯一無二の存在がね)、選手一人一人のプレーを見ているだけで充分エンターテイメントだった。

*ただ、カカはやっぱり別格だったなー。怪我の影響もあってか、前半はボールが足についていない感じもあったし、抜ききれない部分が随分あったけど、バイタルで前を向いて加速して置き去りにしていく彼の「形」で、一発解答。これを結果に反映し、その後はもうどうにも止まらない存在になっちゃった。とにかくダイナミックで、速くて、うまい。ロナウジーニョのような度肝を抜く足技的なうまさじゃなくて、スペースを突く事であったり、必要なときに必要なプレーを選択出来る実効的なうまさ、と言う感じかなー。てか、ゴールはスタジアムでは何が起こったのかわからなかった。駆け引き、相手の対応、タイミングの問題だとは思うのだけど、前を向いて縦に突破を計っただけなのにそれで振り切って決めたのは、参った。足が揃ったところを狙ったのか、フェイクで張り巡らせていた伏線を利用したのか、凄い気になったんだけど、ああいうことが出来てしまうのがスペシャルって事なんだろうね。とにかくカカ凄いよカカ。

*ミランのチームとして感じたことは、はっきりした芯はぶれないけど、状況であったり選手起用など、目的に応じて様々なタクティクスを柔軟に使い分けられること。一つ一つのディティールとしての練度の高さも素晴らしいんだけど、それが選手達の高い戦術眼やインテリジェンスによってその時々にあった戦術が切り替わっていく感があった。プレーセレクト、とも言えるのだろうけど、この辺はもの凄い洗練されているなーと。老朽化、停滞、マンネリ、と言う面も実際あるけど、、こういう部分を見て時間が積み重なった分だけの質というのを感じさせられた。個人的には個を活かす組織というのを目の当たりに出来たのはとても勉強になった(カカというスーパークラックの力をいかにして引き出すのか、これがミランの攻撃の目的の大きなファクターだったと思う)

*他にも言及したい選手は沢山いるんだけど、とりとめなくなるので、ボカ。ボカに関しては、序盤の立ち上がりとか、テクニックとリズムを感じるプレーは南米っぽくてとても良かった。パラシオも見直した。守備も序盤は集中力高く、カカを抑えられていたことでリスクも管理出来ていたんだけど、カカを走らせてから……ま、しょうがないけど。正直な感想として、リベルタドーレスを見ちゃってるから物足りなさあったかなー。リケルメいて欲しかった。

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こういう試合を見た後に常に考えることなのだけど、このレベルに近づいていくためにどうするべきか。もうテレビの中だけの雲の上の存在じゃない、実際に戦う相手。現実として小さくない差があるのも確かなんだけど、この差を埋めていつか勝つために、考えていく時期が来ているのかなと。同じスタジアム、同じピッチで見るからこそ、感じられる差は沢山あった。

個人的にはチーム云々の前に選手個々のプレーディティールの差、プレーへの意識の差というのを感じたかな。サッカーはミスゲームだけど、ミスをしないためにどれだけ高い意識を持ってプレー出来ているか、、どのようなコントロールが正しいのか、どちらの方向にボールをコントロールするか、どのようなパスを出すのか、ボールを扱う上で細部にまで意識の行き届いたプレーをファイナルで戦った2チームの選手達はやっていたと思う。彼らがミスをしないのは単純に技術が高いからだけじゃない、より丁寧に、繊細に、プレーしているからだと感じた。

それに比べてJはどうだろう。選手達のクローズド・スキルに関しては、トップレベルの選手達にも近づいてきていると思う。ただ、ゲームの中でのオープン・スキルに関しては雲泥とまでは言わないまでも、大きな差がある。それはゲームの中でのミスの数、ミスの質に反映されている。低い意識が無駄にボールを浮かしたり、トラップを流してみたり、状況把握をしないままターンして奪われてみたり……、意識の低いプレーがミスに繋がり、ゲームの質を下げている。

実際、昨晩のアーセナルvsチェルシーでもそうだったけど、ボディシェイプやトラップ、パスなど一つの細かなディティールのミスで一気に失点に繋がってしまうぐらいシビアなゲームが最高峰の舞台では行われているのに対し、Jの場合は一つのミスが起きても、ミスの応酬になってその一つのミスが致命傷になるかといえばそうでもなかったりと、置かれた状況が違うことがあるのかも知れない。でも、そんな状況下の問題ではないのは言わずもがな。意識さえ変われば絶対に変わるはず。それだけの技術は持っているのだから。

もう、手の届かない存在じゃない、倒すべき相手なんだから。だからこそ、もっと、もっと。

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毎年のことだけど、刺激を受けましたよ、うん。正直、恐ろしく寒くて、1試合目と2試合目の間に意識が遠のいたりしてたけど、ね。高いお金の価値はあったと思う。出来れば日本での開催が続くとイイのだけど、それは神のみぞ知るって感じかな。てか、出たいです。

ということでとりあえずここまで。レッズのことは次。

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FIFA Club WORLDCUP Japan 2007 FINAL

Match 7/AC Milan 4-2 Boca Juniors @Yokohama International Stadium,YOKOHAMA
MILAN:21'&70'F.Inzaghi 50'A.Nesta 61'Kaka
BOCA:22'R.Palacio 85'OwnGoal

