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August 18, 2007

進歩@J1 第20節 フロンターレ vs Fマリノス

例えば、それは試合前。

スタメンの10人に2チームに分かれ、ベンチの1人がフリーマンとして加わって、ワンタッチ・ツータッチで回していく練習。

最初は次のパスコースが生まれないためにスムーズにパスが流れず、パススピードも遅く、ミスも少なくなかった。

しかし、今は違う。次を予測し選手達が動くことで淀みなくパスが流れ、パススピードも速くなり、ミスも減った。所々に状況に応じたアイデアも出てくる。

そこに見えるのは「進歩」

着実に、一歩ずつ、チームは前に進んでいる。それを実感出来たゲームだった。

2007 J.League Division1 第20節

フロンターレ 1-2 Fマリノス @ 等々力陸上競技場「進歩」
F.Marinos:36'大島秀夫 62'山瀬功治 Frontale:85'鄭大世

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨"ダイナミック"、中澤佑二"お前には"、松田直樹"やらせない"、小宮山尊信"コミー十番勝負 森勇介編"、MF河合竜二"留まらない進歩"、吉田孝行(→78'狩野健太"意欲、そこが次の一歩"、山瀬幸宏"次のステップへ"、山瀬功治"ストイックなエースは止まらない"、FW大島秀夫"自信を持って推薦出来ます"、坂田大輔"運動量+スピード=真骨頂"(→83'那須大亮)

フロンターレスタメン:GK川島永嗣、DF箕輪義信、寺田周平、伊藤宏樹"鶴"(→54'佐原秀樹)、MF落合正幸"痛恨"(→64'大橋正博"凱旋")、中村憲剛、森勇介、村上和弘(→67'黒津勝)、谷口博之、FW鄭大世、ジュニーニョ"徹底警戒"

暑い、暑い、暑い。それでも等々力の席は埋まる。後7000人どこに座るんだろう?というぐらいにしっかりと埋まったスタジアムは、更なら熱気に包まれた。

そんな中でのスタメン、Fマリノスの変更点は相変わらず左サイドの中盤。前節チームの機能性を高めた仕事を評価されてか、マルケスを押しのけて幸宏がスタメンに名を連ねる。対するフロンターレは前節のスタメンと同じ。今シーズン序盤に素晴らしい存在感を放ったマギヌンの怪我は未だ癒えず、トップ下のポジションに試行錯誤中か。

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試合展開

坂田が追う。鄭が追う。互いに高い位置から激しくプレッシャーを掛け合う意志を見せる立ち上がり、先にリズムを引き寄せたのはフロンターレ。ジュニーニョが自らの鋭さを強烈に印象づける突破を見せる。しかし、その印象をかき消すようなプレーで流れを変える。右サイドでのコンビネーションから吉田がフィニッシュ、功治の粘り強い突破で右サイドを突き破って坂田のヘッド、隼磨の縦に落ちるシュート、次々と川島を脅かす。脅威を突きつけた事でフロンターレの前からの勢いを削ぐ形になると、幅広く、そしてテンポ良くサイドに拡がるスペースを有効利用することで、ゲームを掌握する。

フロンターレも劣勢の中で中村憲剛がエンドラインをテクニカルに突破して決定機を演出したシーンを作り出すが、全体的にはFマリノスのプレッシャーの前に避けるようなハイボールが多くなり、Fマリノスの強いセンターバックにはね返されてしまう事が多く、なかなか実効力を伴う攻撃構築の術は見いだせず。Fマリノスペースでゲームが進む中で、均衡が破れたのはセットプレーからだった。

左サイドからのCK、功治のインスイングのキックは高い川崎山脈もを越える高い弾道、川島も飛び出せずこれがファーに届くとどんぴしゃりで入ってきたのはオーシ、頭一つ抜ける高さで頭(と言うより顔)で押し込み、先制点!なかなかキック精度が伴わず、再びゴールマイレージを溜め続けていたセットプレーからのゴール。流れがいい中で、セットプレーとはいえゴールをモノに出来たのはゲームを考える意味では大きかった。キッカーと中のタイミングがあったゴールという意味ではこの辺も統制が獲れてきたなら大きいかも。オーシは来てる、来てるねー(ナビ2ndLegから3試合7ゴール、大当たり!)

後半に入って、ねじを締め直したフロンターレは前への圧力を高めてビハインドを返しに掛かる、すると早速ビッグチャンス。ジュニーニョがうまく中澤・松田を引きつけてお膳立て、そのスペースにラストボールを引き出した谷口にはうまく前がオープンな状況でのシュートチャンス!しかし、谷口は枠に収める事が出来ず。このチャンスを逃すと、ナイーブなレフェリングもあって再びFマリノスにリズムが移る。前線からの厳しいプレス、幅広くピッチを使うボールムーブはそのままに、仕掛け所では功治の突破やサイドバックのオーバーラップで圧力を掛ける。そして、フロンターレにあってはならないミスが起きる。

