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March 19, 2007

ミスとミスが生む惨敗@J1 第3節 Fマリノス vs ヴィッセル

とりあえず、落ち着こう。

立て続けの昇格組への勝ち点献上、ホーム「日産」での4失点、感情的になってしまう部分もあるけれど、まずは落ち着こう。

「今シーズンは耐えるシーズン」
「厳しいシーズンになる」
「育成の年」

こういうこと、思ったでしょ?堪えられなきゃ、改革に伴う痛みに(どっかの政治家みたいだけど)

2007 J.League Division1 第3節

Fマリノス 1-4 ヴィッセル @ 日産スタジアム「ミスとミスが生む惨敗」
F.Marinos:42'上野良治 Vissel:38'&87'大久保嘉人 65'&80'レアンドロ

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"狂うリズム"(36'一発赤)、DF田中隼磨"君がそんなことでは困る"、栗原勇蔵"新コールお披露目"、中澤佑二、那須大亮、MF河合竜二、上野良治"危機感"、山瀬功治、FW坂田大輔(→75'乾貴士)、鈴木隆行(→75'ハーフナー・マイク)、斉藤陽介"ほろ苦い第一歩"(→37'高桑大二朗"反省しなさい、存分に")

ヴィッセルスタメン:GK榎本達也"相変わらずで安心しました"、DF茂木弘人、北本久仁衛"やり手の禿"、河本裕之、坪内秀介(→46'内山俊彦)、MF田中英雄、ボッティ、朴康造、大久保嘉人"復活"(→89'栗原圭介)、FWレアンドロ、近藤祐介(→89'平瀬智行)

日が沈むのがまだまだ早い今の時期、冬が戻ってきたように冷え込む日産スタジアム。前節の傷跡残る敗戦、アーリア・マルケスの負傷→長期離脱と、この寒さはFマリノスに現状を表すかのよう。

そんな中でのスタメン、アーリアの負傷により空いたボランチに上野、アタッカーはマルケス、大島、マルクスと前節の3人がスタメンを外れ、鈴木隆行、坂田と共に名を連ねたのは何と今シーズンからトップチームに上がった2006ユースのエースでありスター、斉藤陽介。彼が持っているがむしゃらな前への姿勢が、閉塞した状況を突き破るのを期待したか。

対するヴィッセルは、大黒柱三浦淳宏を負傷で欠く事になったが、ここまで勝ち星こそないもののエスパ、ふろん太に善戦を続けているだけに、チーム力の高さは証明されている。その中でのスタメンは前節値千金の同点ゴールを決めたレアンドロをスタメン起用し、大久保はその一列下に配置。しっかりとした組織的な守備から、切り替え早く流動的な攻撃を見据える。

あと、やっぱり気になっちゃうのは相手ゴール前にいる金髪のお馬さん。昨シーズンまで鎬を削った二人の榎本が両ゴールマウスに立ったのはちょっと感慨深い。

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試合展開

相変わらずあっさりとサイドラインを割るキックに沸く日産スタジアムだったが、ゲームとしては閉塞感の感じるゲーム。Fマリノスはなかなか相手のプレスの前にビルドアップが機能せず、鈴木に長いボールを委ねる形で何とか攻撃を組み立てようとするが、確率の高い攻撃にはなり得ず。ヴィッセルも、グループとしてはさておき個に置いてはレベルを維持するFマリノスディフェンスを打開するまでには至らず、局面での激しい潰し合い以外にはなかなか見るべきところのない展開に。