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ミランスタメン:GKジダ、DFボネーラ、ネスタ、カラーゼ(77'一発赤)、マルディーニ、MFガットゥーゾ(→65'エメルソン)、ピルロ、アンブロシーニ、セードルフ(→87'ブロッキ)、カカ、FW F.インザーギ(→76'カフー)

ボカスタメン:GKカランタ、DFイバーラ、パレッタ、マイダナ、モレル、MFバタグリア、ゴンザレス(→67'レデスマ[88'一発赤])、ネリ・カルドソ(→68'グラシアン)、バネガ、FWパレルモ、パラシオ

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December 11, 2007

取り戻された鮮やかな色彩@CWC 2007 レッズ vs セパハン

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疲労と失望で色褪せた赤が、鮮やかな色彩を取り戻した。

日本最高峰の二人のボランチが素晴らしい出足で全てを刈り取り、イタリアに飛び立とうとする若き才能が大黒柱の不在を忘れさせる。鳴かず飛ばずだった左の翼が輝きを取り戻し、大舞台に強いスピードスターが期待に応え、そして、V逸の戦犯となっていたスーパーエースが神業のようなゴールが勝利に華を添える。

歴戦の欧州王者を挑戦するに相応しいアジア王者としての風格溢れる戦いぶり、素直に拍手を送りたい。

そして待つのは、メインイベント。

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*前を向かせない抜群の出足と高速連動によるパッキングの機能性、「いてほしいときに出てくる」を支える切り替えの速さ、これらを可能にした運動量、スピード・精度・タイミングの質を備えた一つ一つのパス、そして卓越した個人技術……この日の浦和はJを、アジアを越えたパフォーマンスだった。本当に素晴らしかったと思うし、ケチの付けようがない。ここ数試合の傾向や蓄積疲労を考えると、前半飛ばし過ぎかなー?なんて思ったけれど(実際、後半セパハンがカリミを入れ、パスや縦へのスピードを含めてテンポを上げてきたときはやばいかな?と思った)、この舞台が大きなモチベーションとなったのかな。この力の半分もあればJの王者にも充分足りたのだろうけど、まあその悔しさもあったからこそのパフォーマンスだったのかな……。とにかく素晴らしいとしか言いようがない(語彙が乏しくて申し訳ない)

*この試合、最も印象に残ったのはやっぱり相馬かな。平川・山田の怪我もあって、不安視されたアウトサイドポジションだったけど、久々にいいときの相馬が見れた。いや、今までより洗練された感じかな。ゾーンを切り分けてプレーセレクトを変えたインテリジェンス(得意のドリブルはアタッキング・サードで、浅い位置ではシンプルにはたいてスペースで受けるダイナミズムアクションを起こす。普段のリスキーなプレーじゃなかった)、高いクロス精度(抜群の狙い、そして精度で2アシスト、お見事。今までは……ねぇ)、そして彼のスペシャルスキルである高い推進意欲を感じるドリブル突破のキレは、レッズのストロングポイントとなった。オジェックが「左を使え」と指示したのもうなずける抜群の出来。来シーズンに向けても、このプレーが維持出来るのなら、来期の浦和の左サイドはホットエリアになるんじゃないかな。復帰予定の元々の左の主アレックス、抜群の運動量とスピードで今年の左を支えた(右も出来るしやってたけど)平川、そして相馬……むー、贅沢だな。

*でも、この試合で一番素晴らしいプレーをしたのは鈴木啓太、かな。出足の良さがセパハンのアタッカーに前を向かせることなくカウンターの芽を摘み取り、進化を遂げているパスディバイドも素晴らしいパススピードと狙いで攻撃を淀ますことなく繋げていく、イイカバーも相変わらずあったし、浦和の好パフォーマンスの発信源となっていた。阿部っちも良かったけど、鈴木啓太の存在感はもの凄かった、採点するなら8.0ぐらい付けてもイイぐらい。

*点を獲れていなかったと言う面で、2トップが揃って点を獲ったというのはポジティブ。永井の2点(一つオウンだけど)は動き方素晴らしかった。特に先制点となった相手の視界から消えてぎゅっと中に入ってフリーとなった動きには、思わず「うまい」と声が出た。あれはあそこにいることが素晴らしいというより、あそこにあのタイミングで入ってきたことが素晴らしい。相馬のGKとDFの合間に入れるクロスと共にパーフェクトなサイドアタックだったかなーと。そして、スーペルワシントン。これぞ彼の真骨頂とも言える技術の粋を集めたスーパーゴールだった。阿部っちの速いパスを素晴らしいファーストタッチで収め、鼻先をかわす二つの繊細なタッチ、そしてあの角度のないところからの見事すぎるコントロールシュート。叫んじゃったよ、凄すぎて。こんな怪物を放出するの?コンディション整ってたらまだまだまだまだやるでしょ?ま、いなくなってくれるとありがたいけど。でも、彼のプレーはまだ見たいし、学びたいなー。

