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November 28, 2007

石原卓 -past/present/future-

No.34 石原卓
position:MF/DF
Birth:1988.10.3
Size:177cm/70kg
Blood:B
ComeFrom:中京大中京高

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[これまで]

現在グルノーブルでプレーする伊藤翔が大きな注目を集める中、中京大中京から彼の加入が決まった時、浅ましくも愚かな想像をしてしまった。それだけ僕は彼の事を全くと言っていい程知らなかった。

そんな初めて彼を見た時、印象は変わった。競り合いに強く、ビルドアップセンスを備え、美しいフォームから繰り出される左足のキックは想像以上に質が高い。余り感情を表に出すようなタイプではなく、淡々とプレーしている感じではあるが、その分冷静にゲームを見ており、総じてそのプレーぶりはポジティブに映った。この時、入団時に浅ましくも愚かな想像をしたことを酷く恥じた。

ただ、彼の置かれた立場は非常に厳しいモノだった。世代交代の重点ポイントに置かれていたポジションには彼の他にも少なからず加入し、競争は一気に激化した。すでに実力は強化指定で証明済の完成度の高い即戦力大卒ルーキー小宮山尊信、彗星のごとく表れたらしいアグレッシブな若きブラジリアンラテラル・エウチーニョ、そこに昨シーズン終盤にポジションを禅譲されて経験を積んだ田中裕介。キャリアをスタートしたばかりの経験の浅い高卒ルーキーには彼らと対等に競争する力はなく、後手を踏まざるを得ない。その結果、彼はサテでさえもプレータイムが限られ、貴重な経験の場が奪われてしまった。

素材の良さこそ証明したが、プロの世界での競争の厳しさを感じた[これまで]だったのかも知れない。

[いま][これから]

本来、彼のような選手こそ、多くの試合経験を積んで研鑽されていくべきなのだろうが、キャリアの差はあれど同年代の選手との競争の結果でもあり、致し方ない部分でもあると思う。実際、試合感や周囲との関係などの問題があったとはいえ、スタメンでフル出場のチャンスを与えられたサテ最終戦のパフォーマンスを見ても、彼らと対等に肩を並べるレベルにはない事は露見してしまった。技術的に武器は持っているけれど、それを発揮する術を知らず、それ以前に判断もプレー速度も遅い。相手のアプローチにドタバタするシーンも多い。まだまだ、たっくんは素材段階から抜け出せていないのかも知れない。

今後、コミーや裕介と競争していくためには、今たっくんに必要なのはプロとしての最低限の素地を整え、素材段階からプロで戦えるプレーヤーへと孵化していくことが絶対条件になるだろう。特に必要なのは、プロレベルのスピード。走る速さではなく、判断や決断のスピード、技術のスピード(トラップからキックへの移行スピードなど、次のプレーに移る時のスピード)。順応しなければ、彼らには追いつけない。そういうことを意識して今後は練習していって欲しいな。

素材としては非常に魅力的なモノを持っているのは疑いない。競り合いの強さやキックの精度、広いプレービジョンを考えると、彼らとは違うプレースタイルを模索していくことで道が開けていく可能性は充分にある。具体的には、積極的なオーバーラップで直接的な脅威を与えるだけではなく、リスクマネジメントしながら攻撃構築段階で質を付随して後方支援していくようなプレースタイル。アウトサイドからのゲームメイク、とでも言えるかな。こういう選手は案外今のFマリノスには必要な部分のような気がしなくもない。

アグレッシブかつ躍動的な要素が賛美される時代に置いて、余り重要な要素ではないかもしれない。しかし、綺麗なキックフォームから繰り出される左足、背筋のピンと伸びた美しい立ち姿など、ノスタルジックな雰囲気を漂わせるプレーヤーというのは決して多くない。ゆっくりとでもいい、しっかりと力を備えて、上に上がってきて欲しい。

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ということで、久々になってしまいましたがたっくんです。たっくんは本当にユキヒコに似てるんだよね、雰囲気が。ポジションも利き足も背格好も違うのだけど、綺麗なキックフォームと悠然とした立ち姿はいつ見てもユキヒコに見えちゃう。ユキヒコの魔法の右足がチームを救ってくれていたことを考えれば、たっくんの左足も救世主としてマリノスを救ってくれる武器になってくれればなーと。

ただ、焦るなと書いておきながらも、彼には余り時間は残されていないかも知れない。コミーや裕介は試合経験を積むことで成長し、壁にぶつかり、苦悩し、とかなり抑揚のある時期を過ごしているけど、たっくんの場合はその機会自体が少ないからね。そして、下からは間違いなく(といっても良いかな、現時点は)岡くんが上に上がってくる。彼は現時点でも最も完成度の高い選手かも知れない。組み立てに対しての高い意識が当て、技術的にも高く、ダイナミックなランも出来る。そんなライバルが来ることを考えれば、彼に猶予はない。毎日の練習を頑張って、どんどんレベルアップして欲しいなと。まだまだこれから。

と言うことで、ここまで。次は誰だ?まだ決めてなかったりする。岡ちゃんのこと、孝行(隆行)のことなどのニュースにするかも知れませんが。

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November 26, 2007

OUR HOME,OUR FIELD,YOKOHAMA@J1 第33節 Fマリノス vs アルビレックス

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人が動かない、ボールが動かない、タイミングが合わない、テンポが生まれない、獲られ方が悪い……。

出来の悪いゲームだった。それは紛れもない事実。

それでも、ホーム最終戦での待ちに待った日産スタジアムでの勝利、玄人ぶって喜ばないなんてもったいない!終わりよければ全てよし、じゃないけどね。

「OUR HOME,OUR FIELD,YOKOHAMA」

2007 J.League Division1 第33節

Fマリノス 1-0 アルビレックス @ 日産スタジアム「OUR HOME,OUR FIELD」
F.Marinos:82'河合竜二

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"禊ぎのスーパーセーブ"、DF田中隼磨、中澤佑二、田中裕介"はじめてのせんたーばっく"、小宮山尊信"もがいてなやんで"、MF河合竜二"メモリアルマッチ・メモリアルゴール"、狩野健太(→62'水沼宏太"ホームデビュー!")、清水範久、山瀬功治、FW坂田大輔(→76'山瀬幸宏)、大島秀夫

アルビレックススタメン:GK北野貴之、DF内田潤、千代反田充、千葉和彦、坂本將貴(→84'河原和寿"えなり")、MF本間勲、シルビーニョ、マルシオ・リシャルデス、寺川能人(→79'松尾直人)、FWエジミウソン、矢野貴章(→86'深井正樹)

ホーム最終節は毎年恒例のANAデイ。天気にも恵まれ、黒船祭と銘打たれた新横パフォーマンスもあってかトリコロールランドは溢れんばかりの人・人・人で大盛況、いつもの倍以上の食べ物店が出店し、愉しんだ人も多かったのでは?又、限定1000名に配られたANA×FマリノスコラボTシャツは長蛇の列で開門すぐに配布終了(´・ω・`)それ以外にも3本目のシリコンバンドや神奈川新聞の手ぬぐいなどが来場者が振る舞われ、今年最後のホームゲームが盛り上げられた。

後は、ダービー以来勝利のない日産スタジアムでのゲームを勝利で飾るだけ、そんなゲームのスタメン。最も目をひかれるのはなんと言ってもディフェンスライン。勇蔵が出場停止、那須が右太もも痛、そしてマツが体調不良でベンチ入り出来ず、層が厚かったはずのセンターバックが一気に人材難に。そこで抜擢されたのが田中裕介。ここの所は左サイドバックで出場機会を得ていたが、サテでのセンターバック経験もあっての抜擢か。空いた左サイドには久々にコミーが入る。又、水沼宏太に続き来期ユースからの昇格が決まっている金井貢史が初のベンチ入り!素晴らしいディフェンスセンスと高い危機察知能力が特徴のポリバレントプレーヤー(代表ではセンターバック起用が多かったけど、本職は右サイドバックとのこと、ボランチも出来る。今シーズンはセンターバックが多かったけどね)それと久々に上野もベンチ入り。その他の変更はなし。対するアルビは、永田・田中亜土夢(もそうだったっけ?)が怪我で出場出来ない以外はほぼベストメンバーか。

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試合展開

ぽかぽか陽気に釣られてか、互いにスローな立ち上がり。Fマリノスの方は、序盤こそ両サイドを大きく使う形でパスが回っていたモノの、少しずつ動き出しが停滞し始めると、ボールの流れが淀んでテンポが悪くなり、攻撃の実効性が著しく低下。その奪われ方が悪く、両サイドに張り出してフリーとなるマルシオ・リシャルデスと寺川を捕まえきれずカウンターを喰らうという悪循環。しかし、アルビレックスもカウンターからうまくバイタルを使っての攻撃が機能していたモノの、マルシオ・リシャルデスのシュートなど惜しいシーンはあるがなかなかシュートが枠に飛ばず、又矢野が何度かチャンスを迎えるモノのシュートはフィットせず。結局、締まらない展開のまま、前半はスコアレスで折り返す。

後半に入り、まずチャンスを迎えたのはアルビレックス。マルシオ・リシャルデスから飛ばされた左サイドへのロングフィード、クリアに入った佑二の一寸先にエジミウソンが足先で触ることで佑二を出し抜くと、ゴールに向かって一直線。しかし、タイミングを計って放たれたシュートは哲也がガッチリキャッチ。しかし、その後も劣勢は続き、絶体絶命の大ピンチに襲われる。左サイドで起点を作られ、エジミウソン→シルビーニョと繋がり深い位置から速いクロス、このクロスをニアに飛び込んだ坂本がもう一度今度は柔らかい弾道のクロスを中に供給、そしてここに飛び込んだのが矢野!ゴールまで後1mという距離で長躯を活かしてヘッドで押し込む!完全にやられた!と言うシーンだったが、このヘッドを完全に読み切っていたのか、哲也が超速反応!スーパーセーブで大ピンチからチームを救う。

何とか先制点こそ免れたモノの、相変わらず活性化せず停滞したプレーの続くFマリノスは余りボールを引き出せなかった狩野に代えて水沼宏太を投入、宏太はホーム日産スタジアムデビュー。宏太の投入に伴って中盤の構成をダイヤモンド型に移行し、何とかこの停滞感を払拭しに掛かる。すると、宏太は速い球離れを意識したプレーでプレーを動かし、徐々にチームにもフレキシブルな動きが戻り始める。そして、サイドアタックも機能性を取り戻し、流れを引き戻す。しかし、功治の素晴らしい突破や宏太のミドルシュートもゴールを導き出すには至らず。ゲームは最終局面に。

運動量に翳りの見え始めたアルビは左サイドを入れ替え、Fマリノスは坂田に代えて幸宏を投入し、ジローを最前線に。そんな変更を伴って迎えた残り数分、神様がFマリノスに微笑む。隼磨のクロスははね返されるモノの、リフレクションをバイタル中央で拾った河合がアプローチに来たディフェンスよりも一瞬先に倒れ込みながらミドルシュート!弾道的には枠に入る入らないかの右を狙ったシュートだったが、これがシルビーニョに当たり、この弾道が逆方向にねじ曲げられる。既に右に反応していた北野はこの変化に反応しきれず、スローモーションのようにゴールに吸い込まれた……一瞬何が起こったのかわからない感じとなってしまったが、ゴールの中で転がるボールを見て歓喜!スーパーラッキーなゴールだけど、彼のコメント通り、シュートへの積極性が幸運を導き出したとも言える。どちらにしても、先制点はFマリノスに刻まれた。

思わぬ失点を喫したアルビレックスは、失点をはね返そうと攻勢に出るが、狙いすましたエジミウソンのループシュートは哲也がセーブ、交代で入った深井も実効力を伴わせることは出来ず。Fマリノスは、現実的に守りながら、深い位置でのボールキープで時間を消費するなど、河合のゴールで勝ちに持ち込む。そして、待望のホイッスル!ホーム・日産スタジアムでは実に3ヶ月ぶりの勝利を果たした。

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正直言って、内容的には頭を抱えたくなるゲームだった。チームとして硬直し、閉塞し、改善する刺激も生み出せず、イメージリーディングが出来ない事が歯痒くて仕方なかった。

それでも勝てたこと、全然勝てなかった日産スタジアムで勝てたことはやっぱり価値がある。ましてや、全然勝ててなかった日産スタジアムの今年最後のゲームが悪い記憶で終わらなかったというのは色々な意味で大きい。

