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March 28, 2007

次に繋げてこそ価値がある@J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague エスパルス vs Fマリノス

試合が見れないと、精神衛生上とてもイイモノだなーと思ってしまう今日この頃。それも微妙だよね、むー。

2007 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Day2

エスパルス 2-2 Fマリノス @ 日本平スタジアム「次に繋げてこそ価値がある」
F.Marinos:55'大島秀夫 56'坂田大輔 S-Pulse:25'杉山浩太 82'市川大祐

F.Marinos Official/S-Pulse Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、栗原勇蔵、那須大亮、田中裕介、MF河合竜二、山瀬功治"頭が上がりません"、吉田孝行、山瀬幸宏、FW坂田大輔"お目覚めその1"(→88'清水範久)、大島秀夫"お目覚めその2"

エスパスタメン:GK西部洋平、DF市川大祐、岩下敬輔(→71'平松康平)、高木和道、児玉新、MF高木純平(→58'藤本淳吾)、杉山浩太(→58'矢島卓郎)、伊東輝悦、兵働昭弘、FWフェルナンジーニョ、西澤明訓

ま、見れてないので、情報の断片を捉えて想像するしかない訳ですが、哲也の「いいきっかけになる」と言う言葉や、裕介の「ディフェンスの仕方は徹底出来てやりやすかった」と言う言葉、坂田の「前から前から、という良いサッカーが出来た」という言葉を聞く限り、絡まった糸をほどき方が少し見えたのかなという感じがしなくもない。

そんなゲームの良かった探し(見てないけど)

・トップの二人がお目覚め弾、2トップにして坂田が息を吹き返した?オーシの点獲る前のチャンスも良い形だったっぽい。

・幸宏フル出場!孝行フル出場!回ってきたチャンスを意欲的にプレーしてくれた様子。幸宏は久々の出場ながらしっかりゲームの流れに乗れて良いプレーもあったみたいだし、孝行足つったらしいけどそれだけ頑張ったと言うことでしょ。うんうん、いいよーいいよー。

・裕介がポジションを掴みつつある件。裕介はミスもまだ出てしまうけど、アグレッシブにプレーするから、攻撃にダイナミズムが生まれる。せっかくの4バック、このポジションが攻撃に置いてアクセントとなることはとてもポジティブだと思うし、そういう意味で攻撃面で苦しむチームにとって裕介の台頭はポジティブ。コミーも頑張れ、超頑張れ。

・選手達がやりやすいという言葉を一様に出していること。システム的な要因なのか、意思統一が計れたからなのかは分からないけど、少し光が見えた?坂田に関しては2トップになったからと言うのがあるのかな。

何となく情報の断片だけ捉えると、良いゲームかなーと想像しちゃったりも出来るのだけど、その真意がどうであれこの1ゲームでは判断出来ないというのが素直なところ。

というのも、良いゲームをした後のこのチームの辿った過程を思い出してもらえばいい。良いゲームがあっても、数試合後には元の木阿弥。掴んだ手応えを捉えきれず、ターニングポイントがターニングポイントにならずに過ぎ去ってしまう。精神的な要素であったり、戦術的な要素であったり、技術的な要素であったりと、その要因は色々だけれど、浮上のきっかけを逃し続け、何も掴めなかったからこそ、今も尚苦しみ続けている。

だからこそ、この1試合でちょっと良いところが見えたからと言って、一気に復調に向かっていくかと言えば何とも言えない。でも、きっと、良くなる断片がこのゲームにはあったはず。それをチームで認識し、地道に、着実に、次の1試合に繋がるように、少しでも前進があるように、そして、振り返った時にこのゲームがターニングポイントだと言えるゲームになってくれたらいいなと。

ま、見てないから何とも言えnry)

その他、細かな気になること。

・ティンカーマン早野氏が継続して様々な要素の「積み上げ」が出来るか。弄ることは本質的な解決を生まない、それを理解し、根本的な問題の解決に繋げていけるか。

・ベンチワークの決断が鈍り気味な件。特にリードした状況で動きにくいことはわからなくない。ただ、戦況を把握した上で必要なモノがあれば勇気を持って決断しなければならない。立ちすくめば一瞬にして丸々と太ったカモに変わる。選手にリスクを冒せと言うのなら、自らが失敗を恐れて決断出来ないなどあってはいけない。

・使い捨てのような選手起用の裏で選手達のメンタル面でのケアがしっかりなされているか。理由が見えないまま使われたり外されたりされていれば、どの選手だって精神的にぶれてしまうし、様々なことに猜疑心が生まれてしまう。そして、これをきっかけに調子を落としてしまったり、自分を見失ってしまう選手が出ないとも限らない。

・特に将軍様の処遇は気になる。良くも悪くも影響力の大きな選手なだけに、彼の処遇を誤ればチームに悪影響を及ぼしかねない。ボランチ起用が外れたなら素直にセンターバックに戻して競争原理に戻せばいいだけの話。苦しいチーム状況、崩壊気味の守備秩序の中で、彼の能力を遊ばせておくのははっきり言ってもったいない。

・大きな希望であり、拠り所である功治の疲労が表面化している模様。困ったねぇ、これは。でも、怪我してしまう前に決断が必要。彼なしのチームなど今は全く考えられない。彼が壊れたらチームは暗黒に包まれる。

だから、見てnry)

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僕は後2試合出場停止なので(見に行けないの、サンフレ戦とエスパ戦)、念を送ることしかできないけど、今は地道に、少しずつでもチーム状態が好転するように、積み上げていって欲しい。急にすぐに何もかもうまくいくなんてあり得ない。だからこそ、ね。

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*サテのチケが4/1に発売の様子。どっち買おうかなー。てゆうか、買えるのかな……。

*おい、「負けて早野解任」を心の片隅で期待してたやつ手を挙げろ!→はい!

