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September 25, 2007

王者の壁はなお厚く@J1 第26節 Fマリノス vs レッズ

連覇へ邁進する彼らに、以前の僕らの姿を重ねてしまう。

残念ながら「以前」を越えることは出来なかったけど、次はきっと。

2007 J.League Division1 第26節

Fマリノス 0-1 レッズ @ 日産スタジアム「王者の壁はなお厚く」
Reds:65'永井雄一郎

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"ビッグセーブ実らず"、DF田中隼磨、中澤佑二、栗原勇蔵"反省活かす出来る子"、小宮山尊信"反省"、MF那須大亮、河合竜二(→85'狩野健太"覚醒の序曲")、清水範久(黄×2=赤)、マルケス"本領発揮"、FW坂田大輔"決めろよー"(→76'山瀬幸宏)、大島秀夫

レッズスタメン:GK都築龍太"邪魔邪魔"、DF坪井慶介、田中マルクス闘莉王、阿部勇樹、MF鈴木啓太(→84'内舘秀樹)、長谷部誠、山田暢久、平川忠亮、ロブソン・ポンテ(→87'小野伸二)、FW永井雄一郎(→74'田中達也)、ワシントン

ユースからのはしごでキックオフ1時間少し前にスタジアムに着くと、かなりの席が埋まっており、試合開始前にはホーム自由席にはかなりの人が立ち見となる盛況ぶり。レッズが相手と言うこともあってか、今回はかなりビジター自由を広げた影響もあるとは思うけど、ちょっと広すぎたかも。

アウェーでガンバを喰って堂々と凱旋してきたFマリノスだったが、このゲームにチームを牽引してきた10番は出場停止のためお休み。そういうこともあってか、前回の対戦同様ダブルボランチにシステムチェンジ。ガンバ戦好調だった那須が河合とボランチコンビを組み、これまた前節何とか踏ん張った勇蔵が腰痛から復帰した佑二と組む。前はいつもの二人の後ろにマルケスとジローが控える。

対するレッズはミッドウィークのACL準々決勝に挟まれているだけに、疲労感も気になるところ。しかし、大幅なメンバーの変更はなし。唯一の変更点は、トップ。田中達也がベンチに温存され、水曜日お休みだったワシントンと永井がコンビを組む。

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試合展開

エースであり大黒柱である功治不在であったり、久々のスクエアな中盤の形など、様々な変化が伴ったことでどのような影響を及ぼすのかが最大の注目点だった立ち上がり、いきなりレッズの個に脅かされる。中央右寄り距離のあるFK、ポンテのインスイングの速いキックにワシントンが勇蔵のマークをいとも簡単に外して前に入り込んでヘッドで合わせる!これは僅かに枠を逸れたが、彼らの高いクオリティを見せつけられた瞬間だった。

ただ、良いリズムでプレーしたのはFマリノスの方。連動した高い位置からのプレスこそ機能しなかったが、起点を作ろうとする相手アタッカーへのボールサイドへの早く厳しいプレッシャー、奪った後の切り替え、ポスト&サポート+ダイナミズムアクションなど、運動量の伴うアクティブなプレーがピッチ上で表現出来ていた。功治不在の部分で不安のあった攻撃の部分ではマルケスを中心に攻撃を作り、ジローが流動的な動きで攻撃の媒介として機能していた感。その流れの中で隼磨のアグレッシブなプレー(相手のサイドチェンジをインターセプトし、そのまま一気に突破に掛かり、勢いを止められても相手のディフェンス二人の間へ突っ込み突破、しかし闘莉王のカバーに凌がれた)やマルケスの素晴らしいミドル(楔を入れ、自ら落としを受け、自らコースを作ってミドル!という一人で全てを作った形。素晴らしいコースで勢いもあったが都築スーパーセーブ)で好機も作り出す。

しかし、王者レッズ、簡単にはたじろがない。中盤では優位を握られても守備ブロックの強固さは揺るがず、最後の所ではきっちりと封鎖。綺麗な流れを演出出来なくとも高い技術・潰せない特徴を持つアタッカー達が怖さを漂わせる。平川のランニングはその中でも異彩を放ち、オープンの大きなスペースを素晴らしいスピードで駆け上がってるプレーはアクセントになっていた。

それでも、非常にアグレッシブな守備で相手の攻撃を芽の段階で積むことも多くなるFマリノス。アクティブに上下動を繰り返してボールを引き出すアタッカー陣、それに合わせてガンガン上がっていくサイドバック、といった形でサイドを崩すシーンが増え、そこからクロスという形でレッズディフェンスをこじ開けようとする。その中で左・右一本ずつチャンスも迎えるが、隼磨の精度のあるアーリークロスからオーシのヘッド(少しだけクロスが高くゴールを捉えきれず)、コミーの柔らかいクロスがオーシの裏にフリーで入り込んだ坂田に繋がりこれを右足ボレー(振り切ったシュートは僅かに枠を逸れる、てか合わせるだけで良かったのに……)もモノに出来ず。本数的にはかなり多かったが、逆説的にはその他は精度を伴わずにチャンスを無為にしてしまった。逆にレッズに少ないチャンスを決定機に結びつけられたりと(右サイドから上げられると勇蔵がマークミス、しかし永井のヘッドは枠を逸れた)、嫌な予兆を感じさせる。結局前半は11本ものシュートを放ちながらもゴールは生まれず。

前半はFマリノスペースで進んだが、一転後半に入るとレッズにもチャンスが生まれ始める。開始早々ワシントンがサイドのスペースに流れて折り返し中央で永井が泥臭く合わせ(これは枠外)、数分後には緩くなったプレッシャーを突き永井のスルーパスからポンテが抜け出して美しいループシュート(哲也が何とか触ってバー直撃)、少しずつ目が覚め始めたか。しかし、Fマリノスもアグレッシブな姿勢を失ったわけではなく、マルケスらしいプレーでサイドを突破し、ジローがミドルを狙い、勇蔵のインターセプト→マルケスのサイドチェンジ的素晴らしいミドルパス→坂田フリーとなっていた勢いのあるシュート!(ファーを狙ったグラウンダーのシュートは枠を逸れる)と応戦。オープンな攻め合いに移行する中で、チャンスを生かしたのはレッズの方だった。

都築からのキックに山田がコミーとの競り合いに勝ち、外に流れたポンテへ擦らすと、ポンテは一気に縦へボールを運んで局面を打開。厳しい守備を強いられたFマリノスディフェンスはボールサイドへ勇蔵、ファーに流れたワシントンを佑二がケア、しかし、誰もケア出来なかったのが後ろから走り込んできた永井、ポンテがきっちりとこれを捉えて精度あるパスで使い、永井は落ち着いたフィニッシュ。ここまで好セーブで決定機を阻まれ続けた哲也を破り、ついにスコアが動いた。まー、残念だったのはやっぱりコミーなんだよね。競り負けたことはしょうがないんだけど、その後の対応として勇蔵が外に流れたのだからコミーは全速力で中に戻って厚みを加えなきゃいけないし、永井を捕まえなきゃいけなかった。ここまでは新人離れしたパフォーマンスを見せてきたけど、少し甘さが出たかな。反省。

そして、失点後に更なるディスアドバンテージがFマリノスを襲う。自らのミスでボールを失ったジローが、その展開でサイドでボールを運ぼうとしたポンテを後ろからスライディングで倒してしまい、これが2枚目のイエロー……。ジロー、もうベテランなんだから自らの置かれた状況、守備状況を考えて……と思ったのは内緒。数的不利となったことで勇蔵に代えて幸宏を投入するところが坂田に代えて幸宏という交代に変更。ビハインドの状況でアタッカーを一枚削らなければならないのは痛い。

後半は間延びした展開が多く、中盤のプレーヤーに長距離の上下動を強いられ続けたことで疲弊したFマリノスは、完全にチームとしての機能性を失い、攻めたいにもかかわらず浦和の攻勢を逆に浴びる。残り5分の所でようやく狩野を投入すると、その狩野がハイペースでボールを引き出し、自ら仕掛け、裁いてと疲弊したチームの中でボールに絡む仕事を精力的に続けて、リズムを引き戻す。そして、最終局面、失点に絡んでしまったコミーが素晴らしいドリブル突破でレッズディフェンスに穴を空けてボックス内から鋭いシュート!狩野の素晴らしい突破から後ろから押し上げた幸宏に渡ってミドルシュート!スクランブルに上がってきた佑二が幸宏のクロスにダイビングヘッド!しかし、全て都築の守るゴールを破ることは出来ずタイムアップ。培ってきたアグレッシブなフットボールは首位を走る厚く赤い壁に阻まれた。

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誰かが負け惜しみのように

「お前らのサッカーつまんねーんだよ!」

と叫んでいた。

理不尽な負けだったかも知れない。

ただ、今まではこうして勝ってきていた。

堪え忍ぶところで堪え忍び、少ないチャンスを活かす、そして結果をもぎ取ってしまう。以前勝者であり続けたFマリノスがそうであったように、今のレッズはそういう側面を間違いなく持っており、その術中に嵌ってしまった。それは論理ではなく、摂理、みたいなモノなのかも知れない。

もちろん悔しくない訳じゃないけど、発展途上で、道の途中。まだまだこれからですよ。

*てか、2階席の野次は酷かったなー。過去を顧みず、アイデンティティもなく、俯瞰してるにもかかわらず状況にそぐわないモノが多い。ま、それぐらいあるべき姿として、常にわがままな方が良いのかも知れないけど、ストレスをぶちまけてるだけな気がしなくもない。ま、厳しくという視点ならそういうのもありかも知れないけど。

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で、色々と気になる点に関しては箇条書き。

*功治不在に関して。マルケスやジローが良く動いて攻撃を組み立ててくれたこともあって、全般的には大きな穴を感じることはなかったのだけど、アタッキングサードでの迫力とアイデア(特に閉塞したときの仕掛けの部分)、前からの連動したプレッシングなど(この日のプレスは機能したとは言い切れない。連動してないし)、ディティールの部分で彼の不在が影響した部分はあったかな。考えてみれば今シーズン11点獲ってるアタッカーがいなくなれば、そりゃ迫力不足にもなるか。本当なら乾や狩野を代役にした形も見てみたかったけどね。

*システム的マイナーチェンジに関しては、決して悪くはないんだけど、ラインが下がって間延びしてしまうことは問題。前からのプレスが掛からなかったのは後ろからの押し上げが足りなかったと思うし、中盤の選手がえらく疲弊したのは全体的に間延びした状況でのアップダウンを強いられたから。レッズ相手に間延びして局地戦となってしまうような戦い方は決して頭の良い選択ではなかったかな(相手はそれが最も強いチームだからね)オプションとしては有りだけど、改善の必要もあると思う。ま、後出しじゃんけんとしては、ダイヤモンドで行って見て欲しかったかなー、狩野のトップ下で。

*とはいえ、功治や幸宏がいなくても、良くボールは回るようになったし、この辺は進歩してるよねぇ。選手達が良く動くし、次のことを考えてプレー出来てるから、しっかりと選択肢が生まれてくる、行き場をなくさない。複数人の連動はプレスだけじゃなく攻撃面でも効果を現してることを思えば、チームとしての共通理解は高いところに来てるのかも。これが後はアタッキングサードで最後の崩しのアクションとして出来ると良いのだけど、それは又別の問題かー。

*引いた相手を崩せないというのは永久のテーマなので、しっかりと取り組んでいきたいね。プレーの精度、積極性、アイデア、様々な側面で必要な部分はあるけど、全般的なレベルアップしか道はない。サイドバックのドリブル突破とかは良いポイントだと思うので、どんどんこれからも見せて欲しいな。てか、隼磨やコミーが仕掛けると燃える、ワクワクする。

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で、個人評。

*那須頑張ったなー。後半は少し捕まえきれなかったところがあるけど、相変わらず粘っこい守備は効果抜群。彼自身、調子が良いんだろうし、チャンスと捉えてモチベーション高めているというのがプレーからも凄く感じるよ。それと変わり始めたのがボールホールドの場面。バタバタしなくなって、周囲の状況を捉えながらプレー出来るようになってきた。ようやくアテネの恐怖感が払拭出来たのかな?後はスタミナ面かなー。久々に直立不動ヘッド見せてー

*マールケース、功治がいないときにこれほど頼りになる選手はいないわね。ボールポートとなって、周囲を動かし、リズムを作って、閉塞すれば自ら突破もする。いなかったら厳しかっただろうなー。あのミドルも惜しかった。後は周囲との信頼関係のみ、コミーにしても、坂田にしても、もっと良い状況で彼のパスを引き出して欲しいし、マルケスから信頼を得て欲しいな。マルケスももう少し使ってやって欲しい。

*哲也も良かったし、勇蔵も良かったよー。勇蔵は一回ミスあったけどな、永井のヘッドに繋がったマークミス。哲也のビッグセーブは思わずガッツポーズしちゃうぐらい。良く止めてくれたし、良く繋ぎ止めてくれたと思う。攻撃陣には応えて欲しかったなー。勇蔵もワシントン相手に良くやってた。もの凄い慎重に、身体を付けすぎず(反転でかわされるからね)、行けるときでは思いっきり行って、以前の「LA」の反省を活かしてたかな。うんうん、いいよいいよー。


*じゃあ、吊し上げ。コミー、こら!サボっちゃダメ!そりゃ佑二や哲也も怒るよ。というのは失点シーンの話。ま、あの辺は、やっていって経験積み上げるしかないと思うので、高い授業料だけど今度から気を付けてくれれば無問題かな。ドンマイ。逆に攻撃面でのクロスの質、こっちの方はもっとちゃんとして欲しいかな。良い突破とかミドルはワクワクさせてもらってるけど、クロスは何となくしっかり蹴るクロスの精度が良くない印象(合わせにいくような軽いキックは結構精度が良い)ま、これは隼磨よりry)とにかく練習練習

*ジロー、こら!あそこであのタックルはねーだろ、自らの責任とはいえ……。ただ、正直退場しそうな気配があったから、ベンチワークが遅れたという側面も否めないんだよね。勢いでプレーするタイプだからどうしても激しいファールになりがちだし。ただ、ジローは他で良い仕事してたと思うので、相殺かな。流動的な攻撃の媒介としてよく走って繋いでFマリノスの攻撃の潤滑油となっていたかな。ただ、アタッカーの枚数が少ないから直接的な脅威も必要だったかな。その辺は無い物ねだりかも知れないけど。

*隼磨、こら!平川に走り負けちゃダメでしょ!ま、平川はもの凄い速いので仕方ない部分はあるけど、切り替えの部分ではもっと気を裂かないと。クロスも良いのが少ない、練習練習。ただ、ドリブル突破、切れ込み、いいよいいよー、どんどん行こう!

*忘れてた!狩野!凄い良かったよー。久々だったけど、積極的にボールを引き出そうとする意思があって、前に行こうとする意思もあった。彼に必要なのは何よりもプレーへの強い意思。技術はあるんだから。そろそろ、本当に覚醒しておくれ。功治不在でどうしよーなんて言われてちゃダメだ。頑張れ、超頑張れ。

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負けた試合なのに、それなりにポジティブなのは、そんなに悪いゲームだと思ってないから、というのと、先に繋がるゲームだと思うから。課題も、手応えも、全てはこれからのためにあるものだし、そのためには一戦の結果だけに左右されないで継続していくことが大事。そこがぶれないのが今年の良いところだと思うんだよね(シーズン前半?知らん)

とにもかくにも、次です、次。ということでここまで。

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*ユースは筆が重すぎる。何書いて良いのかわからない。まだ切り替え切れません。

*とはいいながらも、今日も秋津行って事実上の決勝戦を見てきたり。サンフレ強かったなー、ガンバがあそこまで自分たちのサッカーを表現させてもらえないとは思わなかった。以前コメント頂いた方、お見事。サンフレの方が強かった。あと、流経の大前くん、初見だったけど良いプレーヤー。抜群のボディバランス、高いテクニック、基礎スキルもしっかり備わってて、しかも周辺察知もしっかり出来て、判断も良い。それなりに速いし。田中達也をよりテクニカルにした感じかな。レイソル行くらしいけど、結構期待出来るかも。小さいけどね。

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September 22, 2007

涙の借りは、今、ここで。

もしかしたら今シーズン最も悔しいゲームだったかも知れない。

窮地に立たされた状況の中で、選手達は最後の一滴を振り絞るように最大限のプレーを見せてくれた。にも関わらず、報われなかった。

悲劇的な結末に、最後までピッチで戦うことを許されなかった成田くんの目から、そしてボロボロになるまで走り続けて挑み続けた学くんの目から、涙が溢れた。

しかし、今、ここにいる。死んだはずのチームは蜘蛛の糸を辿り、チャンスを掴んで、リベンジの機会を得た。

涙の借りは、今、ここで。

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第18回全日本ユースサッカー選手権大会 決勝トーナメント1回戦

2007/9/22(Sat) 13:20/市立船橋高 vs Fマリノスユース @ 秋津サッカー場

そして、この大一番を前に、僕が伝えたい選手達へのメッセージ。

・勝利のためにすべき事 -モラルと責任のもとに-

絶望を味わい、死力を尽くして得た国内最大のビッグコンペティションへの出場権。しかし、そこまでの思いをしながら得た大会にも関わらず、ここまでのFマリノスの戦いぶりは今ひとつ、といっても過言ではないだろう。

初戦、ユースのトップランナーとして名を馳せるサンフレッチェユースと丁々発止の好ゲームを演じたまでは良かった。しかし、力の差は確実にあったアビスパユースに秩序なき守備と考えられないミスが絡んでの4失点を喫し、格落ち感の否めなかったサンガユースに対しても集中力を欠いたプレーから先制点を喫して自ら窮地に追い込まれるなど、勝ったから良いようなものの首をひねらざるを得ない出来に終始した。

