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October 31, 2007

乾貴士 -past/present/future-

No.19 乾貴士
Position:MF
Birth:1988.6.2
Size:169cm/59kg
Blood:A
ComeFrom:野洲高

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[これまで]

11月の国立、ここで彼のサッカー人生は転機を迎えた。プロデビューもまだ果たしていない高校生としてオリンピック代表にサプライズ的に召集され、短い時間ながらピッチに立つチャンスをもらうと、韓国の屈強な選手を相手に鋭いターンからのドリブル、キレのあるスルーパスで観客を魅了。色めき立ったマスコミは彼を新世代のスターに祭り上げた。

そんな喧騒を経て始まった彼のプロ生活、その後も彼の周りには常に喧噪とセンセーショナルな出来事がついて回る。彼の才能に大きく期待した首脳陣は、その期待を最初のキャンプからトップチームでプレーさせるという形で示す。彼もその期待に違わぬ天性を見せつけ、練習試合ではマリノスタウンに集った観衆からどよめきを呼ぶ。そして、2戦目でプロデビュー。緊張感漂うダービーの舞台でも鋭いターンからの鮮烈な突破で閉塞した状況に苦しむチームに一筋の光明を与える。順風満帆でノンストップで階段を駆け上がっていく彼の姿に暗い影など全く見えず、僕は明るい未来を見ずにはいられなかった。

しかし、ほどなく現実が彼のキャリアに冷たく影を落とす。起用法の問題もあってか抜群の実効力を誇ったドリブルは不発続き、抜いても最後の部分での質が何かを導き出すクオリティを示せない。出場機会を得ながらも結果が残せないとなれば徐々にトップでのプレータイムは減っていく。サテでも眩いばかりの才能を感じるプレーも影を潜めていき、ボールの引き出しの拙さ、守備意識の低さなど、そのまばゆい才能に覆い隠されていた課題にぶつかり、そしてついにはスランプに陥ってしまった。

時代の寵児から、スランプまで、ジェットコースターのような浮き沈みが[これまで]だった。

[いま]

そんな過程を経てある[いま]もまだ、彼はジェットコースターのような日々を送っている。徐々にスランプから脱却傾向にあったところで奇策の犠牲となって自信喪失。坊主になり再起を図るも、失った自信は戻らず、深い闇に逆戻り。問答無用に期待したくなり、そして目を瞑っても起用したくなってしまう眩い才能が彼をジェットコースターのようなプロ生活を歩ませているのかも知れない。

ただ、現状の乾のプレークオリティはそんなに高くない。抜群の才能と技術は一瞬の強い光を放つこともあるが、ゲームではなかなかボールに絡めず、消えてしまうことも多々。しかも自分の欲しいタイミング、リズムでもらえないとなかなかそれを発揮することが出来ない事が多く、その才能が輝くシーンというのは以前に比べて少なくなっている。

もちろん、コンタクトへの過剰反応はなくなり、守備意欲の向上など、トレーニングにしっかり取り組んでいる成果か間違いなく向上している部分もあり、苦しみの中でも着実に成長を遂げている部分はある。ただ、才能を活かす術というのは模索中と言うのが彼の現在地と言えるだろう。

[これから]

そうはいっても、彼はまだ高卒ルーキー。苦悩や模索も悪いモノではないと思っている。確かに一足飛びにスターダムにのし上がるのもイイ、出来ればそうなって欲しかったというのが本音。ただ、遅かれ早かれ必ず壁にぶつかる。その壁を乗り越えるという体験は希少な価値を持ってくるのではないかな。

その壁を乗り越えるために必要なのは事前準備と仕上げの質の向上なのではないかと思う。まず、事前準備としてはオフ・ザ・ボールの質の向上。素晴らしいターン・ドリブル技術を持つ選手と言えど、ボールを持てなければ宝の持ち腐れ。そうしないためにも今のようにボールを待つのではなく、沢山のオフ・ザ・ボールアクションをして、ボールを引き出す状況を自分で引き出さなければならない。サテの水戸戦で水沼コーチからも「外に開いてるだけじゃだめだよ」的な声が飛んでいたけれど、まさにそういう部分。ドリブラーなら自らその局面を変える意識を持って欲しい。

そして、仕上げ。早野監督が彼を称して「サーカス小僧」と言ったのは決して的はずれではない。抜いても、ゴールに繋がらなければその過程は何の意味も持たない。ドリブルで抜くのが目的ではなく、ゴールを獲る・ゴールに繋げることを目的に、そんなイメージしてプレーすることが大切になってくるのかなと。逆算するように強くゴールを意識・イメージしてプレーをしていけば、プレーは間違いなく変わっていく。そして、それが出来るだけの才能も力もあるはず。「サーカス小僧」から「クラック」へ、答えは彼自身の中にある。

僕は、彼がこの壁を越えたとき、現状の儚き一瞬のメディアスターではなく、サポーターの心を掴んで離さない真のスターになると思っている。世界に羽ばたくために、まずは横浜をその希有なる才能でメロメロにして欲しい。いや、才能だけではない、それだけの努力をしていると思うから。

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うーん、ちょっと厳しくなってしまった……、自分も過度な期待をしてしまっていたということなのかも、反省。無責任な期待と落胆は選手にとってはポジティブではないと理解していながら……まったくねぇ。出も、やっぱり期待したい、彼のような選手を見続けられるのは幸せな事だと思うからね。これぞ醍醐味です。

と言うことで、ここまで。次は誰にしようかしらー。てか、違うネタの方が良いのかな、早野退任決定とか、熱を帯び始めてるマーケットの話とか……。ま、気分次第で決めまーす。

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October 30, 2007

山本郁弥 -past/present/future-

No.25 山本郁弥
Position:MF
Birth:1988.7.12
Size:168cm/58kg
Blood:A
ComeFrom:鵬翔高

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[これまで]

同じルーキーのアーリア、乾、陽介が次々と華々しくトップデビューを果たしてゆく中で、彼のプロ生活はリハビリから始まった。選手権の県大会決勝で負った骨折、周囲がチームに馴染み、アピールしてそのチャンスを掴もうとしている時に、自らはそのスタートラインにさえ立てない。その焦燥感や歯痒さたるや、相当のモノだったのではないだろうか。

そんな我慢の時を経てチームに完全合流。僕が彼を見れたのも、その直後。しかし、正直なところ最初の印象は非常にネガティブなモノだった。細く小さく何度もコンタクトで後手を踏み、加入時のニュースにあったスピード豊かなドリブルやパスセンスを発揮する以前に自信なさげなプレーで自らを表現することがほとんど出来ていなかったからだ。ただ、今考えればそれも無理はなかった。復帰明けで整わないコンディション、慣れないセントラルハーフ、プロの強さ・スピードへの適応など、不安要素を山程抱えていた中で、自分の特徴を発揮した上での好パフォーマンスを望むのは酷なことだったのかも知れない。

怪我による合流の遅れ、そして同期の後塵を拝す状況を考えたら、[これまで]は順風満帆とは言えないだろう。

[いま]

そんな彼も[いま]はプロの水に慣れ、着実な成長を遂げている。フィジカル的には入団当時よりも逞しさが増したことで、サテとはいえコンタクトプレーで大きく後手を踏むことがなくなり、セントラルでのプレーにも順応、何よりも不安げに、自信なさげにプレーしていた面影は消えた。髪も22番によって消えてしまったが、チームにも馴染んでいる証拠だろう。

特に光るのが真面目なプレーマインド。元々アタッカーと言うこともあり、最前線へと飛び出すダイナミズムアクションを見せる事があったかと思うと、切り替えの意識高く守備に戻る。豊富な運動量を基盤に攻守に献身的で真面目なプレーをすることで、決してバランスが良いとは言えないサテの中盤を支えている。

ただ、成長を遂げた今でも、まだトップのメンバー入りは遠く、先を行くライバル達の後塵を拝し、差を埋めきるまでには至らない。まだ、今は力を育むとき。それが偽らざる彼の[いま]なのではないだろうか。

[これから]

ここからは期待と願望を込めて。

現状に置いては、すぐのトップデビューというのは少し難しい状況にあるのが偽らざる本音。というのも、相対的な要素に置いて、彼が現状のメンバーを越えるような「武器」を示せていないという部分があるように思える。

現状に置いて、今の若い選手の起用に踏み切らせる要素を考えると、「期待感」を抱かせる何かを有しているかどうかという部分が非常に大きいように思える。乾であればドリブルワークや素早いターンをはじめとした天性の技術力とセンス、マイクであれば絶対的な高さ、陽介であればスピードと得点意欲……そういった武器を考えたとき、どうしてもフミーの印象は淡いモノでしかない。

狙いを持ったスルーパスやダイレクトのプレーなどには攻撃センスを感じさせる部分もあるが、もう一つの武器であったはずのスピードに乗ったドリブルワークという部分はまだ発揮するには至らず。フミーはこれから、チームのバランスを取りながらも、より自分の特徴を出してアピールしていかないと、競争には勝ち抜けない。ましてや、これから又優秀な人材が入ってくるのが予想されるだけに。

ただ、真面目なプレースタイル、勉強熱心で純粋なサッカーへの姿勢などは非常に好感が持てるし、この先どんどんうまくなっていくのではないかという期待感もある。技術やフィジカルはもちろんのこと、判断力や状況把握能力を磨き、フットボールをより深く理解していくことで、チームに欠かせないプレーヤーへと伸びていって欲しい。そう、バルセロナでスターを輝かせる役割を演じるデコのように。

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今シーズンはユースと共にサテや練習試合も結構見に行ったので、なかなかトップで見れない選手にスポットを当てて、彼らの過程を少し書いてみようかなと、思いつきで始めてみました。で、今回はフミー。何となくです、別に乾とかでも良かった気がするけど、何となくね。フミーカワイイからとかじゃないからね!

