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August 24, 2007

有言実行@KIRIN CHALLENGE CUP 2007 vs カメルーン

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有言実行、これぞ俺たちのエース。

KIRIN CHALLENGE CUP 2007

Japan 2-0 Cameroon @ BigEye,OITA
Japan:25'T.M.Tanaka 89'K.Yamase!

Sports Navi

日本代表スタメン:GK川口能活、DF加地亮、中澤佑二、田中マルクス闘莉王、駒野友一(→46'今野泰幸)、MF阿部勇樹、鈴木啓太(→74'橋本英郎)、大久保嘉人(→50'山瀬功治"有言実行の代表初ゴール")、遠藤保仁(→63'中村憲剛)、FW田中達也(→59'佐藤寿人)、前田遼一(→59'高松大樹)

カメルーンスタメン:GKハミドゥ、DFビキー(→53'フォトシーヌ)、ソング、マトゥク、アトゥバ、MFマクーン(→63'ヌゲモ)、エムバミ(→46'イドリス)、ムビア、FWジョブ(→74'アテバ)、ドゥアラ(→60'ヌゴム・コメ)、エトー

屈辱のアジアカップから一ヶ月、オシムジャパンは大分からリスタート。アジアカップで露呈した局面打開力不足を補うために熟慮に熟慮を重ねて選ばれた新たなプレーヤー達がオシムのフットボールの中でどのような化学変化を見せるのかが最大の注目点か。

試合沢山あるから試合展開に沿って箇条書き、久々ー。

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・イイメンバーを揃えてきたカメルーンだけど、ライオンじゃなく猫。コンディションが整っておらず全体的に躍動感なく、ファーストタッチも悪い。そんな相手に対して、高い位置からボールを奪いにいって素早く切り替えての攻撃に鋭さ。開始早々に嘉人が奪って突破に掛かり、囲んで奪ってヤットから中央に空いた前田とスピーディに使ってシュートチャンスに繋げたシーン、そしてCKはね返してから嘉人が突っかけてこぼれてと移行したカウンターなどは悪くない。ただ、突破しきれない、打ち切れない、決定的チャンスに仕立て上げられない。この辺日本の選手の全般的な課題なのかも知れない。。

・アテネ世代勢揃いだけど、全体的に距離感が遠くて、流れのあるプレーが出てきにくい感じ。後は、状況での判断。嘉人が裏を取れるタイミングで田中達也が自ら持ち込もうとしたシーンはもったいない……スルーパスで裏取れたのに。もちろん、否定はしないけど、状況を考えて3枚前にいたところで仕掛けて抜ききるだけの自信があったなら良いけれど……その辺はもう少しクレバーにプレーして欲しかったかな。

・日本優勢のままお家芸で先制。素晴らしいセットだったねー、ヤットの鋭い弾道のキックに回り込むようにニアで入り込んでのバックヘッドすらしな闘莉王、タイミングばっちり。相手がどうしようもないピンポイントセットだったなー。お見事。

・猫とはいえ、時折ライオンっぽくなるカメルーン。ワンタッチプレーに見える技術レベルの高さ、前を向いたときの怖さ、そしてすり抜けるスピードに片鱗。失点で少し目が覚めたかな。ただそれでも、守備は緩いね。攻→守から切り替えの遅さ、スペースマネジメントなど脆さがある。この辺は猫。

・日本の選手はアテネの頃と比べても成長しているよね。相手の弱点をしっかり見定めてるし、ストロングポイントを意識し、活かそうとしてる。目的意識を持ってプレー出来ているんじゃないかなーと。このゲームであれば、田中達也のスピードがクリティカルポイント。それを活かすために、流れを切らない早いタッチを意識したカウンターなどで、その武器が生きる状況を消さないようにプレー出来ていた感。よく考えてプレーしているかな。特に前田のポストはイイよ、技術とセンスを兼ね備えたプレーヤーだからこそ。

・阿部っちを腐す訳じゃないけど、佑二と闘莉王のセンターは強いし、安心してみてられるね。粘りもあるし、無理が利く。てか、阿部っちはボランチ。鋭い危機察知能力、穴を空けない運動量、攻撃センス、後ろに貼り付けておくのはもったいない、プレーエリアが広いんだから。