ただ、失点していることを責めているのではない。元々守備の質はお世辞にも良いとは言えないし、金井くんと共にそんな組織レベルの守備を何とか成立させてきた甲斐くんの離脱の影響も小さくない。致し方ないとも言えるのかも知れない。しかし、このままでは決勝トーナメントに進んできたチームには勝てない。これは断言しても良い。

何故かと言えば、このチームは今、モラルを欠いている。全体的に動きは緩慢、守備意識は極めて低く、切り替えも遅い、自ら失ったボールに対しての責任感も感じられず、チームのために走る選手が非常に少なくなっている。これではボールも回らないし、相手にスペースを与えて厳しい状況での守備が増える。いくら能力が高い選手を沢山抱えているとはいえ、11人で真摯にプレーするチームに対してこれで勝とうとするのがおかしいのだ。

そんな選手達一人一人に言いたい。チーム、グループの一人として、しなければならないことを全力でこなして欲しい。労を惜しまずに攻守に奔走し、自らのプレーの責任は必ず自らで取る。誰かがサボるから、次々とサボる選手が出てきてしまう。チーム全員がチームのために、勝利のために、モラルと責任を持ってプレーして欲しい。

具体的に書くとすれば、とにかく攻→守の切り替えに尽きる。必死にオリジナルポジションに戻ること、ボールサイドに素早くプレッシャーを掛けること、こういった当たり前のことをやり続けなければならない。余りにセンセーショナルなプレーだったから僕の頭に焼き付いているのだけど、あのゲームの2失点目。右サイドの緩慢な切り替えがスペースを生み、そのスペースを突かれての一気のカウンターから決められたビューティフルゴール。この過ちを繰り返さないためにも、最も必要な要素と言える。

もう、悔し涙は見たくない。だからこそ、モラルを持って。

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*個を育てるというテーマの元、このチームの選手達は戦術的な縛りが少なく、自由にプレーさせてもらっている印象。これ自体は否定するつもりもない。ましてや、元々はよく走るし、真面目な選手が多いから、それでもうまくいっていたと思う。そして、特別な才能を持つ子も出てきてる。でも、ここ最近はちょっとだけ考えに変化が出てきた。自由に、のびのびと、というだけでなく、組織の中で活きるために戦術眼であったり、戦術理解力というのも培って欲しいという気持ちもある。個人能力だけで生き抜ける程、現代フットボールはロマンティシズムはないから。

*もちろん、大前提はプレーヤーとしての武器を持つ、武器を発揮する、というところに置いて欲しいし、その武器を存分に披露してほしい気持ちで一杯だけどね。その姿に魅了されているわけだし。ただ、その土台として、組織の中で生きていける術を培って欲しい。この才能達がこの舞台で消えてしまうのはもったいなさ過ぎる

*市船は伝統の守備は相変わらず非常にオーガナイズされており、4-4ゾーンの完成度は非常に高い。個々を見ても非常に訓練されたプレーヤーを揃えており、局地戦も弱くない(事実、学くんも余りプリンスでの市船戦では抑え込まれるシーンが目立ったし、キャプテンでレッズに入団が決まっている橋本の高さも抜けている)そして、そのオーガナイズされた組織に徹底された攻守の切り替えがこのチームの武器。これが鋭いカウンターを生む。このチームは戦績が表す通り「勝てるチーム」関東プリンスとインターハイを無敗で制した力は伊達じゃない。完成度は向こうの方が上、このチームにその武器はない。対抗するのは個々のモラルあるプレーだと思う。

*市船に勝つために最低限必要な要素は「優平くんの復活」「宏太と学くんの献身性+武器の発揮」「岡くんと愛輔くんのスペース&リスクマネジメントと局地戦」かなーと。特に宏太、これまでは怪我明けでコンディションが整っていないからこそ、あんなにサボってたんだよね?戻ってくればもっとチームのために走ってくれるよね?守備もしてくれるよね?

*優平くん頑張れ、苦しいだろうけど超頑張れ。これ抜けたら一枚殻破れるよ!頑張れ、超頑張れ。


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恨み、じゃないけれど、あんな涙を見せられた後では、応援しないわけにはいかない。だから僕は秋津に行くよ。てか、秋津近いよ、はしご余裕だよ。ということでここまで。

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*たかまど決勝トーナメント一回戦、好ゲーム沢山あるのよ。注目カードあげちゃう。まずはクラブユースの雄同士、ひたちなか第一試合(11:00)のサンフレvsヴェルディ。スピードとキレの河野と強さと重厚感の横竹は超注目。藤枝第2試合(13:20)の流経vsジュビロも実力チーム同士。ハイレベルな攻防が気になるかなー。後はやっぱり大阪デルビー!(藤枝第1試合)今年の優勝候補筆頭であるガンバの優位は動かないけど、セレッソに苦杯を喫したこともあるらしいし、気になるところ。つか、グランパスとアビスパはもう見たから違うところ見たかったなー。

*もちろん、トップも行くよ、充分にはしご出来るからね。この一戦もとても楽しみにしてるし。ガンバ戦に続いて、今シーズン積み上げてきた力を試すにはとても良い機会。ましてや今シーズンチームを引っ張り続けてきたエースがいない試練のゲーム。チームとしての熟成度が問われるね。挑戦者の気持ちを持って、思いっきりやって欲しいな。相手は強いけどね。

*てか、ボランチ二枚で行くのかー。ちょっと意外。ま、功治いないからかも知れないけど、真正面からぶち当たるのかと思ってた。

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September 16, 2007

Speed Star!Field Star!@J1 第25節 ガンバ vs Fマリノス

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長い髪をなびかせてスペースへ疾走するトリコロールの11番。

相手を置き去りにし、颯爽とゴールを奪い去る。

献身的な守備だけじゃない、スピードスターである彼のスペシャルアビリティが爆発した瞬間だった。

さあ、ガンバ撃破で再点火!

2007 J.League Division1 第25節

ガンバ 0-2 Fマリノス @ 万博記念競技場「Speed Star!Field Star!」
F.Marinos:61'&63'坂田大輔

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"守護神の名の如く"、DF田中隼磨、栗原勇蔵"僕らでも→"、那須大亮"やれる"、小宮山尊信、MF河合竜二"粘りバリバリ"、山瀬幸宏(→46'マルケス)、清水範久"スタメンでも最後まで献身的に"、山瀬功治"疲れててもエースのお仕事"、FW坂田大輔"スピードスターはピッチのスター"(→88'乾貴士"久々のトップ")、大島秀夫"深すぎる懐"

ガンバスタメン:GK藤ヶ谷陽介、DF加地亮、シジクレイ、山口智、安田理大(→82'寺田紳一)、MF橋本英郎"強行も重く"(→67'家長昭博)、明神智和、遠藤保仁、二川孝広、FW播戸竜二、バレー

湿気、気温とまだ夏が残っているらしい万博は、久々のホームゲームということもあってか当日券なしの大入り満員の様子と多くの人が詰めかけている様子。ガンバにとっては前日にレッズが勝っていることもあって負けられないゲーム。Fマリノスは培ってきた力を計るには格好のゲーム。

そんなゲームのスタメン、代表絡みのメンバーのコンディションが気に掛かる所だが、影響を受けたのはFマリノスの方か。疲労の貯まっていた佑二がついに怪我、この試合は大事を取って遠征には帯同せず。マツ負傷離脱中にこの怪我は痛いが、佑二の疲労回復含めてここは那須・勇蔵のセンターバックコンビに期待。又、中盤のメンバーを多少入れ替え、ここまでカンフル剤となってきたジローをスタメン、又幸宏も先発に復帰。マルケスと吉田がベンチに控える形に。対するガンバは、再負傷で離脱したマグノ・アウベスを除けばフルメンバー、ベンチにも家長を始めとして力のある、又活きの良い若駒が揃う。

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試合展開

互いにプレッシングを警戒してか前線にボールを飛ばす落ち着かない立ち上がり。その中で先に繋ぎ始めたFマリノスにファーストチャンス、ボックス近くでボールを収めたオーシの落としにジローが思い切ってボックス外から狙った強烈なシュート(藤ヶ谷フィスティング)良い形で攻撃を作ったFマリノスがまずリズムを引き寄せる。

アウトサイドを起点に細かい繋ぎで崩していくことを狙うFマリノス、スペースがあれば播戸やバレーの早い動き出しからのダイナミックな動きをシンプルにスペースに出すことで狙うガンバという流れの中でFマリノスがリズムを握っていたが、一つのミスから徐々にガンバがその持ち得る力を発揮し始める。スローインからバックヘッドで流されたボールを勇蔵が処理ミス、これが播戸が拾うと、慌てて前を塞ぎに行った勇蔵を深い切り返しをかわしてシュート!これは哲也がジャンプ一番ではじき出す。しかしこれでやり方を思い出したかのように人の動きとボールの動きが活性化し始めるガンバが危険なシーンを次々と作り出す。カウンターから良いテンポで左サイドを突破する形を作って二川が抜け出すと、一つ目の波をデコイに第二波で入ってきたバレーへ正確なパスを通し、バレーはコントロールからターンしてシュート!(これは力無く哲也の胸に)Fマリノスの切り替えよりも早い繋ぎでバイタルフリーとなっていたヤットへ繋がると、良い形のカウンターへ発展。仕上げはうまく引きつけての播戸へのグラウンダーのパス、播戸はボックス内でシュート!(勇蔵が水際でスライディングブロック)リズムを引き寄せるには至らないモノの、ガンバのクオリティの恐怖感を味合わされた瞬間だった。

ただ、そんな武器をちらつかされてもFマリノスもアグレッシブな姿勢は失っておらず、サイドを使ってクロスからという形でゴールを狙い、ガンバもバレー・播戸の2トップが存在感が強め始めフィニッシュに絡むなど、攻め合いの様相を呈す。ただ、ガンバはかなりFマリノスのハイテンションハイポジションのプレスを苦しんでらしい攻撃の頻度は少なく(気候を考えるとどこまで保てるかは少々不安になる。そんなこといいながらも毎試合持ってるけど)、Fマリノスは良い攻撃構築こそ出来るモノのアタッキング・サードでのアイデアと精度を欠くことでなかなかフィニッシュに繋げられず、と互いに問題を抱えている印象。結局前半は0-0で折り返す。

後半、ここの所お決まりとなっているハーフタイムのタイミングでの交代は幸宏に代わってマルケス、よりアグレッシブに、より破壊力を求めた結果か。しかし、後半主導権を握ったのは動かなかったガンバの方。苦しめられたプレスの実効力が弱まったことでポゼッションが高まり、ガンバの攻撃にテンポと変化が出てくる。すると、Fマリノスは必然的に下がって守る形が多くなり、ボックス付近に張り付けられることが多くなり、チャンスも生まれにくくなってしまう。

しかし、踏ん張って守っているとチャンスも出てくる。マルケスが左サイド深い位置まで持ち込んでクロス、ニアに飛び込んだ坂田が擦らすようにヘッドでファーを狙う!これは藤ヶ谷に防がれたが、久々に綺麗な攻撃でフィニッシュまで繋がった。そして、これを足がかりにしてか一発のカウンターが冴えた!隼磨が繋いで功治に渡ると、素早くターンして大きく空いたスペースへの浮き球パス!そして坂田がスピードを活かして浅いガンバのディフェンスラインを突破!藤ヶ谷の飛び出しを坂田はボールを浮かしてかわし最後はきっちりと強いボールでゴールへ流し込んだ!いーね、いーね!どこかで見た方かと思ったら前の試合で李忠成が決めたゴールに似てたからか!って、思い直してたら、リプレーのような映像が僕の目に飛び込んでくる。センターサークル付近で功治が受けると又も浮き球のスペースへのパス!そして又も坂田が浅いガンバのディフェンスラインをかいくぐる!完全にディフェンスを置き去りにした坂田はこれまた飛び出してきた藤ヶ谷の頭の上を抜くループシュート!見事見事見事!これぞ坂田に求めたラインブレイクアクション!いーね、いーね!最高!功治も素晴らしいスペースパス!いーね、いーね!最高!

ただ、この一気の2得点でガンバが怒る。代表遠征の疲れで重かった橋本に代えて家長を投入、そして怒濤のポゼッションからの厚みある攻撃を繰り出す。しかし、受けの強さはFマリノスの伝統。最後の所では河合・栗原・那須が逞しくも粘り強いディフェンスで何とか水際を凌ぎ、コミー・隼磨もきっちりとこぼれ球をクリアすることで凌ぐ。時折カウンターから少ない人数で仕掛ける形で追加点を狙う。特にCKからのこぼれ球、ジローが拾ってマルケスとのワンツーを絡めて一気にボールを運ぶと、最後は右サイドでオフサイドラインを伺っていた坂田へとスルーパス、坂田が又もガンバのラインを破ってGKとの1vs1!というシーンは超絶得点機だったが、坂田のシュートは惜しくもポストを叩いた。

しかし、良いことばかりは続かないのか、ボックス付近での浮き球の競り合いで明神を押したか何かで功治がイエローをもらってしまう。これで功治は次節レッズ戦出場停止、長らく3枚の状態で耐えてきたのに……このタイミングかー。そしてガンバの攻勢の圧力が更に増す。このイエローに繋がったファールで与えたFKをヤットに柔らかい弾道のキックで狙われ、ボックス前からは意表をつくタイミングでのミドルシュートで狙われ、そして柔らかいパスから播戸が右サイドのスペースを突かれ、深い位置から折り返されて最後は家長のボレー!しかし、全て哲也がスーパーセーブでシャットアウト!いーよ、いーよ。

最終局面、最後までガンバの攻撃に対して高い集中力で一つ一つ守っていく。幸運なことにミスも失点には繋がらず(那須が引き出された中で二川に柔らかいクロスを入れられ、隼磨被って触れず、バレーに収まる、浮き球ボレー!という超絶決定機も宇宙開発)、乾が久々にリーグ戦出場を果たしてオーシやマルケスと共に時間稼ぎに貢献。結局ゲームはこのまま、坂田の波のような二発をきっちりと守りきって、上位食いを果たした。ガンバはこれでホーム連敗、首位レッズとの差が4に開くことに。

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佑二・マツ不在でも那須・勇蔵・河合の踏ん張りでガンバを完封!しかも、坂田が自分の良さを最大限に活かしての2連発!終盤は苦しい展開だったけど、前半は自分たちのやりたいことをJで最も強い相手に表現出来たし、いうことなしでしょう!素晴らしい、素晴らしすぎる!

もちろん代表選手の疲労であったり(橋本は熱が出てたらしいし)、ガンバらしさが余り出なかった事もあったけど、挑む姿勢で臨んで、表現出来たからこそ相手の良さを消せたわけだし、結果を引き寄せたのは自信になるはず。前からのプレッシングはいつも以上に激しくいっていたと思うし、中盤での細かいポゼッションもある程度は出来ていた訳だからね。

アタッキング・サードでの質であったり、マルケスが入った後のプレスの質という部分ではまだまだ改善の必要があるけど、ガンバ相手にこれだけ出来て、勝ったわけだからこれからも自信を持ってやり続けて、更に質を高めるだけ。次、功治いないけど、それも次の課題としては良いテーマかな。レッズ相手にはきつい気もするけどね。

とにもかくにもキモチイイ!最高!

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*やっぱり今日は坂田でしょう!あの2ゴールは僕が坂田に求めてたゴールそのもの。あれだけの卓越したスピードがあるわけだから、ゴールに向かって裏へ、スペースへと抜けていけば相手は怖い。特に2点目の抜けだしは良かったなー、センターバックの目がボールホルダーである功治にいっている中でタイミングを計ってダイヤゴナルに抜け出したプレーは巧。3点目になりそうなあの抜け出しも頭脳的だったし(ボールサイドによらないでしっかりとラインを見てタイミングを計った)、本当に良かった。ゴールもしっかり決めたし、これから全開でお願いします。

*そして、もう一人は哲也!播戸のシュート、バレーのシュート、ヤットのシュート、家長のシュート×2と、危険なシーンはなんだかんだ言って作られちゃったけど、それをしっかりと失点しないで凌いだことで、失点を避けたことはもちろんのこと、不安もあったであろう勇蔵・那須が自信を失って瓦解に繋がることを未然に防いでくれた意味もあったかな。それにしても今シーズンの神降臨率の高さは凄い、守護神としての責任が哲也を変えたのかな。本当にGoodJob!

*そんな那須・勇蔵のセンターバックコンビだけど、不安もなかった訳じゃないんだけど勇気と粘りが素晴らしかった。ハヤヤが言うには、播戸には那須、バレーには勇蔵という感じで整理して臨んだみたいだけど、それに固執しすぎて受け渡しがおかしくなるようなシーンも見られなかったし、何よりも水際、玉際の激しさは彼らの気合いを感じたよ。チャンスだしね。ビルドアップは心配してたけど、うまいとは決して言えないにしても、結構プレッシャーも緩いこともあって、そんなにドタバタすることもなく落ち着いて出来てたし(安易に後ろに戻しすぎなのはちょい減点)、合格点。勇蔵は今日も2つあったけど、集中力の切れるミスを減らそうね。那須は引き出されたらしっかり止めよう。てか、次ハヤヤはどうするかな?佑二が戻ってきてどっちを使うか、もしくはこのコンビで行くか、はてさて。

*功治はチームの出来が良くて高い位置でプレー出来ていたのは良かったけど、実効力はそれほどでもなかったかなー。仕掛けのキレ、という意味では今ひとつ。ただ、それでも仕事をするのがエースのエースたる所以。相手の状況を見た良いパスだったなー、ほれぼれ。次は出場停止になっちゃったけど、こうでもしないと休めないし、正直このまま出続けてたらいつかパンクしちゃうんじゃ……と心配だったからある意味では良かった。レッズの人はブーイング出来なくて残念だろうけど。

*河合も褒めたい!対人の強さは抜群だし、展開読んで起点潰してくれるのはチームにとってどれだけありがたいことか。河合がいたからこそ、あんまりノッキングしなかったと思うし、そういう意味ではやっぱり存在大きいなー。最後はディフェンスラインに吸収されるようなシーンも多かったけど、それはそれでゴール前を固めて失点を避けるという意味では効果あった。うんうん、次はチームポスター通り「故郷(さいたま)」を迎え撃って頂戴!