ま、携帯でネタを作り、少しまとめて、ぽーんと出せば毎日行けるかなーなんて考えていたのですが、やっぱり表に出すとなると中途半端なモノは出せないと、色々改変してたら時間が……。こういう風にやってると、続けられるかは微妙になってくるな(苦笑)ま、頑張ります。ということで、ここまで。

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October 28, 2007

宏太、デビュー@J1 第30節 ヴァンフォーレ vs Fマリノス

どちらがJ2降格の危機にさらされているのかわからなくなるぐらい、プレーのクオリティには差があった。

そのクオリティの差は、目的のためにすべき事への意識の差。色々な意味で、まだまだすべき事はあるし、根本的にやり直さなければならないことがある。そして、それを避け続ける限り、現状は変わらない。

そんな現実を見つめながらも、期待の星・水沼宏太がプロデビュー。彼の輝かしい未来の第一歩のその場にいれたことは本当に嬉しかった。

そんなことを思った強風・豪雨の甲府の夜。

2007 J.League Division1 第30節

ヴァンフォーレ 1-1 Fマリノス @ 小瀬スポーツ公園陸上競技場「宏太、デビュー」
F.Marinos:20'大島秀夫 Vanforet:38'アルベルト

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"復権への第一歩"、DF田中隼磨"ゆりかごよかったな"、中澤佑二、栗原勇蔵"不発のキャノン"、小宮山尊信"悩み深きルーキー"、MF河合竜二"翻弄"、山瀬幸宏(→82'水沼宏太"デビュー!!!")、那須大亮"鮮やかクロスと拙いセンス"、山瀬功治"相手の華麗なサッカーに何を思う"、FW大島秀夫"久々のヒデゴール"、坂田大輔"快足はそのためにある"

ヴァンフォーレスタメン:GK鶴田達也、DF杉山新、池端陽介、秋本倫孝、井上雄機(75'黄×2=赤)、MF林健太郎、藤田健、石原克哉(→87'ラドンチッチ)、宇留野純、FW茂原岳人、アルベルト"まぐれなのに……"(→77'山本英臣)

台風一過の影響をもろに受け、試合前から強烈な雨に晒される小瀬。コンコースに非難してみたはいいけど、試合開始前でもそんなに弱まらず、恐ろしく寒かったねぇ。ただ、かなりの雨にも関わらず、ピッチが良い状態を保っていたのは不幸中の幸い。

そんなゲームのスタメン、ヴァンフォーレの方は出場停止明けの選手が戻り、ほぼベストメンバーか。小机の王・木村勝太はベンチスタート、てか、大木さんのイジワル、見たかったのにー。対するFマリノスは久々に陽介がベンチ入り、昨年のFマリノスユースをゴールで引っ張った二人がベンチにいると思うと感慨深い。そして何より水沼宏太がベンチ入り!サテでの好パフォーマンスによるアピールが奏功した形か、イヤー、嬉しい。スタメンに目を移すと、センターバックは佑二・勇蔵、那須の左サイドハーフとかなりの変更点が。

僕はこれを真っ向から否定する。人を入れ替えてどうにか問題解決の糸口としたいのだろうけど、それは恒常的に抱えている課題に向き合っていないのと一緒。ま、それは後で。これは早野監督の悪い癖。

試合展開

雨に濡れたピッチをもろともせずに冴え渡るヴァンフォーレのファンタジックなパスサッカー。豊富なパスレシーブアクション、素早く正確な読みと判断、そしてキックフェイクやボディシェイプなどの奪われない技術、これらが基盤となって小気味よくパスが繋がる。Fマリノスの守備陣はこのパスサッカーに完全に翻弄された。相手の判断の速さに上回られることでプレスは空転、狙って縦のボールをインターセプトにいくもダイレクトやうまい身体の使い方にいなされ、アタッキング・サードで連動した形で崩されそうになること多数。水際の所で何とか凌いだことで失点は免れたが、どっちが降格争いしてるんだかわからない展開。

ただ、それでもこういうところに今の順位が現れるのか先制するのはFマリノス。左サイドハーフに起用された那須のインスイングのクロスにファーでオーシがうまく合わせてサイドネットに決まって先制。雨中のゆりかごで隼磨を祝福。那須の起用が当たった形。しかし、前半終了間際アルベルトにリフレクションを拾われると下がってしまったディフェンスラインの前からアルベルトの素晴らしいループ、哲也の頭上を越えてしまい同点に。

後半、浅いラインを敷いてくる裏をカウンターから坂田が狙うことで何度かチャンスを作るも打ち切れず。ヴァンフォーレも最後の所での迫力不足は否めず、互いに決め手を欠く展開。そんな中で井上がセンターアーク付近でのスライディングタックルでカウンターに出ようとした展開をファールで止め2枚目のイエローで退場。数的優位に立ったFマリノスが俄然有利な展開に……ならなかった。

ヴァンフォーレはアルベルトをベンチに下げて山本を投入しディフェンスラインの枚数こそ整えるモノの、非常に精力的なプレーで一人減ったディスアドバンテージを感じさせない堂々としたサッカーで主導権を持ってゲームを運ぶ。逆にFマリノスは、数的優位を活かすような形をなかなか生み出せず、スペースがあっても走り込まない消化不良的なプレーが散見。決め手を欠いたままゲームは最終局面に。

残り10分の所でFマリノスは最初の交代で今節初めてベンチ入りした水沼宏太を投入。宏太頑張れ超頑張れ。その宏太の投入が契機になったか、縦方向にスピード感が生まれるが、左サイドのクロスに宏太のボレー、宏太のスルーパスからオーシの飛び込みとチャンスを迎えるもゴールには繋がらず。結局ヴァンフォーレの巧みなポゼッションに悩まされる状況は最後まで改善されず、結局ゲームは引き分け。Fマリノスにとっては不調を払拭するようなゲームには出来ず、ヴァンフォーレにとっては降格が現実味を帯びる痛み分けとなった。

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まず、宏太プロデビューおめでとう!先週のサテで非常に意欲的かつ積極的なプレーでイイパフォーマンスが出来ていたからあるかな?と思っていたから(それにジローが怪我で、同じ試合に出てた狩野・乾が良くなかったこともある)、驚きこそしなかったけど、やっぱり嬉しいねぇ。思いっきりコールしちゃった。アグレッシブにプレーする「らしい」プレーを出来ていたという意味では物怖じも緊張もしてなかったと言う言葉に嘘はないはず。二つのチャンスに絡んだプレーと右サイドでのランニングはチームを活性化すると言う意味では充分なモノだったと思うので、デビュー戦としては上々なのは間違いなく、次もチャンスはあると思う(ただ、代表で長期離脱なんだよねー)ま、少し先になるけど、次はもっと宏太らしさを出して欲しい、サイドだけじゃなく、流動的に中に入ってきて、積極的にゴールを狙う宏太をね。

本当におめでとう!パパもクールぶったコメントを出していたけど、喜んで良いんだぜ?

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で、チームの方。連敗が止まったことは良かったとは思う、例え引き分けでも。でも、これから勝ち続けられるかと言ったらそれは難しいと思う。今やっていることは、急場凌ぎの応急処置に過ぎず、病巣はそのまま残っているからね。

一番大きな問題として、連敗の要因となったサイドバックが上がった後のスペースを使われてのカウンターからの失点が多い事。チームとしてサイドバックの攻撃参加を推奨・武器にしている事を考えれば、その問題は本来チームで消化すべき事だと思うのだけど、その責任がまるで選手にあるかのように、サイドバックのプレーヤーが猫の目の如く変わっていく。当然、問題解決には至らない。そして、今もこの病巣は放置されたままになってる。

例えば、相手のチームにこんな指示を与えて戦ったら、うちはかなり苦しいゲームになると思う。

「ボックス前でしっかりとブロック組んで相手の攻撃を受け止めよう。FWは相手のビルドアップ時に抜かれないように前を塞いでノッキングさせよう。どんどん前に入ってくるけど、入った後の動きは緩慢だからそんなに怖わがりすぎないように。ノッキングしたら長いボールを大島に当ててくるけど、その後の坂田に気を付けよう、裏入ってくる、次々を意識してプレーしよう。しっかり競ってセカンドボールに拾おう。奪い所定めて、しっかりとプレッシャーを掛けてボール奪おう。山瀬功は前向かせないように。アプローチ&カバーでドリブルのコースを塞ごう。無理に獲りに行かず、コースを埋めていけ。

マイボールになったら相手よりも切り替え早く、どんどんカウンター狙おう。ボールのないサイドアタッカーは常にマイボールになった後の次のボールレシーバーになるイメージで動き出そう、サイドバックが上がった後、特に。スライドしてくるけどそうなれば中が空く、柔軟性大事に。それと、ドリブル得意な選手はどんどん仕掛けろ、仕掛けると優位な状況での1vs1なら早々簡単には止められない、イメージに気圧されるな。後半、相手の動きが落ちれば中盤に大きなスペースが出来てくるから、そこでイイカウンターで攻撃を仕上げよう。トップは連動しながらマークを外す形を意識しよう。」

構造的な欠陥の前では、誰が入ろうと同じ事。構造的に抱えている問題を解決出来るプレーヤーなんて早々いない。それなのに、性懲りもなく人を入れ替えて安易な解決の道を辿る現状を見ていると愚かで仕方ない。そろそろ気付いてもイイ頃なんじゃないかな?小手先だけでは何も変わらない。

*サイドバックの上がった裏のスペースを使われてカウンターで失点するという問題の解決に関しては、色々解決策はあるけど、カウンターを受けるに当たって出来ることに絞る(それこそ、シュートで終わる、とか、サイドバック上がるな、にすればそれでおしまいだし)出来ることは出所へのプレッシャー、スライド、カバーしかない。まずは奪われた後、いけない部分も出てくるけど、奪われた後にすぐに切り替えてボールサイドに強くプレッシャーを掛けてカウンターを制御する努力をしないと。プレスのためのフォアチェックではなく、カウンターケアのためのフォアチェック。目的を持てば、下降傾向にあるモラルは高まるはず。そしてもう一つ、基本として、誰かが上がったら誰かは下がる。今は誰かが上がったら上がりっぱなし、開けっ放し。河合が何とか埋めてくれようと頑張ってくれるけど、一人じゃ無理があるし、彼が埋めれば、彼のポジションは空く。チームとしてバランスを取る意識をチームで持たないと。誰が獲るかは、サイドハーフ。ボールサイドの選手は攻めに入るとしたら、逆サイドの選手は常にカウンターがあると思って、中に絞って河合のポジションぐらいに埋める意識が欲しい。そうしたら河合はもっとスライドを自由に出来るようになる。サイドハーフはかなりの運動量を求められるけど……でもこういう作業をしていかないと。

