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May 31, 2007

よく似合うゴールラッシュ@関東クラブユース #1 Fマリノスユース vs ヴェルディ相模原

シーズン最初からユースを見るのは初めてなモノでして、一年の流れがどういう風に流れていくのか知らないのです。で、ついこないだまでプリンスリーグを戦っていたと思ったら、関東クラブユース、通称「関クラ」が始まりました。

と言うことで、その開幕戦にいそいそと出かけて参りましたよ。

第31回 日本クラブユースサッカー選手権 関東2次リーグ

Fマリノスユース 10-0 ヴェルディ相模原 @ 日産フィールド小机「よく似合うゴールラッシュ」
F.Marinos.Y:9'端戸仁 34'奥山正洋 43'金井貢史 52'&60'関原凌河 61'荒井翔太 66'&70'&74'&87'斉藤学

Fマリノスユーススタメン:GK当銘裕樹、DF奥山正裕(→63'中里太郎)、甲斐公博、金井貢史"まさにピッチの自由人"(→84'成田慎太郎)、岡直樹、MF西脇寛人、佐藤優平、曽我敬紀(→49'荒井翔太"坊主")、高久朋輝(→75'松尾康祐)、FW斉藤学"もっと!もっと魅せてくれ!"、端戸仁(→31'関原凌河"デビュー")

快晴、快晴な日産フィールド小机。しかし、いつもと雰囲気が違う。囲むように張り巡らされた段幕の姿がなく、メッセージ二つだけが張られていた。プリンスリーグでの完敗が影響しているのだろうか(トップがFC東京都戦っている真裏で、ユースはプリンスリーグで桐蔭に1-3で破れていた)

そんな中でのスタメン、怪我のためエース水沼宏太を欠く陣容となったが(U-17合宿も辞退)、直前までU-17の合宿に行っていた学くん、端戸くん、金井くん、甲斐くん4人ともスタメンに名を連ねる。システム的にも、メンバー構成ともマイナーチェンジを重ねて、チームの形を模索している段階の中で何とかこの関クラを通して見いだしたい。

*相手のヴェルディ相模原は昨年21-0で虐殺していたようで、サディスティックなゲームをちょっと期待してたりして。てか、緑のユニフォーム来て欲しかったな。

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試合展開

試合開始のホイッスルから、完全にFマリのペースでゲームが進むワンサイドゲーム。9分に端戸くんの遠目の位置からのループがGKの虚を突いて決まり先制、その後多少攻めあぐねたり、拙攻とミスを重ねたモノのセットから右サイドCKから優平くんのキックに長身を活かして奥山くんがヘッド、金井くんがニアに走り込んでのヘッドと更に2点を加点。3-0として前半を折り返す形に。

こう書くと、悪い部分は余り見えてこない。しかし、前半のFマリノスの攻撃はかなり閉塞した。相手が極端なリトリート布陣を敷いてきた事もあって、常に密集の中での崩しを強いられる。しかし、パスレシーブアクションが乏しく、又動き方の工夫が見られないため(一人が前で一人が後ろとか、ダイヤゴナルを重ねる動きでマークを外すとか)なかなかボールが前に動かない。圧倒的な個人能力の差、時折見られるテンポの良いショートパスがサイドを切り開く事もあったが、期待していた程のゴールラッシュを抱かせるものではなかった。又、崩しきろうとかなり前掛かりなバランスとなっている中で、軽率なロストから何度か相手のカウンターに発展するシーンもあり、見た目程安定した戦いぶりとは言い難かったか。

しかし、後半になってパフォーマンスは好転する。何を思ったかヴェルディ相模原は極端なリトリート布陣から、ラインを押し上げての「普通」のフットボールスタイルに転換。これでスペースが生まれ始めると、Fマリノスの選手達の動きも活性化。2トップの動きが縦のギャップを作り、空いたスペースに2列目、3列目、はたまた4列目から選手が顔を出してくることで選択肢が増える。動きの幅が出てきたことで、スムーズかつ厚みのある攻撃が展開され、ようやくマリノスユースの売りである個人技術もより効力を発揮。そして、待ち望んだゴールラッシュが始まる。

関原くんがゴール前で存在感を見せ、学くんの左サイドを局面打開した所からのアシストを受けて口火を切ると、スルーパスに反応してラインを抜けだしGKまでかわして連続得点。この直後に交代で入った荒井くんがこれまたサイドの崩しからのラストパスを押し込んで後半3点目。そしてここからは学くんショー。らしい形で右から中に切れ込んで巻くようなシュートでゴールを奪うと、今度は交代で入った中里くんのクロスに合わせて2点目、美しい荒井くんのヒールパスに反応して抜け出しハット達成、左サイドから送り込まれた速いクロスを抜け目なく狙って押し込み4点目と、ラッシュラッシュ。

昨シーズンの21点には遠く及ばなかったモノの、終わってみれば二桁得点。コールド勝ちはないけど、とりあえずゴールの感覚を取り戻して関クラの初戦を飾った。

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うー、やっぱりFマリノスユースにはゴールラッシュがよく似合うね。もちろん、相手あってのことだし、簡単な事じゃないんだけど、このチームが獲るゴールは素敵なモノが多いので、何であろうと沢山ゴールが入るのは嬉しい限り。ま、最近もやもやじめじめした感じもあるので、沢山点を獲ることでもやもやとした状況を振り払う起爆剤となると良いナーと思ったりしてました。

ま、この日は相手が弱すぎたので評価云々は難しいけど、印象として、チームとしては様々な要素に置いて模索段階にいるのかなと感じを受けました。色々なことが出来るから、難しいことをやりすぎてしまったりしてしまう部分もあるし、力を過信しすぎてバランスを崩してしまったりするシーンが散見されるのを見ても、まだチームとして明確な形や答えを見いだし切れていない。攻撃に置いても、守備に置いても、ね。

ただ、難しく考え過ぎなくてもイイとも思う。攻撃面に置いては、技術的に高いものを持っている選手が揃っていて、大抵の相手だったら局面で上回れるポイントを作るのはそんなに難しいことではないはず。だったら、その力を素直に使える形を作ればいい。概念的な要素として、だけどね。
*例えば、右サイドで宏太くんを中心にショートショートで相手を引き寄せて、大きくサイドチェンジして学くんの突破!とかは、ふろん太や鹿島の練習試合でよく見られたシーン。バスケのアイソレーションみたいなオフェンスパターンだったけど、宏太くんのダイレクトでのプレーセンスと飛び出し+優平くんの飛び出しを活かす意味でも面白い形かなーと思った。ま、公式戦になってみられなくなっちゃったのだけど。

守備に関しては、チームとしてどのように守るのかという明確な術、戦術が必要かな。トップチームのようなイケイケプレッシングでも、システマティックなゾーンディフェンスでも、オシムよろしくマンマーキングでも何でもイイから、チームとしてこうして守るんだというのをはっきりさせることで、選手達の動きはもっと整理されるだろうし、穴も空きにくくなってくるはず。今は、個人のセンスと断片的なディティールの整備で守っているに過ぎない。
*戦術と選手育成というのは対極のイメージがあるけど、戦術理解というのもモダンフットボールに置いてはとても大事な要素。自由にやってのびのびだけでは、一流の選手は生まれないからね。で、具体的な術として、個人的にはマリユースにはフォアチェックを主体に置いたディフェンススタイルがあっている気がする。奪われた後すぐに切り替えて、ボールホルダーへの強烈なアプローチ、そしてレシーバーを捕まえるマーキング、セカンドボールを拾う過敏な反応。それこそ、相手陣でずっとサッカーをするようなイメージ、日本で言えばエメルソン・田中達也・そして山瀬功治の前線のトライアングルが機動性を活かして相手にフットボールをさせず、攻撃に移ろうとバランスを崩した相手を個人能力で一気に突き崩してゴールを奪っていた2004レッズ、かな。

ま、とにもかくにも一つずつ、階段を上るようにチームも個人も良くなっていって欲しいな。ハードなスケジュールも、きっとその糧となってくるはずだから。

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*選手評として、まずは金井くんだねー。センターバックはユース玄人の方々には評判がよくないそうだけど、センスが良ければ何でも出来る(猪木)抜群のディフェンスセンスと危機察知能力はやはり光る。ただ、サイドバックが一番あっている気がするよ、自由にピッチを駆けまわり、様々なところに顔を出してプレーに絡む姿を見るとね。ヘッドも見事。

*後は良かったのはボランチかな。優平くんが前半動いていたこともあって、ある程度体裁を保てていたのかなと言う印象があるし、その優平くんが後ろ髪引かれずに思い切って行けるのは西脇くんが後ろでしっかりとお留守番してリスクマネジメントを獲っているから。この静と動のコンビはやはり良いバランスになっていると思う。以前変な交代とかもあって、ちょっと心配していた優平くんだったけど、らしさが戻ってきて一安心。セットのキックも良かったし、これから又チームの心臓として良いプレーして欲しいナーと。荒井くんもイイから相手によって使い分けるとイイね。ま、西脇くんの存在は貴重だと思うから、優平くんと荒井くんの使い分け、かな。

*で、おっかけてます、学くん。前半はいつも贔屓な僕も首をかしげざるを得ない印象だった。というのも、ボールレシーブに置ける動きが停滞していて、一つ一つの動きで切れてしまったり、「待ち」の姿勢になることが多かった。そうなると、やっぱり早々ボールが入らない。そういう意味では天性の才覚を持つボールプレーヤーの悪癖が出たのかなと思った。ただ、後半は動きの量が全般的に増え、動き自体も前半に比べたらダイナミックになった。もっと、スペースランニングであったり、レシーブアクションの変化という部分では成長して欲しいんだけど、ま、満足じゃないにしても、学くんが4点も獲ってくれたので嬉しかったですよ、えぇ。格好いいゴールばっかりだったしwww

*余談だけど、学くんには絶対に韓国に行って、この世代の世界レベルを味わってきて欲しいので(ドリブラーにとって様々な要素での「体感」は素晴らしい経験になるからね)、もっとバシバシキレキレでお願いします。河野に負けるな!

*端戸くんは少しお疲れかなー。気になるのはプレーのリズムが悪いこと。周囲との呼吸が合わずに、独りよがりになるシーンが垣間見えるのはちょっと気になる。あのテクニックは魅力的だし、僕もメロメロなんだけど、使い所をうまく判断して、的確な形で発揮して欲しいかな。ループは見事、でも足りなーい。次は元気になって、もっと魅せて。

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ま、ここまでなんですけど、ここからはせんでーん。

土日、ユースは連戦です。土曜日は17:00からしんよこフットボールパーク(僕はどこにあるのか知らないわけですが)、日曜日は三ツ沢で試合があったりします。そして、今週代表ウィークと言うこともあってトップの試合はなし。どうです、1週間空いちゃって寂しいワーなんて思っているそこのお方!行っちゃえばいいじゃない、きっと楽しいですよ。一緒に学くんや端戸くんに未来を馳せてハァハァしましょう。てか、宏太くんも戻ってくるかも知れないし(わからないけど)

ということでここまでー。

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*トップは練習試合はあるみたいだね。土曜の11:00から早稲田大と。インカレ以来早稲田は見てないから、実は結構楽しみにしてます。晴れると良いなー。てか、幸田くん来るのかな?出るのかな?

*明日は代表だね。俊輔は怪我で出ないみたいだけど、アジアカップの試金石となるゲーム、イイゲームして頂戴。すぐの更新は無理かも知れないけど(お仕事の都合上)、帰ってきてゲーム見て、出来たらやりますよ。てか、やらないと引っ張っちゃいそうだし。

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May 30, 2007

前田俊介の移籍に思うこと。

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第一報は季節はずれの「ら」スレだった。

前田俊介選手 大分トリニータへの期限付き移籍のお知らせ(サンフレッチェオフィシャル)

前田俊介選手 期限付き移籍にて獲得のお知らせ(トリニータオフィシャル)

苦しんでいたのは事実だと思う。ウェズレイ・佐藤寿人というJでもトップクラスの2トップの壁は厚く、平繁龍一というライジングスターの後塵を拝す。自らの自己管理やモダンフットボールへの順応にも問題を抱え、溢れんばかりの才能は輝く場所を失っていた。

とはいえ、ライバル達の実力やパフォーマンス、戦術やモダンフットボールへのフィットなどを考えれば、彼を使わないというミハイロ・ペトロヴィッチの判断は正しいモノだったと思う。ただ、監督自身、彼の才能を認めて現代フットボール仕様に覚醒させようとしていただけに、期待はしていたはず。ただ、それでも彼は変われなかった。だからこそ、こういう事になってしまったのだと思う。

そんな中でのこの移籍。周辺事情をすっ飛ばして彼のことだけを思うと、何故トリニータ?と言う気持ちがない訳じゃない。出るためだけなら、他のチームの方が良かった。日本代表にも選ばれる高松、松橋章太がいて、サブにもスピード溢れる松橋優、運動量豊富な山崎雅人、気配を見せ始めたセルジーニョ、と層の薄いチームじゃない。

ただ、その反面、トリニータで良かったとも思う。若い選手の起用に積極的で、育て方を知っている知将ペリクレス・シャムスカが彼を見てくれるというのは良かったと思う。シャムスカは、年齢は若くとも豊富なキャリアがあり、そのキャリアの中にはブラジルには彼のように才能がありながらモダンフットボールのやり方を知らない選手というのは山ほどいただろうから、その過程の中で得た術で彼が変わってくれれば、と言う期待感はある。

ただ、やっぱり、誰かに期待するのではなく、彼自身が変わらなければならない。才能だけなら、間違いなく日本最高峰。あれだけボールを扱えて、ゴールへの道筋を描けるというのは「特別」だと思うから。簡単に消えてしまってイイ選手じゃない、「早熟だった」なんて烙印を押してしまいたくない。彼が中村俊輔の後の日本代表の10番を背負う日が来るのかどうか、キャリアの分岐点に立っている。

だからこそ、前俊、ここは勝負所。頑張れ、超頑張れ。

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*本来であれば、僕は彼のような才能を使い切れない指導体制や画一的な戦術を批判したいのだけど、実際彼自身掴まなきゃいけない部分があると感じている。ペトロヴィッチが彼に向けて発した言葉を目にして、改めてその思いを強くした。プレーに置ける目的意識、チームスポーツの本質であるフォア・ザ・チームの意識、競争の中での戦闘意欲、そして全般的なアグレッシブな姿勢……。技術などのファンダメンタルな問題ではなく、頭の中、意識的な要素の問題。走ることが正義ではないし、和を重んじる事も正義ではないけれど、11人の1人としての自覚、責任というのは彼が得なければならない要素なのではないかと思う。民主主義の王様とならなきゃいけない。

*実際、僕はプレースタイルに関しては今のままでもいいと思っている、ただしオフェンスだけ。ボールを持ったら持ち得るテクニックを駆使して局面を切り開き、ゴールを演出する、ゴールを奪う。ここは彼の魅力であるし彼のセンスを信じているので、多少エゴイスティックでも構わない。ただ、小さな部分は変わって欲しい。自分がボールを奪われたら地の果てまで追いかけて自らボールを奪い返すとか、ボールを受けるための主体的な引き出すアクションをするといった基礎的な要素、そして状況に置いてはキープで周囲の上がる時間を作る、みたいな状況に応じたプレーセレクトの変化、かな。全てが自己満足とならないように、チームのために、勝利のために、才能を使うという意識が欲しいな。

*トリニータにとっては、アタッカーの補強って必要だったのかな……高松が怪我を抱えていたりするにしても、梅崎が戻ってくるわけで、前はだぶつき気味な気も……。てか、ボランチだったんじゃないの?ジュニオール・マラニョンが少しフィットしてきたことや、金崎の成長などポジティブな点もあるけど、やっぱりエジミウソンとトゥーリオのような選手が必要だったんじゃないかナー。ま、余計なお世話ですが。

*とにもかくにも、シャムスカ大先生、前俊をお願いします。才能は一級品だから、何とかあなたの手腕で覚醒の手助けをしてあげて下さい。頼む!

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と言うことで、緊急的ですが。前俊、頑張れ、超頑張れ。

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May 29, 2007

一撃、届かず@J1 第12節 レッズ vs Fマリノス

熱気、ビジュアル、音圧……、久々に訪れた埼玉スタジアムは凄みを増していた。ひょんな事からホームA席に座った僕は、その雰囲気に気圧されてしまった。

そして、そんなスタジアムの標的となる選手がいた。メンバー紹介時、ボールが渡った瞬間、コーナースポットに歩みを進める時、スタジアムの一画を除いた全方位から彼の背中にとてつもない音圧のブーイングが浴びせられる。それが彼の背負った宿命だとはいえ、本当に悔しかった。僕らの10番が辱めを受けているような気がして仕方なかった。

しかし、彼は平然とプレーを続ける。だから僕もその状況を堪え忍ぶ。そして、時は訪れた。後半5分、左サイドに流れながらそのまま左足を振り抜く、都築龍太が伸ばした手も届かない、吸い込まれる、ネットが揺れる。

僕はその時、ぐっと右手を握った。声は出せない、でも、声の代わりに涙が出た。

この瞬間を味わえたこと、この地に来ることができたことを感謝したくなった。

出来れば、これで勝ちたかった。でも、先に繋がるよ、きっと。さあ、ここから。

2007 J.League Division1 第13節

レッズ 1-1 Fマリノス @ 埼玉スタジアム2002「一撃、届かず」
Reds:66'ネネ F.Marinos:50'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"これぞ、守護神!こっちこい、頭撫でてやる!"、DF田中隼磨"ジキルとハイド"、栗原勇蔵"一年間の成長"、中澤佑二"リアルファイトが示す復調"、那須大亮"慣れと不安と"、MF河合"unstoppable"、上野良治"周囲が良ければ、冴える"、吉田孝行"変化のダイナミズム"(→79'マルケス"復帰おめ")、山瀬功治"俺たちのエース"、FW大島秀夫"後はゴール"(→85'ハーフナー・マイク)、坂田大輔"後はゴール"

レッズスタメン:GK都築龍太、DF坪井慶介、堀之内聖、ネネ、MF鈴木啓太"彼も又、進化している"、阿部勇樹"ユーティリティとスペシャリティ"、山田暢久、相馬崇人(→62'長谷部誠"お待ちしております")、小野伸二"ありがたやー、ありがたやー"、ロブソン・ポンテ"脅威の技術と幅"、FWワシントン"あなたが窘めてくれたおかげでうちの勇蔵が成長しました"

座っているだけで汗がじわりと滲む、素晴らしい晴天(てか暑かった……)に恵まれた埼玉スタジアム。ACL最終節のシドニーFC戦で求められた結果を導き出し、アジア制覇へ又一歩近づくレッズは、アジアの戦いをひととき傍らに置き、2連覇目指してここからまたリスタートという位置づけの試合。Fマリノスは、遠くへ行ってしまった以前のライバルとの対戦の刺激で何とか負の波を乗り越えたい。

そんな中でのスタメン、連敗でのブレ、強大なる相手を意識してのメンバー変更が報道されていたFマリノスは、サスペンションも絡んでメンバーが大きく入れ替わった。コミーのサスペンションで空いた左サイドバックには、これまで右サイドバックを勤めていた那須をスライド、右にはその那須にはじき出されていた隼磨が入る。そして中盤は構成が変わる。中盤は、これまで河合をアンカーにしたダイヤモンド型の構成だったが、ポンテ・シンジを意識して、上野と河合のダブルボランチ、そして前に吉田と功治というボックス型に。

対するレッズは怪我の癒えない闘莉王が欠場したモノの、それを除けば現状のベストメンバーと言えるメンバーか。ただ、ミッドウィークで厳しいゲームをしていただけに、疲労感は気になるところ(条件的にはACLに出ていないチームはナビスコをやってるから、エクスキューズとはなり得ないが)

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試合展開

報道もあってどのような守備方式を獲ってくるのかが気になった立ち上がりだったが、蓋を開けてみればはっきりとリトリートする形ではなく、高いラインを維持し、プレスを掛ける意思を見せた立ち上がり。しかし、ゲームの出来を左右するプレスがなかなか嵌らない。システムチェンジにより出所を消しきれないこともあるが、何よりも一つのアプローチが嵌っても、レッズの選手達の技術、落ち着きにいなされてしまい、ボールを奪いきれず、結果的に自陣まで押し込まれるシーンが散見された。
*ただ、ボールを蹴らせれば佑二、勇蔵がはね返して、完全に相手のペースに流されると言うことはなかった。収縮して高い位置でボールを狩るという事は出来なかった、と言う意味。

そうなれば、自ずとゴールに近づきチャンスが増えていく。左サイドからのCKをファーでネネがダイビングヘッドで合わせようとし(佑二が直前でクリア)、スローインから虚を突き、ワシントンが裏に抜け出して反転からシュートを狙う(佑二ここもブロック)、ポンテの柔らかいボールからうまくニアに入ったワシントンがダイビングヘッドで合わせ(ポスト直撃、こぼれを再び狙われるモノの哲也必死に食らい付く)、とポンテの高い精度のキックから次々にチャンスを作るが、なかなか決めきれない。Fマリノスも時折鋭い切り替えから攻めに出たり、ポゼッションから好機を伺うが、立ち上がりからレッズ守備陣の堅陣を脅かせない。

