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August 21, 2007

「果敢」なチームの船出@U-17 WORLDCUP GroupLeague vs ハイチ

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「果敢」

この形容詞が似合うチームだと思っている。城福浩が仕掛けるアグレッシブなムービングフットボール、自らの武器を誇示するかのように仕掛けていく若き天才達、その姿勢に決して胸を借りると言った殊勝な部分など感じられない。

彼らは世界へ「果敢」に仕掛ける。

さあ魅せてくれ、さあ決めろ。

↑パクリ、超お気に入り

U-17 WORLD CUP KOREA 2007 GroupStage Matchday1

Group D/Japan U-17 3-1 Haiti U-17 @ Gwangyang Soccer Only Field,GWANGYANG
Japan:42'T.Okamoto 80'H.Kawano 84'Y.Kakitani
Haiti:71'J.Guemsly.J

FIFA.com

U-17日本代表:GK廣永遼太郎[FC東京U-18]、DF高橋峻希[レッズユース]、金井貢史[Fマリノスユース]、鈴木大輔[星稜]、吉田豊[静岡学園]、MF岡本知剛"一閃!"[サンフレユース]、山田直輝[レッズユース]、水沼宏太"呼び込んだ"[Fマリノスユース]、八反田康平[鹿児島中央](→64'河野広貴"この日のクラック"[ヴェルディユース])、端戸仁"見せるのはこれから、だよね?"[Fマリノスユース](→87'米本拓司[伊丹])、FW大塚翔平[ガンバユース](→78'柿谷曜一朗"遅れて現れ、危機から救う、それがヒーロー"[セレッソ])

アジアでも最高峰のフットボールネーションに登り詰めたとはいえ、様々なエクスキューズもあって常に苦戦を強いられてきたこの年代。しかし、才覚溢れるプレーヤー達が結集したこの世代ではそんな逆風もお構いなし、抜群の攻撃力に勢いという追い風を受けて、一気にアジアの頂点まで登り詰めた。そんなアジアチャンピオンである彼らの世界への船出の相手はハイチ。前回チャンピオンのメキシコ(前回はドス・サントスやカルロス・ベラと言ったプレーヤー達を擁して世界の頂点)、フィジカルとタクティクスを武器にそのメヒコと中南米の覇権を争うアメリカを抑えての中南米の1位という事もあって決して侮れる相手ではないが、若年層で絶大なる力を示すアフリカの雄ナイジェリア、クレール・フォンテーヌを初めとしたユースアカデミーで才気溢れるプレーヤーを次々と輩出するフランスというユース年代では最高峰とも言える強豪国と同居する事になっただけに、先を見据える意味では勝ちたいゲームか。

そんなゲームのスタメン。システム的にはこのチームのスタンダードとも言える4-2-3-1。GKはこのチームを世界に導いた廣永、アジア予選から大きくメンバーの替わったDFは甲斐がベンチに押しやられてしまったが金井は元気にスタメン。中盤はこのチームの不動の核とも言えるボランチに岡本と山田、右にキャプテン宏太、左に端戸とマリユースのアタッカー二人、中央には八反田。そして1トップには先日全クラを制したガンバユースの大塚。このチーム最大のスターであるセレッソの若き天才柿谷は怪我もあってベンチスタート。
てか、城福、学くんは?

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試合展開

少々硬さも見られた立ち上がり、相手の志向するリトリート型の守備志向や強くタフなハイチのプレーヤーの身体能力に苦しめられ、このチームの目指すスムーズな人とボールの流れを演出出来ない日本代表。逆に強いプレッシャーを掛けられて速いアタックを仕掛けられるなど、どちらかと言えばハイチペースの中でゲームが進む。

硬さが取れず、ミスも少なくない中で、グループでも、個人でもなかなか突破口が開けない日本、ワイドでボールを引き出した水沼宏太の突破からのクロス、ショートコーナーからの金井貢史のボレーと、数える程しかチャンスが作れないまま時計が進むが、ハイチも攻撃には粗さが目立ち、スコアは動かない。しかし、このままスコアレスかと思わされた終了間際、閉塞感を意外性のあるプレーで突き破る。

端戸のらしい足技を見せて得た左サイドボックス角のFKのチャンス、ハイチが牽制しながら壁を作っていた中で、プレーヤー達がこの場面で選択したのはクイックリスタート!戻し気味にボールが流されると、このボールに向けて猛烈に走り込むのはボランチ岡本知剛!強烈なミドルシュートはハイチGKの反応を許さずそのまま左隅に吸い込まれて先制点!解説によるとこういうプレーも随分準備していたようだけど、綺麗に決まったねー。したたかかつクリエイティブ、うんうん。そして、岡本のミドル!素晴らしい!言う事なし!