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で、他にもある。試合で感じる他チームとの差。負けたことには理由があるのは当然のこと。何の策も対策も術も持たずに選手に丸投げし、相手のやってきていることを理解してピッチでのパフォーマンスにフィードバックする柔軟性を持てないプレーヤーが並ぶチームと、しっかりと対策を練って、それを理解してピッチ上できっちりと表現することが出来る高い戦術理解力を持つ選手が並ぶチーム、その差が現れたナビスコカップのセミファイナル・フロンターレ戦。状況判断乏しく全てリスクをフルスロットルで掛けていきながらも技術の質の低いチームと、展開を読んでリスクをコントロールしながらここぞと言うところでしっかりとした精度を伴う高い技術を発揮出来るチームの差が現れたエスパルス戦、側近の試合を見ても明らかにうちには足りない部分があった。

そして、この試合でも差はあった。ヴァンフォーレの選手はチームのスタイルを具現化するために多大なる労力と頭脳を使っている。次の選択肢を作るためにプレーへの関与意識と運動量を保ち、刻々と変わる状況を常に察知した上で必要なプレーを選択し、ボールを持ったとき様々な工夫を加える。このパスムーブに翻弄され、攻撃の第一歩となるパスを何も考えないまま無為にロストしていたチームとでは、どちらが勝ちに近いかは明白だと思う。敗戦に至らなかったのは、あくまでも試合の中での「ハンデ」があったからに過ぎない。

うちの選手達はもっと出来ると思うし、やるべきだと思う。何で相手の選手に出来ることがうちの選手に出来ないのか、トレーニングや指導者の差も十二分にあると思うけど、何よりも選手達の意識の差が大きいと思う。うちは頭の悪い選手がとても多い、しかも怠惰ですぐサボる。でも、連勝時にはああいうことも出来た。多分全ては意識次第なんだと思う。高く意識を持って、向上心を持って取り組んでいくしかないけれど、そういうことをしていかないと、チームは成熟していかない。

厳しいことを書いてると思う。でも、それだけ6連敗という事実は重い。引き分けで連敗こそ止まったけれど、それは気休めでしかない。繰り返さないためにもこの事実から学べる要素は全て学んでほしい。この経験も又、財産。チームがこういうときだからこそ、ね。

*正直言って、何でもイイから勝ちたい、勝って欲しいと言うのが本音。でも、こういうときこそ、変わるチャンスになるんじゃないかと思ったりもする。それが、未来に繋がると思うから。てか、今のままじゃ未来はないし、未来を潰すよ。コミーや乾が自信を失っていることとかは特にそう感じる。彼ら自身が抱えている課題との葛藤でもあるけれど、それはチームが押しつけた部分もあるんだから。

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チームがこういう状態で、負けて気持ちが荒むことがわかっていながら、懲りずに足を運んでいるんだから、自分もバカだなぁと思ったりするんだけど、それでもこれも又フットボール。悪いことだけじゃないと思うし、一緒に歩むってこういう事なんじゃないかと、最近達観したりしてます。ま、しっかり屈んで、高く飛べる準備になればそれでいいさ。

とにもかくにも、ハイ次、天皇杯、佐川怖いよ佐川。と言うことでここまでー。

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*それにしても今回の雨は凄かった……。余り服を濡らしたくなかったから、ポンチョの下はユニ一枚だったんだけど、バカな洗濯過ぎた。寒すぎて死にました。ただ、僕はまだバクスタだったからコンコースに非難出来たけど(ちなみに試合中に非難なんてそんなことはしてないよ!自慢になんてならないけど……)、ゴル裏の人はそうも行かなかったみたいで……風邪引いたりしてないでしょうか。お疲れ様です、改めて。

*今回甲府には「BlueCardバスツアー」で行ってきましたー。初めてのサポバスだったんで多少緊張してたのだけど、怖い思いもせず、リラックスして過ごせましたよー。しかもとてもスムーズで時間内に到着。早すぎるぐらい(笑)なのに、値段安いし(笑)凄い楽ちんに遠征できました。改めて、関係者の皆様お世話になりました。又機会がありましたらよろしくお願い致します。って、かてぇ。

*ブログでは全く触れてないけど、サテであったり、ユースも行ってるよー。行ってるから更新しないという噂もあるけど(その後飲みに行ったりしてるのが良くない)、ここの所マリストーキングの度合い酷くなってる気がー。楽しいけどね。ただ、更新が遠のいて申し訳ないです。又平日は細かいネタで細々更新しますので……(自信なし)

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October 25, 2007

死闘の果てに -ACL準決勝を終えて-

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まさに、死闘だった。

なりふり構わないハードアタックに何人もの選手が痛み、高い個人技とテンポあるポゼッションに守勢を強いられ、振り回され、疲弊させられる。そして、握っていたアドバンテージをも力づくで奪われる。国内では憎たらしい程強く、無力感を感じさせられる程の堅牢さを誇るチームが、このような事態に陥ってしまう。一筋縄ではいかない、それがこのゲームの大きさを、重要性を感じさせた。

しかし、窮地に追い込まれても、全てを出し切るかの如き死闘になっても、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされても、生き残った、勝ち抜いた。

勝ったものが強い。それがこの世界の摂理。この一戦はそれが改めて証明された一戦だった。

アジア王者の座まで後二つ、さあ、生き残れ、勝ち取れ。

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*本当に凄い試合だった。ワシントンのスーパーゴールで僕は完全にレッズが勝ったと思った。決まった、とすら思った。それぐらい重いゴールで相手にダメージを与えるゴールだったはず。それに周辺状況も揃っていた、ホーム埼玉スタジアム、恐ろしい程の圧力を感じさせる6万人近い大サポーター、レッズの守備の信頼度、そしてリスクを徹底的に管理し(一人除いて)ゲームをマネジメント、彼らに隙は見あたらなかった。それだけに、このようなゲームになるとは思わなかったと言うのが素直なところ。

*とはいえ、ゲームのプロセスを見ると、こういう事態になりえる予兆があった。いつもならば、きっちりと相手の攻撃をはね返し、相手が見せた隙をレッズの誇る最高のタレント達のカウンター勝負を決める。しかし、この日は何とか凌いでも、奪っても前線のタレント達にボールが入らない。すぐに失っては守備に奔走させられる。それが繰り返されれば、選手達は疲弊していく。又この舞台がそうさせるのか少々思い切りが足りないシーンなどもあって、数少ないチャンスも決めきれない。この日のレッズは危うさがあったのは確か。バテるのが早かったことを考えたら、ジェフ戦の疲労もあったのかな……。この辺はバックアップしてあげて欲しいなー、日程面で。

*それでも、そういう状況から背負わされたビハインドをひっくり返し、最後まで続いた劣勢も我慢し続けた訳だから、改めて逞しい。特に長谷部のゴールは燃えた。ああいう状況の中で、ああいうプレーが出来る。レッズが常勝チームである事を感じさせた部分でもあったかな。てか、ポンテのキック→阿部っちの素晴らしい折り返しヘッド→長谷部のボレーと流れが綺麗だったなー。

*で、最後のPK。都築の後ろでたなびくビッグフラッグ、轟く大ブーイング、本当に凄かった。相手のキックをぶらすまでには行かなかったけど、あれはプレッシャー掛かるよね。そして、大きな後ろ盾、もちろん、レッズのプレーヤーにもプレッシャーはあるだろうけど、何かそういう圧力よりも後押し感を感じたんだよなー。あれは凄かった。

*このゲームのMVPを選ぶとしたら、やっぱり阿部勇樹!このゲーム程彼を獲って良かった!と思わせるゲームはなかったんじゃないかなーと。常に冷静さを保って、相手の動きに惑わされずに素晴らしいインターセプトが何本も。ただ、局面でファイトを避けずに身体を張って厳しい場面を凌いだシーンも少なくない。事態を考えずに上がりすぎたあげくに負傷退場という愚行を冒したディフェンスリーダーの分まで守備の安定に大きく貢献した。てか、負傷しても最後までピッチに立ち続けて勝負を繋ぎ止め、その痛い足を引きづってプレッシャーの掛かるPKもきっちり決めた。一回り逞しくなった様な感じを受けた。素晴らしかった。調子はそこまでではなかったけど、結果を残したワシントンや安定したプレーをこの日も見せ続けた鈴木啓太、そしてビッグセーブのあった都築もよかったけどね。

*気になるのは闘莉王と阿部の怪我かな。時間もそんなに空かないし。坪井もやられたしなー。

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*ま、複雑な気持ちがない訳じゃないけどね。でも、やっぱりJのチームがアジアで活躍してくれるのは嬉しい。Jには強いクラブや良いサッカーをするクラブが沢山あるのはわかってたことで、それを証明してくれるのは嬉しい。てか、レッズはこれで又一歩先に進むわけで、更に置いて行かれる、差を付けられるというのは嫌だけど、他のクラブはこれに必死についていかないと。もちろん、マリもね、変なプライドを振り回す前に現実を見ないと。

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とにもかくにも素晴らしいゲームだった、熱くなった。後二つ、頑張れ、超頑張れ。

ということでここまで。

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*エスパ戦……ごめん、なかなか書く気にならなくて。色々頭の中では答えが出てるのだけど、文章に書き起こす気力が……。はぁぁぁぁ。

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October 20, 2007

騒ぐな。

短評として。

森島や平山よりもアクティブなプレーが可能でボールへの執着心の高い李、抜群の運動量で攻守に実効力を発揮出来る柏木をスピアヘッドにカウンターの起点を潰し、素早い切り替えから少ないタッチでのスピーディなパスワークにダイナミックなランニングを付随することで攻めきろうとするという戦略は、相手のカウンターの危険性を踏まえた正しいモノだったはず。そして、それは充分な効果を見せていた。

そんな戦略を携えてゲームに臨んだ選手達は、それを理解した上でこのゲームに懸ける意識がビンビン伝わってくるパフォーマンスをしてくれた。李や柏木の苛烈すぎるハードワーク、萌の闘争心溢れるマーキング、青山直・水本の執念を感じさせる水際の攻防など、精神的にもクオリティ的にも非常に高いもの。要は全般的に勝ちに値するパフォーマンスだったと思う。

それでも、負けた。そこには理由があった。ゲームの趨勢が変化したことで、選手達の意識が乖離するようになった。勝ちたい選手、このままで良いと思った選手、選手一人一人が思うことは様々だったはず、そんな状況の中で意思統一出来ず、曖昧なプレーが続くようになってしまった。それは甘さと言わざるを得ない。必然、とまでは言えないけれど、偶然ではない敗戦だったと思う。

