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April 29, 2007

4月28日の夢みたいな雑感。

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きっと、誰もが「あの」プレーの影響だと思うだろう。確かに、坂本が手を使ってしまった場所は明らかにエリアの外だった。しかし、下された判定はPKで、ビハインドは更に拡がった。そして、ハーフタイムもその行き場のない、やりきれない感情を切り替えることが出来なかった。その顛末として、後半の崩壊に繋がった、と。

ゲームの趨勢を大きく変えてしまった出来事であったことは否めない。アルビサポにとっては、恨み節の一つも吐きたくなるような出来事だったはず。

でも、Fマリノスにとっては、偶発的な誤審がピックアップされるべきゲームではなかった。

ひとつのアプローチが、パスレシーブアクションが、ダイナミズムが、リズムを引き寄せる。美しいゴールが、流れを、ゲームの趨勢を引き寄せる。一つのきっかけの後も手を抜かずに続けることで、相手の戦意を、集中力を破壊していく。

チーム全体が同じ方向を見定め、惜しみなくプレーすることで、これだけのプレーが出来る。前節に引き続き、全てに置いて自信を更に深めることの出来るゲームだったと思う。

でも、まだまだ道の途中。同じく2戦連続で大勝したガンバ・西野監督の言葉を借りれば、「無理に課題を見つける必要はない」と言うことだけど、Fマリノスはまだガンバのように一つの頂に届くような力を備えたチームじゃない。だからこそ、大勝にも驕ることなく、顕在化していないモノも含めた課題を解消しながら、方向性にそぐうプレーの精度・練度を高めて、未来に繋げていかないと。今だけ良くてもしょうがない。勝って兜の緒を締めよ、だね。

ただ、そうはいっても……

やっぱり嬉しいモノは嬉しい!こんな時に喜ばなくてどーするの!浮かれなくてどうするの!相変わらずの鬼プレス!ディフェンス陣は最後まで集中!連チャンな幸宏&功治のアベックゴール!坂田も2ゴールおかわりで完全覚醒!吉田も甥っ子が喜ぶ今シーズン初ゴール、オーシも乗り遅れずに久々ゴール!大漁大漁6得点。信じられない!夢みたい!

ま、とにもかくにも今日は喜んで、浴びるように飲んで、幸せな気持ちを味わってます(現在進行形)ということで、とりあえず今日はここまで、幸せな気持ちをちょっとアウトプットしたかったの。ということでここまで!うは、今でも信じられなーい!最高だー!

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*この目に焼き付けられなかったことだけが後悔だよねー。行きたかったナー、大魔境。でもいいやー。最高、最高。

*飲んじゃってるけど、実は体調不良だったりします。そんな時に大勝するのは僕の日ごろの行いが悪いからかなー。でも、こういう風に勝ってくれるならどうでもいいやー。

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April 26, 2007

ズレる歯車@JFA プリンスリーグU-18 関東ブロック 第3節 Fマリノスユース vs 習志野

この試合の後、個人的に酷く反省しました。

水沼宏太を中心に織りなされる流麗なコンビネーションに目を奪われ、斉藤学や端戸仁の華麗なテクニックに心奪われ、シュートが外れてもそのシュートに繋がるまでの美しいプレーを評価しすぎていた。心のどこかで「いつでも獲れる」という慢心があった。

そして、待っていた落とし穴。どんなに美しい攻撃構築もテクニックもゴールに繋がらなければ水の泡、新チームに突きつけられた一つの課題かも知れない。

JFA プリンスリーグU-18 2007 関東ブロック 第3節

Fマリノスユース 2-2 習志野 @ 日産フィールド小机「ズレる歯車」
F.Marinos.Y:12'p斉藤学 51'水沼宏太 Narashino:10'原雄一郎 88'永野晃矩

Prince League Official

Fマリノスユーススタメン:GK佐藤峻、DF奥山正洋、臼井翔吾、甲斐公博、金井貢史、MF荒井翔太、佐藤優平(→35'高久朋輝)、曽我敬紀(→77'松尾康祐)、水沼宏太、斉藤学(→84'出口将司)、FW端戸仁

小机から日産スタジアムに向かうと、見えてくる天然芝のサブグラウンド、これが日産フィールド小机。小さなスタンドが併設され、土手側からも見えるという事でとても観戦しやすいスタジアム(?)と言えるのかも。そんなグラウンドで行われた関東プリンスリーグの第3節。

トップの記事でも記したが、この日のスタジアム周辺は吹っ飛びそうなぐらいの強風が吹き荒れ、スポットに置いたボールが自然に動いてしまったり、ハイボールが思わぬ変化をしたりと、プレーに影響があるぐらいの強さとなっていて、観戦側にとっても、この強風はさすがに気になるモノだった。相手の習志野はサイドの高い位置にアタッカーが張り出す4-4-2気味の布陣。

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試合展開

強風の中で長いボールが飛び交う立ち上がり、テンションの高い相手に対してなかなかペースを掴めないFマリノスユース。そんな落ち着かない展開の中で迎えたセットプレーでいきなり失点を喫してしまう。

右サイド、距離のあるところからの間接フリーキック。インスイングのボールが放り込まれると、風の影響もあってか佐藤くんの反応が遅れてこのボールの処理を誤り、詰めてきていた選手にイージーに押し込まれてしまう。触らなければ……という感もあるが、ゴールキーパーの性として致し方ない部分か。強風で変化を予測するのが難しい状況が仇となった形だった。

しかし、Fマリノスユースはすぐさまその失点をリカバー。端戸くんを経由して、左サイド学くんが前を向いてボールを受けると、ドリブル発進。完全に後手に陥った習志野ディフェンスに倒される形でPK獲得。これを学くん自ら決めてビハインドを引き戻した。ユースサポからはトップチームのNo.10のコールを改変した「ユースの10番 オーオー 横浜のまなぶー」というコールが。

これでペースを引き戻すかに思われたが、そうは簡単に行かない。習志野の機敏で精力的なムーブとボールを細かく動かす攻撃構築に対して、なかなか対応策が見いだせず、混乱。相手のプレスに対しても慌てたりと、なかなかゲームを落ち着かせることが出来ない。

その後もディフェンスはドタバタしていた感があったモノの、カウンター気味の速いアタックから習志野ディフェンスを襲う形で徐々に攻撃のリズムが生まれてくる。特に学くんのキレっぷりは凄まじく、相手としては対応策が見えないぐらいの実効力を発揮。左サイドから切れ込み、ピッチを横切るように突破を図って、最終的には右サイドからラストパスを通すプレーにはどよめきが起こった(端戸くんはこのパスにしっかりと反応してネットを揺らしたモノの、オフサイド)これ以外にも宏太くんのコントロールシュート、端戸くんのFK、学くんの1vs1からのループなど、チャンスは量産。この日当たり気味であった習志野GKの奮闘もあって追加点は生まれず。前半のこり10分ぐらいの所で、優平くんに代え高久くんを投入。高久ファンの僕としては喜びたいところだが、チームの秩序を担う佐藤優平をピッチから下げて良いのかどうかで複雑な心境。結局前半は1-1。

後半に入ってもFマリノスのリズムは継続。コンビネーションや個人技術などが発揮されるようになり、習志野ディフェンスを恐慌に陥れるシーンを作る。逸機などもどかしさを感じる場面もあったが、ようやくその攻撃が実に繋がる。カウンターからダイレクトで曽我くんが前を走る宏太くんにスルーパス。これで宏太くんが抜け出すと、追随してきたディフェンスをいなして冷静にゴールへ沈めてようやくリードする展開に持ち込む。曽我くんの宏太くんの動きを見越した見事なスルーパスは非常に美しく、鮮やかな流れでのゴール。このチームらしいゴールだった。

その後、セットプレーなどから危ういピンチを作られたりもするが、交代を交えながらも相手のオフェンシブな姿勢を逆手にとってその倍ぐらいの頻度でカウンターなどで脅かすシーンを生みだすFマリノスユース。突き放す3点目も時間の問題に思われた。しかし、その3点目が非常に遠い。ボックス内での決定機は数多くあれど、僅かに枠を逸れたり、GKのセーブにあったりとネットを揺らせず。スタンドは美しいコンビネーションや素晴らしいテクニックに沸いたが、ゲームを決めきれない事実が残る。そして、終了間際、ゲームを決めきれなかった報いを受けてしまう。一瞬の隙から数的に危ういピンチを招くと、一本目のシュートこそ佐藤が弾くも、それをプッシュされて同点にされてしまう。

同点になり、アグレッシブに必死に勝ち越し点を狙いにいくも残された時間は少なく、結局このままタイムアップ。2-2。痛すぎるドローで勝ち点2を失った。

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圧倒的な攻撃力を点数に反映出来ていないことが問題なのか、毎試合失点を重ねてしまうどこか不安定な印象を抱くディフェンスが問題なのか、それともどこかに違うところに問題があるのか……練習試合では噛み合っていた歯車がプリンスリーグに入ってからは、ずれている感があります。

これがだめでも、いつか獲れる、という期待感は常に抱かせてくれるチームな事は間違いない。アタッカー陣は抜群の能力を誇り、実効力も高い。でも、それがどこか慢心に繋がっているのかも知れない。正直見ている僕にもある。鹿島ユース、ふろん太ユースとの試合で見せた圧倒的なまでの攻撃力は、そんな印象を抱かせるに充分なインパクトを持っていた。でも、これまでのプリンスリーグを考えると、水物である攻撃力に依りすぎることが危険であること改めて突きつけられた感があります。

ま、決めればいいと言ったらそれまでなんだけど、1試合3点獲らなければ勝てないような丼勘定のサッカーでは、安定して勝ち星を積み上げることは難しいのは明らかなだけに、やるべき事は見えているはず。チームの方向性とは違うにしても、チームとして安定して戦うための術を構築していく必要性を突きつけられているのは間違いない。グループとして守る術を構築、又細かなミスを減らすためのプレーディティールの整備など、チームを安定させるための施術にも目を向けて欲しいなと。

前も書いたけど、このチームのゲームが沢山見たいので、そのためにはやはり結果を出して欲しい。結果を出すためにはストロングポイントだけでは勝ちきれない。

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後は気になったこと

・優平くんの前半での交代は怪我か何か?僕は腑に落ちなかった。三菱養和戦では彼が走り回ることでチームを支えていたのは明らかだし、現状に置いてはチームの屋台骨を支える選手。ミスはあったけど、特別悪いとも思わなかったので、そんなにギャンブルする必要があったのかなと思っちゃった。もちろん結果が全てではないし、個を育てることにベクトルが向くのは正しいことだと思うけど、監督の勝負に対する執着心の希薄さはこれからを考えると気になる。ティンカーマンっぽいんだよなー

・学くんがキレキレなのは楽しかった。僕、彼のプレーにワクワクしすぎ。でも、決めないと!これからは決めた後に沢山褒めることにしよう。端戸君にしてもそうだね。あの足元のテクニックには惚れるわ。サイドでスピードを生かすプレーも健在。ストライカーとして決めたいね、元々決定力はある選手だと思うし。

・僕はやっぱり北野くんが見たい!怪我治ったのかな。ベンチには入ってたみたいだけど……。Fマリユースのもう一つの武器だと思うんだよね、オーバーラップ。ビルドアップもしっかり出来るし、周囲をうまくかみ合えると言う面でも、起用する価値はあると思うんだけど……。金井くんはユーティリティに右もこなせるわけだし……。

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えーと、次はゴールデンウィーク真っ只中の5/3に千葉で鹿島学園(鹿島に行った佐々木竜太がいたんだよね。彼は良い選手だった。こないだベンチ入っててちょっと嬉しかったナー)試合があるそうな。詳しくはもちろんLa Guaridaでどうぞ。僕はこの日予定があるので行けるかどうか微妙なんだけど、何とか行きたいなー。とりあえず剣が峰となるヴェルディとの試合は見に行けそうだけど(鹿島?むー、しゃーないわな)、はてさて。とりあえず絶対に見て損はないと思うので、行けそうな人は是非。と言うことでここまで。

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*去年から考えると、急速な嵌りっぷり。周囲には結構な呆れられっぷりです。だって、楽しいんだもん。学くんのコールは素敵だった。

*ただ、ユースのレポは難しい。厳しく書いていいものかかどうか……トップとは違うから、同じように書いて良いのかどうか……。何となくさじ加減が難しい。

*レッズ-ふろん太やるよー。考えてみたら今シーズンまだ全然マリ以外の試合レポしていなかった(苦笑)マリ以外を応援しながらもこのブログを読んで下さっている方、申し訳ないっす。

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April 23, 2007

快勝の意味@J1 第7節 Fマリノス vs トリニータ

結果を顧みずチームの熟成のために突き進んだ5連戦、その代償は決して軽いモノじゃない。でも、無駄じゃなかった。誰にも明らかなクオリティ、目にも明らかな数字、そして実感として残る手応え、得難いモノを得た一戦になったはず。さあ、ここから!

2007 J.League Division1 第7節

Fマリノス 5-0 トリニータ @ 日産スタジアム「快勝の意味」
F.Marinos:11'山瀬幸宏 41'&54'坂田大輔 58'河合竜二 88'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、栗原勇蔵、中澤佑二、小宮山尊信"即戦力ルーキーは伊達じゃない"、MF吉田孝行"期する気持ちが付けた勢い"(→72'天野貴史"刻んだ一歩")、河合竜二"邁進する努力の男"、山瀬功治"麗しき兄弟愛"、山瀬幸宏"最高の誕生日"、FW坂田大輔"負けていられない"(→68'斉藤陽介)、大島秀夫"称えられて然るべき"(→68'ハーフナー・マイク)

トリニータスタメン:GK西川周作、DF深谷友基、三木隆司、上本大海、MFジュニオール・マラニョン、藤田義明、高橋大輔、根本裕一、金崎夢生(→73'松橋優)、FW高松大樹(→46'市原大嗣)、松橋章太(→6アウグスト)

強風に晒され、暑いのか寒いのかよく分からない陽気の日産スタジアム。なかなか波に乗りきれないチーム同士、何とかこのゲームを好転へのきっかけとしたいところか。

その中でのスタメン。Fマリノスの方で目立つのは田中裕介の怪我を受けて、左サイドバックに即戦力ルーキーと評されていた小宮山尊信が公式戦初先発。それ以外も変更が報じられていたが、蓋を開けてみればこれまでのスタンダードのような組み合わせに。対するトリニータは、怪我から復帰してきたアウグストはベンチスタート、こちらもルーキー金崎を少し前目に置いたトレスボランチ気味の布陣。又、このチームのキーマンとも言える根本が戻ってきたことは好材料か。

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試合展開

一週間のインターバルが効いたのか、アグレッシブな動きで序盤から猛烈なプレッシングを掛けていくFマリノスが良い立ち上がり。入り方自体は慎重に、攻撃構築もサイドに生まれるスペースを使った攻撃や大島へロングフィードなどリスクのない攻撃を選択していた感があったが、古巣相手で気持ちが入っていた吉田が連続してフィニッシュに繋げてチームに勢いを付けると、その吉田が右サイドからクロスを上げて坂田がドフリーでのヘッドを引き出すという超絶決定機を作るなど、チャンスを量産(坂田のヘッドは西川を抜くもゴールライン上でカバーに合う)その流れのまま待望の先制点が生まれる。