拮抗した固い流れながら訪れるチャンスを活かしてレッズに数多く決定機が生まれる展開の中、この前半最大のエキサイティングなシーンが生まれる。バイタルエリアに入ってきたポンテが中央ポストに入ったワシントンに楔、勇蔵を御しながらキープすると、ラインポジショニングを獲っていたシンジへスルーパス、これで完全にFマリノスディフェンスを崩しきると、シンジに超絶決定機。インサイドで丁寧に左隅を狙うが、これは哲也が抜群のタイミングの飛び出しと読みでシャットアウト、凌ぎきる。すると、このこぼれ球をマイボールにしたFマリノスは返す刀でカウンター。功治が空いた中盤を一気に突き進み相手アタッキングエリアへ持ち込み、右に流れた坂田へ。フリーとなった坂田は距離・角度は余り良い状況ではなかったが、強烈なシュートで都築を襲う。しかし、これは都築がきっちりとセーブ。レッズの個人の技術と創造性、Fマリノスが狙っていたカウンター、その両方が表現された素晴らしい応酬だったが、それでもスコアボードは動かない。

この展開の後、意気が上がったのはFマリノス。大島がニアに入って河合のクロスにインサイドで合わせるも枠外、右サイドを功治が突破し坂田に合わせるも、レッズのディフェンスが凌ぎきる。終盤に入るに掛けてゴール前でのシュートチャンスが増えた展開だったが(レッズもワシントンがヘッドで合わせたシーンあり)、結局ゴールは生まれず。前半はスコアレスで折り返す。

後半に入ると、前半終了間際から少しずつ繋ぎのスムーズさであったり、中盤で相手を捕まえ始めるなどポジティブな要素を見いだし始めていたFマリノスが流れを掴む。ショートカウンターから坂田が強烈なミドルを思い切り良く打つことで勢いを付けると、ついに待ち望んだ瞬間、河合のショートパスを受けた功治がシンジの軽いアプローチをいなし、そのまま左に流れながら一閃!高い弾道のシュートは都築の対応を許さず、吸い込まれるように右サイドネットに突き刺さり、先制点!ゴラッソ!イイ流れを引き寄せて、ここで欲しいと思うところでゴールに繋げる、これがエースの仕事。ブーイングをパフォーマンスではね返す、スターの仕事。待望の先制点はFマリノスに生まれた。

これで更に勢いが出ると良かったのだが、レッズがビハインドメンタリティを見せて反撃。ポンテに粘って右を崩しきり、ファーサイドフリーとなっていたシンジへドンピシャのクロス!そしてシンジ!という超絶決定機が生まれたり(これはシンジのヘッドが狙いすぎて枠を捉えきれず)と、一気に流れが変わってしまう。そして、この試合度々危険なシーンとなっていたセットが火を噴く。勇蔵がショルダーでシンジをはじき飛ばすとこれがファール。右サイド深い位置でのFK、ポンテが中央に柔らかいボールを供給すると、中で佑二のマークをはじき飛ばしてフリーとなったネネがそのままボレーで合わせた!逸機、宿敵ゴールと鬱積の溜まった赤いスタンドが一気に爆発。これで同点、こういう展開の中で耐えきれないのが今のFマリノスかも知れない。

同点になっての最終局面、レッズが猛攻を掛け、Fマリノスがカウンターで狙うというオープンでスリリングな展開。Fマリノスは途中投入されたマルケスが功治と共にカウンターの起点となり、隼磨や那須が攻め上がりと、レッズゴールに迫るが最後の所は精度不足で崩しきれず。逆にレッズもマルケスが入ったことでアプローチの甘くなった守備の緩さを突いたが、ワシントンが決めきれない。結局、このまま。ドロー続きの赤いスタジアムはブーイングも入り交じり、騒然とした雰囲気に包まれた。

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勝ちを攫えるゲームと見ることも出来るし、負けなくて良かったと捉えることも出来る。その印象は人それぞれだと思うわけですが、僕はとてもポジティブな結果と中身だったのではないかと思っています。

結果として、昨期王者から難攻不落の埼玉スタジアムで勝ち点をもぎ取れたことは決して簡単なモノじゃない。ましてや、今チームは苦しんでいる状況で選手達は自信を失い掛けている。そんな状況を鑑みれば、この結果は充分なモノだと思う。

そして内容の方に目を移しても、決してネガティブではない。プレスの大敵である疲労と気温が揃っており、相手の高い技術に奪いきれないシーンも散見されるなど、これまでであれば必勝パターンならぬ必敗パターンのゲームだったはず。しかし、この日は違った。

プレスの機能性は維持できなくとも、ボランチが精力的にカバーにスペース管理に働き、煮え湯を飲まされてきたワシントン対策をしっかりと考えていた佑二・勇蔵が敢行する。奪ってから速くというコンセプトのもとカウンターへの移行がスムーズになったこと……、高い位置からのプレスだけではない幅が瓦解を防いだと言う意味で、今後の指針となり得るプレーだった。

もちろん、全てがうまくいったわけではないけれど(ディティール面の細かな要素、相対的な意味での対応力、集中力、決定力、チームが機能するという意味での本当の選手層などなど)、進歩している実感の得れるゲームだったことは間違いない。少しずつ少しずつ、積み上げていくことを続けていきたいね。

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*選手評としてはまずは哲也!!!舞い降りたねー、ビッグセーブ多数で勝ち点1の立役者!まだまだ波があるけれど、これだけ出来るわけだから、安定感付けていって欲しいね。シンジとの1vs1のセービングは感動した!

*そして、河合!2ボランチになって思い切りが良くなったね。孝行が「後ろを任せて思い切っていける」という言葉を発していたけど、潰しに、スペースマネジメントに、攻撃参加に、と幅広く動きながら存在感抜群。進歩という意味で、味のある繋ぎを見せたりと、本当に進歩が止まらない。レッズの人もびっくりしてたんじゃないかな。

*で、功治!俺たちの功治!スーペルゴールはもう凄かった。感動した。本当に嬉しかった。てゆうか、あのアングルと体勢でどうしてあんなシュートが……というのは驚きですらあるよ。とにもかくにも気持ちよかったー。で、プレーの中身は、カウンター起点となるプレーは良さが出たかな。ある意味、功治に寄るところは相変わらず大きいけど、守備負担が少し減った分(それでもよくやってくれている)、前への推進力に変わっている感。後はポゼッションでの崩しに置いて、ポストをうまく活かして欲しいかな。シンジの決定機(ポンテ楔→ワシントンポスト→シンジ抜けだし、みたいな)は今のオーシのポストの安定感なら生み出せるはず。

*勇蔵も良かった。L.A.舌禍は今や昔。相手を尊重して相手との距離感をうまくとりながら(危険な位置では時折体を離したりとずるっと抜けられないように考えてプレーしていた)良くやっていたと思う。成長している、間違いなく。後はビルドアップ。

*佑二はネネ……だけど、他のプレーでは存在感あったねー。この辺はもう当たり前、って感じあるけど、チームとしてセンターバックは最後の砦であり、拠り所となっている感があるだけに佑二がこれだけ安定感のあるプレーをしてくれるのは、チームにとって大きな支えとなっていると思う。グラ戦の教訓、活きてるね。

*良治たんも合格点。河合とのバランスも良かったし、周囲がしっかり守備をするので読みも働くし、戦術眼を活かしてた。動き自体も活発だったし、地元埼玉で燃えたかな。攻撃面で自分のリズムを出し過ぎる癖があるのは今のチームにとってネガティブなんだけど(一本クッションを入れたがること、ボディシェイプが固定されがちで狭い方向に行きがち)、それでもプレー全体を見れば貢献度は高い。

*隼磨と吉田の右サイドはやっぱりイイ。吉田は後ろ髪引かれることなく最前線に飛び出すプレーがかなり効果を生んでいたと思うし(相手は嫌だったと思う)、隼磨のダイナミズムは実効力抜群、この右サイドのコンビはやっぱりイイね。これから求めたいのは吉田に関してはスタミナとポリバレント性。今回良治たんがやっていたような仕事もやって欲しいかな、そうしたら選手交代なしでダイヤモンドからボックスへの移行というのも可能だし。隼磨は前半相馬に苦労してたけど、後半存在感あったねー、スルーパスに反応してボックスに入ってきたプレーとかは痺れた。ただ、ワロス……。あれだけ素晴らしいオーバーラップも台無し。ま、それが隼磨のキャラ(?)でもあるのかも知れないけど、もう少しだけ精度が欲しいかな。せっかくマイクが入ってたし。真っ直ぐ系のボールを上げたらどうかな。ま、相手のプレッシャーがないという前提だけど。ま、とにもかくにも僕はこの右サイドとコミー復帰+幸宏の左サイドで両サイド充実すれば、面白いサッカーできると思ってる。

*マルケス復帰おめ!中盤で使うなら、守備はまだまだ順応していく必要があるけど(戻りが遅い)、攻撃面ではやっぱり落ち着きであったり、動き出しであったりと、うまさがあるよね。崩しきれないシーンが多い中で彼のテクニックは局面を動かすことが出来る可能性だよね。周囲がマルケスのタイミングを掴めば、チームとして幅は拡がるはず。ついでに坂田、フォアチェックは感動モノ、でも決めなきゃ水の泡。オーシ、ポストは抜群、でも決めなきゃ水の泡。FWとしての仕事は点を獲ることだけじゃない、なんて所詮きれい事、決めてなんぼ。責任背負え、決めなきゃ勝てねーぞ。

後は、那須か。那須も少しずつ順応してきたかな。ポジショニングが少々危うい気はするんだけど、思い切りの良さが消えなくなったし、山田とのマッチアップは良くできていたと思う。後は先手を取ることだよね。動虎がうまかったり、隼磨やコミーも良く見せるけど、コースを空けておいてのワンサイドカットのようなインターセプト。ここからカウンターに出るシーンが出来てくるとイイね、マリの得意パターンだったし。ビルドアップはまだまだまだまだ。

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あ、長くなっちゃった。試合中声出せなかったからさ、吐き出したくてたまらなかったの。ま、改めて埼玉はすげー。あれがフットボール空間だよね、ホームならでは雰囲気を味わえたのはよかったかなと。ストレスは溜まるし、功治へのブーイングとか凄い腹立ったけど。強いはずだわ、うん。でも、改めて、次はここで勝ちたいね、きっと勝ったら凄いキモチイイもん。ま、いつになるかわからないけど。ということで最後に僕たちのエースを張っておきますね。功治素敵だよ功治。

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*レッズのことは別個でやるよ、っていって最近出来ていないんだよねー。すいません。

*マリがレッズを見習って欲しいこと。マッチデープログラム。レッズのやつは本気で凄い。読み応えたっぷり、中身充実しすぎ。しかも、単なる持ち上げじゃない、批判精神にも満ちたモノ。面白かったよ、普通に。こういうところにも手を抜かない、サポの方向いてると言う気がするよ。値段一緒なんだから負けるな。

*試合前、オジェックでいいの?って聞いてみたくて仕方ありませんでした。ま、ハヤヤで良いのと聞かれたら、迷ってしまうかも知れませんが。

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May 27, 2007

屈む時期なんだ、きっと@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague レイソル vs Fマリノス+etc

いつのまにかに次の試合となっちゃった。なので、色々。

2007 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Day6

レイソル 3-0 Fマリノス @ 日立柏サッカー場「屈む時期なんだ、きっと」
Reysol:42'OwnGoal 47'鈴木達也 78'藏川洋平

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF那須大亮"取り戻した勇気"、栗原勇蔵"鬼神"、中澤佑二"驚愕"、小宮山尊信"悲痛のコミー"(69'黄×2=赤)、MF上野良治"痛すぎたOG"、吉田孝行(→61'乾貴士"迷いの時")、山瀬幸宏"隠せない疲労感"(→66'田中隼磨)、山瀬功治、FW坂田大輔"チャンスキラー"(→80'河合竜二)、大島秀夫"遠いゴール"

レイソルスタメン:GK加藤慎也、DF藏川洋平"お礼参りは躍動的に"、古賀正紘、小林祐三、大谷秀和、MF永井俊太、阿部嵩(→77'フランサ"日立台の恋人")、鈴木達也"美しきゴールの終着点"(→85'ドゥンビア"ワーオなスピード"、谷澤達也、菅沼実"ダイナミズムの申し子"、FW李忠成(→87'阿部吉朗)

平日ですが、その魅力を味わいたくて行って参りました、日立台。そして虐殺され、あやうく決勝トーナメントのチケットを失うところでした。ま、一言で書いてしまえばやっぱり散々。なので、詳しくは振り返らず感想だけ。

結論から言えば、大きなショックは受けなかったし、むしろポジティブな印象の方が強かった。

確かに後半、気圧され、窮地に陥り、そして破綻した。傘に掛かってくる相手に抵抗してはいたけれど、その流れをせき止めることが出来ずにやられていく。その様に、何度も首を振り、顔を覆い、天を仰いだ。

ただ、前半はチームが原点に回帰していた。丁々発止の高速プレス&アタック合戦を繰り広げ、相手のラインの裏を突き、アウトサイドを崩し、ゴールに近づいていた。それを一言で現せば「アグレッシブ」。このチームが失いつつあったモノだったと思う。

それが全てを解決するモノではないけれど、今のチームに最も大事なモノである「アグレッシブ」というキーワード。それを取り戻そうとしているのは確実にポジティブ。

なので、前を向きましょう。今は将来のステップのために屈む時期、そんなことを思ってましたよ。

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で、日付変わって今日、レッズ戦です。

言わずもがな、厳しいゲームになると思う。小手先の戦術変更が通用する程甘くない。報道されているような狙いを完遂できたとしても、論理性に欠けたものではすぐに破綻してしまうだろう。

確かに今年のレッズは昨シーズンと比べると少々曖昧さを残しており、切り替えなどの部分では怠惰になっている感もある。そう考えるとカウンターは有効な策のように思える。しかし、二つの要素から、余りポジティブなイメージが沸いてこない。

まず一つはレッズのチームとしての傾向。一人一人の技術や精度が高く、ある程度個人で攻撃を仕上げることが出来る。だからこそ、過剰な選択肢の多さやバランスを崩した攻めを必要とはしない。それは、守備のバランスが崩れないと言うことを意味している。

そしてもう一つはFマリノスの論理性。カウンターというタクティクスは一見シンプルに見えるけど、奪ってから速く、シンプルにゴールを目指す。言葉にするとそんなに難しくないように思えるけれど、実現するには突き詰められたメカニズムが必要。どこに起点を作るのか、どのようなパスルートを通ってフィニッシュに繋げていくのか、それは即興だけでは立ちゆかない。そして、残念ながら今のチームにその論理性も、短い時間で構築できるモノでもない。チームとして今考えているのは、しっかり人数を揃えて相手のアタッカーの圧力に耐え、切り替えの意識を高く速く攻めきると言う「意識レベル」での話だと思う。

選手達が良く発する「自分たちのサッカー」という言葉は個人的に好きではないけれど、今のチームは目先の結果だけを追い求めているチームではないはず。だとしたら、貫くこと、やり抜くことも又必要なのではないか。気持ちはわからなくない、相手はチャンピオンで試合の場は難攻不落の赤きホーム、こちらは疲労感から選手達の動きが疲労感から鈍り、完敗続きで疑念や葛藤がむくむくと生まれ始めてきている。手の打ち所ではあると思う。

今のチームに必要なのは継続。柏線のショックを振り払いながらも、取り戻しつつあるアグレッシブな姿勢をプレーにアウトプットして、果敢に挑んで欲しい。王者へのチャレンジはこのチームを更に大きくする。恐れていて掴めるモノは限りなく少ないと思うからね。未来を見据えた上で、礎となるゲームにして欲しい。

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*裕介は又使ってもらえないのかねぇ。せっかくU22に選ばれたのに。那須もFC東京戦に比べたら柏戦勇気を持ってやっていたけど、両サイドがアグレッシブに攻め上がるスタイルが今のチームカラーには合っている。裕介もコミーに刺激を受けているはずだし、思うところもあるはず。それをアウトプットする場を与えてあげて欲しいかなーと。いや、那須も積極的にやってたけどね。身体も張ってたし、頑張ってたし。でも、僕は裕介が見たい。健全な競争をして欲しい。

*なんだか、良治たんと河合のダブルボランチに前が功治と狩野?うーん、どんな狙いがあるのか見えないんだよね。吉田や幸宏に疲労感があるのはわかるけど。ゲームプランこそ考えているけど、詰め切れていないんじゃないかナー。そんなことないよね。

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で、最後に社長の退任について。

ここ数シーズンの彼の仕事は本当に「愚」の一文字。今シーズンのフロントを主導とした策もうまく行っているとは言いがたい。そう考えると、早く出てけと去り際にツバを吐きたくなるような気持ちもあるけど、なんだかんだ言って喜ばせてももらったから、それに関しては感謝だし、お疲れ様とも言わなきゃいけないかな。MMも色々あるけど、素晴らしい試みだと思うしね。

でも、サッカー好きなら何でこんな事に……と思わなくもないけどね。経営とか絡んじゃって、好きなだけでは立ちゆかなくなっちゃったのか、それとも狂ってしまったのか……。後は、レッズ(犬飼)への対抗心かな。最後にそのレッズ戦の勝利を餞に出来たら、良いなぁ……。

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色々書いちゃいましたが、まあ、こんな日もあるさということで。ユースも詰めちゃおうかと思ったけど、それはやめとく。又の機会に(出来れば、だけどね)とにもかくにも、明日明日。ということでここまで。

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May 22, 2007

乖離@J1 第12節 Fマリノス vs FC東京

「偶然の勝ちはあっても、偶然の負けはない。」

そういうこと。

まだまだ、へこたれないよ。

2007 J.League Division1 第12節

Fマリノス 0-1 FC東京 @ 日産スタジアム「乖離」
FCTOKYO:69'福西崇史

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"油断大敵!"、DF那須大亮"坊主にしてこい"、栗原勇蔵"君の判断は正しい"、中澤佑二"ガチンコ完勝"、小宮山尊信"頼れるコミーにも限界有り"、MF河合竜二、吉田孝行(→62'狩野健太"自信持って!")、山瀬幸宏"良かったときはどうしてたっけ?"(→74'ハーフナー・マイク)、FW坂田大輔"止まるな、決めろ、考えろ、じゃなきゃ坊主"(→81'乾貴士"あれで入れられても、ねぇ")、大島秀夫"要求しろ、怒ってでも。それだけの質を備えている"

FC東京スタメン:GK土肥洋一、DF徳永悠平、今野泰幸"邪魔です、邪魔邪魔邪魔"、藤山竜仁、鈴木規郎、MF伊野波雅彦、梶山陽平"キー、憎たらしい"、川口信男(→60'石川直宏)、ルーカス(→68'福西崇史"ファーストインパクト")、リチェーリ"黒い弾丸"(→89'浅利悟)、FWワンチョペ"ガチンコ"

黒い雲に覆われつつも、日も差して観戦日和の日産スタジアム。近場のアウェイであるFC東京サポーターが多く詰めかけたこともあってか、ここのところ20000人にすら果たせなかった観客数は25000人を数え、この辺は嬉しい限り。

そんな中でのスタメン、まずFマリノス。研究しつくされて完敗を喫した後のゲームと言うこともあってナイーブになったのか、相手のリチェーリを意識して右サイドバックに那須を起用。それ以外はいつもと同じスタメン。対するFC東京は、前節快勝の流れを組んでか、体調不良のルーカスや香港帰りの伊野波、梶山なども強行出場させて、前節と同じ11人を並べた。

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試合展開

互いが互いのプレッシングを警戒していたかんのあった立ち上がりだったが、先にそのプレスを機能させ始めたのはFマリノス。前への意識高くプレッシングを掛けることで攻撃構築をさせず、奪った後は完全にマッチアップに置いて優位となっていたオーシのポスト、積極的なコミーの攻撃参加から相手を攻め立てる。

しかし、時折見せる鋭いカウンターで脅威となったのがリチェーリ。左サイドでボールを持つと、マッチアップしていた那須を翻弄して鋭い中へのカットインを見せるなど、怖さを感じさせる。それでもチャンスの数としても上回るFマリノスの攻勢は緩まない。坂田に何度かチャンスが訪れたり、コミーの鋭い突破が局面を動かすなど、ゴールに近づいた感もあったが、最後の所で崩しきれなかったり、決定機を欠いたこともあってゴールは奪えず。結局前半はスコアレスで折り返す。

後半になるとFマリノスのプレーヤー達の動きが鈍り始め、前半は耐え忍んでいたFC東京の動きが勝り始めることで、前半の展開から一転。梶山の攻撃に絡む回数が増えたことで、幅広くボールが動き、Fマリノスは奪い所を定められず、劣勢を強いられる。攻勢に晒される中でディフェンス陣は何とか水際で踏ん張りを見せるが、前半実効力を見せていたポストワークや左サイドが警戒されて拠り所を失い、守→攻の切り替えのスイッチも"疲れ"とイメージの不具合という接触不良からうまく作動しない。ポゼッションからの攻撃構築も相変わらずビルドアップの拙さが表面化しており、攻撃面での光明が見えてこない。