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そんな敗戦の後に思ったこと。

国内メディアやネットは因縁の地ドーハでのロスタイム失点に紐づけて「悲劇」と騒ぎ立て、悲観論が溢れていた。元々、このチームの煮え切らないパフォーマンスや監督の手腕に懐疑的な視線を向けていたこともあってか、辛辣な意見も少なくなかったのは、ご存じの通り。

でも、そんなにワーキャー騒ぐような事態なの?と思ってしまう。確かにこの敗戦で首位をカタールに譲り、握っていたアドバンテージを失った、自力での首位通過もなくなってしまった(これは次の動向次第で変動するからやめて欲しいんだけど、悲観論を煽るに過ぎない)しかし、それだけだ。カタールはサウジでアウェイのゲームを残しているし、サウジは勝ち点上でまだビハインドを負っている、横一線に戻ったに過ぎない。可能性がなくなったわけでも、道が閉ざされたわけでもないのだから、そんなにじたばたワーキャーしなくても……と思ってしまう。

正直今の日本は、失敗に対して酷く神経質になり過ぎだと思う。確かに現状で、ワールドカップ3大会連続、オリンピック3大会連続、ワールドユースに至っては7大会連続で出場権を獲得しており、アジアではほとんど失敗していない。ただ、その出場権に固執するが余り、結果を追求して何か成果があるかといえばそうではないということを、数年前に学んだはず。いずれ失敗するときが来る。成功が当たり前、という風潮は、大きな失望に変わる。そして、自分達にはね返ってくると言うことを自覚した方が良い。

てか、騒ぐな。後二つ、勝てば良いんだから。

*思い返してみれば、それぞれそんなに簡単にアジアの壁を越えてきたのかというと実際そうでもない。簡単に出場権を獲ったのはシドニー五輪の時のオリンピック代表ぐらいで、それぞれの予選では剣が峰と言えるべきゲームを何とかモノにしてきたからこそ。ただ、今後もその剣が峰を制することができるかは誰にもわからない。それは勝負事、やられるときもある。今年のアジアカップの時のように。美化しすぎ。出りゃ良いってもんじゃない。熊世代のように、戦略的でもなく、出場権を追い求めるためだけに選手に没個性を求めるようなようなサッカーを強要するぐらいなら、出れなくても質の高いフットボールへチャレンジした方がまし。全ては世界に通ずるため選手になるための刺激があれば良い訳だから。記録のためじゃない。

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*で、僕が悲観しない理由は二つ。一つは選手達にはこういう刺激が必要だと思うから。彼らは間違いなく素晴らしい才能を持った選手達、それは前々から言い続けているけど、個々を見ると今までの日本を引っ張ってきたプレーヤーを越えるような高いポテンシャルを持ってる。でも、殻を破れていない、一皮剥けない、それが今の現状だと思う。このままじゃ全員アジアレベルは超えられないし、ローカルな選手で終わる。もちろん、上の世代の選手達を越えることもない。そうなって欲しくないからこそ、彼らにはこういう刺激を栄養に、殻を破って欲しい。

*もう一つは、このチームが勝つ可能性の高いサッカーをしていること。それは、=として守備がしっかりしているから。ま、正直GKは代えて欲しいけど(山本のボールハンドリングの悪さはほんとうにおっかない、ポジショニングも???というのがあるし。神降臨率は大して変わらないから西川くんにしておけって、悪いこと言わないから)、青山直・水本のコンビは今のところ破綻してない。こういう基盤のあるチームは簡単には沈まない。ゴールはこのチームが携えるタレントが輝けばそれなりに取れるはず。自信持って、若さに任せて撃っちゃえばいいのよ、ねぇ、本田、柏木。あそこからでも撃てるだろ?君たちの技術なら

*一つ、奇策として思ったのは本田圭は中で使ってもイイかも。サイドだとどうしても縦に行けず、逃げ場もなく、閉塞感のあるプレーになってしまいがちだけど、中なら360°の視野が確保されて、逃げる場所があるから、彼の良さが活かせるかなーと。この試合何度か中で良いプレー見せたけど、前が開けた状態で彼がボールを持つとかなり期待感がある。180°の選択肢が失われているのはもったいない感じがした。身体も強いし、運動量も(やる気になれば)あるから、梶山のいない今(しかもゴール必要だしね)彼を中で使うというのは選択肢の一つとしてあってもいい気がする。ま、相棒には本田拓でW本田(こういう風に書くと冗談に聞こえちゃうか、ま、潰し屋形がいいかな、萌でも可)

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ま、とにもかくにも慌てず騒がず。もちろん自分達がすべき事をしなきゃダメだけど、カタールがホームアドバンテージを持つサウジ相手に勝ち点取れるかと言ったらそんな簡単じゃないでしょ?まだ何も決まってないよ、全てを失った訳でもないよ。きっと大丈夫、この日のようなプレーが出来るなら、北京に繋がるよ、そんな気がする(←あてにならないか)

ということでここまで。

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Beijing Olympic 2008 Asian Final Qualify

Qutar 2-1 Japan @ Al Sadd Stadium,DOHA
Qutar:77'M.A.Haydos 90'+4'pM.Siddiq Japan:43'N.Aoyama

sports navi

U-22日本代表スタメン:GK山本海人、DF内田篤人、青山直晃、水本裕貴、伊野波雅彦"失態はこの手で、その言葉忘れない"、MF細貝萌"男前なハードマーク"、青山敏弘、水野晃樹(→46'家長昭博)、柏木陽介"素晴らしき躍動感"(→87'上田康太)、本田圭佑、FW李忠成"気持ち"(→67'森島康仁"バカモリシ")

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October 18, 2007

エースへの布石@Asian/Africa Challenge Cup 2007 vs エジプト

ずっと待ってた、この時を。

3年越しの初ゴールは、未来への、そしてエースへの布石。

AFC Asia/Africa Challenge Cup 2007

Japan 4-1 Egypt @ Osaka Nagai Stadium,OSAKA
JAPAN:21'&42'Y.Okubo 53'R.Maeda 68'A.Kaji
EGYPT:58'H.Abdrabo

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日本代表スタメン:GK川口能活、DF加地亮、阿部勇樹、中澤佑二、駒野友一、MF鈴木啓太(→73'今野泰幸)、中村憲剛、遠藤保仁(→73'藤本淳吾)、山岸智(→73'橋本英郎)、FW大久保嘉人"錦を飾る祝・代表初ゴール!"、前田遼一"祝・代表初ゴール"

アフリカネーションズカップチャンピオンを迎えての2007年A代表ラストマッチ。今年の強化の総決算として、そして着々と近づいてくるワールドカップ予選に向けて実のあるゲームにしたいところ。てか、公式戦なのこれ?

見所としてはまだまだ定まらないアタッカー達か。信頼厚き高原は別にしても、まだまだ横一線の印象は強いだけに、この一戦でアピールしたいと思う選手は多いはず。この日のスタメンは調子を着々と上げきた前田遼一と現在の日本人トップスコアラー大久保嘉人。個人的にも二人に期待してるだけに頑張って欲しい。対するエジプトは最大のスタープレーヤー、モハメド・ジダンや国内最強クラブと謳われるチームのメンバーの不在など、ベストメンバーではないみたいだけど、はてさて。

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試合展開

前田らしいダイレクトでのきっちりとした落としから嘉人が溜めてスルーパス、そこに山岸が連動してフリーランニングして追い越して行く。この綺麗な攻撃で得たCKのこぼれ球、憲剛がダイレクトで抑えたシュートでゴールを襲う。相手のゾーンを前にしても、落ち着いたポゼッションで機を伺い、崩しのアクションを加えていくなど、攻撃面では悪くない立ち上がりを見せるが、守備面ではエジプトの技術と意識の高さを感じさせるシンプルかつぶ厚い攻撃を前に、人数を揃えきれずにフリーでシュートを許すシーンを作られたりと、少々不安定な部分を感じさせる前半。対等な試合展開を崩したのは、大久保の左足。

相手のブロックから生まれたルーズボールをヤットがうまく中に戻すと、これを受けたのは嘉人。マイボールにすると素早く前を向き、そのまま速いタイミングで左足!ふわっと浮くようなシュートは相手のゴールキーパーのセーブを許さない絶妙のコースへ飛び、これがネットに収まり、嘉人A代表初ゴール!ボールを受けるところからフィニッシュまで、嘉人の中にはイメージが出来ていたと感じさせるゴール。左サイドから積極的に狙ったシーンがあったけれど、フィニッシュへの積極性を失わなかったことが結実したね。それにしても、素晴らしいゴール!

嘉人のゴールでゲームは動いたが、互いに攻撃>守備という図式は変わらず、特に点を加えた日本のボールの動きはかなりスムーズに。特に速いボールスピードかつダイレクトによる縦のボールの出し入れで相手を揺さぶったプレーは、これまでのクオリティを遙かに超えるような質を伴っており、今後の可能性を感じさせた。そして、この図式そのまま、追加点が生まれる。

右からのCKははね返されたモノの、こぼれを拾ってもう一度右サイドへ展開、余裕を持って中を見据えたヤットは素晴らしい精度を伴ったクロスを中に供給、そしてピンポイントクロスは中央に飛び込んだ嘉人の頭にどんぴしゃり!しっかりと叩きつけたヘッドにGKはなすすべなし。ヤットのクロスで勝負有り、と言えるんだけど、何よりも嘉人!一発出て突き抜けたかな?決定機を活かしたという価値はとても大きい。良いリズムの攻撃、そして加点と理想的な展開の前半は2-0で折り返す。

2点ビハインドを負ったエジプトが前掛かりに来ることが予想された後半、しかし目立ったのは日本の高い位置からプレッシャー。かなり精力的かつ勤勉なボールサイドへのアプローチで相手の攻撃の勢いを削ぎ、詰まったところで収縮して囲い込んで、相手の反撃を許さない。そして、この好リズムは攻撃もスムーズにし、更なる追加点を奪う。

憲剛の楔から前田が前を向こうとするも、トラップが少し流れて相手にカットされてしまう。しかし、このこぼれ球が後ろにこぼれると山岸が素早く反応し、カットされるも前への推力を持っていた前田へリターン。このワンツーがうまく嵌って前田は一気に相手ディフェンスラインをすり抜け、前田は冷静に飛び出してきたGKの足元を抜き、前田も代表初ゴール!前半にGKとの1vs1で股を狙ったシュートを阻まれていたけど、今度は冷静に決めたね。ここまでは高い技術とセンスで黒子としては良い仕事をしていたけど、なんと言っても結果でしょう。山岸のリターンをコントロールした技術は彼の真骨頂だと思うよ、うん。