全ての問題を覆い隠す訳じゃないけど、昨年のことを考えれば、その尊さを改めて感じられる。本当に勝って良かった……。

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*とはいえ、反省するべきは反省しないと。まず攻撃の部分、動き出し悪く、動き直しも少なく、ボールがほとんど動かず、結果としてボールロストの状況がとても悪くなってしまったこと。鹿島戦ではシンプルで速いタイミングでのボール回しがこのゲームではほとんど出来なかった。鹿島戦とこのゲームを比べて何が違うかというと、核になるべきプレーヤーである健太や河合のボールタッチの回数、選手間の距離と動き出しのスピードに違いがあるように見えた。実際、ポジションを崩してボールを繋ごうとはしているけれど、そのタイミングが遅いから逡巡が伴って、意味のあるボールムーブが少なくなってしまう。で、動き直せないから攻撃が閉塞してしまうから、難易度の高いプレーも多くなるかり、ロストの可能性も増えていく。ポジショニングバランスも悪く、ロストすれば、当然カウンターへの危険性は増えていく。そういう部分での悪循環が生まれてしまった。宏太が入ったことで、サポートの意識が高くなり、宏太自身もダイレクトの意識が高かったから流れが生まれたけれど、個人的には宏太の存在がなくても、改善して欲しかったかな。動き出し(+動き直し)、サポートの距離感、タイミング、イメージの共有など、もっと突き詰めていかないとね。出来れば、きっと積み上げになると思うし。

*ディフェンスに関しては、個人の部分での甘さ、ポジショニングバランス、局面での応対、バイタルケアなど、突っ込みたくなる部分は正直多かった。前後の意思統一も余りなかったと思うし(前は追っていたけど、後ろはリンクしてない。イイ時間帯では出来ていた部分もあるけれど……)、結果として無失点で済んだのは哲也のビッグセーブと相手のシュートミスに助けられた部分が大きいことは忘れちゃいけない。ま、この辺もチームとしての意思統一とハードワークの意識をもう一度確認しないとね(切り替え遅い!ロストが悪く、戻りきれないシーンが多いのはわかるけど……カウンター時にディレイ出来れば人数を揃える意味はあるよ)。天皇杯で勝ち続けようとするのであれば……。

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*選手としてはまず哲也!素晴らしかった!あのビッグセーブがチームを救い、この勝利を繋ぎ止めた。あれがあったからこそ!。今シーズンは責任のある立場になりながら、波も大きく、リズムを崩してからはチームに迷惑を掛けたプレーも何度もあったから、その禊ぎとなったかな。ま、そのミスが帳消しになる訳じゃないにしても、ね。哲也にとっては1シーズン継続してゴールマウスに立つのは初めてだから、難しい部分もあったと思うけど、来シーズンはもっとやって欲しいな。哲也はいいGKだと思うよ、この日のプレーを見るとほんとにそう思う。

*そして裕介ね。まー、怪しかったけど、何とかなっちゃったねー。コミーも怪しいし裕介も怪しいから、かなりやられてたけど、何度か踏ん張れたことは自信になるかな。もっとディティール的にきっちりとやらなきゃいけない部分があるのは裕介自身も自覚しているだろうけど、とにかくもっと突き詰めないと。身体の入れ方、カバーの質、ポジショニング、チャレンジ可否の判断……サイドバックにポジションが変わっても必要なことだし、ね。それはコミーにも言えること。全てはインテリジェンス。ポジショニング悪い。スタートポジションはもっと低くていいよ。

*で、健太ねー。最初は良かったんだけど、どんどんボールタッチが少なくなっちゃったなー。健太を核にボールを動かして欲しかったんだけど、動き出しがまた待ちマインドになってボールタッチが少なくなってしまったのは反省。ま、全体的なプレーの質は向上傾向にあるから、これを継続し、来期に繋げてくれればとは思うけど、今シーズンでブレイクして足場を固めちゃった欲しいんだけどなー。贅沢かも知れないけど。

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とにもかくにもホーム最終戦、笑顔で追われるって素晴らしい。僕たちのホーム、僕たちのスタジアムなんだから、僕たちが喜ばなきゃ意味がないんだから。一番最後だけど、健康な状況に戻って良かった。帰る人帰る人の顔がみんな笑顔で嬉しそうだったしね。

次はイイ内容とイイ結果でリーグを締めて欲しいなー。まだまだ今シーズンは終わらない!先に繋げて、未来に繋げて!ということでここまで。

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*社長と監督の挨拶があったのはよかったねー。本来だったら去年みたいな年こそ説明責任があったと思うのだけど(年チケの値上げ、目標と現実の違い、激動走ったオフシーズン……)、ま、あったことだけでも前進だよね。とにかく地に足を着けてやっていってほしい。そして、ハヤヤお疲れ様。批判も沢山したけれど、感謝もしてるよ。良くやってくれたと思うし。何かを残したという意味では、経験という部分だけでも残してくれたと思う。それを残されたモノは実に繋げていかなきゃいけないんだけど、テキヤ……勘弁してくれよーしゃちょー。

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November 23, 2007

到達点・通過点@Beijing Olympic 2008 F.Qualify vs サウジアラビア

紆余曲折、臥薪嘗胆、独立不撓。

戦い抜いて掴み取ったチケットには大きな意味も価値もある。一つの到達点に達したことは本当に喜ばしい。

ただ、ここは通過点。まだまだ、もっともっと。

とにかく良かった!北京五輪出場決定おめでとう!

Beijing Olympic 2008 Asian Final Qualify

Japan 0-0 SaudiArabia @ National Stadium,TOKYO

sports navi

U-22日本代表スタメン:GK西川周作"守護神は揺らがない"、DF青山直晃"最後まで堅牢"、伊野波雅彦、水本裕貴"重い涙の意味"、MF細貝萌"込められた戦う意思"、青山敏弘"スーパービッグブロック"、水野晃樹、本田圭佑、柏木陽介"求める姿勢、伴うクオリティ"、FW岡崎慎司"質と量"、李忠成

試合展開

勝利が必要で立ち上がりから攻勢を掛けてきたサウジに対し、日本はいきなり窮地に立たされてしまう。水野のドリブルを止められてこぼれたボールをユーセフに拾われると、布陣を整える間もなく右サイドからボックス内に進入され、切り返しに振り切られ、左足で低い弾道のシュート。西川はブラインドになりながら何とか身体に当てるも、アルゴワイニムがすかさずプッシュ……覚悟せざるを得ない形を作られてしまったが、ここでゴールカバーに入っていたのが青山敏弘。寸前の所でブロックに入り難を逃れる。大きな大きな価値のある素晴らしいブロック!しかし、このプレーで一気に流れはサウジに傾いた。

ポゼッションを握られ、サイドを重点的に突かれて、セットプレーからも脅威を与えられる。しかし、ここで耐えられる強さがあるのがこのチーム。セットプレーのこぼれ球、GKも飛び出して撃たしてはならないシーンで萌が素早くシュートコースにブロックに入り、危機を救う。ポゼッションを握られても岡崎が、柏木が、下がって守備に参加することで凌いでいく。チーム全体が玉際非常に厳しく、又速い寄せをすることを意識して、現実的にプレー出来ていたことが何とか凌げた要因だったか。

時間が立つにつれ、日本もようやく攻め手を見いだす。ラインディフェンスで比較的高めのラインを設定しているサウジに対し、2トップ+柏木が両サイドのスペースに流れて起点になる形が嵌り始めて、攻撃が回り始める。テンポ良くボールが動くとフリーマンが生まれ、その形から柏木のアイデア溢れるショートクロスから青山敏弘のヘッド、水野のダイヤゴナルなドリブルで引きつけて本田のふわっと浮かせるクロスにエンドライン際で李のヘッドなど、見せ場も作ったが、フィニッシュの精度を欠きゴールはならず。とはいえ、高い守備意識から良い形で奪って、カウンターという流れが出来ていったことで、序盤のような守勢一辺倒という形はなくなった。結局前半はスコアレスで折り返す。

後半に入ると、全体的にプッシュアップして高い位置からプレスが掛かるようになり、サウジの攻撃を寸断することが多くなる。そして、そこからシンプルな形で攻めきりにいく。左サイド本田圭からの攻撃構築を起点に岡崎・李が立て続けに際どいシュートを放ち、李→青山→柏木と繋がって、柏木のアクセントプレーとなるヒールを媒介に飛び出した飛び出した萌がフリーとなってシュートを撃ち、後方からのフィードに萌がバックヘッドで流し、柏木がこれを受けてフィニッシュに持ち込むなど、惜しいチャンスだったが全てサウジGKワリードに阻まれゴールならず。互いに得点は遠く、ゲームとしては徐々に重い展開に推移していく。

折り返してからなかなかペースを掴めないサウジは、次々に手を打つ形で局面を変えようと試みる。勝たなければ道の開かれない訳だから、当然か。しかし、これも決定打とはなり得ない。日本の現実的な戦い振りは最後まで変わらず、堅守を誇ってきた守備陣も綻びを見せなかった。日本も勝負を決め切る力強さは欠いたが(岡崎の決定機は決めなきゃいけなかった……)、結局最後までサウジの攻撃も裁ききって、そのままタイムアップ。水本は顔を覆い泣き崩れ、ピッチの各所で抱き合って喜びを分かち合う姿が生まれる。勝ち点1を積み上げたことでグループ首位通過が確定、北京への道が開かれた。

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改めて良かった、うん。批判とプレッシャーを受け続けてきた反さんの面目躍如とも言える現実的なゲームだった。

高い能力を持つ2トップに対し、青山直・水本が対応、伊野波がカバー。前からのプレスで漏れてくる部分のアプローチ、最終ライン含めた空いてしまう穴のカバー、個人で攻めてくる形の多いサウジの選手に対してのパッキング含めて複数に連なる難しい守備タスクを萌と青山敏が高い意識を裂いてこなしていく。そして、前線のプレーヤーは機動力を活かし、どんどんアプローチを掛けて、相手の攻撃の制御していく。プランニング守備だけじゃない、攻撃に出る時も大きくバランスは崩さず、サイドのスペースに2トップが流れることで起点を作って攻めていく事で、カウンターへの危険性を少しでも下げる。非常に考え抜かれたプランニングだったと思うし、それを遂行した

このゲームの意味を考えれば、内容を問う試合ではないし、守備ありきのプランは理に叶ったモノ。そして、この結果はそのプランをしっかりと遂行出来た成果だと思う。だからこそ、北京へのチケットをもぎ取った。これは正当に評価されるべき事なのではないかと思う。

ただ、ここで終わってしまってはなんの意味もない。世界大会に出ることだけなら、今の日本の力であれば、簡単なことではないにしろ、実現可能な立場にいる訳だから。ここから何が出来るか、何をすべきかを考えていかなきゃいけない。チームとして本大会で結果を残すという意味でもそうだけど、個人として一人でも多くインターナショナルな舞台で伍していけるプレーヤーになるために、ね。それこそ、Jが世界に繋がった今、もう遠い夢物語のような世界ではなくなったのだから。

*何か、相変わらず風当たりが強いみたいだね。アンチリアリズム的な流れがあるからかも知れないけど、こういう当たり前のことを当たり前に出来ること、今のJのチームでどれだけあるだろう?世界では……、内容が……、なんて言う人程、こういう事を軽視する。こういう要素の伴わないチームは所詮グッドチームで終わる。結果を出すことなんて出来ない。アズーリがワールドカップで優勝したこと、レッズがアジアチャンピオンになったこと、全ては共通していると思うけど。

*基本的に年代別の代表にチームに置ける完成度を求めることは余り意味のないことなのではないかと思う今日この頃。もちろん、戦術を軽視する訳じゃないし(逆に戦術の理解力、表現力は個人として持ち合わせなきゃ行けない必須要素になりつつある)、チームとしても高いレベルのモノを示せればそれに越したことはないけれど、このチームがそのままA代表になるわけではないからね。この試合はこういう形で勝ったけれど、今後はより能力の高いプレーヤーを融合していく努力をしていって欲しいな。梶山や家長なんかは特にね。

この予選を継続してみてきて一番嬉しいことは、選手達が内面的に変わってきたこと。一次予選の時、コンタクトプレーを嫌い、全くと言っていい程戦う意志を見せることが出来なかったチームが、こういう大一番でようやく戦う意思を前面に出して、相手の気迫に御されることなく対抗出来てた。「外様」的だった柏木が強い口調で主張し、萌は強い意思をプレーに表す、青山敏は負傷に耐えて最後まで戦い抜き(サンフレはご愁傷様)、水本は最後の最後に感情を爆発させた。元々持っている能力は高い、それを発揮するための精神性という部分が課題だっただけに、これがブレイクスルーへの糧となればと願わずにはいられない。そして、彼らだけじゃなく、他の選手達もそうなっていって欲しい。

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とにもかくにも、本当に良かった。正直不安だった。ホームとはいえ、どう転ぶかは全く予測がつかなかったし、まだチームとして安定しているとは言い難かったからね。

そして、イイ報告出来るでしょ、反さんも、水本・水野も。こういうときだからこそ一つでもイイニュースが増えてくれるのが望ましい。

と言うことで、ここまで。本当におめ、そしてもっとうまくなれ!