功治が放ったピッチを切り取るような対角線のサイドチェンジに対して必死に隼磨が追うと、エンドライン際で何とか残してマイボールに。中へのクロスなどの選択肢もあった中で隼磨の選択はサポートに来た幸宏へのグラウンダー、ペナ角でボールを受けた幸宏は間髪入れずに対面のディフェンスをズラし速いタイミングでシュート!低く抑えられたシュートはニアサイド、西川の反応を許さずそのまま決まって、スタジアム熱狂。良い流れの中で奪えないというこれまでの展開を払拭するスムーズな先制点、待ち望んだ展開となった。幸宏はリーグ戦初ゴール、そしてバースデーゴール、真っ先に祝福に駆け寄り頭をはたく功治、麗しき兄弟愛。

その直後、中澤の集中を欠いたミスから高松に決定機を与えるというひやりとするシーンがあったが、事なきを得ず。リズムはそのままFマリノス。強烈な前線からのプレッシングが相手を追い込んで簡単にマイボールにすると、起点を作ってはサイドを破る形で次々にトリニータゴールへ迫る。初先発の小宮山も積極的(過ぎる部分もあるが)に攻撃参加し、左サイドから何本もクロスを上げ、フィニッシュに持ち込みと存在感を見せる。終始Fマリのスペースのままゲームが進むと、前半終了間際にチームとして狙っていた形でのゴールが生まれる。

トリニータ最終ラインからのビルドアップ、三木に対し坂田が右から強烈にアプローチ、左にいた上本に流されたボールに今度は大島が前を塞ぐと、上本は逃げ場がなくなり逃げるように前にボールを蹴り出そうとするが、ここで大島がこのボールをカット。このボールをすぐさま中に流すことで坂田に繋がると、坂田の前はオープン、素早くゴール前まで持ち込み、落ち着いてコースの空いたファーサイドへ沈めた。この試合常に献身的に相手を追い続けた2トップのフォアチェックが実る形での追加点は、プレーの意義を実感する上でとても大きなゴール。もちろんゲームの流れを考えても、最高の時間帯の追加点。このまま2点差で前半終了。選手達がロッカーに戻る際、ゴールを決めた幸宏、坂田と共に追加点の起点となった大島にも盛大なコールと拍手が送られた。

ハーフタイムのタイミングで体調不良の高松に代えて市原を投入を余儀なくされたトリニータだったが、この投入もプラス面に働くことはなく、Fマリノスの勢いを止められない。前半同様積極的なプレーからファーストシュートを吉田が放つと(吉田は広範囲に動き回り、ボールも絡み、フィニッシュへの意識も高かった。いいよいいよー)、又もショートカウンターが火を噴く。

中盤左サイドで幸宏が良いディフェンスでボールを奪うと、功治が相手ディフェンスの隙間を縫ってバイタルエリアへドリブルで運ぶ。様々な選択肢があった中で右サイドフリーとなっていた吉田へ展開すると、吉田は与えられた余裕を活かす形で中をしっかり見てふわっとしたクロス、大島・山瀬がゴール中央に飛び込んだことで相手ディフェンスを釣り、完全に裏に入ってきていた坂田をフリーとなると、坂田はこのボールを「しっかり」収め、落ち着いて近距離からフィニッシュ!初速反応に優れる西川もこれでは如何ともしがたい。3点目、3点目。幸宏のボール奪取、功治のドリブルからの展開、吉田のダイナミズムとクロス、オーシと功治のデコイ、そして坂田のファーストタッチ、良いプレーが重なる重なる。細かく解説したくなるようなプレーだった。

完全に勢いに乗ったFマリノス、今度は連動感のある攻撃でゴールを陥れる。左サイド功治の楔がポジションをズラして中に入ってきていた吉田へ、間髪入れずに近距離にポジションを獲っていた幸宏へ落とすと、パスが回っている間にダイナミックに飛び出していった河合へ幸宏がダイレクトでスペースへ!これが河合に繋がるとボックス内に進入、後手に回ったことでシュートコースを必死に塞ごうとするディフェンスをあざ笑うかのように流れながらコースを作り、最後は左を抜いてフィニッシュ!素晴らしい!素晴らしい!どこのファンタジスタですか?というような華麗なフィニッシュも最高だったが、そのシュートに至るまでの流れも又美しかった。流動的な動きと距離感がボールの流れを生み、その間に河合が迫力溢れるランニングでダイナミズムを付随させ、相手のディフェンスラインを崩す変化を生み出す。どちらが欠けていてもこのゴールは生まれなかったと思うと、チームとして同じ絵を描けるようになってきたのかなと言う感じを受けた。4-0、スタンドはコーヒールンバ、傘の華が開く。

点差が開いたことで、若手に経験を与えるには最高の展開。もちろん、ベンチもそんなことを思っていたようで残り20分と言うところで一気に動く。この日も献身的に走り続けた2トップがお役ご免となり、ニューヒーローに名乗りを上げた斉藤陽介と覚醒が待たれるマイクのユースコンビがまずピッチへ、数分後にはこれまた献身的かつ積極的なプレーでチームを引っ張った吉田に代えて、狩野……ではなく天野が投入。アマノッチはリーグ初出場。スタジアムが彼の登場に沸いた。点差が開いたことである程度受け身となり、チームとしても凪のような精神状態に流れそうになったところで意欲ある若い選手の投入がカンフル剤となる。

しかし、トリニータも後半投入されたアウグストのカウンターの起点となるようなプレーが機能する形で反撃、終盤はトリニータ攻勢、Fマリノスカウンターという流れに。ただ、やはりこのゲームはFマリノスのモノだった。残り数分というところでカーテンコールのようにゲームを締めるゴールが生まれる。

左サイドで攻撃面だけでなく守備でも再三気の利くカバーやボール奪取を見せ続けていた幸宏が高い位置でボールを奪うと、ボックス角辺りまで持ち込む。ボックスの中にはマイク、陽介が入っていき、相手ディフェンスもラインを下げる。しかし、幸宏の選択は2トップではなく、後ろから入ってきた功治だった。速いパスを中に流し込み、功治はそれを受けて浮いたボールを強烈に左足で叩いた!良く抑えられたシュートは枠に飛び、西川の手を弾いてそのままゴール!ゴールラッシュの締めにふさわしい素晴らしいミドルシュートでこの快勝劇に華を添えた。結局スコアは5-0、いつ以来か忘れるぐらいの大差での勝利で、今期3勝目を上げた。

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勝負の綾

トリニータにとって見れば、完全に相手の策に嵌った形だろう。高い位置からのプレスに余裕を失い、逃げるように飛ばすハイボールもはね返され、変化のない攻撃は中盤の網に掛かる。両手を押さえられた状態で出来ることは少なく、高松の体調不良もあって唯一の武器であった2トップも解体せざるを得なかった。そんな状態では、決壊しても致し方ない状態だったかも知れない。

逆にFマリノスにとっては待ち望んだ、狙った展開だったと思う。欲しくてたまらなかった先制点、高い位置からのプレスからのショートカウンター、流動的な攻撃構築とダイナミズム……。個々の選手が持ち合わせていた献身性と積極性に、共通意識が伴って、この快勝劇となったかなと。

結論として、Fマリノスのパフォーマンスは非常に質の高く、トリニータはほとんどサッカー出来ずクオリティを表現出来なかった。相対的に見ても、この結果は妥当なモノだったように思う。

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爽快感、とでも言うのかな。ストレスフリーの素晴らしいパフォーマンス、それに伴う決定力、最高です、気持ちいいです。

まあ、良いパフォーマンスをしたゲームもゴールさえ入っていれば……という感じがあったから、大きな驚きこそないけれど、やはりそれが数字に、そして結果に繋がると、得れる手応えは間違いなく違うはず。そういう意味で、大きな意義を持つ、そしてきっかけとなるようなゲームになるんじゃないかなと。

もちろん、それはパフォーマンスに表れている。狙いが明確に見えてくるなどプレッシングの練度は上がってきているし、中盤の相互補完性も高まってきている(これまでは前へ、前へ、だけだったけれど、中盤4人は空いてくるスペースカバーを意識するようになっている)、ポジションブレイクによる流動的なパスコンビネーション、そこに連動して付随されるダイナミズム。こういった要素は間違えなくポジティブだし、このチームの根幹にある共通意識はが出来てきたという証明だと思う。ただのバカ試合ではないし、Fマリノスにとっては非常に価値のあるゲームだったかなと。

ただ、浮かれてばかりもいられない。この日はどう考えてもうまく回りすぎた。この先はうまくいかない時にどうするのかというのを考えていくべきだろう。先制点を獲れなかった時にどうしていくのか、疲労から足が動かなくなった時にどう戦うのか、そしてこれから復帰して来るであろう選手、新たにこの競争原理に入ってこようという選手達を組み入れても同じようなパフォーマンスを維持出来るか、チームとして表現するパフォーマンスの更なる向上を含めて、やるべき事は沢山ある。ま、「勝って兜の緒を締めよ」じゃないけど、満足してたら先はないからね。

ま、今週ぐらいはやっぱり浮かれたいね!気分良いなぁ、うんうん。じゃ、後はぱらぱらと。

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・何よりも幸宏でしょう♪ハッピーバースデー幸宏ー、初ゴールおめでとー♪これまでの幸宏の中で最も素晴らしい幸宏だったのは間違いない。1ゴール2アシストという結果はもちろんだけど、ゴールの起点となるようなボール奪取、危機を察知したら全力で戻り体を張るなど、これまでどこか高いテンションのゲームに乗り切れない感じが払拭出来ていた。これをきっかけに更に良くなって欲しいね。お兄ちゃんも素っ気ない振りして、真っ先に飛んできて祝福、そして「これくらいできるんじゃないかと思っていた」と言ってますよ。素敵だ、素敵だー。

・そして、2トップ!坂田もオーシも良く走った!スタンディングオベーションをされて然るべき素晴らしいパフォーマンスをしたと思う。坂田は陽介に刺激されたかな?ゴールハンターとしての冷静さをようやく思い出してくれた。ボディシェイプ含めたファーストタッチもこの日は判断が良かったように思うから、そういうのを続けていきたいね。細かいことが最後のフィニッシュの精度に繋がると思うし。そしてオーシ、フィニッシュシーンにはなかなか絡めなかったけど、貢献度は大。坂田の一点目は0.4点ぐらいオーシの点と言っていいぐらい、良い追い込みだったし、最前線でハイボールを競り、安定してボールを収めてと、攻撃の拠り所となっていた。最近のポストワークの安定性は特筆すべきモノ。後はゴール、君はボックスストライカー。

・そして河合も良かったねー。ゴールはおまけというか、そうそうないことだと思うので何とも言えないけど(素晴らしいことに間違いはない、やみつきになってもらっちゃ困るかな(苦笑))、中盤の秩序を担う存在としてバイタルで門番をしながら、ボールを奪ってからも冷静にピッチを見回した上で責任回避的なプレーをせずにチャレンジしていたのはとても良かった。波はあるけど、どんどんどんどんうまくなっていくというのは凄いよ、尊敬しちゃう。

・アマノッチ初出場おめ!チームが落ち着きそうになる時に走り回って活性化させる存在としては面白いね。守備のリスクを考えれば右サイドハーフは結構適職かも?クオリティが欲しい時は狩野や乾、活性化を促したい時はアマノッチ、みたいな使い分けも良いかも。フィジカルや経験はもちろん、プレーの精度をこれから上げていく必要があると思うけど(走る、頑張るだけじゃなくてね)、第一歩がなきゃはじまらない。とにかく、よかった。

・コミー頑張ってたねコミー。積極的なプレーで攻撃面では存在感あったね。相手から遠ざかってブロックを避けるようなクロスの上げ方など、ディティールを考えてプレー出来るのは素晴らしい。武器がないなんて言ってすまんかった。ただ、ポジショニングが悪い。最初から高い位置にポジションを獲るのはリスクのある事だと思うし、ビルドアップへの参加意識がとても低く、そういう部分ではイマイチかなー。ま、幸宏とのコンビで(コミーがサイドハーフを押し下げて、幸宏がフリーで触る)うまく回っていた感もあるし、初スタメンだから気負っていた部分もあるとは思うけど、その辺はクレバーにタイミングを見計らってプレーするというのを覚えて欲しいかな。でも、コミー良かったよコミー。

・功治は言わずもがな。あのミドルは、難易度高いのにさらっと決めやがって。かっこいいよ。前半はコミーのポジショニングの悪さを意識的にカバーしていたりと全体に気を遣いながら、後半はかなり積極的に前に出て、「山瀬功治」らしさを出していたかな。周囲とのコンビネーションも非常に良くなってきているし、これからが又楽しみ。つんでれっぷりもかわいいよ。

・陽介とマイクは獲って欲しかった!ま、それはいいけど、二人とも少しずつ課題が見えてきたかな。陽介は、空回りしないこと、焦らないこと。ラインの裏を狙う意識は◎、だけど、ラインとの駆け引きがほとんどないからオフサイドになってしまう。真っ直ぐ進むだけじゃなく、横の動き、斜めの動き、下がる動き、緩急など、相手のラインとの駆け引きが欲しい。だから判断は冷静に、心は熱いままで構わないから。マイクは自分がゴールに獲れる位置にいるというのを考えた方が良いかな。沢山動けとか、速く走れとは思わないけど、点を獲れる場所にいない。自分が取れる場所を簡単に譲っちゃいけない。体を張ってでもそのポジションを譲らないんだ、ここにもってこいという強い自我が欲しい。そうしたら、絶対に獲れる選手になると思うよ。逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ、体を張れるように強くなれ。頑張れ頑張れ。

・吉田も良かったねー、彼らしい幅広い動きとFマリノスではなかなか見られなかったゴールを狙う積極的な姿勢はチームを勢いづけたと思う。元々そういうことが出来る選手だと思うから、これからもこういうプレーを継続して欲しいな。チーム自体も非常に若いし、経験が浅いから持ち得るキャプテンシーを発揮して欲しい。きららちゃんと同級生のうちのおいっこがあなたの活躍をとても喜んでました。

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しかし、快勝しすぎるのも又難しいもんだね。新しい選手にとっては食い込む余地がなくなるし……。ま、別にいいっちゃ、いいんだけど、やっぱり切磋琢磨して欲しい部分もあるんだよねー。凝り固まってしまっても進化はないと思うし。ま、それは求めすぎか、贅沢言っちゃいかんね。ということでここまで、しかし、気持ちいいー!