これで硬さが取れたのか徐々にボールが流れ始める若き代表選手達。ほぐれた事で後半に希望を持たせる。前半は1-0。

しかし、後半になってもミスが減っていかず軽率なロストも目立つ展開。ビハインドになった事もあってハイチがより積極的に。前で狙ってインターセプト、前が空いていればガンガンドリブル、サイドバックもどんどんオーバーラップ、とプレーの質が随分変わる。しかし、危険なシーンは廣永が好飛び出しを見せたり、金井を中心にディフェンス陣が体を張って粘る事で何とか凌ぐ。しかし、ボールが落ち着かず、相手の攻撃の脅威もあってか、ラインが低くなる事で前線との距離が開き、長いボールが増えた事で攻撃は散発的に(良いプレーもあった。選手達がよく長い距離を走って流れを切らず、そのままサイドを崩して、と言うプレーはこのチームらしかった)厳しい時間が続く中で、城福監督は一枚目のカード、余り存在感を示せなかった八反田に代えて、アジア選手権でチャンピオンシップゴールを決めた切れ味鋭きドリブラー、既にトップデビューも果たしたヴェルディの河野広貴投入。彼の推進力を攻撃の拠り所したい狙いか。

しかし、ハイチの攻勢は更に激しさを増す。パワフルで距離があっても狙ってくるFKは廣永の好セーブで凌いだモノの、ドリブル中心のハイチの攻撃をなかなか制御しきれず。そして、ついに恐れていた事が起こってしまう。日本ゴール前でのクリアが中途半端になったところを胸で落とされると、かなり距離はあったモノのジョセフ・ゲムスリが落とされたボールをダイレクトでシュート!強烈な無回転ボールは廣永がめいっぱい伸ばした腕をあざ笑うかのようにもの凄い弾道を描いて突き刺さり同点。うー、流れが余り良くなかった中でなかなか減らなかったミスからの失点、痛い。しかし、凄いシュート。廣永もノーチャンス。

その後も、高い身体能力で局面を突き破られる部分を御しきれない部分は目立つが、日本もある程度オープンな状況の中で繋ぎながらの攻めで応戦。攻め合いの様相。そして、城福監督は一つの決断。怪我を抱えるエース柿谷曜一朗をピッチへ送り出す。

一進一退の攻防、相手がギャンブル的な一発のスルーパスで抜け出そうとしてくると、その身体能力に御される形で決定機を作られてしまうが、廣永が接触も厭わない好セーブを見せて日本を救う(この時廣永は流血、しかし、すぐにピッチに戻った)そして、今度は日本のチャンス、岡本のサイドへの展開で大きく空いた右サイドのスペースを使うと、宏太がフリーで抜け出しグラウンダーのクロスを流し込む。すると、このクロスの処理を誤ったハイチのミスを河野が突く!こぼれたボールを落ち着いて打てる位置にコントロールし、空いた左隅に沈めた!よっしゃよっしゃ!そして畳みかけるように主役が力を発揮、前掛かりになって緩くなった中盤のスペースで河野が前を向くと、前にポジションを獲る柿谷へスルーパス!柿谷は持ち得る瞬発能力を発揮して、完全に裏を取ると飛び出したGKの鼻先でワンタッチ、これでGKをかわすと後は角度はなくなったモノの冷静に無人のゴールへと流し込む!一気呵成の追加点!河野のスルーパスは綺麗だし、柿谷のスピードは相変わらず、こういう形をさらっとやれちゃうのが彼らの能力の高さか。日本が誇る二人のクラックがゲームを突き崩した。

結局ゲームはこのまま。厳しく、又、自分たちの思い通りのゲームとはならなかったが、勢いの出そうな形で初戦を飾った。さあ次はナイジェリア!

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やー、世界は楽じゃないねー。世界は広い。そう思わされたゲームだった。

やりたい事は出来なかった。高いスキルと精力的なランニングを絡めたムービングフットボールはミスと強い相手から受けた圧力に押しつぶされてしまった印象が強いし、アジア予選で見せたようなワイドアタッカーが次々にスペースを突くような形も残念ながら作れなかった。それは、初戦の硬さもあっただろうし、相手の強さに脅迫観念のように御された部分もあると思う。今更体が大きくなるわけでもないし、フィジカルで対抗出来るようにもならないわけだから、もう一度自分たちの技術と質を信じてプレーして欲しいなーと思ったり。

実際、決勝点を上げた河野が終了間際に見せた深い切り返し、そしてその後に柿谷の柔らかいタッチで相手のアタックをいなしたプレー、フィジカルでは劣っていても、ああいう事が出来る訳だ。それは彼らのスキルの質を示していると思うし、アジアユースを見る限り、他の選手も彼ら程じゃないにしてもスキルの高さを備えているはず。そういう部分に自信と信念を持ってプレーすれば、もっと良いプレーが出来ると思う。

ま、オフェンシブなチームなんだから(守備を犠牲にしても、と言う感覚すら覚えるし)、やりたいこと思いっきりやって、それで出た結果を考えればいい。挑戦してなんぼだと思うし、それが最も彼らに似合う姿。だからもっと、もっとだね。

