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May 07, 2007

宿題と勝ち点1@J1 第10節 アントラーズ vs Fマリノス

走れない、動けない。

あれほど躍動的だったフットボールは、雨のカシマでは形を潜めた。

懸念されていた問題の顕在化、これからを考える意味では大きなテーマ。大きな宿題を持って帰ろう、勝ち点1と共に。

2007 J.League Division1 第10節

アントラーズ 1-1 Fマリノス @ カシマスタジアム「宿題と勝ち点1」
Antlers:中後雅喜 F.Marinos:吉田孝行

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"冷静!冷静!"、DF田中隼磨、栗原勇蔵、中澤佑二、小宮山尊信、MF吉田孝行(→75'天野貴史)、河合竜二、山瀬功治、山瀬幸宏(→68'狩野健太)、FW坂田大輔(→82'鈴木隆行"凱旋")、大島秀夫

アントラーズスタメン:GK曽ヶ端準、DF内田篤人、岩政大樹、青木剛、石神直哉、MF中後雅喜"んー、乗ってるナー"、野沢拓也(→77'船山祐二)、本山雅志、ダニーロ(→69'増田誓志)、FW田代有三、マルキーニョス"お礼参りならず"(→86'佐々木竜太)

ゴールデンウィーク最終日、日本各所のスタジアムで様々なイベントを用意し、多くの観客を迎えようとしていたが、この日はあいにくの雨。例に漏れず、カシマもこの日は大粒の雨がピッチを濡らし、スタンドは少し寂しい入りとなった。

シーズン序盤は苦しんだモノの、Fマリノスは強烈なるプレッシングスタイルへの転換、鹿島は昨年大きな成長を遂げた野沢の復帰を呼び水に、互いにここの所復調傾向の中での対戦。メンバー、鹿島の方は野沢は復帰したがまだ台所事情は厳しい、柳沢敦、ファボン、新井場徹と軒並み主力が離脱しており、新井場の穴埋めにはルーキーの石神が入った。対するFマリノスは、ここ数戦と同じ11人がピッチに。中二日の疲労度は気になるが、連勝の勢いを駆った形か。

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試合展開

連戦の疲れからか動きが重いFマリノス、快進撃の起因となった強烈なプレッシングは影を潜め、雨もあってか全体的にスペースを圧縮しきれず。そんなこんなでイマイチプレスが掛からないとなれば技術の高い選手の揃う鹿島、余裕を持って攻撃構築し、マリノスのアタッキングサードへしっかりとボールを運んでいく。結果として、序盤から鹿島ペースでゲームが進んだ。

ただ、最後の部分では鹿島も詰め切れていないのかFマリノスの守備ブロックを崩しきれず。時間と共に、拙攻の続く鹿島を尻目に、猛烈な勢いこそ感じないモノの収縮してボールを奪うようなシーンであったり、セカンドボールを拾うシーンをを増やし始めたFマリノスは、そこから切り替えの速い攻撃を見せ、その流れを活かす形で先制点を奪う。相手のクリアをマイボールにし、セカンドアタックに掛かる流れ。バイタルで功治にボールが渡ると3人のDFに囲まれながら右に流れてグラウンダーで中への折り返す。一度は相手にカットされたモノの、ボックス内でそのこぼれを拾った吉田が冷静にブロックに来たディフェンスをいなして右足で沈めた。うーん、ノッてる証拠か、ゴール前でチャンスを迎えても焦ることなく、うんうん。功治の突破も良かったし、運が向いている感があった。

しかし、先制点も選手達をリフレッシュさせるわけでもなく、プレッシングの機能性は戻ってこない。カウンターにこそ鋭さを保ち、終盤に掛けてフィニッシュに繋がるシーンも数多く作ったが、ミスも目立ち、簡単にロストするシーンも散見。そこから戻りきれずにスペースを使われるという展開も目立った。後半になると、更にその傾向は強まり、ビハインドを負い更に攻撃性を増した鹿島の攻撃に四苦八苦。そして我慢しきれずに、決壊。

左サイドをオーバーラップした石神が深い位置からクロス、一度は佑二がクリアするモノの、功治に当たって変わったコースの先には中後。リトリートしていた守備陣は中後に対してプレッシャーを掛けきれず、ボックス手前から迷いなくダイレクトでの鋭いシュートを許すと、勢いの良いシュートは功治のブロックで軌道が変わったことで哲也も及ばず。不運とはいえ、中盤のスペースが空いてきて、後手後手になったところで相手の攻勢を耐えきれず。これまでのゲームでは見られなかった失点シーンだった。

同点となった後、疲労、時間、交代策……、これらの要素が複雑に絡み合った結果、ゲームは非常にオープンな殴り合いに。鹿島は中盤のサイドに生まれるスペースを活用して攻め立て、Fマリノスは疲労感はあっても衰えない守→攻への切り替えの意識からショートカウンターで鹿島を脅かす。

しかし、交代策はゲームに決定的な変化をもたらすことはなく、終盤互いに訪れた決定機も活かしきれず。互いに決め手を欠いたこともあって、ゴールデンウイーク最後の一戦はドローで終わった。Fマリノスは今シーズン初のドロー。