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*帰ってきたら又追記します。ユースのことも書きたいしね。

*少しだけ追記しました、てゆうか修正が主。ユースのことは別エントリーにしようかな……

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April 20, 2007

スカウティングレポート

4月1週目のサッカーダイジェストでとても興味深い企画があった。

「J1全18チームを丸裸にする!!スカウティングノート」

Jの監督経験者達が各チームの戦いぶりを分析し、誌上にその分析結果を載せることで各チームの特徴を把握してもらおうという趣旨の企画で、彼らの分析能力はさておき非常に読み応えがあった。

ただ、時と共にチーム状態も変化していく。こと、Fマリノスの変化は顕著だろう。結果は出ていないが、選手の中には少しずつ共通意識が生まれ、戦い方のベクトルも定まりつつある。そんなFマリノスの現状を「スカウティング」してみようと思う。

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・揃い始めた方向性、プレッシングスタイルへの転換

*現状分析

攻撃的なサッカー、4-3-3、マルクス・鈴木と言った新加入選手の起用が嵌らず、低迷を脱しきれなかった開幕当初、迷走とも言える模索の時期の中で光明を見いだしたのはナビスコカップ2節のアウェーエスパルス戦だった。フラット気味の4-4-2に、坂田と大島の2トップ、セントラルポジションの山瀬功治、左サイドバックに田中裕介と昨シーズン終盤を思い起こさせる起用法。そこにトップチームでのプレーに順応を見せた山瀬幸宏、幅の広い動きと経験のある吉田孝行と、若かったり、動ける選手達がスタメンに名を連ねる。そして、そんなメンバーで表現されたサッカーは、現在の日本サッカーのスタンダードとも言えるプレッシングスタイルだった。

オーバーワークとも言えるアタッカー達の前線からの追い込みに呼応するかのように、受け身になりがちだったディフェンスラインも思い切ったライン設定をすることで背中を押す、中盤の選手達は惜しみなく走ってボールを奪いに掛かる。ベクトルが揃ったことで、猛烈なプレッシングは大きな機能性を持ち、同じようなスタイルでリーグに旋風を巻き起こしているレイソル相手でも勢いのままに飲み込んで、主導権を奪うに至るまでになった。

ディティールとしては、端的に表せばハードワークと人海戦術。パスコースを切って選択肢を切り……、などと言った知的なプレッシングではなく、一人一人がアプローチに高い執着心を持ち、激しく相手を追い回すことで強いプレッシャーを掛け、追い込んだところに収縮する形で抜け道を塞ぐ、又は逃げるように出されたハイボールをはね返す、と言った形で相手のボールを奪う。付け焼き刃的でタクティカルな要素に欠けているが、このプレッシングがその日のFマリノスの出来を握っていると言っても過言ではないだろう。

*対策

ファーストアプローチをいなし、その勢いを削ぐことに尽きるだろう。その勢いに飲まれてしまうと、一気にゲームのペースを奪われかねないだけに、DFライン、そしてボランチが余裕と落ち着きを失わずにボールを動かしていくことで、相手に前からのプレスを一度落ち着かせるような形に促していくことが有効な手だてとなるだろう。カウンターに出れるようであれば、スピードのある選手にアウトサイドのスペースを狙わせることが効果的か。センターのゾーンにアバウトなロングボールを飛ばしても強いセンターバックにはね返されるだけに、彼らが制空権を握るゾーンを避けて起点を作れば、プレスの網をかいくぐるどころか、センターのゾーンから強い選手を引っ張り出すことになり、優位な状況を作り出すことも可能となる。どちらにしても、ビルドアップを司る選手達に掛かる部分が大きい。

・揺さぶることで生まれてくる隙、集中力という穴。

*現状分析

高い対人能力を誇る中澤・栗原、そして河合の組むトライアングルは、個々を見るとやはり非常に過多さを誇る。高い身体能力や高さだけではなく、中澤は歴戦の厳しい戦いをくぐり抜けた経験、栗原はスピードに優れ、河合は抜群のボールへの執着心と闘争心があるだけに、堅牢さを感じさせる。しかし、グループとしてみると、互いが互いを補完しあうような関係性は薄く、能力に依るような守り方が多く、田中隼磨、田中裕介のサイドバックの守備能力には一抹の不安もあるだけに、イメージ程堅牢な守備陣とは言えないのが現状か。

また、低迷期の負の遺産とも言うべき、セットプレー絡みの失点が目立つのは大きな穴と言える部分。集中力が切れる部分が目に付くことが大きな原因と言える部分だが、特に危うさが露わになるのはセカンドプレー。高い集中力を持ってファーストプレーを凌いだ後、セカンドボールを拾われて仕掛けられると、組織としての守りを整えきれない中でマークを捕まえきれずに失点するというシーンが非常に多い。改善が必要だが、なかなかこの課題を解決出来ない事も又、現状だ。

*対策

流れの中での有益な策としては、アウトサイドに3人の門番の誰かを引っ張り出すことが効果的。特に河合は起点を潰す意欲が非常に旺盛なだけに引っ張り出すことに関しては非常に簡単だろう。彼がセンターポジションを離れると、そこを連動して埋めるという意識は薄いだけにバイタルが手薄になり、ここで数的優位を局面的に作ることが出来れば、中澤・栗原を後手に回すことも可能か。又、Fマリノス左サイドは対人能力、連携面共に不安を抱えており、ここをうまく崩すことで突破口に出来るか。特に田中裕介と山瀬幸宏の間に生まれるスペースは、連携面が熟成されていないだけに対応が曖昧になることも多く、ポイントを作る事はさほど難しいことではない。

ディティール的にはファーサイドへのクロスに対して、サイドバックのマークをかいくぐるというのが効果的。田中裕介はまだ経験が浅く、田中隼磨はマーキングに関しては危うさが残る。中澤・栗原という壁を越えたところにオアシスが待っている。

セットプレーは上記の通り、セカンドプレー時に生まれるギャップを突きたい。ラインを上げて、カウンターに出ようとするところでマークにズレが生まれるのはもう癖みたいな感があるだけに、ここを意図的に狙うのも一つの手か。2列目から飛び込むと更に効果的。

・前で塞ぐか、後ろで塞ぐか

*現状分析

結果には残っていないが、攻撃面でも少しずつ変化は生まれてきている。高いプレッシングから坂田が裏を狙うショートカウンター、大島のポストワークへのサポートアクションからのアタック、田中隼磨・裕介の積極的なオーバーラップアクションを活かしたサイドアタック、中澤からの精度の高いフィードによるシンプルなアタックなど、選手間に狙いの共有が見られるようになることで、チャンスを生み出すことも多くなった。持ち得る能力の高さを前に出す形で山瀬功治の独力打開などが展開を動か競るようになってきており、チャンスの数自体は増えている。ビルドアップも全体の動きの量の向上、選手達のチャレンジ意欲の活性化に従って、閉塞感は少しずつ薄れ始めてきており、以前のような絶望感を感じることは少なくなった。

しかし、最後の所での技術的な精度、決定力には依然として問題を抱えており、ゴールに繋げる力は脆弱と言わざるを得ない。又、攻撃を動かすキーマンである山瀬功治の能力に依るところも大きく、彼の調子如何では再びチームが閉塞感に包まれることも想像しやすい。安定した得点力がチームに欠如している事が、低迷からのブレイクスルーを果たせない一番の原因となっていることは誰の目にも明らか。

*対策

チームとしての有効な対応策としては二つ。高い位置からのプレッシングで相手の攻撃に再び閉塞感をもたらたすか、リトリートしてスペースを消すことでアタッキングサードでの閉塞感をもたらすか。これはチームでのスタイルに合わせればいいこと。一つ言えるのは、リトリートする時は貝になってしまうことだ。人数をしっかり掛けて危険なスペースを消すことで、相手に局面打開やより精度の高いプレーを強いれば、自ずと自滅する可能性は高い。そういった状況を打破出来る可能性を持った選手は、現時点では山瀬功治と狩野健太以外になく、後ろに人数を掛けていれば彼らを捉えることも難しくない。

個の対策としては、全体でのプレッシングを重視する石崎監督ですら芽を摘む山根を付けるというぐらいの最重要危険人物である山瀬に対しては、マンマーキングよりもゾーンで警戒する方が有効か。マンマークだと技術力・運動量を兼ね備えた山瀬を一人で抑えきるのは難しく、逆に突破口とされる危険性も孕む。特別な対応はせず、危険な位置に来た時に複数で門を閉じるようにコースを切っていくことで何とか抑えたい。後は過信せず一人一人の特徴を消して、不得意なプレーを強いれば問題はない。大島はゴールから遠ざけることで危険な存在ではなくなり、坂田は前を向かせず狭いスペースでボールを扱わせることを強いることでボール奪取のチャンスとなる。山瀬幸宏はシンプルな時はきつく速いプレッシャー、持った時はステイバックで仕掛けたところを奪う、狩野は動きの幅が小さいので対面の選手のハードマークで消せる。田中隼磨は縦を切り、クロスのレコードラインを切ることでただでさえ低いクロスを更に難しい状況で上げさせる。田中裕介に対しては中を切り、縦に行かせる。こういったことを一つずつやっていけば、かなり失点の可能性を削ることが出来るだろう。

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・総括

何故、自分の応援するチームの弱点をさらけ出すような行為に至ったのか。それは、黒星を重ねて早野氏をお星様にして欲しいからでも(本質的にはそうなんだけど)、今のチームを否定するためでもない。現状を把握し、「己を知る」という行為に意味があると感じているからです。

最近、内容が良くなってきたことで選手達の口から又「自分たちのサッカー」という言葉が聞かれるようになった。ただ、その言葉を使う選手達は本当に現状を把握しているのかは常々疑問に思うことでもあった。「自分たちのサッカー」をすることが本当に正しいことなのか、どれだけ効果があるのか、それが勝利に近づく最短距離となるのか、そういうことを超越して、「自分たちのサッカー」をすることだけが正しいのだと勘違いしているように聞こえて仕方なかった。現状に置いては、選手達が話す「自分たちのサッカー」は過信にしか聞こえない。だから、現状を把握した上で「対策」として、このチームに表れている課題を表そうと思ったのです。

まだまだ、このチームには改善すべき問題も、克服すべき弱点も、選手個々が日々の鍛錬によって高めていくべき課題も沢山抱えている。しかし、「己を知らなければ」、その一歩さえ進めない。

「下手糞の 上級者への道のりは 己が下手さを 知りて一歩目」

可能性はある、その片鱗も見えている。だからこそ高める、積み上げる努力が必要なんだと思う。今は我慢の時、トライ&エラーを活かして、先に繋がるための今を過ごしてもらいたいなと。

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ま、素人のスカウティングよりも、次のトリニータ戦でシャムスカが施してくる対策を見た方が早いかも知れないと思ったりもしてる訳ですが、そんな僕はヒヨリ杉かも。でも、彼が現状のFマリノスをどう分析してどういうサッカーをしてくるのかは、楽しみでもあるし、今後を考える上では布石となるゲームになるんじゃないかと興味深い視線を向けています。ま、重要なゲームだと思うので、何よりも結果が欲しいけどね。ということでここまで。

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*ジュビロ戦のレポートの代わりでもあったりします。アジウソンは自チームの状況の悪さもあって、かなり相手の良さを消すと言うことに力を裂いてきている感がありました。そしてその策が見事に嵌った。加賀を使ったりと守備に重きを置いた4バックにファブリーズ、マルキーニョス・パラナ、菊地のトレス・ボランチでしっかりとスペースを消し、太田のスピードと若い選手の運動量を使ったカウンターで隙を突く。そして、不安定な裕介を経験の差でゴンが上回ることで繋げた虎の子の決勝点。全てはプラン通りだったと思う。それだけ僕が分析するまでもなく、今のFマリノスはわかりやすいチームなのかも知れない。

*裕介は反省、でもこういう苦い経験を糧にしてくれればいいや。でも、いつまでも失敗が許される立場じゃなくなってるのも事実。経験は積んできた、結果が欲しいね。もちろんそれは裕介に限らず、幸宏にしても、狩野にしても。

*5連戦の結果に対しての評価は、保留だね。僕はこの5連戦を犠牲にしてチームの熟成に捧げたモノだと思っている。結果を残そうと思えば、残せる方策は獲れたはずのところを無理を強いてまで強引に熟成に走った訳だから、それに伴う手応えであったり、実感というのが得れたかどうかというのがこの5連戦の価値を図るものだと思う。だからこそ、トリニータ戦からゴールデンウィークへと続くゲームでは結果が問われるモノだと思う。ここで結果を出せなきゃ、分かってるんだろうな、フロント。

*シリア戦見逃しました(泣)録画もしてない……終わった。多分スルーです、ごめんなさい……

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April 18, 2007

感じる可能性とリスク@2007 J.League Satellite Fマリノス vs 横浜FC

で、続きです。ユースの熱い試合が頭でぐるぐる回りながらも、そんなに時間に余裕がないので、すぐに巣鴨駅に戻って横浜に戻りました。ま、さすがに席がなくなることはなく、しっかりと座れたのは安心したけど、MT効果は凄いなー、サテの試合なのに1400人、恐ろしい……。

2007 J.League Satellite GroupB Day2

Fマリノス 4-1 横浜FC @ マリノスタウン Aグラウンド「感じる可能性とリスク」
F.Marinos:19'&37'斉藤陽介 33'エウチーニョ 50'ハーフナー・マイク
YOKOHAMAFC:67'pアドリアーノ

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK飯倉大樹"ビッグセーブ!ナイスコーチング!"(→46'富永康博"でっかいなー")、DF塩川岳人"初めて24番のシャツの子供を発見しました"(→75'石原卓"はつたっくん")、吉村光示"ねぇ、マツはー?"、田代真一"君のポジションどこですか?"、小宮山尊信"サイン会を一緒にした人に殴られそうになりました"、MF天野貴史"キャプテン・アマノッチ"、山本郁弥"はつふみー"(→68'吉田孝行"サテだとドリブルするんだなー")、乾貴士"僕は君の本気を知ってるよ"(→46'清水範久"サテでもジローはジロー")、エウチーニョ"いいんだかわるいんだか"(→82'狩野健太"出す意味がわからねぇ")、FW斉藤陽介"素敵すぎる猛ダッシュ"、ハーフナー・マイク"強烈ボレーに入場料の価値"

と普段に比べても長めのメンバー評になりましたが、これが今日の印象です。初めて見る選手もいましたが、この一試合でも何となく色々と分かりました。とりあえず、試合から。

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試合展開

粗っぽい横浜FCのプレッシングとアドリアーノの個人技に悩まされていたモノの、若々しい陽介やアマノッチのプレーがチームに活気を与えると、徐々に層の厚さとも言えるBチームの力の差が現れ始め、一気にゲームを決めた。左サイドからの折り返しがマイクの裏に入ってきた陽介に繋がり、陽介冷静にゴールに流し込んで先制。コンディションが上がりシーズン前のプレーと比べると格段にアグレッシブさを増したエウチが相手DFからボールを奪い、そのまま決めて2-0。陽介がスルーパスから抜け出し3-0、これで前半終了。

ボールタッチが少なく、相手の粗いプレーのせいもあってか、プレーする意欲というのを感じなかった乾は前半で下がり、ジロー投入。マイクがグラウンダーの折り返しをしっかりと押し込み4-0とするが、その後はゲームとしては見るべき所はなくなってしまう。横浜FCは荒っぽいプレーが収まらず二人の退場者を出し、マリの若手選手達も良いプレーがある反面、悪いプレーも多く、どうも落ち着きを欠く。この後、Fマリノスは得点機を活かせず追加点は生まれず、逆にボックス際で吉村が相手選手を押し倒しPKからアドリアーノが一矢を報いる。終盤、点差が開き、相手は二人少ないと言うこともあって、どうも緩みがちになっていた中で水沼コーチから大きな声が飛ぶ、「最後まで!」「前から行け!」。しかし、結局スコアは動かず4-1。ゲームとしては、相手のクオリティの低さもあって、見るべきモノの少ないゲームだったが、若い選手達のプレーを見る上ではとても意義深いゲームだった。

