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April 03, 2007

精一杯の見返り@J1 第4節 サンフレッチェ vs Fマリノス

きっと、今の精一杯というプレーだったと思う。戦術的に見たらまだまだと言う感じだし、これを毎試合続けられるか?と問われると、首をひねる部分もある。でも、精一杯やったからこその結果、うん、価値がある。

2007 J.League Divison1 第4節

サンフレッチェ 1-3 Fマリノス @ 広島ビッグアーチ「精一杯の見返り」
Sanfrecce:9'ウェズレイ F.Marinos 10'&51'大島秀夫 46'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨"まぐれだと思ってごめん"、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介"代表の洗礼"、MF吉田孝行(→46'狩野健太"君は出来る子")、河合竜二、山瀬功治"神と呼ばせて下さい"、山瀬幸宏"ここから"、FW坂田大輔(→87'乾貴士)、大島秀夫"乗ってキター"(→81'ハーフナー・マイク"惜しい!次こそ!")

サンフレッチェスタメン:GK下田崇、DF森崎和幸、戸田和幸、盛田剛平(→65'平繁龍一)、MF青山敏弘、駒野友一"苦いゆりかご"、服部公太、森崎浩司、柏木陽介、FWウェズレイ"偉大なる100ゴール"、佐藤寿人

代表での中断を経てのリーグ戦、どちらもリーグ、ナビと結果が出ていないだけに浮上のきっかけが欲しい。ただ、複雑な感情も入り交じる今日この頃……。

そんな中でのスタメン、サンフレッチェは不調でもごちゃごちゃ弄らず、昨シーズンから続けてきたスタイルも、メンバーも継続という形。2トップには昨シーズンこの地でちんちんにされた偉大なるお犬様と寿人の2トップ。対するFマリノスは、カオスの状況の中で昨シーズン終盤のスタイルにも似た4-4-2に回帰、W田中を両サイドバックに、中盤は右から吉田、河合、功治、幸宏で守備時はフラット、攻撃時は河合を残すような構成、2トップはオーシと坂田。ナビで結果を残した2トップには大きな期待が掛かる。

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試合展開

高い位置からの激しいアプローチ、速いテンポでボールを動かすイメージと、これまでに比べてスムーズになった感じを受けた立ち上がり。押し込んでサイドから攻める形でマリがリズムを握ったように見えたが、前掛かりの中で無為にボールを失って速攻を受けるというデジャブのような形から見事に先制点を奪われる。

ロストからウェズレイのキープを絡めて素早くゴール前まで持ち込まれると、柏木が右サイドからインスイングのボールをファーへ飛ばす。これに反応したのが佐藤寿人、ファーからうまく入り込んでDFとGKの間でヘッドで折り返し、最後は起点となったウェズレイがフリーできっちり押し込んで、あっさりと先制点。カウンターとはいえきっちりバックラインに人数を残しておきながら、首を振られる形で揺さぶられてあっさりと破綻してしまった。ただ、サンフレのカウンターからアタッキングサードの崩しは見事。ウェズレイのタイミングを見越した入り方は巧、これのおかげで佑二が掴みきれなかった。ウェズレイはJ通算100ゴール。

しかし、Fマリノスは見事なビハインドメンタリティを見せて、一瞬にして元に戻す。左で作って右に展開すると、大きなスペースで隼磨がフリーに。この状態から隼磨は高い弾道のアーリークロス、ファーでフリーとなっていたオーシがしっかりとヘッドでニアに押し込んでゴール!相手のマーキングが緩すぎたとはいえ、チームが標榜しているサイドアタックにおいて、隼磨が(まぐれとはいえ)精度の高いクロスを供給し、オーシがストライカーとして仕事をしたことは大きな意味があるか。オーシは今シーズンリーグ戦初ゴール。