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苦言から入ったわけですが、そうは言ってもこういうゲームを逞しく踏ん張って、落ちそうなところで耐えて突き放して勝ったわけだから、結果的としては良いゲームだったとも思う。そして、その勝利を引き寄せたのが若きクラック候補生の個のキラメキ。

まずはもちろん、柿谷曜一朗。怪我が気になったけど、短い時間でも結果を出せる所にはスター性を感じちゃうよね。戦況を見守る中で相手のウィークポイントを見いだしてたようだけど、その戦術眼もさることながら、それをイメージし、しっかりとピッチでアウトプット出来るプレーヤーとしての表現能力は素晴らしい。傑出した魔法のようなテクニックと水準以上のスピードを兼ね備えている、間違いなくこのチームでは最も傑出した個(個人的感情は抜きにしてな)そんな彼の力がナイジェリア、フランスにどこまで通用するのかというのは今大会一番の注目点かも。アジアの舞台では僕らの度肝を抜くファンタスティックなプレーを見せてくれていただけに、今度は世界の度肝を抜いて欲しい。

そして、この試合のクラックとなったヴェルディユースの河野広貴。ゴール前の落ち着き、糸を引くようなスルーパスと、素晴らしい結果を出してくれたわけだけど、個人的には彼の本領がもう少し見たかったかな。なんと言っても、彼はドリブラー。相対的な要素に影響されるプレーであるドリブルという武器を持っているからこそ、そのプレーを前面に押し出し、彼の力を個の舞台で見せて欲しかったかな。ただ、彼の持ち得るセンスと勝負度胸は恐れ入る。次もお願いしたいところ。

こういった大きな舞台で、彼らのような才覚溢れるプレーヤーが結果を残した事はとにもかくにも喜ばしい。柿谷・河野とも将来日本を窮地から救うクラックになり得る可能性を持った選手なだけに、こういう経験をどんどん積み上げていって欲しいなと。果敢にね。

*僕が今大会で彼らに掴んで欲しいのは、相対的な部分に置ける体感だったりするんだよね。自らのテクニックやアジリティ、スピードなどで仕掛けていくプレーヤー達は相手によってプレーの質が決まる。彼らが国内で同年代の選手とやっている時には本当にもの凄い選手になるんじゃないかという可能性を感じさせてくれるのだけど、それは相手のレベルが彼らのレベルに追いついていないという側面もあったりする。でも、この世界の舞台ではどうか。同じようにこの舞台でもそういった実効力を示してくれるといたら、彼らは本物だし、日本が国を挙げて育てなきゃいけない選手だと思うし、もしそこまでの力がなかったとしても、彼らが相対的な要素を体感する事でレベルアップの糧と出来るはず。どちらにしても、無難なプレーに終わらず、ガンガン仕掛けて、ガンガンその体験を体に刻んで欲しい。それだけでも価値がある。

*♪さあ魅せてくーれ、さあ決めろまなーぶ。ネットに!突き刺せ!学ゴール!♪次は出番だよな、城福、わかってるんだろうな、城福。

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と言う事で、とにもかくにも初戦、勝って良かった。明日はナイジェリア戦。プレ大会でもぼっこぼこにされたみたいだし、力の差はあるかも知れない。でも、果敢に、逃げずに、彼ららしいサッカーで勝負してきて欲しい。そのためにこの大会はある。果敢に、逃げずに。頑張れ、超頑張れ。と言う事で今日はここまで。

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*うわー、更新遅れまくりで申し訳ないですー。でもサッカーカレンダー待ってくれなーい。どーしよー、明日は3試合もあるしー。なのに、体調悪いしー。でも何とかレポ抜き雑感更新みたいな形にしてでも、頑張りますー。

*「缶 詰 に し ん」復活がとても嬉しい。お忙しいようだけど、又楽しみに読ませてもらいます。とにかく良かったー。って、ここで書かずにコメント欄に書けって?だってさ、内弁慶だからさ。

*少しだけ旬のネタ。ナビスコドローあったねー。ふろん太大歓迎!なんで?近いからー。お財布に優しいのはありがたいよ。等々力大好きっ子としては(ただ単に近いだけとも言えるが)又等々力にいける理由が出来て嬉しい。てか、もしふろん太がACL勝ち進んだら、スケジュール的にもマリには追い風だね。めちゃくちゃ厳しいスケジュールの最後の〆にこの2試合。涼しくなったとはいえ、長い移動を含む厳しい日程の中でクオリティを保つのは難しいはず。そういう意味でも少し優位性を持っているかな。でも、怖いのはリベンジへの気持ち。ふろん太は元々クオリティのあるチームで、今は少し歯車狂っているだけだから、又歯車があったときに精神的に充実する要素があるというのはちょっと嫌、いや、だいぶ嫌。でも、近場で2試合見れる、うんうん、幸せ。

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