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May 31, 2007

よく似合うゴールラッシュ@関東クラブユース #1 Fマリノスユース vs ヴェルディ相模原

シーズン最初からユースを見るのは初めてなモノでして、一年の流れがどういう風に流れていくのか知らないのです。で、ついこないだまでプリンスリーグを戦っていたと思ったら、関東クラブユース、通称「関クラ」が始まりました。

と言うことで、その開幕戦にいそいそと出かけて参りましたよ。

第31回 日本クラブユースサッカー選手権 関東2次リーグ

Fマリノスユース 10-0 ヴェルディ相模原 @ 日産フィールド小机「よく似合うゴールラッシュ」
F.Marinos.Y:9'端戸仁 34'奥山正洋 43'金井貢史 52'&60'関原凌河 61'荒井翔太 66'&70'&74'&87'斉藤学

Fマリノスユーススタメン:GK当銘裕樹、DF奥山正裕(→63'中里太郎)、甲斐公博、金井貢史"まさにピッチの自由人"(→84'成田慎太郎)、岡直樹、MF西脇寛人、佐藤優平、曽我敬紀(→49'荒井翔太"坊主")、高久朋輝(→75'松尾康祐)、FW斉藤学"もっと!もっと魅せてくれ!"、端戸仁(→31'関原凌河"デビュー")

快晴、快晴な日産フィールド小机。しかし、いつもと雰囲気が違う。囲むように張り巡らされた段幕の姿がなく、メッセージ二つだけが張られていた。プリンスリーグでの完敗が影響しているのだろうか(トップがFC東京都戦っている真裏で、ユースはプリンスリーグで桐蔭に1-3で破れていた)

そんな中でのスタメン、怪我のためエース水沼宏太を欠く陣容となったが(U-17合宿も辞退)、直前までU-17の合宿に行っていた学くん、端戸くん、金井くん、甲斐くん4人ともスタメンに名を連ねる。システム的にも、メンバー構成ともマイナーチェンジを重ねて、チームの形を模索している段階の中で何とかこの関クラを通して見いだしたい。

*相手のヴェルディ相模原は昨年21-0で虐殺していたようで、サディスティックなゲームをちょっと期待してたりして。てか、緑のユニフォーム来て欲しかったな。

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試合展開

試合開始のホイッスルから、完全にFマリのペースでゲームが進むワンサイドゲーム。9分に端戸くんの遠目の位置からのループがGKの虚を突いて決まり先制、その後多少攻めあぐねたり、拙攻とミスを重ねたモノのセットから右サイドCKから優平くんのキックに長身を活かして奥山くんがヘッド、金井くんがニアに走り込んでのヘッドと更に2点を加点。3-0として前半を折り返す形に。

こう書くと、悪い部分は余り見えてこない。しかし、前半のFマリノスの攻撃はかなり閉塞した。相手が極端なリトリート布陣を敷いてきた事もあって、常に密集の中での崩しを強いられる。しかし、パスレシーブアクションが乏しく、又動き方の工夫が見られないため(一人が前で一人が後ろとか、ダイヤゴナルを重ねる動きでマークを外すとか)なかなかボールが前に動かない。圧倒的な個人能力の差、時折見られるテンポの良いショートパスがサイドを切り開く事もあったが、期待していた程のゴールラッシュを抱かせるものではなかった。又、崩しきろうとかなり前掛かりなバランスとなっている中で、軽率なロストから何度か相手のカウンターに発展するシーンもあり、見た目程安定した戦いぶりとは言い難かったか。

しかし、後半になってパフォーマンスは好転する。何を思ったかヴェルディ相模原は極端なリトリート布陣から、ラインを押し上げての「普通」のフットボールスタイルに転換。これでスペースが生まれ始めると、Fマリノスの選手達の動きも活性化。2トップの動きが縦のギャップを作り、空いたスペースに2列目、3列目、はたまた4列目から選手が顔を出してくることで選択肢が増える。動きの幅が出てきたことで、スムーズかつ厚みのある攻撃が展開され、ようやくマリノスユースの売りである個人技術もより効力を発揮。そして、待ち望んだゴールラッシュが始まる。

関原くんがゴール前で存在感を見せ、学くんの左サイドを局面打開した所からのアシストを受けて口火を切ると、スルーパスに反応してラインを抜けだしGKまでかわして連続得点。この直後に交代で入った荒井くんがこれまたサイドの崩しからのラストパスを押し込んで後半3点目。そしてここからは学くんショー。らしい形で右から中に切れ込んで巻くようなシュートでゴールを奪うと、今度は交代で入った中里くんのクロスに合わせて2点目、美しい荒井くんのヒールパスに反応して抜け出しハット達成、左サイドから送り込まれた速いクロスを抜け目なく狙って押し込み4点目と、ラッシュラッシュ。

昨シーズンの21点には遠く及ばなかったモノの、終わってみれば二桁得点。コールド勝ちはないけど、とりあえずゴールの感覚を取り戻して関クラの初戦を飾った。

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うー、やっぱりFマリノスユースにはゴールラッシュがよく似合うね。もちろん、相手あってのことだし、簡単な事じゃないんだけど、このチームが獲るゴールは素敵なモノが多いので、何であろうと沢山ゴールが入るのは嬉しい限り。ま、最近もやもやじめじめした感じもあるので、沢山点を獲ることでもやもやとした状況を振り払う起爆剤となると良いナーと思ったりしてました。

ま、この日は相手が弱すぎたので評価云々は難しいけど、印象として、チームとしては様々な要素に置いて模索段階にいるのかなと感じを受けました。色々なことが出来るから、難しいことをやりすぎてしまったりしてしまう部分もあるし、力を過信しすぎてバランスを崩してしまったりするシーンが散見されるのを見ても、まだチームとして明確な形や答えを見いだし切れていない。攻撃に置いても、守備に置いても、ね。

ただ、難しく考え過ぎなくてもイイとも思う。攻撃面に置いては、技術的に高いものを持っている選手が揃っていて、大抵の相手だったら局面で上回れるポイントを作るのはそんなに難しいことではないはず。だったら、その力を素直に使える形を作ればいい。概念的な要素として、だけどね。
*例えば、右サイドで宏太くんを中心にショートショートで相手を引き寄せて、大きくサイドチェンジして学くんの突破!とかは、ふろん太や鹿島の練習試合でよく見られたシーン。バスケのアイソレーションみたいなオフェンスパターンだったけど、宏太くんのダイレクトでのプレーセンスと飛び出し+優平くんの飛び出しを活かす意味でも面白い形かなーと思った。ま、公式戦になってみられなくなっちゃったのだけど。

守備に関しては、チームとしてどのように守るのかという明確な術、戦術が必要かな。トップチームのようなイケイケプレッシングでも、システマティックなゾーンディフェンスでも、オシムよろしくマンマーキングでも何でもイイから、チームとしてこうして守るんだというのをはっきりさせることで、選手達の動きはもっと整理されるだろうし、穴も空きにくくなってくるはず。今は、個人のセンスと断片的なディティールの整備で守っているに過ぎない。
*戦術と選手育成というのは対極のイメージがあるけど、戦術理解というのもモダンフットボールに置いてはとても大事な要素。自由にやってのびのびだけでは、一流の選手は生まれないからね。で、具体的な術として、個人的にはマリユースにはフォアチェックを主体に置いたディフェンススタイルがあっている気がする。奪われた後すぐに切り替えて、ボールホルダーへの強烈なアプローチ、そしてレシーバーを捕まえるマーキング、セカンドボールを拾う過敏な反応。それこそ、相手陣でずっとサッカーをするようなイメージ、日本で言えばエメルソン・田中達也・そして山瀬功治の前線のトライアングルが機動性を活かして相手にフットボールをさせず、攻撃に移ろうとバランスを崩した相手を個人能力で一気に突き崩してゴールを奪っていた2004レッズ、かな。

ま、とにもかくにも一つずつ、階段を上るようにチームも個人も良くなっていって欲しいな。ハードなスケジュールも、きっとその糧となってくるはずだから。

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*選手評として、まずは金井くんだねー。センターバックはユース玄人の方々には評判がよくないそうだけど、センスが良ければ何でも出来る(猪木)抜群のディフェンスセンスと危機察知能力はやはり光る。ただ、サイドバックが一番あっている気がするよ、自由にピッチを駆けまわり、様々なところに顔を出してプレーに絡む姿を見るとね。ヘッドも見事。

*後は良かったのはボランチかな。優平くんが前半動いていたこともあって、ある程度体裁を保てていたのかなと言う印象があるし、その優平くんが後ろ髪引かれずに思い切って行けるのは西脇くんが後ろでしっかりとお留守番してリスクマネジメントを獲っているから。この静と動のコンビはやはり良いバランスになっていると思う。以前変な交代とかもあって、ちょっと心配していた優平くんだったけど、らしさが戻ってきて一安心。セットのキックも良かったし、これから又チームの心臓として良いプレーして欲しいナーと。荒井くんもイイから相手によって使い分けるとイイね。ま、西脇くんの存在は貴重だと思うから、優平くんと荒井くんの使い分け、かな。

*で、おっかけてます、学くん。前半はいつも贔屓な僕も首をかしげざるを得ない印象だった。というのも、ボールレシーブに置ける動きが停滞していて、一つ一つの動きで切れてしまったり、「待ち」の姿勢になることが多かった。そうなると、やっぱり早々ボールが入らない。そういう意味では天性の才覚を持つボールプレーヤーの悪癖が出たのかなと思った。ただ、後半は動きの量が全般的に増え、動き自体も前半に比べたらダイナミックになった。もっと、スペースランニングであったり、レシーブアクションの変化という部分では成長して欲しいんだけど、ま、満足じゃないにしても、学くんが4点も獲ってくれたので嬉しかったですよ、えぇ。格好いいゴールばっかりだったしwww

*余談だけど、学くんには絶対に韓国に行って、この世代の世界レベルを味わってきて欲しいので(ドリブラーにとって様々な要素での「体感」は素晴らしい経験になるからね)、もっとバシバシキレキレでお願いします。河野に負けるな!