*試合の経過を見守りながら、勝利を純粋に祈れないってのは複雑すぎる。でも、やっぱりだめだよね……。現地まで行った方や必死で頑張ってる選手に申し訳ない。

*明日はシリア戦だね。チケット売れてないみたいなんで、興味ある人は行っちゃったら良いんじゃないかな。行きたいとは思ってるんだけど、行けるかどうか微妙。とりあえず、更新出来れば明日はこれだね、間違いなく。

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March 25, 2007

Osim Style→Shunsuke Style@KIRIN Challenge Cup 2007 vs ペルー

一気にチームの表情が変わった。それが、彼らの持つ存在感であり、質というモノなのかも知れない。その変化の判断は賢者に委ねられる。コンセプトの先鋭化とフットボールとしての幅、これからのチームの方向性を定める上で分水嶺となるゲームになったのかも知れない。

KIRIN Challenge Cup 2007

Japan 2-0 Peru @ Yokohama International Stadium,Yokohama
Japan:19'S.Maki 54'N.Takahara

sports navi

日本スタメン:GK川口能活"祝・100caps!!!"、DF加地亮、中澤佑二"Re:Debut"、田中マルクス闘莉王、駒野友一、MF鈴木啓太(→85'家長昭博)、阿部勇樹(→60'中村憲剛"競演")、中村俊輔"染まらない天才"(→85'藤本淳吾"桐光バトンで祝・初キャップ!"、遠藤保仁(→68'羽生直剛)、FW高原直泰"証明"(→85'水野晃樹"祝・初キャップ!")、巻誠一郎"解放"(→68'矢野貴章"祝・初キャップ")

怪しい空模様の日産スタジアムじゃなくて横浜国際競技場。しかし、UCLで初めて決勝トーナメントに立った中村俊輔、ブンデスリーガで二桁ゴールを積み重ねる高原直泰のプレーに期待してか、スタンドには人・人・人。大観衆が詰めかけた。

その中でのスタメン、GKは不動となりつつあるキャプテン能活(100キャップか~、時代を感じるよ)、DFラインは右に加地、左に駒野、センターはオーストラリア帰りの闘莉王と復帰した佑二という迫力ある二人。中盤はバッサトレーナーとして阿部と鈴木啓太、そして流動的な形ながら左にヤット、右に俊輔という相性のいい二人が入り、トップは高原と巻。新聞報道通りのスタメン。相手のペルーは欧州でプレーするトップスターが軒並み来日せず、格落ち感満載、ベンチのメンバーも少なく、少々気の抜けた相手か。

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試合展開

これまで追求してきたリスクチャレンジを強調した追い越し型の高速トランジッションフットボールではなく、ゆったりとしたリズムの中でゲームを組み立てるという少々これまでとは違う立ち上がり。ゆったりとしたリズムの中で、俊輔は動きの中で変わる状況を把握してセカンドアクション気味に空くスペースに顔を出すも、相互理解、そして信頼関係が出来ていないこともあって、なかなかパスを受けれない。しかし、それでも寄せられても簡単にロストせずボールを動かしていくプレー、そしてひらめいた時のパスにはやはりクオリティを感じさせる。もう一人の海外組高原はキレのある動きとゴールへ向かう強い姿勢が見え、調子の良さを感じさせた。

ペルーも序盤は積極的に攻めに出るが、守備に関しては戦術浸透が進んでいるのか、高い位置からアプローチを掛け、パスコースを次々と寸断していき、奪い所ではうまく挟み込みを実行する日本の守備網が機能していたこともあって、なかなか実効力を示せず。そこから奪って、これまでなら一気の切り替えで前線に飛び出してスピードアップしてゴール前に到達するのだが、今日は俊輔にしてもヤットにしても、飛び出すのではなく展開を落ち着かせてゲームを構築していくため、チームのコンセプトというか、らしさが見えない。しかし、彼らのクオリティが発揮されると一気に攻撃に可能性が生まれ、その辺は判断が難しい。

ほぼゲームを掌握する中で、なかなかシュートチャンスに繋がらない日本だったが、左サイド高原の鋭い突破から生まれたFKのチャンス、初めてセットプレーのポイントに立った中村俊輔の左足がゲームを動かす。サイドから放たれたアウトスイングのキックは鋭い弾道でスライダーのように曲がりながらゴール前へ向かうと、闘莉王、中澤の裏から入ってきた巻へとどんぴしゃり。相手の前に入って叩きつけた巻のヘッドはGKをすり抜けてネットに突き刺さり、先制点!巻は久々のゴールでオシムジャパン初得点を記録。

しかし、ゲームのペースは依然として変わらなず、中村俊輔のリズムに染まるオシムジャパンが良いのか、悪いのか……。ただ、時間と共に選手間の関係は良くなっていく。サイドが起点が出来ると、タイミングを計ってうまくバイタルでフリーとなった俊輔へボールが渡り、最後はディフェンスの虚を突くループ気味のラストパスを巻へ。シュートには繋がらなかったが、意図が繋がり始めたことを感じさせるプレーであり、らしいプレーだった(まあ、シュートを打つべきシーンではあったが)

メンバーチェンジなく始まった後半、俊輔や高原の動きが際だつ中で、俊輔のプレーは更に幅が拡がる。セカンドアクション気味に足元でボールを引き出す動きだけではなく、よりアタッカー色を強めてボックスの中に入っていく動きが増え、静と動の抑揚が目立つ。そして圧巻だったのが高原。キレは前述したが、その強い前への意思がドリブルに表れ、相手はその勢いを前にかなり苦労していた印象。「エゴ」という言葉を発していた高原だったが、そのエゴが良い方向に表現されているように思えた。そして、その高原のスーパープレーで追加点が生まれた。又も俊輔の左サイドでのFKから、俊輔のキックは少し曲がりすぎて、飛び込む中とのタイミングとずれて後ろに入ってしまうが、そのボールに反応した高原は後ろ向きで柔らかくボールを収めると反転して素早くボレーで叩く!これが右隅にずばっと決まって追加点!素晴らしい、素晴らしい、素晴らしい!抜群の技術とフィニッシュへのイメージングがパーフェクトにプレーにアウトプットされるというのは非常に美しい。咄嗟のプレーのはずなのに、ああいう形ですぐにフィニッシュへの道筋を頭に描け、そしてそれを表現出来るというのは彼自身の好調子を感じてしまった。凄みがあるよ、高原。