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ということで、嬉しすぎるので飲んじゃうよ!坂田に乾杯!哲也に乾杯!そして明日は又早起きです。ここまで。ふー、最高!!!

でもやっぱり生で味わいたかったなぁ……

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白熱の開幕戦@高円宮杯 1次ラウンド Fマリノスユース vs サンフレッチェユース

ユースのトップランナーに対して、持ち得るポテンシャルは発揮した。だからこそ、堂々と渡り合い、良い勝負が出来た。

これだけ出来る、これだけやれる。後、全部勝てば良いんだろ?

高円宮杯 第18回全日本ユースサッカー選手権大会 1次ラウンド

Group E/サンフレッチェユース 3-2 Fマリノスユース @ ひたちなか市陸上競技場「白熱の開幕戦」
F.Marinos.Y:22'高久朋輝 59'榎本大希
Sanfrecce.Y:26'不老祐介 44'大崎淳矢 65'内田健太

JFA(PDF)

Fマリノスユーススタメン:GK当銘裕樹"決断力の利点と欠点"、DF樋川愛輔"サイドバックDebut!"、成田進太郎、金井貢史、岡直樹"成長どんどん"、MF佐藤優平"乗らない日"、荒井翔太"次、次!"、高久朋輝"スペシャルショット"、端戸仁"テクニックという拠り所"、斉藤学"きっと、報われる"、FW榎本大希"才能と結果"(→72'塩田光)

サンフレッチェユーススタメン:GK原裕太郎、DF小西一樹、佐藤拓、宮原大輔(→68'宮本将)、佐伯尚平、MF岡本知剛、内田健太"読み勝ち"、横竹翔"規格外の重厚感"、FW不老祐介"ダイナミズムメーカーその1"(→89'松林徹)、中野裕太"一級品"(89'黄×2=赤)、大崎淳矢"ダイナミズムメーカーその2"(→89'板倉大地)

天気にも恵まれて、綺麗な芝の絨毯がまぶしいひたちなかで、ついに高円宮杯スタート。そんなFマリノスユースの初戦はいきなりのビッグカード、Jクラブユースのトップランナーであり、象徴的なチームでもあるサンフレッチェユースと対峙した。

しかし、そんな大事なゲームに水沼宏太、甲斐公博と攻守の重要人物が怪我のためピッチに立つことは出来ず。そのしわ寄せが来てしまったのが右サイドバック、チーム事情から金井くんはセンターバックで起用せざるを得ず、奥山くん・曽我くんは怪我、パリスがデンマークに飛び立ち離脱と、此処まで右サイドを担った選手がいない状況に。そこで抜擢されたのが1年生樋川愛輔。チームにとっては緊急事態だが、彼にとってはチャンス。頑張れ。

対するサンフレッチェユースはほぼベストか。U-17代表で中盤の秩序を担った岡本、フィジカル的に大きな変貌を遂げた横竹、フクアリでの衝撃も記憶に新しい中野と揃ってスタメン。不老、中野、大崎の3トップ、その後ろには横竹が控えるアタック陣は怖さ満載。

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試合展開

劣勢も予想された中で、立ち上がりペースを握ったのはFマリノス。そして、いきなりのビッグチャンス!左サイドをワンツーで局面打開して抜け出した荒井くんが深い位置からボックスに侵入、恐慌に陥ったサンフレッチェディフェンスは荒井くんをファールでしか止められない。主審はPKスポットを指さす。いきなりのPK!しかし、このPK、レッズ戦でストップされた端戸くんは蹴るそぶりを見せず、このPKを獲った荒井くん自ら蹴ることになるが、右を狙った低いボールは原に読まれてストップ。先制点のビッグチャンスを逃してしまう。

ただ、その後も前への勢いを持って攻め立てるFマリノス。守備時は危うい対応やらミスも見られるが、速い切り替えからワイドに起点を作り、学くんの突破、端戸くんのテクニックを活かした溜めからコンビネーションに突破口を見いだす。学くんの左サイドからのドリブルが起点となって、中に切れ込んで中央CBの間の小さなスペースへボールを流し込むと、一瞬の隙を見逃さなかった高久くんが素早くターンして素晴らしいシュート!これが右サイドのポストに当たって吸い込まれて先制点!小さいスペースに顔を出して、そのまま打ち込むというスーパープレー!見事すぎて、飛び上がって後ろにバランスを崩すぐらい素晴らしかった。

しかし、先制点後少しずつサンフレの地力が現れて始まる。横竹と中野、中央での2枚の大駒が抜群のボールの収まりを見せて、そこに大崎・不老が飛び出していく。後ろからは内田と岡本が押し上げて中盤を広くカバーする形で攻勢、カウンターから学くんの独力打開を起点に反撃するシーンも見られたが、いかんせんサンフレユースのミスが少ないプレーを前になかなかボールが奪えず、逆にFマリノスユースはビルドアップ時のミスが連発と大きな差異。そして、あっさりと瓦解。左サイドからの内田のロングスローはニアポスト付近に、ニアで合わせようとした横竹に引っ張られてゴール前にエアポケットが生まれ、最後は不老に頭で押し込まれて失点。フィジカル的に圧倒的な力を見せていた横竹の存在感に完全に引きつけられてしまい、中央のマークが空いてしまった。

これで意気上がるサンフレは、更に攻勢を加速。そして狙っている形からFマリノスディフェンスを崩しきる。岡本のびしっとした楔が横竹に入ると、横竹は右足アウトサイドの素晴らしいダイレクトプレーでこの楔に連動して裏へのダイナミズムアクションを起こしていた大崎へ流す。これで完全にFマリノスディフェンスを崩すと最後は金井が追いすがるモノの大崎はスピードに乗った勢いのまま豪快なシュートで当銘を破り、前半のうちに逆転を許してしまう。サンフレッチェの狙っている連動した崩しが具現化した形であり、相手を褒めるしかないわけだけど、当銘くんはやられてはいけない方をやられたかな。金井くんが寄せている方向はある程度相手もシュートを打ちにくい、そこで予測してニアを切って欲しかった。ま、一つ勉強だね。

後半に入っても、地力に勝るサンフレユースにリズムのある展開。散発的にはFマリノスもチャンスを作るが、CKのこぼれ球をダイレクトで豪快に狙った荒井くんのシュートは原にはじき出されてしまう。しかし、その中でその散発が一発となる。中盤でのパスカットから、サンフレディフェンスに組織を整える時間を与えないスムーズなカウンターの移行で端戸くんに楔が入る。そこでディフェンスの合間にポジションを獲っていた榎本くんへ優しい絶妙なスルーパス!これで完全に抜け出すと、榎本くんは彼らしいテクニカルなドリブルワークとゴール前での冷静さで飛び出してきた原をかわし、浅い角度ながら正確にゴールに流し込んだ!絶妙スルー!柔らかドリブル!同点同点!素晴らしい流れと個人のディティール、Fマリノスの選手の質が最大限に発揮された形、見事。榎本くんのシュートが少し緩くてカバーに入ってきた選手に掻き出されちゃうかと思ったけど、入って良かった……榎本くんは技術も高いし、ダイナミックに走るし、ゴール前でも冷静、この先が楽しみなゴールハンター。

しかし前半同様に得点の勢いを活かしきれない。右サイドを鋭く突破されると成田くんはファールでしか止めれず。ペナ付近でのFK、スポットには内田と岡本。左利き・右利きを揃えた中で蹴ったのは左利きの内田、壁の外を巻くようなシュートに対して、読みが外れたのか、目測誤ったのか、当銘が逆を突かれて触れず……。あーもう、何やってるんだよ、駆け引きで負けたことが原因とはいえ、何であのシーンでギャンブル的な予測をする必要があるんだよー(心の声)これで又サンフレがリードを奪った。

ビハインドを背負ったFマリノスユースは反撃に出たいところだが、サンフレッチェの攻撃の質を前になかなかマイボールにすることが難しく、ボールを奪ってもそれを前に運ぶ術がなかなか見つからず。突破出来るプレーヤーである学くんや途中交代の塩田くんに期待が掛かるが、大きな効果を生み出すことは出来ず、そしてサンフレの勝負に対する強い執着心を前に(中野が遅延で退場となったり、ロスタイムに次々と選手交代を繰り出したりとピッチ・ベンチ全体が、何とか時計を進めようとした)同点ゴールを生み出すことは出来なかった。3-2、白熱した高円宮杯初戦は黒星となった。

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凄い良いゲームだった。志向性は違うものの所々に表現される高い技術、勝利への意欲を感じさせるコンタクト、アグレッシブな攻撃性、質の高いディティールに彩られて、充実したゲームだった。

ただ、端々に両チームの差が現れていたとも思う。多分、技術的にはそんなに差がなかったと思う。あくまでも方向性の違い。ただ、ビルドアップであったり、技術の発揮の仕方に見られたのだけど、サンフレッチェの選手達の方が安定感のあるプレーを選択し、Fマリノスの選手達の方が難易度の高いプレーを選択しすぎる癖があった。それがミスの数、そしてミスの質にはね返る。芸術点を争うスポーツではないからこそ、局面に置けるプレーセレクトであったり、より効率的なプレーを求めていく事も必要なんじゃないかなーと。

判断力は、サッカーを形どる上で戦術や技術と同じぐらい大事。戦術は……だけど、技術はもう語る必要がないくらい、このチームには備わってる。彼らにはもっとうまくなって欲しい、この先、Fマリノスの主力になって欲しい、だからこそ、うまくなって欲しいな、本当の意味でね。

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*ここからは素直な感想。もう一週間経って新しいゲームも見ちゃったから混じってる感もあるけどキニシナイ。まずは優平くん。うーん、もの凄い調子が良くない感じ。ミスが多いというのもそうなんだけど、色々と遅い。ボールタッチが多くなり、判断が遅いこと(普段はボールをもらう前にイメージして1タッチ、2タッチでボールを動かすことが多いのに、ボールを持ってパスの出す先を考えている。これは周囲の動き出しも関係あるけど)怠慢姿勢なのか切り替えが遅れてしまうこと。気乗りしなかったならそれでも良いけど、このままじゃ困る。このチームのメトロノームとして彼が機能しないと、このチームは個人技頼みのチームにばらけてしまう。守備も頑張れ。

*金井くんに足向けて寝れません。本当によく踏ん張ってくれた。良いカバーが沢山あって、不安定な守備を何とか保たせてくれた。てか、相手サンフレよ、中野と横竹がいるサンフレよ?周囲が危うい中で大きな瓦解を免れたのは金井くんのプレーのおかげ。彼がいないとなるとぞっとする。後は甲斐くんが戻ってくればなー(伏線)

*愛輔くんはよく頑張ってた。攻め上がりは専門外という感じだったけど、守備はサンフレのアタッカー相手にかなり踏ん張ってたし、良いカットも見られたりと結構落ち着いてよくやってた。岡くんも最初はドタバタしてた気がするけど、場慣れて今や欠かせない戦力(岡くんの成長はもの凄い。ビルドアップをイメージもって出来る、沢山走れる、ドリブル技術も高い、柔軟性もある、献身的で守備も悪くない。どんどん良くなってるんだな、これが)愛輔くんも頑張って岡くんみたいに伸びて欲しいな

*端戸くんがキレキレ、相手のセンターバックの質が余り高くなかったにしても、あのキープは鬼。身体もキレてるし、技術もキレてる。相手の逆を突くようなプレーがもの凄い増えて、本当にみてて頼もしい。前半終了間際かな?右に張ってる学くんに展開して、相手ディフェンスが右に引きつけられたところに学くんからラストパス受けたやつは決めて欲しかったなー。もの凄い綺麗な展開で、あうんの呼吸って感じだったんだけどね。でも、ナイスパフォ!これを次に(伏線)

*学くんもなんだかんだ言って頼りになるなー。私事だけど、学くんが抜けるときと抜けないときがわかってきた。相手のリズムと学くんのリズムがあってしまうと身体が入れられてしまうけれど、このリズムがずれると、抜ける。小西くんとの対峙に置いては、学くんはリズムをコントロール出来ていたので、何度もいけた気がした。後はとにかく抜いた後。ドリブルで抜いた後に何が出来るのか、アシストもしたし、素晴らしいパスも出したけど、あれだけ局面打開している回数が多いからこそ、もっと!だね。てか、決めてー!

*サンフレはまずやっぱり横竹くん。去年の冬に見て以来だけど、もの凄い身体の幅が大きくなってた。少し動きが重そうだけど(というか去年の方が躍動的だった気がする、ポジションの違いもあるけど)、あのフィジカルは規格外。一度も当たり負けしてないと思うし、足元収まったときの技術の質とアイデアはやっぱり高い。この選手を抑えられないと、厳しいだろうね。うちも抑えられてたとは言い難い。それと中野くん、本当に上がらないの?相変わらず前に向いたときの迫力、ボールスキル、スピードは素晴らしい。この世代でも間違いなく最高峰、同じ世代なら早々止めれる選手はいないと思う。エゴイスティックなプレー姿勢もストライカーとしては魅力的。どこか獲りに行くんじゃない?普通にJ2なら大概のクラブでは現時点でスタメン獲れるぐらい完成度高い。後は内田と岡本、彼らは広範囲に動いてよくカバーするし、細かいことに気を使える。一つのパスの回転、強さ、そういうことまで気を遣ってプレーしてる。内田は思いきり良いなー。この4人のセンターラインの質は間違いなくガンバと並んで今大会最高峰かな。

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負けちゃって、凄い残念だったのだけど、実はあんまり凹まなかったりしてました。だって、前の試合見て、ユースっこ達が力を発揮すれば負ける相手じゃないと思ったからね(伏線)そういう意味でこれだけの相手にこれだけのゲームが出来たことはちょっと自信になったかも。ま、思うようにはいかないわけですが。ということで、次は福岡戦、これが又大変だったわけですよ、奥さん。ということでここまで。

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*ひたちなかはあんまりアクセス良くないけど、高速バスを使うととても便利。余り旅慣れていない僕でも快適にひたちなかに行けました。てか、潮風がキモチイイです。ただ、気の短い人に横断歩道で恫喝されました。おおらかに行こうよ、おおらかに。

*ちなみに11:00開催の京都vs福岡もスカウティング済み。京都の7番のえろいボールの持ち方とスピード、福岡の27番のクイックネス、9番のパワフルさが印象に残った。ゲームとしては切れちゃったね、京都が。せっかく出場権獲ったのに、こんなゲームをしてはもったいない。てか、3人の京都サポのためにももっと頑張って欲しかったな。ちなみに、福岡の人がいなかったのは残念、お家騒動で忙しいのかな。

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September 13, 2007

掴んだ!@Beijing Olympic 2008 F.Qualify vs カタール

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掴んだ、北京への道筋も、手応えも。

願わくばこのゲームが殻を破るきっかけとなればいい。逆風も、悪評も、全てはね返せ!