どちらも決定機を生み出せないまま時計が進む中で、展開を動かしたのは一つのカウンター。右サイドでボールを引き出した大久保がうまく河合をかわしてボールを持つと、朴康造と近藤がフリーラン開始。スピードで那須を振り切ってフリーとなった朴へ大久保は間髪入れずにスペースへのボールを入れると、朴は飛び出してきた哲也よりペナ手前で一寸先に触ってかわす形となり、哲也が朴に手を掛けてしまい、得点機阻止で一発退場。GK退場で高桑を入れるしかなくなったFマリノスは、デビュー戦だった斉藤陽介を下げる。しかし、この直後、このファールで与えたFKから失点してしまうと言う最悪のパターン。ペナルティアークからのFK、ボッティの右足キックは鋭い弾道でファーサイドへ飛ぶとバー直撃、リフレクションに対して朴がいち早く反応してヘッドで折り返し、最後はずるずる下がってゴールカバーに入ったFマリノスディフェンスの前でフリーとなった大久保がヘッドで押し込んだ。大久保は神戸移籍後初ゴール。
この一連の流れの中で、沢山の悪い判断があったと思う。まず、カウンターに発動するところで、出し手となる大久保に対して河合が最終的にアプローチに行かずにステイバックした事。いなされてもう一度抜かれるのが嫌だったからの選択なんだろうけど、かわされた後にもう一度粘り強く絡みつかなかったことで精度の高いパスを許してしまった。この場面では時間を掛けさせて危うい状況を少しでも先送りする方が必要だったし、技術の高い選手をフリーにする危険性というのを考えなきゃいけなかった。で、哲也の飛び出し。積極的な飛び出しでチャンスを未然に防ぐというのが哲也のスタイルだけど、ここの所「無謀」な形で失点を招いているのは気になる。危うい所では自重することも必要。リスクのある行為であることを意識しなきゃいけないし、飛び出すなら100%処理出来る事が前提でないとね。飛び出すことも勇気なら、飛び出さないことも勇気。そして、大久保にフリーでヘッドを許してしまったこと。壁を作っていたこともあって、朴に折り返しさせたことは仕方ない。でも、大久保をフリーにした佑二・勇蔵・隼磨の判断はとてもまずかった。スクランブルな状況だったにしても、ゴールカバーよりもマークを捕まえる方が優先順位は高いはず。糾弾したい訳じゃない、間違った判断を何度も続けない、繰り返さないと言うことが大事だと思う、なぁ、哲也。

数的不利、ビハインドと非常に厳しい状況に追い込まれたFマリノスだったが、ここで見事なリバウンドを見せる。少ない人数の中でも積極的にプレッシングに行き、セカンドボールを狙う意識を高めたことで数的不利を感じさせず、その勢いのまま、同点ゴールを生む。右サイド鈴木が流れたところから折り返すと、ニアの坂田に引っ張られたディフェンスは長い距離を走ってボックスの中に入ってきた上野を捉えきれず。上野は難しいショートバウンドを見事に捉えるボレー一閃!ボールは右隅!達也一歩も動けず!美しいゴールが土俵際に追い込まれたところからチームを引き戻す。

後半に入り、Fマリノスは数的不利の中で戦い方を整理。システム的には坂田を右サイドに下げて4-4-1、深追いする事でバランスを自ら崩してスペースを与えることを避け、しっかりと4-4のブロックを組んで守り、そして機を見てカウンターで勝負という形にシフト。これがうまく作用し、時折良い流れを作り出す。しかし、ミスも多く、良い流れを活かせずにいると、最悪のミスで失点してしまう。佑二が高桑にバックパスをすると、高桑は外に流れた佑二へダイレクトで戻そうとする。しかし、このパスが弱い!レアンドロがこのパスをカット、慌ててミスをカバーしようとする高桑をあっさりとかわして無人のゴールへ流し込み、………。

再びビハインドとなると、もうFマリノスに反撃のチャンスは残されていなかった。完全にポゼッションを握られてなかなかボールを取り戻せず、少ないチャンスを生かそうと前に出るもその攻撃に実効性は伴わず、バランスの崩れた守備をカウンターで破られる。結果、残り10分で大久保、レアンドロにもう1ゴールずつ許し、試合終了。昇格組への連敗、1-4というショッキングなスコア、無様な散りっぷり、スタジアムがブーイングに包まれた。

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勝負の綾

言うまでもなく、二人のGKの大きなミス。あれだけ相手に勝つチャンスを与えたら、こちらに勝利の女神は微笑まない。

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個人的な感想として。

結果に関しては、しょうがない。数的不利、リスクを背負った攻撃姿勢、点差が開く要因が揃っていたし、勝敗に関してもああいう失点が続いたことを考えれば、余りあーだこーだ言っても仕方がないと思う。サッカーはミスゲーム、そして悪いミスをした方が負けるモノだと思うから。

ただ、「しょうがないね」で終わってしまっては先には繋がらない。3試合、270分間、やってきたことの成果にしても、やってこなかったことの悪影響にしても、形として出てきただけに、それを糧にしなければ前進は望めない。スタジアムで3試合見つめてきたなりに、見えてきたことを。

・概念の「次」の一歩

シーズンオフにメインテーマとして取り込まれてきたこの意識改革。強いリスクチャレンジへの希求を攻撃サッカーへの礎としようとした試みは、良くも悪くも選手達には伝わり始めている(選手達にもそんな声が出ているし)