勝負がほぼ決着した中で、オシムたんはテスト色を強めていく。阿部に変えて中村憲剛を投入すると、試していたらしいエレガントなプレーヤー3人が揃い踏み。パス中心になりすぎてダイナミズムが生まれなくなるのかなと思ったが(前半からそういう傾向はあった)、憲剛が後ろでゲームを作り、ヤットがその間で味付けをして、俊輔はより高い位置でのプレーをするという役割分担が生まれるなど、それなりに整理されたプレーも。ヤットが羽生に変わると今度は俊輔が憲剛の少し前でプレーにアクセントをつける役割になる。俊輔の周囲との兼ね合いで役割を変える対応力は経験の成せる技か。

時間も立って疲れも出始めたか、ゲームも凪に入った終盤、オシムたんはもう一度ゲームに火を入れる。先に入れていた矢野に続いて、家長、水野、藤本とまだキャップのない選手達を一気に投入。鈴木啓太共に俊輔、高原もお役ご免となる。すると、プレーのスピードが一気に変わり、今まで通りのオシムジャパンらしいアグレッシブなフットボールが表現され始める。藤本、水野が積極的にアタッキングエリアに入っていき、パスも積極的に前に飛ばされ、オシムのチームらしいプレーが少ない時間ながら表現される。あのまま終わっていれば単なる凱旋試合だっただろうが、最後の最後に象徴的なプレーの変化でメッセージを残したことがオシムたんらしいか。結局ゲームは2-0。

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ペルーの出来は置いておいて、非常に興味深いゲームだった。イビチャ・オシムのチームに中村俊輔という「才能」を融合した結果、オシムスタイルは俊輔スタイルに変化した。ファーストアクション中心のトランジッションスタイルから、ファーストアクションとセカンドアクションを組み合わせて隙を伺うポゼッションスタイルへ、ダイナミズムを重ね合わせるようにして崩す形から、ボールを動かして相手を揺さぶりその隙を突いて崩す形へ、様々なところに顔を出してボールに絡む俊輔が中心となり、俊輔がゲームを動かしていたのは明白。そして、このチームのコンセプトが表現されないという変化が起きたことは誰の目を見ても明らかだろう。

しかし、この変化がポジティブなのか、ネガティブなのか。俊輔は自分らしさを失わない代わりに、コンセプトとは外れるプレーに終始してしまった印象が強い。本来オシムが求めるモノは切り替えで上回ることで、優位な状況(相手の状態が整わない)を作りだし、そこに人数を掛けて攻め立てるというモノ。そのためのプレーの優先順位として、タイミングを計ってフリーとなれる場所を探すのではなく、素早く切り替えて前方向にダイナミズムを付随させてプレーを加速させるということになってくるはず。そう考えると、今日の俊輔のプレーは監督が提唱しているコンセプトとは真逆、大きな隔たりがあったことは否めない。

どちらが善でどちらが悪という話ではない、どちらもその判断基準に従ってのプレーであり、意味があり、価値もある。ただ、その方向性が違うのだ。コンセプトの深化、先鋭化を目指すのであれば、彼の存在はスピード感を失わせる邪魔なモノになってしまう可能性があるし、チームとして違う表情を持ちたい、幅を作りたいと考えるのであれば、違う価値観、リズムを持つ彼の才能を活かさない手はない。冷遇か、融合か、それとも改革か、中村俊輔のもたらした変化に対し、賢者イビチャ・オシムがどのような判断をするのかは興味深く、気になるところである。

そして僕は、これからの俊輔の処遇(プレースタイルの評価)で今後のこのチームの進まんとする方向性が見えてくるのではないだろうかと考えている。実際、オシムジャパンのサッカーは、相対的な要素に置いて相性の善し悪しがあり、既にその脆さというのは何度か露呈している。そういう状態の中で、オシムがどのような選択をするのかというのは、これからを占う意味では意義のあることではないかと思える。たった一人の選手の当落線にチームの方向性が委ねられるのはおかしな事かも知れないが、それだけ「中村俊輔」という才能は無視出来ないモノであるというのを示している様な気がしてならない。

*会見では、そのことを言ってるね。プレーのスピード感であったり、一人一人のボールを持つ時間、そして明らかに変わった残り数分でのプレー、こういう要素がオシムメソッドであり、このチームのスタンダードとなるべきと言うことを「監督」として示したと言えるのかも。やっぱり理想としてはファンタジスタの居場所はないのかな。ま、まだまだ全てが定まったわけでもなく、腹の底で何考えているのかも分からないけどさ。とりあえず順応出来るだけの能力を理解してもらっていること(特に運動量と守備面)、そして個人として持ち得るクオリティを発揮したことを考えれば、次もあると考えられる気がするけど……

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じゃ、選手評を簡単に。

川口能活(ジュビロ)→祝・100キャップ。能活も代表に入って長いもんねー、GKの寿命は長いだけに後何キャップ積み重ねるのかは純粋に興味沸くね。西川君や川島はどこまで彼の牙城を切り崩せるか、これからも楽しみだ。って、プレー?ねぇ、何もない。

加地亮(ガンバ)→俊輔がオリジナルポジションを離れることが多かったこともあって、攻撃参加を自重することが多かった。その辺はバランスとも言えるが、相手を考えた時もう少し積極的にプレーしても良かったか。守備は無難にこなしている。

中澤佑二(Fマリノス)→相手の攻撃は難無くシャットアウト(一度ぶち抜かれたが)、闘莉王とのコンビも悪くない(両方とも万能だから、柔軟に局面に対応出来る)、久々復帰のゲームとしてはそれなりかな。ビルドアップも意欲的に速く動かそうと言う意思は感じたし。開始前の立ち姿に彼の思いが見えた。

田中マルクス闘莉王(レッズ)→オーストラリア帰りの疲れからか、細かなプレーでブレが見えたのは気になったが(特にOn The Ball、技術のある選手にしては珍しい。)、守備に関してはきっちり。佑二とのコンビはうまくいく予感。あ、そうそうないとは思うけど、ボランチが憲剛と藤本になった時に上がるのはやめて下さい、さすがに怖い。それと、セットは迫力満点、惜しかった。