Beijing Olympic 2008 Asian Final Qualify

Japan 1-0 Qatar @ National Stadium,TOKYO
Japan:6'Y.Kajiyama

Sports Navi

U-22日本代表スタメン:GK山本海人"正真正銘のビッグセーブ!"、DF内田篤人、青山直晃"がっつり"、水本裕貴"がっちり"、伊野波雅彦、MF本田拓也"授業料、かな?"(67'黄×2=赤)、梶山陽平"価値ある一発!"(→56'青山敏弘)、水野晃樹(→73'小林祐三)、柏木陽介"アジアユースを思い出す勇気の運動量"、家長昭博"拠り所となる才覚"、FW森島康仁"信頼に値する逞しさ"(→90'+3'李忠成)

ダンマンでのサウジアラビア戦から中3日、今度はホームでカタールとの首位攻防戦に臨むU-22日本代表。厳しいスケジュールではあるが、首位通過だけのレギュレーションを考えれば、ホームゲームは勝利が必須。

そんな中でのスタメン、相手が1トップということもあってこの日は4バック。しかし、イエロー累積で本田圭が出場停止。そのため穴の空いた左サイドにはこれまで3バックの中央を勤めていた伊野波がスライド。トップには前節に引き続き森島康仁が入り、その後ろには水野・柏木・家長が控える形。個人的にはこのチームにあったシステムに思える(才能を無駄にせず、又アタッカー達が高い位置で能力を発揮出来る形なのかなと。システムだけでは語れないけれど)

対するカタールはエースアタッカーが怪我、ベトナムからの移動で思わぬトランジットを強いられるなど、状況は良くないとのこと。ここで叩いておきたい。

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試合展開

このゲームに対する自分達の意志を示すかの如く、試合開始から高い位置から強くプレッシャーを掛け、奪ってから一気の勢いで水野がフィニッシュに繋げる日本代表。しかし、カタールも報道されたようなコンディションの悪さは感じさせず、キレのある動きで対抗。そんなスピーディな展開の中でいきなりゲームが動く。

右サイド、距離のあるところからのFK、水野のアウトスイングのキックは鋭く曲がって走り込んだ梶山にどんぴしゃり!飛び出してきたGKと交錯する寸前でずばっと合わせて、無人のゴールに!先制点!水野のキックが相手GKの予測を上回る変化を見せ、梶山も勇気を持って飛び込んだ、ここまで煮え切らない精神性を見せてきたチームにとって勢いの付くゴールかも。

しかし、先制点後の日本は縦のボールに狙いを定めて非常に鋭いアプローチをしてくるカタールの守備に手を焼き、又相手の速いパスと個人技に対して引きすぎてしまうなど、受けに回るようなプレーが散見。勢いに乗り切れない。特にセンターバックの消極性はチームの姿勢に水を差しているか(ビルドアップにおける速い縦へのアプローチが来るため躊躇してしまうこと、速い相手に対してずるずると引くようなラインコントロールになってしまうこと)それでも、前にボールが入れば(梶山の意表をつくダイレクトでの展開が閉塞感を破る打開のキーに)ダイレクトプレーを絡めた連動感のある攻撃を見せるなど、これまでとは違うスムーズな攻撃を披露。ダイレクトプレー、森島の逞しい身体を活かしたアクセントとなるポストワーク、そして家長・水野の突破が絡んでいく形には可能性を感じさせた。
*今まではどこか迷いのあるプレーが多かったが(サウジ戦の主審がそんなことを語っていた様子@エルゴラ)、その部分に整理がついた印象。楔がスイッチ(森島の逞しいポストが出し手の楔を出す信頼性を保たせた)、サポートアクションをダイレクトで使って、そこに合わせて連動していく。綺麗な国立のピッチ、このチームの選手達が持っている技術の質、そしてそれを理解して表現出来る理解力と従順性。これらが融合し、見事に機能した。

カウンターの危険にさらされながらも、攻めに行くときはアイデアを携えてプレーする感のあるこの日の日本代表、その真骨頂がFKにおけるサインプレー、左サイド直接も狙えるようなポイントから、。一本目、水野が狙ったことをデコイにクイック気味のタイミングで外にズラしてグラウンダーのパスをペナルティアーク付近に供給、そのパスを最もダイレクトプレーのうまい梶山がダイレクトで壁の裏側に流し、そのパスに壁の外に入っていた選手が走り込んでラストパス!最後のフィニッシャーには森島!ラストパスがGKに阻まれた事でこのプレーは実らなかったが、創意工夫のあるプレーマインドは素晴らしい。その後も家長の柔らかいインスイングのクロスがピンポイントで森島に合うというビッグチャンスがあるなど(森島のダイビングヘッドはGKのスーパーセーブにはじき出されてしまう)攻撃の実効性は悪くない。後は追加点という実だけ。しかし、その実を掴みきれず、ゲームは後半へ。

開始直後、長いボールに対してボックス手前で森島が相手を背負ってファールをもらうといういきなりチャンスから始まった後半、ロストしそうな所でも各選手が粘ってロストを避けるなど、玉際でも戦う姿勢を見せるなど、浮き足だったところは見られない。しかし、ビハインドのカタールもアグレッシブに前を狙って圧力を掛けたり、高い位置にポジションを獲るアタッカーを増やしたり、かなり積極的にアウトサイドのプレーヤーが上がってくるなど、攻勢を掛けてくる。そんな中でアクシデントが日本を襲う。先制点を獲るだけでなく、中盤での高質なダイレクトプレーで攻撃のリズムを作り出していた梶山が競り合いの際の着地時に膝を痛めてピッチを去る事態に。青山敏がピッチに入る。

しかし、日本のプレーに翳りは見えない。柏木の糸を引くようなスルーパスが内田の勢いのあるオーバーラップを活かし、ファールでしか止められないような形を作り出し、いい位置でのセットを得ると、今度は前に入っていく選手をデコイにグラウンダーのボールに水野がフリーでシュート!綺麗にスイープセットが嵌ったが、これはブロックにあってしまう。すると、今度はカタールにチャンス、低い位置でファール気味に家長の突破を止めると右サイドをスピーディに突き、寄せられて空いた逆サイドのプレーヤーへサイドチェンジ。これで完全に揺さぶられると、最後はニアに入ってきた選手へグラウンダーのクロスを通されるという大ピンチ!しかし、何とか青山がボール際で身体を張り、こぼれ球も身体を張ることでこのピンチを凌いだ。冷や汗。

互いにせめぎ合う後半の中盤戦、青山がミドルを狙ったかと思えば、カタールにうまくサイドを使われてミドルを撃たれるなど、一進一退。しかし、徐々に流れはカタールか。セカンドボールを拾われることが多くなり、又アウトサイドを局面打開される頻度も高くなる。そして、ゲームを揺さぶる出来事。相手のFKに対し、少しタイミング速くブロックに飛び出した本田拓に対してイエローカード、この試合既に一枚もらっていたため、退場……。残り20分強を数的不利での戦いを強いられることに。ベンチもすぐさま動き、リーグ最少失点を誇るチームのセンターバックとして好パフォーマンスをマルチプレーヤー小林祐三を準備。水野と代わって入る。小林祐三はボランチの位置に入り、危険な存在であった10番の選手を中心に見る形、4バックは崩さず。
*本田拓也は累積と退場で2試合停止かな……このチームは中盤の駒が少ないし(反さんのお眼鏡に適うプレーヤー、と言い換えた方が良いか)、少ないファイター型の選手なだけに、ちょっと痛い。ましてやアウェーゲーム二つ。

数的不利となって、攻撃面では可能性が薄くなるが、その中で拠り所となったのが家長。卓越した技術でキープし、前にボールを運び、チャンスメイクまでする大車輪ぶり。しかし、攻められる時間も増えるだけにピンチも来る。相手アタッカーに引っ張られて生まれたスペースをスルーパスで突かれ、何とかサンドで挟むがこぼれたボールが空いてアタッカーの前に!超近距離での超絶決定機がカタールに訪れるが、ここで山本がスーパーセーブ!近距離のシュートを足ではじき出した!ミラクル!

厳しい時間が続く、しかしディフェンス陣は慌てず騒がず。もの凄い危ないピンチもドタバタせずにしっかりとコースを消し身体を寄せてシュートを打たせず、セカンドボールをはじき出す。中盤の選手達も高い位置からアプローチを掛け、スペースに走り、カバーにまで走り回ってと運動量豊富に最後まで走り回る。そして、長い長いロスタイム5分も最後まで集中力を切らさずに守りきって、勝ちきった!1-0!本当に厳しいゲームになったが、これを勝ちきったのは予選突破を見据える上でも、そしてこのチームが殻を破る上でも、きっかけとなるゲームとなることを切に願う。とにかく、ナイスゲーム。

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試合終了の瞬間、ぐっとガッツポーズして、拍手した。

本田拓也の出場停止、梶山の怪我など、大きな代償も支払ったけれど、その分だけの成果もあったゲーム。何よりも北京に近づく結果を得れたことは本当に尊い。これだけでも本当に良かったと思えるのだけど、それ以外にも掴むモノの沢山あったゲームだったのではないでしょうか。

・共通理解が生まれてスムーズさを増した攻撃構築[前半]

得点こそ、セットプレーの一点。覚醒とまでは言えないかも知れない。しかし、迷いと躊躇の中で個人能力によることしかできなかったチームの攻撃は、間違いなく前に進んだ。楔というテーマのもと、選手達の頭は整理され、先の展開をイメージを出来るように見えた。その結果、判断が速くなり、更にはこの世代の選手達の特徴や技術が活かされるなど、非常にポジティブな効果を生んだと思う。

もちろん、課題がない訳じゃない。上記の通り結果に繋がらなかったこと、ディフェンスラインのビルドアップ、少なくないカウンターに繋がるミスなどなど。でも、この方向性で研鑽を重ねていけば、チームとして魅力的なフットボールの礎になるだけの可能性を示していたと思う。ようやく見つけたこのチームのキー、簡単に手放して欲しくない。

・数的不利に陥った中での魂の集中力と運動量[後半]

よく耐えた!その言葉だけ済んでしまいそうな部分だけど、この守りきった部分にも進歩が見られた。これまでは集中力の途切れたようなミスが生まれたり、最後の部分で身体を張りきれずに淡泊になってしまったり、頑張りきれなかったりという部分が見えたのだけど、この試合では試合通じて高い集中を保ち続け、勝利への意欲が運動量に変換されていた。

結果を得る上で、戦術面や技術だけでは勝ちきれない部分がある。ましてや相手も勝ちたい気持ちを強く持っているし、ゲームの状況によってはこの試合のように果てしない劣勢に立たされる場面も出てくる。でも、この日のような質のプレーが出来れば、最低限の結果は引き出せる。常に高いレベルでの集中力を保つのは難しいけれど、ね。

こういった内容面での進歩、そして試合後お祭りのように騒いで喜んでいる選手達の姿を見ると、このチームが少しずつ変容し始めているように感じられる。後はこれを一過性のモノにしないこと。継続してポジティブな進化を続けて欲しい。そうすれば自ずと北京も、そして南アフリカも見えてくるんじゃないかな。とにもかくにも、良かった……。

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*選手評、まずはやっぱりデカモリシだね。家長のヘッドはどうにかして決めて欲しかったけど、彼の貢献度は楔を受けることに尽きる。今回このチームがイイパフォーマンスが出来たという理由は楔がしっかりと収まる、ダイレクトで裁かれるからだと思うのだけど、その楔を入れる上でデカモリシがしっかりと顔を出して、身体を張って、楔をしっかりと引き出しては落とすという作業をしていたからこそ。守備も頑張ってやっていたし、気迫を出したパフォーマンスはチームに勢いを付ける。今の平山にはない求心力を持っているのかも知れない。平山の反撃にも期待したいのだけど、チームの機能性を考える上では彼の存在は貴重。

*梶山、決勝点!いいヘッドだったねー、勇気あるプレーだったし、彼が10番としての仕事をしてくれたのは嬉しい限り。チームの核だしね。で、中身の方はというと、ミスとなってしまう部分も目につくけれど、相手の意表をつくパスは攻撃のアクセントとなっていたし、技術的な高さは目を見張る。周囲とのイメージの共有が出来てくれば彼の才覚は更に生きる。とにかく、怪我だけが心配、次に間に合うと良いな。

*家長も素晴らしかった。チームが苦しいときにボールを持てる、前に運べる、時間を作れるプレーをしてチームを助けてくれた。久々にキレのあるドリブルを沢山見せてくれたし、復活の予兆かな?水野や内田とのコンビに多少ズレがあったりしたから、もう少しタイミングを共有出来ると良いかな。でも、この日は本当に良い仕事をした。

柏木!お疲れ!よく走ったなー、アジアユースを思い出すような献身的な運動量は存在感満載。中盤でのリンクプレーヤ的な繋ぎ、飛び出しを見せと広範囲に良い仕事。このチームで完全に地位を確立したかな。体調不良も大丈夫みたいだったし、次も期待。特に直接ゴールに絡む仕事。

*センターバックはビルドアップ以外では、本当にタフでミスのない良い仕事をしたと思う。危ないシーンもあったけど、非常に落ち着いて局面に対処していたし、精神的にぶれなかったこともとても良かったと思う。何よりも3試合連続無失点は本当に素晴らしい。山本も同様かな。ただ、ベトナム戦のFKを好セーブと評するのはいかがなモノか……。

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とにもかくにも、本当に勝って良かった。うんうん、ということでここまで。ふぃぃぃ、緊張して疲れた……。

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September 12, 2007

結果の価値、中身の意味@Beijing Olympic 2008 F.Qualify vs サウジアラビア

うん、これでいい。一つ一つ、積み重ねることに意義がある。それが結果の価値。

後は、その課程にあったモノをしっかりと捉える。それは中身の意味。更なる進化のためにね。

Beijing Olympic 2008 Asian Final Qualify

SaudiArabia 0-0 Japan @ Prince Mohameed Bin Fahd stadium,Damman

Sports Navi

U-22日本代表スタメン:GK山本海人、DF青山直晃、伊野波雅彦、水本裕貴、MF本田拓也、梶山陽平(→76'青山敏広)、内田篤人、本田圭佑、水野晃樹(→46'柏木陽介)、家長昭博、FW森島康仁"デカモリシ"(→87'平山相太)

開幕戦を何とか勝利で飾ってスタートしたオリンピック最終予選。そして2戦目は最強のライバルと目されるサウジ。首位だけが出場権を獲得出来るという厳しいレギュレーションを考えれば、最も重要性の高いゲームか。

そんな中でのスタメン、青山敏広、柏木陽介という重要なピースの体調不良もあってか反さんは腹をくくったのか大きくメンバーを弄った。この世代の象徴とも言えるエース平山相太をスタメンから外し、U-20から上がってきた森島康仁をトップに、右サイドには同じくU-20からの昇格組である内田篤人とフレッシュなメンバーを起用。又、独力打開の期待が持てる家長・水野を2列目で起用する3-4-2-1。サウジの方は前戦カタールに苦杯を喫し、ホーム初戦は必勝態勢。独力で打開出来る能力の高い選手多く配置したような印象のある4-4-2か。

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・立ち上がり、結果が非常に大きな意味を持つゲームなだけに、両チームがこのゲームに対してどのように考え、どのようなアプローチをしてくるのかが気になった。どちらにも言えるのは「慎重」。相手のカウンターを警戒して低い位置にきっちりと人数を揃えてリスクは避け、アウトサイドのスペースをドリブラー達の技術で突こうとする日本、その人数を掛けたディフェンスを破ることを考えながらも、気候やリスクを考えて力押しにはならないサウジ、といった様相。そうなるとじりじりとしたゲームに。

・両チームともなかなか隙を見せない中で互いに崩しのキーを探す展開。サウジは前が開いたところから独力打開でバランスを崩すこと、日本はアウトサイドからのクロスに中の厚みを加えることでチャンスを迎える。しかし、互いに決めれず。家長最高のクロスにデカモリシデコイで水野フリー!って決めろよ!

・サウジは、個人ありきでそこを抑えれば……という印象はある。ただ、技術は高いし、思い切りも良いので、怖さを孕む部分も。深い切り返しで青山がかわされたシーン、スペースが空けば強烈なミドルを放ってくることなどはその典型か。

・結局前半はスコアレス。ハーフタイムのタイミングで水野から柏木にスイッチ。しかし、ゲームの様相大きくは変わらず。ホームのサウジは勝たなければならないけれど、日本も大きくリスクは冒さないため、サウジにとってゴールの道程は遠い。元々トランジッション型のチームが引いた相手を崩すことを課されると厳しいということもあるか。どのチームも課題はある。日本だけじゃない。

・何とかプレーを加速させて、突破口を開きたいサウジに対して、落ち着いてゲームを進める日本。なんだかんだ言って、安定した守備で危険なシーンを未然に潰していた日本のゲームになっているか。体調不良も報道された柏木だったけど、動きイイし、頭も動いてる。繋ぎ、ダイナミズム、守備貢献、彼の動きがイイアクセントになっているか。そして、更なる追い風。タガフィが二枚目の黄色で退場、数的優位を得た。

・数的優位を得たことで、心理的にも選挙区制が出てくる日本は攻撃のリズムが出てくる。右で溜めて細かく繋いで本田拓から大きくサイドチェンジ、本田圭に入って柔らかいクロス供給、森島が相手の前に入って素晴らしいヘッド!という流れであったり、家長のループパスに反応してエンドライン近くに走り込んだ柏木が起点を作り、ダイレクトで内田、速いテンポのまま梶山へと繋いでミドルなど、ボールがくるくる回り、最後の仕上げもスムーズに行われる。良いプレーが出始めてきた。

・人間力の言う通り、心を砕かなければならないのは「失点しない」「カウンターケア」ということは変わらない。相手にとって自分達が押し込まれながらも、前にスペースがあるという状況の方がやりやすい形。実際、右サイド角度のないところから撃たれた強烈なシュート、セカンドボールを拾われてそのまま突破に繋げられてボックス付近でFKを獲られるという流れなど、全体が前掛かりになった裏を取られてしまう事に関しては注意しなければならないポイント。プライオリティ最上位は勝ち点、なのだから。強烈なシュートは山本がナイスセーブ。FKも枠を逸れ、難を逃れた。

・得点機こそ増えたが、おっかないカウンターピンチが増える。そこで反さんは梶山から青山にスイッチ。反さんの意向がよく現れた采配、かな。とにもかくにも失点を避ける。注意しなければならないことは体力的に厳しくなってくる中で、玉際で中途半端になってしまったりと、集中力の途切れたようなプレー。

・本田拓と青山のコンビになったことで相手の攻撃を減速させる形が出来てきたかな。スペースに飛ばされると怖いけれど(アウトサイドの内田・本田圭が高い位置を獲っているのでその裏が空く)、カウンターケアに関してはうまくいくようになった。後は、増えてきたチャンスを生かせるかどうか。最終局面で平山投入、デカモリシと交代。しかし、見せ場はなし。結局ゲームはスコアレス。最低限のお土産を持って日本に帰ることになった。もちろん、ベターな結果。数的優位であろうと、ね。

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とにもかくもアウェイで勝ち点1。間違いなく結果としてはベター。数的優位というファクターが、勝ち点3へと希望を持たせるような部分もあったけれど、充分だと思う。

そういう意味で結果の価値は小さくない。後は今後を考える上での中身の問題。守備に関しては合格点をあげられる。数的優位を得た中で無駄なミスからカウンターを喰らうシーンもディフェンスラインの選手の対人能力の高さは(余り)揺るがなかったし、前半も多少仕掛けられてふらふらしたシーンはあったけど、最後の部分ではきっちりと凌いだ。今大会始まってまだ無失点。この安定感は日本の強み、と言えるかな。

問題はゴールを獲るということ。ゲームプランとしてこのゲームでは多くを求められないけれど、後半に見せたようなテンポのある繋ぎ、その流れを消さないスムーズな仕上げをどこまで作れるかというのが次のゲームに向けて、そしてこの予選を勝ち抜いていく上での至上命題。まだまだこのチームの選手達が持っている能力が引き出されているとは思えないしね。

とにもかくにも、このゲームの価値と意味が問われるのは今日のカタール戦。1位通過だけが突破出来るレギュレーションに置いて、ホームでのゲームは全て勝ち点3を獲ることは重要。ましてや、後半戦当面のライバルとなりそうなカタールがホームを2戦残しているからね。高い集中力と気迫、そして持ち味を出す勇気を持って臨んで欲しいな。もっと出来る子。

*ひとつだけ気になるのは細かいミス。サッカーはミスゲームなので、全てをなくすことは不可能だけど、出来れば消極的なミスは避けたい。積極的なチャレンジの上でのミスならいくらしても構わない。そういう意味で後ろ方向へのパスが弱くなることであったり、躊躇した上で中途半端なプレーになってしまったりして、相手にスピードアップさせるようなミスを避けたいね。

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このチームには様々なプレッシャーや逆風が掛かっているけど、何とかそのプレッシャーやら逆風をはね返すことで殻を破って欲しいかなー。何となく、今の風潮嫌い。ま、いいけど。素直に、頑張れ。ということでここまで。

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*うおー、スイス戦!やるよ!実は録画ミスったけど!