疲労感がありありと見え、フレッシュな選手を必要としていたのはどうみてもFマリノスの方だったが、先に動いたのはヒロミ。押し気味の展開を更に加速させようと、川口に代えてナオを投入。Fマリノスも遅れて疲れの見える吉田に代えて狩野を投入。この交代策はヒロミに軍配が上がり、更にFC東京の勢いが加速すると、彼の切った2枚目のカードが展開を動かす。風邪で体調不良のルーカスに代えて、ベンチを温めていた福西を投入。そして交代直後の福西のファーストプレー、緩いプレッシャーをくぐり抜けてかなり距離のある所からループ気味のミドルシュートを狙うと、弧を描いて中途半端に前に出ていた哲也をあざ笑うかのようにゴールに吸い込まれた。相手の隙を見逃さない福西らしい狡猾なゴールだったが、虚を突かれた哲也のポジショニングが全て。

これで追いかける展開になったFマリノスだったが、攻撃面での停滞感は拭えない。前半派手な活躍を見せたコミーの左サイドは強く警戒されて実効力を生み出せず、攻守に危ういプレーの連続で自信が消え失せた那須の存在が右サイドは閉塞させる。結果、両サイドが完全に沈黙。中央を崩そうにも、疲労からレシーバーの主体的なアクションは生まれず、可能性は薄い。ビハインドで攻めに出たいのに攻めに出れないというもどかしい流れの中で早野氏はようやく決断を下しマイクを投入で、前線に更なる高さを加え、その後には乾を投入してみるモノの、チーム全体での意思統一が図りきれず。パワープレーは、まともなビルドアップが出来ないこともあって、真正面からボールを放り込むという頭の悪いプレーに終始し、乾もほとんどボールを持てず、この交代策が不発。結局スコアは動かせないまま、偶発的な一発がゲームを分ける形でFC東京は連勝、Fマリノスは連敗となった。

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勝負の綾

運、といったらそれまでだけど、小さな要素が差を分けた。

流れが向いていた中で決めきれず、自らの愚策が首を絞めたFマリノス、対して展開が向いてきた中でのそれにそぐう交代策をして結果に繋げたFC東京、どちらに勝利の女神が微笑むかといったら後者の方だろう。チームの完成度であったり、クオリティはそんなに変わらない、むしろ上回っていた感があっただけに、自ら勝負を手放した感の強いゲームだった。

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自滅、不運、力不足。全てが当てはまるゲーム。結果に関しては、過ぎたことを言っても仕方ないから、次に切り替えるしかないわけだけど、中身を見ると少々不安を感じるゲームだった。

やろうとしていることは確かに大枠では間違っていない。ただ、チームとして幅であったり、柔軟性を得ようとした結果、共有していたイメージが段々乖離していくというか、バラバラになりつつあるのかなと。それをこの試合でより強く感じた。

ま、選手達が発していた言葉であったり、少しずつ変化していったプレーの傾向を考えれば、少しずつおかしな方向に向かい始めていたのかも知れない。

ハードワークという犠牲のもとに成り立つフルコートでのプレッシング。全力を尽くしてプレーしているはずなのに、相手の対策であったり、自分たちの体力的な問題が効力を薄めていく。そうなると、費用対効果が悪くなって、選手達の中に疑念が沸く。

チームとしてボールを繋げるようになっていく、美しいコンビネーションも表現出来るようになる、ドリブルとパスとダイナミズムが綺麗に重なる、もちろん素晴らしいことであるのだけど、綺麗な攻撃の成功体験が選手を酔わせていく。そうなると、華麗なプレーに固執し、状況を的確に把握したプレーセレクトを狂わせていく。

一人一人がそんな考えを持ち始めると、戦術のもとで自然と重なっていたイメージは乖離していく。追い込むタイミングと連動、スペースと足元でのボールの引き出しのバランス、そしてひとつのプレーの狙い……。それが、この日のプレーのクオリティにはね返っていたように思う。

戦術には、選手に同じ事を考えさせ、同じ方向を向かせてプレーさせるという効果がある。しかし、柔軟性や幅を求めた結果、その戦術が持つ求心力を失いつつあるのも又事実。進化に繋げられるか、再びカオスに引きづり込まれるのか、分岐点に立っているのかも知れない。

もちろん、戦術だけじゃない。選手個々のパフォーマンスも余り良くない。疲労感から動きの量が落ちている訳だけど、その動きの質も落ちている。判断もあやふやになって、選ぶプレーも頭の悪いプレー、無駄なプレーの割合が増えている。色々な部分で、良いときと比べると悪くなっているのは紛れもない事実である。嵌らなかった、と断罪してもいいけど、嵌らなかっただけが原因じゃない。マリの選手達は良いプレーが出来なかった。こういった要素が、この敗戦の真理なのではないかと思う。

ホームでの2連敗、無得点、蓄積疲労、さらけ出された弱点……ネガティブなモノが噴出してきてしまった。でも、僕は絶望もしないし、悲観もしない。進化の過程の中では失敗もあるだろうし、葛藤も生まれて当然。明確な答えがないからこそ、様々なトライを重ねる必要があるのだと思うし、トライに伴うエラーも受け入れなければならない。失敗は成功の母、そんな言葉があるように、必要な過程だと思うから。そして何より、今のFマリノスには帰る場所がある。迷ったら、原点に立ち返ればいいんだから。次よ、次。

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*じゃ、選手のこと。てゆうか、那須。ボールを持つ事に恐怖感を抱いてしまう選手となっている今、彼にポゼッションを担う力はない。前半思い切って前に出ているときはまだ良かった。でも、リチェーリに仕掛けられてから、恐怖感から彼のパフォーマンスが狂っていった。顔を出すべき場面、上がる場面で上がれない、少しのプレッシャーでドタバタしてまともにボールを繋げない。全体的に躊躇を伴い、迷いと恐怖感に苛まれるパフォーマンスとなった結果、右サイドが死んで、片翼飛行というバランスの悪さがチームを苦境に陥れた。色々なエクスキューズはあるのかも知れない、でも、ピッチに立った君は勇気の欠片すら感じない臆病者だった。そして、臆病者は今のチームにいらない。そろそろ、吹っ切れよ、いつまでびびってるんだよ。

*幸宏もあんまり良くなかった。技術もあるし、可能性のあるプレーもある。ただ、良かったときと悪かったときの差はプレーセレクト、判断。この日の幸宏はプレーに抑揚がなかった。中盤では簡単な繋ぎ、アタッキングエリアではアイデア溢れるプレーみたいな、メリハリを意識してプレーしないと。幅広く動いて、ボールに絡めるようになっているから、後はプレーであったり、それに伴う判断のクオリティにこだわって欲しい。

*この日良かったのはセンターバック、佑二・勇蔵とも大車輪だったね。高いワンチョペとガチンコを繰り返しながらも、漏れてくるリチェーリを塞ぎ、危ういカウンターを何度も凌ぎと、勝負を繋ぎ止めてくれていたのは、非常に価値のあるプレーだったと思う。出来れば、このプレーに前が応えてあげたかった。そしたら、素敵なゲームになっていたのに

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色々なことが頭の中ぐるぐる回っていたわけですが、今年はやっぱり一筋縄ではいかないのかナー、と改めて思い直しちゃいますな。ま、調子が良くなって浮かれ気味だったから良い薬ですよ。反省反省。ま、今年は我慢の年、堪えて堪えて、その我慢が未来に繋がると良いなー、なんて思うことにしてます。ま、これからですな。ということでここまで。

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*FC東京のこと?ナオが出てきて嬉しかったのは内緒。マリと違うところは、カウンターに出やすい形が出来ているということかな。プレッシングに置ける連動感であったり、中盤での繋ぎにはムラがあるけど、リチェーリであったり、ルーカスであったり、独力で何とか出来る選手がボールを受けやすい形を取っているから、スムーズに攻撃に移れている感がある。リチェーリはA契約にするのかな?じゃあ、イデオンみたいな外人は放出かな?しかし、今野が凄かった……。絶対あのセンターラインは崩せると思ったんだけどナー、今野の危機察知能力+対人能力に御されたね。坂田が仕事しなかったこともあるけどさ。

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May 19, 2007

スカウティングレポート ver.FC東京

猛烈な前線からのプレッシングで息を吹き返した感のあるFマリノス、しかしリーグ戦に置いてはここの所1敗1分け。連戦の疲労による選手達の動きの鈍さも影響もあるが、シンプルなタクティクスに対して対応策を練られた結果、これまでのような機能性を示せなくなってしまっている。

そんな中で、迎えるFC東京戦、このまま再び仄暗い闇底に引きずり込まれるのか、ここで踏ん張って再び勢いを取り戻すのか、重要な一戦となる。と言うことで、さらっとFC東京をスカウティング。

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・蘇った「らしさ」、蘇らせたのはルーカス -前節の快勝-

現状分析

10節終えて、たった2勝。福西やワンチョペと言った実績ある選手を加え、若年層代表にも名を連ねる才能ある選手達と融合させることで優勝を見据えながら、この低迷はサポーターの予想を裏切るシーズンとしてしまっているFC東京。狙いや方向性の見えないサッカー、起用法への疑問など、あれほど強かった監督との絆にも揺らぎが見え始めていた中で、11節になってようやく彼らは本質を捉えた。

ホーム味の素スタジアムに同じく低迷に苦しむジェフを迎えたゲーム。序盤は高い位置からプレッシングへの意識こそ感じさせるモノの、前線とディフェンスラインの連動に齟齬が生まれ、中盤に大きなスペースを与えてしまったことで危険なシーンを生み出されるなど、低迷の名残を感じさせた。しかし、切り替えの速さ、ボールホルダーへのアプローチの執念深さが徐々に表に出始めるとリズムを少しずつ引き寄せ、そこで生まれたスーパーゴール。自らの激しいディフェンスでボールを奪ってマイボールにした後のスローインの流れ、左サイドでボールを受けたルーカスは、対面の工藤を抜き去って、遠目の距離から右足を振り抜く!鋭い弾道は立石を問題にせず、右隅に突き刺さるスーパーゴール!余りに美しかったこのゴールだが、ゲームの趨勢はおろか、チームに蔓延する悪い流れを払拭する大きな大きなスーパーゴールだった。

このゴールで、プレッシングへの有効性と感じ取ったFC東京の選手達は更に激しい前線からのプレッシングでボールを奪い、早い切り替えからの鋭い縦方向への攻撃でジェフを急襲。どこか自信なさげな選手達は縦への勢いを取り戻したことで水を得た魚の様に生き返る。そして、その勢いはリチェーリの二つのゴールに絡む活躍に繋がり、最終的にはジェフを破壊しての快勝に繋がった。

試合開始直後はまだまだチーム全体が吹っ切れていなかった感じがあったが、ルーカスの激しいチェイスからマイボールにし、見事なミドルで先制点に繋げたゴールが、選手達に確信にも似た自信を与えたように見えた。元々、数々の信じられないドラマを引き起こせるぐらいの高いポテンシャルを持つチーム、成績が出ないことで疑心暗鬼になっていたメンタルが刺激と共に目覚めさせられれば、プレーががらっと変わったとしても全然不思議ではない。ましてや、それがチームカラーと合致したタクティクスであれば尚更。勢いと共に、FC東京が泥沼から顔を出した感のあるゲームだった。

・熟成度と勢い、義は勢いにあり

現状分析

エルゴラのプレビューにもあった通り、低迷脱却の方法論の似たFマリノスとFC東京のゲームは、掛けたもん勝ちのプレッシング合戦となる。ただ、実際どちらのチームが主導権を奪うのかというと、正直わからない部分がある。追い込み方の質や周囲の連動といったそのプレスで奪う手法の突き詰め方、奪った後の攻撃手段など、様々な要素が影響してくると思われるのだけど、そういったタクティカルな要素よりも、チーム全体に流れる勢いであったり、そのやり方に対する信奉度と言った要素の方が影響度は高いような気がしなくもない。

実際、Fマリノスはそういう経験をしている。第5節、レイソル戦。石崎体制を敷いた昨年から突き詰めてきた高い位置からのアグレッシブなプレッシングを武器にJ1で旋風を巻き起こしてきたレイソルとほんの二週間前にたまたま嵌った頭の悪いプレッシングスタイルを少しずつ熟成させ始めていたFマリノス。熟成度から言えばどう見てもレイソルの方に分があると思われたが、余りに勢いのあるプレッシングの実効力でゲームの趨勢を握ったのはやり始めて2週間のFマリノスだった。ゲームは、フランサの魔法とカウンターの2失点に沈む形で屈したが、勢いが熟成度を上回ったゲームとも言える一戦だった。

もちろん、整合性のあるタクティクスを軽視することは出来ない。選手達はロボットではないので、90分間フルパワーで走り続けることも、雲を掴むような無駄な行為にモチベーションを保ち続けることも出来ない。そういう意味で、きつい行為に伴う実効力が伴うように戦術的に整合性を付けるというのはチームにとって必要なことであるのは明白だ。そして、連戦でもフルメンバーでそのプレス戦術を煮詰めてきたFマリノスに成熟度に置いては一律の長があるのは間違いないと思う。しかし、そのプレスの原点となるのは人海戦術。相手に与える圧力は、そのひとつひとつのプレーにどれだけボールを奪う意思を込められるかどうか。そして、その一つのアプローチに対してチームがどれだけ信じ切って連動していき蹴るかどうか。そういう意味で、プレッシングに対して効果を感じれているか、信じ切れているかは思った以上に影響力は小さくない。

そういった要素を鑑みると、以前に比べて実効力が減り始めたことでプレッシングへのモラルが低下しつつあるFマリノスと、踏ん張ってプレスを掛け続けたことで最高の成果を得たFC東京では、少し差が生まれる可能性はある。なぜならば、FC東京はプレッシングの蜜の味を味わったばかりだからね。

対策

実際、掛けることで効果を得ていたFマリノスも、掛けられることに耐性を持っているとは言い難い。前節、そこまで激しくないヨンセンと杉本の前線からのアプローチにすら、DFラインからのビルドアップの脆さを露呈してしまった。もちろん、グランパスがそのアプローチの後ろでしっかりと出所をカバーする質の高いゾーンを組んでいたと言うこともあるが、アプローチに対していなすことも、ボールを動かすことも出来なかったことを考えれば、不安になるのも致し方ない。

しかし、FC東京のプレッシングにはそこまでの熟成度がないのも確か。一つ目のアプローチは確かに勢いがあり、特にリチェーリの持ち得るスピードを生かしたチェイシングは怖さがある。ただ、その猛威をくぐり抜けた先に待つのは大きなスペース。そのスペースを管理しようと高いラインを敷いて、前で迎撃しようとするのは自分たちと一緒だけど、相手には勇蔵も佑二も、ましてやマツもいない。前で奪う力はそんなに強くない。しかし、そのスペースを活かせるかどうかはFマリノス次第。恐れてばかりでは実は掴めない。逃げることなくしっかりとボールを動かせるか、前にいる選手達が求めるタイミングでボールを引き出せるか、そういった部分が相手のプレスに対してのポイントとなってくる。

もう一つの対応策としては、もう一度Fマリノスの選手達全員がプレッシングに対してのモラルと運動量を取り戻し、レイソル戦の再現を目指すということ。ここのところ、対応策に屈するなど、ハードワークと実効性のバランスが崩れてきたこともあって、違う方策を求める声も聞こえるが、あくまでも基盤となるのはプレッシングであり、それのないFマリノスは凡庸で怠惰なチームに成り下がってしまうと言うことを自覚すべき。そういう意味で、もう一度相手を凌駕する程の運動量と連動性で、逆に飲み込みたい。

・対策に舵は切られるか

予測

勢いあるプレッシングで息を吹き返しながらも、相手の対応策に丸め込まれて思うような結果が出せない。ここのところのFマリノスの敗戦パターンである。その対応策を書いてしまえば、ショートカウンターを避けるために、高い位置(+前方向)でボールをロストしないようにシンプルな攻撃で勢いを出させないようにし、逆にボールを持たせる。ボールを持たせたら、拙いビルドアップの目立つディフェンスラインへのアプローチを掛けながら、揺さぶりを掛けてくる突破型の選手達を漏れなく掴み、実効力を消していく。そして最終的に相手のリスキーなバランスの隙を突き、沈める。こういったゲームプランは、既に他の17チームの監督も認識済みであり、こういうったバックグラウンドが選手達を更なる幅の拡大へと焦らせるのかも知れない。

そういった意味で、一番気になるのは明日の試合でもそういった対策を取られるのかどうか。しかし、原博実にも難しい舵取りが課される。前節、積極的なプレーで勝利を飾って勢いに乗りかけているだけに、いくら効果かあるとはいえ、その勢いを削ぐような受動的な対応策を講じることでの悪影響も頭をよぎっているはず。ましてや、アグレッシブなフットボールに目指すところを置いてあるであろう彼のカラーを考えると、決断には様々な迷いがあるのかも知れない。

元々、ジェフ戦で縦方向に速い攻撃が目立ったことを考えればショートカウンター対策にそのまま当てはまる感があるが、問題は守備。プレッシングを掛けるのであればある程度高い位置でプッシュアップして、コンパクトフィールドを保つことが必要となる。しかし、坂田(陽介・ジロー・吉田)の存在は怖いはず。その恐怖感から間延びするようになると、ジェフ戦の立ち上がりのようにスペースが生まれて後手に陥る可能性もある。それなら、元々下げてしまってシンプルに速いアタッカーを活かすカウンターに舵を切るという対応策も考えられなくはない。

一勝したとは言え、まだまだクビの寒い原博実。福西やナオ、モニワと言ったタレントの起用法と共に、どのような策を持ってこの一戦に臨むのか、非常に気になるところである。

予測の上での対策

Fマリノスにとって言えば、もちろんやりやすいのは前に出てきてくれること。上記のように、勢いに屈する可能性はあるが、これまでの試合を考えても前に出てきてくれた方が良いゲームが出来ている。柏にしても、新潟にしても、川崎にしても、相手が真っ向勝負を挑んできてくれたからこそ、良い部分が消えずに良いプレーを表現できた訳で、真っ向勝負は望むところ。

ただ、対応策を取られたとき対処法というのはこのチームに求められる要素。上記のようにゲームプランをしっかり組んでこられたときと言うのはもちろん、先制点を奪われた後にも充分当てはまるだけに、その対処法は持っていて無駄じゃないだろう。

とは言っても、いきなりバルサのようなポゼッションも、独力で打開しちゃうような凄いタレントを連れてくることも出来ないので、ドラスティックな対策というのは難しい。でも、地道なプレーとしては出来るはず。選手間で狙いを共有した上で、動き出しの質やタイミングを更に良くてしていくこと、ポストワークへのサポートタイミングの向上、アウトサイドのオーバーラップを活かす攻撃(サイドに人数掛けない、マリの悪い癖)、セカンドボールを拾うための運動量、そして、何よりも一つ一つのボールを扱うプレーを丁寧に。対処法と言う程のドラスティックなモノはないけど、こういう事をやるしかない。

後はパワープレーも有効、相手はサイズがないし。ネガティブなイメージも蔓延しているけど、狙いさえチーム内で共有していれば、それこそもっと思い切ってやっちゃっても良いと思う。例えば、マイク(勇蔵)とオーシを前に、2列目にジロー・功治・坂田を並べてどんどん飛び込んでダイナミズムで崩しちゃおうとか(+セカンドボールのカバーもね、サイドの押し上げとボランチで)。ま、頭悪そうだけど。もちろん、乾で独力突破でも、狩野の一発に賭けるでも、可能性があるのであれば、恐れずに試していってほしい。グランパス戦のように座して死を待つような事をしてては勝負強さは得られない。もがいてもがいて、勝利を求め続けるというのも又育成の一つだと思うので、必死に勝利を目指して欲しいなと。

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*細かいディティール。ミスマッチを突きたいところ。藤山は非常に経験があって安定感のある「うまい」選手だけど、サイズであったり、身体能力には欠ける選手、そこで起点を作って今野に受動的な対応策をとらせるような形が出来るとイイかな。今野はやっぱり良い選手だから、彼に影響力を発揮されるとマリとしては厳しいからね。それと、オーシのポストは技術的にも動き的にも安定しているから、そこに絡む形で功治や吉田が絡むと面白そう。

*難しいのはサイドバックなんだよね。リチェーリと川口(ナオ?)は高い位置で張り出してくるから、上がりずらくはなると思う。ただ、マリにとっても大きな武器であるし、中央に固執しがちな傾向も見え隠れする中で、幅を広げるための生命線。サイドバックに判断力と勇気が求められるね。ただ、早野、先に釘指しておく。リチェーリ対策で那須を右に、なんてやめてくれ。リチェーリはサイドに張り付いている訳じゃなく、ダイヤゴナルに幅広く動くから、右に守備専的な選手を置いてもあんまり意味ない。そして何より、ビルドアップでドタバタするのに、そこにリチェーリというのは逆にリスクが高い。中島-池田でかっさらわれたシーンを100回見直せ、那須もああいう傾向あると思う、今の精神性ではね。隼磨でイイよ、隼磨はクロスがワロスなだけで、悪いプレーをしている訳じゃない。ここで変な起用してリズムを崩して欲しくない。臆病風吹かれている時点で、負けに一歩近づいていることに気付いてくれ。

*キーマッチアップはマリディフェンス陣vsリチェーリ&川口、そしてFC東京ディフェンス陣vs坂田&吉田かな。コンパクトフィールドを保つ上でスピードやフリーランニングで裏を狙ってくる選手をどう考えるのか。引いて守るようだと、全体の機能性は低下せざるを得ないし、高く押し上げることはリスクがある。マリディフェンス陣は杉本にやられたことを思い出せ!あんなプレーしたらリチェーリ(彼もとても速い)にやられちゃうよ。肝据えて頑張れ、超頑張れ。マリの不沈の鍵はやっぱりディフェンスライン、ここで粘れなきゃ今のチームは成立しないんだから。信じてるよ。。

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ま、正直このゲームは正念場だと思っています。前節のレポートにも書いてけれど、復調の土台となったハードワークというバックボーンが揺らいでしまうようなゲームだったと思うから、その直後のこのゲームでまた同じようなダメージを受けてしまったらこの1ヶ月やり続けてきた事が無に帰してしまう可能性もある。そういう意味でどうしても結果が欲しい、実感を得れるようなゲームにしないといけない。相手も必死だし、勢いを取り戻したFC東京は嫌なイメージ(あれとか、あれとか)しかない、。どちらにとっても、非常に大事なゲームというのは言い切れるかな。

と言うことで、この辺で。

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*ナオは出てくるかな?何かスケープゴートにされてるっぽいんだけど、それなら帰っておいで……。って、情けを見せちゃだめか。ナオにとって日産は嫌なスタジアムだろうし……、でも元気な姿見せて欲しいな。活躍しちゃ嫌だけど。今年初ナオだし。

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May 18, 2007

翼を巡るオーディション -日本代表、トレーニングキャンプメンバー発表によせて-

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改めて、祝・小宮山尊信代表(候補)入り!!!久々に心の底から驚いたけど、その狙いがなんであろうと、めでたいことはめでたいね!で、せっかくなので、ここ2ヶ月、短い期間ながら沢山の選手を呼び寄せてオーディションをしている日本代表を眺めながら、雑感をば。

4/16~18 日本代表候補 トレーニングキャンプメンバー

GK:
川口能活(ジュビロ)
川島永嗣(フロンターレ)
西部洋平(エスパルス)new!
林彰洋(流通経済大)

DF:
田中マルクス闘莉王
坪井慶介
阿部勇樹(共にレッズ)
今野泰幸(FC東京)
中澤佑二(Fマリノス)
内田篤人(アントラーズ)new!side


MF:
橋本英郎
遠藤保仁(共にガンバ)
中村憲剛
森勇介(共にフロンターレ)new!side
山岸智
羽生直剛(共にジェフ)
駒野友一
柏木陽介(サンフレッチェ)new!
鈴木啓太(レッズ)
藤本淳吾(エスパルス)
太田吉彰(ジュビロ)new!side

FW:
巻誠一郎(ジェフ)
佐藤寿人(サンフレッチェ)
播戸竜二(ガンバ)
矢野貴章(アルビレックス)
近藤祐介(ヴィッセル)new!