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November 21, 2007

Over The Crisis@J1 第32節 ジェフ vs Fマリノス

届いただろうか。

佑二の抜群の読みでシュートを根元から抑えた完璧なシュートブロック。

羽生の執念とも言えるラインすれすれからスライディングで上げた素晴らしいクロス。

ジローのイズムを体現するかのような奔放かつ献身的姿勢を感じる運動量。

斉藤や中島の攻撃参加による数的優位局面の構築。

隼磨のこれぞダイナミズムと言える長距離ランニングからの逆転弾。

内容的に最高のゲームではなかったかも知れない。ただ、あなたが喜びそうなプレーがいくつもあった。両チームサポーターの叫びに乗せて、それがあなたに届かんことを。

SVABO!OSTANI!

2007 J.League Division1 第32節

ジェフ 2-3 Fマリノス @ フクダ電子アリーナ"フクアリ"「Over The Crisis」
JEFUNITED:67'pレイナウド 79'工藤浩平
F.Marinos:20'中澤佑二 80'大島秀夫 84'田中隼磨

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨"吹いた疾風"、栗原勇蔵"痛すぎる終焉"(66'一発赤)、中澤佑二"ゴールよりも輝かしい水際ディフェンス"、田中裕介、MF河合竜二、狩野健太"波の中で出来ること"(→68'那須大亮)、山瀬功治"エース復帰"、清水範久"繊細かつ怒濤のスーペルジロー"、FW坂田大輔(→81'山瀬幸宏)、大島秀夫"捉えた日本人得点王"

ジェフスタメン:GK立石智紀、DF斉藤大輔、中島浩司、ネナド・ジョルジェビッチ(→83'青木孝太)、MF伊藤淳嗣"冴えた高質ミドルパス"、佐藤勇人、羽生直剛"意地と執念のクロス"、山岸智(→89'米倉恒貴)、工藤浩平"鮮烈ボレーに股抜きドリブル、テクニシャン本領発揮"、FW新居辰基、巻誠一郎"ふがいなさに涙"(→59'レイナウド"なぁ、正直に言えよ、おてて当たったろ?")

昼間の陽気はどこへやら、強風で震える程の寒さのフクアリ。最高の観戦ロケーション、ドイツ式の選手紹介など、フットボールの雰囲気に浸りたいところだが、このゲームを考える上では避けて通れないのがイビチャ・オシム氏の悲しいニュース。互いのサポーターが彼の無事と回復を願って彼の母国語でメッセージを張り、又実子アマル・オシム氏の紹介時には万雷の拍手が起こった。

そんなゲームのスタメン、ジェフの方はオリンピック予選のため水野・水本が離脱中で欠場、又回復したと見られていた下村もメンバーに名を連ねることは出来ず、ベストのメンバーが組めない状況。対するFマリノスはここ数戦のゲームとほぼ同じ形だが多少の変更。週中発熱のために練習を休むこともあったオーシが元気にスタメンで坂田と2トップ。中盤は功治が復帰、しかし健太と河合のダブルボランチは継続。ディフェンスラインには出場停止の明けた勇蔵がスタメンに。マツ、那須がベンチスタート。コミーベンチ外(´・ω・`)

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試合展開

互いにアグレッシブな姿勢を感じる立ち上がり、攻勢に出たのはFマリノス。オーシの高さがストロングポイントとなり、そのセカンドを拾う形から攻撃が機能、仕掛けの部分では、ここ数戦消極的なプレーが目についた隼磨が積極的な突破アクションを見せてチャンスを作ると、その流れに乗る形でFマリノスが先制点を奪う。

左サイドからのCK、狩野が速いインスイングのキックを中に流し込むと、飛び出したはじき出そうとした立石が佑二・巻と交錯して触れず、このボールをジェフディフェンスがクリアしきれずゴール中央にこぼれると、最後は佑二が門番なきゴールへ当たり損ないのシュートを流し込んで、先制。ジェフの選手達はキーパーチャージをアピールするも受け入れられず。微妙な判定だったが、ゴールはゴール。二試合連続で先制点を奪った。

しかし、このビハインドで火が付いたのかジェフの攻勢に晒され、ゲームの主導権が移る。両サイドバックが攻撃参加に出ると、ワイドに張り出す羽生・山岸を見切れないFマリノスディフェンスの穴を伊藤や工藤が精度を伴ったミドルパスで使い、オープンの状況での攻撃機会を多く演出。又、裏のスペースを新居が付け狙い、間一髪間に合ったモノのかなり際どいシーンも。しかし、ことごとくフィニッシュが哲也の正面を突いたりとゴールに繋げる部分での質が伴わず、スコアを動かすことは出来ず。Fマリノスとしては良く耐えた。結局前半は、0-1で折り返す。

後半に入ると、ジェフの攻勢は更に勢いを増す。大きなサイドを使うフィードでサイドに起点を作り、センターバックを引っ張り出すことでバランスを崩す形が機能。特に山岸や巻の決定機などは完全にそれが実った形だったが、山岸のヘッドは哲也の正面、スルーパスに抜け出した巻はフリーのシュートを枠に飛ばせず。命拾いしたFマリノスだったが、攻撃に関しては完全に機能停止。相手の攻勢に押し込まれた後のビルドアップは皆無、風の影響もあってか飛ばされたロングボールもほとんどオーシの頭に合うことはなく、攻撃に出れなくなってしまう。

そして、訪れた66分、大きく飛ばされたCKはファーの斉藤の頭へどんぴしゃり、このヘッドに対して勇蔵がブロックに入るも手ではたき落とすような形となってしまい、これが得点機会阻止となって一発退場。執拗な抗議も実らず。このPKをレイナウドがきっちりと決め(哲也惜しかった)、掴んでいたアドバンテージを失うばかりか、数的不利というディスアドバンテージを握らされた。

この非常事態に早野監督の決断は、狩野に代えて那須でセンターバックの穴を埋める。しかし、火を消しきれず、逆に油を注いでしまう。交代で入った那須の縦パスが相手に渡ると、すぐさまレイナウドへ。バイタルに前を向かれると、何とか凌ごうとディレイするも後ろから走り込んできた羽生へ綺麗なスルーパスが通り、これで完全に崩されてしまった。羽生はエンドぎりぎりのタイミングをスライディングのクロス、レイナウド・新居がニアに走ったことでディフェンスは完全にこの二人に釣られ、ファーサイドの工藤はドフリー。綺麗なボレーを叩き込まれ、一気に逆転されてしまった。敵ながらあっぱれ、執念とも言える素晴らしいクロスとそのクロスを無にしない工藤のボレー。レイナウドと新居のランも大きくモノを言ったし、マリとしては致し方ない形か。ミスからの失点だけど。

これで勝負は決まったかに思われたが、Fマリノスは素晴らしいビハインドメンタリティを発揮、カウンターから右サイド深くでのスローインを得ると、うまく身体を使ってターンしたジローが相手につかまれながらも速く、精度の伴ったクロスを供給。マークからうまく離れたオーシがカラダをひねるようにコントロールしたヘッドを沈めて、すぐさま同点!ジローのターン&クロスで勝負有り、狙ってないとはいうものの、その感覚に巧み。オーシのヘディングテクニックもこれまた巧み。これで勢いが出ると、一気呵成に逆転ゴールを生む。

今度は左サイドでボールを持ったジロー、様々な選択肢がある中で、選択したのは相手が同じサイドに引き寄せられていたことで空いた右サイドのスペースに走り込む隼磨!隼磨は柔らかく優しいループパスに応えるように素晴らしいファーストタッチ、そして右足一閃!矢のようなシュートは飛び出した立石を抜き、相手カバーも及ばなず、サイドネットに突き刺さり、逆転。くぅぅぅぅぅぅぅ!素晴らしい!ジローの溜めと素晴らしいクロス!そして隼磨のダイナミックなランニングと精緻な技術!素晴らしすぎた。ジェフは直前にジョルジェビッチに代えて青木を投入して攻勢に出ようとしたところでバランスが崩れたかな。青木はかなり指示していたけど……。

これで勝負は決した、長いロスタイム含めた時間を現実的に凌ぎきり、久々過ぎるリーグ戦勝利!(引き分け挟んだ)連敗もストップし、ホーム最終戦に弾みを付けた。

そして………、

試合後、喜びもそこそこに巻き起こったのはオシムコール。ジェフサポに呼応するようにFマリノスサポも応える。試合前からジェフ側には一杯のメッセージが入った(ように見えた)長い母国語による横断幕、Fマリノスサポも「SVABO!OSTANI!(ドイツ野郎、残れ!)」と言う横断幕が試合前から張られていたことなど(最後は手に持っていた)、皆祈ることは同じ、オシム監督がこの危機を乗り越え、一日も早い快方に向かうことを願ってこのゲームが締められた。

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切り替えてっと

勝った!勝った!勝った~!

久々の勝利がこんな劇的な勝利とは!そりゃ気持ちよくてたまらん。もうそれ以外に言うことないよ。

チームとしても、危機的な状況を乗り越えられたというのは失われた自信を回復する意味でも小さくない。勝利こそが最大の良薬、だと思うからね。

内容とかは確かにあれだったんだけど……、まあね、勝ったからね、それでいいじゃない(うかれすぎ)

それにしても、長かった……、本当によかった……。

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*少し冷静になります……そう、内容に関しては褒められたモノではなかった。特に攻撃構築。前半はまだオーシが空中戦に置いて優位性を握っていたからイイモノの、後半風の影響もあってかロングボールがオーシの頭に合わず、ほとんどはね返されて攻撃の起点となり得なかったのに、それでも考えなしにぼっこんぼっこんハイボールを飛ばしまくってた事はもの凄く問題。精度が低いといったらそれまでだけど、無為に蹴り上げて繋げというのははっきり言って無理がある。全部相手ボールになれば、相手のペースになるのは必然でしょ。無理しろとは言わないけど、繋げる部分では繋がないと。前も苦しくなるし、押し上げる選手達にも大きな負担が掛かっているんだから。確かに相手もかなり来ていたからリスクはあると思うけどね(実際那須がミスして失点したし)もちろん蹴る方だけじゃなくてボールを引き出す側にも責任がある。特に健太は、自分が何故に起用されてるのか、こういうときこそ存在感を発揮しないとね。ま、次の課題にしましょう。

*あとはアウトサイドのケア、徹底して両サイドのスペースを突かれた中で選手達がどう考えるのか。実際ピッチ全域をケアするのは難しいわけで、人数が足りなければそれはもっと困難になる。そこで何をしなければならないのかと言うことを考えないと。オリジナルポジションを埋めるために切り替え早く戻る、上がった選手のポジションをスライドして人数を揃える、と言った意識が必要なんじゃないかなと。上がることは否定しないし(バランスを見た上で……だけどね)、隼磨のゴールは積極性の賜。だけど、4バックでセンターバックがあれだけ持ち場を離れざるを得ない状況というのは危険以外の何者でもない。あれだけやられていてそれを無為に見過ごしていてはいつまで経っても安定して勝ち星は重ねられない。看過せずに課題を選手達で解決していくことは来期に繋がると思うから、頑張って欲しいな。

*小言はここまで、とりあえずジロー最高。佐川戦でも流れの悪い中で彼のスピードと運動量がチームの福音となったけれど、この試合のジローも凄かった。スペースを見いだせば一人でボールを持ち込んでくれるし、守備の意識も高く一人少ない中で縦横無尽と走り回ってくれる。こういう状況の中で攻守を繋ぎ止めてくれるグループレーヤーの存在は非常に大きかった。そして、あのアシスト二つ。一本目のクロスのスピードと精度(感覚的に、って言ってたけど、それは大事なこと)、二本目の冷静に空いたスペースと走り込む隼磨を見据えた柔らかいパス、本当に素晴らしかった。ありがとうジロー。