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September 10, 2007

16mの暗中模索@3大陸トーナメント vs オーストリア

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アタッキング・サードにまで至る過程としては、申し分ない質を示した。このチームのボールを繋ぐ力、攻撃を構成する力の証明と言っていい。

しかし、アタッキング・サードでの「閉塞」病は快方には向かわない。丹念に穴を捜すボールの動きも、意表をついた構成も、足りない要素を補うには至らない。

タレントなのか、タクティクスなのか、意識なのか、16mの暗中模索は続く。

3大陸トーナメント

Austria 0(PK/4-3)0 Japan @ Klagenfurt,AUSTRIA

Sports Navi

日本代表スタメン:GK川口能活、DF加地亮、中澤佑二、田中マルクス闘莉王、駒野友一(→90'今野泰幸)、MF鈴木啓太、稲本潤一"Re:Debut"(→71'中村憲剛"久々のロケット")、中村俊輔、遠藤保仁、FW田中達也(→71'松井大輔"一手への期待")、矢野貴章"何故に?"(→75'巻誠一郎)

オーストリアスタメン:GKペイヤー、DFフクス、ヒデン、ガリクス、プレドル、MFアウフハウザー、スタンドフェスト、サウメル(→86'サルムッター)、レイトゲーブ、FWクルイッチ(→75'ハルニク/→84'プラガー)

EUROを控えた共同開催であるオーストリアとスイスに招かれて実現したこの欧州遠征。刻々と本番までの時間が迫っているだけに相手としては良いゲームとしたいはずで、イイ遠征となる予感満載。第二の母国に帰ったオシムたんもそれなりにリラックス出来るはずだし(ま、黒い噂に色々揺り動かされているみたいだけど)

そんな中での日本のスタメン。初招集となった松井は結局ベンチスタート、アジアカップの流れを汲んだ俊輔・ヤットのポゼッション重視型の組み合わせに。ボランチは阿部勇樹の不在もあってか、稲本が本職で再デビュー。ディフェンスラインに入っての仕事も練習していたようで、確固たる地位を築き上げている阿部勇樹の牙城を崩しに掛かる。高原不在のトップは矢野と田中達也のコンビ。あんまり練習してないとか言う話だったが、思いつきか?

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試合展開

本気度を感じる強いアプローチ、速い切り替え、パススピードの速さ、欧州では中堅クラスであるオーストリアだが、クオリティはなかなか。そのプレッシャーに押されてか、立ち上がりは受け気味となる日本。多少ドタバタした感もあったが、稲本・鈴木啓太・闘莉王・佑二のスクエアは脅かされず。徐々にこのプレッシャーになれると完全に日本がゲームを支配する。

CBの強さ、稲本の逞しい前への強さ、鈴木啓太の広範囲のカバーでボールを絡め取っては、ワイドのスペースをロングフィードで使う形で起点を作る形が目立つが、そこから先が続かない。良い形で起点を作ってもアウトサイドを局面打開出来ず、トップの動きは連動せず、中盤の選手からもラストパスが出ず、様子見的なプレーが多く、結果として直線的な脅威に欠いてしまう。最もゴールに近づいたのはセットプレー、矢野が倒されてゴール中央でのFKを得ると、ヤットが低いボールで壁の外側を巻く形で狙う。ペイヤーはこのボールをセーブするが抑えきれず、このこぼれ球に素早く反応した田中達也がインサイドでファーサイドを狙う!しかし、バー直撃。ビッグチャンスを逃してしまう。

その後も日本ペースは続くが、突破口を開けず。終了間際に素晴らしい連動から稲本のダイレクトスルーパスに俊輔がイイ動き出しで裏を獲って、ボックス内から左足で巻くように狙った決定機があったぐらいで(これはGKに阻まれる)、結局ゴールは奪えず。

後半に入ってもゲームの流れは変わらない。時折チャンスを迎えても決めきれず(闘莉王のフィードに矢野がバックヘッドで流して田中達也がスペースのある状況でラストディフェンダーと1vs1を迎えるシーン、キレのあるドリブルで突破してフィニッシュに繋げたが、角度もきつく態勢を整えきれなかったこともあって枠を捉えきれず)閉塞感は相変わらず。そして、残り20分となったところでベンチが動く。

積極的なボール奪取に奮闘した稲本に代え中村憲剛、田中達也に代えてついにデビューの時を迎えた松井大輔を投入。松井はセカンドトップのような位置に入り、かなりの自由を与えられたように見えた。その松井、中盤ではシンプル、前が空いたら仕掛けるというル・マンでのプレーをそのまま実践。カウンターチャンスに置いても停滞してしまうことが多かった中で、縦へのスピード感を増すようなプレーを生んでいく。憲剛も積極的な攻め上がりを見せ、一本ロケットのようなミドルシュートを左ペナ角から見舞ったが、この二人の刺激があっても日本にゴールはもたらされない。

結局、完全にゲームを支配しながらゴールを奪えなかった日本は、スコアレスでゲームを終える……ってPKやるんだ。オシムたんはいつも通り、ベンチに下がる…あ、ハースだ。

お、俊輔決めた。能活惜しい。

……

ヤットさすがだなー、美しすぎる。

……

あ、今ちゃんやっちゃった。

……

やっぱりなー、佑二重心後ろで浮いちゃうキックになっちゃったね。

ということでPKは負け。

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日本らしいゲーム、と言えるのかな。中盤で完全に優位に立ち、ポゼッションしながら相手を動かし、じわじわと追いつめるように相手のゴールを狙う。優秀なMFが多くいるチームだからこそ可能なタスクであり、これを欧州の古豪(今は……正直なところ第3グループだろうね)相手にもやれるというのは改めて日本の選手達の技術力の高さ、ポゼッションする事においての質の高さを物語っていると思う。

ただ、目的がポゼッションに成り代わってしまったかのように、ボールロストを必要以上に避け続けた結果チャレンジが非常に少ないサッカーとなっているのは相変わらず。この試合でもハイライト映像全てに収まってしまう程ゴールチャンスは少なかった。

ボールを失わないというのはとても理知的で(当たり前だけどボールを持っている限り相手は攻めることが出来ないし、点を獲ることも出来ない)間違っていることではないけれど、これを重視した結果様々な機会を逸している感も強い。ポゼッション重視で起きている弊害を3つ。

・パスターゲットを探しすぎてカウンター時のスピードアップ機会を逸してしまう。

*自らがボールを運ぶという意思が薄く、パスを中心に頭が支配されてしまっているため、パスターゲットがないとすぐに遅攻へと転換して、スピードアップすることをやめてしまう。確かにドリブラー不在の布陣で前にボールを運ぶことを得意な選手というのは少ないから仕方ない部分はあるのだけど、論理的にパスを繋いでカウンターをするというのは、そのための準備がないと難しい。ましてや、多くの選手が自陣奥深くまで戻っている状況でパス中心のカウンターを仕掛けるのは不可能に近い。もちろん、長距離をダイナミックに全力で上がればいいのだけど、それも限界があるし。

・慎重すぎるラストパスセレクトが災いするパスターゲットの動き出し意欲の減退

*これは実際ある問題。最初は動いて引き出そうとする、積極的に、主体的に。でも出てこなければその動きに少しずつ疑念が混じり、本気度の伴った動き出しではなく、様子見の動き出しが多くなる。人間だからね、機械のように全て同じ力でやる訳じゃない、感情が力をコントロールする。俊輔が「受け手主導で」みたいな事を言っていたけど、そのためには出し手が通らないとしても出してあげないと信頼関係はいつまで経っても出来ないと思うよ。

・局面打開への意思の低さ

*言葉の通り、良い形を作っても無理だと思うとすぐにやり直してしまう。基本的に質の高いポゼッションを備えているチームだからやり直して次のチャンスを作る方が理知的な気もするけど、その繰り返しになってしまって、いつまで経っても局面打開出来ずに時間だけを浪費してしまっている。特にアウトサイドに焦点が当たるのだけど、個人に置ける突破をなかなか仕掛けなかった加地さん、駒野だけの問題じゃなく、個人でダメならサポートに入ってもう一度ダイナミズムアクションを生む形を作ったり、更にオーバーラップを仕掛けたりと、グループの仕掛けが出てこなかったことも問題かと(ポゼッションをやり直すためのサポートはあるけれど、突破のためのサポートアクションは少ない)

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これらは選手達の問題でもあるし、方向性を打ち出す監督の問題でもあるのかなという気はする。元々、日本のプレーヤーは局面打開を得意とするプレーヤー以外、余り突破アクションを仕掛けることが少ない。仕掛ければ何かが起こる(起こしてやる)というエゴイスティックな志向よりも、ロストを避けて次のチャンスを作った方が可能性が高いと思ってしまう癖があるのかも知れない。そして、それに輪を掛けるのがオシムが好むフットボールに置いて論理性。確率の低いアテンプトを嫌い、激しく不快感を示す。実際、彼が怒るときは「より高い可能性を備える選択肢がある時に、確率の低い方のアテンプトを選択した時」で、アテンプト自体を否定しているわけではないが、選手達が元々持っているチャレンジングマインドを削いでいる可能性も否定出来ない。

選手を入れ替えれば、これは改善されるかも知れない。俊輔、ヤット、憲剛といったエレガントなパスプレーヤーの数を減らし、松井であったり、功治であったり、水野であったり、家長であったり、梅崎であったり、安田であったり、隼磨であったり、コミーであったり(あ、本音が)、と仕掛けられる素養と勇気を持ったプレーヤーを入れれば、変わっていくはず。ただ、日本サッカーに置ける根本的な深層的な課題とも言える要素。

何かを得るためには、何かを犠牲にしなければ。それこそ、リスクチャレンジ。各選手にはもう一度原点に立ち返って欲しい。

*ただ、僕は日本のポゼッションを全て否定したくはないんだよね。やろうとして出来ないチームは沢山ある。パスを紡ぎ、攻撃を構築するというのは酷く難易度が高く、簡単に出来るモノじゃない。逆にカウンターとかトランジッションというのは相対的な要素があるにしても、組織的な整備さえ出来ればどのチームにでも出来る)それをしっかりと出来るというのは誇るべき要素。そして、何よりも日本にはパスを司る優秀な選手がいる……俊輔・ヤット・憲剛・小笠原………。彼らの才覚を活かすようなサッカーというのはあながち間違いではないと思う。ただ、そんな彼らにもパスだけに執着して欲しくないと言うこと。

*しかし、オシムは何を考えているのだろう。あれだけポゼッションに執着するのは何故なのか。今回、松井を入れるときに、俊輔orヤットと代えなかったことではっきりと執着していることはわかった。他の選手にも俊輔やヤット、憲剛のように攻撃構築出来るようになれと考えているのか(技術の質だけじゃなく、ボディシェイプや判断の質とかを見習え、的な感じで)、それとも彼ら3人によりアグレッシブなプレーを求めてその覚醒を待っているのか(憲剛は元々そういうことが出来るし、ヤットもこのチームに入って長いランニングの量は増えた、俊輔も静と動の動きのギャップを意識したプレーが増えた。ただ、オシムがジェフの時にやっていたようなアグレッシブなプレーをするには足りない、よね。)、その狙いが見いだせない。素直にポゼッションプレーヤーの数を減らして、アタッカーが他の選手を増やせば多少バランスは変わると思うけどね。1トップは高原でも厳しいし。

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選手評は後ほど………。

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ということで、ま、テストマッチだし、色々試行錯誤すればいいさ。暗中模索もこの時期だからこそ。スイス戦でも答えは求めないから、どんどんやろうとしていることを表現して欲しいな。ということでここまで。

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*オシム、今すぐ功治を返してくれ。使わないんだろ?もうイイじゃないか。

*次はオリンピック代表ー。だから代表重ねるなよー、きついって。ユースも書くよー。

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September 08, 2007

Let's La 高円宮杯!!!

*一つ前のエントリーから読むと繋がるよ。

次の第一歩、そして集大成。ユース年代最高峰の戦いのススメ。

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高円宮杯 第18回全日本ユースサッカー選手権大会

Schedule:
Day 1:9/9(Sun)

@ 秋津サッカー場
11:00/グランパスU-18(プリンス東海地区第2代表) vs 市立船橋(高校総体優勝/プリンス関東地区第1代表)←インハイ王者vs昨シーズンのファイナリスト!
13:20/大阪桐蔭(プリンス関西地区第3代表) vs ヴォルティスユース(プリンス四国地区代表)

@ 埼玉スタジアム2002第2グラウンド
11:00/青森山田(プリンス東北地区第1代表) vs 星稜(高校総体準優勝/プリンス北信越地区第1代表)
13:20/レッズユース(プリンス関東地区第5代表) vs 静岡学園(プリンス東海地区第3代表)

@ 西が丘サッカー場
11:00/ヴェルディユース(プリンス関東地区第3代表) vs 作陽(プリンス中国地区第2代表)
13:20/東海大第五(プリンス九州地区第1代表) vs ヴィッセルユース(プリンス関西地区第4代表)

@ 藤枝総合運動公園サッカー場
11:00/コンサドーレU-18(プリンス北海道地区代表) vs 開志学園(プリンス北信越地区第3代表)
13:20/ジュビロユース(プリンス東海地区第1代表/全日本ユース準優勝) vs ガンバユース(プリンス関西地区第1代表/全日本ユース優勝)←全日本ユースファイナル再戦!

@ ひたちなか市総合運動公園陸上競技場
11:00/アビスパU-18(プリンス九州地区第2代表) vs サンガU-18(プリンス関西地区第5代表)
13:20/Fマリノスユース(プリンス関東地区第4代表) vs サンフレッチェユース(プリンス中国地区第1代表)←U-17代表6人!