駒野友一(サンフレッチェ)→常に拡がるスペースでボールを受けるイメージを持ち、サイドチェンジの受け手として機能。縦への突破も実効性を示し、攻撃面で存在感。これが、左と右で出来てくると良いんだろうね。クロスはいつもより精度を欠いたけど、これは左サイドだからなのかな。右サイドだと、寿人が活きまくるもの凄いアーリーが入ったりするし……。その辺はこれから頑張れ。

阿部勇樹(レッズ)→守備に置いてはいつも通りスペースケアなどで黒子に徹した感があり、挟み込みに置いてもしっかりと機能。ただ、攻撃面に置いては課題が残った。浮くように動く俊輔、ヤットの動きや欲しがるタイミングを捉えきれず、結果として消極的なプレーに。まあ、相互理解ということなんだろうけど、大きな動きを基軸に置いてプレーしてきたプレーヤーだから、こういう違う種類のプレーヤーと合わせるのは少し苦手なのかも。違う魅力のある選手もいるだけに、正念場かも。

鈴木啓太(レッズ)→阿部同様守備面ではきっちりと仕事をこなした。挟み込みのイメージに置いて、追い込む側、挟み込む側柔軟なプレーでチームでのボール奪取に存在感。攻撃面でも阿部に比べれば流れに乗っていた感はあるが、まだまだ。中村憲剛がどのように次の出し所を探しているのか、この辺に発展のテーマがあるはず。確かに中村憲剛は才能がある、でも特別なことはしていない。ボールの持ち方(周辺察知に基づいたボディシェイプ、ボールコントロール)、周囲とのタイミングのすりあわせ、この辺を学ぶとより質は上がるんじゃないかな。

遠藤保仁(ガンバ)→エスプリの効いたプレーが見られなかったこと、そして俊輔との仲良しコンビが余り見られなかったことが残念だけど、非常に効いていた。基本、俊輔と同じようにポゼッションの中で活きる選手だけど、俊輔に比べてオシムメソッドを理解していることもあって、スペースを見つければダイナミックなランニングをする、ボールを受けるタイミングを早めに、動き出しのタイミングを早めにと言う意識がある、要はプレーイメージのスピード感を高いところに設定するイメージがあるから、チームとして異物感を感じないプレーが出来る。これは俊輔も見習うところかも知れない。守備面もポジショニングをしっかりしていたことでバランスを取り、駒野の攻撃参加を助長していたりと、それなり。

中村俊輔(セルティック・グラズゴー)→プレーとしては別格、簡単に奪われない、ミスが少ない、そして狙い所を逃さない。ただ、上記の通り、チームのリズムからすればプレーが「遅い」。ファーストタイミングでの動き出し、より前方向へのプレーイメージというのが欠けていたことで、展開をスピードアップ出来そうなところでスローダウンさせていた感はある。特にポストワークに対するサポート。個人的な見解としては、彼の感性に比重が寄り過ぎた感じがあるかな。まあコンディション的な問題もあるだろうけど、もっとアグレッシブなプレーも見たかった、出来ない選手じゃない。ただ、動きの量、ポジショニングの質、一瞬生まれるスペースを嗅ぎ分ける感性(これは現代サッカーに置いて非常に重要な要素、中盤にスペースの生まれにくい昨今、浮くように漂いながら状況が動き、スペースが生まれ所でフリーとなってすっと顔を出す。これは怠惰なのではなく、良い状態でボールを受けるための技術。大きく動くだけが脳じゃない、よく考えてプレーしている)、守備に置けるタイミングベースのボール奪取プレーなど、見たい部分を見せてくれた。もちろん左足も絶品。オシム云々は置いておいて、中村俊輔が激しい欧州で質の高いプレーが出来る一端は見れた気がする。

巻誠一郎(ジェフ)→ようやく恩返し、かな?やっぱりFWにとってはなんだかんだ言ってゴールって必要なわけで、獲れたことは良かった。ただ、連携面ではまだまだ相互理解がなく、あまり良いプレーが見られなかったのも事実。阿部同様プレーのスピード感が変わったことで戸惑っていたように見えた。動きの質、と言う面で、遅くなった時にどう動くのかは課題かな(速いリズムの時に比べて、より思慮深く、イメージを持ってプレーする必要がある)

高原直泰(アイントラハト・フランクフルト)→別格。ゴールに飢えているような積極性、技術の質の高さ、プレーのイメージ、全て高みで安定しており、チームのコンセプトへの順応まで見せる。俊輔に比べて自らのエゴとチームのコンセプトのバランスがよい感じがいた。そしてあのスーパーゴール、もうベリッシモ。素晴らしすぎる。それとびっくりしたのはスピード、あんなに速かったっけ?と思うぐらい、キレがあって前に進むスピードが速い。全てひっくるめて、相手にとって本当に怖い存在だったと思うし、それが高原の質を示していた。現状に置いては頭一つ抜け出しているのは間違いない。証明したね。

途中交代

中村憲剛(フロンターレ)→レジスタとして、前の選手の特徴を把握した上でうまくボールを供給。淀みがちな展開をうまく流した。このポジションにこれだけ裁ける選手がいれば、俊輔やヤットがポジションを下げずにプレー出来る。終盤かな?ボランチとして若い選手に囲まれた時のコーチングは◎。リーグのトッププレーヤーとしてシビアな経験をしているからこその、良い姿勢。ひ弱なだけの選手じゃない、これからに期待。しかし、二人が並ぶと似すぎ。見間違えたよ。

矢野貴章(アルビレックス)→祝・初キャップ。よく頑張るし、積極的に動いて体を張っていたけど、それだけだったかな。ま、お披露目って感じだった。巻と比べてどちらがいいかと言われると、やっぱり巻かなー。巻の方が相手の前に入れるし。