*隼磨は守備に関してここの所サボったりするシーンが目につくのだけど……、でもあのゴールは凄かったなー。最高の超距離ダイナミズムアクション、最高のファーストタッチ、最高のシュート、全ての揃った素晴らしいプレーだった。積極性も戻りつつあるし、攻撃面での高リズムが守備に繋がってくれれば。隼磨ありがとう。

*あとはライフワークとなりつつある健太ウォッチ。守備も頑張ったし、セットのキックからも一つゴールを導き出したりと、ダメじゃないんだけど、この日はあんまりボールを引き出せなかったことが反省点。河合がなんだかんだ言ってボールタッチが多かったことを考えれば(そして、機転の利いたパスも結構あった)、健太はもっとやらないと。でも、パフォーマンスは徐々に底上げされていると思うので、これを継続だね。

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内容の良かった鹿島戦では勝てなくて、内容の悪かったジェフ戦で勝つもんなんだなー、そんなもんなんだろうけど不思議。しかし、勝った後ってこんなに嬉しかったっけ?と思う程嬉しかった。次も喜びたいねー、出来れば残り二つ両方とも、うん。ということでここまで。

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*フクアリはやっぱりイイねー。初めてバクスタの高いところから見たけれど(SA自由)、本当に素晴らしい眺め。選手のテクニックも、局面での攻防も(手を使ったりとかね)、チームのタクティクスも全てが見られる。トイレと出口が……というのはあるけど、やっぱり好きだわー。今年はサハラでは来れなそうなのが残念。あと、あの選手紹介はいいなー、どっかのドイツのチームでやってるというのは覚えてるけど(ど忘れ)、参加型スタジアムって感じで馴染みやすい気がする。うちでは無理かも知れないけどなー。

*ジェフのサッカーはやっぱり段々変化して行ってるんだなーと感じたり。水野が活躍する理由がわかった気がする。もちろん、イズムは感じるのよ、センターバックや佐藤勇人の攻撃参加による数的優位を作る形とか、ショートパスの巧さとかね。ただ、1vs1になるシーンが多くなって、そこで仕掛けることを求められる形になったかなーと。そうなると、水野みたいな選手が存在感を発揮するのは道理だよね。いなかったことはラッキーこの上なし。ただ、それを可能にしてる伊藤のフィードは◎。非常に高精度のパスで両サイドにそういう機会を作っていたので、今後注目したいかな。ルーキーではないよね?

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November 18, 2007

一歩前進。

短評として。

呪縛が解かれたように、喉から手が出る程欲しかったゴールがいとも簡単に生まれていく。

伝家の宝刀・セットプレーから、ようやく実ったサイドアタックから李が素晴らしい飛び込みでネットに突き刺し、起用に応えた岡崎の飛び出しによるPK奪取、本田圭佑が落ち着いて決める。前半だけで3発。そして、後半度重なるピンチを先発復帰した西川の冷静なセービングもあって凌ぎ、またしてもセット、途中交代の細貝が水野の鋭いキックを高い打点で押し込んでトドメ。最後のPKはもったいないことをしたけれど、これまでの過程を考えれば望外の結果であることは間違いないだろう。

しかし、試合通じて、この日の彼らのプレーは全般的に低調だったことは否めない。

ピッチへのアジャストや集中力の低さからか起き続けるミス、ボールの流れの悪さが表す省エネ的ボールレシーブアクション、様子見マインドを感じるイーブンボールへの反応……。悲壮感も、危機感も、意志の強さも、ピッチ上には表れてこなかった。追いつめられた状況にも彼らの才能を呼び覚ます刺激にはならなかったかも知れない。

それでも、日本に風は吹いている。カタールが勝ち点を落とし、掴んでいたチャンスを完全に失った。最終節、ホーム国立でのサウジ戦で勝ち点さえ獲れば、北京へと道が繋がる。再び、自らの手で全てを決めることが出来るチャンスがすぐそこに転がっているのだ。

きっと痺れるゲームになる、プレッシャーの掛かるゲームになる。でも、こういうゲームをしていくことが、そしてこのチャンスを掴むことが、彼らの覚醒への糧になっていくはずだから。

あと一つ。

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*ま、とりあえず良かった。なんだかんだ言ってカタールもサウジもハノイでは勝ち点を落としてたし、凄い五里霧中な感じが漂ってたから、どうなるかと思ってたけど、やってみるとあんがいうまくいくみたいな感じだね。ゲームの内容があんまり良くないこともあって(というより普通なんだよね、何となくだけど)、もの凄い嬉しい!とは言えないんだけど、一歩前に進めたことは良かった。ここで勝たなきゃ前に進めないからね。

*勝因と言う程ではないけれど、2トップの変更が吉と出たのは確かだね。縦の深みと横の幅を自由に使って起点を作れたこと、相手を引っ張ることで生まれるスペースを意識的に使えたこと、そして中の脅威が普段にも増して大きかったこと、攻撃面に関してはポジティブな効用が色々出たかなと。非常に良かったのは、GKの前を意識するクロスが多かったこと。背が低く、判断があやふやで飛び出す判断が遅い相手GKの弱点を突く形で李と萌のゴールが生まれたわけだけど、蹴る人・合わせる人の狙いがうまく出来ていたのかなーと。実際、国立でのゲームでもすれすれ、みたいな怪しいプレーは多かったから、その辺はよくわかっていたのかも。水野のキックも素晴らしかったね。

*とはいえ、守備面ではやらせすぎ。勢い重視のチームだから、スローダウンさせられれば怖くないと思ってたんだけど、オリジナルポジションを崩すことで効果を出していた攻撃面のリスクが多少守備に出ていたかなと。本田が中にずれたサイドのスペース、柏木が上がったあとの中のスペースなど、彼らが加速出来る状況にあり、加速させてしまうと局面打開される危険性が高まってしまう、みたいな感じかな。青山直・水本を中心にマークきっちりであやふやな対応が少なかったこと(レ・コン・ヴィンにアーリー合わされたシーンぐらいかなぁ、あれは相手がうまかったけど)、冷静な西川のゴールキープもあって、何とか無失点で切り抜けたけど、次を考えると少し難しいかな。サウジはもっとカウンター怖い。

*サウジを見据える上では、ミスを減らしたい。特に後ろ向きのミス。岡崎は良く動いているけど、プレーの精度がもの凄く悪い。その辺はもっと高い意識をしないと、普段はそんなに出来ない選手じゃない(うまいとはいわないけど)あとはもっと1vs1の対応で軽い対応をなくさないと。足先だけで行く、コースを切れてない、読みだけで飛び込むなど、相手を軽く見過ぎるような対応も少なくなかった。多分、自分達が攻めようとすればする程、それなりに1vs1を強いられるシーンというのは増えていくと思う。こういうところで劣勢に立たされると、厳しくなるから、その辺は個々が高い意識を持たないと。

*選手個々を見ると、岡崎は上記の通りボールサイドでのプレーの質を上げよう。李は2発見事、泥臭い仕事も良くこなしたし、岡崎同様機動性能の高さがチームに嵌ってる(カレンも使えると思うけどなー)水野はもっとオフ・ザ・ボールの動きを増やさないとダメ、様子見マインドには辟易、「フリーキックだけか?」とオシムたんに言われるぞ。天狗か?本田圭のサイドバックは体力的に厳しい時間帯とはいえ恐ろしく軽かった、でも中央でのプレーは◎、バランス。柏木は前半は積極性ない停滞プレーが多かった、後半は持ち直して安心、ただ青山や周囲の選手とバランスを取らないと。青山敏は自分の役割はきっちり。もっとボールタッチ増やしてもいいぐらい。柏木を高い位置でフリーで動かせるかどうかは君次第。内田は攻撃面でイマイチ守備はそれなり、もっと水野とコミュニケーション。青山直・水本、ほぼ言うことなし、あとはラインコントロール。水本のビルドアップ意識の高さは買い。伊野波、あれだけ1vs1やられてたら彼の起用の意味はない。踏ん張れ。裕介貸してやるぞ。伊野波より守備ボロボロだけど。西川、いいよいいよー、やっぱり君が守護神。梅崎、悪くない、ミドル惜しかった、次もジョーカー。萌、ヘッドたけぇ!萌は最近覚醒傾向にある気がする、プレーに意思がある。興梠、岡崎に比べるとボールを引き出す術では物足りない。でも突破アクションは魅力、もっと周囲との関係性を深めてほしい、時間ないけど。反さん、とりあえず次ね、相手の分析と自チームの変更のバランスを見誤らないように。

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ま、だから言ったろう?と言いたくなりますが、ま、もっとやらないとだめと求めたいです。普通にサッカーしてるだけだもん、あれじゃ。とにもかくにも次。痺れるゲーム、くぅぅぅぅ。ということでここまで。

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Beijing Olympic 2008 Asian Final Qualify

Vietnam 0-4 Japan @ My Dinh Stadium,HANOI
Japan:8'&25'T.Ri 41'pK.Honda 87'H.Hosogai

Sports navi

U-22日本代表スタメン:GK西川周作"帰ってきた守護神"、DF内田篤人、水本裕貴、青山直晃、伊野波雅彦(→70'梅崎司"目、醒めた")MF青山敏弘(→75'細貝萌"価値ある一発")、柏木陽介"静の後半、動の後半"、水野晃樹"こんなもんじゃないだろ?"、本田圭佑"ひとつのかたち"、FW岡崎慎司"使命真っ当"(→74'興梠慎三)、李忠成"FWの役目"

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November 16, 2007

連れていかないで。

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彼が紡ぎ出す言葉が聞きたい。

彼が良いプレーで喜ぶ顔が見たい。

そして、彼が思い描く日本が見たい。

でも、そんな願望、今はどうでもいい。

フットボールに情熱を注ぎ、人生を賭し、愛してきた人だからこそ、もっと、もっとフットボールを見せてあげたい。

だからお願い、オシムたんを連れていかないで。

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日産スタジアムのVIP席に良く来てくれるオシムたん、大好きな抜群のオーバービューの席で、フットボールを堪能する日が又来ることを祈ってるから、信じてるから、待ってるから。頑張れ、超頑張れ。

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強いってこと -レッズACL制覇に寄せて-

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強いってこういうことなんだろうな、なんてぼんやり思った。

攻めるときは攻める。守るときは守る。繋ぐべき時にはきっちりと味方に繋ぐ。戦わなければならない時には逃げずに戦う。相手の隙を見逃さず、チャンスの時に最高のプレーが出来る。

力があることを大前提に、サッカーが波のように潮目が変わることを理解し、その波に寄り添うようにすべき事がチームで出来る。

そして、その全てを肯定するように選手の背中を押し続け、相手にはプレッシャーを与え続ける、頼もしいサポーターがいる。

強いわけだ。

戴冠に相応しき強さを備えるチームに敬意を感じずにはいられない。

難しさも苦しさも味わったからこそ、その凄さが身に染みる。だからこそ素直に。レッズに関わった全ての人たちに、おめでとう。

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*決勝戦らしいゲーム。互いの集中力の高さを物語るようにイージーなミスがもの凄く少なく、玉際激しく守備の意識がとても高い。その中でレッズの選手達は戦闘意欲を高く保ちながらも、恐ろしいぐらい冷静に戦っていた感があった。ポンテの猛烈なハードワークに代表されるように非常に守備意識が生まれる穴を塞ぎ、玉際を非常に激しく戦うことで相手に強いプレッシャーを掛ける。そして、マイボールになった時に軽率でリスキーなロストを避けながら攻撃に出て行き、フィニッシュで終わる意識が非常に高い。緊張感や高揚感もあったであろうこのゲームで、これだけ安定した精神でゲームを進めるとは、ふてぇ奴らだ。

*とはいえ、飛ばしすぎていたのは確か。終盤、ツケが回ってきたのは必然だったかな。ラインが下がることで間延びする、走る距離が伸びる、疲弊する、戻りきれない、追いきれない、プレーの精度が落ちる、相手が支配する展開が増える、アプローチすらも甘くなる、と悪循環。ただ、そこで踏ん張れるから、彼らは王者になった。なんというか、割り切って守れることが出来るチームなんだよね。5-2のようなブロックを組んで、スペースと時間を消し、失点の危険性を削る。確かに余り美しくはないかも知れない。ただ、この現実性が浦和の強さであり、基盤となっている部分だと思う。