*端戸くんは少しお疲れかなー。気になるのはプレーのリズムが悪いこと。周囲との呼吸が合わずに、独りよがりになるシーンが垣間見えるのはちょっと気になる。あのテクニックは魅力的だし、僕もメロメロなんだけど、使い所をうまく判断して、的確な形で発揮して欲しいかな。ループは見事、でも足りなーい。次は元気になって、もっと魅せて。

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ま、ここまでなんですけど、ここからはせんでーん。

土日、ユースは連戦です。土曜日は17:00からしんよこフットボールパーク(僕はどこにあるのか知らないわけですが)、日曜日は三ツ沢で試合があったりします。そして、今週代表ウィークと言うこともあってトップの試合はなし。どうです、1週間空いちゃって寂しいワーなんて思っているそこのお方!行っちゃえばいいじゃない、きっと楽しいですよ。一緒に学くんや端戸くんに未来を馳せてハァハァしましょう。てか、宏太くんも戻ってくるかも知れないし(わからないけど)

ということでここまでー。

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*トップは練習試合はあるみたいだね。土曜の11:00から早稲田大と。インカレ以来早稲田は見てないから、実は結構楽しみにしてます。晴れると良いなー。てか、幸田くん来るのかな?出るのかな?

*明日は代表だね。俊輔は怪我で出ないみたいだけど、アジアカップの試金石となるゲーム、イイゲームして頂戴。すぐの更新は無理かも知れないけど(お仕事の都合上)、帰ってきてゲーム見て、出来たらやりますよ。てか、やらないと引っ張っちゃいそうだし。

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May 30, 2007

前田俊介の移籍に思うこと。

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第一報は季節はずれの「ら」スレだった。

前田俊介選手 大分トリニータへの期限付き移籍のお知らせ(サンフレッチェオフィシャル)

前田俊介選手 期限付き移籍にて獲得のお知らせ(トリニータオフィシャル)

苦しんでいたのは事実だと思う。ウェズレイ・佐藤寿人というJでもトップクラスの2トップの壁は厚く、平繁龍一というライジングスターの後塵を拝す。自らの自己管理やモダンフットボールへの順応にも問題を抱え、溢れんばかりの才能は輝く場所を失っていた。

とはいえ、ライバル達の実力やパフォーマンス、戦術やモダンフットボールへのフィットなどを考えれば、彼を使わないというミハイロ・ペトロヴィッチの判断は正しいモノだったと思う。ただ、監督自身、彼の才能を認めて現代フットボール仕様に覚醒させようとしていただけに、期待はしていたはず。ただ、それでも彼は変われなかった。だからこそ、こういう事になってしまったのだと思う。

そんな中でのこの移籍。周辺事情をすっ飛ばして彼のことだけを思うと、何故トリニータ?と言う気持ちがない訳じゃない。出るためだけなら、他のチームの方が良かった。日本代表にも選ばれる高松、松橋章太がいて、サブにもスピード溢れる松橋優、運動量豊富な山崎雅人、気配を見せ始めたセルジーニョ、と層の薄いチームじゃない。

ただ、その反面、トリニータで良かったとも思う。若い選手の起用に積極的で、育て方を知っている知将ペリクレス・シャムスカが彼を見てくれるというのは良かったと思う。シャムスカは、年齢は若くとも豊富なキャリアがあり、そのキャリアの中にはブラジルには彼のように才能がありながらモダンフットボールのやり方を知らない選手というのは山ほどいただろうから、その過程の中で得た術で彼が変わってくれれば、と言う期待感はある。

ただ、やっぱり、誰かに期待するのではなく、彼自身が変わらなければならない。才能だけなら、間違いなく日本最高峰。あれだけボールを扱えて、ゴールへの道筋を描けるというのは「特別」だと思うから。簡単に消えてしまってイイ選手じゃない、「早熟だった」なんて烙印を押してしまいたくない。彼が中村俊輔の後の日本代表の10番を背負う日が来るのかどうか、キャリアの分岐点に立っている。

だからこそ、前俊、ここは勝負所。頑張れ、超頑張れ。

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*本来であれば、僕は彼のような才能を使い切れない指導体制や画一的な戦術を批判したいのだけど、実際彼自身掴まなきゃいけない部分があると感じている。ペトロヴィッチが彼に向けて発した言葉を目にして、改めてその思いを強くした。プレーに置ける目的意識、チームスポーツの本質であるフォア・ザ・チームの意識、競争の中での戦闘意欲、そして全般的なアグレッシブな姿勢……。技術などのファンダメンタルな問題ではなく、頭の中、意識的な要素の問題。走ることが正義ではないし、和を重んじる事も正義ではないけれど、11人の1人としての自覚、責任というのは彼が得なければならない要素なのではないかと思う。民主主義の王様とならなきゃいけない。

*実際、僕はプレースタイルに関しては今のままでもいいと思っている、ただしオフェンスだけ。ボールを持ったら持ち得るテクニックを駆使して局面を切り開き、ゴールを演出する、ゴールを奪う。ここは彼の魅力であるし彼のセンスを信じているので、多少エゴイスティックでも構わない。ただ、小さな部分は変わって欲しい。自分がボールを奪われたら地の果てまで追いかけて自らボールを奪い返すとか、ボールを受けるための主体的な引き出すアクションをするといった基礎的な要素、そして状況に置いてはキープで周囲の上がる時間を作る、みたいな状況に応じたプレーセレクトの変化、かな。全てが自己満足とならないように、チームのために、勝利のために、才能を使うという意識が欲しいな。

*トリニータにとっては、アタッカーの補強って必要だったのかな……高松が怪我を抱えていたりするにしても、梅崎が戻ってくるわけで、前はだぶつき気味な気も……。てか、ボランチだったんじゃないの?ジュニオール・マラニョンが少しフィットしてきたことや、金崎の成長などポジティブな点もあるけど、やっぱりエジミウソンとトゥーリオのような選手が必要だったんじゃないかナー。ま、余計なお世話ですが。

*とにもかくにも、シャムスカ大先生、前俊をお願いします。才能は一級品だから、何とかあなたの手腕で覚醒の手助けをしてあげて下さい。頼む!

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と言うことで、緊急的ですが。前俊、頑張れ、超頑張れ。

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May 29, 2007

一撃、届かず@J1 第12節 レッズ vs Fマリノス

熱気、ビジュアル、音圧……、久々に訪れた埼玉スタジアムは凄みを増していた。ひょんな事からホームA席に座った僕は、その雰囲気に気圧されてしまった。

そして、そんなスタジアムの標的となる選手がいた。メンバー紹介時、ボールが渡った瞬間、コーナースポットに歩みを進める時、スタジアムの一画を除いた全方位から彼の背中にとてつもない音圧のブーイングが浴びせられる。それが彼の背負った宿命だとはいえ、本当に悔しかった。僕らの10番が辱めを受けているような気がして仕方なかった。

しかし、彼は平然とプレーを続ける。だから僕もその状況を堪え忍ぶ。そして、時は訪れた。後半5分、左サイドに流れながらそのまま左足を振り抜く、都築龍太が伸ばした手も届かない、吸い込まれる、ネットが揺れる。