羽生直剛(ジェフ)→バランスとしてみたら、こういうアタッカー型の選手がいる方がプレーは加速しやすい。動きの幅が大きく、アタッキングエリアでのプレーはチームに躍動感を与える。ただ、この日は中央でのプレーがなかったのが残念。サイドだけじゃなく、爆弾処理班のように2トップの合間をすり抜けるようなプレーが見たかったかな。守備面はフィジカル的に問題を抱えている。

水野晃樹(ジェフ)
家長昭博(ガンバ)
藤本淳吾(エスパルス)
→初キャップおめ。出場時間短く評価なし……なんだけど、オシムメソッドをしっかりと理解した上でアグレッシブにプレーしたことは好印象を与えたはず。

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ま、素直に青いシャツに10番を背負った俊輔が又見れたことは嬉しいことこの上なし。そして、やっぱり凄いですよ、うん。チームのコンセプトにうまく組み込んで欲しいなー、それをしてこそ賢者だろ。安易に使いやすい選手を使って、チームのポテンシャルを下げるなんて形で逃げないで欲しいよね(挑発)ま、いいや、ということでここまで。

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*ちなみに僕はオシムたんが絶対的に是だとも思わないし、俊輔のプレーセレクトが是だとも思わない。状況にそぐうプレーセレクトが是だと思う。この試合に関して言えばスピードを上げれるチャンスがあったから、オシムたんの言うことは間違っていないと思うけど、ね。出来る時にコンセプトを体現すればいいし、出来ない時は選手達がその都度判断して、プレーを変えていかなきゃいけない。要はコンセプトの体現だけでフットボールをカバーすることは不可能なのだから、判を押したような評価は無意味。ホームのサウジ戦の抜群の出来、アウェーのサウジ戦やイエメン戦の苦戦、これらのゲームがそれを物語っていると思うから。

*60000は久々だ、人大杉。でも、毎回これぐらい入ったらいいよねー。でも、代表のファンは嫌い。マナー悪杉、モラルなさ杉。前もそうだったけど、さ。変わらないんだなー。ま、変わりっこないか。彼らにとってはここはホームじゃないもんね。

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March 24, 2007

先がないという閉塞感@J.League YamazakiNABISCO Cup 2007 GroupLeague Fマリノス vs アルディージャ

試合を見ていると、少し後の状況が感嘆に想像出来てしまう。

ボールを持つ、パスを出そうとする、出し所がない、詰められる、誰も顔を出さない、受ける動きをしない、逃げるようにロングボールを出す……。

次がない、先がないという閉塞感、今のFマリノスを表すようだった。

このゲームはお金を取ってみせるゲームじゃない、プロのゲームじゃない。そんなゲームをした自覚がありますか?

2007 J.League YamazakiNABISCO Cup GroupLeague Day1

Fマリノス 0-1 アルディージャ @ "縁起の悪い"三ツ沢球技場「先がないという閉塞感」
Ardija:21'D.Kobayashi

F.Marinos Official

パスすらまともに繋げないチームのスタメン:GK高桑大二朗、DF栗原勇蔵、中澤佑二、那須大亮、田中裕介、MF松田直樹(→75'田中隼磨)、上野良治、山瀬功治、FW坂田大輔、マルクス(→63'清水範久"復帰")、鈴木隆行(→53'大島秀夫)

アルディージャスタメン:GK荒谷弘樹、DF片岡洋介、冨田大介、西村卓朗、波戸康広、MF斉藤雅人、小林慶行、藤本主税、小林大悟(→52'若林学)、橋本早十(→82'佐伯直哉)、FW吉原宏太(→89'平岡靖成)

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試合展開

集中力を欠くミス、動き出しなく出所の生まれないビルドアップ、閉塞感漂う立ち上がり


バランス悪く、各所にスペースを生まれ、そのスペースをアクティブに使われるカウンターに脅かされる

抵抗もなく、あっさりと左サイドを崩されると、波戸のクロスに小林大悟。見事にヘッドで沈められ失点

ビハインドも選手達の意識を活性化するに至らず、功治の元に訪れた偶発的なチャンスもフィットせず

ジローの投入でピッチに躍動感が少し生まれるも、相手の守備を崩すには至らず

パワープレーも実らず、零敗。スタジアムは茫然自失の溜息、轟くブーイング

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勝負の綾

サッカーをする上で欠かせない要素であるパス。そのパスもまともに繋げないのであれば、サッカーにならない。攻撃が出来なければ、点が獲れない、相手の攻撃機会が増える、失点する可能性が高まる。よって、Fマリノスが勝利を手にする可能性は限りなく低い。そして、そんな相手に対して、アルディージャはしっかりとゴールを奪い、無失点で凌ぎきって、勝利に必要な要素を満たした。

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何故、こんなプレーをしてしまうのか。

理由は分からない。戦術を整備しきれず、選手達に明確かつ具体的な指針を与えられない監督が悪いのか、選手達が労を惜しむような省エネプレーでボールに絡もうとしないことが悪いのか。

多分どちらでもあるのだろう。元々、Fマリノスの選手達には「サッカーをプレーする」ために、必要な要素が欠けているというのは以前から見えていたこと。ボールを引き出す動きに代表されるプレーへの関与意識、選手間のタイミングやコンビネーション、置かれている状況を把握しプレーの狙いを汲み取る感性、ファーストタッチやパスのアングルなどのプレーディティールに対する神経など、パスを繋ぎ、プレーを構築する部分は酷く拙い。

そんなチームに置いて、選手のプレーのガイドラインとなるべきタクティクスが曖昧なまま放り出されれば、Fマリノスの選手達の地が出てしまうというのは摂理。そういう意味で、早野氏のチームへの施術が効果を上げていないと言うことも言える。

●山瀬功治選手(横浜FM): 「今は内容について、どうこう言っても仕方がない。結果が出ていないことがすべて。パフォーマンス、コンビネーションなどいろんな要素・パターンを含めて、結果が出ていないということ。パスの出し手と受け手のやりたいことが多少噛み合っていないと思う。11人がやりたいことを明確にしなければならない。状況に応じて個人個人が判断してやることも大事なことだが、一から十までそれでできるわけはないと思う」