3点リードになったことで、ここまでは集中力の高いプレーを続けていた日本にミスが頻発、その隙を突かれる形で相手に攻勢を許すと、ボックス前のFKからシュートコースに顔を出した選手に当たってコースが変わるという不運な形で失点。失点自体をどうこう言うつもりはないけれど、この失点に繋がるまでの流れが悪すぎた。この辺は大人になりきれない課題と言えるかも。

この失点で我を取り戻したか、プレーに精度とスピード感が戻ってきた日本が再び攻勢。そして、綺麗な形で更なる加点。自陣からのロングフィードを前田が頭で後ろにすらせる形でスペースへ流し、大久保がスペースでボールをキープ。ここで起点を作って相手ディフェンス陣を左サイドに引き寄せると、後ろに入った啓太へ一度戻し、啓太は更に後ろの駒野へ、駒野がヤットに楔を入れ、ヤットが溜めたところにその駒野がオーバーラップ、ここまで左サイドでのプレー。駒野が柔らかいクロスを一連の流れで空いた右サイドに送り込むと、ここに走り込んだのは加地!そしてここで加地が抜群のファーストタッチで相手を揺さぶり、流し込むようにファーサイドにグラウンダーのシュート!見事見事見事!左サイドでの攻撃構築とダイナミズム、そして加地さんの美しいファーストタッチからフィニッシュ。しかもラストはサイドバックからサイドバックというオシムのチームらしい形。ただ、形だけじゃない、選手の技術、加地さんのトラップ、これはファンタスティックと言わずに何という!本当に素晴らしい。これで4-1。

この得点後、一気に交代枠を使い切る3枚交代。山岸・鈴木啓太・遠藤に代えて、今野・橋本・藤本淳吾を投入し、4-3-1-2のような形に。ただ、急造感は否めず、役割分担がスタメンに比べて曖昧に。ここまで核となってきたヤット夜景他の不在時のチェックとしては意味のあるテストだったけど、成果は薄かったか。それでも、きっちりとゲームは締めて、スコアはこのまま。2007年ラストゲームを良い形で締めくくった。

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とりあえず、一応タイトルが掛かってたらしいので、戴冠おめ。ただ、こんなちっぽけなタイトルよりも、このゲームで掴んだモノの方が大きいよね。期待すべきアタッカー達が結果を出したこと、パススピードやプレーの精度など全般的にプレーのクオリティが高かったこと、そして(コンディションや戦力的なエクスキューズは抜きにしても)悪くないチームだったエジプト相手にここまで圧倒的なスコアでの快勝に繋がったこと、全てに意味があったかなと。

特にこの日注目していた嘉人と前田はそれぞれ持ち味を出し、結果も出したことは人材枯渇が声高に叫ばれる日本アタッカー陣にとって福音とも言える出来事。得点力はもちろんのこと(彼らはJでもきっちりと成績を出している訳でそれが国際舞台でも出来るというのを証明してくれた)前田の流れを生み出す柔らかいダイレクトプレー、嘉人のゴールへの匂いを高める突破やフィニッシュ、これはチームにプラスαとなり得る要素だと思う。もちろん、このゲームが全てを決めるわけではなく、これから高原や田中達也、そしてこの試合に出れなかった巻、矢野、播戸などと競争して出場機会を得ていかないといけない訳だけど、健全な形による競争は歓迎すべき要素。才覚溢れるプレーヤー達が切磋琢磨する以外に道はないと思うからね。

とにもかくにも、全ては一本の線。これで終わっちゃ意味はない。ポジティブな要素が沢山あったからこそ、先に、未来に繋げて欲しいな。

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*後は細かい要素とか、思った事とか。まず攻撃構築やら、パススピードや精度などプレークオリティが上がってきた事。左サイドに起点を作り、引きつけ、オープンスペースを使うという形は、人が変わってもチームの形として定着した感がある(これは例えば俊輔がいて、松井がいて、となっても変わらないはず)こういう事が出来てくることによって、更にプレースピードは上がるし、動きの連動も更にスムーズになっていく。このチームは型に嵌るチームじゃないと思うので(しっかりと組み立てられる選手がいるし、硬直しないと思う)、形が出来たことはポジティブなはず。そして、そこにプレークオリティの向上が伴えば、チームのクオリティは更に高まっていくはず。守備に関しては後半開始時の高い位置からのアプローチを核にした守備と受けざるを得ないときの守備、それぞれの質を高める必要があると思うけど、ね。

*プレーヤーとしてはやっぱり嘉人でしょ!アグレッシブに動き回りとチームに勢いを付けるプレーも多かったけど、かといってセルフィッシュなプレーが多かった訳じゃない(同じカテゴリに属する田中達也との違いはそこかな。達也はセルフィッシュで強引さも目立つ、それが怖さにも繋がっているわけだけど。嘉人は自分でも行けるけど、周囲もよく見えていてセンス良く使える柔軟さがある)そういうことが出来るだけの才能を持っているからこそ、期待していたし、やって欲しかった。そういう意味でここで結果を残してくれて本当に良かった。彼が舞台の中央に戻ってきたことはチームにとっては間違いなくプラスになる。高原やら俊輔、そしてリンパ兄弟オリンピック代表の盟友松井との競演が待ち遠しいよ。てか、これで吹っ切れてくれれば。

*功治が又使われなかった……相変わらずだな、畜生。でも、いっか。今は疲れ気味でパフォーマンスも落ちてるし、怪我されても困るし。佑二はそれなりかなー。失点に繋がるようなミスがなくて良かった、楽しそうだったし。佑二が調子取り戻してくれれば少しはましになるかな。これくらいの質のプレーをマリでやってくれよ。

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ま、実はこの試合に対しては余り執着してなくて、この後に行われたオリンピック代表の試合をとてもとても楽しみにしていたわけですが……あーもう。とにもかくにも来年も更なるチームとしてのレベルアップはもちろん、色々考えさせて欲しいな。ただ、ということでここまで。

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*とりあえずナビスコはもう少し待って、まだ整理が付かないというか、罵詈雑言みたいになっちゃうから。本当に悔しかったし、泣きそうになった。マツがGKやったこととかセンセーショナルだったけど、そんなの正直どうでもいい。あーまたボルテージが上がっちゃった。あのゲームのこと考えるだけで血圧上がるのよ。悔しいなぁ………。

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October 13, 2007

想いは一つ 国立へ

Na

運命に抗え。

現実に歯向かえ。

困難に立ち向かえ。

すれば、道は開かれる。





「想いは一つ 国立へ」

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October 10, 2007

思いは一つ、国立へ@J.League YamazakiNABISCO Cup S.Final 1stLeg Fマリノス vs フロンターレ

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見いだせないゾーンディフェンス攻略法、2つのアウェーゴール、ホームでの敗戦……背負ったビハインドは決して小さくない。

でも、まだ何も終わってない、何も決まっちゃいない。

下を向いている暇も、後ろを振り返ってる時間もない。僕は信じてる、国立、行くんだから。

ひとりひとりの気持ちを合わせて、
辿り着こうぜ、最高の場所へ。
戦おう!みんなで、横浜Fマリノス。
「オレがやってやる」って、気持ちが大事さ。

We will make it happen!!!

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2007 J.League YamazakiNABISCO Cup SemiFinal 1stLeg

Fマリノス 1-2 フロンターレ @ 日産スタジアム「思いは一つ、国立へ」
F.Marinos:47'山瀬幸宏 Frontale:8'&59'pジュニーニョ

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"後遺症なんて吹っ飛ばせ!"、DF田中隼磨"忘れろ!次結果で返せ!"(→86'ハーフナー・マイク"次は直接ぶち込め!")、中澤佑二"反省しなくていいから結果で示せ!"、松田直樹"煽れ、怒れ、火を付けろ!"、那須大亮"がむしゃら忘れんな!"、MF河合竜二"次もブラジル人ぶっつぶせ!"、山瀬幸宏"自信次に繋げて!"、吉田孝行"次も全開!"(→68'清水範久"縦横無尽にかき回せ!")、山瀬功治"集中マークなんて吹っ飛ばせ!"、FW乾貴士"この経験忘れるな!そして次はちんちんに抜いてやれ!"(→46'坂田大輔"全速力でぶっちぎれ!")、大島秀夫"次決めてくれればそれでいい!"

フロンターレスタメン:GK川島永嗣、DF森勇介、箕輪義信、佐原秀樹、伊藤宏樹、MF谷口博之、中村憲剛、マギヌン(→84'河村崇大)、久木野聡(→54'井川祐輔)、FW鄭大世(→72'黒津勝)、ジュニーニョ

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*もちろん思うところがない訳じゃないです。でも、全てが終わるまで、それまでお待ちを。僕らしくない?まー、そんな時もあります。それだけ大事なゲームだと思うので。

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October 08, 2007

no more same error,again@J1 第28節 FC東京 vs Fマリノス

サッカーはミスゲーム、ミスのないゲームはない。だからこそ、許容出来るミスをした方は勝つ可能性が高まり、許容出来ないミスをした方が負ける。

この負けは重い意味を持ってる。その意味を捉えられなきゃ次はない。

2007 J.League Division1 第28節

FC東京 2-1 Fマリノス @ 味の素スタジアム「no more same error,again」
FCTOKYO:66'平山相太 84'石川直宏 F.Marinos:47'山瀬幸宏

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"戦犯"、DF那須大亮"起用の是非"、中澤佑二"戻らない集中力"、栗原勇蔵"唯一の良心"、小宮山尊信(→46'田中隼磨)、MF河合竜二、清水範久、山瀬幸宏"消されたゴラッソ"(→80'乾貴士"再びのステップ")、山瀬功治"旧友との邂逅"、FW坂田大輔"相互理解の強み"(→77'マルケス"存在価値を")、大島秀夫"絶対的な強み"

FC東京スタメン:GK塩田仁史"引き寄せた高精度キック"、DF伊野波雅彦、藤山竜仁、茂庭照幸、金沢浄、MF今野泰幸"がっちがちの攻防戦"、福西崇史(→71'浅利悟)、リチェーリ"指揮官を狂わせるスピード"(→77'石川直宏"ついにお礼参り")、鈴木規郎"クロスの質のこだわり"、FWルーカス、赤嶺真吾(→60'平山相太"消し去ったディスアドバンテージ")