開幕戦の序盤のように各選手が攻撃に絡む意志を持ち、次々にスペースに飛び出し、そこにアイデアの萌芽、イメージの共有が生まれるなど、変化とダイナミズムの伴った攻撃を生むことが出来た。これはこの意識改革がポジティブに出た成果だと言える。

が、状況が閉塞し、より複雑化した状況になると、意識改革という概念的な要素だけではイメージの共有は生まれにくくなり、逆にその曖昧さは選手達の意識のバラツキの遠因となってしまい、チーム全体のベクトルの収束を困難にしてしまう。そして、敗北を喫した横浜FC戦、ヴィッセル戦も当てはまるのは後者、と言えるだろう。

抽象的な概念はチームの基盤となる要素であり、必要な要素であることは確か。しかし、それだけで多岐、いや無限に渡るフットボールの状況はカバー出来ない。より踏み込んだ要素を詰めていくことが今後の課題であり、その正否がチームの不沈を握る。

*と、これじゃ抽象論丸出しなので、具体的に。例えばビルドアップ。「誰かが動き出した、けど、難易度が高そうでミスになるかも知れない。じゃあやめて次のチャンスを待とう。」ビルドアップをするディフェンスラインの選手の躊躇のほとんどがこれに当てはまるのだけど、この選択は正しいのかと言えば違うよね。ボールポゼッションが目的化していて、脅威を感じさせる攻撃よりプライオリティが高くなってしまっている(てゆうかノッキングするだけで何も状況は変わらず、問題を先送りにしてるだけなんだよね)こういう状況を変えるためにプレーのプライオリティを定めていく事がより踏み込んだ要素。今のなんかは「ポゼッションよりもチャレンジ」というテーマだけど、他にも「遅攻より速攻」、「足元よりスペース」、「1vs1になったら仕掛ける」、「楔出したら常にサポートアクション」、「3人目の動きを意識して動く」、「アウトサイドにボールが出たらボックス内には3人」などなど。概念的な要素と合わせて、ディティール的なガイドラインを作ることでイメージの共有を図りやすくする事が必要なのかなと。もちろん状況にもよるのは言わずもがな。

*どちらにしても、今はプレーセレクト、シチュエーションやタイミングによる判断などがバラバラ、かつ、良くない。そんな状況の中ですべき事は、ロジカルじゃなくても良いから、具体的なテーマや明確な狙いを持って、それにチャレンジする、チーム全体でね。そういうことをしていくのが次の一歩だと思う。ユースの子達はそれを既に出来てたよ。厳しいプレスをかいくぐるダイレクトプレー、サイドで起点が出来たらオーバーラップ、局面詰まったらワイドオープン張り出してサイドチェンジ、1vs1になったら個人のアイデアと技術発揮、非常に意欲的にサッカーに取り組んでた。見習え見習え、本来逆だけどな。

*個人的には例にも出した「ポゼッションよりもチャレンジ」に取り組んで欲しい。マリのサッカーの一番の癌である要素は間違いなくビルドアップ。適性があるかどうかは分からないけど、トレーニングしていくしかないし、やらないとうまくならないから。中盤含めて、イメージを持ちながら(相手を引き出し、バランスを崩して、最終的に功治に前を向いてフリーでボールを持たせてあげる、とかね)、ボールを動かす事に慣れて欲しいな。特にサイドバックとボランチ、ビルドアップに置ける核のポジションですよ。

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*後はその他で感じたこと。良かった点として、数的不利から追いつき、同点で推移した時間帯のある程度整理され戦い方。余り見てくれは良くなかったかも知れないけど、クレバーにファイトしていたと思う。で、ある程度チームとして同じ方向を向けば戦えるチームだという事を証明していたかなと。ただ、なかなかこれが出来ないから不安定。これが出来るようになるとだいぶ違うと思うんだけどね、方法論は別にして。

*方法論は別にして、ってことは戦術的整合性がないことね。あれじゃゴールはなかなか獲れない。

*良治たんがもの凄い高い意識を持ってプレーしていたのには驚いた。ま、それだけ危機感を持ってプレーしていたのかな。ただ、相変わらず極端。後ろ向いたら後ろ、前向いたら前、前を向けるシーンでは必ず前を向くと言う癖をつけて欲しい。でもやっぱり褒めさせて!ビューティフルボレー!雅!これが唯一の救いだよ、本当に綺麗だった。

*隼磨は一番リスクについて勘違いしていると感じ。無駄にリスクを冒し、ミスをしてボールを失う。そして出すべきタイミングで出さない。ちょっと酷い。技術的なことはさておき、頭の良い選手ではないから心配。調子が悪いだけなら良いけれど……。

*陽介ドンマイ、次あるよ、きっと。この悔しさは次のゴールに!