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ま、快勝なんですが、さして意味のあるモノではないので、結果に関しては割愛。で、重要なのはあくまでも中身です。個人的な注目点としては二つ、一つはファーストグループには入れない選手達にどれだけチームの進むべきベクトルが浸透しているか、戦術の浸透度と言う要素。そしてもう一つが、若手育成を掲げている中で若い選手達の可能性であったり、トップ起用の可能性などの現段階でのパフォーマンスを注目していました。
*本当はマツが見たかった。試合に出れないとはいえ試合勘の問題もあるし、何よりも彼の現状が気になって仕方ない。彼が今どのような心境でいるのか、それがプレーに表れるような気もしたし……もちろん良治たんであったり、師匠であったり、出場機会を得れていない選手達がどのような状態なのかも見てみたかったかなー。ま、主たる目的として若い選手の育成というのがあるから、その場を奪い取るというのも良いことではないんだろうけど。

まず戦術的な浸透度の話。選手達のコンディションに左右される部分は大きいにしても、高いライン設定、前からのフォアチェックと、コンパクトでモダンなフットボールにも出るチェンジしつつある中で、サブ組でもそういう意識の元でサッカーをしようとしている感を受けた。陽介やマイクのフォアチェックを起点に前を狙うという共通意識の元にプレスを掛ける、これはトップと変わらない。ただ、より突き詰めたディティールというか、追い込み方としてはトップでも出来ていないだけに(勢い任せの部分が強い)サテでも形になっているとは言い難い。一つのアプローチに対しての反応(プレッシャー+選択肢の削除という連動感がない)、個々の対応の軽さ、役割分担などに関しても同様で、練度としては低いと言わざるを得ない。

攻撃面に関しては、プレッシャーをそのままは速いタイミングで攻めきろうというカウンター的な意識、リスクチャレンジアクションなど、「スクランブルアタック」的な部分の意識などに関しては各選手意識していたように思うが、その意識が先に立ちすぎてポジションバランスが崩れすぎてしまうことや各選手の距離感、球離れのタイミング(サポートの質)などはこれからという部分も垣間見えた。

全体的な評価として、選手達に意識は浸透しているが、ディティールの部分はまだ詰め切れていないということが言えるのかなと。ま、トップチームも全て詰め切れている訳ではないので、こういった曖昧さが残るのは致し方ない部分か。そういう意味で戦術的な意識においてはトップチームと格差はそんなにないように見えました。

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で、後は個人の部分。気になった選手の印象などを。

飯倉大樹→ビッグセーブ有り、常に響くコーチング有りとGKとしての完成度の高さを見せた。特に感銘を受けたのはコーチング、一番落ち着いてピッチの状況を見れる存在として、フィールドプレーヤー達に重要なインフォメーションを伝えていた(見えづらい逆サイドのフリーマンなど)初速反応の良さと足元の安定感も魅力的。哲也もうかうかしてられないんじゃない???

富永康裕→でっかいね。PKのシーンで改めて思った。GKにとってサイズというのは一つの武器だと思う。危険なシーンをその長躯を活かして止めたシーンは素晴らしかった。この日は当たっていた。

塩川岳人→スタンドで初めて24番のプレーヤーズTシャツを着ている子がいて感動した。なんだかんだ言って経験ある選手で、攻守に置いて落ち着きを感じた。クロスの精度に関しては隼磨より上かも。右サイドのバックアッパーとしては一番手。守備面での軽さと時折見えるミスが怖いが。

吉村光示→空いていても躊躇の末やめるというシーンが目に付き、ビルドアップに対しての意識が低さを感じさせた。守備面ではスピードに不安。田代がかなり前掛かりだっただけにバランスを取る存在だったが、もう少し田代と連携が欲しかった。というよりもう少し田代を操って欲しかったかな

田代真一→憧れの3番を背負い、前への強さ、ヘッドの強さ、技術の高さなどストロングポイントは見えた。しかし、前への意識が高すぎてオリジナルポジションをお留守にする場面も多く、リスクフル。センターバックとしては怖さを感じた。この日の攻め上がりやポジションバランスでプレーしていたら、何点か生み出すにしても、失点もその得点以上に生み出す可能性がある。頭の悪いプレーだった。ユースで見た時はこんなにおっかないプレーをする選手じゃなかったから、相手を見てあれだけ積極的に行ってたのかな。でも、テクニックは痺れた、股抜き有り、ヒールでのリフティング有り、技術高い。

小宮山尊信(コミー)→さすがに即戦力ルーキーの評価を受ける選手、運動量、守備力など完成度は高く、安定感もある。ただ、武器を感じない。縦に抜けるかと言えば技術、スピード共にプロでは武器になるレベルではなく、クロスの精度もまだまだ。僕が監督なら上がるタイミングが良く、勢いのあるプレーが出来る裕介を使う。それと、ビルドアップ。最初のポジションが高すぎて参加出来ていない。一度裁いて、そこから機を見て上がった方が効果的かな。タイミングの良いオーバーラップもそのポジショニングの性もあって数が少なかった。エウチとのコンビネーション悪すぎ。ま、期待はし続けるよ、頑張れコミー(←贔屓)

天野貴史(cap)→アマノッチキャプテンに萌え。良く動き、よく戦い、良く声を出し、とキャプテンとして、ボランチとして、素敵なプレーだった。身体的なハンディキャップはどうしてもあったけれど、それでも粘り強さであったり、執着心で補えていた。個人的に特に評価してあげたいのはプレーの「メリハリ」。アンカーとして守備を意識したポジショニングをするシーン、そしてリスクチャレンジアクションを起こし一気にポジションブレイクして攻撃に参加するシーン、やりすぎの部分がない訳ではないけど、あれだけよく走れば相手には脅威。ただ、アンカーじゃなくてセグンドボランチ(功治のポジション)で使った方がリスクは低いかな。トップでもチームが停滞した時の活性化を促せる存在か。リスクとしてはサイズぐらい。

山本郁弥(フミー)→初見、他の選手と比べても細く小さいので体作りとしてはこれからなのかな。そういう部分含めてディフェンスの弱さ・軽さは目立ち、このポジションでの起用は厳しいかな。ただ、時折光るパスがあったり、意欲的でチャレンジングなプレーをしてみたりと、アイデア豊富でピッチを良く見渡している。スピードあるドリブル突破とかも見たかった。この日は復帰戦だろうし、ま、これからだね。

乾貴士→相手の激しいプレーにチャレンジする意思を削がれ、凡庸なプレーに終始。守備に関してもおざなりと、この日は良くなかった。トップでの横浜FC戦やレイソル戦を見ているだけに、物足りないというのが本音。水沼さんが半分で下げたのも正しい評価だと思う。みんな君がどれだけ出来るか知っているよ。だからこそ、こういう舞台を無駄にしないように。U-20選出おめでとう、頑張れ、超頑張れ、そしてワールドユースに出て。

エウチーニョ→コンディション向上で動きに幅が出てきた。守備面での質の低さを考えると起用するとしたらやはりこのポジション。結果も出し、意気揚々だろうけど、トップで使うにはちょっと怖い存在という印象なのは変わらない。一つはカードキャプターっぽいこと、無鉄砲というか粗すぎるプレーが多く、カードの対象と鳴りやすい。それと、プレーセレクトが悪く球離れが悪いこと。技術への過信か、判断が悪いからロストの質が非常によろしくない。ダイナミックな動きや積極性は買い、失い方や粗いプレーがマイナス、かな。リスクのある選手。

斉藤陽介→トップで結果を出したことが自信となっているのか、確信に満ちたアグレッシブなプレーで相手の脅威となった。2ゴールと見事な決定力、フォアチェックも迫力満点、技術的な安定感もあり、このレベルでは出色。育成も見越して後半2列目で起用したんだろうけど、適性ポジションはやはりトップ。動き出しの質、動きの工夫が垣間見えたりと、改めてトップでも充分起用する価値のある選手だと感じさせた。てゆうか、躍動感あるプレーには魅せられた、バーモバモバモー、さーいとうよ・う・す・け!てゆうか、ユース代表呼べよなー、吉田ー。

ハーフナー・マイク→ディドも来てたし(スーパーモデルみたいなのはお母さん?お姉さん?)、その前で1ゴール。他にもボックス外からのもの凄いボレーがあったりと、改めてそのポテンシャルの高さを披露。ただ、全体的なプレーの質はまだまだ。ポストマンとして効果的なポストは少なく、単純なプレーのミスも目立つ。いきなり陽介みたいに動けと言われたら出来ない訳だから、もっとポジショニングにこだわり、ゴールの獲れる位置、より効果的な起点となれる位置を獲る工夫であったり強さを養う必要性があるかな。厳しい場所にこそ、甘いゴールが待っている。ユース頑張れ、超頑張れ。

石原卓→初見、たっくん。ビルドアップへの参加意識は裕介よりも良いかも知れない。ボールを蹴るというプレーに関しては質が高く、サイドバックとしての動き方は基本が出来ている。マイクのヘッドを引き出したクロスは、上がりのタイミング、クロスの質と抜群だった。守備面では余り分からなかったけど、もっと長く見たい。

*ジロー、吉田、狩野に関してはトップで出てるし、割愛。

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水沼さんも本職だけじゃなく、違うポジションを経験させたり、こういう機会を無駄にしないように終盤「最後までやれ」と良い声を出していたりと、育てるという意思を感じさせてくれた。正直まだトップでは厳しいかなーという選手もいるけど、それでも一人一人可能性を持っているとは思うので、水沼コーチとと共に日々精進していってほしいな。

ということで、ま、溌剌とした若い選手のプレーを堪能した日曜日でしたよ、ってことです(なんてまとめ方だ)。じゃ、ここまで。

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*次はトップだね。あ、U-22もあるのか。

*そうそう、横浜FCの難波って選手は相手に嫌われるタイプだよね。播戸とかもそうだけど、熱いから相手としてはうざい。しかし、手は出しちゃいかんよ。あり得ない。一緒にサイン会をしたのに。てゆうか、横浜FCは粗すぎ。無鉄砲なスライディングとか酷すぎ。マリのカワイイ若駒を潰す気かよ。敬意が足りない。

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April 15, 2007

反骨の勝利@JFA プリンスリーグU-18 関東ブロック 第2節 三菱養和SC vs Fマリノスユース

午前中はユース、午後はサテライトと、マリノス三昧、僕にとってはとても素敵な日曜日でした。トップの試合はとりあえず置いておいて(シビアに考えたいしね)、素敵な日曜日を色褪せないうちに。まず午前中の話。

JFA プリンスリーグU-18 2007 関東ブロック 第2節

三菱養和SCユース 2-3 Fマリノスユース @ 三菱養和巣鴨スポーツセンターグラウンド「反骨の勝利」
Mitsubishi:68'岩佐篤 81'p木暮郁哉
F.Marinos Youth:24'&86'水沼宏太 73'p端戸仁

PrinceLeague Official

Fマリノスユーススタメン:GK佐藤峻、DF金井貢史"THE 安定感"、甲斐公博、臼井翔吾、奥山正洋、MF佐藤優平"THE ダイナモ"、荒井翔太、曽我敬紀(→89'高久朋輝)、水沼宏太"頼れるカピタン"、斉藤学"次こそゴールを"、FW端戸仁"オールマイティという力"

寅さんもさくらも見かけなかったが、巣鴨駅からも近い三菱養和のホームグラウンド。堅めの人工芝のピッチに併設された3段の観戦席は、何も遮るモノがなく、2m先はベンチがあるというアリーナ席。ベンチに座っている監督やコーチと同じ目線でゲームを見るというのも久々というか、なかなかないことで、新鮮でした。

で、現在マリノスユースは関東プリンスリーグに参加中。「ユース年代の選手達に寄り多くの試合経験を」という目的で開設されたこの大会は、強豪校とJユースが鎬を削りながら経験値を高めることに非常に大きな貢献をしており、こればかりは「JFA、GJ!」と言いたくなる。20チームをA、B、二つのグループに分け、各グループ上位2チームが秋の高円宮杯の出場権を得ることになっている(んでいいんだっけかな?)で、この試合はその第2節だったわけです(開幕戦は、煮え切らないゲームでドロー)
ちなみに、マリノスユースのいるグループAは、ヴェルディユース、今回対戦した三菱養和というユースチームに、市船、習志野、前育、桐蔭、武南、桐蔭、鹿島学園、韮崎といった選手権常連校と共に同居。ま、激戦区に見えるけど、プリンスは弱いところは出れないし、強いところ沢山試合することに価値がある訳だから、良い事な気がする。日程とかは自分で調べてね。


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試合展開

養和の質実剛健なフットボールに対し、なかなか色の出せないFマリノスユース。長いフィードが飛び交い、各所に起きる肉弾戦。そこにナイーブな笛が絡んで、何が起きるか分からないスリリングな展開になった。

シンプルにハイボールで長身の9番に入れてくる養和の攻撃に苦慮しながらも何とか耐えていると、徐々に慣れもあってかセカンドボールを速いアタックに繋げることも。一進一退というのがぴったりの展開の中で、先制点はマリノスユース。遠目の位置からのFK、優平くんのインスイングの高い弾道のボールがゴール前に上がると、一気に両チームの選手が殺到。その中でハイボールの処理を相手GKがファンブル、これを宏太くんが押し込み、先制。ラッキーな側面はあるにしても、苦しい展開の中で喉から手が出る程欲しかった先制点がこちらに転がり込んできたのは大きかった。

先制点を獲ったことでリズムが出てきたFマリノスユース、アイデアの詰まったパスコンビ、抜群のテクニック、躍動感あるダイナミズムなどが絡み合う攻撃を披露するも、追加点は生まれず。全体的にゲームを掌握していたが、時折カウンターから危険なシーンもあり(金井くんのナイスカバー、佐藤峻くんのスーパーセーブが光った)、気の抜けないまま前半終了。

後半に入っても、リズムはFマリノスユースのまま。あうんの呼吸と言える学くんと端戸くんのコンビから左を崩したり、学くんのキレのあるドリブルがいよいよ本領を発揮し始めたりと、追加点の匂いが寄り強く立ちこめていたが、決定機をことごとく相手GKに凌がれてしまうと、一瞬の隙。カウンター気味のサイドアタックから良いクロスが入り、中の対応にズレ。これを再三引っかき回されていた11番がフリーとなってしまいイージーに頭で押し込まれて同点。直前にPKか?というがプレーが流されていただけに、嫌なムードが漂うが、熱いユースサポ達が選手を後押し。

同点になったことでよりアグレッシブになるFマリノスユースは、どんどん相手ボックス付近でのスピードに乗ったプレーを増やす。「しかし、余りに速すぎるためか、ホームアドバンテージなのか、PKのようなファールにも笛は吹かれず。ナイーブなジャッジングがゲームを怪しげな方向へ定めていく。

それでも3度目の正直か、端戸くんの突破でPKを獲得すると、自らこれをGKに触られながらも沈めて再度リードを奪う。しかし、数分後にはセットプレーからカウンターに移ろうと言うところでルーズボールの競り合いにてマリノスのボックス内で交錯が置き、これがPK裁定。10番の選手が佐藤コールの中冷静に決めて再度同点。沸きに沸く養和一団。ゲームが審判の手の中で転がった。

明らかなホームよりの笛、相手のシビアでハードなプレーと、選手達にはイライラの募る展開だったが、そこで見えたのが反骨心だった。ともすれば張りつめた糸が切れそうな展開の中で、その怒りをプレーにぶつけるかのように、前への姿勢が強くなると、終了間際、金井くんがエンドライン際から中へ折り返し、走り込んできたのは水沼宏太!父親を彷彿とさせる抜群のタイミングでミートしたボレーシュートは右隅に突き刺さり、三度リード!沸き上がるマリノス側。サブ・サポ入り乱れて歓喜。宏太、抱いてくれ。