このままの勢いで一気にひっくり返したかったが、それは現状のチーム状態が許さない。サンフレのチームとして取り組んでいるポゼッションが徐々にマリノスのプレッシングを御し始めると、ラインを下げゾーンを組んで対応しようとするシーンが目立ち始め、自ずとボールを奪う位置も低くなる。すると、低い位置から攻撃はまだまだ詰め切れていないので、選手間の距離が開いてなかなかボールを繋げず、スムーズに攻撃に移れない。押し込まれる展開が続き、ウイングバックへの対応が不明瞭だったこともあり、このズレがサイドで主導権を奪われる要因となっていたか。相手に完全にペースを奪われたまま取り返すことが出来ず、前半を折り返す。

ハーフタイムのタイミングで、何かアクシデントがあったのか吉田に代えて狩野を投入。すると、この采配が当たる。狩野は相手のプレスをうまくいなしながら、スペースを見つけて動くプレーヤーを捉えて効果的なポイントにパスを供給、彼を起点に攻撃が流れる。彼のプレーでリズムを引き寄せると、一気呵成にゴールを奪う。狩野のサイドチェンジから左サイドの崩しが始まり、裕介が局面打開してグラウンダーの折り返しを坂田へ。坂田はそのままシュートに持ち込むがこれはブロック、しかしこのこぼれを自ら拾うと、シュートを警戒したディフェンスの裏をかき、フリーで飛び出してきた功治へラストパス!功治はこれをしっかりと収めてニアに決めて逆転!狩野の意欲的なチャレンジ意識を感じるパスから始まり、裕介の衰えない積極性、坂田が冷静に周辺を捉えたラストパスと良いプレーが繋がってのゴール、チームがうまく回り出した感を受けた。功治はさすが、ファーストタッチきっちり、冷静。

チームとしても大きな変化が生まれていた。低くなりがちだったラインを勇気を持ってぐっと押し上げ、全体の距離をコンパクトに、そして高い位置から強めにアプローチを掛けるという事をもう一度やり直したことで、ボールを奪う位置が高くなり、攻撃への移行に無理がなくなったと言えるか。そんなこんなで好転したチーム状況が追加点を生む。右サイド狩野がするするっと抜け出すと、ふわっとしたクロスを中に供給。精度のあるボールに対してオーシは相手ディフェンスに寄せられながらも首を振るようなコースを狙うヘッド!シュートは強いモノではなかったが、抜群のコースに飛んだことで名手下田も及ばず。オーシの真骨頂とも言えるゴールで追加点!オーシのボックスストライカーっぷり、狩野の昨シーズン後半に感じさせたブレイクの予感の再来、こういうモノを感じさせるゴールは先を感じさせた。

この後も、積極的なプレッシングは継続。時折大きなサイドチェンジなど、うまくボールを動かされてフリーマンが生まれるモノの、そこは体を張ったディフェンスで凌ぎ、2点差を守り続ける。時間が少なくなるとマイク、乾をトップの二人に代えて次々と投入。少ない時間ながら、マイクにはリーグ初ゴールのチャンスが生まれそうになり(良いファーストタッチから冷静なプレーだったんだけどね)、乾も本職ではないポジションながらカウンターの起点となりそうなプレーを作るなど、実りある数分に。結局ゲームはこのまま動かず1-3、いつ以来か思い出せないぐらいの逆転勝利で今シーズン2勝目を飾った。

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勝負の綾

一つは波をモノに出来たか、出来なかったかの差。前半の中盤から、駒野・服部公太が自由にボールを受けられる状況を大きなサイドチェンジで使い、バイタルではウェズレイが効果的なプレーを見せと、完全に主導権を持ってプレー出来ていたサンフレだったが、そこで勝ち越し点を奪えなかったのに対し、後半に入ってねじを巻き直したようにパフォーマンスを上げたFマリノスは流れに乗って2得点、ゲームの内容としてはFマリノスが優れていたとは言い難いだけに(サンフレの方がチームの熟成度は高く、チームとしての芯を感じるプレーは多かった)、その流れに乗れたか乗れなかったかと言うのが一つの要因か。

