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June 14, 2007

意義ある収束、尊き結束@J1 第14節 Fマリノス vs ジェフ

更新遅くて申し訳ないです……、でも、やらないわけにはいかないでしょ。湾岸完全制圧!再びここから、一つになって。

2007 J.League Division1 第14節

Fマリノス 1-0 ジェフ @ 日産スタジアム「意義ある収束、尊き結束」
F.Marinos:68'吉田孝行

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"名実共に守護神へ"、DF那須大亮"ふっきれ"、栗原勇蔵"失った自我"、中澤佑二"アジアの壁は伊達じゃない"、小宮山尊信"日々是成長"、MF河合竜二"鬼神"、吉田孝行"入ったスイッチ"、山瀬幸宏、山瀬功治、FW坂田大輔(←87'斉藤陽介"3分間の全力疾走の意味")、大島秀夫(←80'上野良治)

ジェフスタメン:GK立石智紀、DF斉藤大輔(→83'朴宗真)、イリアン・ストヤノフ"復帰"、水本裕貴、MF下村東美、中島浩司、水野晃樹、山岸智、羽生直剛(→69'工藤浩平)、FW巻誠一郎、新居辰基(→62'黒部光昭)

梅雨に近づき、試合前から雨に濡れる日産スタジアム。同日にJとプロ野球で横浜vs千葉が行われると言うこともあって「湾岸対決」と銘打たれ、横浜スタジアムでトリパラが回ったり、ベイスターズのユニフォームを着た人、あるいはマリーンズのユニフォームを着た人などが日産スタジアムにちらほら見えるなど、このコラボレーションを楽しんだ人も多かった様子。

そんなお祭り雰囲気だけど、そんな雰囲気を楽しむ余裕がない両チームの状況、Fマリノスは1ヶ月以上勝利がなく、ジェフに至っては降格がちらつき始めるほどの低迷に苦しんでいる。どちらも低迷の足がかりが欲しいところか。そんな中でのスタメン、Fマリノスは前節出場停止だった小宮山がスタメン復帰したモノの、今度は右サイドの軸である田中隼磨が出場停止。なかなか二人のコンビが見られないのは寂しいところ、那須が穴を埋める。又、中盤はレッズ対策であったボックス型からダイヤモンドに回帰し、幸宏がスタメン復帰。対するジェフは、前節からこれまでの1トップ2シャドーではなく2トップに手応えのあるプレーが出来ていたこともあってか、これを継続。ミッドウィークに代表戦があったモノの5人ともがスタメンに名を連ね、ストヤノフも復帰と、怪我の佐藤勇人を除いてはベストメンバーか。

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試合展開

開始早々、いきなりゲームが動いた。勢いよくゲームに入ったFマリノスは、バイタルにボールを持ち込み坂田へボールが渡るところ、水野が足を出すと、これがオフサイドエリアにいた大島へのプレゼントパスとなり、これを大島がありがたく頂戴したが、何故か大島がオフサイドとなってゴールが取り消される。勢いのあるプレーは良かったが、後味の悪い立ち上がり。

そんなゲームの中身、選手達はゲームの流れに沿ってプレッシングの緩急を付けるが、そのプレッシングの機能がイマイチ良くない。幸宏・吉田が水野・山岸に付いたことで相手のボランチとバックライン合わせて5枚に対して坂田・大島・功治でプレッシャーを掛けにいく形となったため、簡単にいなされて相手に回される形に。後方に控える堅陣がしっかりと相手の攻撃を抑えたこともあって事なきを得たが(うまく展開されて、山岸がボックス角で1vs1となるような形は怖かったが……イイシュートだったし)、チームを勢いに乗せるような流れを作りきれなかった。

プレッシングが断片的にしか機能しなかったこともあり、ショートカウンターを発動することがなかなか出来なかったが、それでも攻撃は回る。右サイドのスペースを有効に使い切れない感はあったモノの、ポストは安定して高い位置に起点を作り、ダイナミックなランニングは非常に精力的で、そこに功治・幸宏・コミーが積極的な姿勢で個人によるアクセントを付随する。結局、この崩しが結実することこそなかったが、閉塞感も感じさせなかった。