・センターバック・ボランチのスクエアは、周囲との関係性含めてもの凄いバランス良し。

・駒野→今野へとスイッチしての後半早々、嘉人の怪我もあってか主役登場!嘉人ももっと見たかったけど、何よりも見たかったのは代表10番の功治!うお、10番だよ。投入直後、少々ファーストタッチが荒れ気味だったけど、功治らしい体の強さ、使い方の巧さを活かしてキープから突破アクションに繋げるプレーを魅せる!前が開けたら仕掛ける、持ち味出してるね、いいよいいよー。しかし、随分高い位置にポジション取らせるんだなー。

・一つ良いプレーが出来てから、功治はリズムに乗ったかな。裁くところは裁く、空いたところを使う、そして突っかけるところは突っかける、その判断は悪くない。結構自由にやらせてもらえているから、結果が欲しいね。15分過ぎに、高松と佐藤寿人と中村憲剛がピッチへ、下がるのは田中達也、前田、ヤット。阿部っちが一列下がって3バック、今野が左サイドで、3-4-1-2かな。相手との相対的な要素含めて、少し後ろを厚くするイメージ。

・人と形が変わった事でバランスが少し悪くなった。ディフェンスは前は塞ぐけど、奪うチャンスが少なくなって、攻めきられるシーンが増えた。挟み込み、囲い込みも出来ず、後手だね。ディフェンスラインが踏ん張ったことで何とかなってるけど……。

・劣勢劣勢劣勢、厳しいなー。何とかマイボールにしてもボールが繋がらない、前にも収まらない。ただ、四面楚歌の状況で佑二、闘莉王、阿部はいいよー。相手が勢いよく攻めてきても、水際で凌げる。これはこれで頼もしい事。

・そして、待ちに待った10番の躍動!完全に守備に忙殺された中での久々のチャンス、セットプレー。クリアされたボールが中央に転がってくると、少し弾むボールを勢いよく右足一閃!


キターヽ(=゚ω゚)人(*^ー゚)人(´・ω・`)人( ´∀`)人( ;´Д`)人(゚∀゚)人(´-`)丿ー!!!

・もの凄いミドルシュート!代表初ゴール!外から巻くようにゴールに向かってGKの手を弾いて突き刺さる!これぞエース、勝負強いんだよ、チームが厳しいときにやってくれるんだよ!山瀬!アレアレオレ!や・ま・せ!アレ・アレ・オレ!サイコー!

・ということで試合終了。オシムジャパン、リスタートとしては上々の結果。てか、功治サイコー!

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「代表でも、チームでやっているいつも通りの自分のプレーができるように頑張ります。」

功治は自らの言葉を忠実に実行してくれた。

前が空いたら仕掛け、苦しいときには戻る、シンプルに、時に強引に、常にFマリノスでやり続けている事をこの日もやり続ける。

そして、チームが苦しいときに、「No.10」として結果を残す事でチームを助ける。Fマリノスで貴重なゴールを決めてチームを救い続けてきたことも又、変わらなかった。

これぞ「有言実行」

何から何まで格好良すぎ!代表初ゴール!おめでとう!くぅー!

*でも、少々複雑なのよ。もちろん活躍してくれた事は嬉しいし、功治の10番姿が見れた事は最高なんだけど、あんまり活躍されると、困った事になるんじゃないかと。今度の欧州遠征に拉致が決まれば、また強行日程。ただでさえ、今シーズンはフル稼働で疲労も貯まっているし、膝のテーピングも気になるのに、更に負担を掛けられると壊れちゃうのではないかと心配。で、又そこで活躍しちゃうと、今度は欧州クラブのスカウトに誘拐されちゃうんじゃないかと……。でも、最も見たかった組み合わせが見れるかも知れない、俊輔と功治のコラボレーション。でもやっぱり、行って欲しくないー、複雑。

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と言う事で、思いもよらぬ功治祭りとなったこのゲームですが、新たなステップに踏み出したのかなーという印象を受けました。

これまでは、オシムの意図するタクティクスとプレーディティールを選手達が強く意識してプレーしている印象が強かったのだけど、その中に少しずつそれぞれの「個」のエッセンスが発揮されるようになってきたのかなと。