*長谷部もポンテの不在を感じさせない良いプレーだったね。運動量豊富に攻撃の起点として数多くボールに触って、攻撃をオーガナイズして、守備でも切り替え早く高い位置からのアプローチで何度もボール奪取するシーンがあってと、攻守に高い質を備えていたかなと。強いプレッシャーに晒されてハードにやられているシーンもあったけど、それでも逃げずにプレーしていたことを考えれば、逞しくもなってるし、イタリアでもやれるんじゃないかなーと思ったり。次のミラン戦は長谷部にとっての試金石となるゲーム。このゲームである程度やれれば、イタリアでもやれるという自信に繋がるはず。シエナとレッズでは又立場が違うかも知れないけど。

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レッズが見せた素晴らしいプレーに拍手を送りながらも、歯ぎしりするほど悔しかったのが本音。大きな差を付けられてしまったこと、こういうパフォーマンスを出せるのかというポテンシャルの差、そういうのを見せつけられてしまった気がしてね……。てか、同じ舞台で戦う相手なんだから、こんな事考えちゃいけないんだけど、それぐらいこの日のパフォーマンスは凄かった。でも、来年は勝ちたい。勝つことで僕たちも前に進めると思うから。

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今のJのレベルが世界のどの位置にあるのか、レッズという媒介を元にそれを確認出来る又とない機会。後に初代1stステージチャンピオンとなった鹿島がJ開幕前にローマにぼっこぼこにされて早10数年、その差がどれだけ埋まったのか、それを確認できるのはJの1ファンとして純粋に楽しみ。全ては経験しないとわからないことだし、やってみてわかることがあると思うから。コンディションだけが心配だけどね、中2日だし。

とにかく、今日は素晴らしかった。ということできょうはここまで。

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FIFA Club WORLDCUP Japan 2007 QuarterFinal

Match 3/Urawa Reds 3-1 Sepahan @ Toyota Stadium,NAGOYA
Reds:32'Y.Nagai 54'Washington 70'OwnGoal
Sepahan:80'M.Karimi

sports navi

レッズスタメン:GK都築龍太、DF坪井慶介、田中マルクス闘莉王"ご愛敬の1失点"、ネネ、MF鈴木啓太"出色のハイパフォーマンス"、阿部勇樹"取り戻した躍動感"、細貝萌、相馬崇人"輝き取り戻した左の翼"、長谷部誠"絶好の機会はすぐそこに"(→90'+1'岡野雅行)、FWワシントン"ミラクルタッチ"、永井雄一郎"大舞台の男"(→73'小野伸二)

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December 10, 2007

完敗の終焉@J Youth SAHARA Cup 2007 Fマリノスユース vs ガンバユース

技術、判断、戦術熟成度、精神面……全てに力の差があった。

余りに酷な終わりに、現実を直視出来なかった。

こんなはずじゃない、もっと出来る、って。

でも、ここで終わっては意味がない。この先があるのだから。

J Youth SAHARA Cup 2007 Round of 16

Fマリノスユース 0-3 ガンバユース @ 三ツ沢球技場「完敗の終焉」
Gamba.Y:35'大塚翔平 49'池亮磨 75'瀬利康和

Fマリノスユーススタメン:GK佐藤峻、DF曽我敬紀、金井貢史、甲斐公博、岡直樹(→臼井翔吾)、MF西脇寛人、佐藤優平、高久朋輝(→戸高裕人)、水沼宏太、斉藤学、FW端戸仁(→清水皓平)

晴れ渡ってぽかぽか陽気の三ツ沢、才気溢れるユースっこ達を見ようと、メインスタンドの観客席は時間と共にどんどん埋まり、もしかしたらマリノスタウンだったら溢れていたかも知れないぐらいの人数が詰めかけた。相手はこの地でクラブユース王者に輝いたガンバユース。抜群の技術と判断を礎に質の高いフットボールを見せるクラブユースの雄。

そんな中でのスタメン、Fマリノスユースは昨日までトップチームに帯同していた水沼宏太を強行出場。ここ2ヶ月程チームを離れていただけにコンビネーションや戦術理解など不安の残る部分はあったが、この大一番に賭けとも言える起用に踏み切った。対するガンバユースは、U-17代表の田中裕人、そしてスター候補宇佐美貴史が見あたらないが、それでも全く格落ち感なし。

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試合展開

互いにタレント揃いの攻撃型チームなだけにアグレッシブな攻め合いになるのではという戦前の予想を裏切り、サハラの途中から採用されたFマリノスの4-4のゾーンとガンバの成熟の域と入りつつある4-4ゾーンがぶつかり合う非常に堅いゲームに。序盤はFマリノスユースの高い集中力と収縮ディフェンスが功を奏すが(戦い方の変貌振りにガンバ側には少し戸惑いもあったか)、その後の攻撃ではいつものダイナミックな攻撃が見せれず、又宏太が力み気味でチャンスを不意にするなど、なかなかゴールの匂いが漂わない。