どちらも打開のキーを見いだせないまま時間が進み、このままスコアレスかと思われた前半、最大のチャンスはFマリノスに訪れた。左サイド山瀬の鋭いインスイングのキックに、中のストロングヘッダー達が走り込むとうまく逃げながら軌道上に入ったオーシがうまく合わせる!しかし、このシュートはバー、こぼれ球を押し込もうとしたもののゴールは奪いきれず。勇蔵と那須がピッチ内で一触即発になるなど、突き抜けきらない前半は0-0で折り返す。

膠着した感のあった前半から、後半は一気にゲームの様相が変わる。積極的に狙いに行った幸宏のシュートを皮切りに、Fマリノスはギアを一段上げたようにオフェンシブなプレーを展開。しかし、前掛かりになったことで中盤に大きなスペースが生まれ、そこを速い切り替えから使われるなど、ジェフにもカウンターのチャンスが生まれる。互いにシュートチャンスを作りあうスリリングな展開となる。吉田の強烈ミドルはバーに阻まれ、新居、黒部(勇蔵の見極めミス)に生まれたシュートチャンスは哲也がセーブ、互いに決めきれなかったが、ゴールの匂いが徐々に強く立ちこめる。

そして、その雰囲気を掴んだのはFマリノスだった。坂田の展開からオーバーラップしてきたコミーが左サイドを縦に打開、エンドライン際からふわっとしたクロスを上げると、立石の手をかすめてファーサイドへ流れ、ここに入ってきたのは大外から走り込んできた吉田!浮き球をしっかりと捉えて押し込み、ゴール!そこにサイドから定石とも言うべき形でチャンスメイクし、相手のお株を奪うようなアウトサイドからのゴール前への進出ランニングで勝負有り。Fマリノスの変貌を物語るダイナミックなディティールの詰まったゴールだった。ジェフは、マンマークにおける脆さが仇となったか。破られてはいけない部分を破られ、走り負けた事でフリーマンにゴール前への進出を許したこと、失点に繋がるには充分な原因と言えるかも知れない。

しかし、ゲームはこのままでは終わらない。好プレーを続けていた吉田がナイーブなジャッジングの犠牲となり、対して危険なプレーとは思えなかったがあっさりと2枚目のイエローで退場となることで、ジェフが数的優位に。これでジェフは一気にゲームペースを握り、人数を掛けてビハインドを返しに行くという一方的な展開に。

しかし、開き直って完全にリトリートディフェンスに切り替えたFマリノスは、ゴールに鍵を掛ける。勇蔵が苛立ちから集中を欠くプレーを見せたりしたモノの、哲也は鋭い水野のシュートを好セーブで凌ぎ、佑二が全盛期を彷彿とさせる強さで相手の攻撃をはね返し、功治が守備から攻撃まで最後まで走り回る。そして采配面でも狙いははっきり、上野を入れてバイタルケアを更に厳重にし、陽介が必死の形相でフォアチェックを掛けて余裕のある攻撃構築を許さない。ロスタイムにストヤノフの角度のあるクロスから黒部のヘッドでネットを揺すられたモノの、怪しげなバランス裁定に救われて、救いのホイッスル。Fマリノスはフロンターレ戦以来一ヶ月ぶりの勝利となった。

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一人一人のベクトルが一つに収束していく、チームとして結束していく。それが見据えるべき未来には繋がりにくい「守りきる」というタスクのためだとしても、非常に尊い。

一ヶ月前の快勝の波に乗ったときの相手を飲み込むような過剰なまでのハイプレッシング、ビハインド時の背の高いターゲットマンを最前線に置いたパワープレー、これらに共通して言えるのはチームに意思統一が生まれていたこと。そしてそれが出来ているときのFマリノスは逞しく、そして強い。

一つの方向を向き、それに向かって突き進む。チームスポーツに置ける摂理、強く、逞しいのも当然のこと。ただ、乖離しては混迷に飲み込まれる事の多かったFマリノスにとっては「ベクトルへの収束」「チームの結束」は今後を占う意味での「バロメーター」となりえる要素なのかも知れない。

そして、今回のリードを守るために取られた「マリナチオ」にも、その「収束」「結束」がはっきりと感じ取れた訳で、こういった経験を積み重ねることに、このゲームに意味があり、尊いゲームであったのではないかと感じました。