最終展開、時間稼ぎではなく更なる追加点を狙うFマリノスユースに対し、三菱養和も怯まず攻め込みと、最後まで白熱した展開。しかし、ここからゲームが動くことはなく、ホイッスル。その瞬間、力尽きたようにピッチに倒れ込む養和の選手達、リーグの一勝にも関わらず大きな喜びを魅せるマリノスユースの選手達、それだけ白熱した素晴らしいゲームだったと言うことだろう。ナイーブなジャッジは置いておいて、非常に良いゲームだった。

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ま、正直ピッチレベルでゲームを見ることに慣れておらず、ベンチの真裏だったことも手伝って余りよく見えない部分もあったのですが、非常にタフで熱いゲームでした。ピッチで繰り返される激しいコンタクトプレー、両チームのサポの熱さ、そしてそれを御しきれずに過熱させてしまったレフェリングも相まって、熱くなった訳ですが、ともすればこういうゲームでナイーブさを出していたらしい(韮崎とのゲームもそういう側面はあっただろうし)Fマリノスユースにとっては、価値のあるゲームだったんじゃないかなーと。

レフェリングに対しての反骨心、同点に追いつかれたことの反骨心がプレーに表れ、それを結果として残すことで突きつける。どんなゲームでもやはり精神的な強さというのを問われる瞬間は来てしまうし、これから上に登っていく中では必要になってくる要素。そういう意味では、こういうタフなゲームを勝ち抜けたことはとても意味があるんじゃないかなーと。

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で、この日良かった選手、そして注目している選手を簡単に。

*宏太くん、嗅覚を感じさせた先制点、父親譲りのボレーセンスと勝負強さを遺憾なく発揮した勝ち越し弾、どちらも痺れた!タフさも増しているようでかなり空中戦での競り合いでもバチバチやり合っていたし、頼もしさを感じさせた。贅沢を言えば後は決定力。2点決めて決定力ないとはいえないけど、もっと決めれるチャンスはあったし、決めていれば楽な展開になった。動きは抜群、嗅覚も抜群、それを数字に残したいね。目指せ得点王!(違)あと、カード注意、次出たら出場停止じゃない?わからないけど。

*ジャッジに呆れ気味で「イライラするな!」と監督に言われてた金井くん。でも、1vs1はほぼ完勝、空中戦でも強さを見せ、カバーも素晴らしいモノがあったりとセンス良くこなし、ディフェンス面では抜群の安定感。後半になってからはオーバーラップから精度の高いクロスでアシストと、攻撃面でも高い能力の一端を示した。このチームでは余り金井くんのオーバーラップって見れなかったんだけど(北野くんやパリスくんは多いんだよね)、その辺はバランスなのかな。逆に奥山くんがいるって事はもっと行ってイイというメッセージな気がしなくもない(てゆうか、彼はセンターバックの選手じゃないの?適性を感じない)ま、この日の金井くんは出色。

*それと、佐藤優平くん。やっぱり彼がいると、中盤でのボール奪取や流動性が格段に上がる。とにかくよく走る、良く戦う、よく感じてる。「ダイナモ」という言葉がよく似合う中盤の働き蜂として、チームを良く支えていた。ボランチ二人の関係も良かったね。二人とも良く動いて出ていくタイプだから、ともすれば大きなリスクになってしまうこともあり得るのだけど、ポジショニングバランスを考えて、二人で同じタイミングで出ていかないようにしていたのは素晴らしい。代表勢が抜けることも予想される中で、彼がキーマンとなると言うのが改めて感じられた一戦だった。

*で、学くん。学くんにめろめろな僕は、相変わらず今日もめろめろになっていた訳ですが、今日は相手がかなり厳しく、そして激しく来ていただけに怪我が心配になってしまった。ドリブラーは怪我と隣り合わせの側面が強いし、何よりもスピードが諸刃になりかねないからね。とにかく怪我がなくて良かった。一発決めて欲しかったけど、それは次にとっておきましょう。ちなみに1vs1のやつは絶対にPK、あり得ない。もろに足に掛かっているのが見えましたよ、えぇ。

*学くんと共にめろめろな端戸くんも相変わらず素敵だった。あの足技はやばい、落ち着きがやばい。本当に色々な方に見て欲しい。あれだけ収まって、時間を作れて、しかも実効力が伴うというのは凄いこと。技術だけじゃなく、体を張ってポストマンの仕事もこなしていたし、オールマイティっぷりは際だつね。サンフレユースの中野くんがこの世代の一番だと個人的には思っているけど、一つ下の端戸くんが今これというのは恐ろしい……。

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とにもかくにも、この勝利で今年の第一歩。勝ち点を積み重ねなきゃ高円宮杯には行けない訳だから、一試合一試合しっかり戦っていってほしいなと。凄いワクワクさせてくれるチームだからこそ、沢山ゲームを見せて欲しい。

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何か思った以上に長くなったので、とりあえず、一回切るよ。何かマリノスのことばっかりですいません。他のこともやりたいのだけど……、ま、こうあるべきなのかも知れないけど、さ。ということで、ここまで。

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*ちなみに速報は代役なだけですので、次はやりませんよ。たまたまです、気まぐれです。でも、又そんな機会がある時にはやるかも?ま、継続的にはやらないです。

*ユース、サテと同じ日に行って感じたんだけど、やっぱりユースの応援って素晴らしいなーと感じる。リズムとか、声の大きさとか、まとまりとか、そういう専門的なことは分からないけど、選手が良いプレーをした時にちゃんとそれを褒めるコールが良いタイミングで飛ぶのが良い。選手達は良いプレーをしたんだという自信になるだろうし、次もやろうという気持ちになると思う。まあ、ユースの場合はブーイングとかがないから(だめなんだっけ?)その分称えるコールになっているのかも知れないけど、今日のサテも若い選手が多かった訳だから、そういう称えるコールを沢山して、選手達に自信を与えて欲しかった。サテライトはそういう場だと思うし。

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プリンスリーグ #2 vs 三菱養和SC 結果

Fマリノス 3-2 三菱養和
Fマリノス:水沼宏太×2 端戸仁(PK)

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プリンスリーグ #2 vs 三菱養和SC 途中経過

前半終了
Fマリノス 1-0 三菱養和
得点者:水沼宏太

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プリンスリーグ #2 vs 三菱養和SC スタメン

・・・端戸・・・
斉藤・水沼・曽我
・荒井・佐藤優・
金井・・・・奥山
・臼井・・甲斐・
・・・佐藤峻・・

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April 14, 2007

ユースのスターから、トップのスターへ -斉藤陽介、初ゴールに寄せて-

雨中の駒場、敗色濃厚の終了間際、その閉塞感を破ったのは若きストライカー、誰もが欲しいと思った時に期待に応えてくれた。

そんなプロ初ゴールを決めた斉藤陽介、彼を初めて見たのは、西習志野の小さなスタジアムだった。昨年の高円宮杯のグループステージ第3節水橋高校戦。第2節のグランパスユースとのゲームに破れ、グループリーグ突破に暗雲立ちこめてきた中での剣が峰となる重要な一戦。そんなゲームで、彼は怪我からの復帰後初めてのスターティングメンバーとしてゲームに臨んでいた。そのゲームでの彼のプレーは怪我明けと言うこともあって本来の調子とは言えず、強い光彩を放つことはなかった。しかし、プレー以外の所で彼に対して強い印象を受けた。

「バーモ バモ バモー さーいとう よ・う・す・け」
「陽介!陽介!陽介!」

試合中に歌われる彼へのチャント、この重要な一戦でスタメンに復帰した彼への期待の大きさを表すように、何度も、何度も、繰り返されていた。そして終了間際、ゲームを決めるPKを決めて期待に応えた瞬間、先日と同じようにサポーターの元に駆け寄っていく。調子が悪かろうと、自分に対して大きな期待と愛を注いでくれるサポーターに対して結果で応える彼の姿。そこにはシンプルな期待の循環というモノを感じた。

僕はその後も彼は期待に応え続けた。調子を上げるに従って、彼の特徴である縦への鋭い抜けだし、積極的な意識を感じる突破などは切れ味を増し、そして次々にゴールに繋げることで、サポーターの期待に応える。そんな彼のプレーを魅せられた僕は、彼のことをこう呼びたくなった。

「ユースのスター」

昨今のサッカー界に流れるような、ネガティブな言葉じゃない。期待を掛けられ、期待に応える。健全な循環を起こせる選手こそが、「スター」であり、それを小さな舞台ながら起こしていた彼にはその冠がふさわしいと感じたからだ。

そして、4/11。トップに上がった彼が初めて、多くのサポーターの期待に応えるゴールを挙げた。ユースのスターからFマリノスのスターへの第一歩。これからも数多くのゴールを、そして、ユース時代に果たせなかったタイトルへ導くゴールを、そんな期待を向けたくなる選手であることは間違いない。

バーモ バモ バモー さーいとう よ・う・す・け!

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*ま、このゴールに特別な感情を抱けることになったのも、僕をユースの世界に引き込んでくれた人がいたからこそ。実は水橋の試合の日、雨という予報が報じられており、正直行くことに迷いが生じていた。でも、「雨に濡れても死なない」という格好いい言葉に奮い立たされた。きっかけを与えてくれる某ユースサポの方へと共にこの場を借りて感謝したい。

*で、明日もあります。三菱養和戦。養和巣鴨スポーツセンターグラウンドというところで行われるようで、それなりに近いです。JR山手線「巣鴨駅」の北口から徒歩2分と言う好立地、マリノスタウンでのサテとのゲームとのはしごも可能とマリ満喫の日曜日に出来ちゃいます。11:00KickOffだから、9:40ぐらいに横浜を出れば間に合うかな?どうでしょ?行きたくなってきたでしょ?

*更新がままならなくて、申し訳ないです。無駄足を何度も踏ませてしまった方、申し訳ないです。色々考えるべき時期なのかもなー

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April 09, 2007

message@J1 第5節 Fマリノス vs レイソル

結果はともかく、フルモデルチェンジを遂げたチームのパフォーマンスには驚いた、そして手応えを得られた。

モダンフットボールの旗手となりつつある相手を向こうに回し、気迫と執念を感じさせるプレッシングで相手の望むフットボールをやらせず、ボールを持てば溢れんばかりのアイデアとチャレンジ精神でアグレッシブに攻め立てる。

それだけに勝ちたかった、いや、こういうのは僕のスタンスに反するんだけど勝たせてあげたかった。でも、きっと、このゲームは先に繋がる。このサッカーを続けていけば、チームを覆う閉塞感を振り払える。そんなゲームだった。

2007 J.League Division1 第5節

Fマリノス 0-2 レイソル @ 日産スタジアム「message」
Reysol:8'鈴木達也 89'佐藤由紀彦

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介、MF吉田孝行"悪くなくても、お決まりの交代"(→46'狩野健太"ファンタジスタ本格覚醒")、河合竜二"気迫と悔恨"、山瀬功治"全能"、山瀬幸宏"変貌"(→68'乾貴士"順応")、FW大島秀夫(→79'ハーフナー・マイク)、坂田大輔

レイソルスタメン:GK南雄太、DF蔵川洋平、古賀正紘、近藤直也、大谷秀和、MF山根巌、アルセウ、鈴木達也"恩知らず"、菅沼実"ミノルーニーは伊達じゃない"(→67'佐藤由紀彦"君はそういうやつだった、嫌い")、FW李忠成(→77'ドゥンビア)、フランサ"魔法使いのエスプリ"(→85'阿部吉朗)

マイナーチェンジを遂げた日産スタジアム、バックスタンドの外壁は横断幕でトリコロール、ゴールネットもトリコロール、そして2階席の支柱もトリコロールと、ホームの雰囲気をより高める演出が施された。観客はやはり昨年から考えると寂しい入りだが、アウェースタンドは「因縁」もあってか、多くの観客が詰めかけて黄色に染め上げた。

そんな中でのスタメン、Fマリノスの方は手応えを実感に変えようとナビスコのアウェー・エスパ戦からずっと継続したシステムとスタメンで望む。アグレッシブなプレーがチームにポジティブな効果を与えているだけに連戦による疲労が気になるところ。対するレイソルは、全てを入れ替えるというターンオーバーを敷いたナビスコを経て、このゲームでは現状のベストメンバーを並べた。ちなみにメンバー紹介時、チームを降格に追い込んだ早野監督の名前がアナウンスされると、特大のブーイングがスタジアムに轟いた。

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試合展開

「飛ばしすぎなんじゃ……」とこちらが心配になるぐらい、Fマリノスのアグレッシブさが際だつ立ち上がり。前線から強烈にプレスを掛けて相手陣に押し込み、実効力を伴う攻撃を許さず、相手陣に押しこんだFマリノスが一気にペースを奪うと、セカンドボールを支配して一気に攻撃を仕掛ける。そして、ファーストチャンス。浮き球の楔がボックス際にポジションを獲ったオーシに入ると、胸トラップで落とし、そこに連動して功治が飛び込むというアイデア溢れるプレーが生まれる。その後のセットプレーでもアルセウとのマッチアップに置いて完全なるアドバンテージを得ていた勇蔵が高さで惜しいチャンスを作る。しかし、先制点はレイソルに生まれる。

押し込まれ気味の展開の中で初めてと言っていいレイソルのチャンス。左からのCK、ショートコーナーがフランサに繋がると、ボックス角からドリブル発動、完全に虚を突かれた吉田、河合は中にスライドしてくるフランサのリズムあるドリブルにプレッシャーを掛けきれず、フランサはノープレッシャーでコントロールシュート!弧を描き枠に飛ぶシュートに哲也も及ばずやられた!と思ったが、これはポスト。しかし、はね返ったボールは内側に転がり、その先には鈴木達也。しっかりと抑えた速いシュートで必死に戻る哲也とDFを抜き、劣勢のレイソルに先制点が生まれた。
*アンラッキーと言えばアンラッキー。ただ、運がないからやられたかと言えばそうでもない。試合通じてフランサに対してはかなり厳しいプレッシャーを掛けていたけれど、このシーンだけは警戒を解いてしまい、彼にファンタジーを表現出来る余裕を与えてしまった。。未だ残る低迷の残り香、一瞬の集中力の途切れ。この辺は依然として解決しなければならない課題。

しかし、失点後もFマリノスのハイペースなアグレッシブなプレーは衰えず。功治が中心なのは変わらないモノの(山根[時折アルセウ]のマークもモノともせず)、幸宏は積極的にボールを引き出してはシンプルなパス&ムーブで展開を動かし、吉田も流動的なポジショニングやスペースを狙うフリーランなどをしながら主体的にボールを引き出そうとし、W田中なサイドバックは高い位置に進出しどんどんと攻撃に絡みと、これまでの閉塞感が嘘のようなスムーズな攻撃を展開。特に裕介はサイドライン際でのキープにインサイドに切れ込み(逆オーバーラップ)、相手をあざ笑うテクニカルなドリブルを絡めて決定機に絡む(シュート枠外!痛い!惜しかったけど……)など、非常にダイナミズムを溢れるプレーを披露。流れは抜群に良く、レイソルには切り替えの速さが活きる形のカウンターぐらいでしか攻撃機会を与えない。同点弾も時間の問題と思わせる中で、その待望の同点弾が生まれた(かに思われた)。