Fマリノスにとっては、なんと言ってもオーシの同点ゴール。チームの調子は悪く、先制点献上で戦意が落ちてもおかしくないところでの同点ゴールはチームに勇気を与えるモノだった。それと、言いたくないけど采配。悪化していたチームディフェンスの修正(プッシュアップ、アプローチの再確認)、状況を見て的確にボールを繋げる狩野の投入、これが嵌り、後半立て直しに繋がったことは評価せざるを得ない(いやいや)

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ま、何よりも勝ったことが嬉しいですよ、しかも逆転勝利!気持ちいいー!
早野氏解任とか頭になかったよ、試合中は。

好転に繋がった理由としては、一つはチームとしての共通意識が生まれて、選手達が同じ方向を向いてゲームが出来るようになったことが大きいかな。タクティクスとして機能しているかどうかは正直微妙だけど、プレスを掛ける時は掛ける、下がる時は下がる、そういう部分での意識の齟齬というのはなかったと思うし、攻撃面でもひとつのプレーに対して様子見せずに次を見てプレー出来るようになったことで、攻撃に少し「流れ」が出来たシーンが見えた。

そしてもう一つは選手達の動きが活性化し、全体的に運動量が増えたこと。前からのプレスにしても、スペースでボールを引き出す動きにしても、大宮戦に比べると格段の差。組織として微妙なんだけど、その拙さを選手達が必死に走ることで補ったと言える。功治が守備時は河合と同じラインまで下がって組織を担う一員としてプレーし、攻撃時は媒介となるようにプレーに絡んでいったのをずっと繰り返していたのを代表に、トップの二人は相手の特徴でもあるビルドアップに対していなされてもアプローチに行っていたし(オーシは危ないと思った時に自陣ゴール前まで下がったりしてとよく頑張ってた)、吉田や幸宏、狩野もへばってサボると言うことはなかったと思う。人海戦術的といったら失礼だけど、選手達が精一杯動いたことで、チームの熟成度の差を埋めたと言うことが言えるのかも知れない。

とは言っても、これを毎試合出来るかと言ったら出来ないと思う。どんどん暑くなってくるし、連戦も続く。そのためにも選手達のファイトオーバーや人海戦術に頼るのではなく、少しずつでも戦術の整備をして、効率的に、機能的にプレー出来るようになっていかなければならないのかなと。プレスの掛け方(一つのファイトオーバー的アプローチアクションで奪うだけではなく、相手の次の選択肢を潰していく意識が欲しい。全体的にラインを高く保ってスペースを圧縮させることで機能していたけど、次を消すという作業が出来れば引いた位置からでも機能するようになる(はず)取り所を設定し、ファーストアプローチでパスコースを限定させ、次で取るという狙いを持つ、みたいな)、有機的にボールを繋ぐ術(低い位置からでも攻撃が出来るように。ポスト&サポートなのか、ビルドアップの質を高めてアウトサイドで起点を作るのかとか、共通意識が欲しい)、そしてプレーの連動とダイナミズム(メインパターンから派生する動きのバリエーションが共通意識となり得るかな。個人的には吉田と隼磨がスペースを相互利用したプレーや、狩野がサイドでのキープにオーバーラップした形、中央での細かいタッチでの繋ぎにあわせてダイナミズムを付随させたプレーが良かったと思う)などなど、やるべき事は沢山ある。浮かれている場合じゃないし、安心して一息つける程良い状態ではない。

とはいっても、嬉しいモノは嬉しいんだけどね(笑)じゃ、後は気になったこと。てゆうか、狩野!君は出来る子だと信じてたよ!もっと出来るぞー。

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*このシステムの欠点はセントラルに恐ろしい負担が掛かること。攻守に置いて肝となるポジションだから致し方ないにしても、功治がどんどん出ていって絡んでいかないと攻撃が回らない。ただ、守備でサボると河合一枚ではなかなか難しい。その辺で功治に大きな運動量を課し、負担が掛かってしまう。カバーも相対的な部分もあるから簡単には出来ない。そうなると、彼に負担を強いるしかなくなってしまう。彼を休ませるというのは決断を伴うけど、怪我をしてからでは遅い、ナビで休ませてあげて欲しい。

