« 洗礼@J.League YamazakiNABISCO Cup Final フロンターレ vs ガンバ | Main | 我慢の時@J1 第31節 Fマリノス vs アントラーズ »

November 06, 2007

初戦突破@Emperor's Cup 4thRound Fマリノス vs 佐川急便SC

初戦突破、久々勝利、キモチイイ!めでたい!

……なんて、浮かれてはいられません。

87th Emperor's Cup 4th Round

Fマリノス 4-1 佐川急便SC @ 三ツ沢球技場「初戦突破」
F.Marinos:22'狩野健太 52'&75'坂田大輔 53'大島秀夫
SAGAWA.SC:31'御給匠

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、中澤佑二、松田直樹、小宮山尊信"真骨頂"、MF河合竜二、狩野健太"結果と過程の狭間で"、吉田孝行(→46'清水範久"ぶっちぎり")、山瀬功治、FWマルケス(→46'坂田大輔"新たな形")、大島秀夫

佐川急便スタメン:GK盛田耕一郎、DF旗手真也、冨山卓也、影山貴志、高橋延仁、MF堀健人、岡村政幸(→78'米倉将文)、山根伸泉(→67'小幡正)、嶋田正吾、FW山本正男(→54'1竹谷英之)、御給匠

恵まれすぎた晴天、といっても良いぐらいのサッカー日和。11月にも関わらず寒くない事を考えれば、強い日差しにも感謝したくなるところ。そんな初戦の相手は佐川急便。ジャイアントキリングへの意欲たっぷりのJFL王者を迎えて、今年の天皇杯が始まる。

-----------------------

試合展開

この試合に先駆けて、3バックだのキャプテン・副キャプテンとの首脳会談だの、迷走気味の早野監督だったが、結局選択したのはスタンダードな4-4-2。中盤の構成が変わったことが変更点と言えるが、落ち着くところに落ち着いた感。その中で最も目を引いたのは狩野健太のスタメン抜擢。サテでも波のあるパフォーマンスをしてたとは言え、中央のポジションで落ち着いたプレーも見せていただけに、楽しみなポイント。

そんなメンバーで臨んだゲーム、序盤からFマリノスはポゼッションを握り攻勢、左サイドからコミーやマルケスの突破、右サイドから吉田・隼磨のコンビでの崩しなど、サイドから重点的に仕掛ける。しかし、中が薄く、又精度を欠いたこともあり、フィニッシュには至らない。そんなFマリノスを尻目に佐川は自分たちのサッカーを徹底。長身FW御給が競り、そこにシャドーの選手が周辺を素早くサポートしてセカンドボールを拾って勢いあるアタックに繋げる形が機能し、時折ヒヤッとするシーンも。

そんな立ち上がり、注目の狩野はファーストプレーの悪さもあってかなかなかゲームに乗れず、非常に存在感が薄い。ゲーム構築の責を担う非常に重要なポジションの選手の存在感が薄ければ、ボールも動かない、ボールが動かなければFマリノスの攻撃は閉塞感に包まれる(結局見かねた功治が下がってゲームを作っていたが、それをやっては彼の良さが薄れて意味がない)停滞したボールの流れでは、スライドしながら収縮して数的優位を作ってくる佐川のグループディフェンスに捕まり、力量差もなかなか活きてこない。しかし、少々旗色が悪いかと思われた20分過ぎ、その遠因となっていた狩野のスペシャルスキルが火を噴く。相手ボックス付近で隼磨がもらったファール(もらいに行った、かな?)で得たFK、左サイド絶好の位置から右足で狙ったニアへのキックは、鋭く壁を越えてそのままGKもすり抜けてゴール!これまで余り光るところを見せれなかった狩野が結果を出し、先制点をもぎ取った。

その後、この勢いを駆り攻め立てるFマリノスは直後にもコミーの突破から精度を伴うクロスに外から中に入ってきたオーシのダイビングヘッドでゴールを脅かしたり、狩野の美しすぎるスルーパスがあったりと、押せ押せの展開。しかしここで落とし穴、セットプレーから最も注意すべき御給を佑二が離してしまい、ここに鋭いボールを合わされると哲也の反応も虚しくあっさりと同点。もの凄い嫌な雰囲気に包まれる形で後半に入っていく。