開始からずっと続いていた執念を感じるフォアチェックが実る形で、相手のミスを誘ったFマリノス。南に対して坂田がプレッシャーを掛けると、前にいた近藤へボールを避ける。ここでマリノスのプレスはしっかり連動し、近藤に対してオーシがからみつく。近藤はそのプレッシャーに気圧されるようにシャツを引っ張られて倒れながら(ポイント)もう一度南へ戻す。ここで坂田がこのボールを浚うと、超絶得点機。南は必死に飛び出してシュートコースを塞ぐことで1vs1の大ピンチを凌ぐが、坂田はこのこぼれを自らフォローすると中へクロス、ゴール前に飛び込んだオーシへは合わなかったが、ゴール前に詰めていた吉田がエンドライン際で流れたボールを拾い、一拍のキープの後グラウンダーの折り返し!これが後ろから押し上げてきた功治に渡り、相変わらず素晴らしいファーストタッチでボールを収め、アウトサイドでゴール左上隅に突き刺す!2階席では配られた風船が割れる炸裂音が響き、スタジアムの歓声に包まれる。選手達も功治に駆け寄り歓喜の輪が拡がる。しかし、大きな歓喜の周囲での不穏な動き、副審の旗が揚がっており、それをレイソルの選手がアピール。主審との協議の結果、このゴールはノーゴールに。Fマリノスの選手達はこの判定に激怒し、抗議を続けるも結局覆ることはなく、同点ゴールは水泡に帰した。スタジアムは大ブーイングに包まれる。
結果としてはオーシの近藤に対するアプローチの際、シャツを引っ張ったことがファールとの判定。映像で見ると確かにファールを取られてもおかしくないのかも。しかし、審判団の不明瞭な判断のせいで、騒ぎは大きくなり、この後のゲームに大きく影響を与え、ゲームをねじ曲げた。

これでFマリノスの選手達はメンタルバランスを失う、そう、怒りの収まらない観客のように。実効力を伴っていたコンビネーションを核にした勢いある攻撃が、無謀なリスクチャレンジ、狙いと精度を欠いた質の低いロングボールを多用した雑な攻撃構築に変質。結局怒りにまかせた感情的なプレーは当然の事ながら実らず、前半は0-1で折り返す。
*これに関してはきっちりと書いておく。チームもスタンドも自我を失った時間帯であり、追いつくための時間を無駄に過ごした。若さが出たと言ったらそれまでだけど、感情を高ぶらせたら点が獲れるのかと言ったらそうじゃないでしょ、と。納得出来ていなかったから切り替えるのは難しかったにしても、いい流れでプレー出来ていたのだから、感情の高ぶりとプレーの質は切り離して欲しかった。正直あのリスクの冒し方、バランスの崩し方はゴールを生むよりも失点を生む可能性の方が高かった。ましてや前半、時間はあった、暑くなるなとは言わない、でも自我を失っては勝てるモノも勝てなくなる。僕はこの時間のプレーは全くと言っていい程評価しない。

ハーフタイム時にペースを上げてアップする狩野の姿があり、お決まりの交代がこのタイミングで行われる。吉田→狩野。しかし、ネガティブではない。覚醒しかけている狩野は、ファンタジックかつ殻を破るようなアグレッシブなプレーでスタジアムを魅了。ピッチの状況を良く捉えている視野の広さ、アイデア溢れる繊細なタッチ、そして落ち着いたプレーで攻撃のタクトを華麗に振るう。もちろん、ゲームとしては前半と同様にアグレッシブなプレーを続けるFマリノスのペース。しかし、美しい攻撃とは裏腹になかなかシュートチャンスを作り出すことは出来ず、レイソルのディフェンスを破れない。

時間が進む中でFマリノスの選手達にも疲労の色が、するとベンチもすかさず動いて幸宏→乾にスイッチ。このハイテンションなゲームに乗れるか心配になったが、彼はこの難しいゲームに順応。ディフェンスはしっかりと戻り、冷静に流れを読んでインターセプトするシーンや必死に絡みついて突っつくシーンなど生み、ボールを持てば抜群の周辺察知からのターンで前を向き、突破を掛けてチームの攻撃を加速させてと、攻守に実効力を伴うプレーを披露。しかし、ダイレクトで中央で崩しきろうとするプレーも、サイドアタックも、最後の所でミスが出たり、精度が伴わないこともあって、レイソルのディフェンスをやはり破れない。ラストカードとして切られたマイクも起爆剤にならず。

そして、これだけの好プレーを続けていたFマリノスに待っていたのは残酷な最後だった。残り時間も数分、前掛かりになって攻め立てる中で、交代で入っていたドゥンビアにスローインからサイドをごりごりと突破されると、グラウンダーで折り返されて最後はフリーのユキヒコに押し込まれる……何度もFマリノスをロスタイムで救ってきた男にとどめを支える形でこのゲームは幕を閉じた。

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勝負の綾

冷静に考えれば、決め手を欠いた、と言うことになるのだろう。相手にプレーをさせなかった、ファンタジックなプレーがあった、実効力も伴っていた、しかし、ゴールネットを揺らせなかった。クロスの精度、ダイレクトプレーの最後の部分の質、フィニッシュの精度、こういう部分を欠いた事も又事実。抜群の崩しを活かせなかったことが大きく響いた。

対するレイソルは、流れの良さを感じさせる効率の良さで2得点。ただ、何よりも苦しい時間が90分ほとんど続いた中で、集中力を最後まで保ち、破綻せずに凌ぎきったことが大きかった。外堀をかなり崩されていたシーンもあったが、南・古賀を中心にゴールに鍵を掛けた事で、最後の砦の崩落を阻止。決して満足行く内容じゃないにしても、このチームが勝てるチームであり、この快進撃がフロックではないと言うことを示した一戦だったのかも知れない。

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試合直後に思った感想として、相手を内容的に上回っていながら勝てない歯がゆさ、やるせなさを感じ、今までFマリノスに負けてきた相手はこんな事を感じていたのかなー、なんてことが頭をよぎった。そんな感想を抱けるぐらいこの日のFマリノスは、現在好調で飛ぶ鳥を落とす勢いを持つレイソルを圧倒するプレーを見せてくれた。それだけにこの敗北は非常に歯がゆかった。

しかし、結果云々は置いておいて、このゲームに、希望、そして未来が見えた。勇気あるライン設定と高い位置からの執念を感じさせるプレッシングが相手のフットボールを根こそぎ壊し、攻めに移れば選手一人一人がアイデアを持ち、先を見据えてアグレッシブに動くこと次の選択肢を作る。恐れることなく積極的なプレーを続けた事には大きな価値があると思う。

正直、選手達が魅せる好プレーに魅せられて、ビハインドの状況でも僕は笑顔を隠しきれなかった。期待の狩野や乾の未来ある選手達が能力を発揮出来るようになったこと、守備面でに不安を残したが幸宏と裕介がゲームに乗って自分のプレーを出来ていたこと、河合には厳しいかと思われたボランチのポジションも彼らしい努力で少しずつフィットし上達していく過程を見れていること、もちろん他の選手達のプレーも気になる点はあれど素晴らしかった。頑張り含めて花丸を上げたくなる、そんな気持ちで一杯だった。

ただ、そんなゲームしても、勝てなかった事実が残る。そんな時にはサッカーの神様を恨みたくなるような気持ちになってしまうけど、逆にこれはサッカーの神様からのメッセージなのかなーと。確かに素晴らしかった、とても良くなった、でもこれで満足してちゃいけないよ、何が足りないのかを考え、次は勝てるチームになりなさいよ、満足してしまっては先がない、だからこそもっと上を目指しなさいよ、とね。

まだまだ改善すべき点はある。更なるチームタスクの熟成、念頭に置くべきプレーの目的、一つ一つのプレーの精度…、数えればきりがない。だからこそ、今は歯がゆいけれど、今度こそ全ての伴った勝利が得るために、このメッセージを真摯に捉えて更なる向上を願いたい。

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*結構長く書いちゃったので(いつもとか言わない)、具体的には少しだけ。まず、チームタスクの熟成だけど、特にプレッシング。今は全ての所でトップギアなので、それが意思統一に繋がっているけれど、それだけじゃなくて、時間帯や状況によっては柔軟な対応も組み入れて欲しいし、そういう状況下でも意思統一が出来るようになって欲しいかな。これから暑くなるし、コンディション的に厳しいゲームもあるはず。そうなった時にそれでも機能する守備の構築というのは必要なんじゃないかなと

*で、プレーの目的。特に後半、テクニカルな選手が揃い、ダイレクトプレーを絡めた中央突破をかなりしつこくやっていたけど、小難しくやりすぎた感があった。確かに引いた相手に対して愚直な攻撃は効果が薄いけれど、チームとして美しく崩しきるも又目的ではないはず。積極的なアイデアの発露は個人的にとても嬉しいけど、その主たる目的はゴールな訳だから、そういう部分は見失わないで欲しい。美しい攻撃よりも怖い攻撃を。

*そして、精度、そして質という部分。全般的なグループとしての質は高かったと思うけれど、最後の点に繋げる部分の個の質は余り高くなかった。決定力不足や技術不足という簡単な言葉で片づける事も出来るのだけど、個人的に思うのは一番精度を必要とする場面での繊細な意識というのが足りないのかなと。シュートに繋げるラストパスの所でより高い集中力を持ってパスを出す、ボールを止める、シュートを打つ、そういう意識も又大切なのかなと。ともすれば慎重になりすぎてしまう可能性もあるけれど、それぐらい意識を裂いてもいいところ。個人的に、そんな勝負所で質の高いプレーが出来るか出来ないかが、単なるグッドプレーヤーと特別な選手を分ける部分だと思う。良い選手で終わらず、一流の選手となるために、最後の部分の質の向上を強く意識して欲しいなと。走る、頑張るだけが是ではない。

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しかし、負けたゲームなのに希望を感じられるゲームというのも久々だなぁ……。この方向性を突き詰めていけば、見に来た観客の心を掴み、尚かつ結果の残せるチームになれるとすら思えたもの。そして、この先も不安よりも期待、危機感よりも安堵があったから。ま、色々とピッチから伝わるモノがあったゲームでした。とにもかくにも次に期待。きっと大丈夫、うん。ということでここまで。

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*レイソルのこと?大したことないね、と強がってみる。ま、このゲームはマリが良すぎたこともあって、レイソルの良さは見られなかったから、評価は出来ないかな。ただ、個人の良さは断片的に見れた。好調を支える魔法使いフランサのエスプリを感じる技術の質(彼が本来すべき仕事は出来ていなかったけど、一瞬の所で質の高いプレーをしてゴールを引き出した訳だから、この辺が一流ですな)、"ミノルーニー"菅沼の曲線的なスピード(速いのは知ってたけど、速いだけじゃなくボールに対して回り込むような入り方を意識した走り方は巧。相手を惑わせ、尚かつ次のプレーに繋げやすいという利点がある。センスだろうね。グラの杉本なんかもこういうのがナチュラルに出来る。こういうのは小さいことだけど、次のプレーの精度にはね返ってきたりする。シーズン前の過小評価を恥じるばかり)、他にもプレッシングが評価される裏で堅実なディフェンス陣。上記の通り、フロックじゃない。でも、マリの方が良いサッカーしたんだもん(強がり)

*ユキヒコなんて嫌い、鈴木達也の恩知らず。すげー悔しいけど、こういうのってやっぱり熱いね。因縁とかもっと増えるとJリーグももっと盛り上がる。何となくやられ役が多いのが気になるけど。でもちょっとだけ、ユキヒコは復活ゴールおめ、鈴木達也はJ1初ゴールおめ(やっぱりきぃーってなりそうになるが)

ごめんなさい(BOMBER22 .com/Yuji Message)

*佑二、謝る必要なんてこれっぽっちもないよ、胸張ってくれ。良いプレーしたんだから、あれだけ気迫を前面に押し出してプレーしてくれたんだから、見ているこっちにはちゃんと伝わったよ。だから謝らないで。

笛で壊された試合[横浜Fマリノス×柏レイソル](footmania)

*審判問題に関しては、こちらがいいかな。大事な問題なんだけど、僕は糞レフェリングより、選手のことを書きたかったんで。

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April 07, 2007

Passage point,Turning point@BeijingOlympic 2008 A.Qualify 2nd Round vs シリア 

*ものすごーく遅いですが、スルーしたくないのでやっちゃいます。

うん、変わった。うん、目覚めた。このゲームはきっとターニングポイントになる。3試合目だけど、ここがスタートライン。

Beijing Olympic 2008 Asian Qualify 2nd Round

Japan 3-0 Syria @ National Stadium,TOKYO
Japan:16'A.Ienaga 24'&71'S.Hirayama

sports navi

U-22日本代表スタメン:GK西川周作"帰ってきた守護神"、DF青山直晃、伊野波雅彦、水本裕貴"先駆者として"、MF本田拓也"汚名返上"、梶山陽平(→87'上田康太)、水野晃樹、本田圭佑"乗れないエゴイスト"、家長昭博"クラック!"、FW李忠成(→63'カレン・ロバート)、平山相太"エースってやつ"

うららかな春の陽気のおかげか、伝えられたような閑古鳥の鳴く寂しい雰囲気とはならなかった国立競技場。2次予選最大の山場となるシリア(ワールドユースベスト8と言う実績を持っている年代)との対戦に、不安と期待が入り交じる。

そんな中でのスタメン。マレーシア戦でのふがいないゲームの後と言うこともあり、大幅な変更も示唆されていたが、基本的にコアメンバーは変わらない。ただ、ゴールマウスにこの世代最高のGKと言っても過言ではない西川が戻ったこと、チームの秩序を担うプリメイロボランチを青山敏広から本田拓也、そしてこれまでの1トップ2シャドーという形を崩し、天才ドリブラー家長にトップ下で最大限の自由を与え、前は李と平山の2トップするなど、各所に変更点を伴った。

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試合展開

立ち上がり、アウェーのシリアがスピーディな流れから右サイドの強烈なスピードを持つ選手を中心に攻めたて、日本はその勢いに押される。何とか相手の攻撃を御しながら、相手の形にアジャストしたかったが、相手のアタッカーの実効力に引っ張られる形で中盤でのバランスが崩れ、中が空くようなシーンが散見。少々劣勢の立ち上がりの中で続けざまのセットプレーの流れ、セカンドプレーからアーリー気味にグラウンダーのボールを流し込まれると、水本が振り切られる形でゴールを奪われるという悪癖が露呈。しかし、このプレーはファールで日本は救われる。

ファールとなったから良かったとは言え、微妙な判定。点にならなかったから良かったけれど、完全に虚を突かれて振り切られたことは反省すべき。こういう意識ではセットプレーの失点は減らない。

しかし、日本も攻撃面ではイメージを感じるプレーの連鎖から質を感じる攻撃を見せる。早くボールを動かす意識を持ち、大きなサイドチェンジ、ダイレクトでの裁き、ミドルシュート、前線への飛び出し含めた流動的な動きと、緩めのシリアディフェンスを揺さぶっていく。ゲーム展開として攻めている方が強いと感じさせる中で、ゲームを動かしたのは天才の一発。