センターサークル付近で落合にボールが渡るところで、坂田・大島・山瀬が囲い込むようにプレッシャーを掛けようとすると落合はキックミスしてボールをロスト、これを坂田が拾うと3人は一気にギアチェンジして一気にカウンターに移行。坂田は大きく空いた左サイドを突き進み、選択したのは相手をうまくブロックしながらゴール前に入ってくる功治へのクロスボール!これが走り込む功治のスピードを削がない素晴らしいクロスとなり、功治もこのクロスに応えるスライディングシュートで川島を破る、追加点!ボール奪取後に素早く切り替える意識、坂田の素晴らしい突破からのクロスと功治の相手ブロックをしながらのスライディングシュートというゴールになって然るべきディティール、チームとしての狙いと個人のクオリティの組み合わさった素晴らしいゴールに震えた!功治はこれで二桁、これまた素晴らしい!点差は2点に。

しかし、ここからフロンターレが強豪たる所以を見せる。落合→まーくん、村上→黒津とオフェンシブなシフトを敷くことで圧力を高め、Fマリノスを押し込む時間を増やす。高い守備意識を保つFマリノス守備陣を崩しきれないモノの、その中で増えていくセットプレー。かつてFマリノスに多くのゴールをもたらしたまーくんの精度とスピードの伴った右足が脅威に。何とかフロンターレの猛攻を凌ぐFマリノスも、時折良い形で奪ってカウンターへという形を見いだすが、現実的に守備を考えた交代策もあってか(吉田→狩野でフレッシュに、走り回って前からプレッシャーを掛けた坂田→那須でバイタルケアをより密に)イイ時間帯に比べると前へのベクトルが弱まっており、この劣勢を打開するまでには至らない。

そして、掛け続けられた圧力に耐えきれず。セットプレーからのこぼれ球、ジュニーニョがバイタルからミドルを狙うとグラウンダーのシュートに鄭がコースを変える事で哲也の反応を許さず、残り5分の所で1点差に。撃たせちゃだめ……。逆転勝ちの続くフロンターレを知る等々力のサポーター達は沸き上がり、一気に同点へとスタジアムの気運は高まるが、Fマリノスも体を張って守りながら、ゲームに幕を引くプレーをして何とかゲームクローズ。最後までフロンターレの攻勢は脅威を保ったままだったが(特にセットプレー、やっぱりイイキッカーだなー、まーくん)、結局このままタイムアップ。ここまで煮え湯を飲まされ続けてきたフロンターレに「2連勝」し、ひとまずこれまでの大きな借りを少し返したかな。これで順位も5位に。フロンターレは、この敗戦でFマリノスと入れ替わるように順位を下げ、目指すリーグタイトルから遠ざかった。

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間違いなく前に進んでる、進歩してる。フロンターレという強いチームに対しても、良いプレーが出来たことが何よりそれを物語ってる。

何をしたいのかがわかるし、それをするために一人一人がすべきことをしている、それが「チーム」として一つの「画」を描く事に繋がる。そんな連鎖を感じられるプレーが何度も何度も見られた。プレッシングにしても、我慢して守る事にしても、攻撃構築にしても、最後の崩しにしても。しっかりと共有したイメージの元にディティールの詰まったプレーが出来ている訳だから、良いプレーが表現出来るのも道理。。

そして、そこに結果が付いてきた事が、そこに実感と手応えを持たせてくれる。Fマリノスにとって、本当に良いゲームになった。フットボール的には前節以上に。僕にはそう思えて仕方ない。

*細かいところ。

*プレッシング行くときは全力でボールサイドに当たり、連動して次を消す、ハードワークを個人の頑張りだけにしない。行かないときはポジショニングを意識しながらしっかりと人を捕まえる、パスコースを消す、獲れるところで前を狙う。この使い分けがより明確になったかな。以前の時のように全て行くという訳じゃないから、その分だけ狙いを把握・共有するという難易度は上がっている訳だけど、トップの選手をスイッチに状況判断がとてもうまくできていたと思う。そして、常に速い攻撃に移行出来る奪い方をイメージしているのかも。狙いすぎていなされるシーンもあるし、裏を取られたシーンもあったけれど、この辺は守備時にも攻撃姿勢を感じるところ。守備の完成度は以前よりも熟成されてきたかなと。

*攻撃構築に関しては、速攻・遅攻共に質が上がってきたかな。カウンターに関しては、チーム全体が攻撃的に狙う守備をしている事もあって、そのエネルギーを切り替えにもうまく反映している。前線のトライアングルだけじゃなくて、隼磨やコミーが長い距離走ってくることもあるし、マツが上がっていったシーンなんかも、サポートの枚数は結構多かった。これが一つ。そして、速攻に出れないときでも焦らない。予測して次の選択肢を作る事でボールを流す事がよりスムーズになったし、そこに目的地としてサイドorポストという場所を持っている。だからうまくノッキングすることが少なくなってる(前かプレッシャーを掛けられると少々危ういし、ノッキングもするけど)これは昨シーズンを考えれば大幅な進歩だし、これまでを考えると目的を持ってプレー出来ているのは意味がある事かな。