ハーフタイム、長髪二人が早めにロッカーに下がって交代の予感。狩野の出来が悪かったし交代か、残念だなぁ、と思っていたら、交代となったのは吉田とマルケス。するとこの交代策が抜群に嵌る。ジロー・坂田の快足コンビが佐川ディフェンスをカウンターから切り裂いて、これまでの閉塞感打破。そして、ついには追加点を奪い取る。ジローが相手と入れ替わるように前に出ると、その快足で右サイドを一気に局面打開、そのままボックスに切れ込んで強烈なシュート!これはジローらしくきれいに決めることは出来なかったが、併走していた坂田がこのリフレクションを簡単にプッシュし、2-1。ジローの快足っぷりには佐川のディフェンス陣はまったくついていけず、長髪なびかせて走ったジロー見事。珍しい坂田のストライカーらしいごっつぁんも、ゴールの感覚を取り戻す契機になれば。これで、Fマリノスは流れに乗った。

相手のディフェンス組織に構造的な欠陥があることを気付いたのか(エニーサイドにスライドすることで、アザーサイドは中に絞る。そのスライドでアザーサイドには大きなスペースが生まれ、そこをケアする選手どころか注意する選手もいないため、ここがフリーエリアとなった)、相手を揺さぶる横の展開、そしてスペースを突く大きなサイドチェンジが頻繁に見られるようになって、如何ともしがたい個人能力の差がピッチに現れる。それが形になったのがオーシの追加点、大きなサイドチェンジかコミーに渡ると、縦ではなく中へ切れ込む。シュートを警戒してかボールサイドに注意が集まる中でコミーは大外に走り込んだ狩野を見つけてループのスペースパス、狩野は完全フリーの状態、落ち着いて中に折り返すと、最後はオーシが押し込んで追加点。ボールサイドへのアプローチの意識が非常に強いため、逆サイドからのプレーには余り警戒が出来ない盲点を見事に突いた。コミーの仕掛けからのスペースパスと狩野のランニングの連動は見事、特に、後半になって積極性が少し戻っていた狩野のランがゴールに繋がったのはとても喜ばしいこと。おーしもきっちり、うん。

これで大きくモチベーションが落ちたのか、体力的な限界が近づいたのか、相手のプレーの質がぐんぐん落ち、Fマリノスが完全にゲームを支配。坂田のここの所良く狙っている自らコースをこじ開けて狙うシュートがきれいに決まり、更に点差を広げ、その後も大きなサイドチェンジ、狩野を核にしたダイレクトプレー、積極的なコミーのオーバーラップからの仕掛けなど、多彩な攻撃を見せる。しかし、この後追加点は奪えず、4-1。毎年毎年苦しむ天皇杯初戦を結果的に見れば安心出来る形で制し、初戦突破を果たした。次は、桃太郎でリーグで苦杯を舐めさせられた清水との対戦。

-----------------------

とりあえず、初戦突破。うん、よかった。てか、Dead or Aliveのトーナメントだし、連敗脱出な訳だから、この勝ちをもっと喜びたい所なんだけど……、もっと中身が欲しかったかな、先に繋がる、未来に繋がる部分が……。ま、贅沢かも知れないけど。

正直、風評程大したチームじゃなかったからこそ(もちろん御給アタックや構造的な欠陥も抱えていたけど狙いを持った守備組織など、高い共有意識を感じるカテゴリを考えれば充分イイチームだったけど)、もっとしっかりとした内容のサッカーをして欲しかったのが本音、特に前半。動き出さない、動き直さない、次を考えていない、それではボールは回らない。プレッシャーもないのにパスがぶれる、意味もなくパスを浮かす、トラップの質やボディシェイプの判断の悪さ、これでは質の高いプレーにはならない。以前に比べてプレッシングの発動率が恐ろしく低くなっている、走る意欲の低下が著しい、ハードワークで勝ってきたチームがサボりだしていては質は戻らない。相変わらず構造的欠陥、抱えている課題への取り組みが余り感じられない。これだけ山積している課題を前に、久々の勝利とはいえ浮かれるような気分にはなれなかった。

こういうゲームだからこそ、もっと意欲的に取り組んで欲しかったし、中身のあるゲームをして欲しかった。この1勝が9月10月の苦しい時期と失った勝ち点と届くところにあったタイトルを失ったことをリセットするわけではないからこそ、ね。

*これじゃ投げっぱなしジャーマンなので、少しずつクローズアップしようかな。まず動き出しの部分、前に行く意識は高い、ファーストアクション自体は起きてない訳じゃない。でも、そこで出てこないと思考停止。その後に再構築するには次のアクションが必要なのに、動き直さないから、閉塞する。もっともっと頭を動かさないと、ポゼッションの中で閉塞することは避けられない。