僕はその時、ぐっと右手を握った。声は出せない、でも、声の代わりに涙が出た。

この瞬間を味わえたこと、この地に来ることができたことを感謝したくなった。

出来れば、これで勝ちたかった。でも、先に繋がるよ、きっと。さあ、ここから。

2007 J.League Division1 第13節

レッズ 1-1 Fマリノス @ 埼玉スタジアム2002「一撃、届かず」
Reds:66'ネネ F.Marinos:50'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"これぞ、守護神!こっちこい、頭撫でてやる!"、DF田中隼磨"ジキルとハイド"、栗原勇蔵"一年間の成長"、中澤佑二"リアルファイトが示す復調"、那須大亮"慣れと不安と"、MF河合"unstoppable"、上野良治"周囲が良ければ、冴える"、吉田孝行"変化のダイナミズム"(→79'マルケス"復帰おめ")、山瀬功治"俺たちのエース"、FW大島秀夫"後はゴール"(→85'ハーフナー・マイク)、坂田大輔"後はゴール"

レッズスタメン:GK都築龍太、DF坪井慶介、堀之内聖、ネネ、MF鈴木啓太"彼も又、進化している"、阿部勇樹"ユーティリティとスペシャリティ"、山田暢久、相馬崇人(→62'長谷部誠"お待ちしております")、小野伸二"ありがたやー、ありがたやー"、ロブソン・ポンテ"脅威の技術と幅"、FWワシントン"あなたが窘めてくれたおかげでうちの勇蔵が成長しました"

座っているだけで汗がじわりと滲む、素晴らしい晴天(てか暑かった……)に恵まれた埼玉スタジアム。ACL最終節のシドニーFC戦で求められた結果を導き出し、アジア制覇へ又一歩近づくレッズは、アジアの戦いをひととき傍らに置き、2連覇目指してここからまたリスタートという位置づけの試合。Fマリノスは、遠くへ行ってしまった以前のライバルとの対戦の刺激で何とか負の波を乗り越えたい。

そんな中でのスタメン、連敗でのブレ、強大なる相手を意識してのメンバー変更が報道されていたFマリノスは、サスペンションも絡んでメンバーが大きく入れ替わった。コミーのサスペンションで空いた左サイドバックには、これまで右サイドバックを勤めていた那須をスライド、右にはその那須にはじき出されていた隼磨が入る。そして中盤は構成が変わる。中盤は、これまで河合をアンカーにしたダイヤモンド型の構成だったが、ポンテ・シンジを意識して、上野と河合のダブルボランチ、そして前に吉田と功治というボックス型に。

対するレッズは怪我の癒えない闘莉王が欠場したモノの、それを除けば現状のベストメンバーと言えるメンバーか。ただ、ミッドウィークで厳しいゲームをしていただけに、疲労感は気になるところ(条件的にはACLに出ていないチームはナビスコをやってるから、エクスキューズとはなり得ないが)

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試合展開

報道もあってどのような守備方式を獲ってくるのかが気になった立ち上がりだったが、蓋を開けてみればはっきりとリトリートする形ではなく、高いラインを維持し、プレスを掛ける意思を見せた立ち上がり。しかし、ゲームの出来を左右するプレスがなかなか嵌らない。システムチェンジにより出所を消しきれないこともあるが、何よりも一つのアプローチが嵌っても、レッズの選手達の技術、落ち着きにいなされてしまい、ボールを奪いきれず、結果的に自陣まで押し込まれるシーンが散見された。
*ただ、ボールを蹴らせれば佑二、勇蔵がはね返して、完全に相手のペースに流されると言うことはなかった。収縮して高い位置でボールを狩るという事は出来なかった、と言う意味。

そうなれば、自ずとゴールに近づきチャンスが増えていく。左サイドからのCKをファーでネネがダイビングヘッドで合わせようとし(佑二が直前でクリア)、スローインから虚を突き、ワシントンが裏に抜け出して反転からシュートを狙う(佑二ここもブロック)、ポンテの柔らかいボールからうまくニアに入ったワシントンがダイビングヘッドで合わせ(ポスト直撃、こぼれを再び狙われるモノの哲也必死に食らい付く)、とポンテの高い精度のキックから次々にチャンスを作るが、なかなか決めきれない。Fマリノスも時折鋭い切り替えから攻めに出たり、ポゼッションから好機を伺うが、立ち上がりからレッズ守備陣の堅陣を脅かせない。

拮抗した固い流れながら訪れるチャンスを活かしてレッズに数多く決定機が生まれる展開の中、この前半最大のエキサイティングなシーンが生まれる。バイタルエリアに入ってきたポンテが中央ポストに入ったワシントンに楔、勇蔵を御しながらキープすると、ラインポジショニングを獲っていたシンジへスルーパス、これで完全にFマリノスディフェンスを崩しきると、シンジに超絶決定機。インサイドで丁寧に左隅を狙うが、これは哲也が抜群のタイミングの飛び出しと読みでシャットアウト、凌ぎきる。すると、このこぼれ球をマイボールにしたFマリノスは返す刀でカウンター。功治が空いた中盤を一気に突き進み相手アタッキングエリアへ持ち込み、右に流れた坂田へ。フリーとなった坂田は距離・角度は余り良い状況ではなかったが、強烈なシュートで都築を襲う。しかし、これは都築がきっちりとセーブ。レッズの個人の技術と創造性、Fマリノスが狙っていたカウンター、その両方が表現された素晴らしい応酬だったが、それでもスコアボードは動かない。

この展開の後、意気が上がったのはFマリノス。大島がニアに入って河合のクロスにインサイドで合わせるも枠外、右サイドを功治が突破し坂田に合わせるも、レッズのディフェンスが凌ぎきる。終盤に入るに掛けてゴール前でのシュートチャンスが増えた展開だったが(レッズもワシントンがヘッドで合わせたシーンあり)、結局ゴールは生まれず。前半はスコアレスで折り返す。

後半に入ると、前半終了間際から少しずつ繋ぎのスムーズさであったり、中盤で相手を捕まえ始めるなどポジティブな要素を見いだし始めていたFマリノスが流れを掴む。ショートカウンターから坂田が強烈なミドルを思い切り良く打つことで勢いを付けると、ついに待ち望んだ瞬間、河合のショートパスを受けた功治がシンジの軽いアプローチをいなし、そのまま左に流れながら一閃!高い弾道のシュートは都築の対応を許さず、吸い込まれるように右サイドネットに突き刺さり、先制点!ゴラッソ!イイ流れを引き寄せて、ここで欲しいと思うところでゴールに繋げる、これがエースの仕事。ブーイングをパフォーマンスではね返す、スターの仕事。待望の先制点はFマリノスに生まれた。

これで更に勢いが出ると良かったのだが、レッズがビハインドメンタリティを見せて反撃。ポンテに粘って右を崩しきり、ファーサイドフリーとなっていたシンジへドンピシャのクロス!そしてシンジ!という超絶決定機が生まれたり(これはシンジのヘッドが狙いすぎて枠を捉えきれず)と、一気に流れが変わってしまう。そして、この試合度々危険なシーンとなっていたセットが火を噴く。勇蔵がショルダーでシンジをはじき飛ばすとこれがファール。右サイド深い位置でのFK、ポンテが中央に柔らかいボールを供給すると、中で佑二のマークをはじき飛ばしてフリーとなったネネがそのままボレーで合わせた!逸機、宿敵ゴールと鬱積の溜まった赤いスタンドが一気に爆発。これで同点、こういう展開の中で耐えきれないのが今のFマリノスかも知れない。

同点になっての最終局面、レッズが猛攻を掛け、Fマリノスがカウンターで狙うというオープンでスリリングな展開。Fマリノスは途中投入されたマルケスが功治と共にカウンターの起点となり、隼磨や那須が攻め上がりと、レッズゴールに迫るが最後の所は精度不足で崩しきれず。逆にレッズもマルケスが入ったことでアプローチの甘くなった守備の緩さを突いたが、ワシントンが決めきれない。結局、このまま。ドロー続きの赤いスタジアムはブーイングも入り交じり、騒然とした雰囲気に包まれた。

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勝ちを攫えるゲームと見ることも出来るし、負けなくて良かったと捉えることも出来る。その印象は人それぞれだと思うわけですが、僕はとてもポジティブな結果と中身だったのではないかと思っています。

結果として、昨期王者から難攻不落の埼玉スタジアムで勝ち点をもぎ取れたことは決して簡単なモノじゃない。ましてや、今チームは苦しんでいる状況で選手達は自信を失い掛けている。そんな状況を鑑みれば、この結果は充分なモノだと思う。

そして内容の方に目を移しても、決してネガティブではない。プレスの大敵である疲労と気温が揃っており、相手の高い技術に奪いきれないシーンも散見されるなど、これまでであれば必勝パターンならぬ必敗パターンのゲームだったはず。しかし、この日は違った。

プレスの機能性は維持できなくとも、ボランチが精力的にカバーにスペース管理に働き、煮え湯を飲まされてきたワシントン対策をしっかりと考えていた佑二・勇蔵が敢行する。奪ってから速くというコンセプトのもとカウンターへの移行がスムーズになったこと……、高い位置からのプレスだけではない幅が瓦解を防いだと言う意味で、今後の指針となり得るプレーだった。

もちろん、全てがうまくいったわけではないけれど(ディティール面の細かな要素、相対的な意味での対応力、集中力、決定力、チームが機能するという意味での本当の選手層などなど)、進歩している実感の得れるゲームだったことは間違いない。少しずつ少しずつ、積み上げていくことを続けていきたいね。

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*選手評としてはまずは哲也!!!舞い降りたねー、ビッグセーブ多数で勝ち点1の立役者!まだまだ波があるけれど、これだけ出来るわけだから、安定感付けていって欲しいね。シンジとの1vs1のセービングは感動した!