*で、最も感心したのは加点の過程。相手の小さな隙を見逃さず、高い集中力と技術で付けいってしまうというのは正直参った。特に阿部のゴールに至るまでの過程は、「したたか」なんて生やさしい言葉じゃ済まされないような代物。バックパスの処理が乱れての与えたCK、こぼれた後のマークのズレ、確かに危険な兆候ではあるけれど、そのタイミングでスーパーなポストと連動感溢れる動き出しが絡むというのは集中力の賜。ディティール的にもワシントンのあのダイレクトでの落としは本当に素晴らしすぎる。このゴールが与えたダメージというのはとても大きかったように思える。もちろん、(微妙なタイミング……ポンテ・永井ラインはオフサイドじゃないとは思うけど)先制点の永井のシュートも素晴らしかったけど、ね(頭上を抜く素晴らしいシュート)

*プレーヤーで良かったのはやっぱりポンテかなー。いつも通り、凄いうまいんだけど(何気ないターンやファーストタッチのベクトルがいちいちうまい。相手のタイミングを外すように、読みを外すように変えていく)、うまいだけじゃなくて、もの凄い勝利への意思を前面に出して戦ってた様な感じ。本当に良い選手を獲ってきたと思う。考えてみれば、「なんで日本に???」と思うようなレベルの選手だったけれど、ここまでされると、羨ましいとかそういうレベルじゃない。ください。だめですか、そうですか。

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そしてこれは戯れ言として。

彼らが成し遂げたことと自分のクラブの事。最も憎たらしい敵なこと、同じ場所にいたはずがいまはもの凄~い遠い場所に行っちゃったこと、そして自分達が苦しみ続けてもその場所にすら辿り着けなかった場所に一足飛びに駆け上がっていったこと、嫉妬も悔しさもあって当然かも知れない。

でも、リスペクトも必要なんじゃないかと思う。

彼らは自分たちの所属するリーグで最も強かったからこそあの場にいる。実際、僕らはもうレッズに何年も勝ってない。そんな相手に負けろとか、対戦相手を応援する行為は浅はかに見えてしょうがない。自分達を蔑む行為と一緒なんじゃないかと思う。

確かに応援する必要もないし、過度に賞賛する必要もないとは思う。僕らが成し遂げられなかったことを成し遂げた。そこには敬意があっても良いんじゃないかな。ましてや、その難しさや苦しさを知っているわけだし(知らないこともあるけれど、ね)

彼らは凄いことを成し遂げた。だから、素直に敬意を表したい。嫌いだけどね。

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と言うことで、ここまで。せっかくだから、ミランとのゲーム見せて欲しいな。今のJリーグの現在地が見たい、世界で最もしたたかで経験豊富なチームを相手にどれぐらい出来るのか、ね。

AFC Champions League Final 2ndLeg

Reds 2(a.g 3-1)0 Sepahan @ Saitama Stadium 2002,SAITAMA
Reds:22'Y,Nagai 71'Y.Abe

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November 12, 2007

我慢の時@J1 第31節 Fマリノス vs アントラーズ

今はぐっと、ぐっと耐えるとき。

何ヶ月も勝てていないという事実は果てしなく重く、現実は容赦なく今のチームを否定し続けるけれど、今やっていることが未来に繋がるというのを信じるしかない。

だから、今は我慢、我慢。

2007 J.League Division1 第31節

Fマリノス 2-3 アントラーズ @ 「我慢の時」
F.Marinos:2'大島秀夫 80'坂田大輔 Antlers:24'野沢拓也 48'&52'マルキーニョス

F.Marinos Offcial

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"痛恨"、DF田中隼磨"戻った縦への意識"、中澤佑二"苦言を呈す前に出来ること"、那須大亮"軽率では済まされない"、田中裕介"前へ前へ、だけが仕事じゃない"、MF河合竜二、狩野健太"継続の意味"、清水範久"チームを助ける労働者"、山瀬幸宏"お披露目新チャント"(→69'斉藤陽介"数センチ……"、FW大島秀夫"電光石火"(→79'ハーフナー・マイク"怖さ伴って")、坂田大輔"祝・二桁"

アントラーズスタメン:GK曽ヶ端準、DF内田篤人、岩政大樹、大岩剛、新井場徹、MF青木剛、小笠原満男"絶大なる存在感"、野沢拓也(→82'中後雅喜)、本山雅志"いやらしきプレーヤー"(→86'ダニーロ)、FWマルキーニョス"うちではそんなに獲ってくれなかったのに……"、田代有三(→71'柳沢敦)

小雨降る日産スタジアムは天候のせいなのか、今の集客力の現実なのか、寂しい客入り。相手の鹿島にとっては逆転優勝を数字的に残しており、又色々な条件が揃えばACLのおこぼれに預かれる可能性などを考えた上でもモチベーションは高い。

そんなゲームのスタメン、試合開始前、メール見てびっくり。一度目「功治がいねぇぇぇぇぇ」二度目「マツベンチで那須スタメンだぁぁぁぁ」三度目「コミーベンチかよぉぉぉぉぉでも裕介い抜擢キタァァァァァァ」と何度も見返してしまう程大きな変更を伴った。功治は試合当日での左足の不安により出場を回避した模様。功治抜きのゲームは浦和戦以来、ただ来期を見据える上では良い機会か。左サイドの新陳代謝も悩んでいるコミーにとって刺激になるだろうし、燻っていた裕介に大きなチャンス、悪くない。センターバックに関しては何故に?と思ったけど、マツは元々爆弾抱えてるいう話を聞いて納得、勇蔵は出場停止だし。どちらにしても、消化試合的な側面も否めないだけに、若い選手の成長を促進させる意味では、悪いメンバーじゃない。個人的には2戦連続健太のスタメンがそこはかとなく嬉しかった。

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試合展開

開始早々、ゲームは一気に揺れ動く。クイックリスタートからのスルーパスで完全にFマリノスディフェンス陣を出し抜くと、抜け出した田代がGKと1vs1、しかしここは寸前の所で那須がスライディングでフィニッシュを阻む。際どいプレーだったが、笛もなく難を逃れると、返す刀でFマリノスもクイックリスタート。右サイドセンターライン付近もらったFK、その瞬間河合が見据えていたのはボックス内に走り込むオーシ、ここに素晴らしいフィードを飛ばすと、オーシはどんぴしゃヘッドで対角線のポストへコントロール、曽ヶ端の手をすり抜けてゴールに収まり、先制点!クイックリスタートをする狙いを感じていた動き出し、そしてそのキックの精度、素晴らしい技術とアイデアと共有意識、見事すぎた。

先制点後勢いに乗ったFマリノスは、これまでの不調が嘘のように躍動的なフットボールを展開。好調時の象徴でもあった高い位置からのプレッシングスタイルへ回帰。攻撃時は選手全員が少ないタッチでのプレーを強く意識し、それを可能にするプレーへの関与意識とパスレシーブアクションの意識も携える。アタッキングエリアでに入れば人任せではなく、個々がドリブルやワンツーでの仕掛けで積極的に相手ディフェンスを崩しに掛かる。特にダイレクトでのパス交換はサイドバックが高い位置に上がることにより数的優位の局面が出来ていて、連動した動きで崩すパス交換はとても実効力があり、それでいて美しかった。しかし、現実はそんなに甘くない。鹿島の選手達が備える高い戦術眼がそのフットボールの欠陥を突く。

カウンターの流れ、センターアーク付近の本山にボールが入ると、河合がボールを狩りに行くようなアプローチで襲いかかるが獲りきれず、本山は裕介が上がって大きく空いた左サイドのスペースを見逃さず、スペースへ飛び出した野沢がこのボールを受けると、一気にボックスに突入。必死に戻る那須を冷静な切り返しでいなし、最後はファーサイドにコントロールシュートを沈めた。サイドバックが常に高い位置に上がることによるリスクを被る形、ここ数戦敗戦の大きな要因となっている構造的欠陥を突かれた。チームとしてのコンセプトとして設定されているだけにサイドバック達に責任を転嫁することは出来ないし、河合が本山を潰しきれなかったことにも責任はない。中央からサイドへの展開と言うこともあり、佑二・那須には厳しい判断が伴う展開だったことは事実で、如何ともしがたい失点だった。

この後、互いに持ち味を発揮し合う展開。鹿島の狙いのあるスペースメイク+ダイナミズム(トップの選手がセンターバックを外に引っ張ることで生まれるスペースを2列目、3列目の選手が突いていく。田代が外に流れてダイレクトのヒールみたいな形で落としたのを小笠原が河合を引きづりながらも受けたシーンなどは狙いを感じるプレー)そして既に見極めていた穴をサッカーを知る選手達が突く形は常に得点の匂いを漂わせる。Fマリノスも狩野を核にしたダイレクトプレーによるリスクフルだけど美しいポゼッションで対抗。オフェンシブな姿勢が非常に強いFマリノスが終盤は押せ押せとなり、坂田がオーシとの絡みで1vs1となったり、サイドチェンジで大きく空いたスペースを活かし隼磨のフィニッシュを引き出すなど、惜しいチャンスを迎えたが結局この後ゴールは生まれず、前半は同点で折り返す。

非常にポジティブな内容で期待感を抱えながら迎えた後半、待っていたのは厳しい現実。ファールが頻発してセットプレーのピンチを迎えると、名手・小笠原満男の鋭い弾道のキックから混戦の中でするっとマークを外したマルキにニアで合わせれてあっさりと逆転。相変わらずマークずれる(マークは河合かな?)、集中力の問題か、鹿島がうまかったのか。そして、続けざま今度は自滅。那須が哲也に戻そうと出したバックパスが弱くなると、田代が猛然とチェイス。哲也は逃げるようにクリアしようとするがこのクリアが中途半端。自陣中央付近にいたマルキに収まってしまい、マルキは胸トラしたボールを冷静かつ正確に無人のゴールへと沈めて、一気に突き放す。悪夢の立ち上がりで、Fマリノスの押せ押せムードは吹っ飛んだ。

一気にゲームの様相が変わってしまったことで、とてもポジティブなプレーが出来ていたチームも変貌してしまう。動き出しが大きく減り、ボールが動かない。集中力の切れたようなミスも増え、この辺は若さの弊害か。経験のあるジローが一人ピッチを駆けまわってチームに再び火を付けようとするが、自らの強烈なミドルシュートは曽ヶ端の正面。チャンスがなかなか作れない中で、鹿島は徐々にゲームを手仕舞いする準備を進めていく。相手のバランスの悪さは明らかでリスクを掛けなくても大きなチャンスになることをしっかり理解した上で完全にノンリスクのカウンターサッカーにシフト、それに伴い抜群の動き出しでボールを引き出せる柳沢を田代に代えて投入し、その柳沢も素晴らしい動きやドリブルを見せるなど起用に応え、あわや追加点、と言うシーンを作り出す。

しかし、Fマリノスも抵抗。幸宏から陽介へとスイッチして3トップに移行、オーシに代えてマイクと前線の圧力を強める。すると、その前への圧力が実ったのは終了10分前、狩野の素晴らしいクロスはニアに入ったマイクの頭に吸い込まれるような弾道、マイクは擦らすようにしか合わせられなかったが、ここでコースが変わったことが幸いしてか新井場(?)がクリアミス、このクリアミスに素早く反応した坂田がプッシュして、1点差に詰め寄る。終盤中盤も3枚になり、必然的に負担も増えていたが、こういう時間帯でクオリティを発揮出来たのは進歩。抜ききらずに精度の伴うクロスは見事。マイクも怖い位置で高さを見せてくれた。そして坂田、二桁おめでとう!ストライカーらしいナイスゴール。

しかし、この失点後、鹿島は中後・ダニーロを入れて必殺の逃げ切りパターンへ、そのダニーロが相手のアタックタイミングを完全に読み切ったような華麗なドリブルからのシュートを見せるなど、Fマリノスの反撃ムードを断ち切ろうとする。それでも隼磨のクロスからマイクの裏に飛び込んだ陽介が素晴らしいヘッドでゴールを襲ったり、マイクタイム大作戦を展開するなど、最後までゴールを狙い続ける。しかし、追いつくことは出来ず、タイムアップ。結局リーグ戦での勝ち星は又もお預けとなった。