リズムこそ握っていたモノの、端戸くんにボールが収まらず、学くんもほとんど実効力を示せないとなると、これまで局面での戦いに優位に立つことで戦況を動かしてきたFマリノスユースにとっては厳しい展開。守備はチーム全体が高い守備意識を持っていたこともあってガンバの攻撃を抑えていたが、徐々にミスが出始めると、時間と共にエンジンの掛かってきたガンバユースに流れが移る。ポゼッションの時間が長くなり、隙間隙間を縫うようにボールを繋がれるとゾーンが崩れ、バイタルで浮くように動き出す安田を捕まえきれず、局面でも岡くんが池に、曽我くんが三ノ宮に局面で凌駕され始め、完全に劣勢。そして35分、防波堤が崩れてしまう。ミスからロストした流れで左サイドを破られ、最後はグラウンダーのボールをニアに走り込む形で大塚、難しい角度ながらきっちりとニアにコントロールされたインサイドボレーに峻くんも凌ぎきれず、ついに失点。時間の問題になっていたとはいえ、何とか後半まで引っ張りたかったのが本音。

後半、何とかビハインドをはね返したかったが、ガンバユース優勢の流れは変わらず、そして流れるように右サイドから左サイドへボールが動き、最後はフリーとなった池がシュート、ブロックに入ったディフェンスに当たる形でコースが変わると峻くんも対応出来ず、そのままゴールに突き刺さって、0-2。非常に厳しい状態に立たされてしまう。その後も、完全に精神的に余裕を持ったガンバユースのポゼッションの前になかなかボールを奪えず、攻撃に移るにもしっかりとオリジナルポジションを定めてゾーンを組むガンバのディフェンスを崩す形が見いだせない。交代で入った戸高くんががむしゃらなプレーでゲームを動かそうとするも、決定打には至らず、徐々に時間がなくなっていく。

このままでは終われないFマリノスはスクランブル態勢。金井くんを前線に上げパワープレー気味に攻勢に出る。ほとんど見たことがない形だったが、身体能力の高さと何でもこなしてしまうセンスの成せる技か、強引な形からチャンスを作り出すが、それでも最後の部分ではガンバディフェンスに凌がれる。そして、カウンターからトドメとなる3点目を瀬利に沈められ、TheEnd。最終盤では形もへったくれもない感じとなりながら、選手達は気迫を見せて最後まで相手に食らい付いたが、残酷にもフットボールに置いてはその気迫も勝負を覆す要素にはなり得ない。そして、ホイッスル。全てに置いて力の差を見せつけられる形での完敗、今年のチームが終焉を迎えた。

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ぐうの音も出ないぐらい、完敗。

ゲームの中での技術、判断、知性。

焦れずにミスをせずにチャンスを見いだす精神性。

2ヶ月間と1年間、横たわる戦術の理解度、成熟度。

全てに差があった。

正直言って受け入れ難い。僕がユースを見始めて、最も酷い敗戦。しかもそれが今シーズン最後、3年生最後の試合だと思うとやるせない。

でも、これが現実。受け入れないと始まらない。

プロで生きていくには、こういう試合からこそ学んでほしい。何が足りなかったのか、何をすべきだったのか、これからどういう部分を高めていくべきなのか。

現段階で今シーズンの3年生でプロに行くのは宏太と金井だけかも知れない。でも、みんなトップチームに上がるべくしてユースでプレーしてきたはず。これからも大学とかで続けていく子もいると思うからこそ、このゲームから学んで欲しい。2年生は来年のために、そして将来のために、このゲームは無駄にしちゃいけない、悔しいだけで終わってはいけない。

だから、上を向いて、前を向いて。

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*にしても、ガンバとFマリノスの間にあった差は考えないといけないよね。素材的には勝るとも劣らないプレーヤー達ばかり。スペシャルスキルという部分を考えればうちのプレーヤー達の素養はガンバを上回るかも知れない。でも、ピッチ上で示される両チームのパフォーマンスの差は余りに大きかった。チームの完成度の差もあると思うのだけど、育成に置ける方針というかコンセプトの部分では学べる部分もあるんじゃないかと思う。技術で言えば同じくらいだと思うけど、基礎スキルの質(トラップ、キックをonプレッシャーの中で正確に出来るか)は間違いなく相手の質は高かった。でも、技術的な部分よりも最も差があると思うのはサッカーに置けるインテリジェンスの差。周辺察知、状況把握などをしっかりやった上で質の高い判断をする、しかも早く。戦術も理解して咀嚼しているからこそ、奴隷に成り下がらないし、どうしたら攻めに出れるのかなどを考えている。良く頭が動いていると言う表現をすればいいのかも知れない。こういうことは一朝一夕には行かないかも知れないけど、着手すべきポイントだとも思う。もちろんもっと下の年代からの部分でもあるのだけど、意識を変えるだけでも全然違う。長期に成績だけを求められる環境ではないからこそ、出来ること。小手先でタクティクスを弄り、メンバーを弄ることだけでは本質的な強化には繋がらないよ、ね、和田さん。

*しかし、個人の部分でもほぼパーフェクトに抑えられてしまったわけで、これは個人的に非常にショックだった。端戸くんはほとんどバイタルでボールを持てず、自分のリズムでプレーすることを許されなかった。学くんに対しては一枚のアプローチと一枚のカバーで対応されたりと、突破アクションに対してかなり強い警戒を敷かれて、いつものような実効力を示せなかった。そして、2枚看板が抑えられてうちは沈黙した。二人がこの事実をどう捉えるか。ここまで抑えられたのは、少なくとも「国内」ではあんまりないと思う。でも、こういう経験は貴重。今以上になるように研鑽を重ねて、もっともっとうまくなって欲しいし、足りない部分を積み重ねて欲しい。ダイヤモンドは磨いてこそ、光るんだから。