水野が右サイドでボールを引き出すと、彼のキープに反応してオーバーラップを掛けた選手、そして逆サイドフリーとなった家長という選択肢の中で、大きなサイドチェンジを選択。これが家長に収まると今度は左サイド本田がサイドを駆け上がる。しかし、サイドを使わず家長は中に切れ込み、そのまま右足一発!これがすり抜けるように人垣を抜け、右上隅決まった!!!利き足ではない右足から放たれたミドルはもう脱帽。自由に動きゲームを動かし続けた彼が点を獲るというのはチームにとっても大きいゴール。
シュートは言うまでもなく素晴らしいんだけど、そのゴールに繋がるプロセスも素晴らしかった。水野が持った時のオーバーラップ、家長が持った時のオーバーラップ。これらのデコイとなるランニングが複数の選択肢を生み、相手に狙いを絞らせない事に繋がり、そして質の高いプレーを影でアシストした。技術を活かすデコイラン、非常に良いプレーだった。巧です←使ってみたかった

このスーパーゴールで風は日本に吹いた。バランスの悪かったディフェンスは、本田拓也が好ポジショニングと激しいボールサイドへのアプローチで次々とボールを刈り、早いタイミングでアタッカーにボールが渡ってはシリアディフェンスを脅かす。そして勢いそのまま、右サイドで得たFKを水野→平山でホットライン開通。チャンスを生かしてセットで加点、これまでにない順調なゲーム展開に持ち込んだ。前半は2-0で折り返す。
このセットも本線のプレー(水野の糸を引くようなアウトスイングのキック、そしてしっかりと押し込んだ平山のストライカーとしての仕事ぶり羽茂論素晴らしかった)を呼び込むプレーがあった。その立役者が李。彼が引き気味のポジションからスピードに乗ってボールに合わせるアクションをしたことで、自らはマーカーを振り切り、平山のマークを釣った。李に釣られたことで平山はエアポケットの中でフリーとなり、彼には自分のシュートを打てる状況が作られた。当たり前のプレーだけど、これをやり続けるのはとても良いことだった)

後半立ち上がりこそ、巻き直してきたシリアの攻勢に合うモノの西川中心にしっかりとストップ。逆に攻撃に出れば、シリアの緩いプレッシャーは日本の勢いを削ぐには至らず、水本が機を見てオーバーラップを仕掛けたり、波状攻撃から家長のループ、平山の強烈なシュートと惜しいチャンスを作る。追加点が取れそうで取れない日本は李に代えカレンを投入、するとカレンの良い仕事が3点目を生む。

中央梶山が鋭い楔を打ち込むと、カレンがダイレクトで平山へ流す。スペースに出たボールに平山が反応し、ディフェンスと競り合いながら抜け出すと、飛び出してきたGK、そしてDFの状況を冷静に判断して空いたニアサイドにびしっと決めて3点目。相手のGKがDFのプレーを判断しきれなかった甘さはあったモノの(ディフェンスはファーを切っていたのに、ニアにシュートが飛ぶのを予測していなかった。この辺はシリアに秩序がなかったと言えるか)、平山はエースとしての重責を果たす2ゴール。カレンのエスプリの効いたプレーも素晴らしかった。

この後、交代で出場した枝村が彼らしい飛び出しを見せたり、カレンもノーゴール記録を払拭しようと積極的にゴールを狙うなど、最後までペースは明け渡さず。超絶得点機を不意にするなど、完全に叩きのめすには至らなかったが、2次予選最大のライバルと見られていたシリアに力の差を見せつけた。

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勝負の綾

立ち上がり、あのシリアのゴールが認められていたら、焦りや危機感によりメンタルバランスを崩し、ゲームが変質した可能性はある。しかし、力的には上回る日本がしっかりと自分たちの力を発揮出来ていたことを考えれば、やはりこの勝敗は動かなかったのではないかという気がしてならない。

元々、個々のスキルや武器は一級品。それを発揮出来る術が見いだせれば、アジアレベルであればどのチームでも倒せるだけの(圧倒するとまでは言わないが)力を持つチーム。ましてや、相手はコンディション的に万全とは言えず、ディフェンスに置いても秩序もなく、「攻めるだけ」のチームだった。となれば、日本の勝ちは必然だったと思う。

*反町監督も会見の冒頭で言っているように、シリアのコンディションが悪かったという要素も確かにあると思う。アプローチもおざなりで、ボールを奪うという意思を感じないような無気力なディフェンスには、そういった要素が表現されていたかも知れない。そう考えると、会見での「評価しづらいゲーム」という評価にも合点が出来る。これからプレーを制限してくる相手に対して、どのようにプレー出来るのかというのがチームとして取り組んでいくべき課題であり、評価のポイントなのかも知れない。

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とにもかくにも、ようやくこの世代が誇るタレント達がその持つべき力の一端を見せ始めたことを何よりも喜びたいですな。相手が自由にやらせてくれたとはいえ、質の高いプレー、可能性を感じるプレーを各所に表現出来た訳で、それは確かな前進といえるものだったと思う。

空いてくる両サイドを大きな展開で利用する。平山と李が互いに意識し合うことで常に二つの選択肢を作る。機を見て後ろからも飛び出してくる。多くの選択肢と個々の技術力、こういう要素を揃えれば、日本の攻撃は可能性はどんどん高まる。そういう部分が表現されたのはとても喜ばしいこと。で、攻守の媒介となることで攻撃を流し、ボールサイドに寄り局面的に数的優位を作り、持ち得る才覚を存分に発揮する形で局面打開をしたりと、自由を与えられた事で絶大な存在感を示した家長の仕事ぶりは特筆すべきモノ。もちろんこれがファイナルアンサーではないにしても、一つの答えが見つかったことはこのチームにとっては福音となるのではないかなと。

ただ、課題もまだまだ残っている。持ち越しとなった相手によってばらついてしまう「メンタル」、守備スタイル的に相手の出方に合わせなければならない「アジャスト」、主導権を握り返すための具体的な「ディティール」、こういう曖昧な要素は日本の足を掬う可能性を秘めている。特にこのゲームでも露呈したけれど、立ち上がりマンマーキングをする上で相手にあわせて自分たちがアジャストするのに時間が掛かってしまうという要素は、これからを考えると落とし穴となり得る構造的な弱点。シビアなゲームになればなるほど、この隙が自分たちの首を絞めることに繋がりかねない。選手達の判断力、適応力という部分に掛かってくるけれど、試合経験を積み、迅速にアジャストして、安定した守備に移れるようになる必要性があるのかなと。

ま、とにもかくにも、このゲームの最大の感想は「安堵感」。メンタルが原因とはいえ、ああいうプレーを続けていたから、心配は心配だったしね。じゃ、気になった選手の個人評を。

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・まずはやっぱり家長、だね。かなり広範囲に動き回ってボールを引き出し、前を向いてボールを持つことで周囲の動き出しを引き出し、自らも突破を図って局面打開をはかりと、攻撃の波は彼を中心に引き起こされた。チームとしての狙いと彼のプレーディティールが一致したかというと必ずしもそうではないと思うのだけど(前方向にベクトルを向ける傾向にあるこのチームのサッカーと、かなり自由に動いてプレーを組み立てた家長のプレーは反町監督の目にはどう映ったのかな。俊輔のプレーに対して嫌悪感(ポーズかも知れないけど)を示したオシムたんのことを考えても、何となく評価が高いとは言えない気がする)、質の高い技術やセンスはこの世代でも最高峰であり、彼が実力を発揮すればこれだけのプラスをチームに還元出来ると言うことが証明された事も又事実。それをチームに組み込めるとしたらそれも又マイナスではないと思う。

・で、この試合で良かったなぁと思ったのが、水本と本田拓也。水本は守備では少々苦労してた感もあるけど、守→攻という部分での切り替えは先駆者のモノだった。本田拓に関しては、これまで走り回るだけでポイントを抑え切れていない感じがあったのだけど、この試合はハードな局面でのプレーと展開への読みを伴うポジショニングの良さが非常に目に付いた。起点がある程度絞られていたと言えるのだろうけど、あそこでカウンターの芽を摘む行為はとても意味のあること。攻め上がる選手達に勇気と安心感を与えていた。技術もアイデアも秘めているのかな、大学でどんなプレーをしてるんだろ。

・気に掛かるのは本田圭佑。どうもゲームの波に乗りきれない。確かにこのチームにおいて課されるオーダーは多い。そういう部分では頑張っていると思う。ただ、自らのプレーリズムを前に押し出す余り周囲との速度の誤差が生まれやすく、かといってそのエゴイスティックなプレーセレクトが何かを生んでいる訳でもない。彼のプレースタイルを考えればフリーになって、質の高いキックを蹴れる状況を作ることにプライオリティを置くべき。三ツ沢での横浜FC戦でもそうだったから、メンタル的にちょっと天狗か?

・あとは・・平山と李ね。凄い良かったと思う。平山は元々優れたフィニッシャーであり、シューターだと思うのだけど、モダンフットボールの中で必須要素となるチームでの基本ワークには問題があり、そういう部分に忙殺される傾向が強かった。ただ、この日は李と縦の関係で距離感を保ちながら、仕事を分けたことで平山自身ゴールを獲る仕事にある程度比重を置けるようになったことが結果に繋がっているかなと。コンディションが良かったこともあって、動きの幅が大きく、積極的なプレー(へたっぴなドリブルとか)も見られただけに、この調子を維持して欲しいところ(リーグでもゴール欲しいね)李の存在は思った以上に大きいのかも知れない。カレンも頑張ってたけどね。

・ライフワークとなりつつある梶山観察。これまで彼がプレーのリズムを握る感が強かったけど、攻撃のタクトを家長に預けたことでボールタッチは減ったかな。ただ、そこで消えてしまうのではなく、最前線を常に見据えながら受け手として良いプレーをしていたことに成長の跡を感じる。ま、物足りないっちゃ物足りない気もするけど。(こういう形で使うなら彼を使う必要があるかというと微妙)

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ということでここまでかな。4/18のシリアとのアウェーゲームがちょっと楽しみになってきたよ。経験を積むにはとても良い舞台だと思うし、シリアも本来はもう少し強いはず。最終予選を見据えて糧にしたいゲームだね。ま、とにもかくにも最初の通過点は越えた、これで先に進めるね。良かった良かった(結構本気で心配してた)ということでここまで。

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*だいぶ延び延びですいません。今更感溢れすぎれ。でも良いゲームだったから、どうしてもやりたかったんです……

*しかし、このゲームで多少反さんの首筋は保護されたかな。こういうゲームさえしていればオシムたんにかみつけないから、その代役と言わんばかりに反さんにかみつく人たちを黙らせることが出来るんじゃないかな。でも、一つだけお願い。裕介と狩野見てくれよー、凄い良いんだよ。かなり出来る子なんだよー。今は連戦だから連れて行かれると困るけど、やっぱり彼らにも質の高い経験を積ませてやりたいんだよー(超個人的願望)

*しかし、今週は厳しかったなぁ……でも、今日明日は楽しむよ!今日はトップ、明日はユース、溜め込んだUCLも消化して、他のJの試合も見て……うわ、サカヲタ……、悪かったな!

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April 05, 2007

予感を、実感に@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Fマリノス vs エスパルス

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見に行けませんでしたよ、えぇ。

そんな時にチームは好パフォーマンス継続で快勝、功治のキレっぷり、坂田の再覚醒、狩野のファンタジアを見逃したとなっちゃ、仕方ないとは言え後悔の嵐です。

でもいいんだ、マリが勝ったから。僕が見れてなくても、うん、いいんだ。淡い手応えをよりはっきりしたモノにしていくような、予感が実感に変換されていくようなゲームだったみたいだし。連戦でコンディション的に難しくなるから、パフォーマンスを維持出来るか分からないけど、楽しみは土曜日に取っておくよ。

2007 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Day3

Fマリノス 2-0 エスパルス @ 三ツ沢公園球技場「予感を、実感に」
F.Marinos:6'山瀬功治 58'坂田大輔

F.Marinos Official/S-Pulse Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨"風邪は引かないように"、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介、MF吉田孝行(→46'狩野健太"覚醒本格化")、河合竜二、山瀬功治"神様が味方するのは、頑張ってるから"、山瀬幸宏、FW坂田大輔"らしさ、復活"(→82'清水範久)、大島秀夫(→89'ハーフナー・マイク)

エスパルススタメン:GK西部洋平、DF市川大祐、青山直晃、平岡康裕、山西尊裕(→68'児玉新)、MF兵働昭弘、伊東輝悦、高木純平(→23'平松康平)、杉山浩太(→68'西澤明訓)、FW矢島卓郎、チョ・ジェジン

でも、やっぱり見たかったなぁ……。

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April 03, 2007

精一杯の見返り@J1 第4節 サンフレッチェ vs Fマリノス

きっと、今の精一杯というプレーだったと思う。戦術的に見たらまだまだと言う感じだし、これを毎試合続けられるか?と問われると、首をひねる部分もある。でも、精一杯やったからこその結果、うん、価値がある。

2007 J.League Divison1 第4節

サンフレッチェ 1-3 Fマリノス @ 広島ビッグアーチ「精一杯の見返り」
Sanfrecce:9'ウェズレイ F.Marinos 10'&51'大島秀夫 46'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨"まぐれだと思ってごめん"、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介"代表の洗礼"、MF吉田孝行(→46'狩野健太"君は出来る子")、河合竜二、山瀬功治"神と呼ばせて下さい"、山瀬幸宏"ここから"、FW坂田大輔(→87'乾貴士)、大島秀夫"乗ってキター"(→81'ハーフナー・マイク"惜しい!次こそ!")

