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October 20, 2007

騒ぐな。

短評として。

森島や平山よりもアクティブなプレーが可能でボールへの執着心の高い李、抜群の運動量で攻守に実効力を発揮出来る柏木をスピアヘッドにカウンターの起点を潰し、素早い切り替えから少ないタッチでのスピーディなパスワークにダイナミックなランニングを付随することで攻めきろうとするという戦略は、相手のカウンターの危険性を踏まえた正しいモノだったはず。そして、それは充分な効果を見せていた。

そんな戦略を携えてゲームに臨んだ選手達は、それを理解した上でこのゲームに懸ける意識がビンビン伝わってくるパフォーマンスをしてくれた。李や柏木の苛烈すぎるハードワーク、萌の闘争心溢れるマーキング、青山直・水本の執念を感じさせる水際の攻防など、精神的にもクオリティ的にも非常に高いもの。要は全般的に勝ちに値するパフォーマンスだったと思う。

それでも、負けた。そこには理由があった。ゲームの趨勢が変化したことで、選手達の意識が乖離するようになった。勝ちたい選手、このままで良いと思った選手、選手一人一人が思うことは様々だったはず、そんな状況の中で意思統一出来ず、曖昧なプレーが続くようになってしまった。それは甘さと言わざるを得ない。必然、とまでは言えないけれど、偶然ではない敗戦だったと思う。

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そんな敗戦の後に思ったこと。

国内メディアやネットは因縁の地ドーハでのロスタイム失点に紐づけて「悲劇」と騒ぎ立て、悲観論が溢れていた。元々、このチームの煮え切らないパフォーマンスや監督の手腕に懐疑的な視線を向けていたこともあってか、辛辣な意見も少なくなかったのは、ご存じの通り。

でも、そんなにワーキャー騒ぐような事態なの?と思ってしまう。確かにこの敗戦で首位をカタールに譲り、握っていたアドバンテージを失った、自力での首位通過もなくなってしまった(これは次の動向次第で変動するからやめて欲しいんだけど、悲観論を煽るに過ぎない)しかし、それだけだ。カタールはサウジでアウェイのゲームを残しているし、サウジは勝ち点上でまだビハインドを負っている、横一線に戻ったに過ぎない。可能性がなくなったわけでも、道が閉ざされたわけでもないのだから、そんなにじたばたワーキャーしなくても……と思ってしまう。

正直今の日本は、失敗に対して酷く神経質になり過ぎだと思う。確かに現状で、ワールドカップ3大会連続、オリンピック3大会連続、ワールドユースに至っては7大会連続で出場権を獲得しており、アジアではほとんど失敗していない。ただ、その出場権に固執するが余り、結果を追求して何か成果があるかといえばそうではないということを、数年前に学んだはず。いずれ失敗するときが来る。成功が当たり前、という風潮は、大きな失望に変わる。そして、自分達にはね返ってくると言うことを自覚した方が良い。

てか、騒ぐな。後二つ、勝てば良いんだから。

*思い返してみれば、それぞれそんなに簡単にアジアの壁を越えてきたのかというと実際そうでもない。簡単に出場権を獲ったのはシドニー五輪の時のオリンピック代表ぐらいで、それぞれの予選では剣が峰と言えるべきゲームを何とかモノにしてきたからこそ。ただ、今後もその剣が峰を制することができるかは誰にもわからない。それは勝負事、やられるときもある。今年のアジアカップの時のように。美化しすぎ。出りゃ良いってもんじゃない。熊世代のように、戦略的でもなく、出場権を追い求めるためだけに選手に没個性を求めるようなようなサッカーを強要するぐらいなら、出れなくても質の高いフットボールへチャレンジした方がまし。全ては世界に通ずるため選手になるための刺激があれば良い訳だから。記録のためじゃない。

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*で、僕が悲観しない理由は二つ。一つは選手達にはこういう刺激が必要だと思うから。彼らは間違いなく素晴らしい才能を持った選手達、それは前々から言い続けているけど、個々を見ると今までの日本を引っ張ってきたプレーヤーを越えるような高いポテンシャルを持ってる。でも、殻を破れていない、一皮剥けない、それが今の現状だと思う。このままじゃ全員アジアレベルは超えられないし、ローカルな選手で終わる。もちろん、上の世代の選手達を越えることもない。そうなって欲しくないからこそ、彼らにはこういう刺激を栄養に、殻を破って欲しい。

*もう一つは、このチームが勝つ可能性の高いサッカーをしていること。それは、=として守備がしっかりしているから。ま、正直GKは代えて欲しいけど(山本のボールハンドリングの悪さはほんとうにおっかない、ポジショニングも???というのがあるし。神降臨率は大して変わらないから西川くんにしておけって、悪いこと言わないから)、青山直・水本のコンビは今のところ破綻してない。こういう基盤のあるチームは簡単には沈まない。ゴールはこのチームが携えるタレントが輝けばそれなりに取れるはず。自信持って、若さに任せて撃っちゃえばいいのよ、ねぇ、本田、柏木。あそこからでも撃てるだろ?君たちの技術なら

*一つ、奇策として思ったのは本田圭は中で使ってもイイかも。サイドだとどうしても縦に行けず、逃げ場もなく、閉塞感のあるプレーになってしまいがちだけど、中なら360°の視野が確保されて、逃げる場所があるから、彼の良さが活かせるかなーと。この試合何度か中で良いプレー見せたけど、前が開けた状態で彼がボールを持つとかなり期待感がある。180°の選択肢が失われているのはもったいない感じがした。身体も強いし、運動量も(やる気になれば)あるから、梶山のいない今(しかもゴール必要だしね)彼を中で使うというのは選択肢の一つとしてあってもいい気がする。ま、相棒には本田拓でW本田(こういう風に書くと冗談に聞こえちゃうか、ま、潰し屋形がいいかな、萌でも可)

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ま、とにもかくにも慌てず騒がず。もちろん自分達がすべき事をしなきゃダメだけど、カタールがホームアドバンテージを持つサウジ相手に勝ち点取れるかと言ったらそんな簡単じゃないでしょ?まだ何も決まってないよ、全てを失った訳でもないよ。きっと大丈夫、この日のようなプレーが出来るなら、北京に繋がるよ、そんな気がする(←あてにならないか)

ということでここまで。

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Beijing Olympic 2008 Asian Final Qualify

Qutar 2-1 Japan @ Al Sadd Stadium,DOHA
Qutar:77'M.A.Haydos 90'+4'pM.Siddiq Japan:43'N.Aoyama

sports navi

U-22日本代表スタメン:GK山本海人、DF内田篤人、青山直晃、水本裕貴、伊野波雅彦"失態はこの手で、その言葉忘れない"、MF細貝萌"男前なハードマーク"、青山敏弘、水野晃樹(→46'家長昭博)、柏木陽介"素晴らしき躍動感"(→87'上田康太)、本田圭佑、FW李忠成"気持ち"(→67'森島康仁"バカモリシ")

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