*完敗の中での光明を探すとすれば、優平くんの気迫溢れるプレーは非常に嬉しかった。ミスもあったし、らしいパスディバイドが出来たかというとそうではなかったけれど、ここのところ続いていたさぼり癖が見られず、危険なシーンでは身を挺して凌ぎ、衰えない運動量でチームを鼓舞し続けてた。素晴らしい危機察知もあったしね。来シーズンは優平くんが核にならなきゃいけない。気ままな天才肌のパサーのままでも良いけれど、気迫溢れる優平くんは格好良かった。このプレーを続けて欲しいな。色々工夫してた部分も評価してあげたい(あっち向いてパスとか、タイミングをコントロールしたりとか、色々とゾーンを崩す技を駆使してた)

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あー、これで完全に今シーズンのFマリノスが終わっちゃった………。来週から何すれば良いんだろう……毎シーズン思うことなんだけど……来週はまだイイ、クラブワールドカップ見に行くし。再来週から……どうしよう……ま、思い出に浸りながら、来シーズンのことに思いを馳せますか。そうすればきっとすぐに来シーズンが来るって言うもんね。

とにもかくにも3年生、本当にお疲れ様、そして今年一年ありがとう。結構な数のユースの試合を見せてもらったけど、とても楽しかった、ワクワクさせてもらった。これからも頑張れ、超頑張れ。ということでここまで。

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December 09, 2007

ふたつのFマリノス@J1 第34節 ヴィッセル vs Fマリノス

天皇杯終わっちゃったこのタイミング、なのに、今更神戸戦……一応ね、一応。

アグレッシブかつグループとしての機能性を感じられた前半。

拠り所を失い、改善策を見いだせなかった後半。

二つのFマリノス、どちらも今のFマリノス。

ここを現在地に、来年へ。

2007 J.League Division1 第34節

ヴィッセル 0-0 Fマリノス @ ホームズスタジアム神戸"ホムスタ"「ふたつのFマリノス」

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"全てがチャラになる訳じゃないけど、神!"、DF田中隼磨、中澤佑二"鬼神の如く"、栗原勇蔵"悪癖と成長と"、田中裕介"サイドバックとして……"、MF河合竜二、狩野健太"刻め、前半の記憶"(→75'山瀬幸宏"信頼出来る仕事こそ成長の証")、吉田孝行"最後まで必死に、全力"(→46'水沼宏太"スターへは後一歩")、山瀬功治"久々の無事なるシーズン"、FW坂田大輔(→89'斉藤陽介)、大島秀夫"日本人得点王"

ヴィッセルスタメン:GK榎本達也"愛されて神戸"、DF石櫃洋祐、北本久仁衛、エメルソン・トーメ"最後まで「THE WALL」"、茂木弘人、MF朴康造、田中英雄、ボッティ"超優良"、古賀誠史"一蓮托生"、FWレアンドロ"超優良"、大久保嘉人"(単独を逃した)日本人得点王"

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試合展開

序盤、リズムを握ったのはFマリノス。吉田がスタメンに復帰したこともあってか、前線からのプレッシングにある程度の連動感(形が変わったこともあって、捕まえ切れてはいなかったが)河合、狩野とチームのヘソにポジションを億プレーヤーが核となってボールをスムーズに動かし、ポイントポイントで連動した動きが生まれるなど中盤で優位を握ってゲームを掌握。特に細かいパス交換でボールサイドに相手を引き寄せたところで、開けた逆サイドのスペースに走り込むプレーヤーを一発のサイドチェンジで使う攻撃が機能(特に裕介はその意識が高く、精度も伴い、何本も右サイドへと素晴らしいフィードを送った)イマイチ奪い所を定めきれずに空転し続けていたヴィッセルのプレッシングをいとも簡単にかいくぐる様は、今シーズンの進歩を感じさせた。

しかし、サイドチェンジ後、ダイナミックなランニングを見せてスペースに走り込んだ吉田や隼磨がフィニッシュを導き出すようなプレーを作り出せず、質の高い攻撃構築結果に繋げられず。すると、チームとしてしっかりとした意思統一を感じるプレーを見せていたヴィッセルが徐々にゲームの流れを押し戻す。プレスは機能しなくても、しっかりとゴール前でブロックを作り難局を堪え忍び、その間にも常にカウンターを狙い続ける。チーム全体の切り替えの速さ、奪った後の「次」のポイントへのパス意識の高さには質を感じさせ、松田監督の手腕を感じた。

結果、前半終了間際はまるで後半のような激しいトランジッションゲームに。しかし、互いの守備陣が厳しい状況にもかかわらず、何とか凌いだことでスコアレスで折り返す。

ハーフタイムのタイミングで吉田から宏太へとスイッチしたFマリノスだったが、後半に入ると、表情が一変。前半あれだけ流れていたパスが繋がらなくなり、前線への無為なロングボールが増加。しかし、狙いも工夫もないロングボールではいくらオーシと言えどトーメや北本相手には早々勝てず。セカンドボールを完全にヴィッセルが支配されてしまうことで、攻撃のとっかかりを失った。吉田から宏太に代わってチームとして機能性が落ちたこと、又全体的に運動量が落ちたことは目に見えており、完全に相手にリズムを明け渡した。逆にプレスの出足も良くなり、チームとしてどんどん良くなるヴィッセルは、ボッティの鋭く精度の伴うパスを起点に冴えを見せていたカウンターでサイドを破り、局面でもレアンドロ・嘉人がFマリノス守備陣との1vs1の攻防に置いて鋭い切り返しで振り回すなど、ゴールの匂いぷんぷん。

