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May 12, 2007

立たされた苦境 -二人の代表FWの今-

我那覇和樹、巻誠一郎。サウジを沈めた二人の日本代表ストライカーが今、苦境に立たされている。オシムが信頼する二人の現状、ちょっとだけね。

*ま、久々に見る機会があったので、そこで感じたことかも。リハビリです、考えてみたらマリ以外のことを書くのはほんとーに久々だし。

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・我那覇を襲う不運と突き上げ

因縁となりつつあるレッズとのゲームで先制点となる今季初ゴールを挙げ、ようやく本当の開幕を迎えたはずだった。しかし、光が見えてきたそのタイミングで待っていたのは、大きな落とし穴だった。

4/23に「ニンニク注射」と呼ばれる栄養剤を静脈に打ったことが、今シーズンから変わったJリーグのドーピング規定に違反したことが分かり、彼は「出場自粛」という苦渋の選択を強いられることになってしまった。

ようやくこれから、と言うときに降りかかった不運(チームドクターの不見識だから、不運と呼んで良いのかは分からないけれど、我那覇にとってはやはり不運だろう)、そこに輪を掛ける事態が襲う。

出場自粛を強いられる中で、自らの不在を埋めるべきライバル達が次々に存在感を示していく。怪我をも恐れぬ勢いあるプレーで最大のライバルである全南ドラゴンズ戦で勝負を決める2得点、続けてジェフ戦でも貴重な先制点という結果を出した鄭大世、その活躍に刺激されたか本来のキレある動きからFC東京戦で鮮烈なミドルを決めた黒津勝、積極果敢なプレーで出場機会を増やし始めた久木野聡……。もどかしい状況の中で、更に焦りを誘う事態に、彼の心中は穏やかではなかっただろう。

そんな最悪の2週間が過ぎ、ようやく彼に一つのニュースが流れた。処分確定、自粛した4試合を含めた6試合の出場停止(と、クラブへの制裁金1000万円)。ともあれ、ようやく復帰への目処が立った。もう2試合我慢が必要になるが、来週の大分戦からは出場が解禁となる。

まさに天国から地獄となった2週間、彼の心中には様々な思いが駆けめぐったはず。後悔、歯がゆさ、焦燥、苛立ち……。そんな感情を解放される時が来たことは、事件の諸事情は置いておいてとても喜ばしいことだ。しかし、立たされた現状を考えれば決して希望だけに溢れるモノではない。自らが不在の間に存在感を発揮したライバル達との競争、ピッチを離れた悪影響とも言える試合勘やコンディション、そして乗りかけた波をもう一度掴む必要性……。

厳しい状況はまだ続く、そんな中で代表まで上り詰めたストライカーがいかに打破していくのか、どのような復活の道を歩むのかを注視したいと思う。

*この問題に関して少しだけ。その行為を行うチームドクターの不見識こそ厳しく処されるべきだと思う。そういう意味で、我那覇への処分は別にしても(出場停止6試合というのはそれなりに厳しい処分だと思うし)、クラブへの処分はもう少し重くても良かったかなと。ま、日本のクラブの財政規模を考えれば1000万円も充分重いとは思うけど。ま、処分云々よりも、考えるべきは再発防止と更なる認識の強化。それはクラブや施術するドクターだけじゃなくて自らの体を守ると言う側面に置いては選手達への指導も必要なんじゃないかな。この事件を軽視する訳じゃないけど、この事件が注意喚起となったことは間違いないので、最小限の被害でこういう注意喚起があったことは良かったのかなと思ったり。やっぱり、スポーツの公平性を考えれば、最も冒されてはいけない部分だと思うので、リーグにはこれからよりシビアな視点で進めていって欲しいなと。

*厳しいことを書いたけれど、チームとして彼の復帰はやはり大きいモノだと思う。厳密にカテゴライズすれば我那覇はしっかりとボールを落ち着けられるポストワーカー。これまでは収まり所を失っていた感もあっただけに、彼の復帰は存在がエース・ジュニーニョに本来のプレーを思い出させる呼び水となる可能性がある。もちろん、連戦による疲労感というのがないだけにフレッシュなストライカーを得るという意味でも彼の復帰の意義は決して小さくないだろう。ただ、ベンチとしては難しい選択を強いられるはず。上り調子で勢いに乗りそうな黒津、自信を深めつつある鄭、雰囲気を持つ久木野と、不安要素も抱える我那覇よりも起用したい選手もいるかも知れない。その辺のベンチワーク含め、面白い選択になるんじゃないかなと。

代表のことを考えれば、いち早く復活して欲しい選手であることは間違いない。サウジ戦の巻とのコンビネーションには可能性を感じたし、最も現代表では結果を残している選手なだけに、小さな存在ではない。彼自身は今代表所ではないかも知れないけど、チーム内の競争と共にもう一度代表の競争原理に挑まなければならないわけで、決して代表復帰への道までには平坦ではないはず。高原がブンデスで11点を上げるなど、海の外からも吉報は届いているだけに、彼がどのように復活するのかも又興味深い。

参考資料:
我那覇が試合出場自粛 栄養剤注射で薬物規定違反(スポナビ)
川崎フロンターレおよび我那覇和樹選手に対する制裁の件(Jリーグ公式)

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・休め!巻!