大宮戦のどうしようもないパフォーマンスからは復調。高い位置から追ってプレッシャーを掛けることで相手を追い込み、雑なボールを飛ばさせて競り勝ってボールを奪うというパターンが生まれたこと(うちのセンターバックの強さを活かすプレス戦術と言える)、攻撃に関しても閉塞感に喘いだ前節とは違い、オーシが空中戦に置いて相手を上回り、その次を坂田が意識して狙う形とすることでリズムを握った。この二つが核となって全般的に優勢にゲームを進めることが出来ていたと思う。

ただ、優勢にゲームを進めながらも、実際によりゴールの匂いの強いチャンスを迎えていたのはFC東京の方だった。前傾姿勢のFマリノスのウィークポイントであるサイドの大きなスペースを、相手のミスに乗じて素早く突く。パフォーマンスはうちに利があったけれど、ゲームプランとしては相手の方に利があった。

そんな趨勢の中で、Fマリノスの前傾姿勢が均衡を破る。それは必然ではないにしても、今のチームの質としては偶然ではないモノだったと思う。戦術的な側面から先発を外された隼磨の積極的な姿勢が活きたインターセプトからスムーズに崩しに移行、隼磨から功治に渡り、功治の溜めからそのまま左に走り込んできた幸宏へ、伊野波がコースを塞ぎに応対に来るも一気の勢いでニア上隅に素晴らしいシュートを突き刺して先制!ここまでは良かった、ここまでは……。

この後、ヒロミが赤嶺に代えて平山を投入。赤嶺は非常に精力的に動いていたけれど、ハイボールに対しては無力でFマリノスのプレス戦術を機能させる一因になってしまっていた。ただ、そこに平山が入れば、いくら勇蔵・佑二と言えど簡単には競り勝てなくなる。握っていたストロングポイントが一つ消えた。そして、実際平山が入ることで前から追ってボールを蹴らせても平山には早々勝てないから綺麗にボールを奪えない、リズムが悪くなる、ミスが増える、そして相手のカウンターが増える。そのカウンターのキーを握っていたリチェーリ、彼を巡る攻防でも後手を踏んだ。

那須起用は前回対戦を思い返してもリチェーリを意識したモノだったはず。しかし、前半リチェーリ右、ノリカル左でその狙いが見事に外され、リチェーリを応対するのは前に行くことに良さのあるコミー、結果としてリチェーリには何度もカウンターから脅かされた。その修正のためにコミーから隼磨へとスイッチして、那須を左に持っていく。けれど、ヒロミもこれに反応してリチェーリとノリカルのポジションを変えて、前半同様前に行くことに強みのある隼磨の裏をリチェーリに突かせる。もううちに取れる策はない。既に左の槍を失い、リスキーな右肩上がりの布陣を獲らざるを得なかった。この采配に置ける鍔迫り合いに敗れたことがもう一つの契機、そのリチェーリが仕事をする。

速いカウンターにサイドチェンジ、その中でリチェーリにボールが渡ると佑二と隼磨の隙間を縫う柔らかく高いクロスを供給。そして、このクロスに合わせるのは平山。那須が競るがボールの質、態勢、全てに置いて平山に分があり、那須も如何ともしがたかった。平山のヘッドは哲也を破り、これで同点。そして、この後FC東京はいけいけ、うちはこの流れを更に悪くする采配もあって(坂田→マルケスのスイッチでオーシと坂田で握っていたストロングポイントを手放した)、この流れを押しとどめられず、自ら瓦解した。

裏に飛ばされたボールに対して鈴木規郎が追うもこのボールは長く、哲也が飛び出して難を逃れたかに思われた。しかし、ここで哲也は何を思ったかこのボールの処理を胸で行う。これが中途半端になり、すぐに身体を入れて哲也の進路を阻んだノリカルがマイボールに、すぐさま右に走り込んだナオへ流し、ナオはがら空きとなったゴールへ繊細なコントロールを擁した浮き球のシュート、ゴールカバーに入った隼磨も及ばず。欲張ったのだろうけど、セーフティファーストのプレーセレクトであれば何も生まれなかった。これで勝負有り、ショックの大きな3連敗。

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いつもと違う感じで書いたのは、もの凄いわかりやすいポイントがあったから。ゲームプラン、采配、そしてミス。内容的には勝ち点を引き寄せても不思議ではない内容だったかも知れないけれど、負けて然るべき要素を抱えすぎた。普通にやってれば勝ってたと思うだけに、正直凹む。

そんなゲームを見て思うこと。

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まず、ゲームプランと采配に関して。采配は当たるも八卦当たらぬも八卦的なモノがあるし、全て当たるわけでもないので、この日の采配を叩こうとは思わない。ま、これだけ全てが外れまくり、相手にズバズバ当てられるというのも問題があると思うけど。

で、僕はむむっと思ってしまうのは相手を意識しすぎるが故自分たちのスタイルを崩してしまうところ。この日で言えば、サイドバックの起用。確かに相手のゲームプランも予想の範囲、そのプランの中でキーとなるリチェーリのスピードは怖い。そこで対人に置いては隼磨やコミーに比べて安定している那須をぶつけるというのはわからなくない。ただ、今のうちのスタイルの中でもアグレッシブに攻撃的な姿勢を強く持ってプレーしている両アウトサイドバックはうちの強みでもあり、相手も怖いと感じているはず。そういう意味で、正々堂々じゃないけれど、思いっきりそれをぶつければ良かったのではないかという思いが首をもたげてしまう。

ましてや、全くと言っていい程自分たちのパフォーマンスを出せなかった大宮戦の後で、もう一度チームとして自分たちのサッカーを確認し続けた事を考えれば、このゲームはチームとしてアイデンティティを取り戻す上で非常に重要なゲームだったはず。それなのに相手を意識しすぎて自分たちの良さを削ぐ。そこには大きな矛盾があると思うし、選手達に迷いを与えてしまうのではないかと思う。

リーグのことだけを考えれば、必ずしも強く結果を求められるゲームではなかった。ナビスコに3連敗で迎えたくない、そんな思いがこの愚行に走らせたのかも知れない。ただ、今はもっとフットボールに向かって良いと思う、もちろん結果も欲しいし、そこに焦点を当てるべきゲームもあるけれど、ね。

*はっきり書いちゃえば、「余計なことするな!」なんだよね。特にハヤヤは小細工すると大体裏目に出る。受け身に回った時点で後手になり、更なる修正が穴を広げる。頭悪いぐらいのやり方の方が結果が出ている訳で、お前ら思いっきりやってこいよ、責任はオレが取る、ぐらいの感じて良いんじゃないのかなー?気持ち的にもそれなら納得出来る。てか、緻密な采配も才能。ハヤヤはカペッロやリッピにはなれないよ。

*てか、那須のサイド起用は相変わらず疑問。元々そんなに1vs1自体が強い選手じゃないし、ビルドアップに置いてもうまい選手じゃない。それにサイドと真ん中ではプレーの質が全く違う訳だから(特に身体の向きの違いというのは凄い違うわけですよ)、思った以上の成果は上げれない。てか、いじるんだったら、相変わらずお疲れ気味で集中力切れてるようなミスをぽろぽろする代表様をベンチに引っ込めろ。層も質も備えているわけだから。

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そしてあってはならないミスに関して。起こってしまったことは仕方ないと思うし、断罪することは基本的に意味のないことだと思っているので、それに関してはもう切り替えてもらうしかない。特に哲也は、彼のビッグセーブで勝った試合が何度もあったから、このミスで気を病んで欲しくない。GKのミスは選手人生を狂わせる事もあるし、そういう意味では後に引きずらないことを切に願いたい。

ただ、明らかにここ数試合都合よく考えすぎるプレーマインドが横行し(哲也のミスはまさにそれ)、その上で集中力を欠いたミスが頻発(佑二はもの凄い多い)、そしてそのミスをカバーする術がない。特に、ミスを受け入れるだけの許容量がないのは次に絶対に勝たなければならない試合を控えてる状況はまずい状態。

この試合であれば、パスミスをインターセプト→カウンターというプレーがかなりあった。積極的なランニング、それを使う意欲的な姿勢、それは構わないし、素晴らしいこと。でも、そのチャレンジがやりっぱなし。根本的にミスをチームでカバーする意識がもっと必要。何はなくても奪われた後の攻→守の切り替え、より自己犠牲を必要とする運動量、そういったモノを取り戻して欲しい。今はチームのために全然走ってないよ、自分達がやりたいことをするためだけに走ってる。もう一度原点に帰って欲しい。それがなければ又カウンターでどぼん、なんだから。

*もしカウンター対策をするのであれば、守備的な選手の起用で対処するのではなく、チームとしてやって欲しい。スライドしてボールサイドに人を寄せて置くことで、すぐに蓋の出来る状況を作り、ディレイを最優先して帰陣の手助けをすることが具体的に考えられること。今は前に入った選手が入りっぱなしになって後ろの人数が足りなくなるので(これも怠惰だよね、入り直してボールを引き出すアクションを増やさないとダメだし、バランスという意識がもの凄い低い)、その辺も修正して欲しいけど、時間は限られてるし、とにかく守備意識の再認識、して欲しいな。

*ミスに関しては何も言わないといったけど、一つだけ。一つ一つのプレーの意味を感じて欲しい。ビルドアップの一つのパスが後ろにずれる、あーミスっちゃった、で終わりかも知れない。でも、その時点で一つ攻撃が遅れる、一つリズムが狂う、一つ勢いを削ぐ。こういう事を考えたら、雑なプレーにならないように注意を払うでしょ、やってはいけないミスは減っていくでしょ。一つ一つの積み重ね、もっとサッカーを考えよう。

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*個人に関しては、一人だけ。ゴールも素晴らしかった幸宏。ゴールはさておき、もの凄い意欲的にプレーしてたことがとても嬉しかった!入れ込みすぎてたのか低い位置でも無理にドリブルを仕掛けてロストしたシーンもあったけど、積極的にぬるぬるドリブルを発動して相手をいなしてチャンスメイクしたり、遠い位置からでもどんどんフィニッシュを狙う意識が強かった。そんなプレーにこのチャンスを逃さない!という意識をもの凄い感じられて嬉しかったかなーと。中盤の右・左は、どんどん選択肢が出てきているけど、まだ絶対的なレギュラーはいない状態。チャンスを迎えたらどの選手もこの日の幸宏のようなプレーを見せて欲しいな。特に、乾とか乾とか狩野とか狩野とか。

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正直こういう負けはショック大きい。自分もとてもへこんでまだ引きずってる。でも、大事な試合が迫ってる。この試合での痛い思いを忘れないで、高い集中力を持ってプレーして欲しい。それが全てだと思うから。no more same error!!!