*そして、河合!2ボランチになって思い切りが良くなったね。孝行が「後ろを任せて思い切っていける」という言葉を発していたけど、潰しに、スペースマネジメントに、攻撃参加に、と幅広く動きながら存在感抜群。進歩という意味で、味のある繋ぎを見せたりと、本当に進歩が止まらない。レッズの人もびっくりしてたんじゃないかな。

*で、功治!俺たちの功治!スーペルゴールはもう凄かった。感動した。本当に嬉しかった。てゆうか、あのアングルと体勢でどうしてあんなシュートが……というのは驚きですらあるよ。とにもかくにも気持ちよかったー。で、プレーの中身は、カウンター起点となるプレーは良さが出たかな。ある意味、功治に寄るところは相変わらず大きいけど、守備負担が少し減った分(それでもよくやってくれている)、前への推進力に変わっている感。後はポゼッションでの崩しに置いて、ポストをうまく活かして欲しいかな。シンジの決定機(ポンテ楔→ワシントンポスト→シンジ抜けだし、みたいな)は今のオーシのポストの安定感なら生み出せるはず。

*勇蔵も良かった。L.A.舌禍は今や昔。相手を尊重して相手との距離感をうまくとりながら(危険な位置では時折体を離したりとずるっと抜けられないように考えてプレーしていた)良くやっていたと思う。成長している、間違いなく。後はビルドアップ。

*佑二はネネ……だけど、他のプレーでは存在感あったねー。この辺はもう当たり前、って感じあるけど、チームとしてセンターバックは最後の砦であり、拠り所となっている感があるだけに佑二がこれだけ安定感のあるプレーをしてくれるのは、チームにとって大きな支えとなっていると思う。グラ戦の教訓、活きてるね。

*良治たんも合格点。河合とのバランスも良かったし、周囲がしっかり守備をするので読みも働くし、戦術眼を活かしてた。動き自体も活発だったし、地元埼玉で燃えたかな。攻撃面で自分のリズムを出し過ぎる癖があるのは今のチームにとってネガティブなんだけど(一本クッションを入れたがること、ボディシェイプが固定されがちで狭い方向に行きがち)、それでもプレー全体を見れば貢献度は高い。

*隼磨と吉田の右サイドはやっぱりイイ。吉田は後ろ髪引かれることなく最前線に飛び出すプレーがかなり効果を生んでいたと思うし(相手は嫌だったと思う)、隼磨のダイナミズムは実効力抜群、この右サイドのコンビはやっぱりイイね。これから求めたいのは吉田に関してはスタミナとポリバレント性。今回良治たんがやっていたような仕事もやって欲しいかな、そうしたら選手交代なしでダイヤモンドからボックスへの移行というのも可能だし。隼磨は前半相馬に苦労してたけど、後半存在感あったねー、スルーパスに反応してボックスに入ってきたプレーとかは痺れた。ただ、ワロス……。あれだけ素晴らしいオーバーラップも台無し。ま、それが隼磨のキャラ(?)でもあるのかも知れないけど、もう少しだけ精度が欲しいかな。せっかくマイクが入ってたし。真っ直ぐ系のボールを上げたらどうかな。ま、相手のプレッシャーがないという前提だけど。ま、とにもかくにも僕はこの右サイドとコミー復帰+幸宏の左サイドで両サイド充実すれば、面白いサッカーできると思ってる。

*マルケス復帰おめ!中盤で使うなら、守備はまだまだ順応していく必要があるけど(戻りが遅い)、攻撃面ではやっぱり落ち着きであったり、動き出しであったりと、うまさがあるよね。崩しきれないシーンが多い中で彼のテクニックは局面を動かすことが出来る可能性だよね。周囲がマルケスのタイミングを掴めば、チームとして幅は拡がるはず。ついでに坂田、フォアチェックは感動モノ、でも決めなきゃ水の泡。オーシ、ポストは抜群、でも決めなきゃ水の泡。FWとしての仕事は点を獲ることだけじゃない、なんて所詮きれい事、決めてなんぼ。責任背負え、決めなきゃ勝てねーぞ。

後は、那須か。那須も少しずつ順応してきたかな。ポジショニングが少々危うい気はするんだけど、思い切りの良さが消えなくなったし、山田とのマッチアップは良くできていたと思う。後は先手を取ることだよね。動虎がうまかったり、隼磨やコミーも良く見せるけど、コースを空けておいてのワンサイドカットのようなインターセプト。ここからカウンターに出るシーンが出来てくるとイイね、マリの得意パターンだったし。ビルドアップはまだまだまだまだ。

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あ、長くなっちゃった。試合中声出せなかったからさ、吐き出したくてたまらなかったの。ま、改めて埼玉はすげー。あれがフットボール空間だよね、ホームならでは雰囲気を味わえたのはよかったかなと。ストレスは溜まるし、功治へのブーイングとか凄い腹立ったけど。強いはずだわ、うん。でも、改めて、次はここで勝ちたいね、きっと勝ったら凄いキモチイイもん。ま、いつになるかわからないけど。ということで最後に僕たちのエースを張っておきますね。功治素敵だよ功治。

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*レッズのことは別個でやるよ、っていって最近出来ていないんだよねー。すいません。

*マリがレッズを見習って欲しいこと。マッチデープログラム。レッズのやつは本気で凄い。読み応えたっぷり、中身充実しすぎ。しかも、単なる持ち上げじゃない、批判精神にも満ちたモノ。面白かったよ、普通に。こういうところにも手を抜かない、サポの方向いてると言う気がするよ。値段一緒なんだから負けるな。

*試合前、オジェックでいいの?って聞いてみたくて仕方ありませんでした。ま、ハヤヤで良いのと聞かれたら、迷ってしまうかも知れませんが。

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May 27, 2007

屈む時期なんだ、きっと@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague レイソル vs Fマリノス+etc

いつのまにかに次の試合となっちゃった。なので、色々。

2007 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Day6

レイソル 3-0 Fマリノス @ 日立柏サッカー場「屈む時期なんだ、きっと」
Reysol:42'OwnGoal 47'鈴木達也 78'藏川洋平

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF那須大亮"取り戻した勇気"、栗原勇蔵"鬼神"、中澤佑二"驚愕"、小宮山尊信"悲痛のコミー"(69'黄×2=赤)、MF上野良治"痛すぎたOG"、吉田孝行(→61'乾貴士"迷いの時")、山瀬幸宏"隠せない疲労感"(→66'田中隼磨)、山瀬功治、FW坂田大輔"チャンスキラー"(→80'河合竜二)、大島秀夫"遠いゴール"

レイソルスタメン:GK加藤慎也、DF藏川洋平"お礼参りは躍動的に"、古賀正紘、小林祐三、大谷秀和、MF永井俊太、阿部嵩(→77'フランサ"日立台の恋人")、鈴木達也"美しきゴールの終着点"(→85'ドゥンビア"ワーオなスピード"、谷澤達也、菅沼実"ダイナミズムの申し子"、FW李忠成(→87'阿部吉朗)

平日ですが、その魅力を味わいたくて行って参りました、日立台。そして虐殺され、あやうく決勝トーナメントのチケットを失うところでした。ま、一言で書いてしまえばやっぱり散々。なので、詳しくは振り返らず感想だけ。

結論から言えば、大きなショックは受けなかったし、むしろポジティブな印象の方が強かった。

確かに後半、気圧され、窮地に陥り、そして破綻した。傘に掛かってくる相手に抵抗してはいたけれど、その流れをせき止めることが出来ずにやられていく。その様に、何度も首を振り、顔を覆い、天を仰いだ。

ただ、前半はチームが原点に回帰していた。丁々発止の高速プレス&アタック合戦を繰り広げ、相手のラインの裏を突き、アウトサイドを崩し、ゴールに近づいていた。それを一言で現せば「アグレッシブ」。このチームが失いつつあったモノだったと思う。