それが最も現れたのが局面打開への強い希求。田中達也、大久保嘉人、山瀬功治、彼らが自らの特徴を発揮しようとしたが故に、そう感じられたのかも知れない。でも、彼らだけじゃない。オシムジャパンではバランスに腐心していた加地がここの所余り見せなかった見事なステップワークとフェイクを交えた突破を見せた事にも感じられ、既存の選手達にもそういった意識が芽生え始めたのかも知れない。

アジアカップでの苦々しい経験、新戦力の刺激など、様々な事が影響したと考えられるけれど、自己で必要な事を判断し、表現するという自覚が芽生え始めたのとしたら、こんなに喜ばしい事はないのかなと。

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で、このゲームの位置づけとしては、新戦力の見極めだったと思うのだけど、世界と戦うための力を計る実験。色々見えてきた事を考えれば、これも又価値のあること。以下箇条書き。

・佑二と闘莉王のセンターバックコンビは現時点ではベストチョイス。互いに個としての対応力、高さ、危機察知能力が高い。互いに質を備えている事で、躊躇なくプレー出来る。安心感とバランスの良さは段違い。より意思疎通が進めば、もっと良くなる。

・阿部っちもボランチとしては合格点(調子が良かった事もあってディフェンスラインでのプレーも及第点以上)。戦術的柔軟性の鍵を握るプレーヤーとしての価値はもちろん、高い状況把握と危機察知能力がグループディフェンスの中で輝いた。攻撃面では積極性を失わない事がまず第一。スムーズに、躊躇なく、ボールを配球することも出来るはずだし、前に上がっていくことももっと出来るはず。闘莉王・佑二・啓太・阿部のスクエアは、チームが安定して戦う意味では良いチョイスだと思うので、攻撃面でももっと存在感を出してくれれば。そのセンスも持っていると思うので、後は発揮するだけだと思うけど。

・田中達也のスピードはこのゲームに置いてスペシャルウエポンだった。相手を恐慌に陥らせていたのは誰が見ても明らか、チームの推進力になれる存在はとっても貴重。武器となり得る事というのを再認識させてくれた。ただ、エゴが悪い状況判断を導いてしまう事があるので、その辺は改善の余地有りかな。それと決定力。嘉人のクロスは決めないと。

・嘉人も良かった。ファーストインパクトとなったボール奪取からの突破、田中達也の決定機を導き出したエンドラインの突破など、アジリティを活かした局面打開アクションは今までのチームになかった特色だし、ポジショニングを大きく動かしながらゴールやチャンスメイクするプレーはゴールの匂いがする。後はどう判断するか、ゴールに近い距離でプレーさせないと意味がない。そうなると、ディフェンスなどチームタクティクスとの兼ね合いが出てくる。彼自身、非常にタスクを意識してプレーしていたとは思うけど、ね。

・前田も彼らしさは出せていたと思う。技術の高さと周辺察知の鋭さ、そしてセンス、こういったモノを活かして流れを切らないポストプレーをする意識が高く、それがスムーズな攻撃を演出した。得点機でシュートまで持ち込めなかったり、得点パターンであるゴール前での巧みな動き出しとスキルは見られなかったけれど、充分及第点。あとはより激しく来る相手に対して、どれだけ我慢して起点になれるのか、ゴール前で存在感を見せられるのか。反さんじゃないけど、ドメスティックなレベルではなく、インターナショナルなレベルで通用するかどうかがポイントかな。

ま、これからチームとして新しい段階に入っていく中で、チームとしての武器を洗い直すというのは必要な過程だと思うので、こういった過程を経て、この1年どのようなチーム作りをしていくのか、これからも注視していきたいかな。アジアカップの屈辱は、これからの日本にとってはもしかしたらイイターニングポイントになるのかも………。

*気分が良いので、ネガティブな部分については書くつもりがないけど、ひとつだけ。アグレッシブさが増した攻撃だけど、パスでの攻撃構築において精度が著しく落ちた部分が見られた。パスを引き出す動きに対しての共通理解(コンビネーションと言える部分かな)、純粋なパスや技術の精度、ポジショニングバランスなどの質が落ちたと言えるのだけど、この辺はもう一度作り直していかなければならないのかなと。タレントの組み合わせが変わった事も影響があるから、何とも言えないけれど、あっちをとればこっち、と言うわけにはいかないので何にプライオリティを置くのかということが重要になってくるのかなという感じがする。それこそ阿部勇樹と鈴木啓太には頑張って欲しいな。

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ということでここまで、次はオリンピック代表。

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