@ 群馬県立ラグビー・サッカー場
11:00/セレッソU-18(プリンス関西地区第2代表) vs 流通経済大柏(プリンス関東地区第2代表)
13:20/アルビレックスユース(プリンス北信越地区第2代表) vs 広島皆実(プリンス中国地区第3代表)

and more………

JFA 高円宮杯大会スケジュール(PDF)

明日から始まるプリンスリーグのマッチデイ1のゲームを書き出してみました。次の世界大会に向けて、というわけではないけれど、ユース年代最高峰の大会であるこの大会でU-17ワールドカップを経験した選手達に変化があるのか、そしてこの大会を通じて選手達がどのような成長を遂げるのかというのを見てみるととても面白いと思います。

かくいう僕がユースデビューを果たしたのも昨年のこの大会。U-16のアジア選手権でチャンピオンになった選手達を見たくて、秋津まで足を運んだのはよく覚えてます(ま、出なかったけどな)何となく敷居が高そうに見えるかも知れないけど(ま、関東圏以外の人だとちょっときついよね)、行ってみればとにかくわかる。選手達の技術はもの凄い高いし、何よりもこの大会に懸ける気持ちの強さを感じる(各地区の厳しいプリンスリーグを勝ち抜いて出場権を得ている)。年末の風物詩である選手権よりも間違いなくレベルは高い。きっと面白いゲームが沢山潜んでいると思う。

足を運んでみて、実際に目にして欲しいなと。
*だから明日の対戦カードを全部書き出すなんて、もの凄~く手間の掛かることをしたんだから(笑)明日はJ1もないし、J2もナイトゲームだし。

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で、注目チームをいくつか。

*市立船橋高(高校総体優勝/プリンス関東地区第1代表)

激戦の関東プリンスを無敗で優勝、高校総体も優勝と今シーズン破竹の勢いで勝ち進む高校サッカーの雄。堅実な1vs1の対応を備えたロジカルな4-4ゾーンの完成度は非常に高く、ボール奪取後のチーム全体の切り替えの早さも素晴らしい。スピード溢れるアウトサイドプレーヤーを活かしたダイナミックなカウンターはその代表的な形かな。布さんがいなくてもチームの伝統は受け継がれるモノなんだなーと感じたり。ちなみに190cmの大型センターバックの橋本真人はレッズ内定、でかくて強くて、頭も良い印象かなー。でくの坊ではない。でもレッズに行くなんて……、早々出れないのに。

*ガンバユース(全日本ユース優勝/プリンス関西地区第1代表)

こちらは現在のクラブユースで最も強いと目されるチーム。トップチームを彷彿とさせる高質のポゼッションは強い自信と判断の質の高さを感じさせる非常に華麗な代物(特に中盤の選手4枚は基礎スキルが異常に高く、過信がなければ、ミスも少ない。そしてよく動く。だから非常にボールの流れがスムーズで美しい)で、この基盤の上にこの年代では頭一つ抜けた個の技術とアイデアが乗っかる。そこでクローズアップしたいのが以前も書いたけど、トップ昇格も噂される宇佐美貴史。彼の絶対的な能力の高さは生で見たら驚く。スピード(加速能力、といえるかな)、パンチ力(膝下だけの振り抜きでもの凄いシュート撃つ)、技術(柔らかいし、アイデアもある。自分の能力をしっかりと意識したプレーが出来る)、この3つを超ハイレベルに兼ね備えており、間違いなく今大会の注目選手の一人のはず(ちなみに守備は出来ないといって差し支えないレベル。ゲームの中でもムラがあり、本気を出してないようなプレーをすることがある。天才ならでは、かな)もちろんその他でも注目選手は沢山。安田理大(金髪バカ)の弟・安田晃大は全日本ユースのMVP、精力的な動きと繋ぎをこなしながら、兄に似たフォームの突破も仕掛けるチームの心臓。大塚・田中のU-17組もガンバだとイキイキプレーしている感。

*ジュビロユース(全日本ユース準優勝/プリンスリーグ東海地区第2代表)

ガンバには敗れたが、個人能力をオートマティズムに反映するハイブリッドなチーム。U-18代表の山本康裕のミドル・ロングレンジのパスをアウトサイドのスペースランナー達へ展開するトランジッションフットボールが中心。決勝ではリズムを掴む前にガンバに叩きのめされた形になったが、その後のアグレッシブなフットボールを見てもやはりトップレベルであることは間違いない。東海プリンス・全日本ユースのトップスコアラーである押谷のセンスとスピード溢れる動き出しと突破アクション、そして鋭い得点能力が、この大会でも発揮されるのか、上記の山本と同様に注目。

*サンフレッチェユース(プリンスリーグ中国地区第1代表)

毎年毎年天才を輩出する闘将ゴリ率いるクラブユースのトップランナー。今年は未見なので何とも言えないけど(全日本ユースの準決勝を逃したからね、三ツ沢だったのに)、昨シーズン有望だった選手がどのような変化を遂げているのか個人的に非常に楽しみにしているチーム。昨シーズンは既にトップデビューも果たし足場を固めている平繁龍一を核にしたチームだったけど、今年は横竹、中野、そしてU-17日本代表である岡本を中心にしたチームになっているのかな?何よりも気になるのは中野くん。彼がトップ昇格をしないのは驚き以外の何者でもない。サイズ、テクニック、スピード(フィジカルはこれからだけど)、全てを兼ね備えたオールマイティのFWで、現在トップ昇格を果たしたうちの田代も殆ど抑え切れていなかった。あの選手がトップ昇格出来ない理由がどこにあるのか、それを見たい。もちろん、進化を続ける岡本の存在感、平繁の跡を継ぐ横竹の技術力とアイデアにも楽しみ。だけど1戦目は勘弁な。

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そして、Fマリノスユースのこと。てか、ひたちなか遠いよー、3戦連続かよー、と愚痴りたくなるわけですが、高円宮を考えるときに常に頭に浮かぶのは、あの糞暑い鴻巣での第4位決定戦。PK、数的優位、実力差、様々なアドバンテージを抱えながらも仕留めきれず、でも最後の最後に当銘のドラマティックなPKストップで勝ったあの痺れる試合。あの厳しいゲームを勝ち抜いて勝ち取った出場権、やっぱり無駄にしてほしくないし、これを先に、上に繋げていって欲しい。だからこそ、僕は行く。
欲を言えばこのゲームのように痺れるゲームが見たい。

そして僕にとっての最大の注目点は何よりもU-17ワールドカップ組がどのような成長を遂げているのか。某ユース師匠が言うには、「アジア選手権の後にもの凄く仁が伸びた」という証言もあったりと、期待は膨らみます。若く多感な時期だからこそ、刺激的な経験は力にすぐ反映されるはず。彼らはFマリノスユースにとって欠かせない選手達であり、彼らのプレーが勝敗に直結するのは間違いない。彼の成長如何で今年のユースの行方が見えると言っても過言じゃない。

で、ひたちなかに行きたくなっちゃうようなFマリノスユースの注目選手をつらつらと書いてみます(強気)

端戸仁(no.14/FW/U-17ワールドカップ代表)

テレビ番組で衝撃的な素を見せたけど、プレーの特徴は誰でも魅了されてしまうような華麗なテクニック。足首、膝下が非常に柔らかく、独特のテンポのあるフェイクで相手を翻弄し、シュートコースを空けて自らフィニッシュを狙ったり、周囲の動き出しを引き出す。シーズン序盤はなかなか結果が出なかったり、自らのやりたいことと周囲とのリズムが噛み合わなかったり、チームタスクに忙殺されたりと本調子ではなかったが、追いつめられたプリンスの最終盤で真価を発揮し、その能力の片鱗を魅せてくれた。昨シーズン陽介と組んで得点を量産したようなシャドー気味のプレー、そしてあうんの呼吸である学くんとのコンビネーションに期待。攻めが全てのこのチームに置いてエースに課される課題は何よりもゴール。

水沼宏太(no.9/MF/U-17ワールドカップ代表)

精力的な運動量、質の高い判断力、そして類い希なゴールセンス、このチームの連動した攻撃の核であり、このチームのキャプテン。アジアユースの時は右サイドに張り出して、スペースランニングを繰り返すサイドアタッカーだと思ったのだけど、今シーズン見て凄く印象が変わった。足元のテクニックに関しては彼よりうまい選手はいるけれど、彼がこのチームの核となっている理由はセンスと判断の良さ、そして運動量。プリンスでも得点を量産していたけど、とにかく非常にプレーエリアが広く、どこにでも精力的に顔を出して、中盤を動かし、そしてゴール前にもどんどん出てくる。一つのサイドに貼り付けるよりも魅力が引き出されたかな。それと彼のキック力、ずどーん系。思い出すのは雨の小机。長距離を苦にもせず、雨を切り裂いてポスト直撃FK弾(でも、宏太のゴールじゃなかった気がする………)凄い弾道だった。とにかく走ってチームを支えて、チームを勝利に導くゴールを獲って、三菱養和の試合の時みたいに(父親譲りのボレーじゃなくても良いけど)

佐藤優平(no.18/MF)

彼のプレーを見て真っ先に頭に浮かんだのはACミラン、そしてアズーリの心臓、アンドレア・ピルロ。鋭い周辺察知と広い視野、そして繊細かつ精緻なパスセンスはまさにピルロを彷彿とするレジスタっぷり。ただ、彼は自らが動かずボールを動かすだけのような選手じゃない。それがもう一つの特徴である運動量。ピッチ全域をプレーエリアとするかのように、時には自陣深い位置のカバーに走りボールサイドに強烈にアプローチしてチームの危機を救い、時に閉塞した攻撃を突き崩す第3列目からのダイナミズムの発生源となる。印象的なゲームは、プリンス敗退の危険のあった剣が峰、保土ヶ谷での武南戦。ほぼミスなしで華麗に中盤をコントロールする素晴らしいオーガナイズを魅せた。相手がどの辺からアプローチに来るのか、その辺を全て未然に察知して危機を避け、そして空いた所を捉えて切れ味鋭いスルーパスでえぐる。あのコンダクターっぷりは本当に凄かったんだから。後はあれか、フットワーク戦のスーパーミドル。横浜のモダン・ピルロは伊達じゃない、ムラがあるのが珠に傷だけど、パスセンスならU-18代表の山本にも劣らないと僕は思う。

金井貢史(no.7/DF・MF/U-17ワールドカップ代表)

代表では極度の人材難なのかほぼセンターバック、だけど本来はサイドバック(なんだよね?)ただ、センターバック、ボランチとマルチに高いレベルでこなすことの出来るポリバレントなプレーヤー。彼の良さは何よりも抜群の守備センス。獲れると感じたところでは必ずインターセプト、ボールカットするし、最後の最後の水際でのカバーリングはチームを何度救ったか、センスという言葉を具体的に書けば危機察知能力が高く、状況を鑑みた上での判断が非常に正確ということになるだろうか。又、イーブンボールでも身体のバランスが良くフィジカル的にも同年代の選手に対して優位に立っているからか、ぶち当たっても結局彼のもとにボールがあるみたいなことが多い。その辺はツネ様とは違う。又、攻撃参加も得意で、自らも好んでいるっぽい。技術よりもセンス、と言う感じのプレーで良いところに顔を出す事がいい。で、伝家の宝刀を持ち合わせている。これは内緒、ばれたら困るから。とりあえず、先制点はこれでいこう。出し惜しみはなし。

斉藤学(no.10/FW・MF/U-17ワールドカップ代表)

持ったら抜く、抜いたら決める。Fマリノスユースのスーパークラック。とにかく見て欲しい、見ればわかる。

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他にも良い選手は沢山いるんだけどこの辺かなー、高久くんとか榎本くん、岡くん辺りも加えようと思ったけど余りに長くなったので、やめた。でも、みんな頑張れ、超頑張れ。成田くんとか超頑張れ、泣いた分頑張れ。

で、あくまでもこのチームは攻めて勝つチーム。守備的なタクティクスは持ち合わせていないし(整備する気もなさそうだ)、守りきるだけの質もない。だからこそ、攻めて勝つ、点獲って勝つ。ま、言いたいことがない訳じゃないけど(ましてや僕はリアリストだし、選手達が勝ちたいという気持ちを強く持っているのを感じられたから、余計にね)、それで勝ちに行くなら、それでイイと僕は思ってる。それだけのタレントもいるし、彼らがのびのびと、そして華麗なプレーを魅せてくれるからね。ただ、やっぱり前に出るのはリスクがあること、恐怖感がないわけではないと思う(イケイケの時は除く)そんな時に選手達が勇気を持って前に出て行けるように、一人でも多くの人に選手達の背中を押してあげて欲しいなと思います。

何が言いたいかって?ひたちなか来て、応援してあげて下さいって事。

高円宮杯 第18回全日本ユースサッカー選手権大会

GroupE Schedule:
Matchday1/[9/6(Sun)]
11:00/アビスパユース vs サンガユース @ ひたちなか
13:20/Fマリノスユース vs サンフレッチェユース @ ひたちなか

Matchday2/[9/15(Sat)]
11:00/アビスパユース vs Fマリノスユース @ ひたちなか
13:20/サンフレユース vs サンガユース @ ひたちなか

Matchday3/[9/17(Mon)]
11:00/Fマリノスユース vs サンガユース @ ひたちなか
11:00/サンフレユース vs アビスパユース @ 秋津

JFA 高円宮杯スケジュール(PDF)

*正直、あんまりこういうの書くの好きじゃなかったりする、こういうの書くと負けるから。でも、沢山の人に晴れの舞台を見て欲しい。しかも、グループリーグ屈指の好カードであるサンフレとのゲーム。サハラでは悔しい思いをしたし、何とかリベンジして欲しいな。明日は江戸川でサテもあるけど。

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ということでここまで。高円宮、楽しんじゃってはいかがでしょ?てか、久々に学くんが見れるー、楽しみー(本音)

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酷な現実、悲観のない未来@FIFA U-17 WORLDCUP GroupLeague まとめ

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浴びせかけられたシュートは2戦合計40本、それだけ厳しいゲームを強いられた。ナイジェリア戦ではどうしようもない程の圧倒的な力の前に屈し、フランス戦では一瞬のエアポケットに陥った。

圧倒的な力量差を見せつけられて屈した現実は余りに酷なモノだったかも知れない。でも、この経験が血となり肉となる。そんなに悪い事ばかりじゃない、悲観するばかりじゃない。

そして次の舞台へ、いつか来るリベンジのために。

FIFA U-17 WORLD CUP KOREA 2007 GroupStage

Group D/Japan U-17 3-1 Haiti U-17 @ Gwangyang Soccer Only Field,GWANGYANG
Japan:42'T.Okamoto 80'H.Kawano 84'Y.Kakitani
Haiti:71'J.Guemsly.J

FIFA.com

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Group D/Japan 0-3 Nigeria @ Gwangyang Soccer Only Field,GWANGYANG
NIGERIA:21'G.Oseni 31'&82'M.Chrisantus

FIFA.com

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Group D/France 2-1 Japan @ Gwangyang Soccer Only Field,GWANGYANG
FRANCE:68'S.Mehamha 70'E.Riviere
JAPAN:45'Y.Kakitani

FIFA.com

アグレッシブに、スピーディに、そして連動して相手を崩すフットボールは、世界トップクラスの相手を前には表現出来なかった。そして日本で、アジアで眩いばかりの煌めきを放った個の才能も完全に封じられた。そしてアジアの比ではない身体能力、技術、スピードに、圧倒され、攻められ続け、撃たれまくり、そして破綻した。これが突きつけられた現実であり、受け止めなければならない現実でもある。

でも、僕はこれで良かったと思う。もちろん結果を出して欲しかったし、自信を持って帰ってきて欲しかったのが本音。ただ、このチームが怯えて縮こまり、よそ行きのサッカーをせず(結果として押し込まれた事は別にして)、自分達でやろうとしたことを表現しようとした結果として、こうなった事に関して非難をするつもりは全くない。城福さん含めてね。やろうとして出来なかった、その否定は決してネガティブなモノだけではないと思うからだ。

ナイジェリア戦。彼らの脅威であった身体能力は余りに圧倒的でインパクトがあったけれど、彼らの技術レベルの高さ、組織としての質の高さ、そういった要素でも明らかに差があった。一つ一つのパススピード、それを正確に柔らかく止めるコントロール、単純なスピードだけではないトレーニングされたオフ・ザ・ボールの動き出しの早さと正確さ(速いパススピードの中で次の流れをイメージした動き出しを起こす、サポートアクションであったりダイナミズムアクションを起こす)、そしてロストの後の切り替えの早さとアプローチの本気度。本来こういった要素で世界との差を埋めていこうとしたチームがこういった要素でも後塵を拝していることを考えれば、日本がすべき事はまだまだあると思う。

そして、フランス戦。完全にゲームを掌握されながらも、しっかりとグループで、個人で対抗し、踏ん張ることが出来ていた。しかし、一瞬の隙での2失点。これが何を表すのかと言えば、日本の選手とフランスの選手のサッカーに対する造詣の違い。日本からしてみたら「エアポケットに嵌った」「気落ちした」そんな現象が起きたということで次は集中しよう、で済ましてもイイかも知れない。しかし、フランスの選手達はその隙を見逃さずに一気に畳み込み、そして数分の間に逆転に持ち込んだ。もっと言えば、ショッキングな失点の後にもすぐに精神的なリカバリを果たして(ハーフタイムを挟んだけど)、後半の猛攻撃を生んだし、日本のように続けざまに失点を重ねるような弱みを見せなかった。フランスが酸いも甘いもかみ分けたフットボールネーションであり、プレーヤーもリーグ・アンでトップデビューを果たしているプレーヤーが揃っていた。そんなところに若い選手達であろうと内面的な要素が成熟しているのかも知れない。そして、日本のフットボールはまだまだ歴史はまだまだ浅く、様々なモノに縛られていて、成熟するには環境が揃っていない。でも、これも学べることである。

世界との対峙の中で、まだまだ上積み出来る部分、しなければならない部分というのが沢山見えたと思う。そして、その課題を解決出来たとき、日本はもっと先に進めるのではないかな。ナイジェリアのパススピードが日本にもあったら、もっと日本は自分達が表現しようとしたことを表現出来ていたと思うし、フランスの選手達に芽生えていた内面的な成熟がなされていれば、次に同じような状況に立たされたときグループリーグを突破出来る。そう考えたら、この余りに厳しい現実も素直に受け止められる。

僕は日本の選手達が持っている才能を信じている。足りない部分を補い、持っている才能を磨けば、もっと良い選手になると思うし、世界と伍していけるプレーヤーがどんどん出てくると信じてる。そして、今度こそ表現しようとしたことが表現出来るような力を備えることになっていくと思う。だからこそ、この厳しくて酷な現実を受け止めて、更にうまくなって欲しい。

そして、次の舞台はすぐそこに迫ってる……(伏線)

つづく。

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*代表戦?まだ見てないから、もう少し待って下さいな。ちなみに後二時間後にもう一個更新するから、それくらいになったらF5アタックを仕掛けてみて下さい(笑)

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September 05, 2007

一年越しの恋人 -日本代表、欧州遠征メンバー発表に寄せて-

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日本代表監督の責を担うことになった賢者は就任直後に一人の個人名を口にした。

「松井大輔」

海を渡り、日本でプレーしていた頃の自己愛的なテクニシャンからモダンフットボールへの順応を果たすことで、フランスのフットボールに馴染み、ポジションを掴み、着実な結果を残して「ルマンの太陽」と称されるまでに変貌を遂げた彼に、大きな期待を寄せていたのは紛れもない真実だろう。

しかし、この1年、彼の名前がリストに載ることはなかった。彼自身、昨シーズンは怪我や不調、チーム内での使われ方、居場所に悩まされたこともあり、仕方なかった側面はあるにしても、やはり遅いと言わざるを得ない。すでにチームはアジアカップを経て、更なる強化・熟成のための第2段階に進もうとしているのだから。

それでも、このタイミングで彼の名前がリストに載った。しかも、新シーズン、素晴らしいスタートを切った彼にとって、時差も移動距離も少ない最高のタイミング。新たな可能性を見いだそうとするチームにとっても「一年越しの恋人」の参戦には嫌がおうにも期待は高まる。