J's GOAL

功治の言葉を借りるまでもないが、チームとしてのはっきりした狙いがないことで、プレーの指針が生まれてこず、それが意思の齟齬としてプレーに表れる。このゲームがこういうゲームとなってしまったのは、必然だったのかも知れない。

その上で、何をすべきか。もう分かっているはず。自らの置かれている状況を把握すること、選手も、監督も、そしてフロントも。

選手達には「自分たちが下手なんだ」という意識を持って欲しい。出来ないモノはしょうがない、出来ないなら基礎からやっていくしかない。ボールを繋ぐために必要なこと、注意深く周囲の状況を捉え、要求し合うことでどのようなプレーを志向しているのか、相手にもっと分かってもらう。意思の齟齬が生まれたらその都度要求しあう、そのままにしない。ボールホルダーはより細やかな神経を持ってボールを扱う。レシーバーはボールホルダーの状況を相手の立場に立って考える。見放しているような傍観者ではなく、助けるような動き出しを沢山する。一度動き出して出てこなくてもプレーを切らずに、動き直す。戦術云々は別にして、ピッチの上ですべき事を真摯に取り組む、当たり前のことから始めよう。

監督は選手達がプレーしやすい状況を整える。曖昧で概念的なお題目を並べるのではなく、現状を把握した上でより具体的なチームの進むべき指針を定め、ディティールを詰める。そして、その指針の下、選手達の判断のガイドラインとなるべきものを作り上げなければならない。現状を嘆くだけでは何も生まれないし、完成図を眺めているだけでパフォーマンスは好転しない。起用法を見ても、安易かつ狙いが見えない。小手先では何も変わらない事を自覚し、足元をしっかり見て、もう一度イチからチームを構築しなければならない。それが出来ないのであれば、この席は誰かに譲ってもらうほかない。

そして、フロント。この低迷の一端がフロントにあるのは明確、補強にしても、指針にしても、抽象画のようなプランニングをした責任を取ってもらいたい気持ちはある。ただ、まずはチームのこと。今からでも遅くない、危機管理として現状を把握した上で具体的なプラン(理想論やよくというのを排除した現実的かつ必要な要素を定める)を持って後任の監督のリストアップ、外国人の選手の入れ替えを考えるべきだと思う。大丈夫、なんて言っていられない。

とにもかくにも、どんどんパフォーマンスが劣化して3連敗。今のチーム状態はどん底。そんな今だからこそ、足元を見つめ直して、やり直す時だと思う。ちゃんと「サッカー」が出来るチームになるために、ね。

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*ゲームを成立させる意味では、守備の再構築も必要。「オフェンシブな志向の中でディフェンスにしわ寄せがいくけど何とか耐えてくれ」、なんて言っていられないぐらいに、バランスが悪い。プレッシングの始動点、ラインコントロール含めたライン設定、チャレンジ&カバーといったスペース管理、カウンターケア……やるべき事は沢山あるけれど、一つ一つ潰していくしかない。

*やるべき事がありすぎるというのは、それだけチームが不安定で脆弱な基盤でしかなかったと言うことを示しているね。開幕戦の勝利を見た時、何とかなるかなーと思っていたけど、やっぱりそうは甘くないね。

*そうそう、起用法に関して。アーリア、陽介の抜擢であったり、マツのボランチ起用、勇蔵、那須のサイドバック起用など思いついたことを次々とやっているけど、そこに綿密な分析に基づいた明確な意思や狙いがあるのかというと、その辺は感じないよね。今の早野氏を見てると、もろに「ティンカーマン」(いじり屋)だよね。ごちゃごちゃ弄くって何とかしようとするけど、根本的な解決には導けない。クラウディオ・ラニエリもそう呼ばれてたけど、あれより断然酷い。

*これまでの概念に囚われずに新たな可能性を探るというのは、固定観念を破るという意味では悪いことではないけれど、選手達が何をすべきかというのを把握出来ていない中で、放り出しても何も生み出せない。しかも、それが経験の浅いポジションなら尚更。個人的な感想として、マツは元々自分の良さを出すことで輝くタイプでチームのための縁の下の力持ちで輝くタイプじゃない。センスはあっても、気が利かないし、運動量もない。それでだめな日の良治たんと組んでしまってはもう頭を抱えるしかなかった。普通にバックラインで将軍様にしておくのが良いというのを示しただけだった。てゆうか、ソニー仙台戦見たら実戦なんてないと思ったけどね。那須・勇蔵のサイドバックも単に変則的に3バックで守れる形を維持したいだけに見えて、チームとしての齟齬の原因にもなってる。個人的にシンプルにW田中(orコミー)で彼らに積極的にプレーさせればいいと思うけど。彼らが変に引かずに攻守に前への姿勢を持ってプレーさせれば、チームが抱える閉塞感を少しは削れると思う。今早野氏がやってるのは、広大な土地で目を瞑って落ちている宝探ししているに見えてしょうがない(偶然が起こりえない限り成功しない、みたいな。うわ、分かりづらい例え)

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正直更新拒否しようかと思ってました。でも、試合明日に迫ってるし、現実逃避しても何も生まれないし。ただ、もの凄い醒めた目で見てたのも、事実。試合前から全くと言っていい程、試合に対してワクワクしたり、ドキドキしたりしなかったし、逆に胃が重くなるような感覚しか沸いてこなかった。そういう意味では、先のない絶望感を感じ取っていたのかも知れない。チームに今求めたいのは、次がある、先に繋がる、そんな期待を少しでも見せて欲しい。そしたらきっとこんな感情を抱かずに済む、こういう感情を抱く人が減る。頑張れ頑張れ。ということでここまで。

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*やっぱりユースは最高だ。実はこの日の午前中はMTにふろん太ユースとの試合を見に行ってました。いやー、相変わらず最高だよ、点数分からなくなる程のゴールラッシュ!気持ちイー!この日の主役は端戸くん。相手を見下すような奔放なテクニック、抜群のセンス、前回とは全くプレーの質が違いましたなー。惚れちまう。ゲームとしてはちょっと苦労している印象もあったけど、やっぱり技術力とイメージの共有は魔法の力、学くんも宏太くんも相変わらず好調だし、戸高くんもとても良かった、とても。この試合で帰っておくべきだったんだね、うん。そういえば練習試合だけど、初めてふろん太に勝つところを見ました(苦笑)