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嵐に巻き込まれたシーズンオフの覚悟を、シーズンも佳境を迎えている今、試されるとは思わなかった。

付いてしまった癖を矯正するためのドラスティックなベクトル、これまで脇に置き続けてきたフットボールを構築する作業、過渡期を迎えて世代交代を担う若手を成長させるための出場機会、全てに痛みが伴い、それを我慢することを求められてる。

勝てないことを正当化する訳じゃない。悔しいモノは悔しいし、悲しいモノは悲しい。

でも、今は我慢したい。いや、我慢しなきゃいけない。未来に繋がる欠片は所々に散らばってる。それを我慢強く拾い集めることがきっと未来に繋がるような気がしてるから。

だから今は、ぐっと。

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*内容としては前後半で差はあるんだけど、全体的には非常にポジティブで、個人的にはチームとして前進している印象を受けました。選手達がテーマを共有し、それに必要な事をやり続ける。そういうことが出来ていたからこそ(多少やらせてもらえていた間はあるにしても)、しっかりと質の伴ったフットボールを表現出来たのかなと思ってます。あれだけパスを紡げたのは、選手達が少ないタッチでパスを回すためにボールを引き出すアクションを沢山していたことの証明。バイタルでのアタックチャンスに繋がったのは、そのポゼッションがしっかりと目的としてゴールを見据えていたからこそ。躊躇せず意味のあるパスセレクトを出来ていたからこそ、ゴールに迎えた。フィニッシュの回数が多かったのは、それだけバイタルでアイデアを出して崩そうとしていた証拠。様々な側面で先に繋がる要素を感じられたかなと。ましてや、功治がいないゲームでこういうプレーが出来るわけだから……(功治がいないことで、頼る選手がいなくなって主体性が出てきた、とも言えるかも知れないけどね)もちろん、全ては継続しなければ意味がないけれど、ね。

*守備に関しても、普段はあんなに蹴ってくるチームじゃない鹿島がロングボールに頼らざるを得ない状況にさせていたのはうちのプレスが実効性を持っていた証拠。前から思いっきり追って、後ろが連動してパスの選択肢を潰す、最終ラインはラインを上げて前を狙う、ディティールとしてもある程度出来ていた(サボってたところもあるけどね)。ここ数戦、部分部分でしか見られず、その発動頻度は間違いなく落ちていたと思うのだけど、これをやることでチームとしてアクティブな姿勢を持ってプレーする刺激になったんじゃないかなーと。動きがなく、停滞したときに今年継続してやり続けてきたことに回帰する、内容を向上させることが出来たのは、大きな収穫。今年の一つの成果なんじゃないかなと思ったり。帰る場所を一つ作ったわけだから。

*ただ、勝てなかった。それも又事実。そこも軽視すべきじゃない。勝つために何が必要だったのか、どうすれば良かったのかも考えることは必要。例えば、失点に関して。全てに大きな意味を持つ失点だったと思う。詳しくは上を見て欲しいけど、1失点目は構造的な欠陥を突かれたカウンターから。もう数ヶ月放置して、ずっと突かれ続けてる。もし、カウンターで点を獲られるより、サイドバックがばかすこ点を導き出して収支として+になるのならここまで問題にはしない。でも、そうならないのであれば、速やかに修正が必要だし、コンセプトに手を入れることも考えないといけない。リスクと結果のバランスの取れていない状態で結果を出そうなんておこがましい。サイドバックのせいだけじゃなく(彼らの問題もあるけど)、チームとしてリスクマネジメントをどうやってやるか、監督・選手で課題に取り組むときが来ていると思う。2失点目は集中力。絶対にやってはいけない時間帯でのセットプレー、それなのに相手の動き出しに後手を踏み、あっさりとフリーでやらせてしまう。しかも、2試合連続同じような形でやられてる。反省し、意識していれば繰り返さないはず、この辺はチームとしても高い意識を持たないと。そして、3失点目、集中力の問題でもあるけど、元々雑なプレーをする傾向が強く、無意識のうちに足先まで神経の行き届かないようなプレーがミスに繋がってしまう。それを誰も直そうとしない。今回、那須のミスが引き金となってしまったけど、那須だけじゃない、佑二にも、隼磨にも、哲也にも(哲也のキックミスは……可哀想な側面もある、ミスはミスだけど)、健太にも、河合にもあるよ。後ろの選手はもっとそういう細かいところまで考えてプレーしなきゃだめ。今回の失点は綺麗に今の課題を表面化してくれたような気がする、ここから学べなきゃいつまで経ってもうちは勝てるようにはならないと思う。

*ま、現状では若いチームだから様々なことを経験し、学んでいくことが必要だと思う。今回も相手チームから学べることはあったと思う。鹿島は本当にサッカーをよく知っているチーム。特に状況に応じて正しいプレーセレクトを出来ていることは学んで欲しいところ。例えば、サイドバックのオーバーラップ、攻勢の時は結構上がるけど、状況が良くない時、リードしている展開の時はオリジナルポジションを無為に崩すようなことはしない(内田・新井場)相手の弱点を見いだせば、選手達は自分のポジションを意図的に変えてそこを突こうとする(本山・野沢・柳沢)彼の存在自体(小笠原)ま、全てが正しいとは言わないけれど、サッカーは一つとして同じ局面のないスポーツ、だからこそ、状況に応じて正しい判断をしていくことはとても重要。戦術的柔軟性、とまでは言わないけれど、「言われてるからやってます」では未来がない。考えろ、感じろ。

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*選手に関しては、若手について簡単に(既に凄い長いし)健太に関しては、この日は非常に良く出来てた。結果としては佐川戦で出たけれど、内容としてはずっとこの日のプレーの方が良かった。ボールタッチが多く、自分を中心にダイレクトのパスの渦を作る意識を持っていたし、前に出て行って自ら相手の脅威となろうとする主体的な意識もあった。股抜き含めて仕掛けられるシーンでは抜きに行ったりと、過程はどうあれ結果が欲しいという強い意思も感じたし(出せばいいのになーと言うシーンですら抜きに行ってたからね、もったいないんだけど)守備もまだ拙い部分はあるにしても、良く喰らいついていたし、カバーの意識もあった。一番嬉しかったのは終盤、体力的には厳しくなっている時間帯に中盤が3枚になってより運動量を問われる時に守備でも奔走しながら(ドリブルで長い距離を走られてもよく追い続けた、サボるようなことはしてない)、攻撃にも絡んでいって2点目を引き出した。彼にはこういう意欲のあるプレーを続けていって欲しい。そうすればきっと……お願いだから、使い続けてあげて欲しい。

*裕介に関しては、気負わず自らの特徴は出せていたと思う。ダイレクトの流れにも良く乗って、3人目のダイナミズムとして良い動き出しが出来ていたし、裕介の武器であるドリブル突破もかなり積極的にやってた。ただ、実効力としてはイマイチだったかな、内田の判定勝ち。ドリブルからのシュートとか、いいものがあるからそれが結果に繋がると良かったけど……その辺はしょうがないか。前に前に行きすぎて後ろが疎かになるのは相変わらず、ま、チームの問題でもあるから、それで裕介の評価を下げるのはフェアじゃないかな。コミーも黙っちゃいないと思うけど(そうだよね?やってくれるよね?コミー)、裕介にとっては大きなチャンス。良い競争をして欲しい。

*陽介は久々に長いプレータイム得れて良かった。スピードを活かした裏への動き出しは非常に良かったし、ゴールへの執着を感じさせるプレーもあったりと、陽介らしいプレーをトップでも出来ていたと思う。それにしてもあのヘッドは決めたかった、決まって欲しかった。あぁポストが憎い、憎くてたまらない。

*マイクもいつもよりゴールの匂いのあるプレーが出来ていたと思う。どうしてもパワープレー的な流れになりがちで、マイクの存在がそういう形だけに限定されてしまう側面はあるのだけど、クロスに飛び込むときにファーに逃げるだけじゃなく、ゴールスポットで合わせるようなプレーがあったのは良かった。結果、それがゴールに繋がったしね。役割が限定されてしまうのは彼にとって必ずしも良いことではないけれど、こういう形を増やして欲しい。サテでは出来てるんだから、トップでも同じ意識で、頑張れ、超頑張れ。

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とにもかくにも、僕は悲観しないし、我慢する。次はフクアリ、相手は好調だけど、この日みたいなサッカーが出来るかどうか、どんどんチャレンジだね。結果だけに囚われてたってしょうがないんだから!

と言うことでここまで。

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*ちょっとした日常日記。つい先日、巡り合わせでバモなゴル裏な方と一緒にグラスを傾ける機会がありまして、その時結構(サッカーに関する)コアな話をしたんだけど、凄い面白かったし、とても嬉しくなったりしました。で、その時に思ったのは、いろんな人にもっとサッカー見て欲しいし、サッカーのことをしゃべって欲しいかなーと。他の人がどう思ったかを聞くことで、ひとつのプレーが多角化されて、より面白く、そして深く感じられると思うんだよね。で、人それぞれに価値観というのが出来てきたら、もっとスタジアムはフットボールに近づくはず。そしたら、フットボール空間としてスタジアムが熱くなる瞬間が増える。結果、見る側にとってはもっと楽しいんじゃないかなーと。知識の深さとかそういうのは関係ないと思うしね。

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November 06, 2007

初戦突破@Emperor's Cup 4thRound Fマリノス vs 佐川急便SC

初戦突破、久々勝利、キモチイイ!めでたい!

……なんて、浮かれてはいられません。

87th Emperor's Cup 4th Round

Fマリノス 4-1 佐川急便SC @ 三ツ沢球技場「初戦突破」
F.Marinos:22'狩野健太 52'&75'坂田大輔 53'大島秀夫
SAGAWA.SC:31'御給匠

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、中澤佑二、松田直樹、小宮山尊信"真骨頂"、MF河合竜二、狩野健太"結果と過程の狭間で"、吉田孝行(→46'清水範久"ぶっちぎり")、山瀬功治、FWマルケス(→46'坂田大輔"新たな形")、大島秀夫

佐川急便スタメン:GK盛田耕一郎、DF旗手真也、冨山卓也、影山貴志、高橋延仁、MF堀健人、岡村政幸(→78'米倉将文)、山根伸泉(→67'小幡正)、嶋田正吾、FW山本正男(→54'1竹谷英之)、御給匠

恵まれすぎた晴天、といっても良いぐらいのサッカー日和。11月にも関わらず寒くない事を考えれば、強い日差しにも感謝したくなるところ。そんな初戦の相手は佐川急便。ジャイアントキリングへの意欲たっぷりのJFL王者を迎えて、今年の天皇杯が始まる。

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試合展開

この試合に先駆けて、3バックだのキャプテン・副キャプテンとの首脳会談だの、迷走気味の早野監督だったが、結局選択したのはスタンダードな4-4-2。中盤の構成が変わったことが変更点と言えるが、落ち着くところに落ち着いた感。その中で最も目を引いたのは狩野健太のスタメン抜擢。サテでも波のあるパフォーマンスをしてたとは言え、中央のポジションで落ち着いたプレーも見せていただけに、楽しみなポイント。

そんなメンバーで臨んだゲーム、序盤からFマリノスはポゼッションを握り攻勢、左サイドからコミーやマルケスの突破、右サイドから吉田・隼磨のコンビでの崩しなど、サイドから重点的に仕掛ける。しかし、中が薄く、又精度を欠いたこともあり、フィニッシュには至らない。そんなFマリノスを尻目に佐川は自分たちのサッカーを徹底。長身FW御給が競り、そこにシャドーの選手が周辺を素早くサポートしてセカンドボールを拾って勢いあるアタックに繋げる形が機能し、時折ヒヤッとするシーンも。

そんな立ち上がり、注目の狩野はファーストプレーの悪さもあってかなかなかゲームに乗れず、非常に存在感が薄い。ゲーム構築の責を担う非常に重要なポジションの選手の存在感が薄ければ、ボールも動かない、ボールが動かなければFマリノスの攻撃は閉塞感に包まれる(結局見かねた功治が下がってゲームを作っていたが、それをやっては彼の良さが薄れて意味がない)停滞したボールの流れでは、スライドしながら収縮して数的優位を作ってくる佐川のグループディフェンスに捕まり、力量差もなかなか活きてこない。しかし、少々旗色が悪いかと思われた20分過ぎ、その遠因となっていた狩野のスペシャルスキルが火を噴く。相手ボックス付近で隼磨がもらったファール(もらいに行った、かな?)で得たFK、左サイド絶好の位置から右足で狙ったニアへのキックは、鋭く壁を越えてそのままGKもすり抜けてゴール!これまで余り光るところを見せれなかった狩野が結果を出し、先制点をもぎ取った。