*で、パスのブレであったり、無駄な浮き球、トラップやボディシェイプのこと。これは、サッカーを構築していく上でこういう細かい要素が最終的な質に繋がっていく。正確なプレーは次のプレーへの移行を早めるし、次のプレーの質に繋がる、トラップの質も、ボディシェイプも同様。それこそ、相手がどちらの方向からプレッシャーに来ているのか、レシーバーがどういう状況なのか、どういうパスがいいのか、全てに意図を持って、丁寧な意識を常に持ってプレーして欲しい。雑なプレーの積み重なりの先に、高質なサッカーはない。

*プレッシングの頻度であったり、構造的な欠陥、課題について。プレッシングに関しては、研究されて実効力を失ったことで選手達がやろうとしなくなっているのかも知れないけど、基本的に相手がプレッシャーを掛けられるのは嫌なこと。そればっかりでは、確かに研究されると苦しいけれど、涼しくなってもっと走れるはずなんだから、積極的にやっていって良いと思う。連動であったり、コンパクトな全体距離など、もっと詰めれるところもあると思うしね。構造的欠陥については何度も書いている通り、サイドバックが上がった後のスペースを使われること。チーム全体でのスライドすることで(ディフェンスラインがそのサイドにズレ、サイドハーフとトップが一列ずつ落ちるとか、ボランチがディフェンスラインに入り、サイドハーフがボランチの位置に戻る、とかね)補完することは絶対に可能だと思うのに、それをやらない。経験のある選手もいるのだから、監督任せじゃなくて、選手間で話し合って出来るかなーと。選手が抱える課題については、あの企画で……。頑張ります。

-----------------------

*選手評価に関しては、何よりも健太だね。1G1A、結果は残したけど、プロセスとしてはとても物足りない。文中にも書いたけれど、ハーフタイムで交代されてもおかしくないぐらい、期待されたようなプレーは出来ていなかった。あのポジションで起用されたと言うことは、彼が沢山ボールを触り、彼を経由して攻撃を組み立てていって欲しいという期待があったと思うのだけど、功治がそれを補うように低い位置まで落ちてたのは、狩野が仕事をしていないという烙印だとすら思った。ボールを引き出すアクションに抑揚がなく、一度のプレーで切れてしまう事など、ゲームメイクする上での動きがイマイチすぎ。何より待ちの姿勢が多すぎる。沢山ボールに絡むにはもっと主体的な意識の元でボールを引き出す動きが必要、そこを意識して欲しいなー。サテの横浜FC戦で素さんがやっていたようなプレー(出したら動いて次のパスコースに顔を出す、もらうためにきゅっとコースとスピードを変える、沢山顔出しする)はお手本、覚えてるか?後半、少し持ち直して、大きい動きを見せたりしたのは、サテでも魅せていたプレー、ああいうのはとても良いと思う。とにかく頑張れ、超頑張れ、チャンスなんだから。はやや、もう一回、お願いだからチャンスやってくれ。

*ジローさん最高。Jクラスだとあんなにキモチよくやらせてはくれないとかイジワル言われちゃうかも知れないけど、あのスピード感は最高だった。あれで決めてたら格好良かったけど、あそこで決めないのがジローだよね、ジローが決めるのはきっともっとでかいゲームなはず。とにかく、救世主、このゲームのMVPでしょ。坂田も最近意欲的に取り組んでる自分でコースを作って、決める形が結果になって良かった。あのイメージ大事に、トラップも大事に。とにかくナイスゴール。

-----------------------

次はモモタローさん、モモタロさん、お腰に付けたキビダンゴー、これで勝たせて下さいな(買収)、と言う感じの清水戦です。ナビのエスパなら勝てる気がしても、リーグでフルメンバーのエスパにはどうも勝てる気がしないのが本音。ま、勝つしかないけど。

その前にまずはリーグなんだけどね、まだまだやることあるぞ!若い子チャンスだよ!とにかくみんな頑張れ、リーグ15勝は義務!ということでここまでー。

|

« 洗礼@J.League YamazakiNABISCO Cup Final フロンターレ vs ガンバ | Main | 我慢の時@J1 第31節 Fマリノス vs アントラーズ »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/77106/16997739

Listed below are links to weblogs that reference 初戦突破@Emperor's Cup 4thRound Fマリノス vs 佐川急便SC:

« 洗礼@J.League YamazakiNABISCO Cup Final フロンターレ vs ガンバ | Main | 我慢の時@J1 第31節 Fマリノス vs アントラーズ »