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すいません、これでも足りない感じがします。それだけつっこみ所が多いと言うことなんでしょう。ま、とにかく僕が今アドバイス出来るとしたら、「何でも良いからチームのベクトルを一つに」、そして「チャレンジしろ!」の二つです。悔しくないの?悔しいけどさ、何となく覚悟って効いてる気がするよ。と言うことでここまで。

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*日曜日ユース行ってきましたよー(午前中トップが練習してるなんて全く知らなかったよー)凄い楽しかったよー。抜群に綺麗で格好いいサッカーしてたよー。学くん凄かったよー。宏太くんも良かったよー。トップチームが僕に残したもやもやを吹き飛ばしてくれたよー。精神衛生上最高のモノでしたよー。次も楽しみだよー。

*代表は明日ね。隼磨が落ちたのは朗報。さすがよく見てる(誰でも見りゃ分かるが)イエローカードだそうだから、反省するように。

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Comments

こんにちはー。

今回急用で観戦できませんでした。速報を聞いてショック。。。
私も今年の腹は据わったので少々の敗戦に文句は言わないつもりなのですが、敗戦を無駄にせず試合から得られたものを積み上げていって欲しいです。哲也は反省すべし。斎藤かわいそうに。あと、観客の少なさはチームとして大問題ですね。

あすにはナビスコ、三ッ沢の大宮戦は昨年の嫌な思い出がよみがえりかけますが、大宮も調子が悪いようなので次につながる試合を観たいです。
ではでは。

Posted by: ヨコ | March 20, 2007 at 12:54 PM

遅まきながら

榎本選手の退場を見た時、いつか(いつでしたでしょうか。思い出せない) のナビスコ戦で、対戦相手のグラウ選手を突き飛ばして退場になった場面を思い出しました。

同じ榎本選手でも、GKだけ入れ替わって対戦していたら
今どうなっているのであろうか?! と思う今日此の頃でした。

Posted by: 横浜市民 | March 20, 2007 at 03:37 PM

ヨコさん、こんにちわ。レス遅くなって申し訳ないです。

昨日の敗戦の後でこんな事を言うのもあれですが、
どの試合でも課題や収穫があるモノですから、
選手達にはそれを自覚して続けて欲しいですね。

観客数は身から出た錆とも言えることなのですが、
地道にやっていくことしかできないですね。
現状のJにおいて必ずしもゲームの内容が観客数を増やす特効薬ではないので、
いかに観客の方を向き、顧客満足度を高めるかが大事なのかなーと。
もちろん、勝利による歓喜の提供もそうですけど、
ホスピタリティや雰囲気なども大切だと思います。
日産の雰囲気を考えればより近代的施設ですが、
親しみやすさというのが必要かも知れませんね。

残念ながら先の見えないゲームでしたが、前を向くしかないでしょう。
これから厳しいゲームが続くでしょうけど、その厳しさの中で何かを見いだしてくれることを望みたいです。

それでは、又よろしくお願いします。

Posted by: いた | March 22, 2007 at 09:33 PM

横浜市民さん、コメントありがとうございます。

>哲也の退場

あれは2003年のJ最終節、奇跡の逆転優勝を決めたジュビロ戦です。
擁護するとすれば、あれは精神のバランスを失っての愚行でしたが、
今回に関してはプレーの判断ミスなので、
ちょっと趣が違うかなーという気はします。

たらればは考えても仕方ない事ですが、達也には達也の長所と短所、哲也には哲也の長所と短所があるので、何とも言えないですね。達也もミスの少ないGKではないですし。

今は哲也が信頼を受けながら更に多い経験を積むことで更に成長することを望みたいです。チーム同様、最初から全てパーフェクトに行えることなどあり得ませんし、温かく見守っていきたいです。もちろん、秋元や飯倉も才能あるキーパーですから切磋琢磨して欲しいなと。

ではでは。

Posted by: いた | March 22, 2007 at 09:40 PM

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Posted by: filmpornox.org | March 10, 2013 at 08:39 PM

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