ということでここまで。

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October 05, 2007

世代交代の風、再び。

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世代交代を謳い、大粛正を断行した冬。

そして、その看板にそぐうように長谷川アーリアジャスールが開幕スタメンで決勝アシストという華々しいデビューを飾り、乾貴士、斉藤陽介もそれに続いてデビューを果たした春、世代交代という謳い文句には嘘はなかった。ただ、現状ではどうだろう。

チームの根幹となるハードワークを担うのは酸いも甘いも噛み分けた清水範久・吉田孝行、バンディエラの存在感を示すように復帰を追い風に変えた松田直樹、年々成長を遂げて今や欠かせないアンカーとなった河合竜二、覚醒の時を迎えたポストワーカー大島秀夫、そして不遇の時を迎えて真の力を発揮し続けるエース山瀬功治……、今のチームに世代交代の風は吹いていない。

実際のところ、即戦力ルーキーとして期待の高かった小宮山尊信が日本代表候補まで登り詰めてチームでも左サイドバックのポジションを掴み、長き潜伏期間を経てようやく芽吹きの時を迎えた山瀬幸宏がトップで足場を固めつつある事を考えれば、必ずしも実りがなかったわけではない。

でも、まだ足りない。チームが生まれ変わるために、世代交代の風が足りない。

さあ出てこい、新世代のスター達。

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*エルゴラの乾のコラムを読んで、ちょっと書いてみたくなった若手台頭の話。正直、今は絶好のチャンスだと思う。一つで上を、そして何かタイトルを、というのはあるけれど、降格がなくなり、せっぱ詰まった状況ではないのも事実。起用する方も踏ん切りの付きやすい時だと思う。だからこそ、今、出てきて欲しいと思う。

*ただ、与えられるものじゃない。そして、その壁が厚いのも事実。技術や才能では劣るどころか上を行くかも知れないけれど、今トップグループを構成している選手達とは経験は言うまでもなく、フィジカル、戦術理解、相互理解、ピッチでの察知、自らを出す"表現"の術などではまだまだ差がある。そういう意味ではこういった差に目を瞑っても起用したいと思わせる煌めきが必要なのかも知れない。

*で、個人の話。やはりその一番手となるのは乾になるのかな。ハヤヤが「サーカス小僧」と表したのは言い得て妙。抜群のアイデアを表現出来る高い技術、そして自らの武器である流麗かつスピーディなドリブルワークは間違いなく天賦の才。ただ、それを仕上げる部分では足りなかった。ドリブルで抜いて、ターンで相手をいなして、そこまでは今のマリノスの選手達の遙か上を行く実効力、しかしその先に何を生み出せるか、それが乾の問題点。ま、それを乗り越えつつあるようで、ようやくトップでの出番も回ってきそうとのこと。個人的にはしっかりと目的意識を持ってプレーして欲しいと言いながらも、野洲でやっていたときのように即興的にやってくれればいいかなー。周囲との理解が取れてくれば、大きな武器になる。チームにとって引いた相手を崩せないと言う課題が乗り越えられない中で、自分の武器でチームの危機を救うようなことがあれば、彼は間違いなく自分の場所を築き上げることが出来るはず。臆せず、自分を表現して欲しいな。

*そんな乾を尻目に、少々厳しい立場に立たされているのが狩野。これまでは何度かチャンスを得て、覚醒の小さなきっかけを掴んだかなと思ったら、イマイチ吹っ切れずと言う感じを繰り返し。その中での噂される「怠慢」。乾が台頭してきたら、一番煽りを食うのは狩野だと思うし、そういう意味では最も危機感を持ってプレーして欲しい。はっきり言ってサテでプレーする選手じゃないんだから(レベルの差は明らか、判断力・周辺察知・技術・落ち着き……)、そろそろ殻を破って欲しい。精力的な姿勢を持ち続けること、良いパフォーマンスが出来たときの感覚をなくさないこと、長い時間出せるようになることなどなど、こういったことが出来れば、絶対に殻を破れるはず。日産で魅せた柏戦みたいな魔法のようなプレーが出来るんだから、ここで終わっちゃいけない。開幕から、いや、昨シーズンから、ずーっと覚醒して欲しいと期待しているんだから。

*あとは最近全く報を聴こえてこない陽介と怪我で苦しい時期を過ごしてるアーリアも顔を出して欲しいなー。アーリアは長期離脱後に再び負った怪我が長引いてるらしくて、まだリハビリ生活みたいだけど、チームスタイルに足りないモノを持ってるプレーヤー。ボールを持てる、ボールを引き出せる、低い位置での質を加えることが出来るし、あの素晴らしいボールキープとドリブルは魅力的。アーリアがチームで存在感が出せれば、功治はもっと生きる。陽介はどうしちゃったのかなー。鰻やジローに押し出されちゃった形なんだろうけど、彼が目指すべきは点を獲ることだと思うし、自分の良さを押し出す形のはず。それを発揮するためには判断力と技術の質。裏に抜けるのか、足元で受けるのか、そしてポジショニング、色々考えながらプレーして欲しいかな。今のプレッシングスタイルには絶対フィット出来るプレーヤーだから、何とかチャンスを引き寄せて欲しい。

*後はマイク!こないだの試合は良かった。自分の高さをようやく試合の中でも発揮出来るようになってきたし、ダイナミックなフィニッシュとかもあって、ああいうのを常に出せるようにして欲しいかな。後は身体を使ったプレー。しっかり相手をガードしてボールを受けて、裁く。肉体的な強さは一朝一夕に行かなくても、身体の使い方、頭の使い方でもっと良くなる。特にポストワーカーに重要なのはボディシェイプ。その辺こだわって欲しいかなー。

*そうそう、アマノッチと裕介も頑張れ。アマノッチはここのところ頻繁にベンチに入るようになって、こないだ久々に出場機会を得たけど、存在感を発揮するには至らず、だったかな。運動量はもちろん、クロスやシュートと言ったボールを蹴る技術は高いから、その前の段階でミスを減らしていくこと。隼磨脅かして欲しい。裕介は今こそ頑張り所。怠慢疑惑が掛かってるけど、コミーが壁にぶつかっているだけに、コミーにないモノを掴めばチャンスは出てくるはず。それは後方からのビルドアップであったり、守備の質であったり。突破のキレは裕介もあるわけだから。頑張れ頑張れ。

*ハヤヤもなるべく若い選手を使うという意識を再び持って欲しいかな。無理にとは言わないけど、流れを変えたい時に起用するなら実績ではなく可能性に賭けてほしい。結果だけにこだわる時期じゃない。ナビスコは別にしても、ね。

*新加入の若い選手達も次々発表されてるねー。梅井はまだ見たことないから何とも言えないけど、でかいだけでも大きな可能性。うちはポジション的に層が厚いから焦らず、強くなってね。で、宏太と金井。彼らは何回か書いたけど、すぐにトップの練習に参加するみたいだし、サテにも帯同する様子。サハラがどうなるの?と言うこともあるけど、来期の開幕に向けてアジャストしていってくれればと。宏太も金井も絶対にトップでやれる。

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とにもかくにも、一人でも多く、覚醒してトップチームに絡んできて欲しい。それが次の試合、来年、そして将来に繋がると思うからねー。頑張れ、超頑張れ。ということで、ここまでー。

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*正直明日はナイトゲームが良かったなー。高円宮見に行けないよー。覚醒傾向の原口がいるレッズがプリンスの順位決定戦からどう変わったのかとか、お気に入りに入った大前も又見たかったし、サンフレのダイナミズムフットボールとグランパスのタクティカルなフットボールの対峙も気になるんだけど、さすがにマリの試合をすっ飛ばすわけにはいかないからねぇ。決勝は行くよ、てか、3決とかもやって欲しいんだけどなー。

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October 01, 2007

Repeat Defeat@J1 第27節 Fマリノス vs アルディージャ

大きく変わったはずだった。しっかりとフットボールが出来るチームになっていたはずだった。

でも、ピッチで表現されたのはいつも通りの風景。いつものように大宮の術中に嵌り、いつものように閉塞感のあるゲームになって、いつものように敗れ、いつものように騒然とした雰囲気に包まれる。

繰り返してはいけないと思っても、その答えを見いだせていなければ、その思いだけで終わってしまう、ねぇ、その答えってわかってる?

2007 J.League Division1 第27節

Fマリノス 0-2 アルディージャ @ 日産スタジアム「Repeat Defeat」
Ardija:62'平野孝 73'吉原宏太

F.Marinos Official

相変わらずオレンジのシャツを見るとダメになるチームのスタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨"悪癖露呈"(→82'ハーフナー・マイク"ちょっとだけレベルアップ")、中澤佑二"まずは休め、話はそれからだ"、那須大亮"加害者であり被害者"、小宮山尊信"ぶつかった「迷い」の壁"、MF河合竜二、吉田孝行(→61'山瀬幸宏)、マルケス"価値示せないマルケスはただの組織破壊者"(→77'天野貴史)、山瀬功治、FW坂田大輔"後ろのせいだけではありませんよ、チームのせいだから"、大島秀夫"ぶれたボールタッチ"

アルディージャスタメン:GK江角浩司、DF西村卓朗、レアンドロ、冨田大介、波戸康広、MF小林大悟(→76'斉藤雅人)、小林慶行、佐伯直哉(→82'片岡洋介)、藤本主税(→30'平野孝"復讐")、FW吉原宏太"そろそろ買い取りの準備でも……"、森田浩史

半袖では肌寒い日産スタジアム、相手は不人気チームでしかも雨、客足を鈍らせる要因が恐ろしく揃った結果、土曜日開催にもかかわらず12000人と涙が出そうな観客数。先週はアウェー側のホーム自由席が閉鎖されていたとはいえ立ち見すら出る程の盛況ぶりだったのに、その人たちはどこ言ってしまったのでしょう……、寂しいなぁ。赤だと来るのに、オレンジだと来ない、むー。