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5/14~16 日本代表候補 トレーニングキャンプメンバー

GK:
川口能活(ジュビロ)
川島永嗣(フロンターレ)
西部洋平(エスパルス)

DF:
中澤佑二
小宮山尊信(共にFマリノス)new!side
坪井慶介(レッズ)
駒野友一(サンフレッチェ)
近藤直也(レイソル)new!
森勇介(フロンターレ)
村井慎二(ジュビロ)come back!side

MF:
橋本英郎
遠藤保仁(共にガンバ)
阿部勇樹
鈴木啓太(共にレッズ)
中村憲剛(フロンターレ)
今野泰幸(FC東京)
羽生直剛(ジェフ)
太田吉彰(ジュビロ)
藤本淳吾(エスパルス)

FW:
巻誠一郎(ジェフ)
佐藤寿人(サンフレッチェ)
播戸竜二(ガンバ)
矢野貴章(アルビレックス)
杉本恵太(グランパス)new!
黒津勝(フロンターレ)new!

関東圏だけとはいえ、足繁くJに通い詰めるオシム監督の目に留まった選手達が次々にピックアップされていった2ヶ月でした。

10人(村井を入れれば11人)モノ新しい選手を呼び出したという裏には、改めて現状に満足せず、新たな刺激であったり、可能性というモノを求めているというのがありありと見えるわけですが、華々しくスポットライトが向けられる裏では、これまでのオシムジャパンの中核を担ってきた主力選手達がしっかりとリストに名を連ねている訳で、新戦力の発掘だけではなく、チームの熟成にも余念がない訳で、この辺はさすが「経験者」という感。

で、このメンバー表を眺めたり、漏れ伝わってくる報道に耳を傾ける事で見えてくるキーワードは「アウトサイド」。新戦力の半分を占める5人がアウトサイドを主戦場にする選手である事を考えれば(ただ、タイミング的にオリンピック代表の選手を呼べなかったので、水野・本田・家長の不在というのも兼ね合いとしてある)、今回のキャンプのメインテーマだったのではないかなと。

これまでの過程を考えれば実際わからない話じゃない。これまでのチーム作りで、チームの幹となるセンターラインはある程度に目処が立ってきた。GKに能活、CDFに闘莉王、MFに鈴木啓太、FWに巻。オシム監督が標榜するサッカーを表現する上でのキーとなるプレーヤーが定まったことで、視点としては枝葉に移るのは当然の摂理。さしずめその枝葉を見定める上での剪定作業と言えるのかも知れない。

ホットエリアとなりつつあるアウトサイド、監督はどのような選手を求めているのだろう。溢れるスピードで独力打開の出来る選手なのか、しっかりと守備が出来る選手なのか、高い精度のクロスが出来る選手なのか……、全てと言ったらそれまでだけど、彼の理念をトレースして考えると、3つの要素が浮かび上がってくる。

・積極的に、惜しむことなく、そして最後まで落ちることなく、走る事の出来る走力

・相手の状況に合わせ、ウイングバックでもサイドバックでも出来る柔軟性

・広い視野と正確な技術、そして目的意識を持ってビルドアップできるポゼッション適性

かなと。しかし、そうはいっても、一番ポジションに近い存在であろう加地と駒野は、国内では最高峰の選手であることに疑いはない。ガンバでは全体のバランスを鑑みて自重気味のプレーも多いけれど、献身的かつ精力的なアップダウン、タイミングの良いオーバーラップ、実効力を持ち合わせるリズミカルな突破とクロス、代表の経験を栄養にして成長した加地の最高到達点の高さは誰もが目の当たりにしているし、高いレベルで両サイドをこなせるというユーティリティ性(左サイドでも死ななくなった)とリーグでは冴え渡るアーリークロスと、クオリティを備える駒野のプレーは代表のレギュラーとしてふさわしいレベルにある。

これだけ高いレベルの選手を有しておきながら、満足せずに新たな可能性を求め続けているのは、それだけオシム監督がこのポジションに新しい何かを求めているような気がしてならない。そして、そこに日本サッカーの新たな進化の鍵があるとしたら、このオーディションにも大きな価値がある。

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*で、コミーお疲れ様コミー。代表の練習では結構ハードに体と頭を使って疲れたみたいだけど、何もかも吸収できるような時期に質の高い経験や代表の空気感を味合うという刺激を受けたのはとても良いことなんじゃないかなと思ったり。右サイドは練習試合で何度かあったんだっけ?まあ本職を評価してあげて欲しいな。ま、もしイイパフォーマンスが出来ていなかったとしても、より高いところに置かれた目標を見定めてくれればそれでイイ。とにかく、おめでとうコミー、お疲れコミー。

*コミーに夢中で、他の選手のこと全く考えてなかったのだけど、左も競争は激しい。駒野はもちろんのこと、攻撃的な役割を担わせるのであれば幅の広い動きと高いポテンシャルを持つ山岸であったり、家長、本田と言った選手がいる(本田は低めのポジションもチームでこなしているし)そして、元々オシムの薫陶を受けた選手で、国内屈指のサイドアタッカーとして高い評価を得ていた村井が復帰してきた。そして、もちろんアレックスも中田浩二もいる。決して選ばれただけでは浮かれていられない状況なのは確かだよね。でも、頑張れコミー。

*右サイドでは、隼磨が代表から外れて、その間に森が定着しつつあるのかな。一度は呼んでも定着するのは難しい感がある現在の日本代表に置いて2回連続で呼ばれたわけだから、評価はされているはず。もちろんファーストプライオリティは加地であることは変わらないと思うけど、森のプレーのクオリティは去年にも増して高くなってるし、面白い存在かも。両サイドこなせるしね。内田はセンスに関しては間違いなく1級品、技術も1級品。後はフィジカルと守備の質、経験積めば加地さんを脅かす第一候補だろうナー。太田に関しては元々力のある選手だし、オシムのサッカーにフィットする可能性があると思うけど、アタッカーとしての比較は加地よりも水野、そういう意味ではフラットな状況で招集できるときに選ばれるかどうかだね。隼磨もサイドバックに慣れが出てきて、思い切りの良いプレーが見られるようになってきているから、ここから反撃かな。オシムもその辺はわかっていると思うけど。

*本文中には取り上げなかったけど、FWに関しても新しい可能性を求めているのかなーと。4月の招集で巻や我那覇、矢野を脅かす存在として近藤が呼ばれて、今月の招集で杉本、黒津が呼ばれたことで寿人や播戸を脅かすことになった。オシムたんの起用を見ても、チームとの兼ね合いもあるけどFWの組み合わせに関してはまだまだ流動的なだけに、新しい選手にも食い込んでいける隙間はあるはず。そういう意味では高原含めて、ここも激しく競争してクオリティを高めあって欲しいところ。杉本にしても黒津にしても今のチームにはない特徴を持っているのは魅力だと個人的には感じるのだけど、オシムたんの目にはどう写っているのかな。

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ま、オシムたんの真意を感じられるのはキリンカップであったり、アジアカップであると思うので、それまでのお楽しみかな。とにもかくにも、選手達には互いに刺激されまくって個人として成長して欲しいな。質の高いグループを形成するのは質の高い個人以外にあり得ない訳だから。頑張れ頑張れ、ってもう合宿終わってるんだけどな_| ̄|○ということで、今日はここまで。

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*何とかオリンピック代表の香港戦もやりたいな。消化試合だけど、良いプレーも見られたし。てか、相変わらず体調が良くなくて、更新できてないから、出来ないっぽいけど……無駄足踏ませて申し訳ないです……。

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May 13, 2007

Dr.フェルホーセンの華麗なるロジック@J1 第11節 Fマリノス vs グランパス

見事なロジックだった、悔しいぐらいに。

Fマリノスの機能性を殺し、自慢の頑強なセンターバックを精神破壊し、両手を塞いだまま、華麗に勝ち点を奪っていった。

完敗は様々な視点から考えても、合点がいく。でも、下を向いていられない。ここから、もう一度、初心に戻って。

2007 J.League Division1 第11節

Fマリノス 0-2 グランパス @ 日産スタジアム「Dr.フェルホーセンの華麗なるロジック」
Grampus:11'杉本恵太 75'片山奨典

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、中澤佑二"久々のパニック"、栗原勇蔵"セオリーをもう一度"、小宮山尊信"俺たちのコミー、爺ちゃん見初める"、MF、河合竜二、吉田孝行"伝わらなかった走る意思"(→55'狩野健太"継続よ、継続"、山瀬幸宏"満喫でリフレッシュしてきなさい"(→71'清水範久)、山瀬功治"こんな日もあるさ、と言っても良いよね"、FW坂田大輔"動き出せ"、大島秀夫

グランパススタメン:GK楢崎正剛"なんだよ、空気嫁"、DF大森征之、米山篤志、吉田麻也"ハイセンス"、阿部翔平"繊細なるラストパスに巧"、MF金正友、藤田俊哉(→88'竹内彬)、山口慶、本田圭佑、FW杉本恵太"スピード違反です、代表でも"(→68'片山奨典"下の名前が読めないんだよ、リーグ初ゴール")、フローデ・ヨンセン"ロングボール大国の巧さと強さ"

開幕戦以来の14:00KickOff、日差し降り注ぐ日産スタジアム。ちょっと早い気もするが、ビールがおいしく感じられる陽気(飲んでないが)ただ、3万越えを果たしたゴールデンウィーク直後のゲームでしかも好天にも関わらず、19000という観客数は少々残念な入りだったか。

そんな中でのゲームのスタメン、Fマリノスはナビスコでのターンオーバーから現状に置けるフルメンバーに戻す形。ベンチにマツが戻り、日産スタジアムでも直樹コールがこだました。グランパスの方は、不調の中でFマリノス対策を施した4-4-2。センターバック不足が報じられる中で高円宮杯準優勝メンバーであり、U-18代表候補でもあるルーキー吉田麻也を本来のボランチではなくセンターバックに据え、左には阿部翔平。このシステム変更で中村直志がベンチに控える形に。

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試合展開

書くべき事が他にあるので簡単に。

Fマリノスの動きは重く、グランパスの徹底した対策が嵌ったこともあって、完全にゲームはグランパスの手中に。

集中力を欠くミスが続く中で、ヘディングで繋がれて裏に流れされると、勇蔵の処理が曖昧になってしまい、この隙を杉本に抜群の加速能力で突かれる。挟み込むように佑二がカバーに入るも抜け出されて、哲也も為す術なし。先制点を献上。

ビハインドを返したいFマリノスだったが、高い位置からのプレッシングは実効力を欠き、これまで相手を飲み込むようなパターンが嵌らない。プレス自体の躍動感、連動を欠いていたこともあるが、グランパスのプレスを避けるための施術が嵌っていた。これまでであれば前からプレスで苦し紛れに飛ばされたロングボールを佑二や勇蔵がはね返したり、隼磨やコミーが前でインターセプトするシーンが作ることで、素早くセカンドアタックに掛かれていたが、このロングボールにもグランパスは意図を持たせた。ハイボールはヨンセンに飛ばして、彼の強さ、高さを活かす形で簡単にははね返させず、前を狙うサイドバックの裏のスペースを杉本が突く形で相手を後ろ向きで対応させるような形にすることで、速いセカンドアタックを回避。その効果ばかりか、杉本の加速能力から繰り出されるシンプルなカウンターが抜群の実効力を見せ、Fマリノス守備陣は青色吐息。哲也の好セーブもあり追加点こそ防いだモノの、佑二と勇蔵には強烈な恐怖感が植え付けられてしまった。

なかなか速攻の形を作れず、ボールを持たさせる形になってしまったFマリノス。ポゼッションには一律の進化は感じさせるモノの、ここでもFマリノスの選手達の動きの重さが停滞感となって足枷となる。パスコースが複数生まれてこなかったり、ダイナミズムが生まれなかったりと、回せど回せど局面を動かせない。尚かつ、グランパスはここにも施術を施していた。4-4の2ラインによるゾーンを敷くことでバランス良くピッチをカバー、常に閉塞感を与えるようなディフェンスを実施。ディティールとしてFWのアプローチによる攻撃方向の制御、その制御を元にゾーンを収縮することによるプレッシャーとパスコース切り、そして苦し紛れの突破にはスライドしてそのコースを切っていくことで実効力を生まれさせない。結局前半のゴールチャンスはセットプレーから数本あったぐらいだった。

後半に入り、活を入れられたのかダイナミックな動き出しが少しずつ増え始め、カウンターに晒されながらもようやくこの試合初めての決定機、河合のミドルエリアからの柔らかいスペースパスに反応したのはポジションチェンジしていた吉田、裏に飛び出してボックス内で楢崎をかわそうとしたところで倒されてPKを奪取。これで同点……と思ったが、楢崎が功治のキックを読み切りこのPKをストップ。同点のチャンスを逃し、ゲームは更に苦しい状況に。

この後、狩野、ジローを投入し、中盤を活性化させる方向を獲ったFマリノスだったが、ヨンセンの強さに屈し、杉本のスピードに恐怖感を抱いていたディフェンダーの精神状態がビルドアップにも影響し、その流れにブレーキを掛ける。多少のプレッシャーやパスコースの寸断に対して、工夫する精神やリスクを冒す勇気が失われ、その結果ノッキングを引き起こし、最終的に雑なロングボールでボールをロスト。そして、流れを掴めないまま、カウンターに屈してしまう。

左サイド、ボールホルダーである阿部にはプレッシャーが掛からず、ずるずるとラインを下げるが人は捕まえきれず。阿部の選択は前はゴールに進路を取る(杉本に代わり交代で入っていた)片山へ。このスルーパスがDFラインをすり抜け、THEEND。片山が豪快に蹴りこんだ。カウンターの形の中で多くの選択肢を持ち、阿部の素晴らしいラストパス(カットされない弾道とコース、なおかつ受け手に優しい素晴らしいスルーパス)、そして片山の冷静なフィニッシュ、クオリティの伴ったカウンターだったが、この日のFマリノスの守備の混乱を表すようなディフェンスだった。

結局ゲームはこのまま、グランパスの術中から抜け出すことが出来ず、完敗という形でホームゲームを落とした。

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・完敗の要因

一つは、Fマリノスの選手達が自分たちの理想とするべき部分を表現することが出来なかったこと。コンディション的に重かった事もあるが、精神的にもプレスを掛ける意思が薄かったように思う。一つ一つのアプローチに込める本気度、それに過敏に反応して次の選択肢を消す連動などを見ても、これまでのようなボールへの「飢え」を全くと言っていい程感じなかった。好調時に「一人でもサボれば、途端に機能してしなくなってしまう」と理解していたはずなのに、多くの選手がそういうプレーをしていては、機能するわけもなかった。

そしてもう一つがグランパスのFマリノス対策、整理。

・高い位置から奪いに来るプレッシングに対して

グランパスとして一番避けたかったのは、失点する危険性の高いショートカウンター。そのための施術として取られたのが、プレスを真っ向からショートパスでかいくぐるのではなく、長いボールを使ってプレスを空転させるという策。

ただ、単純にボールを飛ばしても、中澤・栗原の前に強いCBにはね返されてしまい、結局セカンドアタックをされてしまう。そこでグランパスはそのロングボールにしっかりとしたディティールを付随させた。それが、高いボールはヨンセンへ、裏を狙うなら杉本へという使い分け。ヨンセンならそう簡単には負けず、イージーにはね返される様な事態は避けられる。実際ヨンセンは中澤に自らの存在を過剰に意識させる程の強さで、はね返されて二次攻撃、と言うシーンをほとんど作られなかった。てゆうか、逆に味方に繋いでチャンスを生み出してたし。

そして、杉本。Fマリノスのプレスの下地となるコンパクトフィールドの肝、ハイライン。しかし、ラインを上げれば裏には大きなスペースが生まれる訳で、スペースランナーとして抜群の実効力を誇る彼にとってはとてもおいしい状況だった。その通り、彼は何度もスルーパスに反応して決定機を生みだし、先制点も奪ったわけだけど、彼が裏に走ることで更なる効果を生んだ。マリノスのディフェンス陣は、彼のスピードが刷り込まれたことで自然と裏へのカバーの意識が高くなるのが自然。しかし、そうなると前を狙うと言うことが出来なくなり、Fマリノスのプレッシングは連動感を失い、結果、プレーが加速できなくなっていた。

二人の特徴あるFWの特徴を理解した上で、うまく使い分け、又、ヨンセン、杉本もその期待に応える形で抜群の良い仕事をした。そして結果として、最も怖いカウンターを消した。

*又、長いボールだけじゃなく、ボールを繋ぐときも相手のプレスに掛からないような工夫がなされていた。一人一人の技術で簡単に奪われないこともあって、ピッチを広く使うことで選手の距離感を広げ、相手がアプローチを掛けるために長い距離を走らなければならない状況を作り出し、ましてや、複数人で囲み込むのが難しい状況を作っていた。こういう状況が続くことで、プレスへの意欲が徐々に減退していった感がある。

・閉塞へ誘うゾーンディフェンス

カウンターを消したとなれば、相手のポゼッションからの攻撃を防ぐ策を考えればいい。そこで獲った策は、これまでの過程の中でFマリノスが苦しみ続けた4-4のゾーンディフェンスという選択だった。

前でコースを制限して相手の攻撃を追い込んでいき、予測できた上でそのゾーンに入ってきたら収縮して奪いに掛かる。昨年に比べればポゼッションの質は上がっており、功治・幸宏のドリブル突破による局面打開などから局面を動かすようになってきたが、そういったプレーヤーに対しても収縮してスペースを消し、尚かつ行き場を塞ぐことでその効力を消していく。

しかも、早い時間に先制点を得たことで、そのゾーンを構成する選手達は非常に慎重にゾーンを維持するような意識を保っていた。無理をする必要がないし、無理をしなくても杉本のスピードを活かしていれば、それだけでゴールチャンスとなるわけだから、その選択も又非常に理に叶っていた。

こうしてFマリノスは両手を塞がれた。プレスが機能するだけの下地がなく、フェルホーセンの華麗なるロジックがFマリノスを雁字搦めにする。二重のしがらみの付いたFマリノスに待っていたのは、完敗だけだったのは、非常に理に叶っている。

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こういう試合もある、と切り替えてしまいたくなるようなゲームだった。けど、非常にダメージの残るゲームな気がしてならない。

ある程度得ていた手応えが空虚なモノに変わる事は、非常に怖いこと。これまでは正しいと思ってやってきたことが、信じられなくなり、心理的なバックボーンが失われてしまう。この心理的なバックボーンがなくなると、一人一人の質が落ち、共通意識に綻びが生まれ、機能性が落ちていく。ましてや、選手達には大きな負担が掛かるやり方だからこそ、こういったバックボーンというのは他のチームに比べてもこの要素はとても重要だと思うわけです。

僕は前半が終わったとき、監督やコーチの刺激で何とか機能性を戻して欲しいと思っていたのだけど、そこまではやりきれなかった。もちろん簡単なことではないから、出来なかったことを非難するつもりはないけれど、これからのことを考えると少し不安でもある。ましてや、こういう試合をしてしまった。もう一度選手達をまとめ上げて、選手達に戦術を機能させるために必要な要素を徹底させることが出来るのか、ここはちょっとした正念場かも知れない。

ただ、選手達にも考えて欲しい。どうやって勝ってきたのか、どうやって良いゲームをしてきたのか。確かに、これまでのプレッシングの機能性を考えれば、次のステップに進める段階に来ているのは確か。ただ、その最低限となる要素をやった上での話、次に進めるからと言っておざなりにしてイイモノじゃない。もちろん相手は対策してくるから機能しないときもあるかも知れない。それでも、やり続けないことには良いゲームは出来ない。一つのことをまずしっかりと。もう一度、初心に返って、ね。

完敗は完敗、として切り替えることは悪い事じゃない。でも、この負けの要因や見つかった課題はチームにとっては切り替えと共に忘れてイイモノじゃない。しっかりと糧にして欲しいな。糧にしなきゃ未来はない。

*選手に関しては褒めてあげられないからやらない。佑二と勇蔵は超反省、中盤から前の選手も動かなかったことは超反省、功治と幸宏はとにかく休め。隼磨はもっと呼べ。コミーはおめでとう。

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で、試合に関係ないんだけど、コミーが代表に呼ばれちゃった!!!!!!!