その後、この勢いを駆り攻め立てるFマリノスは直後にもコミーの突破から精度を伴うクロスに外から中に入ってきたオーシのダイビングヘッドでゴールを脅かしたり、狩野の美しすぎるスルーパスがあったりと、押せ押せの展開。しかしここで落とし穴、セットプレーから最も注意すべき御給を佑二が離してしまい、ここに鋭いボールを合わされると哲也の反応も虚しくあっさりと同点。もの凄い嫌な雰囲気に包まれる形で後半に入っていく。

ハーフタイム、長髪二人が早めにロッカーに下がって交代の予感。狩野の出来が悪かったし交代か、残念だなぁ、と思っていたら、交代となったのは吉田とマルケス。するとこの交代策が抜群に嵌る。ジロー・坂田の快足コンビが佐川ディフェンスをカウンターから切り裂いて、これまでの閉塞感打破。そして、ついには追加点を奪い取る。ジローが相手と入れ替わるように前に出ると、その快足で右サイドを一気に局面打開、そのままボックスに切れ込んで強烈なシュート!これはジローらしくきれいに決めることは出来なかったが、併走していた坂田がこのリフレクションを簡単にプッシュし、2-1。ジローの快足っぷりには佐川のディフェンス陣はまったくついていけず、長髪なびかせて走ったジロー見事。珍しい坂田のストライカーらしいごっつぁんも、ゴールの感覚を取り戻す契機になれば。これで、Fマリノスは流れに乗った。

相手のディフェンス組織に構造的な欠陥があることを気付いたのか(エニーサイドにスライドすることで、アザーサイドは中に絞る。そのスライドでアザーサイドには大きなスペースが生まれ、そこをケアする選手どころか注意する選手もいないため、ここがフリーエリアとなった)、相手を揺さぶる横の展開、そしてスペースを突く大きなサイドチェンジが頻繁に見られるようになって、如何ともしがたい個人能力の差がピッチに現れる。それが形になったのがオーシの追加点、大きなサイドチェンジかコミーに渡ると、縦ではなく中へ切れ込む。シュートを警戒してかボールサイドに注意が集まる中でコミーは大外に走り込んだ狩野を見つけてループのスペースパス、狩野は完全フリーの状態、落ち着いて中に折り返すと、最後はオーシが押し込んで追加点。ボールサイドへのアプローチの意識が非常に強いため、逆サイドからのプレーには余り警戒が出来ない盲点を見事に突いた。コミーの仕掛けからのスペースパスと狩野のランニングの連動は見事、特に、後半になって積極性が少し戻っていた狩野のランがゴールに繋がったのはとても喜ばしいこと。おーしもきっちり、うん。

これで大きくモチベーションが落ちたのか、体力的な限界が近づいたのか、相手のプレーの質がぐんぐん落ち、Fマリノスが完全にゲームを支配。坂田のここの所良く狙っている自らコースをこじ開けて狙うシュートがきれいに決まり、更に点差を広げ、その後も大きなサイドチェンジ、狩野を核にしたダイレクトプレー、積極的なコミーのオーバーラップからの仕掛けなど、多彩な攻撃を見せる。しかし、この後追加点は奪えず、4-1。毎年毎年苦しむ天皇杯初戦を結果的に見れば安心出来る形で制し、初戦突破を果たした。次は、桃太郎でリーグで苦杯を舐めさせられた清水との対戦。

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とりあえず、初戦突破。うん、よかった。てか、Dead or Aliveのトーナメントだし、連敗脱出な訳だから、この勝ちをもっと喜びたい所なんだけど……、もっと中身が欲しかったかな、先に繋がる、未来に繋がる部分が……。ま、贅沢かも知れないけど。

正直、風評程大したチームじゃなかったからこそ(もちろん御給アタックや構造的な欠陥も抱えていたけど狙いを持った守備組織など、高い共有意識を感じるカテゴリを考えれば充分イイチームだったけど)、もっとしっかりとした内容のサッカーをして欲しかったのが本音、特に前半。動き出さない、動き直さない、次を考えていない、それではボールは回らない。プレッシャーもないのにパスがぶれる、意味もなくパスを浮かす、トラップの質やボディシェイプの判断の悪さ、これでは質の高いプレーにはならない。以前に比べてプレッシングの発動率が恐ろしく低くなっている、走る意欲の低下が著しい、ハードワークで勝ってきたチームがサボりだしていては質は戻らない。相変わらず構造的欠陥、抱えている課題への取り組みが余り感じられない。これだけ山積している課題を前に、久々の勝利とはいえ浮かれるような気分にはなれなかった。

こういうゲームだからこそ、もっと意欲的に取り組んで欲しかったし、中身のあるゲームをして欲しかった。この1勝が9月10月の苦しい時期と失った勝ち点と届くところにあったタイトルを失ったことをリセットするわけではないからこそ、ね。

*これじゃ投げっぱなしジャーマンなので、少しずつクローズアップしようかな。まず動き出しの部分、前に行く意識は高い、ファーストアクション自体は起きてない訳じゃない。でも、そこで出てこないと思考停止。その後に再構築するには次のアクションが必要なのに、動き直さないから、閉塞する。もっともっと頭を動かさないと、ポゼッションの中で閉塞することは避けられない。

*で、パスのブレであったり、無駄な浮き球、トラップやボディシェイプのこと。これは、サッカーを構築していく上でこういう細かい要素が最終的な質に繋がっていく。正確なプレーは次のプレーへの移行を早めるし、次のプレーの質に繋がる、トラップの質も、ボディシェイプも同様。それこそ、相手がどちらの方向からプレッシャーに来ているのか、レシーバーがどういう状況なのか、どういうパスがいいのか、全てに意図を持って、丁寧な意識を常に持ってプレーして欲しい。雑なプレーの積み重なりの先に、高質なサッカーはない。

*プレッシングの頻度であったり、構造的な欠陥、課題について。プレッシングに関しては、研究されて実効力を失ったことで選手達がやろうとしなくなっているのかも知れないけど、基本的に相手がプレッシャーを掛けられるのは嫌なこと。そればっかりでは、確かに研究されると苦しいけれど、涼しくなってもっと走れるはずなんだから、積極的にやっていって良いと思う。連動であったり、コンパクトな全体距離など、もっと詰めれるところもあると思うしね。構造的欠陥については何度も書いている通り、サイドバックが上がった後のスペースを使われること。チーム全体でのスライドすることで(ディフェンスラインがそのサイドにズレ、サイドハーフとトップが一列ずつ落ちるとか、ボランチがディフェンスラインに入り、サイドハーフがボランチの位置に戻る、とかね)補完することは絶対に可能だと思うのに、それをやらない。経験のある選手もいるのだから、監督任せじゃなくて、選手間で話し合って出来るかなーと。選手が抱える課題については、あの企画で……。頑張ります。

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*選手評価に関しては、何よりも健太だね。1G1A、結果は残したけど、プロセスとしてはとても物足りない。文中にも書いたけれど、ハーフタイムで交代されてもおかしくないぐらい、期待されたようなプレーは出来ていなかった。あのポジションで起用されたと言うことは、彼が沢山ボールを触り、彼を経由して攻撃を組み立てていって欲しいという期待があったと思うのだけど、功治がそれを補うように低い位置まで落ちてたのは、狩野が仕事をしていないという烙印だとすら思った。ボールを引き出すアクションに抑揚がなく、一度のプレーで切れてしまう事など、ゲームメイクする上での動きがイマイチすぎ。何より待ちの姿勢が多すぎる。沢山ボールに絡むにはもっと主体的な意識の元でボールを引き出す動きが必要、そこを意識して欲しいなー。サテの横浜FC戦で素さんがやっていたようなプレー(出したら動いて次のパスコースに顔を出す、もらうためにきゅっとコースとスピードを変える、沢山顔出しする)はお手本、覚えてるか?後半、少し持ち直して、大きい動きを見せたりしたのは、サテでも魅せていたプレー、ああいうのはとても良いと思う。とにかく頑張れ、超頑張れ、チャンスなんだから。はやや、もう一回、お願いだからチャンスやってくれ。

*ジローさん最高。Jクラスだとあんなにキモチよくやらせてはくれないとかイジワル言われちゃうかも知れないけど、あのスピード感は最高だった。あれで決めてたら格好良かったけど、あそこで決めないのがジローだよね、ジローが決めるのはきっともっとでかいゲームなはず。とにかく、救世主、このゲームのMVPでしょ。坂田も最近意欲的に取り組んでる自分でコースを作って、決める形が結果になって良かった。あのイメージ大事に、トラップも大事に。とにかくナイスゴール。

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次はモモタローさん、モモタロさん、お腰に付けたキビダンゴー、これで勝たせて下さいな(買収)、と言う感じの清水戦です。ナビのエスパなら勝てる気がしても、リーグでフルメンバーのエスパにはどうも勝てる気がしないのが本音。ま、勝つしかないけど。

その前にまずはリーグなんだけどね、まだまだやることあるぞ!若い子チャンスだよ!とにかくみんな頑張れ、リーグ15勝は義務!ということでここまでー。

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November 04, 2007

洗礼@J.League YamazakiNABISCO Cup Final フロンターレ vs ガンバ

結果が全てのビッグマッチだからこそ、勝利のために、何が有効なのか、何が最善なのかを考える。

しかし、そこに罠がある。

成功体験を顧みず、相手を過剰に意識した結果、らしさを出し切れなかったフロンターレ。

相手を意識しながらも、核となる部分は触れずにらしさを押し出したガンバ。

差を分けたのは、こういった要素にあるような気がしてならない。

これが、ビッグマッチ、これが、ファイナル。

2007 J.League YamazakiNABISCO Cup Final

フロンターレ 0-1 ガンバ @ 国立競技場「洗礼」
Gamba:55'安田理大

Super Soccer

フロンターレスタメン:GK川島永嗣、DF森勇介、箕輪義信、寺田周平、佐原秀樹(→74'河村崇大)、伊藤宏樹、MF谷口博之、中村憲剛、大橋正博(→68'久木野聡)、FW鄭大世(→78'黒津勝)、ジュニーニョ"ナイーブなスーパーエース"

ガンバスタメン:GK藤ヶ谷陽介、DF加地亮、シジクレイ、山口智、安田理大"一世一代の大仕事"、MF明神智和、橋本英郎、遠藤保仁、二川孝広、FWバレー(→90'播戸竜二)、マグノ・アウベス

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試合展開

マギヌン出場停止で弄らざるをない状況に立たされていたフロンターレ、様々な試行錯誤を経て選択したのが3バック+森・伊藤のスタートポジションを低く定めた5バック気味の布陣。ディフェンスラインに基準を合わせてアプローチの開始位置を下げ、後ろに枚数を揃えることで躊躇なく前へとアプローチを出来る環境を整える。バイタルのスペースを潰しながら人を潰し、良い形でインターセプトなどが出来れば、そのベクトルを一気にカウンターに繋げることを見据えた形だったか。ジュニーニョ・鄭というアタッカー陣の力(相手のラインディフェンスに対して何度も裏を狙った意図は間違いなく正しいモノ、2トップの連動でうまくジュニが前を向いてループを撃ったシーンなど、一発の可能性は常にあった)、そしてセットプレー(大橋のキックの精度、中の高さを考えれば可能性は大きかった。寺田のヘッドが決まっていれば、よりスペクタクルなゲームになった可能性はある)という可能性を有していたことを考えれば、ゲームプランとして、まずはディフェンスをきっちりとすることで失点を避けるという関塚監督の考えはわからないではなかった。実際、序盤は間違いなくフロンターレのゲームで、沢山決定機もあった事を考えても。

しかし、この決定機を何とか凌ぐと、ガンバの選手達の戦術眼が、相手の狙いを察知して自分たちのプレーをアジャストしていく。普段であれば、バイタルの空間を意識した上でポゼッションし、縦の出し入れを絡めて相手を揺さぶっていく。しかし、相手の布陣は堅牢なセンターバックが中央を固め、前を狙っていることを察知したのだろう。そこで愚直に楔を打つのではなく、マグノやバレーをサイドや裏に拡がるスペースに走らせ、相手の狙いの逆を突く。それが最も現れたのが二川が川島に倒されて微妙な判定となったシーン。右サイド、二川の楔を受けるような予備動作に対して鋭く前でインターセプトを狙った寺田、しかしその予備動作がフェイク、これで完全に裏を取った。受け手と出し手の意思が通じ合ったプレーなのだが、相手の意図までもを読み切っていたようなプレーであり、ここに一つの差が出ていたように思う。そして、ゲームの波が変わった。