そして、その流れのまま開始直後にボックス深くでボールを収めた嘉人が佑二をかわそうとしたところで倒れ、これがPKとなる。このチャンスに蹴るのは嘉人、しかし、哲也が完全に読み切ってシャットアウト!絶体絶命のピンチを逃れた。しかし、この後も前半のようなサッカーは戻らず。その後も、ヴィッセルの攻勢に晒され、凌ぐ時間帯が続いた。

その中で唯一希望のあるプレーを見せたのが宏太。まだまだ組織を担う一員としては物足りない部分もあるが、自らの動きでイメージの統一を促すようなプレーで局面的に攻撃を活性化。すると、そのプレーのご褒美か、積極的かつ抜け目なく相手のバックパスをかっさらってがら空きのゴールに狙ったシーン、右サイドのクロスの折り返しを得意のボレーで狙おうとしたシーンと、二つのチャンスが宏太の前に転がってくる。しかし、二つともゴールを捉えることは出来ず。

終盤、互いに見せ場こそ作ったモノの、両チームの榎本が安定したゴールキープを見せ、互いの守備陣が厳しい場面をしっかりと凌ぎきったことで、スコアレスで終了。Fマリノスは得失点差を稼いでいたこともあって最終順位として7位でフィニッシュ、ヴィッセルは目標にこそ届かなかったモノの復帰初年度降格の危機に一度もさらされることなく10位でシーズンを終えた。

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今シーズンを象徴するようなゲームだったのかも知れない。

前半、このチームが取り組んできたこと、進歩してきた要素がピッチに現れた。プレッシングやダイナミズムアクションに表れる豊富な運動量、次の選択肢を作るための判断を伴った動き出し、連動する意識……結果や数字には表れなかったけど、中身のあるフットボールを出来るようになっている姿は感慨深かったし、今シーズンやってきたことが無駄ではなかったと感じられた。

逆に後半、今のFマリノスが抱える課題や修正しきれない体質が出ていたか。リカバリする術を見いだせない。速いアプローチの中で低い位置から攻撃を構築出来なかった中で、何をすべきなのか、良いときにどのようなプレーすれば良くなるのか、そういった要素を見いだそうとしないまま、逃げるだけで終わってしまう。修正すべきポイントと向き合わずに、穴を埋めきれないチームの悪癖が出た。

ふたつのFマリノス、どちらも今のFマリノスを示してる。これが今シーズン終わった時点での紛れもない姿なんだと思う。

来シーズンは、監督が替わることでコンセプトや戦術的なディティールに変化は出てくるだろうけど、大幅に選手が替わることはないと言うことを考えれば、ここが出発点。出来るだけ前半のFマリノスを長い時間見ていたいし、後半のFマリノスになってしまったときに、耐えることであったり、修正出来るようになれば、もっと上にいける。

とにもかくにも、長いシーズンを戦い続けた選手、監督、コーチ、お疲れ様でした。今シーズンは、いろんな事を考えさせられたけど、とても充実したシーズンでした、来シーズンも一緒に歩みますよ。

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*哲也調子乗るな。お前がポカやらかしてなかったら、1000万どころか、3000m)ry……ま、いいか。とにかくこの日の哲也はPKストップに、1vs1の飛び出し、処理の難しいバウンドボールのキャッチングと、素晴らしいプレーでゴールに鍵を掛けてくれた。ここのところ調子良さそうだったし、そう考えるとこの日のパフォーマンスもその波に乗っていた証拠かな。ただ、上に書いたみたいに印象として不安定になってしまうのは、それだけミスであったり、ポカを冒してきたとも言える。そういう定めのポジションだからね。哲也にとっては初めて正ゴールキーパーとして1シーズン過ごしてきた中で調子の波を保つことの難しさを感じたシーズンだったかも知れないけど、哲也のセーブで何度もチームが救われてきたのも確か。来シーズンの宿題としては波をなくすこと。達也の背中を見てきたのだから、わかるでしょ?あ、達也も良かったね、それと神戸の人たちに愛されてたのは嬉しかった。

*吉田お疲れ、超お疲れ。やっぱり吉田がいるとチームとして機能するね。連動感を生み出してくれるというのかな、プレッシングであったり、ダイナミズムアクションであったりと、チームのことを考えてプレーしてくれてるというのをこの日も感じられた。ただ、悲しいかな、ボールを持ったときの質であったり、迫力というのがなかったのは残念だった。ま、吉田がやってくれていたことを今後はチーム全体が意識してやっていかないと。今シーズン序盤の吉田のプレーは忘れない、今シーズン基盤を築けたのは吉田の力も大きいんだから。本当にありがとう。