超びっくり!声出しちゃったぐらいたまげた!しかも、完敗の後なのに、呼んじゃうか、爺さん!冷静に考えると、まだまだ未熟な部分もあるんだけど、積極的なプレーが出来ているし、何よりも完成度の高い選手。代表で色々なことを吸収してきてほしいなー、村井に負けるな、阿部っちに負けるな。コミー、頑張れ、超頑張れ。で、裕介も頑張れ、超頑張れ。コミーに負けるな。つーか、佑二も呼ぶのかよー、超休ませてあげたいんですけど。でも、代表合宿で杉本をいじめてきて下さい(←え?)

日本代表候補トレーニングキャンプ メンバー(5/14~16@千葉)(J's GOAL)
日本代表メンバーに中澤佑二選手、小宮山尊信選手が選出(F.Marinos Official

*杉本もおめでとう、一昨年のこのブログのJベストイレブンで「shining young talent」で選んだ記憶があるけど、動き出しと抜群のスピードは魅力だもん、横浜FC戦の動き出しも凄かったし、選ばれるのも全然不思議じゃないね。でも悔しー!黒津も良い選手だと思うから、FW戦線を激しくして欲しいな。みんな頑張れ。競争競争。

と言うことでここまで。しかし、びっくりだわ。はー、オシムたんはびっくりさせてくれるわ。

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May 12, 2007

立たされた苦境 -二人の代表FWの今-

我那覇和樹、巻誠一郎。サウジを沈めた二人の日本代表ストライカーが今、苦境に立たされている。オシムが信頼する二人の現状、ちょっとだけね。

*ま、久々に見る機会があったので、そこで感じたことかも。リハビリです、考えてみたらマリ以外のことを書くのはほんとーに久々だし。

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・我那覇を襲う不運と突き上げ

因縁となりつつあるレッズとのゲームで先制点となる今季初ゴールを挙げ、ようやく本当の開幕を迎えたはずだった。しかし、光が見えてきたそのタイミングで待っていたのは、大きな落とし穴だった。

4/23に「ニンニク注射」と呼ばれる栄養剤を静脈に打ったことが、今シーズンから変わったJリーグのドーピング規定に違反したことが分かり、彼は「出場自粛」という苦渋の選択を強いられることになってしまった。

ようやくこれから、と言うときに降りかかった不運(チームドクターの不見識だから、不運と呼んで良いのかは分からないけれど、我那覇にとってはやはり不運だろう)、そこに輪を掛ける事態が襲う。

出場自粛を強いられる中で、自らの不在を埋めるべきライバル達が次々に存在感を示していく。怪我をも恐れぬ勢いあるプレーで最大のライバルである全南ドラゴンズ戦で勝負を決める2得点、続けてジェフ戦でも貴重な先制点という結果を出した鄭大世、その活躍に刺激されたか本来のキレある動きからFC東京戦で鮮烈なミドルを決めた黒津勝、積極果敢なプレーで出場機会を増やし始めた久木野聡……。もどかしい状況の中で、更に焦りを誘う事態に、彼の心中は穏やかではなかっただろう。

そんな最悪の2週間が過ぎ、ようやく彼に一つのニュースが流れた。処分確定、自粛した4試合を含めた6試合の出場停止(と、クラブへの制裁金1000万円)。ともあれ、ようやく復帰への目処が立った。もう2試合我慢が必要になるが、来週の大分戦からは出場が解禁となる。

まさに天国から地獄となった2週間、彼の心中には様々な思いが駆けめぐったはず。後悔、歯がゆさ、焦燥、苛立ち……。そんな感情を解放される時が来たことは、事件の諸事情は置いておいてとても喜ばしいことだ。しかし、立たされた現状を考えれば決して希望だけに溢れるモノではない。自らが不在の間に存在感を発揮したライバル達との競争、ピッチを離れた悪影響とも言える試合勘やコンディション、そして乗りかけた波をもう一度掴む必要性……。

厳しい状況はまだ続く、そんな中で代表まで上り詰めたストライカーがいかに打破していくのか、どのような復活の道を歩むのかを注視したいと思う。

*この問題に関して少しだけ。その行為を行うチームドクターの不見識こそ厳しく処されるべきだと思う。そういう意味で、我那覇への処分は別にしても(出場停止6試合というのはそれなりに厳しい処分だと思うし)、クラブへの処分はもう少し重くても良かったかなと。ま、日本のクラブの財政規模を考えれば1000万円も充分重いとは思うけど。ま、処分云々よりも、考えるべきは再発防止と更なる認識の強化。それはクラブや施術するドクターだけじゃなくて自らの体を守ると言う側面に置いては選手達への指導も必要なんじゃないかな。この事件を軽視する訳じゃないけど、この事件が注意喚起となったことは間違いないので、最小限の被害でこういう注意喚起があったことは良かったのかなと思ったり。やっぱり、スポーツの公平性を考えれば、最も冒されてはいけない部分だと思うので、リーグにはこれからよりシビアな視点で進めていって欲しいなと。

*厳しいことを書いたけれど、チームとして彼の復帰はやはり大きいモノだと思う。厳密にカテゴライズすれば我那覇はしっかりとボールを落ち着けられるポストワーカー。これまでは収まり所を失っていた感もあっただけに、彼の復帰は存在がエース・ジュニーニョに本来のプレーを思い出させる呼び水となる可能性がある。もちろん、連戦による疲労感というのがないだけにフレッシュなストライカーを得るという意味でも彼の復帰の意義は決して小さくないだろう。ただ、ベンチとしては難しい選択を強いられるはず。上り調子で勢いに乗りそうな黒津、自信を深めつつある鄭、雰囲気を持つ久木野と、不安要素も抱える我那覇よりも起用したい選手もいるかも知れない。その辺のベンチワーク含め、面白い選択になるんじゃないかなと。

代表のことを考えれば、いち早く復活して欲しい選手であることは間違いない。サウジ戦の巻とのコンビネーションには可能性を感じたし、最も現代表では結果を残している選手なだけに、小さな存在ではない。彼自身は今代表所ではないかも知れないけど、チーム内の競争と共にもう一度代表の競争原理に挑まなければならないわけで、決して代表復帰への道までには平坦ではないはず。高原がブンデスで11点を上げるなど、海の外からも吉報は届いているだけに、彼がどのように復活するのかも又興味深い。

参考資料:
我那覇が試合出場自粛 栄養剤注射で薬物規定違反(スポナビ)

川崎フロンターレおよび我那覇和樹選手に対する制裁の件(Jリーグ公式)

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・休め!巻!

「休みから学ぶモノはない」

ジェフの前監督であり、現日本代表監督であるイビチャ・オシム氏の有名な言葉。プレーヤーとして、練習や試合を重ねることの重要性を解いたモノ。

それはジェフの選手達にもかなり浸透している感がある。そして、その言葉を最も実践している男こそ、巻誠一郎だろう。フットボールに対する真摯な姿勢と恩師への絶大なる信頼が彼をフットボールに駆り立てる。ハードなスケジュールでも休まず、少々の怪我では欠場などしない。そして、そんな日々の努力が彼を日本代表の舞台まで押し上げた。

しかし、パフォーマンスは正直だ。1トップとして苛烈な相手ディフェンスからのマーキングを受け負傷箇所は減るどころか増えていく、蓄積疲労が躍動感を奪い、行動範囲を狭める。それでも次のゲームがやってきて、彼は強行出場を続ける。結果として、傷や疲労を癒す間を取ることなく、コンディションが上がってこない。そして、それは結果にはね返る、10節終えた時点で1ゴール。全てのゲーム*に先発していながら、この結果は少々物足りない。
*リーグのみ

もちろん結果だけでは計れない部分がある。オシムの言葉を借りれば「巻は大事な役割を果たしている」というのは事実であろう。しかし、彼が今結果を出せていないのは明らかにコンディション不良であるような気がしてならない。何とかチームタスクはこなせても、なかなかゴール前に入っていけず、シュートチャンスを得れない。相手の脅威にはなれていない。率直に言えば、彼はCFWとして、エースとしての責を果たしているとは言い難い。

ただ、力がないわけではない。明らかに問題箇所は絞られている。だからこそ、言いたい。「休め」と。

彼がいないことはチームにとって非常に痛い事態であるだろうし、勝ち点を失うこともあるかも知れない(ま、そういうチームじゃないと思うけど、影響は少なからずある)ただ、彼が良い状態で戻ってくれば、失った勝ち点は戻らなくても新たな勝ち点を得る力になる、価値あるゴールをもたらしてくれる。僕は満身創痍の中で強行出場することよりも、一度しっかりと治してコンディションを取り戻す事の方がチームにとっては利益となるのではないかと考える。

休むことも勇気、満身創痍もピッチの上では言い訳にしかならない。師の教えを破ることになったとしても、将来に繋がること。ストライカーの決断を待ちたい。

*等々力で彼を見て、その後レッズ戦を見て、感じたことです。正直言って今の巻のパフォーマンスは低い。貢献はしているけれど、今の巻は走る電柱でしかなくて、怖さがない。迫力がないとでも言うのかな。何よりもボックスの中にはいる回数(流れの中で)が少ない。今の巻にはゴールの匂いを感じない。

*何でこんな事を書くかというと、個人的に巻誠一郎という選手はゴールの獲れる選手だと思っているから。彼が持っている相手のコンタクトにも屈せずに突っ込んでいく迫力、恐れを知らないボール(ゴール)への執着心、そして利き足の頭を活かす強さと高さ……、ゴールに直結する要素での良さを沢山持っている訳だけど、その迫力というのが最近ゲームで見られない。それは結構由々しき問題だと思う。このままじゃ獲れない事が続きそう。

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正直、二人とも現状の立ち位置としては好ましい状況にはいない。でも、そういうときこそストライカーとして苦しい状況を打破して欲しいとも思う。ま、理想論だけどね。しかし、こいつらが不調だとすると、むくむくとよからぬ事を考えちゃうよね、オーシとかオーシとかオーシとか(高松もこないだはあんまり良くなかったしなー/発熱のせいだろうけど)ま、それはいいや。とにかく、頑張れ、代表ストライカー。ということでここまで。

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*塩爺、徳島か……英断だよね。でも、プロとしてなら求められるところに行きたいのは当然のはず。チームのために縁の下の力持ちとして頑張ってくれたのはみんな知ってる。本当に感謝。伝説となりつつある13連戦真っ只中のビッグアーチでのゴールは忘れない、忘れないよ。クマーもベガルタで頑張ってるし、塩爺も徳島で頑張れ、超頑張れ。

*こないだ、MTの練習試合で塩爺のトレーニングシャツを着ている少年を発見して、凄い嬉しかったんだよね。試合には余り出ていなかったけどきっと愛されてたんだと思う。そう思うと寂しいなぁ゜・(つД`)・゜・

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May 11, 2007

Vamos Night!@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Fマリノス vs レイソル

時には叱責、時には拍手、それはまるで親が子の成長を見守るような感じだった。

そして、その愛情は昇華した。何にも変えがたい自信、理想的で最高の結果を得ることになったこのゲームは大きな大きな価値がある、いや、この試合がターニングポイントとなって価値となるゲームに「これから」なるはず、うん。

2007 J.League YamazakiNABISCO CUP GroupLeague Day5

Fマリノス 3-0 レイソル @ 三ツ沢球技場「Vamos Night!」
F.Marinos:50'p山瀬功治 58'ハーフナー・マイク 79'狩野健太

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF那須大亮"欲しいのは勇気"、栗原勇蔵、中澤佑二、小宮山尊信"出れば出る程良くなります、会心"、MF上野良治、狩野健太"放物線と14番"、山瀬幸宏"止まらない覚醒"(→81'天野貴史)、山瀬功治"お膳立てとなる開拓"(→65'乾貴士"順応")、FW清水範久"真骨頂"(→77'斉藤陽介)、ハーフナー・"バモス超バモス!"・マイク"J初ゴール、おめでとう"

レイソルスタメン:GK加藤慎也、DF阿部嵩、小林祐三、近藤直也、小林亮、MFアルセウ、マルシオ・アラウージョ"発見"、鈴木達也(→68'谷澤達也)、佐藤由紀彦(→62'池元友樹)、阿部吉朗(→46'菅沼実)、FW李忠成

GWも一段落、しかし選手達に休息はなく、リーグ戦の連戦を繋ぐように挟み込まれたナビスコ第5節。今日の横浜は異常気象かと思うぐらいの良い天気で、歩くと汗ばむぐらいの陽気。日が落ちてようやく過ごしやすくなったことで抜群の観戦日和。

どちらも予選突破のためには負けられないが、連戦の疲労やプライオリティもあってか、両チームともターンオーバー気味のメンバーが並んだ。まず、Fマリノス、これまでプレッシングの急先鋒としてハードな動きを続けていた坂田・大島、アンカーとして進化を遂げながらタフな仕事を続けてきた河合、豊富かつ変幻自在の動きがようやくFマリノスの中で発揮できるようになった吉田をベンチ外として完全休養させ、躍動的なパフォーマンスを取り戻しつつある隼磨もベンチスタート。その代役としてトップにはマイクとジロー、右サイドには狩野、アンカーに上野、右サイドバックには那須を据え、ベストメンバー規定ぎりぎりのチョイスでこの1戦に望む。

対するレイソルは、GK含めたディフェンス陣が近藤と小林祐三以外を入れ替え、又山根の怪我もあって苦しいチョイスを余儀なくされているボランチにマルシオ・アラウージョを起用。

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試合展開

プレッシャーとポゼッションが真っ向からぶつかりあう立ち上がり。実効力感じさせプレーと軽率なミスという不安定さを感じさせるFマリノス、強烈なプレッシングとカウンターに完成度を感じさせるレイソルと言う感があったが、鋭いカウンターも最後の所ではFマリノスディフェンス陣の壁を破りきれず、逆に積極的に攻撃に上がることでコミーが主導権を握っていた左サイド、幅広く動くジローが道を開き功治や幸宏が突き進む中央を割る攻撃構築などが実効力を示したこともあり、主導権を握っていたのはFマリノスの方だった。

しかし、レギュラー陣が変わった影響は各所に出ていた。1ボランチに入った上野は自分のリズムでプレーしすぎる嫌いがあり、ディフェンス陣の顔を出して欲しいタイミングで顔を出さずに、我関せずというシーンが多々。初スタメンとなったマイクは長いボールに対して落下地点を把握しきれず、小林祐三・近藤に御されるシーンが散見され、長身を活かしきれない。狩野はアイデアこそ感じられるモノの単純なミスや周囲との意思疎通を欠くプレーが多く、アクションも乏しい。那須は守備面では安定していたが、アテネの後遺症なのかビルドアップには相変わらずドタバタ感が残り、サイドバックに求められる攻撃性は発揮できず。ジローが唯一自らの特徴を発揮しクオリティの差を感じさせないプレーを見せていたが、全体を鑑みると消化不良を拭えなかった。

しかし、後半開始直後スコアが動く。バイタルで幸宏→功治→上野→功治と速いテンポのパス交換、この終着点となった功治がそのままディフェンスラインの隙間を縫うようにボックス内に突入。これに焦ったのか近藤はシャツを引っ張る形で功治を引き倒して(?)PK。テンポが生まれることで揺さぶり、果敢な突破で突く、今のFマリノスらしいアグレッシブな攻撃が功を奏した。このPKを功治自ら沈めて、先制点を獲った。

エースの一発で勝負を引き寄せたとなると、後は若い選手達の覚醒に期待が集まる。しかし、マイクは乗り切れない。狩野の粘り強いドリブルで右サイドを抜け出して生まれたカウンターチャンス、ジローが左に流れ、共に前線にいたマイクも動き出せば……と言うところで動き出さないというプレーであったり、おざなりなアプローチであったりと、アグレッシブな姿勢が見られず、スタンドからも手厳しい声が飛ぶ。しかし、一つのアプローチが彼を変える。右サイドライン際で頑張ってアプローチを掛けたことで挟み込んでボール奪取に繋がりスタンドからは称える声。そして、マイクに2年間待ち望んだ瞬間がようやく、ようやく訪れる。

幸宏の左サイドでの高い位置でのボール奪取から、そこから上がってきていたコミーへ繋がると相手をズラして深い位置から高くふわっとした弾道のクロスをファーに供給、そしてそこに走り込んだのはマイク。小林亮を完全に高さで凌駕し、角度のないところからふわっとしたヘッドで押し込む!これがGKの頭上を抜け、ついについにハーフナー・マイク、J公式戦初ゴール!誰もが期待を向けていた生え抜きのストライカーが結果を出したことにスタジアムは熱狂。マイクも、これまでの鬱憤を爆発させるようにガッツポーズを繰り返す!良かった、本当に良かった。

このゴールが、同年代の選手を大きく刺激する。交代で入った乾はプレッシングに高い意識を見せて順応しながらも、前を向き鋭いドリブル突破でレイソルディフェンス陣を襲い、幸宏は功治が抜けたピッチの中で安定感あるプレーで大きな存在感を見せる。そして最も刺激を受けていたのは陽介だろう、(入って早々勢い余ってイエローを受けたのはご愛敬)スピード活かして動き回ってアグレッシブさを感じさせると、スペースに飛ばされたボールに諦めずに追い続ける。そしてその執念が実る。同じく裏に飛ばされたボールに対して陽介が小林祐三を追い回して厳しくプレッシャーを掛けると、こぼれたボールを共に走っていたマイクが拾い大チャンス。マイクは倒されてシュートに持ち込めなかったモノの、この好ディフェンスにスタジアムはまたしても沸く。沸かせた二人は、ガッチリシェイクハンド。

そして、それを活かしたのは狩野だった。狩野も後半に入って、動きの量とシンプルなプレーが増えたことでゲームの流れに乗り始めた中で得たチャンス、得意とするプレースキックは柔らかい弾道で壁を越えて、GKの対応も許さないイイコースに決まった!手荒い祝福の後、背中の14番を両親指で指してサポにアピール、これがやりたかったんだね。

終盤、押し込まれるシーンも多くなり、特に3列目から鋭い突破を仕掛けてきたマルシオ・アラウージョには悩まされていた感があったが、無失点で凌ぎきり、タイムアップ。まさに理想的なゲームで、決勝トーナメント進出に大きな勝ち点3、そして代え難い自信を手に入れた。

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もちろん、大勝のトリニータ戦やアルビ戦も嬉しかったし、天敵・ふろん太戦の勝利も凄い嬉しかったのだけど、このゲームはもっともっと嬉しかった。期待していた若い選手達がイイパフォーマンスをして自信を付ける、そしてそれが結果に繋がる。しかも、良いプレーをして自信を深める選手達のプレーはどんどん質が高まっていく。こういう過程を見ていたら、幸せな気持ちに包まれて、その分嬉しさが大きかったのかも知れない。

ま、冷静にゲームを振り返ると、理想的なゲームだった。ゴールデンウィーク中の連戦は選手達の体を確実に蝕んでいただけに、主力5人を完全休養させ、点差が開いたことで替えの効かない功治・幸宏も途中で引っ込めることが出来た。そして、若い選手に経験を積ませる。その上での結果だから、シナリオとしては100%に近いものだった。
*贅沢を言えば功治や佑二も休ませたかった。功治の疲労や怪我による離脱はチームの下降に直接繋がるだろうし、佑二は代表も絡んで休みが余り取れてないからね。

ディティールとして気になった点は、継続して見てきているプレッシングかな。もちろんやるべき事としては変わらないけど、少しずつ抑揚というか、壺を押さえれるようになってきたかなと言う感を受けた。前から前からと言うコンセプトはあるのだけど、前から追っかけ回すプレーがなくとも、奪い所(相手が後ろを向いた瞬間とか、出し所を失った瞬間とか)を、チームとして敏感に捉えて囲い込むような局所的なプレスが掛かるようになってきたのはイイ傾向だと思う。タフワークによるオールコートプレスと局所的な収縮プレス、二つのプレスを使い分けることで、チームとして対応できる幅が拡がっていくと思うし、何よりもコンディション的な問題にも対応できる一つの術になる福音となるかもしれない。

ただ、レイソルとは前回の対戦を鑑みても分かるように、嵌りやすい相手とも言える。プレッシング合戦に勝てれば、こっちに流れが来る。個人能力の差もある。こういうゲームが出来れば、今のチームは逞しく戦うことが出来るし、勝負を高い可能性で引き寄せることが出来る。それはこれまでの勝ちゲームを通じて同じ事が言える。これからは、それ以外の「嵌らない」相手に対してどのように戦い、どのように勝負を引き寄せるか、そういう術を模索する段階に入っていると思う。そういう意味では、ここで止まっていてはいけない。言い続けるけど、勝って兜の緒を締めよ。だから、まだまだ、うん。

と言うことで後は細かい要素。一杯書くよ、長文ジャンキー上等。

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*何よりもマイクだよね。まだまだネガティブな要素は抱えている。ハイボールに対しての対応(落下地点の予測、相手とのポジショニング争い、そしてボールコーディネーション)、機動力、積極性、意欲……。ただ、ゴールをきっかけに彼を何かが変えるかも知れない。実際、ゴール後のパフォーマンスが明らかに変わった。意欲的なアプローチ、ハイボールへの体の使い方、確信に満ちた動き出し………、こういうプレーが続けることが出来れば、覚醒するはず。とにもかくにもおめでとう!超Vamos!