それが全てを解決するモノではないけれど、今のチームに最も大事なモノである「アグレッシブ」というキーワード。それを取り戻そうとしているのは確実にポジティブ。

なので、前を向きましょう。今は将来のステップのために屈む時期、そんなことを思ってましたよ。

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で、日付変わって今日、レッズ戦です。

言わずもがな、厳しいゲームになると思う。小手先の戦術変更が通用する程甘くない。報道されているような狙いを完遂できたとしても、論理性に欠けたものではすぐに破綻してしまうだろう。

確かに今年のレッズは昨シーズンと比べると少々曖昧さを残しており、切り替えなどの部分では怠惰になっている感もある。そう考えるとカウンターは有効な策のように思える。しかし、二つの要素から、余りポジティブなイメージが沸いてこない。

まず一つはレッズのチームとしての傾向。一人一人の技術や精度が高く、ある程度個人で攻撃を仕上げることが出来る。だからこそ、過剰な選択肢の多さやバランスを崩した攻めを必要とはしない。それは、守備のバランスが崩れないと言うことを意味している。

そしてもう一つはFマリノスの論理性。カウンターというタクティクスは一見シンプルに見えるけど、奪ってから速く、シンプルにゴールを目指す。言葉にするとそんなに難しくないように思えるけれど、実現するには突き詰められたメカニズムが必要。どこに起点を作るのか、どのようなパスルートを通ってフィニッシュに繋げていくのか、それは即興だけでは立ちゆかない。そして、残念ながら今のチームにその論理性も、短い時間で構築できるモノでもない。チームとして今考えているのは、しっかり人数を揃えて相手のアタッカーの圧力に耐え、切り替えの意識を高く速く攻めきると言う「意識レベル」での話だと思う。

選手達が良く発する「自分たちのサッカー」という言葉は個人的に好きではないけれど、今のチームは目先の結果だけを追い求めているチームではないはず。だとしたら、貫くこと、やり抜くことも又必要なのではないか。気持ちはわからなくない、相手はチャンピオンで試合の場は難攻不落の赤きホーム、こちらは疲労感から選手達の動きが疲労感から鈍り、完敗続きで疑念や葛藤がむくむくと生まれ始めてきている。手の打ち所ではあると思う。

今のチームに必要なのは継続。柏線のショックを振り払いながらも、取り戻しつつあるアグレッシブな姿勢をプレーにアウトプットして、果敢に挑んで欲しい。王者へのチャレンジはこのチームを更に大きくする。恐れていて掴めるモノは限りなく少ないと思うからね。未来を見据えた上で、礎となるゲームにして欲しい。

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*裕介は又使ってもらえないのかねぇ。せっかくU22に選ばれたのに。那須もFC東京戦に比べたら柏戦勇気を持ってやっていたけど、両サイドがアグレッシブに攻め上がるスタイルが今のチームカラーには合っている。裕介もコミーに刺激を受けているはずだし、思うところもあるはず。それをアウトプットする場を与えてあげて欲しいかなーと。いや、那須も積極的にやってたけどね。身体も張ってたし、頑張ってたし。でも、僕は裕介が見たい。健全な競争をして欲しい。

*なんだか、良治たんと河合のダブルボランチに前が功治と狩野?うーん、どんな狙いがあるのか見えないんだよね。吉田や幸宏に疲労感があるのはわかるけど。ゲームプランこそ考えているけど、詰め切れていないんじゃないかナー。そんなことないよね。

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で、最後に社長の退任について。

ここ数シーズンの彼の仕事は本当に「愚」の一文字。今シーズンのフロントを主導とした策もうまく行っているとは言いがたい。そう考えると、早く出てけと去り際にツバを吐きたくなるような気持ちもあるけど、なんだかんだ言って喜ばせてももらったから、それに関しては感謝だし、お疲れ様とも言わなきゃいけないかな。MMも色々あるけど、素晴らしい試みだと思うしね。

でも、サッカー好きなら何でこんな事に……と思わなくもないけどね。経営とか絡んじゃって、好きなだけでは立ちゆかなくなっちゃったのか、それとも狂ってしまったのか……。後は、レッズ(犬飼)への対抗心かな。最後にそのレッズ戦の勝利を餞に出来たら、良いなぁ……。

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色々書いちゃいましたが、まあ、こんな日もあるさということで。ユースも詰めちゃおうかと思ったけど、それはやめとく。又の機会に(出来れば、だけどね)とにもかくにも、明日明日。ということでここまで。

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May 22, 2007

乖離@J1 第12節 Fマリノス vs FC東京

「偶然の勝ちはあっても、偶然の負けはない。」

そういうこと。

まだまだ、へこたれないよ。

2007 J.League Division1 第12節

Fマリノス 0-1 FC東京 @ 日産スタジアム「乖離」
FCTOKYO:69'福西崇史

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"油断大敵!"、DF那須大亮"坊主にしてこい"、栗原勇蔵"君の判断は正しい"、中澤佑二"ガチンコ完勝"、小宮山尊信"頼れるコミーにも限界有り"、MF河合竜二、吉田孝行(→62'狩野健太"自信持って!")、山瀬幸宏"良かったときはどうしてたっけ?"(→74'ハーフナー・マイク)、FW坂田大輔"止まるな、決めろ、考えろ、じゃなきゃ坊主"(→81'乾貴士"あれで入れられても、ねぇ")、大島秀夫"要求しろ、怒ってでも。それだけの質を備えている"

FC東京スタメン:GK土肥洋一、DF徳永悠平、今野泰幸"邪魔です、邪魔邪魔邪魔"、藤山竜仁、鈴木規郎、MF伊野波雅彦、梶山陽平"キー、憎たらしい"、川口信男(→60'石川直宏)、ルーカス(→68'福西崇史"ファーストインパクト")、リチェーリ"黒い弾丸"(→89'浅利悟)、FWワンチョペ"ガチンコ"

黒い雲に覆われつつも、日も差して観戦日和の日産スタジアム。近場のアウェイであるFC東京サポーターが多く詰めかけたこともあってか、ここのところ20000人にすら果たせなかった観客数は25000人を数え、この辺は嬉しい限り。

そんな中でのスタメン、まずFマリノス。研究しつくされて完敗を喫した後のゲームと言うこともあってナイーブになったのか、相手のリチェーリを意識して右サイドバックに那須を起用。それ以外はいつもと同じスタメン。対するFC東京は、前節快勝の流れを組んでか、体調不良のルーカスや香港帰りの伊野波、梶山なども強行出場させて、前節と同じ11人を並べた。

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試合展開

互いが互いのプレッシングを警戒していたかんのあった立ち上がりだったが、先にそのプレスを機能させ始めたのはFマリノス。前への意識高くプレッシングを掛けることで攻撃構築をさせず、奪った後は完全にマッチアップに置いて優位となっていたオーシのポスト、積極的なコミーの攻撃参加から相手を攻め立てる。

しかし、時折見せる鋭いカウンターで脅威となったのがリチェーリ。左サイドでボールを持つと、マッチアップしていた那須を翻弄して鋭い中へのカットインを見せるなど、怖さを感じさせる。それでもチャンスの数としても上回るFマリノスの攻勢は緩まない。坂田に何度かチャンスが訪れたり、コミーの鋭い突破が局面を動かすなど、ゴールに近づいた感もあったが、最後の所で崩しきれなかったり、決定機を欠いたこともあってゴールは奪えず。結局前半はスコアレスで折り返す。

後半になるとFマリノスのプレーヤー達の動きが鈍り始め、前半は耐え忍んでいたFC東京の動きが勝り始めることで、前半の展開から一転。梶山の攻撃に絡む回数が増えたことで、幅広くボールが動き、Fマリノスは奪い所を定められず、劣勢を強いられる。攻勢に晒される中でディフェンス陣は何とか水際で踏ん張りを見せるが、前半実効力を見せていたポストワークや左サイドが警戒されて拠り所を失い、守→攻の切り替えのスイッチも"疲れ"とイメージの不具合という接触不良からうまく作動しない。ポゼッションからの攻撃構築も相変わらずビルドアップの拙さが表面化しており、攻撃面での光明が見えてこない。

疲労感がありありと見え、フレッシュな選手を必要としていたのはどうみてもFマリノスの方だったが、先に動いたのはヒロミ。押し気味の展開を更に加速させようと、川口に代えてナオを投入。Fマリノスも遅れて疲れの見える吉田に代えて狩野を投入。この交代策はヒロミに軍配が上がり、更にFC東京の勢いが加速すると、彼の切った2枚目のカードが展開を動かす。風邪で体調不良のルーカスに代えて、ベンチを温めていた福西を投入。そして交代直後の福西のファーストプレー、緩いプレッシャーをくぐり抜けてかなり距離のある所からループ気味のミドルシュートを狙うと、弧を描いて中途半端に前に出ていた哲也をあざ笑うかのようにゴールに吸い込まれた。相手の隙を見逃さない福西らしい狡猾なゴールだったが、虚を突かれた哲也のポジショニングが全て。