そんなゲームでのスタメン、再びダイヤモンド型の中盤に戻し、トップ下には出場停止から帰ってきたエース山瀬功治。ただ、チームのカンフル剤だったジローが出場停止、吉田孝行がその穴を埋める。注目が集まったのはベンチ、怠慢があったらしく、懲罰的な側面からベンチを埋めないという事に至った模様。その標的は狩野と裕介なのか……、狩野前節良かったのにな。田代がプロ初ベンチ、おめでとう!アルディージャの方は夏に加入したデニス・マルケスが出場停止。それよりも気になるのが、スタメンにはやられたことがある選手ばかりが名を連ねている事、大悟、慶行、吉原……桜井がいないだけ良いか。

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試合展開

立ち上がりからFマリノスの攻撃は大宮のゾーンディフェンスに手をこまねいて、閉塞。逆にここの所進化を遂げているテンポのあるダイレクトプレーを絡めたプレーがキレを見せるアルディージャ、比べるまでもなく先手を取られる。そこに拍車を掛けるように集中力を欠いたミスや怠慢気味のマーキングが噴出したことでチームがドタバタ、危ういシーンが開始10分にも関わらず3~4度。失点こそ免れたが、最悪の立ち上がり。

その後、少しずつ落ち着きを取り戻したが、相手のゾーンを前に手をこまねいてしまうのは相変わらず。ディフェンスラインからなかなかボールが前に運べず、運んでも相手のゾーンを崩すだけのアイデアやクオリティを発揮出来ず。チャンスらしいチャンスといえば、(相手のごっつんこで奪ったカウンターから)マルケスが右サイドに流れてクロスして吉田のヘッド、功治のミドルシュート二つぐらいか。前半は0-0で折り返す。

後半に入り、多少ペースを上げてダイレクトプレーやフリーランが攻撃に刺激を与え、より攻勢の度合いが増すが、それでもゴールの匂いは微弱。逆に攻撃にバランスが傾倒したことで後方には結構なスペースが生まれ、そこをカウンターで使われることも多くなる。そして、先制点。右サイドに流れた吉原の素晴らしいクロスに大外から飛び込んできた平野がダイビングヘッド、これが突き刺さった。この試合通じて目立ったボールサイドへのプレッシャーの弱さ、走り込む平野を見切れていなかった隼磨の(以前の)悪癖、守備の甘さが目立った失点だった。

ビハインドを負い、前に出ようとするFマリノスだったが、攻めきれず、そして切り替えれずにカウンターを浴びることが多くなり、その中で注文通りの追加点を浴びる。空いた中盤をシンプルに前に運ばれると、ピッチ中央でボールを受けた小林大悟がセンターバック二人の間に通す素晴らしいスルーパス、これで吉原がこれまた素晴らしいファーストタッチで自分のボールにしてそのまま強烈にシュート、哲也為す術なく失点。この試合通じて裏に走り込むプレーをやり続けていた吉原の執念が実った形か。2失点目は中盤で大悟を、そして最終ラインで吉原を捕まえきれなかったセンターラインの責任。

この後、マイクを投入して、マイクタイム発動。そのマイクが成長した一面を見せる。サイドからのロングクロスに対して強いレアンドロに対しても負けずに競り落とし、又自らも惜しい胸トラボレーを見せるなど、少ない時間の中で託されたタスクをきっちりとこなす。しかし、大宮の抵抗もありゴールには繋がらず、時間と共に焦りからきっちりとしたパワープレーの準備が出来なくなり、その分だけ可能性も減少、ラストのビッグチャンスも功治のシュートは江角に足ではじき出され、theEND。ホームでの連敗(埼玉)、しかも降格しようとするアルディージャ相手の惨敗、日産スタジアムはマリサポから大きなブーイングが轟いた。

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ある程度どの試合でも自分たちのやろうとしていることを表現出来ていただけに、ちょっと期待してた。苦手大宮の4-4ゾーンを払拭してくれるんじゃないかと。ま、そうは簡単にはいきませんでした。

実際、昨シーズンに比べてもパスを繋ぐための要素というのは揃ってきているし、どのチームに対してもきっちりと繋いで攻撃を作ることまでは出来ているわけだから、大宮のゾーン相手にもやろうと思えば出来たと思うわけですよ。でも、出来なかった。そこにこの肝があり、反省点があるのかなと考える次第。

原因の一つは躊躇。出せるタイミングでも通らないのではないか、カットされてしまうのではないかと躊躇している間に相手にパスコースを消されたりしてしまう。その躊躇は、一つのパスの失敗だけでなく、動き出したレシーバーの意欲を減退させてしまうことにも繋がる。

そしてもう一つは怠慢。一度動き出して深い位置に入り込むと、動き直さず、待ち受けるだけになってしまう。相手の最終ラインに5~6人並んでいることもざら。ただ、その前にはもう1ラインあってそこにはなかなかパスが出せない。パスの選択肢が端から限られており、出し手にとっては厳しい状況に置かれている。

改善策としては、出して側は自分の技術にもっと自信を付けること。楔のパスはリスクを伴うモノだけど、それを躊躇しているだけでは状況は変わらない。パスは少しの隙間でもきっちりしたパススピードや精度、少しの工夫が伴っていれば通る。そういう意味ではきっちりとしたコントロールとボディシェイプ、そして受け手とのタイミングを合わせた上できっちりとしたパスを出す決断力が欲しい。それは成功体験を積み上げていくしかない。

*具体的には、うちのディフェンス陣は足べったりつけて出所探っているけど、これだめ。自分で少しボールを持って動くことでコースを見つけるとか、ダイレクトプレーはもちろんのこと、身体の向きやコントロールなど次のプレーをより速くやることでタイミングをずらそうとか、よりよいビルドアップをしようというアイデアや工夫を持ってない。自助努力が足りないよ。それと、ビルドアップがダメなときにサイドを上げさせない。今は河合を中央に下げて、幅を広げて3枚でビルドアップする形がスタンダードとなっているけど、前に出てもボールが入らないんだったら意味ないから、より攻撃に順応性のある彼らにビルドアップさせることも視野に入れた方が良い。引きつけさせることでコースも空くし。サイドバックのポジションは後ろからランニングすれば済む話だしね。

受け手の方の改善策としては、まず一回で終わらないと言うこと。動き出しているのは知ってる、でもそこで出てこないでやめたらそのレシーバーは死んだも同然。死んだレシーバーが増えていってしまうから、出し手は困ってしまう。フォア・ザ・チームの一つとして、一度出ててこないなら次、という形でどんどん動き出して選択肢を増やしてあげて欲しい。ま、後は頭を動かして、常にボールに絡む意識を持ってプレーすると言うこと。ボールが入らなければ動き出してボールを引き出す、ボールを引き出したら次のレシーバーとしてどのような動きをするのか、自分がどういうプレーをすべきなのかというのを状況に応じてどんどん考えて、そして動いて欲しいなと。あの動き出しで「ボールが出てこなかった」とか「綺麗にやろうとしすぎ」なんてディフェンス陣を責める資格はない。

*ジローの不在は正直響いたね。良く動いてボールを引き出し、周囲と連動して流れを作り、攻撃を活性化する。これは吉田にも幸宏にも出来ないこと。ジローもったいないよジロー

もちろん、これが答えとは言い切れない。ただ、僕の目には出し手にも問題があるし、受け手にも問題があるように映る。誰が悪いとかじゃなく、チームとして悪いからこうなる。ビルドアップの向上はモダンフットボールを構成する上では必須要素なだけに、継続的にやっていって欲しいなと。決して無駄になる事じゃないし、何よりもこんな無様な試合はそんなに見たいと思ってる訳じゃないから。

*もし大宮が落ちても札幌が上がってきたら同じな訳だから、課題は続くよ。てか、ドリブルで一枚剥がすとか、相手を揺さぶってやろうとかそういう選手が出てこないのが不思議。プレスと一緒で主体的なイメージを持ったチームはやっぱりビルドアップもうまいよ。

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*選手評なんてやる意味なし、罵詈雑言。ということで、もう一つ気になるテーマ。それがプレッシングの機能性。この試合では一つ一つのアプローチに対しての本気度が薄かったから、多分誰が入ってもうまくいかなかったと思うけど、マルケス入ると連動しないのはやっぱりどうにかしないと。マルケスを使うことに対してご執心だけど、だったらやらせないと。チームの良さが消えちゃうし、モラルがどんどん落ちていくよ。こういうサッカーをやるにはチーム全体のモラルが必要、モラルの落ちたプレッシングサッカーは機能しないよ。コミーの調子の悪さもマルケスが原因だと思うし、彼の処遇も考えないと。彼はもの凄い武器だと思うけどね。

*てか、コミーには一言。とにかく迷うな。自分の思った通りに思いきってやれ。迷いながらやるのが一番良くない。守備面じゃ大して期待してないから平気。上がるなら上がる、仕掛けるなら仕掛ける、プレーの途中で迷っている選手なんて怖くないんだから。てか、隼磨みたいにどんどん追い越していけばいいんよ。そうしたら出てこなくても意味のあるプレーになるし、出てくればビッグチャンスなんだから。マルケスに信用されてなからろうが、どんどん思い通りにやりなさい。てか、幸宏じゃないとフォローしてくれないから迷うのかな。

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きっとこのゲームを見たら、大宮のような対策を取ってくるチームもあるかも知れない。それぐらい酷く弱点を晒したゲームだった。繰り返したくない、といった佑二の言葉を今はまだ信じられないけれど(それは大宮に対しての対戦成績が物語ってる)、チームとしてこの負けを重く捉えて、課題に取り組んでくれるのならそれでいいよ。今シーズンは、そういうことが出来るシーズンだからね。

ということでここまで。

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*しかし寒かったねー、ユニ一枚はもう限界かも知れない。ただ、こんなことなんて言ってると暑い日が来るんだよなー。この時期はどれくらいの程度の服装をしていくべきか迷う。てか、風邪気味ですよ、見事に。季節の変化に翻弄されっぱなし。

*吉原宏太のチャントが死ぬ程嫌いです。これだけ吉原にやられるなら、もう吉原獲っちゃえばいいのにと思う僕は金満。吉原の素晴らしいとラップからの抜け出しといい、超絶クロスといい、本当に見事、有言実行だったな。ただ、嫌い。てか、リベンジしたいから残って欲しいかな。近いから楽だしね、良い思い出はないけれど。勝てないままもむかつく。あー、埼玉嫌い。

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