*そしてそのゴールをアシストしたコミー。凄かったよ、コミー。幅広い動きで左サイドを完全制圧。ディフェンスでは、人を捕まえるプレーとスペース管理もきっちり、一番良かったのは決断に基づくイーブンボールへのアプローチ。躊躇が伴えば、又一歩遅れたら相手に抜け出されてしまう。そこをずばっと行ってピンチの芽を摘み取る。凄いよ、コミー。攻撃面では良いタイミングのオーバーラップが非常に多かった。特にグラウンダーのクロスを供給してマイクが飛び込むというプレーの流れを生んだオーバーラップは興奮した。出し手の幸宏(狩野?)のスルーも凄いんだけど、大きく回り込んで一気に抜け出したランニングは見事の一言。素晴らしいよ、コミー。試合をする事に良くなっていっているのは本当に嬉しい。コミー、かわいいよ、コミー。超・超・Vamos!!

*狩野、ナイスFK!あのゴールパフォーマンスは俊輔みたいで素敵すぎ。ただ、まだまだゲームに乗り切れない癖もあるし、ミスも多い。難しいプレーを選択しすぎる時も目立つ。彼にはピッチを切り分けてプレーして欲しい。ピッチを4分割にして、プレーセレクトを変える、ゴールに近い位置では良い状態でボールをもらうために激しいムーブをしながら、よりアイデア溢れるプレーでリスクを冒す。逆にゴールから離れた位置ならシンプルにプレーして、流れを作る。彼のセンスなら出来るはず。前任の14はもっと偉大だった、でもそれを越えてくれ。超・超・超Vamos!!!

*幸宏は凄くなってる。得点に繋がるシーンでのアクセントとなるプレー、壺を押さえ時にはゴールに直結するディフェンス、その質も凄いけど、最近は凄みとか、存在感を感じる。功治がいなくなった後は王様になってた感じだった。疲労は気になるけど、今はプレーしてて楽しそう、頑張れ、頑張れ。

*乾は久々だけど、下でイイモノ学んできたね。今まではディフェンス余りうまくないと思ったけど、意欲が増していて、順応できる可能性を示してくれたかな。ボールを持ったら彼は才覚溢れるプレーヤー、プレーセレクトは改善の必要があるけど(決め打ち的なプレーが多いかナー)、やっぱりキレは抜群、よく見えている。割って入っていって欲しいね。チャンスも与えてあげて欲しい(こういうのは贔屓かも知れないけど)

*陽介!イイねー!あのギラギラ感。コメントからもバチバチ伝わってきたけど、ピッチでも感じたよー。マイクとの協力プレスでのガッチリハイタッチをしたのは本当に素敵だった。泣けた。まずみんなに刺激を与えたのは陽介、陽介がかましたことで、坂田を目覚めさせ、マイクに焦燥感を生ませた。で、今度は坂田が凄いよくなって、マイクが初ゴールを決めた。今度は陽介の番、決めろ!

*佑二やら勇蔵やら功治やらジローは良くやってくれた。頼りになる。良治たんは、厳しいこと書いたけど、後半はよくなってた。那須はもう少しかナー。若い選手を支えたのには、お疲れ様と言いたいな。ただ、気になるのはマツ、何か行動が意味深に、そしてネガティブに見えちゃうのは僕だけかナー。

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とにもかくにも、今も嬉しい気持ちは消えないよ。最高にVamosな夜で、素敵だった。

てゆうか、次のゲームが待ち遠しい。次はどんなプレーを見せてくれるのか、覚醒しかけている若い選手達が継続して良いプレーを出来るのか、若い選手の活躍に今スタメン格の選手が刺激を受けないはずがない、健全な競争原理がチームをイイ方向に導いてくれるんじゃないかと思えてしょうがない。あー楽しみ、ということで、今日はここまで。最後にこの画像張っちゃうよ、このアングル大好きなんだよね。

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May 07, 2007

宿題と勝ち点1@J1 第10節 アントラーズ vs Fマリノス

走れない、動けない。

あれほど躍動的だったフットボールは、雨のカシマでは形を潜めた。

懸念されていた問題の顕在化、これからを考える意味では大きなテーマ。大きな宿題を持って帰ろう、勝ち点1と共に。

2007 J.League Division1 第10節

アントラーズ 1-1 Fマリノス @ カシマスタジアム「宿題と勝ち点1」
Antlers:中後雅喜 F.Marinos:吉田孝行

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"冷静!冷静!"、DF田中隼磨、栗原勇蔵、中澤佑二、小宮山尊信、MF吉田孝行(→75'天野貴史)、河合竜二、山瀬功治、山瀬幸宏(→68'狩野健太)、FW坂田大輔(→82'鈴木隆行"凱旋")、大島秀夫

アントラーズスタメン:GK曽ヶ端準、DF内田篤人、岩政大樹、青木剛、石神直哉、MF中後雅喜"んー、乗ってるナー"、野沢拓也(→77'船山祐二)、本山雅志、ダニーロ(→69'増田誓志)、FW田代有三、マルキーニョス"お礼参りならず"(→86'佐々木竜太)

ゴールデンウィーク最終日、日本各所のスタジアムで様々なイベントを用意し、多くの観客を迎えようとしていたが、この日はあいにくの雨。例に漏れず、カシマもこの日は大粒の雨がピッチを濡らし、スタンドは少し寂しい入りとなった。

シーズン序盤は苦しんだモノの、Fマリノスは強烈なるプレッシングスタイルへの転換、鹿島は昨年大きな成長を遂げた野沢の復帰を呼び水に、互いにここの所復調傾向の中での対戦。メンバー、鹿島の方は野沢は復帰したがまだ台所事情は厳しい、柳沢敦、ファボン、新井場徹と軒並み主力が離脱しており、新井場の穴埋めにはルーキーの石神が入った。対するFマリノスは、ここ数戦と同じ11人がピッチに。中二日の疲労度は気になるが、連勝の勢いを駆った形か。

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試合展開

連戦の疲れからか動きが重いFマリノス、快進撃の起因となった強烈なプレッシングは影を潜め、雨もあってか全体的にスペースを圧縮しきれず。そんなこんなでイマイチプレスが掛からないとなれば技術の高い選手の揃う鹿島、余裕を持って攻撃構築し、マリノスのアタッキングサードへしっかりとボールを運んでいく。結果として、序盤から鹿島ペースでゲームが進んだ。

ただ、最後の部分では鹿島も詰め切れていないのかFマリノスの守備ブロックを崩しきれず。時間と共に、拙攻の続く鹿島を尻目に、猛烈な勢いこそ感じないモノの収縮してボールを奪うようなシーンであったり、セカンドボールを拾うシーンをを増やし始めたFマリノスは、そこから切り替えの速い攻撃を見せ、その流れを活かす形で先制点を奪う。相手のクリアをマイボールにし、セカンドアタックに掛かる流れ。バイタルで功治にボールが渡ると3人のDFに囲まれながら右に流れてグラウンダーで中への折り返す。一度は相手にカットされたモノの、ボックス内でそのこぼれを拾った吉田が冷静にブロックに来たディフェンスをいなして右足で沈めた。うーん、ノッてる証拠か、ゴール前でチャンスを迎えても焦ることなく、うんうん。功治の突破も良かったし、運が向いている感があった。

しかし、先制点も選手達をリフレッシュさせるわけでもなく、プレッシングの機能性は戻ってこない。カウンターにこそ鋭さを保ち、終盤に掛けてフィニッシュに繋がるシーンも数多く作ったが、ミスも目立ち、簡単にロストするシーンも散見。そこから戻りきれずにスペースを使われるという展開も目立った。後半になると、更にその傾向は強まり、ビハインドを負い更に攻撃性を増した鹿島の攻撃に四苦八苦。そして我慢しきれずに、決壊。

左サイドをオーバーラップした石神が深い位置からクロス、一度は佑二がクリアするモノの、功治に当たって変わったコースの先には中後。リトリートしていた守備陣は中後に対してプレッシャーを掛けきれず、ボックス手前から迷いなくダイレクトでの鋭いシュートを許すと、勢いの良いシュートは功治のブロックで軌道が変わったことで哲也も及ばず。不運とはいえ、中盤のスペースが空いてきて、後手後手になったところで相手の攻勢を耐えきれず。これまでのゲームでは見られなかった失点シーンだった。

同点となった後、疲労、時間、交代策……、これらの要素が複雑に絡み合った結果、ゲームは非常にオープンな殴り合いに。鹿島は中盤のサイドに生まれるスペースを活用して攻め立て、Fマリノスは疲労感はあっても衰えない守→攻への切り替えの意識からショートカウンターで鹿島を脅かす。

しかし、交代策はゲームに決定的な変化をもたらすことはなく、終盤互いに訪れた決定機も活かしきれず。互いに決め手を欠いたこともあって、ゴールデンウイーク最後の一戦はドローで終わった。Fマリノスは今シーズン初のドロー。

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勝負の綾

運動量が維持出来ず、今までのような機能性を見いだせなかったFマリノスの守備に対して、中盤でスペースを見いだしてリズムを握っていた鹿島、守→攻では切り替えの速さを感じるプレーで鹿島の隙をつけるチャンスがあったFマリノス、どちらも相手の弱点を見いだしながら、そこにつけ込むことが出来なかったからこそのドローか。

特にアタッキングサードでの質という面では、どちらも守備陣を揺さぶることが余り出来ていなかった印象。スリッピーなピッチではミドルが有効とはいえ、中盤をかいくぐり事が出来ていただけに何かしらの変化を付けられれば崩せないことはなかった。そういう意味で、安易な選択がゴールの可能性を狭めていた感が強い。そういう意味では、やはり消化不良な感を受けた。

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素直な感想として、選手達の動きが重く、これまでの爽快感を感じるパフォーマンスが表現出来ず、相手にペースを握られ……と、ネガティブな要素が揃っていただけに、ドローという結果はベターだと思う。ただ、改めて課題が表面化した一戦だったかなーと。

走れない、動けない、と言うことに問題がある訳じゃない。あれだけ激しく動き回っていれば、選手達の中には疲労が蓄積されるのは当然のことだし、実際、長いシーズンを戦っていればこういう状態に陥るのは想定の中に入れておかなきゃいけない。じゃあ、そういう状況に陥ったときにどうするのか。それが、これからの課題なのかなと。

とにもかくにも、こういう要素に置いて大事なのは都合よく考えない。都合よく考えていたら、解決策は生まれてこない。トラブルシューティングというか、チームとしてこういう状況に陥ったときも一つの答えを持っていることだと思う。ブロックを組んで相手を迎撃するような守備でガッチリ守ってカウンターを狙うもよし、時間帯によってプレスを掛ける時間帯と掛けない時間帯を分けて体力を温存するような考え方も一つだと思う。

そして根本的な要素としては、機能性を維持出来る戦力層の構築が必要か。この日ゲームに出た狩野、天野、鈴木隆行にしても、現状に置いては幸宏や吉田、大島の代わりとなれるかと言ったら、正直難しい。ただ、これから慣れていけば、きっと出来るようになる。というか、出来るときは出来ていたし、選手の特徴の違いによって、チームにとって新たな幅が出来てくると思う。もちろん今出場機会の得れていない選手達にとっても同様のことが言える。例えば裕介、例えばマルケス、例えば乾、例えばジロー、例えばアーリア、例えば那須、例えばマツ……戦術理解と献身性、そして意思疎通さえあれば、きっと同じ事をすることは可能だと思う。意思疎通に関しては、場数がモノを言うだけに一筋縄ではいかないにしても、戦術的な要素に置いてはそんなに複雑なことをしている訳じゃない。必死に走り、利己的な軽いプレーやさぼりをなくし、勇気を持って前へのベクトルを保っていれば、普通にチームが求めるピースとなれる。上記のようにトラブルシューティングは必要だけど、本音を言えばやはり機能性を維持し、常に表現しようとしているパフォーマンスが発揮出来る方が良い。それを可能にするとすれば、多数の選択肢を持ち、フレッシュな状態を保てる事に他ならない。これからより「今出ていない選手」達の重要性はクローズアップされるのではないかと思う。

ま、とにもかくにも、この先を考える上では問題提起となった事を考えれば、ドローも又悪くない。勢いだけでは早々は勝ち抜けない、フットボールは甘くない、又地に足をつけて、一歩ずつ前に進んでいきたいですな。

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*ちょっとだけ細かい要素。というか、狩野について。ま、実際出来は良くなかった。レイソル戦とか、エスパルス戦など、チームの変貌途上の中ではチームの波に乗って良いプレーが出来ていた時と比べると、雲泥と言っていいぐらい。少しゲームを離れてから又アグレッシブな姿勢が失われてしまったかなぁ。攻撃面では周囲との兼ね合いもあるので仕方ない部分もあるけど、何よりもこのチームに必要な要素である部分をもう一度考えてほしいかな。それはチームの機能性を維持するだけじゃなくて、狩野の良さを表現するためにもとても大事なことだと思うんだよね。人を捕まえる、人から離れる。そこに必要なのが動くこと。ま、頑張れ頑張れ。

*でも、ちょっと進歩だよね。疲労困憊の選手を見捨てずに勇気を持って決断した采配もあったし。師匠を出す必要があったのかは分からないけど。シナリオ的にはアマノッチがルーズボールを拾って、狩野が良い状態でボールを持ってクロスを供給して師匠・オーシのツインタワーでずどん、だったかな?ま、現状把握だけはしっかりやってほしい。精神面だけの問題じゃないよ。

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ゴールデンウィークの連戦が2勝1分け、悪くないよね、てゆうかできすぎって言えるぐらい。でも、この後も強い相手が続くし、まずはコンディション立て直したいよね。そういう意味では、ナビはメンバー弄ってほしいな。ま、このメカニズムにどういう化学変化が起きるのかは興味深い部分があるし(ポジティブだけじゃないと思う、ネガティブな要素に置いても)色々見えるゲームになるとイイね。レイソルだからって意地にならないでね、はやや。ということでここまで。

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*うわー、誤字だらけ。ちょっと修正しました。お恥ずかしい……。

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May 06, 2007

挑戦者が得た「確信」@J1 第9節 Fマリノス vs フロンターレ

この2年間の過程は正反対。

昇り竜の如く、様々な過程をクリアしながらJの頂点めざし昇り続け、僕らが挑戦しても届かなかった未踏の地に辿り着こうとしている一方、頂点から転げ落ち、光も見えぬまま、Jの深部でもがき続けているもう一方。

きっと、この2クラブに思いを馳せるとき、誰もがこう思っただろう、「立場逆転」と。

でも、それで構わない。再出発を遂げたチームには挑戦者が似合う。そして、挑戦者らしくもぎとった勝利、価値のある勝利だ。

2007 J.League Division1 第9節

Fマリノス 2-1 フロンターレ @ 日産スタジアム「挑戦者が得た「確信」」
F.Marinos:4'大島秀夫 66'山瀬功治 Frontale:77'マギヌン

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"誕生日おめ"、DF田中隼磨"開眼"、栗原勇蔵"負けました"、中澤佑二"頼りになる男"、小宮山尊信"コミー素敵だよコミー"、MF吉田孝行"RunRunRun!"、河合竜二"久々対伯決戦兵器"、山瀬功治"エースってやつ"、山瀬幸宏"鈍く輝く献身性"、FW大島秀夫"山脈キラー"、坂田大輔"献身性だけじゃなくて、決・め・な・い・と!"(→88'斉藤陽介)

フロンターレスタメン:GK川島永嗣"ねぇ、意識してたの?水野のFK、ねぇねぇ"、DF箕輪義信"可哀想な人"、寺田周平、伊藤宏樹、MF河村崇大(→60'佐原秀樹)、谷口博之、森勇介、村上和弘(→68'黒津勝)、マギヌン、FWジュニーニョ、鄭大世(→84'久木野聡)
ベンチに僕だけのまーくん凱旋

ゴールデンウィーク唯一のホームゲームは好天にも恵まれ、当日券を求める人・人・人。対戦相手のふろん太サポも多く詰めかけ、日産スタジアムは久々に30000を越える観衆を飲み込んだ。

そんな中での両チームのメンバー、注目を集めたのはフロンターレの二枚看板、中村憲剛と我那覇だったが、両名とも前節に引き続き中村憲剛は首痛により、我那覇はドーピング問題で出場を自粛と欠場となった。その結果、前節同様ボランチには河村、トップには鄭大世が入る形。Fマリノスはここの所結果の出ているメンバーを全く弄らず。互いにメンバーを固定傾向のある起用が目立つだけに蓄積疲労によるコンディションの状況が気になるところか。

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試合展開

この2試合同様、前線から執拗なフォアチェックを始動点にしたプレッシングを見せるFマリノス。そのプレーへの意識がいきなり先制点を呼び込む。哲也のロングフィードが最前線へ、一度ははね返されたモノの、吉田がセカンドボールをヘッドで送り込むと、このボールに対して箕輪が周囲の確認をせずにヘッドでGKに戻そうとしたところで、バックパスを予測して箕輪の視野の外から飛び込んできたオーシが飛び出し、前に出てきた川島にも怯まず交錯寸前の所でヘッドで押し込む!このヘッドが川島の頭上をすり抜けて決まり、開始4分で先制点をかすめ取った。箕輪を含めたフロンターレDF陣の軽率さといったらそれまでだが、オーシ自身バックパスを予測しイメージを膨らませていたようで、彼の中にフォアチェックへの高い意識が植え付けられていることを示したゴールだった。

この直後のキックオフでもミスをした箕輪に対して坂田が猛烈にプレッシャーを掛けるなど、強烈なプレスでフロンターレに余裕を与えないFマリノス。一つのアプローチでボールの流れを淀ませ、奪えるチャンスと見れば素早い収縮で一気にボールを奪いに掛かり、逃げのロングフィードは佑二・勇蔵ではね返し、セカンドボールにも相手よりも速く反応してマイボールにする。ここ数試合続く相手を飲み込むようなサッカーで一気にリズムを握ると、その勢いのまま追加点を取りに行く。代表まで上り詰めた森を向こうに回しても積極的な攻撃参加が目立った小宮山が中に切れ込んでミドルシュート、功治が3人に囲まれながら抜群のキレで局面を打開してボックス内に突入し、川島の逆を突く強烈なアウトサイドのシュートと、ポストに阻まれたものの可能性のある攻撃を展開し、スタジアムを沸かせる。

対するフロンターレは、きついプレッシャーになかなか余裕を持って攻撃構築することが出来ず、なかなか高い能力を持つアタッカー達が仕事出来るシーンを作り出せない。森のスピード溢れる局面打開が唯一可能性を感じる形だったが(その中でファーストシュートとなった鄭のヘッドを引き出したのも右サイドから。クロスを上げたのは河村だけど)、それも中澤を中心としたFマリノスディフェンス陣を脅かすには至らず。結局Fマリノスの勢いは衰えず(特に左サイドからチャンスを生み出された。コミーのアーリークロスからオーシのダイビングヘッドやオーシのポストから縦に抜けた功治が正対した状態からエンドライン際をこじ開け坂田の近距離シュートを引き出すなど)、フロンターレはゲームのリズムを引き寄せる術を明確には見いだせないまま、スコアとしては1-0で折り返すことに。