これで追いかける展開になったFマリノスだったが、攻撃面での停滞感は拭えない。前半派手な活躍を見せたコミーの左サイドは強く警戒されて実効力を生み出せず、攻守に危ういプレーの連続で自信が消え失せた那須の存在が右サイドは閉塞させる。結果、両サイドが完全に沈黙。中央を崩そうにも、疲労からレシーバーの主体的なアクションは生まれず、可能性は薄い。ビハインドで攻めに出たいのに攻めに出れないというもどかしい流れの中で早野氏はようやく決断を下しマイクを投入で、前線に更なる高さを加え、その後には乾を投入してみるモノの、チーム全体での意思統一が図りきれず。パワープレーは、まともなビルドアップが出来ないこともあって、真正面からボールを放り込むという頭の悪いプレーに終始し、乾もほとんどボールを持てず、この交代策が不発。結局スコアは動かせないまま、偶発的な一発がゲームを分ける形でFC東京は連勝、Fマリノスは連敗となった。

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勝負の綾

運、といったらそれまでだけど、小さな要素が差を分けた。

流れが向いていた中で決めきれず、自らの愚策が首を絞めたFマリノス、対して展開が向いてきた中でのそれにそぐう交代策をして結果に繋げたFC東京、どちらに勝利の女神が微笑むかといったら後者の方だろう。チームの完成度であったり、クオリティはそんなに変わらない、むしろ上回っていた感があっただけに、自ら勝負を手放した感の強いゲームだった。

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自滅、不運、力不足。全てが当てはまるゲーム。結果に関しては、過ぎたことを言っても仕方ないから、次に切り替えるしかないわけだけど、中身を見ると少々不安を感じるゲームだった。

やろうとしていることは確かに大枠では間違っていない。ただ、チームとして幅であったり、柔軟性を得ようとした結果、共有していたイメージが段々乖離していくというか、バラバラになりつつあるのかなと。それをこの試合でより強く感じた。

ま、選手達が発していた言葉であったり、少しずつ変化していったプレーの傾向を考えれば、少しずつおかしな方向に向かい始めていたのかも知れない。

ハードワークという犠牲のもとに成り立つフルコートでのプレッシング。全力を尽くしてプレーしているはずなのに、相手の対策であったり、自分たちの体力的な問題が効力を薄めていく。そうなると、費用対効果が悪くなって、選手達の中に疑念が沸く。

チームとしてボールを繋げるようになっていく、美しいコンビネーションも表現出来るようになる、ドリブルとパスとダイナミズムが綺麗に重なる、もちろん素晴らしいことであるのだけど、綺麗な攻撃の成功体験が選手を酔わせていく。そうなると、華麗なプレーに固執し、状況を的確に把握したプレーセレクトを狂わせていく。

一人一人がそんな考えを持ち始めると、戦術のもとで自然と重なっていたイメージは乖離していく。追い込むタイミングと連動、スペースと足元でのボールの引き出しのバランス、そしてひとつのプレーの狙い……。それが、この日のプレーのクオリティにはね返っていたように思う。

戦術には、選手に同じ事を考えさせ、同じ方向を向かせてプレーさせるという効果がある。しかし、柔軟性や幅を求めた結果、その戦術が持つ求心力を失いつつあるのも又事実。進化に繋げられるか、再びカオスに引きづり込まれるのか、分岐点に立っているのかも知れない。

もちろん、戦術だけじゃない。選手個々のパフォーマンスも余り良くない。疲労感から動きの量が落ちている訳だけど、その動きの質も落ちている。判断もあやふやになって、選ぶプレーも頭の悪いプレー、無駄なプレーの割合が増えている。色々な部分で、良いときと比べると悪くなっているのは紛れもない事実である。嵌らなかった、と断罪してもいいけど、嵌らなかっただけが原因じゃない。マリの選手達は良いプレーが出来なかった。こういった要素が、この敗戦の真理なのではないかと思う。

ホームでの2連敗、無得点、蓄積疲労、さらけ出された弱点……ネガティブなモノが噴出してきてしまった。でも、僕は絶望もしないし、悲観もしない。進化の過程の中では失敗もあるだろうし、葛藤も生まれて当然。明確な答えがないからこそ、様々なトライを重ねる必要があるのだと思うし、トライに伴うエラーも受け入れなければならない。失敗は成功の母、そんな言葉があるように、必要な過程だと思うから。そして何より、今のFマリノスには帰る場所がある。迷ったら、原点に立ち返ればいいんだから。次よ、次。

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*じゃ、選手のこと。てゆうか、那須。ボールを持つ事に恐怖感を抱いてしまう選手となっている今、彼にポゼッションを担う力はない。前半思い切って前に出ているときはまだ良かった。でも、リチェーリに仕掛けられてから、恐怖感から彼のパフォーマンスが狂っていった。顔を出すべき場面、上がる場面で上がれない、少しのプレッシャーでドタバタしてまともにボールを繋げない。全体的に躊躇を伴い、迷いと恐怖感に苛まれるパフォーマンスとなった結果、右サイドが死んで、片翼飛行というバランスの悪さがチームを苦境に陥れた。色々なエクスキューズはあるのかも知れない、でも、ピッチに立った君は勇気の欠片すら感じない臆病者だった。そして、臆病者は今のチームにいらない。そろそろ、吹っ切れよ、いつまでびびってるんだよ。

*幸宏もあんまり良くなかった。技術もあるし、可能性のあるプレーもある。ただ、良かったときと悪かったときの差はプレーセレクト、判断。この日の幸宏はプレーに抑揚がなかった。中盤では簡単な繋ぎ、アタッキングエリアではアイデア溢れるプレーみたいな、メリハリを意識してプレーしないと。幅広く動いて、ボールに絡めるようになっているから、後はプレーであったり、それに伴う判断のクオリティにこだわって欲しい。

*この日良かったのはセンターバック、佑二・勇蔵とも大車輪だったね。高いワンチョペとガチンコを繰り返しながらも、漏れてくるリチェーリを塞ぎ、危ういカウンターを何度も凌ぎと、勝負を繋ぎ止めてくれていたのは、非常に価値のあるプレーだったと思う。出来れば、このプレーに前が応えてあげたかった。そしたら、素敵なゲームになっていたのに

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色々なことが頭の中ぐるぐる回っていたわけですが、今年はやっぱり一筋縄ではいかないのかナー、と改めて思い直しちゃいますな。ま、調子が良くなって浮かれ気味だったから良い薬ですよ。反省反省。ま、今年は我慢の年、堪えて堪えて、その我慢が未来に繋がると良いなー、なんて思うことにしてます。ま、これからですな。ということでここまで。

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*FC東京のこと?ナオが出てきて嬉しかったのは内緒。マリと違うところは、カウンターに出やすい形が出来ているということかな。プレッシングに置ける連動感であったり、中盤での繋ぎにはムラがあるけど、リチェーリであったり、ルーカスであったり、独力で何とか出来る選手がボールを受けやすい形を取っているから、スムーズに攻撃に移れている感がある。リチェーリはA契約にするのかな?じゃあ、イデオンみたいな外人は放出かな?しかし、今野が凄かった……。絶対あのセンターラインは崩せると思ったんだけどナー、今野の危機察知能力+対人能力に御されたね。坂田が仕事しなかったこともあるけどさ。

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May 19, 2007

スカウティングレポート ver.FC東京

猛烈な前線からのプレッシングで息を吹き返した感のあるFマリノス、しかしリーグ戦に置いてはここの所1敗1分け。連戦の疲労による選手達の動きの鈍さも影響もあるが、シンプルなタクティクスに対して対応策を練られた結果、これまでのような機能性を示せなくなってしまっている。

そんな中で、迎えるFC東京戦、このまま再び仄暗い闇底に引きずり込まれるのか、ここで踏ん張って再び勢いを取り戻すのか、重要な一戦となる。と言うことで、さらっとFC東京をスカウティング。

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・蘇った「らしさ」、蘇らせたのはルーカス -前節の快勝-

現状分析

10節終えて、たった2勝。福西やワンチョペと言った実績ある選手を加え、若年層代表にも名を連ねる才能ある選手達と融合させることで優勝を見据えながら、この低迷はサポーターの予想を裏切るシーズンとしてしまっているFC東京。狙いや方向性の見えないサッカー、起用法への疑問など、あれほど強かった監督との絆にも揺らぎが見え始めていた中で、11節になってようやく彼らは本質を捉えた。