「ヒーローは遅れて現る」

華麗なるアーティストには華のある登場がよく似合う。さあ、変えてくれ、魅せてくれ。

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*本当に選ばれて良かった。もしかして忘れてしまったのでは(notボケ)ないかと思ったけれど、タイミングを伺っていたのかな。本当に調子が良さそうだし、昨シーズン見られた停滞気味のプレーから脱却した感があるだけに、このタイミングで存在感を示して欲しいところ。

*実際彼に何を求めるかと言ったら、とにかくアタッキング・サードでの質という部分。攻撃構築を担えるタレントは揃っているけれど、直接的な脅威となれるタレントを欠いていた事で閉塞感を抱えていたチームにとって、彼のようにゴールに近いエリアで局面打開なりチャンスメイク出来る存在が足りなかった。意欲的かつ流動的に動き出す意識の高さがバイタルで輝けば、今抱えている閉塞感を打ち破れる可能性があるのではないかと思う。ラストピース、ではないだろうけど、彼に掛かる期待は大きい。

*とは言っても、まずはチームのスタイル、そして周囲の選手との相互理解を深めていくことから始まるのは当然のこと。順応出来なければ、期待されているとはいえ、あっさりとその場から退場させられる可能性も充分あるから、その辺は松井がどれだけ欧州で戦術理解度を高めてきたかが試されるかも。それと日本人プレーヤーのリズムに乗れるか(リーグアンとJでは又違うリズムだと思うからね、日本の方が早いよ、ゲームのリズムは)も気になる部分。コンビネーションに関しては、彼を知るプレーヤーがこのチームには多くいるけれど、日本でプレーしていた頃の彼と今の彼は全くと言っていい程違うプレーヤーなだけに、余り昔取った杵柄は当てにならない気がする。この辺が懸念ポイントかな。ま、どんなことにも初めがあるのは当然なことだけど。

*で、注目すべきは彼を組み込んだ上での布陣だよね。オシムたんは相対的な要素も決して軽視しないだろうし、彼自身第二の故郷とも言える地で無様な姿をさらすことは望んでいないだろうから、相対的な要素を普段以上に重視する可能性もあるけれど、前回の3トップ気味の布陣が松井にとっては一番プレーしやすいのかな?高い位置でプレー出来るし、プレーの自由度も比較的高い(もちろん守備貢献は求められるけどね)で、組み合わせ(競争とも言える)も興味深い。以前懸念していた俊輔との共存があるのか、それとも彼が俊輔との競争にぶつけられるのか、Jで最も優秀なプレーヤーとして絶大な信頼を勝ち取っているヤットの処遇はどうなるのか、オシムの薫陶を受けた羽生や山岸との比較はどうなるのか、そして俺たちの功治との久々の邂逅があるのか……などなど、気になることは多すぎる。ま、一つ言えるのは変革を求められるこのチームに大きな刺激となるのは間違いないはず。

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*で、その他気になること。佑二と功治のコンディション。佑二も功治もはっきり言って連戦による勤続疲労は相当なもの。移動の疲労もあるだろうし、この遠征で更にダメージを受けてしまうと、本当に深刻な事態になりかねない。オシムは空気読まないし(読んでいるけど)、佑二も功治も真面目だからなー。その辺はもの凄い心配。てか、憲剛とかヤットとか加地さんもかなり疲労が来ていると思うし、彼らも心配。

*ディフェンスはどうするのかな?オーストリアは勉強不足でどうしてくるのかわからないけど、スイスは強烈なゾーンに特徴を持つ非常にシステマティックかつロジカルなチーム。そういう相手に対して、運動量と意識の勝負を仕掛けるというのは良い経験になると思うのだけど、一歩間違えば破綻しかねない。マンツーマンは正直怖い……。相手のカウンター速いよ。

*阿部っち不在も気になるね。高い戦術眼と高いセンス、そしてオシムの意思を把握するプレーヤーとしてこのチームの一つの幹である相対的柔軟性を支える存在だっただけに、彼の不在がチームにどのような影響を与えるのかは気になるところ。ただ、個人的には五輪代表などを見ていると相対的な要素を重視すぎて、自分達を見失っている感もあるので、普通にやるのも悪くないんじゃないかと思ったり。

*追加招集となった5人の招集基準については、ま、基本的に納得いっていない。何のために分割したん?何のために延長したん?(延長はわからなくないけど、高原でしょ)巻も矢野も寿人も達也も点を獲らなかったし、そんなにイイパフォーマンスだとは思えなかった(強いて言えば寿人が猛犬とのイイコンビを魅せていたぐらい)最初から継続性とかを重視して決めるのならそのまま選べばいいじゃないって感じするんだけど。選手も人間、モチベーションを恣意的に高めて臨んだにも関わらず、結果としてこういうモノを示された後には必ず失望がついて回る。てか、播戸が気の毒、彼自身納得いかないでしょ(ま、嫌いなんだけど)個人的には今回の招集にふさわしいのは播戸と田中達也だったと思うけどね、そしてオーシ。

てか、オーシね、何故呼ばない、日本人得点王ですよ?奥さん。結果だけじゃなく、中身のパフォーマンスに置いても今のオーシが巻や矢野貴章に劣っているとは思えない。ポストワークに関してははっきり言って雲泥の差(技術的な側面に置いては)、守備貢献も彼ら程スピーディではないけれど運動量豊富に出来るし、それを継続して頑張ることが出来る、これに関してはオシムの見識眼を疑いたくなる。ま、本人が気にしていた年齢的な側面もあるのかも知れないけど。てか、試合見てるなら、功治も佑二も疲れてるの分かってるはずなのに、何故に呼ぶのと思ったけどなー。爺ちゃんはマリサポなのに何故にと思ってしまったよ。嘉人も見たかったなー。

オーストリア遠征 日本代表メンバー

監督:イビチャ・オシム
コーチ:大熊清
コーチ:小倉勉
GKコーチ:加藤好男

GK:
川口能活(ジュビロ)
楢崎正剛(グランパス)
川島永嗣(フロンターレ)

DF:
田中マルクス闘莉王
坪井慶介(共にレッズ)
中澤佑二(Fマリノス)
加地亮(ガンバ)
駒野友一(サンフレッチェ)

MF:
橋本英郎
遠藤保仁(共にガンバ)
鈴木啓太
阿部勇樹(共にレッズ)途中離脱
山岸智
羽生直剛(共にジェフ)
稲本潤一(アイントラハト・フランクフルト/GER)
今野泰幸
中村憲剛(フロンターレ)
松井大輔(ル・マン/FRA)
中村俊輔(セルティック・グラズゴー/SCO)
山瀬功治(Fマリノス)追加招集

FW:
巻誠一郎(ジェフ)追加招集
矢野貴章(アルビレックス)追加招集
佐藤寿人(サンフレッチェ)追加招集
田中達也(レッズ)追加招集

Schedule:
9/7(Fri) 27:30KickOff/vs Austria @ Klagenfurt,AUSTRIA
9/11(Wed) 27:15KickOff/vs Switzerland @ Klagenfurt,AUSTRIA

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ま、基本的には楽しみですよ。好きなプレーヤーが一同に介すという意味でも、強いチームとやれるという意味でも、そして何よりこのチームのベクトルがどのように定まっていくのかという要素を見定める意味でも、とても興味がそそられる。この遠征に関しては結果よりも中身、その辺を重視してみていきたいなと。とにもかくにも、怪我のないように。ということでここまで。

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September 03, 2007

真摯に受け止めて@J1 第24節 レイソル vs Fマリノス

夏休みの最後に沢山の宿題をもらいました。

積年の課題、個人の課題、チームの課題、勝っているときには見えなかった事が沢山見えた。それ、全て宿題。

これを一つずつ消化して、又リスタート。

それにしても、悔しいなぁ……。
*僕の理想に近い勝ち方をされちゃったんだよね。劣勢を凌いで凌いで、ハンドとか、オフサイドとか、オウンゴールとか、相手の後悔してもしきれないようなとんでもないゴールで勝つ。ゴールの時間帯だけが理想にそぐわないモノだけど(僕の理想はロスタイムのラストプレー)。どっちにしても、悔しい、きー。

2007 J.League Division1 第24節

レイソル 1-0 Fマリノス @ 国立競技場「真摯に受け止めて」
Reysol:0'OwnGoal

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、中澤佑二"やっちゃった事は仕方ない。でも謝らないで、お願いだから"、栗原勇蔵"後継者にはほど遠い"、小宮山尊信、MF那須大亮"意地の好パフォーマンス"(→81'上野良治)、吉田孝行(→46'清水範久"ラッキーチャームもこれまでか")、マルケス"守備の分の攻撃力は見せれず"(→68'山瀬幸宏)、山瀬功治"エースの悔恨"、FW坂田大輔、大島秀夫

レイソルスタメン:GK南雄太、DF藏川洋平"圧力に屈さず"、古賀正紘"パーフェクト"、小林祐三"パーフェクト"、大谷秀和、MFアルセウ、山根巌"お目付役として、起点として"、菅沼実、太田圭輔(→84'谷澤達也)、FW李忠成(→70'佐藤由紀彦"2戦連発だけは阻止")、フランサ"ダイレクトコンダクター"(→89'北嶋秀朗)

薄曇りもあってか過ごしやすい気候に秋の気配な国立競技場。日立デーと言う事もあってか、レイソルサポも日立を全面に立てるような演出。そして、スタジアムには多くの日立社員さんが詰めかけたらしく、彼らの手を借りてマスゲーム。うーん、レイソルは演出上手。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスは出場停止となってしまった河合に代わり那須がアンカー。その他の変更点は前節好プレーを魅せたマルケスのスタメンが継続され、又前節はベンチで90分過ごした吉田をスタメンに復帰、結果として幸宏が押し出される形に。久々に乾がベンチ入りした事には少々喜び。対するレイソルは、体調不良だったらしい大谷がスタメンに戻り、現状のベストメンバーか。リーグ最少失点の堅牢な守備力は相変わらずで、再開後はFマリノス同様に負けなし。好調なチーム同士の対戦に好ゲームの期待が掛かる。

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試合展開

さらっと。

・ミスとセルフジャッジから李に右サイドを破られると、佑二がクロス処理を誤ってオウンゴール。何と開始40秒。

・このゴールで早々にカウンターモードに移行するレイソル。Fマリノスは迎撃体制を整えたレイソル守備陣を突き崩す事を求められる展開に。

・しかし、そのスタートから苦しむ。バックラインからのビルドアップに対してレイソルアタッカー陣がプレッシング、工夫と決断を欠いたボール回しではそのアプローチをいなす事が出来ず、ノッキング頻発。何とか高い位置にボールを運んでも、エースの功治は山根に完全に警戒されてなかなか攻撃に絡めず、打開を期待されてボールの集まったマルケスは粘り強い相手の対応を前にクロスすらなかなか上げられない。そして水際ではレイソルディフェンスの執念にも似たブロックが冴え渡り、シュートすらまともにゴールに飛ばない。いいようもない閉塞感に包まれる。

・時折繰り出されるカウンターに冷や汗。完全にチームの型として定着しているワイドプレーヤーのダイナミックなスペースランニングをピッチを切り取るようなフィードで使う形、そしてカウンターに出れないときは魔法使いフランサが卓越な技巧と華麗なワンタッチプレーで攻撃を演出する形には恐怖感。ポゼッションを握るFマリノスよりオープンな攻撃を展開するレイソルの方にフィニッシュの機会が多く生まれるのは、皮肉な結果。

・後半に入って、ここの所お決まりとなりつつあるジローを吉田に代えて投入。そのジローが広範囲に渡って精力的に走り回る事で前半に比べて攻撃は活性化されるが、相変わらず集中力高いレイソルディフェンスはボールサイドで厳しいディフェンスは隙を見せず。

・前半完全に功治を抑え込んでいた山根のマーキングに緩みが見え始めて(人を見るのではなく、ボールサイドへのアプローチに比重を置いたのかな?)、功治がバイタルでフリーとなるシーンが出てくる。サイドで起点を作り、ディフェンスラインがトップに引っ張られるように下がる事で空いたバイタルのスペースで受けて、というパターンからチャンスを見いだすが、相手の裏をかくフェイクからの突破でボックス内に入りフィニッシュに繋げたシーンは南がストップ、何度か訪れたミドルシュートはディフェンスのブロックに合ったり、枠を大きく外れたりとゴールは遠い。

・高い位置に張り付くマルケスから中盤でプレーする幸宏に代わった事でノッキングは多少改善、しかし、ボールサイドでの激しいプレッシャーもあって局面打開もままならず。那須→上野という最後のカードも全くと言っていい程効果を生まず、頼みの綱のセットプレーも火を噴かず。最後までレイソルディフェンスの攻略法は見いだせずにそのままタイムアップ。試合開始と同時に負ったビハインドを最後まで引きずる形で12戦ぶりの勝ち点0となった。

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結果に関してはFマリノスがしてはならないミスを犯し、それをリカバー出来るだけの攻撃の質を持たなかった事、レイソルが集中力を保って高い質のディフェンスをした事が相まってのこと、こればっかりは仕方がないし、早野監督の言葉を借りれば「真摯に受け止める」だけのこと。

そして、「真摯に受け止めた」上で考えるべき事は、このゲームで露見した課題3つ。一つずつ。

・積年の課題

世界共通とも言える悩みだけれど、自由にプレー出来るスペースを消しながら、強固なブロックを形成するディフェンスをいかに崩すのか。これまではある程度スペースのある状況で、スピーディなボールの動きと複数選手によるダイナミックなオフ・ザ・ボールの動きが重なり合った事でイイ攻撃を展開出来ていたけれど、その前提条件として前方向に勢いを出すだけのスペースがあっての事。このゲームではビルドアップの時点でボールの流れを淀まされ、スペースを消された状況では前が詰まってダイナミックなオフ・ザ・ボールの動きも生まれなかった。

ただ、以前と違うのは、相手を崩すための工夫をする(ポストを絡めたダイレクトプレーとかね。相手がついていけない速い流れを生みだそうとしていた)、局面打開を計る(マルケスの左サイドでの奮闘、成果は乏しかったけど相手にとっては怖いプレーだったはず)、相手を引き出す(空いたら、機会が来たらミドルという功治や那須の意識)という意味ではかなり努力をしているように見えたし、決して意図のないプレーではなかった。ただ、結果を見てもわかる通り、それでも結果に繋げるまでには至らなかった。中身を見ても、プレーの精度であったり、頻度という面では物足りなかった。それは真摯に受け止めなければならない。

セオリーはあっても、明確な解決方法などないし、一朝一夕には行かないけれど、この進歩を結果に繋げられるように更なる研鑽が必要かな。個人的には自己犠牲的なスペースメイクであったり、デコイとなる動きがあるとイイかなと思う。

・個人の課題

・勇蔵。このゲームで最も悪かったプレーヤーは勇蔵だと思う。理由は、攻撃の質を求められるゲームで最もブレーキとなり、リズムを失わせる要因となってしまったから。細かい部分でもの凄い怠惰なプレーをしている。それがビルドアップ。とにかく頭が動いてない、次を考えていない。ボールが来てさてどうしようと足をべったり止めて周囲の動きを待っていては効果的なビルドアップなど望めないし、高い位置から仕掛けてくる相手にとっては格好の標的。ボールが来る前の頭と身体の準備(頭は次のイメージ、状況を把握し、予測しておく事で次のプレーが速くなるし、スムーズになる。身体はそのためのポジショニングやボディシェイプを意識して、もらえる位置に主体的に動く。ほんの2~3m動くだけで全然違う)、そしてボールが来てからもより積極的なプレーする、高い意識を持って欲しい。正直意識低すぎ。てか、コースを消されていてもちょっとの工夫と自信があれば通す事は可能。「あ、だめだ」でやり直す事はセーフティだけど(必ずしも間違ってはいないよ、もちろんね)、その躊躇が一つのチャンスを潰してる。低い位置のプレーヤーだから軽率なミスもダメなんだけど、決断のないプレーも同価値で良くない。チームで狙っている事は何?リスクを冒して攻撃的に攻める事でしょ?その意識はセンターバックも同様。とにもかくにも頭が動かせ。守る事は出来るんだから、次のステップに進もう。じゃなきゃ、単なる強い選手で終わっちゃう。マツの後継者なら、こういう部分でも進化して欲しいな

・隼磨とコミー。前に行く事は構わないし、彼らのオーバーラップは大きなFマリノスの武器。ただ、チームがどういう状況なのかというのを考えてポジションを獲って欲しいかな。ディフェンスラインがビルドアップで苦しんでいる事を考えたら、もっと低い位置でゲームを作る貢献が欲しい。那須が下がって、佑二と勇蔵がワイドに開く形で押し上げてもらっているけれど、それでダメならボールの流れを演出するためにもっとボールに絡んだほうがイイ。ましてや何人も抜ききる程のスペースがないから、前が詰まっている状況では、空いてくるタイミングを見計らってのランニングの方がチャンスを作れた可能性は高い。何本も上下動出来るプレーヤーだからこそ、その距離を惜しまずに状況を考えてプレーして欲しいかな、高い位置に上がるだけが脳じゃない。ポゼッションに置いて比較的自由にボールが持ちやすいサイドバックは重要な起点。チームのバスで流れているらしいリーガを見てもそうでしょ?隼磨。

・坂田にとっては自分の活かせない展開、といったらそれまで。何度も書いてるけど小さいスペースでいかに自分の瞬発力を活かすスキルとイメージを持つか。こういう厳しいゲームで点を獲ってこそストライカー。オーシが厳しいところでゴールを獲ってるのはタイプだけの問題じゃない。技術は練習でしかないけど、イメージは今すぐにでも出来る。狙いを持って動き出す事で、チームにとってももたらす効果は大きいはず。それこそ坂田が今身を粉にして頑張ってくれているプレッシング同様にね。この課題を解決すればもう一段上のFWになれる。だからこそ、スペース消されたらフリーズはもう卒業して欲しい。

・那須。ディフェンスに関しては花丸あげたくなるぐらい良かった。フランサへの強烈なアプローチを含めたボール奪取の回数の多さは、河合にも勝るとも劣らない影響力だったと思う。鬼気迫ると言ったら言い過ぎかも知れないけど、このチャンスに那須の意地みたいなモノを感じられた。ただ、まだ差はある。それが攻撃を組み立てる意識。河合はもっとダイナミックにボールを動かす。精度を欠くシーンも少なくないけど、とにかく思い切って決断してチャレンジするパスを出す。那須はどうだったかな?その辺は河合も最初そうだったから、現時点で劣っているというのは酷かも知れないけど、ね。相変わらずボールホールドの場面でドタバタするなど、彼の中にまだ恐怖感は残っている感じもあるけれど、意識して欲しいのはこのポジションでより質の高い攻撃構築をする事がチームにとってとても重要な意味を持ってるという事(功治を下がらせずに高い位置に押し上げる)充分対抗出来る質を持っているというのは示せた。後は那須の意識次第。向上心の塊なら、やってくれるよね?