連戦と言うこともあって、どこまでFマリノスの運動量が続くのかと言うのがゲーム争点となった後半、Fマリノスは相変わらず高い位置からプレッシャーに行くことを続けていくが、フロンターレもボールサイドからのプレッシャーを強めて、ゲームとしてはハイテンポなプレッシャー合戦となっていく。落ち着かないゲーム展開の中で、ハーフタイムで活を入れられたのかフロンターレの攻撃にリズムが。パススピードが上がってボールが動くようになり、アタッカーにもボールが入るようになって、Fマリノス守備陣に対応「させる」シーンを増やしていく。しかし、重要な局面ではFマリノス守備陣も収縮して、厳しいプレッシャーを掛けることでやらせず。

前半に比べると、アタッキング・サードへの進入を許すことの多くなったFマリノスだったが、フレキシブルな切り替えは維持し、カウンターからフロンターレ守備陣をに脅威を与える。しかし、ペースとしてはフロンターレ。河村に代えて佐原を入れて寺田を一枚上げて、よりボールを動かす意識を高めたり、谷口の攻撃参加を助長させるなど、攻撃姿勢を強める。しかし、Fマリノスは我慢、中澤の守備能力は抜きんでており、前に出ては相手を潰し、危ういところも塞いで瓦解を免れる。すると、その我慢がエースのゴールを導き出す。

右サイド、深いところで功治が相手をすり抜けようと突破を掛けたところで倒されて得たFK、自らキッカーとしてポイントに立つと中澤が近寄り「直接狙え」とアドバイス。本人もそのつもりだったようで、振り抜かれた右足からは素晴らしいスピードで壁を越え、そのままニアサイド高いところへ!川島の必死のセーブも及ばず、スタジアム大爆発!ここまでFマリノスのセットプレーは不発気味だった中で、この大事なところでのスーパーゴール!ボールスピード、コース、共に抜群、チームが苦しい時に決める、それがエース。功治は今シーズン5ゴール目。
*川島は前節ジェフ戦で同じような角度から(距離はもう少し遠かったけど)水野のFKをファーサイドでやられていただけに、このセットに関してはナイーブになっていたのかも知れないなー、ポジショニングもファーよりだったし(誘ったんだろうけど)その中で佑二の功治へ駆け寄ったりと、揺さぶりも効いた気がする。ま、結果として、あのキックの質ではどうしようもないで周辺事情は関係ないかも知れないけど。

エースのゴールで息を吹き返したFマリノスは勢いを取り戻し、フロンターレゴールを襲う。関塚監督は2点差になったことで村上から黒津へスイッチし、更に攻撃性を強くしようとしたものの、逆に黒津の守備能力の低さを突く形で隼磨が素晴らしい勢いでオーバーラップして右サイドを破りグラウンダーのクロス!これに合わせる形でニアに坂田!新潟戦を彷彿とさせる形だったが、これは合わせきらず。しかし、今度は左から小宮山が功治との絡みでエンドライン際を破って吉田のフィニッシュを引き出す(ブロックにあったモノの、隼磨がセカンドを拾ってロングシュート!惜しい!)そして、ビッグチャンス!相手FKは哲也がキャッチ、そのまま切り替えて走り出した隼磨へスローで繋ぐと、数的優位のカウンターへ発展、出すタイミングが遅れて一度はチャンスが潰えたかに思われたが、緩急を付けた突破で右サイドを局面打開し、低いクロス!中のマーキングが完全にずれてフリーとなっていた坂田が右足ボレーで合わせる!しかしこれを枠に収めることが出来ず。この後もチャンスを作り出したが勝負を決めきれないでいると、ゲームは又変質していく。

川島からのロングフィード、前に出た中澤が鄭と競り合うもののはじき返せず後ろに流されると、これがジュニーニョに収まり、小宮山が慌ててアプローチ、しかしこれで右にいたマギヌンがフリーに。ここにパスが流され、マギヌンはボックス内に突入し、この決定機を冷静に沈めて1点差。前への意識の高さは利点でもあるが、リスクでもあるというのが表れたシーンか。そしてここまで形を潜めていたフロンターレのアタッカーの怖さがついに表に出た。

そして、ゲームは最終局面。Fマリノスは高い位置でのプレッシャーやカウンターなど前への意識は衰えないモノの、序盤からフルパワーで飛ばしてきたツケが回ってきたか、攻→守への切り替えが遅くなり始める。そんな中でベンチは中盤の活性化ではなく、坂田に代えて陽介を投入。前線からのプレスの再徹底を狙ったか。しかし、戻りが遅くなる状況は改善されず、残り数分胃の痛くなるような展開に。それでも、最後のセットプレーまで集中力を維持し続けて、フロンターレの猛攻を凌ぎきり、ここで待ち望んだホイッスル!ここまで常に苦杯を舐めさせられてきた昇り竜の如き関塚フロンターレに対して初勝利、そしてリーグ戦3連勝を飾り、順位を5位にまで上げた。フロンターレは厳しい相手との連戦をここまで無敗で乗り切ってきたモノの、ここでついにストップ。

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勝負の綾

結果的に、先制点、そしてフロンターレの怖さをFマリノスのチームとして標榜するプレッシングが削る事が出来たのが大きかったか。

まず、先制点という要素。ここまでのことを考えれば、引かれると崩しきれないことも多く、引かれない状況を作り出すという意味で、先制点を獲れていたというのは非常に大きかった。

そして、後者の方、中村憲剛がいないとは言え、やはりアタッカーの力は高いモノがあり、怖さを味わされただけに、こういう機会が増えていれば勝負としては分からなかった。ただ、こういう機会を前線からのプレスで減らしたことで、何とか逃げ切る事が出来たのかなと。

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まず、非常に良いゲームでした。何よりも勝てていない相手に勝てたから。ただ、結果だけじゃない、Jのトップランナーであるフロンターレ相手にも互角以上に張り合ったことで様々なモノを得れた一戦でもあったと思う。そういう意味で、良いゲームだったなぁと。

様々、と書いたけれど、何よりも大きいのはこのスタイルの「確信」を得れたのではないかと。

何に置いても運動量を求めるこのスタイルに置いて、ハードワークは必須条件となっているのは見ても分かる通り。ただ、選手達も同じ人間。いくら戦術だから、約束事だからと言って、手応えが空虚なままでは、選手達に自発的なモチベーションが生まれず、いずれその約束事をやりきれない選手も出てきて破綻してしまう。でも、ゲームの中で高い実効性を示し、目に見える形で結果が出る、そしてそれが相性の悪い、リーグでもトップを走るような強豪相手にも通ずると言うことが実感出来たことで、このスタイルが正しいんだという「確信」になるんじゃないかなと。

試合を重ねる事に戦術的には定まってきた。ファアチェックを起点としたプレッシングの連動、ボール奪取タイミングの共有による収縮アクション、選手間の相互補完的なカバー、ライン設定含めたポジショニング、切り替え時のリスクチャレンジアクション、攻撃面での狙いの共有……。だからこそ、(手負いとはいえ)完成度の高い相手にも実効力を示し、勝利を得る事が出来た。個人的にはこれを一つの到達点だと捉えても良いんじゃないかなと思うぐらい。困った時、苦しい時に、ここに帰ればいいと場所が見つかったのかも知れない。

ただ、歩みを止めるべきじゃない。フットボールに置いて停滞は転落と同義。チームとしては更に前を見て、上を見ていくべき。てゆうか、外枠は出来たけど、プレーディティールに置ける課題はまだまだある。慢心や過信はおろか、満足なんてまだまだすべきじゃない。勝って兜の緒を締めよ、だね。満足なんてしてたら、チームのパフォーマンスは一気に落ちるよ。

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*細かいことはここで。まず一つ、前方向へのプレッシングスタイルの中に、ラインコントロールによるディフェンスが加わったこと。今までも細かな上下動によるコントロールはやっていたけど、回数は多くなかったにしろ明確にオフサイドを獲りに行くような形で見られた。新たな試みとして戦術的な整合性もあって選択としては間違っていないと思うので(ボールホルダーに対してしっかりとプレッシャーが掛けらているから、ある程度タイミングを計りやすく、オフサイドを獲りやすい)、前方向のアプローチとラインコントロールで更にアタッカーをがんじがらめにしていって欲しいかな。オフサイドトラップを拠り所にするとか、無用な多用は厳禁だけど。

*これからクオリティを上げるべきは、よりスムーズなカウンターへの移行と崩しの質の向上かなー。追い越す意識だとか、攻撃参加するという意識的な要素はとても良く感じるのだけど、一本のパスが緩くなることでスピードが削がれてしまうシーンがあったりするので、そういう細かいところまで意識を裂いて、より鋭いカウンターが出来るようになって欲しいな。カウンタールートなんかが出来るとイイね。そして、崩しの質。隼磨が出し所をなくして結果的に右サイドを独力で打開して決定機に導いたシーンがあったけど、ああいうシーンはオフ・ザ・ボールの質を高めて中を崩してほしいかな。外を崩すより中を崩した方がゴールの可能性は高まる。

*左サイドのコミーのポジショニングがおかしいと以前書いたけど、あの変則的な形は嵌りだしてるかも。コミーが高いポジショニングを獲って裏を狙う(フィードが良いこともあって結構実効性伴ってきた感じ有り)と言うことだけじゃなくて、コミーが引っ張ることで幸宏が低めのポジションでフリーでビルドアップを担うことで、質の高い攻撃構築が生まれているのかなと。リスクはあるけど、それなりに効力を発揮している感があって、面白いかも。正直リスキーな気もするけど、回数的にはバランスが良くなってきているし(サテの時は全部前に言ってたからナー)、酷評したことは間違いだった。謝ります、コミーごめんよコミー。

*で、そのコミーはパフォーマンスもイイモノを継続してたね。対面の森に応対させられるシーンでは多少苦労していた感もあるけど、前に出たときはかなり良い形でボールに絡んで実効力を示していたかな。試合に慣れてきて更に良くなっているのかも、得意のミドル(ポスト直撃)、エンドライン際で功治のワンツーから抜け出したシーンとかは素晴らしかった。コミー素敵だよコミー←贔屓

*隼磨も負けず劣らず良かった。一つ凄い勢いでオーバーラップしていったやつがあったけど、あれは鳥肌立った。カウンターのシーンは一度罵りそうになったけど(前のアクションに対してパスタイミング逃してカウンターチャンス潰したかに見えた)、あのまま一人で右サイド打開しちゃうし、攻撃力がサイドバックポジションでもコンスタントにでるようになってきた感じ。元々走れる選手だから出来ないわけないと思っていたけど、今の行ってこいというコンセプトもあるだろうし、感覚的に慣れてきたのかな。これは嬉しい限り。クロスの精度は相変わらずなんだけど、グラウンダーの狙いになった分、結構中と合うようになってきた。これも良いこと。隼磨のオーバーラップはマリの攻撃に置ける一つのキーだと思うのでこれからも続けて欲しいな。てゆうか、次節、新井場いないからつつきまくって欲しい。

*でも、さすがに連戦続くと、バテるのが早くなってきたかな。終盤特に両サイドハーフの切り替えが遅くなってスペースを明け渡すことが多くなってた。ただ、二人を責める気は全くなし。吉田も幸宏もフルパワーで序盤から飛ばして(吉田はスペース飛び出すアクションやりまくってるし、幸宏は前に顔を出してアクセントとなるプレーをこなしながら全体見てイイカバーしたり、森を追っかけたりして、とても頑張ってた)、かなり負担が掛かってる。元々あのリズムで90分もたせるのだってきついのに、連戦続きでは蓄積疲労があればより厳しい。そういう意味で、そこにフレッシュな選手を入れる選択が出来なかったベンチには少し疑念を感じた。アマノッチと狩野はそんなに信頼出来ないかな……。ま、吉田も幸宏も根性見せて、もうだめかと言うところでもう一踏ん張りしてくれてたし、確かに代えづらい展開ではあると思うけど、ね。こういうシビアな展開で使ってあげないと選手は伸びないよ。比べてもしょうがないけど、セッキーはあのシビアな展開で久木野出したじゃん?出してあげればそれなりに頑張るって。トップにしても同じこと言える。先発11人の幅を広げても、機能性の維持を出来るようにするというのは急を要するテーマかも。

*やっぱり功治は素敵すぎるよ、勇蔵をもはね返す強靱なフィジカル……じゃなくて、相変わらず頼りになりすぎる。前半のドリブルは正直どうやって抜けたのか分からなかったぐらいの凄いドリブルだったナー。完全にコースふさがれた!と思ったのに抜けてるんだもん。そしてFK!この日の功治のキックはいつもにも増して当たってなかったから、吉田辺りに任せるのもありかなーなんて思ってたのだけど、すげーの、すげーの。びっくりこいた。この辺はさすがエースだなー、何か震えたよ。

*ふろん太はよく見てるので、ちょっとだけ。やっぱり、中村憲剛のいないふろん太はイイチームだけど、色が薄まっちゃう感じだね。一発で相手の盲点を突くプレーがなくなるから、ジュニーニョやマギヌンの良さが出ない。特にジュニはどうしても下がっちゃってディフェンスに捕まるというのが気になった。ま、マリも意識していたし、唯一替えの効かない選手の不在をジュニのテクで埋めようとしているんだろうけど、ちょっともったいないかなーと。ま、どちらにしても中村憲剛の穴を埋めれる選手はそういないよね、仕方ないか。ただ、修正してあれだけボールを回すようになるのはこのチームの基礎レベルの高さだよね。特に前半終盤かな?右から左に速いパススピードでポンポン回していったのは、素晴らしかった。ジェフ戦で憲剛不在の攻撃構築を少し掴んでいたかなと思ったから(河村が裁いて谷口が上がる)、最初からこの調子でやられてたら、このゲームやばかったかもしれん。

*もひとつ、この試合に限った事じゃないんだけど、守備バランスを考えてるのと、中村憲剛を活かそうとする意味で谷口の攻撃参加が自重気味なのが少しもったいない気がする。3バックは前に強いわけだし、フォアチェックの意識を少し高めれば、谷口が上がるリスクというのを補いきれるんじゃないかナー。ま、谷口は最近小技を使い始めて、昨年のがむしゃらな魅力が減った気もするけど。あと、森がイイ、もの凄くイイ。ここ2試合の森は1ステップ登った感あるね。昨年も素晴らしかったけど、オーラ出てきたかも。あ、このへんでやめとこ。あんまり褒めすぎると掛け持ち疑惑を持たれるから(苦笑)

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それにしても、連戦は喜びに浸る暇がない。もう今日、鹿島戦だもんね。鹿島も野沢戻ってきて、一本芯が通ったっぽいんだよなー。元々力のあるチームだし(ポゼッションはやっぱりうまいよ、技術のある選手が揃ってるし)、ふろん太とは違った意味でプレスの機能性が問われそうだ。選手達が走れるかどうかも心配。ま、僕は鹿島には行けないけど、何とか良い試合見せて欲しいな。ということでここまで。それにしても、よかったよかった。

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*ゴールデンウィークに入って絶賛体調不良中。日頃の行いが悪いんですな(苦笑)でも、明日までに治す、そしてヴェルディグラウンドに行くんだから。

*そうそう、スタジアムの雰囲気(ただし、2階バクスタ限定、そこしかわからないから)が素敵。良いプレーに対しての拍手が凄い多くて、特にプレスの時の盛り上げとか、献身的なカバーとかに、大きな拍手が上がるの。プレーに呼応しているのがとても素敵。それと、トランス状態になることも多い(これは点が入るからだろうけど)あんまり、2階席からじゃ選手にダイレクトには伝わってないのかも知れないけど、良いプレーに良い反応をしてあげるのって、僕は大事だと思うんだよね。

*ナイキやだなー、アディダスが好きなのよー。でも、金は魅力的。仕方ないかなー。来年の分、今年買っちゃおうかな、アウェー格好いいし。

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May 04, 2007

5/3のキモチイイ雑感。

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最後まで追い続ける姿勢がゴールに繋がったオーシの先制点。

先制点にも止むことなく、ハードワークを続けるプレッシング。

佑二のアドバイスのおかげなのか、相手の負の残像を利用した功治のパーフェクトFKでの追加点。

失点を喫し、苦しくなってきた時間帯に、最後まで集中力を保って凌ぎきった最終局面。

全て、これまでの快勝劇がフロックではないモノを示す素晴らしいゲームだった。

でも、まだまだこれから。決定力不足の悪癖がちらりと顔を出したこと、ガス欠に陥っても打てる手を見いだせずピッチを見殺しにしようとしたこと、相手のダイナミズムを捕まえきれないシーンもあったこと、まだまだ改善すべき事がある。そして、それはまだまだ強くなれる可能性でもある。

これからも謙虚に、着実に、前を見据えて進んで行けたらいい。その中で、一つ一つしっかり戦って、しっかり喜びたい。

しかし、今まで勝てていなかった相手に勝つのって本当に嬉しい!こういうゲームを勝ったのは若いチームにとって大きいことだよね。うんうん、キモチイイ!

ということで、これまた雑感だけど。しかし、まだまだもっと嬉しい瞬間が待ってそうな気がして、楽しい!うんうん。ということでここまで!

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May 03, 2007

スカウティングレポート ver.フロンターレ

ここ数年、嫉妬すら感じる。

爽快かつ破壊的なフットボールには、抜群に魅力的。

未成熟な選手がどんどん成長し、チームとして熟成していく過程は、フットボールの醍醐味を味わせてくれる。

そして、アットホームかつ参加的なスタジアムの雰囲気が、足をスタジアムへと足を向けさせる。

そして、そんなチームに僕たちは常に苦杯を舐めさせられてきた。ここ2年の対戦成績はほぼ完敗に近い内容で1分け3敗。本来あるべき場所も取って代わられた。そして、日本のクラブ未踏の地を踏む先駆者となろうとしている。

飛ぶ鳥を落とす相手に、挑戦者として挑む今年初のマッチアップ。と言うことで、スカウティングレポート、川崎フロンターレ編。観戦のお供にして頂ければ。

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・ハードスケジュールにも揺らがない、築き上げられた基盤

現状分析

一昨年の再昇格からステップを飛ばして駆け上がり、昨シーズンのタイトルに手が届こうかという大躍進の末に手にしたAFCチャンピオンズリーグへの参加権。ただ、これまでの先駆者達のアジアでの苦しみに習ったとき、上積みを加えたとはいえ、このチームの戦力層では長距離遠征を伴ったハードスケジュールには相当苦労するのではないかと思われた。ましてや、シーズン前に期待の左サイドの新戦力フランシスマールが長期離脱となるなど、更なる足枷が付いたことを考えれば、その思いは強くなった。

しかし、このチームが培ってきた力はそんなに柔なモノではなかった。アジアではホームでの取りこぼしという致命的なミスがあったモノの、最大のライバルと目された全南ドラゴンズにはホーム・アウェーとも持ち前の攻撃力を発揮して快勝、日本勢初の決勝トーナメント進出をほぼ手中に収め、リーグでも安定した戦いで4勝3分け1敗、覇権を争うライバルであるガンバ、レッズに対してアウェーにも関わらず1勝1分けとその力を示している。
しかも、25戦無敗という神話とも言うべきホームでの強さを見せるレッズに、埼玉スタジアムで勝利したというのは特筆すべきこと(ナビでは勝ってるよね?)