*崩しの部分でも術が出来てきた。3つ、オーシのポスト、サイドバックのオーバーラップ(中への切れ込み含む)、功治の突破、精度や成功率はさておき、選択肢が出来てきた事は良い事。特にサイドバックのプレーは本当に可能性を感じるし、ゲームの華となっている。坂田のスペースランもこのゲームでは非常に意味を持っていたけど武器にはなり得ていないかなー。

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*そして選手評。功治のシュートは痺れたし、突破は功治のらしさが全開だった。この日はチームの機能していたこともあって、かなり高い位置でのプレーが多くなり、その分だけ攻撃面での存在感も際だったかな。粘り腰の突破は相手にとってもの凄い嫌なプレーだと思うし、あのプレーがチームの攻撃に怖さを突けてくれた。そして、1G1A。特にゴールシーンは巧!オフサイドぽかったけど、相手のコースに入って手で前でカットするプレーを遮って自らが滑り込んでと、シュート出来る状況を自ら整えたのはとてもクレバー。スライディングシュート格好良かったし、背番号アピールも格好いい!さすが俺たちのエース。最高っす。

*そして、オーシ&坂田。とにかくよく走った、そしてその中でよく結果出した。それが全て。オーシのヘッドは高かったし、坂田のアシストはスピード溢れる突破含めて素晴らしかった。ハードワークの中で仕事が出来る選手というのが素晴らしい選手。欲を言えばもっとフィニッシュの本数を増やしたいけど、それは求め過ぎかな。疲労は貯まっているだろうけど、これを継続!トップの積極的なプレーがチームを引っ張ってるからさ。

*ディフェンスラインの選手も相変わらずいいよー。隼磨とコミーは相手の槍に恐れずに長い距離を何本も走って前に出て行くし、そこに変化を付けるなどタフな仕事。良いタイミングで顔を出すなど、攻撃構築にも大きな存在感を見せているし、今のチームにとって二人の仕事は大きな意味を持っているよね。守備では多少危ういプレーもあるけど、それで積極性が死なないのがとても素晴らしいこと。センターバック二人はジュニーニョを徹底的に監視して、鄭のハードコンタクトにも屈せず、相手の強みをしっかりと消していたのが印象的。多少穴が出来たシーンもあったけど、あれだけアグレッシブなプレーをするチームにおいてのセーフティネットになってくれてる。厳しい試合になればなるほど彼らの存在感は大きくなるはず。

*交代で入った健太と那須に関しては少し注文。健太に関しては最初の積極的なランニングがとても良かったんだけど、ゲームの波にのまれちゃったかな。流れが悪い事もあったけど、より主体的で積極的なプレーで疲れたチームを刺激して欲しかったかな。那須に関してはボランチで入ったと思うのだけど、河合とうまく役割分担するなり、守り方を整理したかったね。監督の仕事だけど、バイタルを消すなら消すで張り付いても良かったし、一人がボールハントに、一人がゾーンケアをするみたいな事が依りはっきり出来れば守備は安定したかなーと。あやふやだったように見えた。経験のない選手じゃないから、その辺は自分で考えてプレーして欲しいかな。二人とも頑張れ。

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とにもかくにも、キモチイイ連勝!こういうゲームを毎回出来るように、そしてキモチイイ思いが毎回出来るように、これからも一歩一歩、着実に、進歩していきたいね。

そして、グランパス戦。連戦でコンディション的にはとてもきつい試合だけど、ここでもう一踏ん張りだね。5月は此処で止まっちゃったけど、今は違うと言うところを見せて欲しいな。きっと出来ると思うし、それをしてこそ、進歩だと思うから。名古屋には行けないけど、良いプレーが出来るように願うばかり、頑張れ、超頑張れ!

ということでここまで。

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*まーくん大好きっことしては、やっぱり敵としてのまーくんを見るのも、ブーイングしなきゃならないのも寂しかったり……。お礼参りされなくて良かったけど、やっぱり寂しいなぁ。相変わらずのキックの鋭さを見ると、特にね。セッキー虎の穴で一皮剥けて、戻っておいで←本音

*マリが勝った以外にも楽しい一日でした!まず、等々力着いたら、いつものところでナオミちゃん(ふぁいふろのレポーターさんね)が「ふぁいとかわさきふろんたーれ(はーと)」ってやってるの見れて、スタジアム内のイベントでは頭にひまわりを付けた可愛らしい女の子達(Pan Pop Paradise)のスチールパンの演奏がとても素敵だった。ふろん太らしく「バスケットケース」やってたねー、空気読める子。てか、めちゃくちゃカワイイ……。ってキャラが違う、地が出た。

*てか、今シーズン等々力4回目だったんだけど、やっぱり等々力のアットホームな空間はいいなー。そして、フットボール的でもある。でも、僕の場所じゃないとも感じちゃう。僕の場所はやっぱり日産スタジアムなんだよね。等々力もかなり行ってるんだけど、きっとこれからもその感じは変わらないと思う。でも、これからもこの雰囲気は変わらないで欲しいな。これからもきっと何度も行くだろうし(こっそりとね)

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