ホーム味の素スタジアムに同じく低迷に苦しむジェフを迎えたゲーム。序盤は高い位置からプレッシングへの意識こそ感じさせるモノの、前線とディフェンスラインの連動に齟齬が生まれ、中盤に大きなスペースを与えてしまったことで危険なシーンを生み出されるなど、低迷の名残を感じさせた。しかし、切り替えの速さ、ボールホルダーへのアプローチの執念深さが徐々に表に出始めるとリズムを少しずつ引き寄せ、そこで生まれたスーパーゴール。自らの激しいディフェンスでボールを奪ってマイボールにした後のスローインの流れ、左サイドでボールを受けたルーカスは、対面の工藤を抜き去って、遠目の距離から右足を振り抜く!鋭い弾道は立石を問題にせず、右隅に突き刺さるスーパーゴール!余りに美しかったこのゴールだが、ゲームの趨勢はおろか、チームに蔓延する悪い流れを払拭する大きな大きなスーパーゴールだった。

このゴールで、プレッシングへの有効性と感じ取ったFC東京の選手達は更に激しい前線からのプレッシングでボールを奪い、早い切り替えからの鋭い縦方向への攻撃でジェフを急襲。どこか自信なさげな選手達は縦への勢いを取り戻したことで水を得た魚の様に生き返る。そして、その勢いはリチェーリの二つのゴールに絡む活躍に繋がり、最終的にはジェフを破壊しての快勝に繋がった。

試合開始直後はまだまだチーム全体が吹っ切れていなかった感じがあったが、ルーカスの激しいチェイスからマイボールにし、見事なミドルで先制点に繋げたゴールが、選手達に確信にも似た自信を与えたように見えた。元々、数々の信じられないドラマを引き起こせるぐらいの高いポテンシャルを持つチーム、成績が出ないことで疑心暗鬼になっていたメンタルが刺激と共に目覚めさせられれば、プレーががらっと変わったとしても全然不思議ではない。ましてや、それがチームカラーと合致したタクティクスであれば尚更。勢いと共に、FC東京が泥沼から顔を出した感のあるゲームだった。

・熟成度と勢い、義は勢いにあり

現状分析

エルゴラのプレビューにもあった通り、低迷脱却の方法論の似たFマリノスとFC東京のゲームは、掛けたもん勝ちのプレッシング合戦となる。ただ、実際どちらのチームが主導権を奪うのかというと、正直わからない部分がある。追い込み方の質や周囲の連動といったそのプレスで奪う手法の突き詰め方、奪った後の攻撃手段など、様々な要素が影響してくると思われるのだけど、そういったタクティカルな要素よりも、チーム全体に流れる勢いであったり、そのやり方に対する信奉度と言った要素の方が影響度は高いような気がしなくもない。

実際、Fマリノスはそういう経験をしている。第5節、レイソル戦。石崎体制を敷いた昨年から突き詰めてきた高い位置からのアグレッシブなプレッシングを武器にJ1で旋風を巻き起こしてきたレイソルとほんの二週間前にたまたま嵌った頭の悪いプレッシングスタイルを少しずつ熟成させ始めていたFマリノス。熟成度から言えばどう見てもレイソルの方に分があると思われたが、余りに勢いのあるプレッシングの実効力でゲームの趨勢を握ったのはやり始めて2週間のFマリノスだった。ゲームは、フランサの魔法とカウンターの2失点に沈む形で屈したが、勢いが熟成度を上回ったゲームとも言える一戦だった。

もちろん、整合性のあるタクティクスを軽視することは出来ない。選手達はロボットではないので、90分間フルパワーで走り続けることも、雲を掴むような無駄な行為にモチベーションを保ち続けることも出来ない。そういう意味で、きつい行為に伴う実効力が伴うように戦術的に整合性を付けるというのはチームにとって必要なことであるのは明白だ。そして、連戦でもフルメンバーでそのプレス戦術を煮詰めてきたFマリノスに成熟度に置いては一律の長があるのは間違いないと思う。しかし、そのプレスの原点となるのは人海戦術。相手に与える圧力は、そのひとつひとつのプレーにどれだけボールを奪う意思を込められるかどうか。そして、その一つのアプローチに対してチームがどれだけ信じ切って連動していき蹴るかどうか。そういう意味で、プレッシングに対して効果を感じれているか、信じ切れているかは思った以上に影響力は小さくない。

そういった要素を鑑みると、以前に比べて実効力が減り始めたことでプレッシングへのモラルが低下しつつあるFマリノスと、踏ん張ってプレスを掛け続けたことで最高の成果を得たFC東京では、少し差が生まれる可能性はある。なぜならば、FC東京はプレッシングの蜜の味を味わったばかりだからね。

対策

実際、掛けることで効果を得ていたFマリノスも、掛けられることに耐性を持っているとは言い難い。前節、そこまで激しくないヨンセンと杉本の前線からのアプローチにすら、DFラインからのビルドアップの脆さを露呈してしまった。もちろん、グランパスがそのアプローチの後ろでしっかりと出所をカバーする質の高いゾーンを組んでいたと言うこともあるが、アプローチに対していなすことも、ボールを動かすことも出来なかったことを考えれば、不安になるのも致し方ない。

しかし、FC東京のプレッシングにはそこまでの熟成度がないのも確か。一つ目のアプローチは確かに勢いがあり、特にリチェーリの持ち得るスピードを生かしたチェイシングは怖さがある。ただ、その猛威をくぐり抜けた先に待つのは大きなスペース。そのスペースを管理しようと高いラインを敷いて、前で迎撃しようとするのは自分たちと一緒だけど、相手には勇蔵も佑二も、ましてやマツもいない。前で奪う力はそんなに強くない。しかし、そのスペースを活かせるかどうかはFマリノス次第。恐れてばかりでは実は掴めない。逃げることなくしっかりとボールを動かせるか、前にいる選手達が求めるタイミングでボールを引き出せるか、そういった部分が相手のプレスに対してのポイントとなってくる。

もう一つの対応策としては、もう一度Fマリノスの選手達全員がプレッシングに対してのモラルと運動量を取り戻し、レイソル戦の再現を目指すということ。ここのところ、対応策に屈するなど、ハードワークと実効性のバランスが崩れてきたこともあって、違う方策を求める声も聞こえるが、あくまでも基盤となるのはプレッシングであり、それのないFマリノスは凡庸で怠惰なチームに成り下がってしまうと言うことを自覚すべき。そういう意味で、もう一度相手を凌駕する程の運動量と連動性で、逆に飲み込みたい。

・対策に舵は切られるか

予測

勢いあるプレッシングで息を吹き返しながらも、相手の対応策に丸め込まれて思うような結果が出せない。ここのところのFマリノスの敗戦パターンである。その対応策を書いてしまえば、ショートカウンターを避けるために、高い位置(+前方向)でボールをロストしないようにシンプルな攻撃で勢いを出させないようにし、逆にボールを持たせる。ボールを持たせたら、拙いビルドアップの目立つディフェンスラインへのアプローチを掛けながら、揺さぶりを掛けてくる突破型の選手達を漏れなく掴み、実効力を消していく。そして最終的に相手のリスキーなバランスの隙を突き、沈める。こういったゲームプランは、既に他の17チームの監督も認識済みであり、こういうったバックグラウンドが選手達を更なる幅の拡大へと焦らせるのかも知れない。

そういった意味で、一番気になるのは明日の試合でもそういった対策を取られるのかどうか。しかし、原博実にも難しい舵取りが課される。前節、積極的なプレーで勝利を飾って勢いに乗りかけているだけに、いくら効果かあるとはいえ、その勢いを削ぐような受動的な対応策を講じることでの悪影響も頭をよぎっているはず。ましてや、アグレッシブなフットボールに目指すところを置いてあるであろう彼のカラーを考えると、決断には様々な迷いがあるのかも知れない。

元々、ジェフ戦で縦方向に速い攻撃が目立ったことを考えればショートカウンター対策にそのまま当てはまる感があるが、問題は守備。プレッシングを掛けるのであればある程度高い位置でプッシュアップして、コンパクトフィールドを保つことが必要となる。しかし、坂田(陽介・ジロー・吉田)の存在は怖いはず。その恐怖感から間延びするようになると、ジェフ戦の立ち上がりのようにスペースが生まれて後手に陥る可能性もある。それなら、元々下げてしまってシンプルに速いアタッカーを活かすカウンターに舵を切るという対応策も考えられなくはない。

一勝したとは言え、まだまだクビの寒い原博実。福西やナオ、モニワと言ったタレントの起用法と共に、どのような策を持ってこの一戦に臨むのか、非常に気になるところである。

予測の上での対策

Fマリノスにとって言えば、もちろんやりやすいのは前に出てきてくれること。上記のように、勢いに屈する可能性はあるが、これまでの試合を考えても前に出てきてくれた方が良いゲームが出来ている。柏にしても、新潟にしても、川崎にしても、相手が真っ向勝負を挑んできてくれたからこそ、良い部分が消えずに良いプレーを表現できた訳で、真っ向勝負は望むところ。