*本日の主役、オーシ。めちゃくちゃコールが飛んでてその期待に応えられなかったのは残念。実際、この日はトーメと北本に完全に抑えられてたから、ちょっと厳しかったかな。ただ、14ゴールは立派。ポストも大島さんどうしちゃったの?と思うぐらい足元安定でうまくなったし、今年のオーシは素晴らしかった。来年は届け背番号!でお願いします(これで来期9になって9点とかじゃだめだけど)

*裕介、素晴らしいサイドチェンジだったり、攻撃に絡む部分では良いプレーが沢山あったけど、守備は安易な飛び込み目立つし、簡単に切り返しに振られすぎ!裕介は攻撃意識は元々高いんだから、守備面で安定感が出てくれば、もっといい選手になれるって。自分の持ち味を出す!とがつがつしたくなる気持ちもわからなくないけど、まずは守備からだよ。

*健太は前半良かったんだけどなー、もの凄いボールタッチ多くて、どんどんボールを動かして、自分も動いて前に出て行ってと、健太を中心にチームが動いてた。あれぐらい出来るのはサテのプレーを見てもわかっていたけど、トップでもようやくやってくれたかーと感慨深かった。ただ、それを継続出来なかったこと。後半、がくっと運動量落ちてほぼ消えちゃったのは超マイナス。このポジションの選手は消えたら負け。守備は頑張ってたけど、なんのために起用されてるのか、それを考えないと。来シーズンはアーリアが戻ってきて、兵藤も入ってきて、今程出場機会は簡単には得れないんだから、もっともっとやらないと。とにかく掴んだものを来シーズンに活かして欲しいな。来年も頑張れ、超頑張れ。

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と言うことで、遅いけど、ここまで!毎年恒例のクリスマス休暇と言うことで、毎年毎年みんなクリスマスが好きだなぁ……。

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*ホムスタは凄い傾斜きつくて見やすかったし、どこか牧歌的で、良い感じでした。ただ、妙に階段の行き来が激しくて視界を遮られて(´・ω・`)という感じになってたのは内緒だ。子供多かったからかな……。で、全員のサインの入ったハリセンは良いアイデア、あれはうざいぐらい音が大きくなるし、みんなが参加しやすい形な気がする。とにかく又来たいと思ったスタジアムでしたよっと。

*それとセレモニーね。ああいうセレモニー良いなーと単純に思った。ミキティが出てきて、社長が出てきて、嘉人が出てくる。こういう部分で顧客の満足にきっちりと応えるというのは素晴らしいと思う。うちも今年マサハル社長が挨拶してくれたけど、昨シーズンはなかったわけで、神戸を見習った方がいい気がする。顧客満足としてこういうのは大切。それと、エメルソン・トーメのセレモニー、ぐっと来た。茶髪になってた翔くん、チームメイトとじゃれ合いながらも段幕見てたね。腰の調子が悪いとか何とか?という話もあるけど、頑張れ、超頑張れ。バモス。

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December 05, 2007

岡ちゃん、再び。

Photo_2

岡ちゃんが再び、表舞台に帰ってくる。

憔悴しきって自ら舞台を降りて1年とちょっと、状況が状況とはいえその気概が戻ってきたことは素直に嬉しい。

僕にとっては今でも最も尊敬出来て愛着のある監督であり、悲しい別離を経ても感謝の気持ちは変わらない。それだけ思い入れのある僕では、客観的にこの事由を分析するには適さないかも知れない。それでも、考えたい。

愛すべき岡ちゃんのことだからこそ、ね。

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・「フットボールの日本化」の行方

辛い現実を経て、日本サッカーを導くことになった賢者の標榜したコンセプトは、非常に壮大なモノだった。真似でも、模倣でもなく、日本人の身体能力、技術、戦術理解に見合った概念の元、独自のフットボールの構築する。まだまだ歴史は浅く、淡い色しか持ち得なかった日本にとって、自分の色を見いだすというのは、大きな挑戦でもあったと思う。

そしてオシムと共に歩み始めた日本化への道。リスクチャレンジ、ダイナミズムアクション、走る力、考える力、知性、技術、様々な要素を求めながら、1年半に渡る多種のアテンプトをし、そのアテンプトの中で生まれる日本化への欠片を拾い集めながら、ワールドカップ予選へと向かっていく。いわば本番とも言える厳しいアジアでの戦いの中で、日本化の成果がいよいよ「具現化」されるのではないかと考えていた。

しかしそれを前に、その全てを握る賢者が倒れた。彼ありきで進んでいたからこそ、喪失感は大きく、未来は多き悩みに包まれた様に感じられた。

それでも、それでもだ。僕は全てを失ったとは思わない。彼がアテンプトの中で拾い集めた日本化の欠片は共有財産となっているはず。共に活動してきたコーチはもちろんのこと、彼の指導を直々に受けた選手、彼をリスペクトし、共感した上で自らの力で表現しようとチャレンジする若年層代表の監督、そして彼のやろうとしてきたことを必死に探り、考えた僕たちファンやサポーター、全ての人の中にオシムイズムは刻まれている。

そう考えたとき、監督が替わることで継続・非継続、と考えるのではなく、今後は僕たち日本人が考え、育んでいくということを考えるべきなのではないだろうか。それこそ代表という枠組みを超えて、ね。