リズムを掴めば、ガンバは自分たちの攻撃性を前面に出していく。ボールが動く、人が動く、相手は守ること、下がってスペースを潰すことに意識が向いていく。そうなると、スタートポジションが下がる、切り替えが遅くなる、効果的なカウンターへの素地が消えていく。ゲームプランとして失点を避けることに重きを置いていたとはいえ、フロンターレのもう一つの狙いが潰されていた感はあった。

後半、互いにより強く先制点を狙う中で、まずフロンターレに風が吹いた。うまく左サイドにポジションを獲った大橋にボールが収まり、溜めることで憲剛が上がる時間を作るとその憲剛へパス、そして中村憲剛の精度あるスペースパスが膨らむようにパスを引き出したジュニーニョへと通る……見事なカウンターが嵌った瞬間だった。しかし、このチャンス、角度のないところから放ったジュニーニョのシュートは沸くに向かったモノの藤ヶ谷の良い反応に凌がれる。千載一遇のチャンスが得点にならないとなれば、次にチャンスを迎えるのは言わずもがな。そして、最も運のある男がこの機を活かす。ヤットから展開されて、バレーが左サイドからグラウンダーのボールを流し込む、二川が飛び込んでシュートに入るもフィットせず、少し角度の変わったボールに飛び込んだのは安田、マークの森よりもボールサイドに入り、後数センチを自らの足で押し込んだ。西野監督がリスクを感じていながらこのニューヒーローの起用に踏み切り、後半彼のポジションを上げたことが功を奏した訳で、そこはガンバの攻撃への強い意識というのが現れていたのかな。フロンターレはちょっと曖昧な対応と不運な角度の変わりが重なって、対応しきるのは難しかったかな。ただ、ここで森は内側に入れさせちゃいけなかった。

ビハインドを負い、このままではいられないフロンターレ。しかし、ローリスクの布陣を切り替える選択がなかなか出来なかった。最初の交代カードは大橋→久木野、寺田をアンカーにし、憲剛をより前に上げることで攻撃を動かそうとしたが、久木野がゲームに乗れなかったこともあり、攻撃に勢いは生まれず。二枚目、佐原→河村で寺田を最終ラインに戻し、河村をアンカーに、久木野をより高い位置にとしたものの、憲剛をすでに前に上げていたので攻撃に置いては余り意図を感じない交代。そして、ラストカード、鄭→黒津。疲労感を考えての交代カードも、黒津のスピードやキレが活きる展開ではなく、彼も何も出来ず。それでも中村憲剛の右サイドからのCKに、ニアに飛び込んだ山脈をブラインドにジュニーニョがゴール中央フリーでヘッドという大好機を迎えるが、決めきれず。ガンバは現実的に守備に意識を裂きながらも矛は収めず、相手の攻撃を裁ききって、ゲームを締めた。0-1、ビッグマッチらしい堅いゲームは、経験値に勝るガンバがフロンターレを押し切り、ナビスコ初制覇を果たした。

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タイトルを獲ることの難しさ、どのチームも味わってきた洗礼をフロンターレが受けたということになるのだろう。レッズも、ガンバも通ってきた道で、それだけタイトルが尊きモノだと言うことを感じた一戦だった。

もちろん、フロンターレがらしさを出さなかった訳じゃない。ジュニーニョのスピードは相変わらず弾丸のように速く、鄭も所々では強さを発揮し、寺田は強く高く、森は避けずに丁々発止の勝負を仕掛け、象徴である憲剛も機を見て上がり鋭いパスで攻撃を演出した。でも、個人が個人として自分のプレーが出来ていただけに、それをチームパフォーマンスとして昇華出来ていれば……という後悔が残るのではないかと思ってしまう。それぐらい今日のフロンターレはいつものフロンターレではなかった。ジュニはいつも以上にナイーブだったし、ファーストプレッシャーの開始列を一列下げ、意識は前にあっても後ろに体重が掛かっている矛盾があった。8/25の成功体験、青が水色に変わる「アタック25日!」な前傾姿勢のパフォーマンス、それを思い出せば思い出す程、ね。

それに対して、ガンバは大きくチームを弄ることはしなかった。彼らは「このメンバー」で一度失敗していて、改めてタイトルマッチだからと言って、策こそ準備していたにしても、あくまでもコアは弄らなかった。そして、自分たちの培ってきたモノをきっちりとこのゲームで発揮してゲームをしっかりとモノにした。レッズ、アントラーズという強者を次々に破ってきたことと強者が勝つカップウイナーのタイトル、彼らが勝つ事に一つの矛盾も感じない。

こういう悔しい経験がチームを変える、糧となるのは前述の通り。洗礼を受け、再び登ってきたとき、彼らは今回のような失敗を繰り返すとは思わない。今度こそ、タイトルに手を掛けるために主体的なプレーをするのではないかと思う。だからこそ、この経験はフロンターレを更に強く、逞しくするモノだと思う。

そんなことを感じた一戦だった。

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*総合的に充実したゲームだったとは思う。技術も高いし、大きなミスも少ない。両チームの特性を考えるともっとスペクタクルな攻め合いが見たかった気もするけど、集中力の高いゲームはやっぱり見ていて楽しい(疲れるけど)それに、個人のマッチアップは本当に見応えがあった。特に安田と森のマッチアップは本当に充実した凌ぎ合いは本当に面白かった。森の鋭い突破が序盤こそ凌駕していたけど、安田も引かなかったし、それを西野監督も推進した起用法含めて、盛り返して、そして決勝点に繋がった。森はリーグでもトップクラスの1vs1の強さを誇るプレーヤーなのだけど、安田が今日魅せたプレーを考えると彼もまたその階段を上り始めているのかなーと。ま、こいつ嫌いだから、森に頑張って欲しかったんだけど(本音)

*個人的に一番感慨深かったのは、まーくんがこのピッチで「スタメンで!」プレーしてくれたこと。出来としてはそれなりというか、一発狙いすぎて余りイイとは言えなかったけど、まーくんのまーくんらしいプレーもしたわけで、その辺はプレーヤーの特性として、仕事が出来てればなーと。てか、寺田が決めてれば、寺田が……。てか、セッキーフルで出してくれよー。ゲームの内容云々じゃなく、一発で何かを変えれるプレーヤーを簡単に下げるべきじゃないでしょ……。

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ま、最も強く思ったのはマリがこの舞台でゲームをしてることを見たかった。やっぱりこういうでかい舞台で試合をすることは、チームにとって恐ろしく大きくて、尊いモノだと思うから。以前はこういうゲームを沢山してたと言っても、そういう場から離れれば離れる程その感覚も薄れて、どんどん落ちていってしまうわけで。改めて(てか、毎回だけど)行きたいなぁと。真の強者が勝つカップウイナーの舞台、この舞台に手が届いてないということはもっと強くなっていくしかなんだろうけど、ね。

ということで、ここまで。ガンバ、ナビ初優勝おめでとう。

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*国立の雰囲気も良かったね、ファイナルは違うよ、やっぱり。J'sGoalの写真見てもらえばわかるけど、両チームがスタンドの色を染めて、素晴らしいフットボール空間だった。特にふろん太な人はとても多くて、バイバイン効果あったのかなーなんてぼんやりと思った。てか、こういう人たちも普段リーグを見に来て欲しいなー。この雰囲気が毎回って訳にはいかないけど、フットボール的にはもっと面白いゲームがあるわけだし(はずれもあるけど)

*明日は天皇杯、佐川戦。何かやらかしそうな雰囲気満載ですが、ま、なるようにしかならないので、スタジアムに行くだけです。健太スタメンでお願いします。チャンスだぞ!頑張れ、超頑張れ。

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November 02, 2007

長谷川アーリアジャスール -past/present/future-

No.29 長谷川アーリアジャスール
Position:MF
Birth:1988.10.29
Size:186cm/70kg
Blood:B
ComeFrom:Fマリノスユース

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[これまで]

開幕戦、その栄えあるスターティングメンバーの輪の中には背番号29の姿。そして、卓越した技術と感覚で勝利に繋がるアシストを記録、チームも勝利を飾り、まさに絵に書いたような理想のデビューを果たす。得意のドリブルこそ多くは見られなかったものの、恵まれた長躯、しなやかなボールタッチ、抜群のセンスには未来を感じさせ、新時代のセグンドボランチの未来は明るいかに思われた。

しかし、ユース時代から悩まされてきた怪我が彼を襲う。ダービー直後に左足の骨を折るという不運に見舞われ、つかみかけていたレギュラーの座はもちろんのこと、メンバーに食い込んでいたワールドユースの出場も諦めざるえないことになってしまった。

チームが最も欲していたポジションの期待の星の[これまで]は、余りに悲哀に満ちたモノだった。

[いま][これから]

大きな怪我を負って7ヶ月、彼はいまだにこの怪我に悩まされる日々を過ごしている。夏に待望の復帰を果たしたモノの、再び負傷箇所を痛めて、再度離脱の憂き目あってしまったからだ。彼がこの再離脱で味わった落胆は計り知れないが、今も復帰に向けて懸命なリハビリを続けている。

復帰まで秒読み段階となっているようだが、シーズンも残り少なくなった今、焦る必要はどこにもないだけに、夏の再現が繰り返されないように完治した形で戻ってきて欲しい、それが彼に今望む唯一のことかも知れない。

見据えるは来シーズンということになるだろうが、この怪我の副産物に期待したいところ。確かにプレーから遠ざかり、苦しい時期だったと思うが、見方を変えれば、じっくりと上半身を中心にフィジカルトレーニングは積める時間があったとも言える。恵まれた体躯を持っているとはいえ、まだ心許なかったフィジカルの強化は必須。そういう意味では、この苦しい時期がアーリアにとってプラスになってくれたらな、という淡い期待をしている。

そして、もう一つはサッカーに対する希求感、飢餓感とでも言えるかな。もちろん、ブランクは重い。感覚的な要素の狂いもあるだろうし、これまで培ってきた技術を思い出す作業は、ストレスを伴うと思う。ただ、復帰を果たした彼の中にはとても大きなモチベーションが生まれるはず。彼のように神様に微笑まれた選手が心底サッカーに対してどん欲になったとき、持っているポテンシャルは一気に開花するのではないかと思ったりもする。心底サッカーをしたい、そんな気持ちが彼の復活と開花のよりしろになってくれたら、とても幸せなことなのではないかなと。

たらればは意味のないことかも知れないが、彼がポジションを掴んでいれば、怪我さえしなければ、功治はもっと点を獲っていたかも知れない、針が振り切れるような波の荒いチームにはなっていなかったかも知れない、現状のような淀んだ気持ちにはならなかったかも知れない、と思ったりする。もちろん、チームが抱える構造的な欠陥や恒常的な課題は一つの才能の力で解消されるほど浅いモノではなく、そんな無責任な期待は彼にとって迷惑なだけかも知れない。ただ、僕は彼の抜群の技術とボールキープがビルドアップに大きな問題を抱え続けるチームを救うに充分な可能性をもっていると思うし、変幻自在でテクニカルなドリブルは閉塞感に苦しむアタッカーたちの警戒を解く福音になりえるのではないかと考えている。それこそ、確信に近いレベルで、ね。

エレガントかつアグレッシブな新時代のコンダクターの一本立ちはFマリノス復権の必須要素。皆がアーリアを待っている。

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と言うことで、第3弾はアーリア。部分合流を果たしたという風の噂を聞いて、ちょっとテンションが上がったりしました。でも文中でも書いた通り、本当に慎重に、再発の可能性の限りなく低い状況になってから復帰して欲しいなーと。本当にサッカーしたいだろうから、その辺の加減もおかしくなってる可能性があるしね。

反応が余りに薄いことが寂しい訳で、もしかしたら不評かなーと思ったりしてるのですがいかがでしょ?もっと辛辣なモノの方がお好みかしら?ま、気の向くまま、風の吹くままやっていくので、どうぞお付き合い下さーい。ではここまで。

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