「休みから学ぶモノはない」

ジェフの前監督であり、現日本代表監督であるイビチャ・オシム氏の有名な言葉。プレーヤーとして、練習や試合を重ねることの重要性を解いたモノ。

それはジェフの選手達にもかなり浸透している感がある。そして、その言葉を最も実践している男こそ、巻誠一郎だろう。フットボールに対する真摯な姿勢と恩師への絶大なる信頼が彼をフットボールに駆り立てる。ハードなスケジュールでも休まず、少々の怪我では欠場などしない。そして、そんな日々の努力が彼を日本代表の舞台まで押し上げた。

しかし、パフォーマンスは正直だ。1トップとして苛烈な相手ディフェンスからのマーキングを受け負傷箇所は減るどころか増えていく、蓄積疲労が躍動感を奪い、行動範囲を狭める。それでも次のゲームがやってきて、彼は強行出場を続ける。結果として、傷や疲労を癒す間を取ることなく、コンディションが上がってこない。そして、それは結果にはね返る、10節終えた時点で1ゴール。全てのゲーム*に先発していながら、この結果は少々物足りない。
*リーグのみ

もちろん結果だけでは計れない部分がある。オシムの言葉を借りれば「巻は大事な役割を果たしている」というのは事実であろう。しかし、彼が今結果を出せていないのは明らかにコンディション不良であるような気がしてならない。何とかチームタスクはこなせても、なかなかゴール前に入っていけず、シュートチャンスを得れない。相手の脅威にはなれていない。率直に言えば、彼はCFWとして、エースとしての責を果たしているとは言い難い。

ただ、力がないわけではない。明らかに問題箇所は絞られている。だからこそ、言いたい。「休め」と。

彼がいないことはチームにとって非常に痛い事態であるだろうし、勝ち点を失うこともあるかも知れない(ま、そういうチームじゃないと思うけど、影響は少なからずある)ただ、彼が良い状態で戻ってくれば、失った勝ち点は戻らなくても新たな勝ち点を得る力になる、価値あるゴールをもたらしてくれる。僕は満身創痍の中で強行出場することよりも、一度しっかりと治してコンディションを取り戻す事の方がチームにとっては利益となるのではないかと考える。

休むことも勇気、満身創痍もピッチの上では言い訳にしかならない。師の教えを破ることになったとしても、将来に繋がること。ストライカーの決断を待ちたい。

*等々力で彼を見て、その後レッズ戦を見て、感じたことです。正直言って今の巻のパフォーマンスは低い。貢献はしているけれど、今の巻は走る電柱でしかなくて、怖さがない。迫力がないとでも言うのかな。何よりもボックスの中にはいる回数(流れの中で)が少ない。今の巻にはゴールの匂いを感じない。

*何でこんな事を書くかというと、個人的に巻誠一郎という選手はゴールの獲れる選手だと思っているから。彼が持っている相手のコンタクトにも屈せずに突っ込んでいく迫力、恐れを知らないボール(ゴール)への執着心、そして利き足の頭を活かす強さと高さ……、ゴールに直結する要素での良さを沢山持っている訳だけど、その迫力というのが最近ゲームで見られない。それは結構由々しき問題だと思う。このままじゃ獲れない事が続きそう。

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正直、二人とも現状の立ち位置としては好ましい状況にはいない。でも、そういうときこそストライカーとして苦しい状況を打破して欲しいとも思う。ま、理想論だけどね。しかし、こいつらが不調だとすると、むくむくとよからぬ事を考えちゃうよね、オーシとかオーシとかオーシとか(高松もこないだはあんまり良くなかったしなー/発熱のせいだろうけど)ま、それはいいや。とにかく、頑張れ、代表ストライカー。ということでここまで。

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*塩爺、徳島か……英断だよね。でも、プロとしてなら求められるところに行きたいのは当然のはず。チームのために縁の下の力持ちとして頑張ってくれたのはみんな知ってる。本当に感謝。伝説となりつつある13連戦真っ只中のビッグアーチでのゴールは忘れない、忘れないよ。クマーもベガルタで頑張ってるし、塩爺も徳島で頑張れ、超頑張れ。

*こないだ、MTの練習試合で塩爺のトレーニングシャツを着ている少年を発見して、凄い嬉しかったんだよね。試合には余り出ていなかったけどきっと愛されてたんだと思う。そう思うと寂しいなぁ゜・(つД`)・゜・

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