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勝負の綾

運動量が維持出来ず、今までのような機能性を見いだせなかったFマリノスの守備に対して、中盤でスペースを見いだしてリズムを握っていた鹿島、守→攻では切り替えの速さを感じるプレーで鹿島の隙をつけるチャンスがあったFマリノス、どちらも相手の弱点を見いだしながら、そこにつけ込むことが出来なかったからこそのドローか。

特にアタッキングサードでの質という面では、どちらも守備陣を揺さぶることが余り出来ていなかった印象。スリッピーなピッチではミドルが有効とはいえ、中盤をかいくぐり事が出来ていただけに何かしらの変化を付けられれば崩せないことはなかった。そういう意味で、安易な選択がゴールの可能性を狭めていた感が強い。そういう意味では、やはり消化不良な感を受けた。

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素直な感想として、選手達の動きが重く、これまでの爽快感を感じるパフォーマンスが表現出来ず、相手にペースを握られ……と、ネガティブな要素が揃っていただけに、ドローという結果はベターだと思う。ただ、改めて課題が表面化した一戦だったかなーと。

走れない、動けない、と言うことに問題がある訳じゃない。あれだけ激しく動き回っていれば、選手達の中には疲労が蓄積されるのは当然のことだし、実際、長いシーズンを戦っていればこういう状態に陥るのは想定の中に入れておかなきゃいけない。じゃあ、そういう状況に陥ったときにどうするのか。それが、これからの課題なのかなと。

とにもかくにも、こういう要素に置いて大事なのは都合よく考えない。都合よく考えていたら、解決策は生まれてこない。トラブルシューティングというか、チームとしてこういう状況に陥ったときも一つの答えを持っていることだと思う。ブロックを組んで相手を迎撃するような守備でガッチリ守ってカウンターを狙うもよし、時間帯によってプレスを掛ける時間帯と掛けない時間帯を分けて体力を温存するような考え方も一つだと思う。

そして根本的な要素としては、機能性を維持出来る戦力層の構築が必要か。この日ゲームに出た狩野、天野、鈴木隆行にしても、現状に置いては幸宏や吉田、大島の代わりとなれるかと言ったら、正直難しい。ただ、これから慣れていけば、きっと出来るようになる。というか、出来るときは出来ていたし、選手の特徴の違いによって、チームにとって新たな幅が出来てくると思う。もちろん今出場機会の得れていない選手達にとっても同様のことが言える。例えば裕介、例えばマルケス、例えば乾、例えばジロー、例えばアーリア、例えば那須、例えばマツ……戦術理解と献身性、そして意思疎通さえあれば、きっと同じ事をすることは可能だと思う。意思疎通に関しては、場数がモノを言うだけに一筋縄ではいかないにしても、戦術的な要素に置いてはそんなに複雑なことをしている訳じゃない。必死に走り、利己的な軽いプレーやさぼりをなくし、勇気を持って前へのベクトルを保っていれば、普通にチームが求めるピースとなれる。上記のようにトラブルシューティングは必要だけど、本音を言えばやはり機能性を維持し、常に表現しようとしているパフォーマンスが発揮出来る方が良い。それを可能にするとすれば、多数の選択肢を持ち、フレッシュな状態を保てる事に他ならない。これからより「今出ていない選手」達の重要性はクローズアップされるのではないかと思う。

ま、とにもかくにも、この先を考える上では問題提起となった事を考えれば、ドローも又悪くない。勢いだけでは早々は勝ち抜けない、フットボールは甘くない、又地に足をつけて、一歩ずつ前に進んでいきたいですな。

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*ちょっとだけ細かい要素。というか、狩野について。ま、実際出来は良くなかった。レイソル戦とか、エスパルス戦など、チームの変貌途上の中ではチームの波に乗って良いプレーが出来ていた時と比べると、雲泥と言っていいぐらい。少しゲームを離れてから又アグレッシブな姿勢が失われてしまったかなぁ。攻撃面では周囲との兼ね合いもあるので仕方ない部分もあるけど、何よりもこのチームに必要な要素である部分をもう一度考えてほしいかな。それはチームの機能性を維持するだけじゃなくて、狩野の良さを表現するためにもとても大事なことだと思うんだよね。人を捕まえる、人から離れる。そこに必要なのが動くこと。ま、頑張れ頑張れ。

*でも、ちょっと進歩だよね。疲労困憊の選手を見捨てずに勇気を持って決断した采配もあったし。師匠を出す必要があったのかは分からないけど。シナリオ的にはアマノッチがルーズボールを拾って、狩野が良い状態でボールを持ってクロスを供給して師匠・オーシのツインタワーでずどん、だったかな?ま、現状把握だけはしっかりやってほしい。精神面だけの問題じゃないよ。

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ゴールデンウィークの連戦が2勝1分け、悪くないよね、てゆうかできすぎって言えるぐらい。でも、この後も強い相手が続くし、まずはコンディション立て直したいよね。そういう意味では、ナビはメンバー弄ってほしいな。ま、このメカニズムにどういう化学変化が起きるのかは興味深い部分があるし(ポジティブだけじゃないと思う、ネガティブな要素に置いても)色々見えるゲームになるとイイね。レイソルだからって意地にならないでね、はやや。ということでここまで。

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*うわー、誤字だらけ。ちょっと修正しました。お恥ずかしい……。

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