ただ、今チームは柔軟性や幅を求めているだけに、11人が同じ方向を向き、意思統一してサッカーをすることは今までにも増して難しくなってきている。プレッシングとブロッキングの使い分け、リスクテイクとリスクマネジメント、サイドアタックと中央切り崩しetc……選択肢がある分だけ、選手達がピッチの中で意思統一できる可能性は減っていく。その中で、いかに意思統一が出来るかどうか、これからのチームにとっての鍵なのかも知れない。

そして、僕の希望として。

チームのベクトルが収束され、パフォーマンスが向上していく過程は痛快で、爽快。そして何よりぐっと来る。もちろん、常に出来るようになればこれ以上ないことだけど、すべき時、出来る時に常にチームが一つにまとまり、それを高いパフォーマンスに昇華出来るようになって欲しい。それが、守り切るにしても、パワープレーにしても。

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ま、戯れ言でした。で、少しだけタクティカルな観点から。正直、少々辛い採点をせざるを得ない。もちろん相手が会ってのスポーツであり、相対的な戦術変更というのは正しいことでもある。ただ、中途半端になっていないか、幅を広げる事で一つ一つのクオリティは下がっていないか、というのが気になった。

それを感じたのが、ここまでこのチームの核となっていたプレッシング。今は全て前から取りに行くと言うことをせず、バランスを取りながらある程度相手を迎え撃つ様な守備も組み込んでいる訳だけど、その幅が選手達の迷いにもなっている。FWが前から行った時、本来であれば中盤の選手が押し上げて次の選択肢を消し、そのタイミングで囲い込む形を作りたいのだけど、ここのところそういったプレッシングの機能した形は披露できていない。確かにバランスを取ることで安定はしてきた、でも脅威もなくなり、武器も消え去りつつある。

より細かく掘り下げれば、マッチアップに置ける数的優位の作り方において、リスクテイクがなくなった。相手の最も怖いポイントであるアウトサイドに対して、幸宏・吉田のサイドハーフが付き、サイドバックと2vs1の数的優位を作れていた。そしてそれは相手のアウトサイドを抑えるのに効力を発揮し、意味のあるマーキングだったと言える。しかし、前からのプレッシングという意味を考えると、坂田・大島・功治の3人に対して、相手の3バック+2ボランチの5人に対峙しなければならず、数的不利の状況ではフォアチェックの機能性を辞するのは難しい状況でもあった(もちろん、相対的な要素としてストヤノフを始めとした技術的に質と、ポゼッションを作るアイデンティティを持ち得るチームだったから、より難しかった)

ま、プレスが全てではないし、前に出ることが正しいわけではない。ただ、2トップ、そして功治が前に行く姿勢を見せていただけに、ここだと思った瞬間、相手のサイドアタッカーを捨てて、前と連動して加勢していく形というのはもっとあっても良かったのかなとも思う。その辺はまだチームとして改善の余地があるのではないかと思う。

って、前は柔軟性を求めたじゃないかーと思う人もいるかも……。ま、柔軟性が機能性を維持しつつ……というのが本音かな。求めることは高く、瞬間、心重ねて、ね。

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選手評は今回はなし。こないだ少し書いたしね。でも一人だけ、勇蔵。もう若いからなんて言わせない、既にリーグでもトップクラスのCDFに成長して、松田直樹をベンチに追いやっているのだから。メンタルのブレがパフォーマンスに反映されるのはディフェンダーとして愚の骨頂。被った着弾点の判断ミス、セルフジャッジから突破されるという愚行、そして喧嘩まがいのスライディングタックル(凄かったけど、素晴らしかったけど、ストレスをぶつけるようなプレーは良くない)。反省点は沢山ある。意見をぶつけ合うことは構わない、イイ傾向。頑張れ、超頑張れ、勇蔵。

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本当に今更ですよね、申し訳ないです。現在スランプ中です。全然文章が浮かんでこなくて、キーボードに砂が撒かれたような状況。ユースとかも見てるのに、文章にすると全然だめで……情けないです、そして改めて申し訳ないです。スランプを早く脱して、又皆様に色々と呼んで頂けるように頑張ります。じゃあ、最後にまとめ。勝って良かったー!やっぱり嬉しー。ということでここまで。

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