ま、かなり書いたけれど(しかも好き放題)他の選手含めてまだまだあると思う。でも、それだけまだまだうまくなる可能性があるという事。これも又一朝一夕に克服できるモノではないと思うけど、選手達が成長したらそれだけチーム力が上がるのは間違いない。あんなにパスの繋げなかった、攻撃のダメなチームが今こうなっている事を考えたら(この試合は……だったけど)、そんなに夢物語じゃないと思ってる。頑張れ、みんな、超頑張れ。

・チームの課題

もの凄い曖昧なくくりだけど、これはチームとして取り組む課題として。引かれる云々は別にして、今の攻撃はスペースを勢いと連動で突き破れる時やうまく攻撃構築出来たにスムーズに流れた時の攻撃に関しては余り注文がない。それだけ質の高い攻撃だし、着実に積み上げてきた成果として良いプレーが表現出来ていると思う。ただ、流れを止められてしまったときに、前に行ったは良いけどさてどうしよう……という感じになってる事が目につくようになった。特に相手ディフェンスラインの前にアタッカー大半が並んでるみたいな感じになって、展開閉塞というのは結構多い。

実際、一人一人が動き出して前方向でボールを引き出そうとした結果、出てこなくてそうなってしまったという感じなんだろうけど、そうなったことは仕方ないとして(てか、動き出すのはいいこと、絶対継続、なくなったら逆戻り)、その先が必要かなーと。前方向ではない形でも選手達が動き出して、攻撃を組み立てられる様になって欲しいかなと。チームとしてのベクトルが逆になるし、より柔軟性とイメージの共有が大事になるのでより難易度は高くなると思うのだけど、一方通行だけではいずれ限界が来る。自分達がやりたいことを出来るとは限らないというのをこのゲームで味わされたばかりだからね。

ま、その具体的な言葉にすると難しいけれど、引き出す動きでスペースメイキングとなる動きをすること、その中で縦のギャップを作ること、引く動きと連動して後ろから押し上げるプレーヤーが出てくること、そういうプレーを組み合わせる事で一度詰まった状況からチャンスを作るというプレーが出来るかなーと。幸いFマリノスには優秀なポストワーカーもいるし、選手達には積極性が溢れてる。だからこそ、こういう応用も可能になってくるのかなと。

ま、幅を求めるには少々早い気もするけれど、先鋭化すればする程こういう形が生まれてくることは考えられるので、先を見据える上での一例として、なんて。もちろん、地に足を着けて、一つの方向性を見定めた上で進んでいくことが大前提、だよね、早野監督。(←最近監督と呼ぶことにした)

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色々書きましたが、負けゲームを糧にして、更にイイチームになって欲しいと強く思ったので、書いてみました。それぐらい悔しいゲームだったし、無駄にしちゃいけないゲームだと思うからね。ま、あり得ないオウンゴールに相手のディフェンスのパーフェクトっぷり、余りに神様がそっぽ向かれた日だから、さらっと忘れて気分転換して、又次頑張ろう!でもいいけどさ(←台無し)

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ということで、久々の負けだけど、悔しくはあっても凹んじゃいないよ。なんだこのポジティブっぷり、よくわからん。とにもかくにも中断期間、選手達はしっかり身体のケアしてビッグ2連戦に控えて欲しいな。一番休んで欲しかった功治と佑二はずる休みじゃなくて、せっかく行くんだから代表で良い経験してきてな。怪我だけは注意!ということで今日はここまで。

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*ちょっとだけレイソルのこと。やっぱりイイチームだなー。彼らの言葉を借りると「押し込まれすぎた」と言うことだけど、押し込まれてても組織は最後まで崩れることはなかったし、何よりも水際の読みとポジショニング、そしてそれを最大限まで研ぎ澄ませる集中力はまさに「参りました」のレベル。本当に素晴らしかった。特に古賀・小林祐三のセンターバックコンビ、そして山根ね。アルセウはいらないミスもあったから、ちょっと落ちるけど、このスクエアの危機察知能力の高さはもうお手上げ、このクオリティのグループディフェンスを維持されると厳しい。藏川も玉際凄かったし、穴が空かなかったなー。アタッカーがちょっと元気なかったけど、それでもあのアウトサイドを一発のフィードで使うカウンターは鋭すぎ。隼磨もコミーもああいうフィードに対しての守備はあんまりうまくないから(ましてやMFの対応は怖すぎる)マリにとっては辛い攻撃だったなー。頻度が少なかったから良かったけど、もし沢山やられたら日立台の二の舞になってたかも知れん。どちらにしても、相手のゲームプランに嵌め込まれたということだよね。完敗、しゃーないわ。

*フランサは那須が頑張ってくれたから前回のリーグ同様ある程度は効果を薄めることが出来たけど、それでもうまいなー。本当にうまい。あれだけ周囲をシンプルに使えたら、回りは動き出さざるを得ないよね。ボールを動かすことをこれだけクリエイティブに出来るというのは凄いこと。ちょっとだけ妄想、ガンバでやってみて欲しいなー、フランサ。もの凄いファンタスティックなプレーが見れそう。直接的な脅威は減っちゃうかも知れないけど。って、西野の次にフランサじゃレイソルの人が怒るか。

*レイソル戦は何故か嫌がらせを受けるんだよなー。両方ともバックのアウェイ側だったんだけど、日立台でも、今回国立でも最前列。嬉しい人には嬉しいんだろうけど、僕には良い迷惑ー。結局自由席の一番高いところから見ましたよ。今度から席選んで買おうっと。ちなみにポスターは持って帰ったよ。つか、アルセウも鈴木達也も南もいらない、フランサの1ショットで良かったのにー←魅了されてる

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September 01, 2007

ロジックを越えて@J1 第23節 Fマリノス vs サンフレッチェ

ロジカルな側面から見れば、「完敗」に近いゲーム。

中盤の数の違いはそのまま数的不利となってピッチ上に現れ、潜在的な弱点が日の目に晒される。顔を背けたくなる程、頭の痛い展開だった。

しかし、それで終わらない。チームは前に進んでる、逞しくなってる。

2007 J.League Division1 第22節

Fマリノス 2-2 サンフレッチェ @ 日産スタジアム「ロジックを越えて」
F.Marinos:19'大島秀夫 71'田中隼磨 Sanfrecce:12'森崎浩司 36'柏木陽介

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"反省は次に"、DF田中隼磨"待たせたな"、中澤佑二"蝕まれるパフォーマンス"、松田直樹"フォア・ザ・チームの忍耐"、小宮山尊信"試練の時"、MF河合竜二、吉田孝行(→46'清水範久"元気のスイッチ")、山瀬幸宏(→62'マルケス"鰻系チャンスメーカー")、山瀬功治、FW坂田大輔(→85'ハーフナー・マイク)、大島秀夫"覚醒のオーシ"

サンフレッチェスタメン:GK木寺浩一、DF森崎和幸、イリアン・ストヤノフ(→82'高柳一誠)、槙野智章、MF戸田和幸、青山敏広、駒野友一、服部公太、柏木陽介(→88'吉弘充志)、森崎浩司(→78'桑田慎一郎)FW佐藤寿人

ダービー以来の日産スタジアムは、いつもの風景。非日常の祭りが終わり、日常が帰ってきた。観客動員を増やすという事の難しさを感じながらも、普段の日産スタジアムに戻ってた事には安堵感も感じたり。そんな日常に戻った日産スタジアムに迎えたのはサンフレッチェ。連勝の勢いを駆り、連勝を伸ばしたいゲーム。

そんな中でのスタメン。サンフレッチェはエース・ウェズレイが出場停止、そして守護神下田も不在とセンターラインの重鎮二人を失う苦しい陣容。しかし、夏のマーケットで獲得したイリアン・ストヤノフがついにスタメンに名を連ね、戸田を本来のボランチに戻す形にマイナーチェンジ、厚みのある中盤6枚に不気味な匂い。対するFマリノスはここ最近のスタメンと変わらず、大分出張に赴いた功治と佑二もスタメン。

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試合展開

功治のミドルが火を噴くなどイイ立ち上がりを見せたかに思われたFマリノスだったが、思わぬミスで出鼻を挫かれる。シンプルに裏を狙うロングフィードに対して、佑二が目測を誤って後ろにそらしてしまったことから生まれたピンチ。そこに相まって哲也のポジションも悪くこのミスをカバーしきれず、佐藤寿人に拾われるとエンドライン際から折り返され、これに森崎浩司が詰めてあっさりと先制点を献上してしまう。久々のビハインドを背負う展開に、嫌なイメージ。

ビハインドをはね返そうと動きが活性化するFマリノスは、連動した動きとダイレクトプレーのリンクしたイイ攻撃を生み出すなど反撃するが、それは一時。サンフレッチェの枚数の多い中盤に出所を消され、常に複数で囲い込まれるなど、なかなかゲームを優位に進めるまでには至らない。しかし、優位は握れなくても培ってきた共通理解とコンビネーションを実に繋げる。クリアされたボールを再びゴール前に送り込むと、オーシがストヤノフに競り勝ち、そこに連動していたのは坂田。オーシの裏に入りディフェンスを背負いながらボールを収め、2タッチで走り込んだオーシへリターン、そしてオーシは軽いファーストタッチでコントロールし素早く押し込んだ!坂田とオーシの高い共通意識が生んだゴール、さすがに長く組んでるだけあるね。ここの所更にそのコンビネーションは良くなってる、いいよいいよー。

このままの勢いで一気に逆転といきたいFマリノスだったが、そんな思いとは裏腹に劣勢に立たされていく。上記のサンフレッチェの組織的ディフェンスがFマリノス攻撃陣を抑制し、守備時は佐藤寿人をディフェンスラインの裏をシンプルに狙うという戦略が嵌り、Fマリノスは自分たちのリズムでゲームが出来ない。そして、受動的な守備を強いられるとイイ距離感と多数の選択肢を持つポゼッションを制御しきれず、引きつけられてはサイドのスペースを突かれるという悪循環。駒野に再三左サイドに生まれるオープンスペースを突かれ、中と外のケアで駒野につききれない幸宏、バイタルを動く柏木・森崎に中に引きつけられるコミーにとっては解決策が見いだせない。

そして、劣勢の中で又も生まれるミス。右サイド、佑二が引っ張り出される状況の中で柏木の溜めてからのパスで佐藤寿人に打開されると、先制点のプレー同様に森崎浩司へとグラウンダーのクロス。コミーが何とか直前でカットするもこのクリアが中途半端、このクリアボールを柏木に決められて再びビハインド。きっちりとしたクリアが出来なかった事が直接的に失点に繋がってしまった訳だけど、中盤での守備が全く機能せず、バックラインも振り回されてしまったとなれば、必然の展開だったのかも知れない。結局、前半はこのまま。

後半に入るタイミングでグランパス戦ゲームが好転するきっかけとなったジローの投入を今節も踏襲。アグレッシブにプレーするメッセージをチームに発信すると、選手達がそれに応える。ロジカルな面で良くなったという事はないし、打開するような変化があったわけではない。しかし、よりアグレッシブに、より前への意識が高まる事でチームに勢いが生まれ、その迫力がサンフレッチェからリズムと優位を奪い去った。
*これは本当に不思議。同じ事をやろうとしているのに、選手達の意識が変わる事でチームがぐるぐる回る。自然と高いラインが形成されるし、全体の距離はコンパクトになる。これでふわふわ浮いて惑わされる遠因となっていた森崎浩と柏木をディフェンスラインが捕まえて、中盤がプレスを掛ける上での援護射撃となる。条件が整い、選手達の意識も前に行くとなれば、プレスも掛かるし、サイドアックもキレと厚みを増す。ロジカルな修正ではないから、狙い通り、とは言い切れない。でも、これがこのチームにとって最も大事な事なのかも知れない。そして、現状に置いてそのスイッチとなっているのがジロー、なんだよね。

ゲームとしてはかなりオープンな流れ。時折サンフレッチェにカウンターからヒヤッとするシーンを作られるが、Fマリノスも勢いよく攻め込む。マルケスの投入が呼び水となりフィニッシュも増えていくと(佑二の宇宙開発などもあったから一概にも言えないけど)、ついに待ち望んだ瞬間が!深い位置でマルケスが大きくサイドチェンジで後ろから上がってきていた隼磨へ、隼磨は縦へではなく、中に切れ込んでいくと焦らすようにタイミングを計って左足でミドルシュート!これがディフェンスを縫って素晴らしいコースに、木寺も何とか手に当てるモノの勢いを止めきれずポストに当たってゴールに吸い込まれた!隼磨今シーズン初ゴール!の同点弾!タイミングを計っている時に詰まったかな?と思ったけど、よく打ちきったし、よく決めた。

同点に飽きたらず攻撃意欲の衰えないFマリノスは、プレスを掛けて長いボールを蹴らせてマイボールにし、人数を掛けて一気に攻め込む形でサンフレッチェを強襲。終盤にはCKのタイミングでマイクを投入し、そのマイクを狙ったパワープレーでいつぞやの再現を狙う。しかし、その再現はならず。終了間際には逆にヒヤッとするような寿人のシュートを喰らうなど、勝ちきるだけの差は付けられず。結局ゲームは2-2、10試合負けなしこそ継続したモノの、連勝もストップ。

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今までであれば、考えられないゲームなのかも。先制されるとはね返せない習性の染みついたチーム、ましてや戦術的なディスアドバンテージも握らされて、楽観視など出来る状況ではなかった。でも、そんな状況を覆して2度のビハインドをはね返し、更には勝ち越し点を目指して勝ち点3へと邁進する。その変貌ぶりは逞しいモノだったし、このチームが前に進んでいるという事を改めて感じられたゲームだったのかなと。

先制されると勝てないと習性に関しては、「引かれて崩せない」と同義だと思うのだけど、連動した動きと攻撃構築の質、より積極的かつアグレッシブなランニング、選手間の相互理解の向上など、引いた相手にもチャンスを作る、崩せるようになったという事は進歩。もちろん相対的な要素もあるから一概には言い切れないけれど、まだまだチームとしてステップアップを目指してくれているし、こういう課題も乗り越え始めてるのかなーと。特に連動したパスと動きで相手を揺さぶるプレーが恒常的に出てくる様になった事は、非常に嬉しい。ワクワクする量が以前とは段違いだしね。

ま、ここまでが良かった部分。前半完全にタクティカルな要素で後手を踏み、そこにミスが絡んでしまって、そして結果として2失点したことは反省しなきゃいけない部分。タクティカルな要素では、嵌る相手嵌らない相手があるし、全知全能のタクティクスはこの世に存在しないから致し方ない部分があるから仕方ないけれど、理想論からいえば同じような自己修正が出来るようになって欲しいかな。ま、この試合はそうするにも答えを導き出すのは難しかったと思うけどね(結局ロジカルじゃないところに答えがあったわけだし)

で、ミスに関してはとにかく集中力、そしてプレーの判断をよりはっきりする事。もうこれは細かく書く必要はないはず。2失点は、ミスがなければ獲られる事はなかったと個人的には思ってる(相手の攻撃のクオリティが伴っていなかった事もあるかな、寿人の裏狙いは戦術的な実効度はあったけれど、怖さはそんなになかった)繰り返して欲しくないけど、ま、勇蔵がやらかしたし、サッカーはミスゲームだからね。とにかく、失点に繋がるミスはなくす。当然の事ね。

とにもかくにも、中身のあるゲームだったし、決して意義の薄いゲームじゃない。苦戦はチームが更にステップアップするためのヒントも詰まっていると思うからね(相手の研究材料にもなっちゃうけど)

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選手評はなし。

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と言う事で、ここまでかなー。それにしても、Fマリノスがちゃんと中身のあるサッカーをするようになって、色々なヒトがサッカーの中身をしゃべる様になった気がするのが嬉しい今日この頃。こういうのがどんどん高まると、戦術眼が高くなって、より要求も鋭く、質の高いモノになってきて、相乗効果でどんどんチームも良くなって……なーんて妄想も膨らみます。ま、いいや。ということでここまで。

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*どうしようもなく更新が遅くて申し訳ないっす。グランパス戦?それはもう良いでしょ……前半ぐだぐだもジローさんのおかげです。松田さん初ゴールおめ。坂田のボレーは凄かった。コミーがキレキレで楽しかった。いけなかったけどな。

*次は多分U-17かな。予定は未定、何もまだ準備してないし。

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