当たり前だけど、連戦による疲労はチームを蝕んでいるはずだし、その中で選手達の好不調の波も少なからずある。しかし、それでも大崩せずに安定して成績を残している理由はどこにあるのだろうか。個人的には築き上げられた基盤の質が上げられるのではないかと考える。中村憲剛を核にした緩急自在の柔軟なフットボールスタイル、前衛的ではないが課題を一つずつ解決して研鑽されてきたディフェンス、苦しいときに頼れるバリエーションに富んだアタッカー達の力、そして悔しい経験を糧にしていくメンタリティ。スタイルとして決して真新しいモノではないが、基本に忠実でバランスが良く、勝負を分けるポイントをしっかりと抑えられているからこそ、勝負を繋ぎ止め、又勝ちきる事が出来ているのかなと。これは、関塚隆の手腕を感じずにはいられない。

現状に置いて、これだけの成績を残せることを考えても、このチームの力は高いところにある。誰ももう、このチームの快進撃を「躍進」とは呼べない。

・全てを司る「心臓」

現状分析

このチームを躍進に導いた相手を恐慌に陥れる機能的なカウンター、更なる進化の過程として研鑽されてきた巧みなゲームメイクにポジションチェンジとダイナミズムを絡めたポゼッション、このチームの攻撃は戦術的な柔軟性を携えている。ただ、これら全てに共通するのは、このチームの「顔」とも言うべき存在に成長した日本代表中村憲剛の担う役割の大きさだろう。

彼のピッチの状況を捉えるセンス、細身の体に似合わないタフな行動範囲、フリーマンを見つける視野の広さ、ファーストタッチ・ターン・シュートと全てに質を備える技術の高さ、そしてその中でも特筆すべき緩急自在で高精度のパス。彼のプレーがチームを動かし、進むべき道を定めている。

特に彼の存在が引き立つのはチームを加速させるプレー。彼が持てば、アタッカー達はスペースを見つけて一気に動き出しを開始し、中村憲剛もそれに応えて相手の急所をえぐるパスを供給する。このプレーが生まれる時、一気に速度が上がり、相手としては非常に対応しにくい。このチームが持ち得るスピードを司る存在として、彼のクオリティが必要とされている。
ポゼッションでも、サイドへの展開パス、機を見てのオーバーラップ、巧みなターンやドリブルワークからの局面打開、ミドルシュート、そしてラストパス、攻撃のアクセントとなる存在として同様のことが言えるけどね。

どちらかと言えば、使われる選手が多いチーム。我那覇のポストも、黒津のスピードも、マギヌンのダイナミズムも、活かす選手がいてこそ。ジュニーニョの怖さを引き立てる上でも中村憲剛の攻撃構築は不可欠。それだけに、彼の出来がこのチームの出来を左右するし、彼を抑えるかどうかが勝負を左右すると言っても過言ではないだろう。

対策

彼に対して特別な警戒……と書きたいけれど、前節同様首を痛めた影響で欠場が濃厚と、こんな事を書いてしまっただけにちょっと寂しかったり。ただ、Fマリノスにとってはとてもポジティブな要素。前節の戦いぶりを見ても、チームの心臓である中村憲剛不在の影響は余りに大きいように見えたからだ。

河村、谷口共に良い選手ではあるが、中村のように相手の急所をえぐるラストパスやプレーを加速させるようなプレーを期待するのは酷。そうなると、フロンターレが本来持ち得るリズムが生まれない展開が多くなるのは必然。ボールの落ち着き所を失ったことで相手のプレッシャーにまごつくことも少なくなく、リズムを変えるような一発でのパスがなくなったことでアタッカー達が能力を発揮出来るような形というのが著しく減ったのは明らか。ジュニーニョが中村不在の中でポジションを下げて攻撃を形取ろうとしていたが、そのプレーも彼の存在の穴を埋めるには至らず、影響としては非常に大きい。

そう考えると、Fマリノスがチームとして取り組んでいる前線からのフォアチェックに連動したプレッシングが嵌る可能性は高まったと言える。相手ディフェンスラインはビルドアップに長けているとは言えず、ボールの収まり所も消える。攻撃構築にただでさえ苦労している所にプレッシャーを掛ければ高い位置でボールを奪える可能性は決して低くない。もちろん、Fマリノスの選手達がハードワークし、ここ数戦のプレッシングの機能性を保つことが大前提になるのは言うまでもないが。

・原点回帰の修正策

現状分析

昨シーズン、躍進の原動力となった攻撃力の上で失点数としては決して少なくなかったフロンターレの守備陣。しかし、今シーズンは補強、全体のバランスの修正などの微調整を加えて、失点数を減らす工夫も施されている。

まず、一つは川島永嗣の加入だろう。ほぼスタメンが固定されていたフロンターレのベストメンバーの中で唯一不安定だったのがGK。昨シーズン序盤は相澤、後半は吉原と正GKが定まりきらず、又プレーの安定感を欠くことも否めなかった。その中でユース年代でも活躍を見せ将来を嘱望された質の高いGKを獲れたことは、フロンターレにとって大きなプラスと言えるだろう。川島は楢崎の陰に隠れていたモノの完成度の高い選手。初速反応、ボールハンドリング、ハイボール処理、メンタリティと全てに置いて高いレベルを備えているのは明白。特に良いのがコーチング、彼は常に声をかけ続けて後ろからチームを支えている。

そして、バランスの修正としてはボランチの役割。昨シーズン二桁得点を記録し、躍進の象徴的存在となった谷口博之に攻撃参加をある程度自重させる形にし、より守備面に重きを置いたバランスへ移行した感がある。元々、カウンタースタイルを標榜していただけに、リトリート型の迎撃ディフェンスの核となるポジションバランスに目が向いているというのは、原点回帰と言えるのかも知れない。

対策

長身で強い3バック、そして守る意識を再確認したMFが、しっかりとした迎撃体制を整えたときは固さを見せる。弱点としてスピード対応という部分が上げられるが、それもある程度引いてスペースを消すことでその弱点も補っており、自分たちの強い部分を出せるような守り方というのを志向している感があり、理に叶った守り方と言える。もちろん引くだけでなく、プレスからの守備と使い分けることも出来、成熟度としては高い。

ただ、弱点も垣間見える。ブロックディフェンスの安定感の裏で、ブロックが崩れているときの対応は曖昧な部分が残る。フレキシブルな対応にも欠けるため、ポジションチェンジや2列目からの飛び出しには対応に苦慮している姿が目立った。

上記の点と現状のFマリノスのスタイルを考えたとき、ショートカウンターという答えが浮かび上がる。そのためには高い位置で奪わなければならないが、奪えたときは今まで以上に得点の可能性は上がるだろう(当たり前だけど)遅攻に置いては、3バックの一枚を外に引き出して3バック間の距離を広げ、そこに2列目から飛び込むという形が有効。吉田がキーマンか。

逆にだめなのは、工夫のない放り込み。身長も高く、前にも強いだけに、簡単にはね返されてしまう。その辺は昨シーズンまでの対戦を思い起こせば、分かるはず。隼磨にしても、小宮山にしても、その辺は意識していかなければならない。

相手はスタンダードにしっかりと守れる相手だからこそ、こちらとしても定石と言える形を見据えながら、粘り強く好機を待ちたい。

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総括

ここ数年の対戦を振り返っても、最もポジティブな要素の揃ったゲームと言える。相手はACLも絡んだ連戦で疲弊しており、主力である我那覇がドーピング問題、そして中村憲剛も首痛で欠場が予測されるなど(何となく出てきそうな気もするんだけどナー)、満身創痍の状態。それに対して、Fマリノスは蓄積疲労こそ気になるモノの、2戦連続の快勝で勢いにも乗っており、選手達も試合をする事に自信を深めている。

しかし、これまでの相性、そしてフロンターレの地力を考えたとき、やはり難しいゲームになるのは間違いないと思う。ジェフ戦もそうだった、中村憲剛の不在はチームに暗い影を落とし、本来の爽快感溢れるフットボールは影を潜めた。しかし、ジェフに押し込まれながらも無失点でゲームを進め、なかなかチャンスを作れなかった中で日本代表候補にまで上り詰めた森勇介の独力突破が局面を切り開き、我那覇の不在でチャンスを掴んだ鄭が勢いあるヘッドで押し込む。少ないチャンスを生かして勝負を引き寄せるというのは、粘り強いチームになっている証拠。そして、何より彼らには4年間の積み上げてきた基盤がある。整理された役割、浸透したタクティクス、関塚監督の考えるフットボールの概念……、トライ&エラーを積み重ね熟成してきた基盤は揺るぎないモノであり、Fマリノスにはない。Jのトップランナーとしての力のあるチームであるということは変わらないのだ。

しかし、Fマリノスとしてはこの1ヶ月積み上げてきたサッカーをぶつけるしかない。それしか選択肢はない。1ヶ月vs4年間では、どう考えてもネガティブに聞こえてしまうかも知れないが、周辺事情は抜きにしても今回は可能性があると思っている。ベクトルの揃い始めたFマリノスには大きな勢いを感じるし、その勢いがフロンターレを飲み込んでもおかしくない。今は挑戦者として、培ってきたモノを思い切ってぶつければいい。

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*後は、細かいディティールで気になった点。伊藤や箕輪の攻撃参加を意識させており、レッズ戦やジェフ戦でも結構見られたが、ここのリスクマネジメントはほとんどないと言っていい。スライドしてそのスペースを埋めようとしているけど、逆サイドはその分空くし、スペース管理としては甘いから塞ぎ切れているわけでもない。伊藤は別にしても、寺田も箕輪も後ろを向かせられれば、脆さが出るかなーと。坂田とか、吉田に突いてもらいたい

*マギヌンの対応は、チームとして答えを持っておきたい。彼はトップ下じゃない。シャドーストライカー的で、ゴールを狙ってくる選手。しかも捕まえづらい。受け渡すのか、中盤が付いていくのか、重なったときのサイドバックのカバー含めて、一つ答えが欲しい。ジュニとマギヌンはよくポジションを入れ替えるので、その辺含めてどうやって対応していくのか、答えがないと混乱する可能性有り。

*キーマッチアップは森とマリ左サイド。中村憲剛がいなければ尚更彼への期待度は高いはず。ジェフ戦でも彼の存在感は攻守に際だっていた感があり、今やふろん太のサイドの主役。で、森(村上にしても、だね。村上も良い選手。守備のバランスが取れて、クロスに対してイメージを持っている選手、ミドルも怖い)に対して、サイドハーフが付くのか、サイドバックが付くのかという受け渡しが一つ、コミーのポジショニングはおかしいときがあるので、その辺含めて不安はある。そして森の突破に対してのコミーの対応。コミーは1vs1強いけど、森は現段階では一枚上手の選手だと個人的には感じている。でも、コミーにはやってもらわないと困る。ここで後手に陥るようだと、ちょっと厳しい

*逆に隼磨には行って欲しいね。村上は守備バランスを取れる選手だけど、隼磨のダイナミズムはチームにとって大きなキーとなっていると思うし、攻撃面に置いては彼を見切れないシーンというのが結構多い。だからこそ、隼磨のランには注目。

*もちろん、勝負に直結するジュニーニョ、鄭、黒津に対する佑二と勇蔵のマッチアップも大切よ。信頼してるけど、何度も痛い目見ているからね。集中して、前向かせない事が大切。今みたいにきつめのプレッシャーで余裕を与えず逃げるようなプレーセレクトをさせられるといいけど。ジュニーニョは裏獲ったり、逆獲ったりするのがうまいからナー

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ま、色々な視点で見てみましたが、やっぱりふろん太はイイチームで、関塚さんはイイ監督だわ。それでも、やっぱりそろそろ勝ちたいなー、今の流れを継続して欲しいし、この一戦に勝つことで自信を確信に変えて欲しい(松坂パクリました)それにしてもさ、快勝続きでも「この一戦が試金石」みたいな感覚でいるのは良い事だよね。相手に敬意を持って、自分たちに力を過信せずに謙虚に戦おうとしている。変わってきたのかな。とにもかくにも今はチャレンジャーですよ。出来ることを最大限の力で、それが一番、うん。

最初に書いた通り、観戦のお供になったらいいなと言うことで、余り信頼感はないかも知れないけど(苦笑)ということで、今日はここまで。

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May 01, 2007

着実なる積み上げ、確実なる前進@J1 第8節 アルビレックス vs Fマリノス

以前であれば、続かなかったかも知れない。

昨シーズンだけを考えても、例はある。

第2節、カシマスタジアムでのアントラーズ戦。チーム全体がボールサイドへの強いアプローチに連動し、収縮プレッシングに変換することで質の高いポゼッションを見せる鹿島を完全に封じ込めた。

第16節、日産スタジアムでのアルビレックス戦。チーム全体が低迷への、そして恩師への危機感を強烈なまでの前への意思に変え、開始早々から飛ばしまくり、重苦しい雰囲気を振り払った。

これらのゲームは本当に素晴らしかった。ただ、一夜の夢のように素晴らしいプレーはどこかに消えてしまい、そして、チームの血肉となることはなかった。

でも、今は違う。全ては一本の線になっている。突発的な出来事でも、一夜の夢でもない。着実にチームの血肉となっている、確実に前に進んでいる。その事実が何よりも嬉しい。

2007 J.League Division1 第8節

アルビレックス 0-6 Fマリノス @ 東北電力ビッグスワンスタジアム「着実なる積み上げ、確実なる前進」
F.Marinos:37'山瀬幸宏 38'p山瀬功治 47'吉田孝行 51'&56'坂田大輔 69'大島秀夫

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"集中力"、DF田中隼磨"先に更新で先輩の意地"、中澤佑二"絵文字って……カワいい"、栗原勇蔵、小宮山尊信"俺たちのコミー"、MF吉田孝行"組織の中でこそ"、河合竜二、山瀬功治"頼れる兄貴"、山瀬幸宏"乗ってる弟"(→76'狩野健太"次はトップで決めろ!")、FW坂田大輔"2×2"(→76'斉藤陽介)、大島秀夫"オーシも更新して!"(→70'ハーフナー・マイク"次はトップで決めろ!")

アルビレックススタメン:GK北野貴之"嫌な予感をさせるお人や……"、DF内田潤(→73'松尾直人)、千代反田充、永田充、坂本將貴"犠牲者"、MF本間勲、寺川能人(→46'田中亜土夢)、マルシオ・リシャルデス、鈴木慎吾(→74'松下年宏)、FWエジミウソン、矢野貴章

ゴールデンウィーク初日ということもあって、普段にも増して多くの人が駆けつけた東北電力ビッグスワンスタジアム「大白鳥」。今シーズン初の4万人越えとのことだが、相変わらずスタジアムを染め上げるオレンジは題意迫力。恩人・反町康治五輪代表監督も見つめる中で、アルビはこの雰囲気にそぐうゲームを見せたいところ。マリは前節の勢いを駆って大魔境越えを果たしたい。

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試合展開

切り替えの非常に速く、互いにチャンスを迎えるというスリリングなゲームが序盤から展開される立ち上がり。左サイドでループパスから鈴木慎吾が抜け出してダイレクトで中へ折り返し、マルシオ・リシャルデスがFマリノスディフェンスの間隙を縫って哲也との1vs1に持ち込むも、哲也これはタイミングの良い飛び出しでセーブ、こぼれを矢野貴章が狙うも枠外。今度は返す刀でFマリノス、緩いアプローチを突いてフリーで前を向いた幸宏がディフェンスラインの合間にポジションを移していた吉田へ優しいスルーパス、これで完全にディフェンスラインを抜け出した吉田が北野との1vs1というチャンスを迎えたが、こちらも北野が完全に読み切ってファインセーブ。もう一個、右CKからずるっとファーまで抜けて佑二に収まると、近距離から相手アプローチの一寸先にシュート、しかしこれまた北野のファインセーブに凌がれる。どちらも先制点には至らなかったが、この後も両チームのアグレッシブに姿勢が浮き出るような攻防にスタジアムが沸く。
*余談だが、北野のファインセーブ連発はかなり嫌な予感がした。ここで負ける時はいつも決定機を作りながら決めきれず、一発に沈むというのがお決まりのパターンだったからね。その予兆とも言うべき北野の当たりっぷりは気になった

テンションの高い白熱した展開だったが、徐々にリズムを引き寄せたのはFマリノス。プレッシング、ショートカウンター、流動的なポジションチェンジなど、継続出来ている形を愚直にやり続けることで相手から余裕を奪うと、素晴らしい形で先制点を奪う。左サイドライン際功治のキープに対してサポートに入ったのは河合、ボールを受けると一拍のキープの後で高い弾道のインスイングのボールを中に供給。ここで一つの変化、オーシがこのクロスをスルーで流し、それに応える形で隼磨がエンドライン際でこのクロスを受ける。隼磨の深い位置でのキープ、オーシや坂田がゴール前で待ち受ける中で選択されたのは後ろから入ってきた幸宏!幸宏はダイレクトでシュート!これが相手ブロックに当たる形で浮き上がり、この日当たっていた北野も及ばずゴール!ビューティフル!ビューティフル!功治のキープに反応した河合、河合のクロスに対してあそこまで走ってきていた隼磨、それを感じてスルーしたオーシ、そして幸宏。連動感が流れを生み、そしてそれがゴールに反映される、なんという好循環。どちらも欲しかった先制点は、Fマリノスにもたらされた。
*最後の所で自ら「はゆ!」と読んだらしい幸宏はイイ要求!こういうところが変わってきたんだろうナー。

この先制点でマリノスの勢いが本格化、運までも味方に付ける。幸宏のスペースパスに対して坂本が対応に入るモノの、ボールコンタクトの際にハンド。そのポイントとして明らかにエリア外の位置だったが、主審柏原ジョージはこれをPK裁定。どう考えてもおかしい判定だが、判定は覆らず与えられたPKを功治がしっかりと決めて2-0。結果として、立て続けの追加点は大きなモノだった。結局前半は2-0で折り返す。

ショッキングな判定も2点のビハインド、何とか立て直しを図り反撃に出たいアルビは寺川に代えて田中亜土夢を投入。しかし、流れを変えきれない。後半開始早々、マリノス自陣から放たれたロングボールに対してオーシが競り勝って後ろに流すと、そのバックヘッドの軌道を見極めて動き出していた吉田が外から回り込む形でディフェンスを出し抜き、ボックス内後ろから寄せられながらも、タイミングをズラして北野の足元を抜き3点目。吉田に巧!動き出しのタイミング、コース取り、そしてフェイクを入れたフィニッシュ、前半の反省を活かしてか非常にクレバーなゴールだった。吉田は今シーズン初ゴール。

反撃ムードを叩き潰されたアルビはこれで意気消沈、集中レベルが下がり、守備の組織も崩壊してしまう。そんなアルビに容赦なく襲いかかるFマリノス、ゴールラッシュ。コミーから入った楔を受けた坂田はシンプルに幸宏へ落とす。バイタルで受けた幸宏は相手ディフェンスを手玉に取るような嫌らしいタイミングのスルーパスを坂田へ、これで抜け出した坂田は冷静に浮かせるようなフィニッシュで北野を抜き4点目。このゴールはなんと言っても幸宏のスルーパス、相手が予期していないタイミングでスルーを出したことでボールサイドのディフェンス、後ろをカバーしているディフェンス、全ての虚を突き、ボールカットをさせなかった。ファンタスティック。坂田も裁いた後の動き直しをしっかりしていたことで、ゴールに繋がったのは評価されるべきポイントか。フィニッシュの冷静さが光った。

もう止まらないFマリノス、栗原のグラウンダーの速いクロスを坂田がニアで突っつくように合わせて5点目、前を向いた功治のミドルを北野がセーブも弾いてしまい、しっかり詰めていたオーシがずばっと決めて6点目とゴールを積み上げていく。終盤、陽介、マイクの2トップに変わったことも影響してか、ボールの収まりであったり、フォアチェックの質を維持することが出来ず、相手に反撃の隙を与えたが、集中力は最後まで継続。無失点で抑えきる形でホイッスル。2節連続の爆勝で勝ち星を五分に戻した。良いところのなかったアルビは今シーズンホーム初黒星。

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勝負の綾

序盤の流れを考えてみると、そんなに差があるようには見えなかったが、全般的に見れば、ボールサイドのプレッシャー、前に掛かる時の厚みなど、ディティールにおける質ではFマリノスに分があったか。それが先制点に表れていた。

ただ、点差云々のことを考えれば、やはりあの「誤審」の影響を口にしないわけにはいかないだろう。2点差と言うことを考えれば、この大魔境では決して可能性のない点差ではないが、誤審での失点にチームとしては意気消沈してしまい、ハーフタイムのタイミングでも切り替えきれなかった。そのメンタル的な要素が後半開始直後の失点に繋がり、後はなし崩し的に崩れていった。

Fマリノスとしては相手に弱みにつけ込む形と言えるが、つけ込む形でリードを広げられたというのが大きかった。これまでの決定力不足を考えると信じられないが、セーフティリードに持ち込んだことで、完全に勝利を確定させた。うーん、信じられん。

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6-0!6-0!6-0!

実感高まるアグレッシブなスタイル、生まれ変わったような決定力、そして最後まで維持された集中力、良いゲームをしているのは間違いないでしょう。そういうのを見てくれているからか、サッカーの神様もこちらを味方してくれる。選手のイキイキとした顔を見るだけも、チームの充実ぶりが伝わってきます。

そういう充実感は点差だけでなく中身の伴ったものというのもあるのかな?様々なプレーディティールは研鑽されて質を高めている。選手間のコンビネーションも方向性を得たことでどんどん良くなってきている。やり方がはっきりしていることで自分の活き方を見つけ始めた選手がいる。好循環です。

又、2試合連続の無失点も喜ばしいこと。前からプレスを掛けてくれるので後ろとしては負担が減っているというのもあるだろうけど、何よりも最後まで集中力を切らさずにプレー出来るようになってきたのが大きな前進か。

ま、でもこのゲームはこのゲーム。大分戦含め展開がマリに向いたと言うことだけで、実際これだけの力の差があるかと言えばそうでもないはず。その辺は謙虚に受け止めたいね。課題もある。サブが入るとクオリティを維持出来ないこと、セットプレーに置ける得点力、ビルドアップの質含めた遅攻の質、ご都合主義でないリスクマネジメントなどなど、やるべき事は沢山ある。

特にこれから又連戦なだけに、サブ組の融合は大きなポイントになってくるはず。彼が入ることでゲームの空気が変わってしまうことを考えると、戦術が浸透しきっていないと言うのが垣間見える。意識的な側面含めて、更にクオリティを維持出来るグループを広げていかないと、ジュビロ戦と同じ穴の狢になる可能性は否定出来ない。まだまだ兜の緒を緩めるわけにはいかないよ。

でも、やっぱり良いゲームでした。こんなに幸せな週末はないね。

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ま、目は既にふろん太戦に向いてますよ。今週は直接スカウティングもしてきたし、観戦のお供じゃないけど、ふろん太戦に向けたスカウティングレポートでも書いてみようかと画策中。ま、休みじゃないんで書けるどうかは分からないけど。と言うことで、ここまで。

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