ただ、対応策を取られたとき対処法というのはこのチームに求められる要素。上記のようにゲームプランをしっかり組んでこられたときと言うのはもちろん、先制点を奪われた後にも充分当てはまるだけに、その対処法は持っていて無駄じゃないだろう。

とは言っても、いきなりバルサのようなポゼッションも、独力で打開しちゃうような凄いタレントを連れてくることも出来ないので、ドラスティックな対策というのは難しい。でも、地道なプレーとしては出来るはず。選手間で狙いを共有した上で、動き出しの質やタイミングを更に良くてしていくこと、ポストワークへのサポートタイミングの向上、アウトサイドのオーバーラップを活かす攻撃(サイドに人数掛けない、マリの悪い癖)、セカンドボールを拾うための運動量、そして、何よりも一つ一つのボールを扱うプレーを丁寧に。対処法と言う程のドラスティックなモノはないけど、こういう事をやるしかない。

後はパワープレーも有効、相手はサイズがないし。ネガティブなイメージも蔓延しているけど、狙いさえチーム内で共有していれば、それこそもっと思い切ってやっちゃっても良いと思う。例えば、マイク(勇蔵)とオーシを前に、2列目にジロー・功治・坂田を並べてどんどん飛び込んでダイナミズムで崩しちゃおうとか(+セカンドボールのカバーもね、サイドの押し上げとボランチで)。ま、頭悪そうだけど。もちろん、乾で独力突破でも、狩野の一発に賭けるでも、可能性があるのであれば、恐れずに試していってほしい。グランパス戦のように座して死を待つような事をしてては勝負強さは得られない。もがいてもがいて、勝利を求め続けるというのも又育成の一つだと思うので、必死に勝利を目指して欲しいなと。

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*細かいディティール。ミスマッチを突きたいところ。藤山は非常に経験があって安定感のある「うまい」選手だけど、サイズであったり、身体能力には欠ける選手、そこで起点を作って今野に受動的な対応策をとらせるような形が出来るとイイかな。今野はやっぱり良い選手だから、彼に影響力を発揮されるとマリとしては厳しいからね。それと、オーシのポストは技術的にも動き的にも安定しているから、そこに絡む形で功治や吉田が絡むと面白そう。

*難しいのはサイドバックなんだよね。リチェーリと川口(ナオ?)は高い位置で張り出してくるから、上がりずらくはなると思う。ただ、マリにとっても大きな武器であるし、中央に固執しがちな傾向も見え隠れする中で、幅を広げるための生命線。サイドバックに判断力と勇気が求められるね。ただ、早野、先に釘指しておく。リチェーリ対策で那須を右に、なんてやめてくれ。リチェーリはサイドに張り付いている訳じゃなく、ダイヤゴナルに幅広く動くから、右に守備専的な選手を置いてもあんまり意味ない。そして何より、ビルドアップでドタバタするのに、そこにリチェーリというのは逆にリスクが高い。中島-池田でかっさらわれたシーンを100回見直せ、那須もああいう傾向あると思う、今の精神性ではね。隼磨でイイよ、隼磨はクロスがワロスなだけで、悪いプレーをしている訳じゃない。ここで変な起用してリズムを崩して欲しくない。臆病風吹かれている時点で、負けに一歩近づいていることに気付いてくれ。

*キーマッチアップはマリディフェンス陣vsリチェーリ&川口、そしてFC東京ディフェンス陣vs坂田&吉田かな。コンパクトフィールドを保つ上でスピードやフリーランニングで裏を狙ってくる選手をどう考えるのか。引いて守るようだと、全体の機能性は低下せざるを得ないし、高く押し上げることはリスクがある。マリディフェンス陣は杉本にやられたことを思い出せ!あんなプレーしたらリチェーリ(彼もとても速い)にやられちゃうよ。肝据えて頑張れ、超頑張れ。マリの不沈の鍵はやっぱりディフェンスライン、ここで粘れなきゃ今のチームは成立しないんだから。信じてるよ。。

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ま、正直このゲームは正念場だと思っています。前節のレポートにも書いてけれど、復調の土台となったハードワークというバックボーンが揺らいでしまうようなゲームだったと思うから、その直後のこのゲームでまた同じようなダメージを受けてしまったらこの1ヶ月やり続けてきた事が無に帰してしまう可能性もある。そういう意味でどうしても結果が欲しい、実感を得れるようなゲームにしないといけない。相手も必死だし、勢いを取り戻したFC東京は嫌なイメージ(あれとか、あれとか)しかない、。どちらにとっても、非常に大事なゲームというのは言い切れるかな。

と言うことで、この辺で。

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*ナオは出てくるかな?何かスケープゴートにされてるっぽいんだけど、それなら帰っておいで……。って、情けを見せちゃだめか。ナオにとって日産は嫌なスタジアムだろうし……、でも元気な姿見せて欲しいな。活躍しちゃ嫌だけど。今年初ナオだし。

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May 18, 2007

翼を巡るオーディション -日本代表、トレーニングキャンプメンバー発表によせて-

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改めて、祝・小宮山尊信代表(候補)入り!!!久々に心の底から驚いたけど、その狙いがなんであろうと、めでたいことはめでたいね!で、せっかくなので、ここ2ヶ月、短い期間ながら沢山の選手を呼び寄せてオーディションをしている日本代表を眺めながら、雑感をば。

4/16~18 日本代表候補 トレーニングキャンプメンバー

GK:
川口能活(ジュビロ)
川島永嗣(フロンターレ)
西部洋平(エスパルス)new!
林彰洋(流通経済大)

DF:
田中マルクス闘莉王
坪井慶介
阿部勇樹(共にレッズ)
今野泰幸(FC東京)
中澤佑二(Fマリノス)
内田篤人(アントラーズ)new!side


MF:
橋本英郎
遠藤保仁(共にガンバ)
中村憲剛
森勇介(共にフロンターレ)new!side
山岸智
羽生直剛(共にジェフ)
駒野友一
柏木陽介(サンフレッチェ)new!
鈴木啓太(レッズ)
藤本淳吾(エスパルス)
太田吉彰(ジュビロ)new!side

FW:
巻誠一郎(ジェフ)
佐藤寿人(サンフレッチェ)
播戸竜二(ガンバ)
矢野貴章(アルビレックス)
近藤祐介(ヴィッセル)new!

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5/14~16 日本代表候補 トレーニングキャンプメンバー

GK:
川口能活(ジュビロ)
川島永嗣(フロンターレ)
西部洋平(エスパルス)

DF:
中澤佑二
小宮山尊信(共にFマリノス)new!side
坪井慶介(レッズ)
駒野友一(サンフレッチェ)
近藤直也(レイソル)new!
森勇介(フロンターレ)
村井慎二(ジュビロ)come back!side

MF:
橋本英郎
遠藤保仁(共にガンバ)
阿部勇樹
鈴木啓太(共にレッズ)
中村憲剛(フロンターレ)
今野泰幸(FC東京)
羽生直剛(ジェフ)
太田吉彰(ジュビロ)
藤本淳吾(エスパルス)

FW:
巻誠一郎(ジェフ)
佐藤寿人(サンフレッチェ)
播戸竜二(ガンバ)
矢野貴章(アルビレックス)
杉本恵太(グランパス)new!
黒津勝(フロンターレ)new!

関東圏だけとはいえ、足繁くJに通い詰めるオシム監督の目に留まった選手達が次々にピックアップされていった2ヶ月でした。

10人(村井を入れれば11人)モノ新しい選手を呼び出したという裏には、改めて現状に満足せず、新たな刺激であったり、可能性というモノを求めているというのがありありと見えるわけですが、華々しくスポットライトが向けられる裏では、これまでのオシムジャパンの中核を担ってきた主力選手達がしっかりとリストに名を連ねている訳で、新戦力の発掘だけではなく、チームの熟成にも余念がない訳で、この辺はさすが「経験者」という感。

で、このメンバー表を眺めたり、漏れ伝わってくる報道に耳を傾ける事で見えてくるキーワードは「アウトサイド」。新戦力の半分を占める5人がアウトサイドを主戦場にする選手である事を考えれば(ただ、タイミング的にオリンピック代表の選手を呼べなかったので、水野・本田・家長の不在というのも兼ね合いとしてある)、今回のキャンプのメインテーマだったのではないかなと。

これまでの過程を考えれば実際わからない話じゃない。これまでのチーム作りで、チームの幹となるセンターラインはある程度に目処が立ってきた。GKに能活、CDFに闘莉王、MFに鈴木啓太、FWに巻。オシム監督が標榜するサッカーを表現する上でのキーとなるプレーヤーが定まったことで、視点としては枝葉に移るのは当然の摂理。さしずめその枝葉を見定める上での剪定作業と言えるのかも知れない。

ホットエリアとなりつつあるアウトサイド、監督はどのような選手を求めているのだろう。溢れるスピードで独力打開の出来る選手