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・求めることは「らしく」、期待することは「次の一歩」

イビチャ・オシムと岡田武史、この二人の哲学は大きく異なるのは、構築されたチームを見れば一目瞭然だろう。チームの核となる部分、選手に求める要素、もちろん攻守にわたる戦術、その哲学の違いは彼らがこれまでの過程で率いてきたチームを見れば、簡単にわかる。それだけに、岡ちゃんがオシムの意志を継いでムービングフットボールを昇華しよう、なんていう事は難しいと思う。

実際、失敗例もある。新たな可能性の開拓、マンネリ化の打破など、理想を掲げて新たな方向性を打ち出すモノの、その理想を具現化するための術を持ち得ず、結果としては見るも無惨な形で終わっているのは記憶に新しい。あくまでも引き出しの中に持っているモノで勝負する監督なのだ。

そういう意味で、岡ちゃんは岡ちゃんらしく、自分の哲学の元にチームを作っていってほしい。選手の意識を素晴らしいパーソナリティで統一し、高いモチベーションと信頼の元に、堅牢な守備基盤に始まり、攻めながらもその裏に潜むカウンターのリスクまでに心を砕いた攻撃構築など、エンターテイメント性よりも実効性を求めたリアリスティックで規律のあるフットボール。出来ることをする、それで良いと思う。

個人的に期待するのは、オシムの現実性に積み上げられてきた日本化の欠片が融合すること。岡ちゃんが手腕を振るえばきっと勝つフットボールは完成度を増していくかも知れない。ただ、その弊害として選手の主体性や創造性を奪いかねず、それが閉塞感となってピッチに表れてしまう。そんな時に、これまでオシムと共に歩み、高めてきた「主体的に考える力」が加われば、その閉塞感を打ち破る、大きな一歩となるのではないかなと。

もちろん、オシムたんが教えてくれるわけではないから、選手達が岡ちゃんと共に歩む中で学んだことを発揮して欲しいと言うことになるのだけど、それが出来れば日本の次の一歩になる。戦術の奴隷となってしまうのではなく、局面局面で状況を感じ、何をすべき事を感じ、その上で表現していく。それこそが真の戦術理解力、これがあれば日本はもっと強くなる。

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大きな影響力を持ち、尊敬を受けてきた賢者の後任という役目は、非常にプレッシャーが強いはず。ましてや、既に代表監督であることのプレッシャーや嫌がらせに苦しんだことがある。それでも、この緊急事態に再びその職に就こうとしている、もう絶対にやりたくないとまで言った職に。そんな決意をしてくれた岡ちゃんを僕が応援しないわけにはいかない。

オシムたんの喪失感を感じる日はきっと来ると思う。それでも、僕は岡ちゃんと共に歩む。男を見せてくれた岡ちゃんと共に。

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と言うことで、結構叩いた記憶もありますがなんだかんだ言って岡田信者です。なので、その辺は差し引いてもらえれば……。
で、ここのところ音信不通でしたが、また少しずつ書いていきます。ネタもどんどんどんどん来てますし。てか、神戸戦ね、ホムスタの記憶が薄れちゃうからやらないと!ということで今日はここまでー。

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*ちなみに画像は岡ちゃんが奉納した書、とのこと。岡ちゃんの言葉はやっぱり染みる。明日から又近道しないでちゃんと歩こう。

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December 02, 2007

ありがとう。

まだ天皇杯残っていますが………

1年間共に戦い続けた、監督、コーチ、スタッフ、そしてサポーターの皆様、お疲れ様でした。

思い起こせば、早野監督の就任、フロント主導の強化政策、ダービー、そして自滅惨敗と屈辱的な昇格組に対しての連敗、めちゃくちゃなスタートだった。

でも、思い出すと、今シーズン楽しかった。

確かに紆余曲折はあった。浮き沈みも大きく、苦難・苦悩も深かった。でも、ここ数年とは違う「フットボールを構築されていく過程」を感じられることが、とても楽しかった。

ナビスコ連戦で掴んだプレッシングサッカーの礎が高い機能性とイマジネーション溢れるフットボールに昇華したレイソル戦、あのプレーを見て涙が出そうになった。

ハイテンションなプレスからのショートカウンターが研究されてもがいた初夏を越えて、更なるアグレッシブなプレーをコンセプトの元、屈辱を味合わされた相手をことごとく叩きのめした夏の連戦、内容の伴う実感溢れる連勝は最高に気持ちよかった。

チームのモラルが地に落ち、リスクマネジメントなきフットボールの弱点に突かれて夏が一夜の夢だったかのような連戦連敗、それでもバランスの修正とシステムの変更を伴いながら何とか立て直した今、ずるずるといかずに踏ん張れたことへの安堵感は忘れられない。

もっと出来る部分はあったと思うし、うまくやれる可能性もあったとは思う。それでも、停滞し続けたこのチームが一歩でも二歩でもフットボール的に前に進めている感覚が、充実感をくれたんだと思う。

だから、そんな喜びをくれたFマリノスに「ありがとう」。リーグが終わった今、そう思う。

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*レポートは又後で、良いゲームでしたよ、前半までは。過ごしやすかったし、スタジアムは見やすいし、充分堪能出来ました。哲也神。

*優勝戦線は熱かったみたいだねー、見たら何か書くかもー。しかし、あんな事起こるんだなぁ………。

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