*ちょっと俊輔見てきますよ。ちなみに初オシム。

*宣伝、佑二がオフィシャルサイト始めたよー。しかも、埼玉にサッカースクール作るんだって!やっぱり最高だ、佑二格好いいよ佑二。と言うことで大々的にリンクを張ります。サイドバーにも入れちゃうよ。

中澤佑二OFFICIAL WEB SITE ~BOMBER22.com~

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March 20, 2007

強烈なメッセージ -ペルー戦、日本代表発表-

「相変わらずやってくれる……」

それが今回の招集劇の素直な感想。賢者の思考は改めて、複雑だ。

キリンチャレンジカップ 2007/vs ペルー 日本代表メンバー

監督:イビチャ・オシム
コーチ:大熊清
コーチ:反町康治
コーチ:小倉勉
GKコーチ:加藤好男

GK:
川口能活(ジュビロ)
川島永嗣(フロンターレ)
西川周作(トリニータ)come back!

DF:
坪井慶介
田中マルクス闘莉王
阿部勇樹(共にレッズ)
中澤佑二(Fマリノス)

MF:
遠藤保仁
橋本英郎
加地亮
二川孝広(共にガンバ)
鈴木啓太(レッズ)
中村憲剛(フロンターレ)
駒野友一(サンフレッチェ)
羽生直剛(ジェフ)
藤本淳吾(エスパルス)
中村俊輔(セルティック・グラズゴー/SCO)come back!

FW:
高原直泰(アイントラハト・フランクフルト/GER)come back!

Schedule:
3/24 19:30KickOff/vs ペルー @ 日産スタジアム

JFA

強烈なメッセージ、だよね。2月に行われた合宿からは正反対、狭められた道が示したのは「代表のシャツはそんなに軽いモノではないよ」「代表でプレー出来ると言うことは当たり前のことではないよ」というメッセージ。

門戸を開き、常に可能性を探るということは確かに必要。でも、範囲が拡がれば拡がる程、シャツの価値は薄まっていく。「誰にでも」と言う言葉は、ポジティブな意味だけを持つわけではない。元々、選ばれし者だけが袖を通せるのが、代表のユニフォーム。その意義が高まれば高まる程、選手達の代表でプレーすると意欲を駆り立てるはず。「価値を高める」という行為も又、とても意味のあることだと思う。

「代表」が大きな金と付加価値を生む国では、こんな言葉は甘っちょろい戯れ言で、綺麗事かも知れない。でも、代表チームは選手達にとっては夢であり、ロマンを追える場所であることは変わらない。僕の憶測に過ぎないけれど、「代表の意義」、「代表の価値」、そんなことを改めて意識させられた招集劇だった。

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「門戸」を開くことでどの選手にも可能性があると伝え、モチベーションを与えるということ。門戸を狭めることで「代表」のロイヤリティを高め、更なる奮起を促すこと。終着点は同じ、選手達に刺激を与え、より高みに引き上げるという目的の元なんだよね。しかし、手法一つとっても、予測をいとも簡単に裏切り、こうやって驚かされてしまうのだから、まだまだ僕は彼を掴みきれないし、その奥深さに感嘆しちゃう。深いぜ、オシムたん。

で、普段通りメンバー表を眺めての事。様々な憶測、情報が飛び交った海外組の招集は、現状で揺るぎない立場を確立出来ている二人だけが呼ばれた訳だけど、オシムたんが常々語っている判断基準であったり、哲学を反映されている様な気がしなくもない。

そして、この二人がどのような形で組み込まれ、チームにどのような変化が表れるのかが一番の注目点となるのかなと。セルティックでのプレーを「周囲がナカムラに合わせているからこそ、あれだけのプレーが出来る」と評したオシムたんが俊輔をどのように評価しているのか、誰と組ませるのか、どんなプレーを求めるのか、そして彼の存在がチームに何をもたらすのか、てゆうか必要としているのか。僕が以前考えていた「このチームにファンタジスタの居場所はあるか」という答えの一つがこのゲームで垣間見えるのかもと思うと、どうしようもないぐらいに気になってしょうがない。

そして、高原。これまでFWというポジションを結果だけではなく、プレーに置ける貢献度を評価する傾向にあったオシムたんが、純粋に結果で納得させてきたストライカーを得た時に何か変化があるのかは気になるところ。これから追加招集があるだろうけど、結果が全てではないというスタンスのオシムたんにとって、彼の起用法は今後のスタンスが見える要素になるんじゃないかと思ったり。個人的には、再び目覚めた高原に彼自身のクオリティを証明して欲しい。技術、センス、得点感覚、全てを高いレベルで持ち合わせ、近年のJで日本人だけなら飛び抜けた結果である26点、そしてブンデスでシーズン二桁を達成する選手の力をね。チームが構築されればされる程、ラストピースとなるのはストライカーだと思うからね。

で、二人は上記の点に重ね合わせると、その価値というのを十二分に分かっている選手達だと思う。というのも、代表で砂を噛むような思いを何度もしている選手達だからね。彼らのプレーが他の選手に何かを伝えるものがあるとしたら、僕としては非常に嬉しいし、そうなることを期待してる。

個人的にはヤットと俊輔の仲良しコンビの意気のあったプレーが見たい。でも、プレーが似てる憲剛の競演も見たいし、藤本には先輩のプレーで何かを掴んで欲しいし、出来れば同じピッチに立たせてあげたい……うー、見たいシチュエーションが多すぎる!ま、俊輔中心に話が回るのは僕が俊輔ヲタだからなんで、勘弁な。

外れた選手に関しては(明日又呼ばれるかも知れないけど)、今野が外れた事に驚いた。もちろん佑二や坪井が復帰したことではじき出された側面もあるだろうし、今シーズンはまだチームが不安定な中で本領発揮に至っていない(それでも高水準だとは思うのだけど……)こともあるのだろうけど、このチームのコンセプトを理解・体現出来て、基盤を担える選手だと思っていたから。もちろん適性としても申し分ない。まあ、この一試合だけが全てではないけれど、彼は呼び続けて欲しい選手だったかな。まあ、今野にとっては更なるスケールアップを図れるチャンスがあるシーズンだと思うから、この刺激も栄養にしてくれればいいんだけど。