サンフレッチェスタメン:GK下田崇、DF森崎和幸、戸田和幸、盛田剛平(→65'平繁龍一)、MF青山敏弘、駒野友一"苦いゆりかご"、服部公太、森崎浩司、柏木陽介、FWウェズレイ"偉大なる100ゴール"、佐藤寿人

代表での中断を経てのリーグ戦、どちらもリーグ、ナビと結果が出ていないだけに浮上のきっかけが欲しい。ただ、複雑な感情も入り交じる今日この頃……。

そんな中でのスタメン、サンフレッチェは不調でもごちゃごちゃ弄らず、昨シーズンから続けてきたスタイルも、メンバーも継続という形。2トップには昨シーズンこの地でちんちんにされた偉大なるお犬様と寿人の2トップ。対するFマリノスは、カオスの状況の中で昨シーズン終盤のスタイルにも似た4-4-2に回帰、W田中を両サイドバックに、中盤は右から吉田、河合、功治、幸宏で守備時はフラット、攻撃時は河合を残すような構成、2トップはオーシと坂田。ナビで結果を残した2トップには大きな期待が掛かる。

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試合展開

高い位置からの激しいアプローチ、速いテンポでボールを動かすイメージと、これまでに比べてスムーズになった感じを受けた立ち上がり。押し込んでサイドから攻める形でマリがリズムを握ったように見えたが、前掛かりの中で無為にボールを失って速攻を受けるというデジャブのような形から見事に先制点を奪われる。

ロストからウェズレイのキープを絡めて素早くゴール前まで持ち込まれると、柏木が右サイドからインスイングのボールをファーへ飛ばす。これに反応したのが佐藤寿人、ファーからうまく入り込んでDFとGKの間でヘッドで折り返し、最後は起点となったウェズレイがフリーできっちり押し込んで、あっさりと先制点。カウンターとはいえきっちりバックラインに人数を残しておきながら、首を振られる形で揺さぶられてあっさりと破綻してしまった。ただ、サンフレのカウンターからアタッキングサードの崩しは見事。ウェズレイのタイミングを見越した入り方は巧、これのおかげで佑二が掴みきれなかった。ウェズレイはJ通算100ゴール。

しかし、Fマリノスは見事なビハインドメンタリティを見せて、一瞬にして元に戻す。左で作って右に展開すると、大きなスペースで隼磨がフリーに。この状態から隼磨は高い弾道のアーリークロス、ファーでフリーとなっていたオーシがしっかりとヘッドでニアに押し込んでゴール!相手のマーキングが緩すぎたとはいえ、チームが標榜しているサイドアタックにおいて、隼磨が(まぐれとはいえ)精度の高いクロスを供給し、オーシがストライカーとして仕事をしたことは大きな意味があるか。オーシは今シーズンリーグ戦初ゴール。

このままの勢いで一気にひっくり返したかったが、それは現状のチーム状態が許さない。サンフレのチームとして取り組んでいるポゼッションが徐々にマリノスのプレッシングを御し始めると、ラインを下げゾーンを組んで対応しようとするシーンが目立ち始め、自ずとボールを奪う位置も低くなる。すると、低い位置から攻撃はまだまだ詰め切れていないので、選手間の距離が開いてなかなかボールを繋げず、スムーズに攻撃に移れない。押し込まれる展開が続き、ウイングバックへの対応が不明瞭だったこともあり、このズレがサイドで主導権を奪われる要因となっていたか。相手に完全にペースを奪われたまま取り返すことが出来ず、前半を折り返す。

ハーフタイムのタイミングで、何かアクシデントがあったのか吉田に代えて狩野を投入。すると、この采配が当たる。狩野は相手のプレスをうまくいなしながら、スペースを見つけて動くプレーヤーを捉えて効果的なポイントにパスを供給、彼を起点に攻撃が流れる。彼のプレーでリズムを引き寄せると、一気呵成にゴールを奪う。狩野のサイドチェンジから左サイドの崩しが始まり、裕介が局面打開してグラウンダーの折り返しを坂田へ。坂田はそのままシュートに持ち込むがこれはブロック、しかしこのこぼれを自ら拾うと、シュートを警戒したディフェンスの裏をかき、フリーで飛び出してきた功治へラストパス!功治はこれをしっかりと収めてニアに決めて逆転!狩野の意欲的なチャレンジ意識を感じるパスから始まり、裕介の衰えない積極性、坂田が冷静に周辺を捉えたラストパスと良いプレーが繋がってのゴール、チームがうまく回り出した感を受けた。功治はさすが、ファーストタッチきっちり、冷静。

チームとしても大きな変化が生まれていた。低くなりがちだったラインを勇気を持ってぐっと押し上げ、全体の距離をコンパクトに、そして高い位置から強めにアプローチを掛けるという事をもう一度やり直したことで、ボールを奪う位置が高くなり、攻撃への移行に無理がなくなったと言えるか。そんなこんなで好転したチーム状況が追加点を生む。右サイド狩野がするするっと抜け出すと、ふわっとしたクロスを中に供給。精度のあるボールに対してオーシは相手ディフェンスに寄せられながらも首を振るようなコースを狙うヘッド!シュートは強いモノではなかったが、抜群のコースに飛んだことで名手下田も及ばず。オーシの真骨頂とも言えるゴールで追加点!オーシのボックスストライカーっぷり、狩野の昨シーズン後半に感じさせたブレイクの予感の再来、こういうモノを感じさせるゴールは先を感じさせた。

この後も、積極的なプレッシングは継続。時折大きなサイドチェンジなど、うまくボールを動かされてフリーマンが生まれるモノの、そこは体を張ったディフェンスで凌ぎ、2点差を守り続ける。時間が少なくなるとマイク、乾をトップの二人に代えて次々と投入。少ない時間ながら、マイクにはリーグ初ゴールのチャンスが生まれそうになり(良いファーストタッチから冷静なプレーだったんだけどね)、乾も本職ではないポジションながらカウンターの起点となりそうなプレーを作るなど、実りある数分に。結局ゲームはこのまま動かず1-3、いつ以来か思い出せないぐらいの逆転勝利で今シーズン2勝目を飾った。

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勝負の綾

一つは波をモノに出来たか、出来なかったかの差。前半の中盤から、駒野・服部公太が自由にボールを受けられる状況を大きなサイドチェンジで使い、バイタルではウェズレイが効果的なプレーを見せと、完全に主導権を持ってプレー出来ていたサンフレだったが、そこで勝ち越し点を奪えなかったのに対し、後半に入ってねじを巻き直したようにパフォーマンスを上げたFマリノスは流れに乗って2得点、ゲームの内容としてはFマリノスが優れていたとは言い難いだけに(サンフレの方がチームの熟成度は高く、チームとしての芯を感じるプレーは多かった)、その流れに乗れたか乗れなかったかと言うのが一つの要因か。

Fマリノスにとっては、なんと言ってもオーシの同点ゴール。チームの調子は悪く、先制点献上で戦意が落ちてもおかしくないところでの同点ゴールはチームに勇気を与えるモノだった。それと、言いたくないけど采配。悪化していたチームディフェンスの修正(プッシュアップ、アプローチの再確認)、状況を見て的確にボールを繋げる狩野の投入、これが嵌り、後半立て直しに繋がったことは評価せざるを得ない(いやいや)

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ま、何よりも勝ったことが嬉しいですよ、しかも逆転勝利!気持ちいいー!
早野氏解任とか頭になかったよ、試合中は。

好転に繋がった理由としては、一つはチームとしての共通意識が生まれて、選手達が同じ方向を向いてゲームが出来るようになったことが大きいかな。タクティクスとして機能しているかどうかは正直微妙だけど、プレスを掛ける時は掛ける、下がる時は下がる、そういう部分での意識の齟齬というのはなかったと思うし、攻撃面でもひとつのプレーに対して様子見せずに次を見てプレー出来るようになったことで、攻撃に少し「流れ」が出来たシーンが見えた。

そしてもう一つは選手達の動きが活性化し、全体的に運動量が増えたこと。前からのプレスにしても、スペースでボールを引き出す動きにしても、大宮戦に比べると格段の差。組織として微妙なんだけど、その拙さを選手達が必死に走ることで補ったと言える。功治が守備時は河合と同じラインまで下がって組織を担う一員としてプレーし、攻撃時は媒介となるようにプレーに絡んでいったのをずっと繰り返していたのを代表に、トップの二人は相手の特徴でもあるビルドアップに対していなされてもアプローチに行っていたし(オーシは危ないと思った時に自陣ゴール前まで下がったりしてとよく頑張ってた)、吉田や幸宏、狩野もへばってサボると言うことはなかったと思う。人海戦術的といったら失礼だけど、選手達が精一杯動いたことで、チームの熟成度の差を埋めたと言うことが言えるのかも知れない。

とは言っても、これを毎試合出来るかと言ったら出来ないと思う。どんどん暑くなってくるし、連戦も続く。そのためにも選手達のファイトオーバーや人海戦術に頼るのではなく、少しずつでも戦術の整備をして、効率的に、機能的にプレー出来るようになっていかなければならないのかなと。プレスの掛け方(一つのファイトオーバー的アプローチアクションで奪うだけではなく、相手の次の選択肢を潰していく意識が欲しい。全体的にラインを高く保ってスペースを圧縮させることで機能していたけど、次を消すという作業が出来れば引いた位置からでも機能するようになる(はず)取り所を設定し、ファーストアプローチでパスコースを限定させ、次で取るという狙いを持つ、みたいな)、有機的にボールを繋ぐ術(低い位置からでも攻撃が出来るように。ポスト&サポートなのか、ビルドアップの質を高めてアウトサイドで起点を作るのかとか、共通意識が欲しい)、そしてプレーの連動とダイナミズム(メインパターンから派生する動きのバリエーションが共通意識となり得るかな。個人的には吉田と隼磨がスペースを相互利用したプレーや、狩野がサイドでのキープにオーバーラップした形、中央での細かいタッチでの繋ぎにあわせてダイナミズムを付随させたプレーが良かったと思う)などなど、やるべき事は沢山ある。浮かれている場合じゃないし、安心して一息つける程良い状態ではない。

とはいっても、嬉しいモノは嬉しいんだけどね(笑)じゃ、後は気になったこと。てゆうか、狩野!君は出来る子だと信じてたよ!もっと出来るぞー。

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*このシステムの欠点はセントラルに恐ろしい負担が掛かること。攻守に置いて肝となるポジションだから致し方ないにしても、功治がどんどん出ていって絡んでいかないと攻撃が回らない。ただ、守備でサボると河合一枚ではなかなか難しい。その辺で功治に大きな運動量を課し、負担が掛かってしまう。カバーも相対的な部分もあるから簡単には出来ない。そうなると、彼に負担を強いるしかなくなってしまう。彼を休ませるというのは決断を伴うけど、怪我をしてからでは遅い、ナビで休ませてあげて欲しい。

*幸宏ねー、頑張ったね。効果的なプレーはそんなに多くなかったけれど、守備はしっかりと意識してやっていたし、時折エスプリの効いた輝くプレーはやっぱり持ってるんだよねー。試合に慣れていけばもっと能力は発揮出来るだろうし、ここからだね

*裕介は攻撃面では相変わらず積極的。良い時の隼磨みたい、仕掛けて仕掛けて仕掛けて。運動量もあるし、正統派のサイドバック。ただ、これまで破綻の見られなかった守備で代表様にやられたね。幸宏が捕まえるのか、裕介が捕まえるのかはっきりしないところで駒野を浮かせてしまって、そこにウェズレイが絡んできてと、厳しい状況に追い込まれちゃった。まあ、良い経験。いつぞや失点シーンを振り返って「幸宏に求めれば良かった」みたいなニュアンスのことを言っていたけど、しっかりとコミュニケーションを取ること、そして安易に飛び込まずじっくり対応すること、頑張れ頑張れ。コミーも頑張れ

*吉田はハーフタイムでの交代になっちゃったけど、悪くはなかった。スペースに顔を出すし、自分では行けないけど周囲を活かす。周囲が動いていればこういうグループレーヤー(ハブプレーヤーの方が良いかな?)は存在感を出せるはず。周囲の選手次第の側面もあるけど、もっとコンディション整えて、幅広い動きをもっと見たい。

*狩野!狩野!良かった、凄い良かった。乾や幸宏の抜擢に刺激を受けていたのか、一時期の積極性がプレーに戻ってきた。技術の高さは誰もが認めるところだし、プレービジョンの広さは一級品。課題だったボールがないところでの積極性というのが、刺激によって活性化されたことで好パフォーマンスに繋がったかな。うんうん、いいよー。何度か書いてるけど、僕は狩野には特別な期待をしてます、ブレイクしろー!

*隼磨、ナーイスアシスト!まぐれな様な気がしなくもないけど、それはキニシナイ方向で。ま、それは置いておいても、久々にいい隼磨。積極的に上下動を繰り返して、攻撃に絡んでいく。吉田や狩野ともうまく連携が獲れていたし、少しずつ掴み始めてきたかな?守備も以前に比べたら安定してきたし(裕介と比べるとやっぱり隼磨は出来る子なんだなー。加地さんや駒野と比べると不安なんだけどさ)、隼磨代表呼べー!って言える日も近いかも知れん。

*オーシ、799と801ってwwwwゴールの運は巡ってきたけど、こういう運はまだかー。ま、2点獲ったから(笑)周囲が沢山動いてくれることで、自分の仕事が出来るようになった感。ボックスストライカーとしては一流、お膳立てさえしてあげれば獲れる選手なんだから。坂田にしても良いところを出せていたと思う。スペースでスピード活かしてボールを引き出し、オーシを意識して裏を狙う、そしてどう猛なアプローチ。もっと、したたかにラインの裏を狙って欲しい気持ちもあるけど、まあいいや、アシスト見事。

*佑二は失点反省。勇蔵は普通かな。哲也は青山のシュートを防いだのは値千金。ピッチが濡れてたのかぽろぽろやってたけど、失点しなかったからいいや。

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勝ち試合になるとなんだかんだいって長くなってしまう……。でもいいの、嬉しいから。エスパ戦は行けないけど、柏戦を楽しみに今週を生きることにします。いやー、勝つって本当に素晴らしいですね。ということでここまで。

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*次はオリンピック代表ね、何か思いっきりやる時期を間違えている気がするけど。

*横浜FCに負けた後胃痛に悩まされていたのだけど、心なしか少し良くなった気がする。ま、検査で何もないというのが分かっててそういう風に思いたくなるのはこじつけですな。

*4/3の15:00から4/4の15:00まで、ココログのメンテがありまして、コメントやTBを受け付けなくなってしまいます。出来ればコメントとかTBをしようと考えて下さる方は、この時間を外して頂ければと思います。

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April 01, 2007

続報。

伝わりづらい言葉に選手困惑、新コーチ四面楚歌[日産スポーツ]
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新監督就任も荒波収まらず……

nari新監督の下、リスタートを切った横浜FMに波風の予感。その原因が、nari監督の右腕となるべく就任した"Looseblog"の「いた」コーチだ。

リアリスティックなチーム分析が評価されて招聘された「いた」コーチだったが、その現実的な分析結果の伝え方に問題があるようだ。

「長い」
「伝えたいことがわからない」
「携帯で見れない」

など、選手達からはコーチの分かりづらい指導に困惑気味。しかし、当のいたコーチの方は意に返していないようで「必要だからこそ長くなっている。それを噛み砕き、必要な要素を取り入れるのが選手の役目だ。判断力もこれからのブロガーには必要になる」とそっけない。

新たな船出を迎えたnariFマリノスだが、コーチの利己的思考が再びチームを混乱に招く可能性もある。

関連記事:【4/1】早野監督電撃辞任!後任はやっぱりアノ人!?【恒例】(narilog)

Today is April Fools!

今年もFMBHを作って下さっているnariさんの企画に乗ってみましたー(こっちで乗るのは初めてだっけかな?)
今年度もよろしくです。

そして読者の皆様、これからも(長文・駄文に懲りずに)Looseblogをよろしくお願いします。

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素敵なお知らせ(かも?)

ココログはモバイル対応していないのですが、素敵なツールによって携帯電話でも見ることが可能なようです。移動時間に長文で時間を潰す、なんて効率的なんだろう?
下のアドレスを携帯電話に送ると、表示出来るようです。是非お試しあれ。

Looseblog "mobile"

http://web.or.tv/m/moburl.cgi?subdomain=itaruru&domain=air&name=looseblog

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*更新絶賛遅延中です。すいませんすいません。次回から通常営業に戻ります。

今度の予定としてとりあえずマリの第4節、オリンピック代表のシリア戦、そしてdorogubaさん眞鍋カヲリを夢見てさんからのトラバ頂いたので、トラバを受けての代表に関するコラム、Jの第4節他の試合、など予定しています。本当に遅れまくって申し訳ないっす。

*最近、ユースを見るのが楽しくてしょうがない。今日はユースのMT完成記念大会を見てきましたが、本当に選手達のプレーを見ていると元気をもらえるし、フットボールが楽しいモノなんだ、素晴らしいモノなんだと再認識出来る。もちろん、昨日のゲームは嬉しかったのだけど、より純粋にプレーに没頭出来るし、楽しめているという感じ。しかし、学くんも宏太くんも端戸くんも素敵だわー、持っていかれっぱなし。

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