*幸宏ねー、頑張ったね。効果的なプレーはそんなに多くなかったけれど、守備はしっかりと意識してやっていたし、時折エスプリの効いた輝くプレーはやっぱり持ってるんだよねー。試合に慣れていけばもっと能力は発揮出来るだろうし、ここからだね

*裕介は攻撃面では相変わらず積極的。良い時の隼磨みたい、仕掛けて仕掛けて仕掛けて。運動量もあるし、正統派のサイドバック。ただ、これまで破綻の見られなかった守備で代表様にやられたね。幸宏が捕まえるのか、裕介が捕まえるのかはっきりしないところで駒野を浮かせてしまって、そこにウェズレイが絡んできてと、厳しい状況に追い込まれちゃった。まあ、良い経験。いつぞや失点シーンを振り返って「幸宏に求めれば良かった」みたいなニュアンスのことを言っていたけど、しっかりとコミュニケーションを取ること、そして安易に飛び込まずじっくり対応すること、頑張れ頑張れ。コミーも頑張れ

*吉田はハーフタイムでの交代になっちゃったけど、悪くはなかった。スペースに顔を出すし、自分では行けないけど周囲を活かす。周囲が動いていればこういうグループレーヤー(ハブプレーヤーの方が良いかな?)は存在感を出せるはず。周囲の選手次第の側面もあるけど、もっとコンディション整えて、幅広い動きをもっと見たい。

*狩野!狩野!良かった、凄い良かった。乾や幸宏の抜擢に刺激を受けていたのか、一時期の積極性がプレーに戻ってきた。技術の高さは誰もが認めるところだし、プレービジョンの広さは一級品。課題だったボールがないところでの積極性というのが、刺激によって活性化されたことで好パフォーマンスに繋がったかな。うんうん、いいよー。何度か書いてるけど、僕は狩野には特別な期待をしてます、ブレイクしろー!

*隼磨、ナーイスアシスト!まぐれな様な気がしなくもないけど、それはキニシナイ方向で。ま、それは置いておいても、久々にいい隼磨。積極的に上下動を繰り返して、攻撃に絡んでいく。吉田や狩野ともうまく連携が獲れていたし、少しずつ掴み始めてきたかな?守備も以前に比べたら安定してきたし(裕介と比べるとやっぱり隼磨は出来る子なんだなー。加地さんや駒野と比べると不安なんだけどさ)、隼磨代表呼べー!って言える日も近いかも知れん。

*オーシ、799と801ってwwwwゴールの運は巡ってきたけど、こういう運はまだかー。ま、2点獲ったから(笑)周囲が沢山動いてくれることで、自分の仕事が出来るようになった感。ボックスストライカーとしては一流、お膳立てさえしてあげれば獲れる選手なんだから。坂田にしても良いところを出せていたと思う。スペースでスピード活かしてボールを引き出し、オーシを意識して裏を狙う、そしてどう猛なアプローチ。もっと、したたかにラインの裏を狙って欲しい気持ちもあるけど、まあいいや、アシスト見事。

*佑二は失点反省。勇蔵は普通かな。哲也は青山のシュートを防いだのは値千金。ピッチが濡れてたのかぽろぽろやってたけど、失点しなかったからいいや。

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勝ち試合になるとなんだかんだいって長くなってしまう……。でもいいの、嬉しいから。エスパ戦は行けないけど、柏戦を楽しみに今週を生きることにします。いやー、勝つって本当に素晴らしいですね。ということでここまで。

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*次はオリンピック代表ね、何か思いっきりやる時期を間違えている気がするけど。

*横浜FCに負けた後胃痛に悩まされていたのだけど、心なしか少し良くなった気がする。ま、検査で何もないというのが分かっててそういう風に思いたくなるのはこじつけですな。

*4/3の15:00から4/4の15:00まで、ココログのメンテがありまして、コメントやTBを受け付けなくなってしまいます。出来ればコメントとかTBをしようと考えて下さる方は、この時間を外して頂ければと思います。

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