後は、チームの象徴となっていたジェフの選手の枚数が一気に減ったことは興味深い。まあ結果が出ていないし、らしさというのが薄れてきているからパフォーマンス的には妥当なんだろうけど、チームとして彼らが担ってきた要素は決して小さくなかったはず。助走期間を終えた今彼らの役割が終わったのか、単純にパフォーマンスを考慮してのことなのか、今後が気になるかな。

マリっことしては、隼磨だよね。僕は、外れたことに喜びさえ感じてる。パフォーマンス的には低迷傾向にあるし、持ち味を見失っている感があるから、こういう刺激が必要な時期。もう一度、こういう屈辱をバネにして、持ち味を取り戻して欲しいし、やってもらわなきゃ困る。てゆうか、加地さんの壁は高く険しいんだから、現状に満足して、守りに入っているプレーなんてしている場合じゃないんだから。

佑二もまだまだトップフォームを取り戻しているとは言えないんだよねー。こんなもんじゃない。代表の刺激がそれを取り戻すしていくきっかけとなってくれると良いんだけどね。それと、リスクチャレンジをコンセプトの核においている代表のサッカーを通じて、今のマリノスの問題点をあぶり出すようなことも期待したいかな。色々押しつけてしまって本当に忍びないけど、マリのためにも頑張って欲しいな。

てゆうか功治はー?オシムたん彼のキレを見てないのか!チームが悪いだけで(こう書かなきゃいけないのも忍びないが)、功治の出来は凄く良いのに!抜群のセンスと技術とダイナミズムを持ったプレーヤーはそういないよ?使ってくれよー。

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あ、徒然と書きすぎた。上だけだったらまとまりが良かったのにー。ま、それで済まないのが僕らしいかな。と言うことでここまで。明日はナビスコー。

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*背中差してる俊輔の格好いい画像を中心に代表カムバックを盛大に祝おうと思ってたのに、オシムたんはそんな予定調和を許してくれん。そんな分かりやすいものはやらせてくれないね。でも、ペルー戦で活躍すれば無問題。そしたら、溜めてる俊輔画像放出しちゃうんだから(←これで試合に出なかったりしたら目も当てられない……でもあり得るな、オシムたんなら。それがオシムたんの良いところだと思うし)

*追加招集があったらここに追記します。多分感想も入れると思う。明日次第だけど。

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March 19, 2007

ミスとミスが生む惨敗@J1 第3節 Fマリノス vs ヴィッセル

とりあえず、落ち着こう。

立て続けの昇格組への勝ち点献上、ホーム「日産」での4失点、感情的になってしまう部分もあるけれど、まずは落ち着こう。

「今シーズンは耐えるシーズン」
「厳しいシーズンになる」
「育成の年」

こういうこと、思ったでしょ?堪えられなきゃ、改革に伴う痛みに(どっかの政治家みたいだけど)

2007 J.League Division1 第3節

Fマリノス 1-4 ヴィッセル @ 日産スタジアム「ミスとミスが生む惨敗」
F.Marinos:42'上野良治 Vissel:38'&87'大久保嘉人 65'&80'レアンドロ

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"狂うリズム"(36'一発赤)、DF田中隼磨"君がそんなことでは困る"、栗原勇蔵"新コールお披露目"、中澤佑二、那須大亮、MF河合竜二、上野良治"危機感"、山瀬功治、FW坂田大輔(→75'乾貴士)、鈴木隆行(→75'ハーフナー・マイク)、斉藤陽介"ほろ苦い第一歩"(→37'高桑大二朗"反省しなさい、存分に")

ヴィッセルスタメン:GK榎本達也"相変わらずで安心しました"、DF茂木弘人、北本久仁衛"やり手の禿"、河本裕之、坪内秀介(→46'内山俊彦)、MF田中英雄、ボッティ、朴康造、大久保嘉人"復活"(→89'栗原圭介)、FWレアンドロ、近藤祐介(→89'平瀬智行)

日が沈むのがまだまだ早い今の時期、冬が戻ってきたように冷え込む日産スタジアム。前節の傷跡残る敗戦、アーリア・マルケスの負傷→長期離脱と、この寒さはFマリノスに現状を表すかのよう。

そんな中でのスタメン、アーリアの負傷により空いたボランチに上野、アタッカーはマルケス、大島、マルクスと前節の3人がスタメンを外れ、鈴木隆行、坂田と共に名を連ねたのは何と今シーズンからトップチームに上がった2006ユースのエースでありスター、斉藤陽介。彼が持っているがむしゃらな前への姿勢が、閉塞した状況を突き破るのを期待したか。

対するヴィッセルは、大黒柱三浦淳宏を負傷で欠く事になったが、ここまで勝ち星こそないもののエスパ、ふろん太に善戦を続けているだけに、チーム力の高さは証明されている。その中でのスタメンは前節値千金の同点ゴールを決めたレアンドロをスタメン起用し、大久保はその一列下に配置。しっかりとした組織的な守備から、切り替え早く流動的な攻撃を見据える。

あと、やっぱり気になっちゃうのは相手ゴール前にいる金髪のお馬さん。昨シーズンまで鎬を削った二人の榎本が両ゴールマウスに立ったのはちょっと感慨深い。

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試合展開

相変わらずあっさりとサイドラインを割るキックに沸く日産スタジアムだったが、ゲームとしては閉塞感の感じるゲーム。Fマリノスはなかなか相手のプレスの前にビルドアップが機能せず、鈴木に長いボールを委ねる形で何とか攻撃を組み立てようとするが、確率の高い攻撃にはなり得ず。ヴィッセルも、グループとしてはさておき個に置いてはレベルを維持するFマリノスディフェンスを打開するまでには至らず、局面での激しい潰し合い以外にはなかなか見るべきところのない展開に。

どちらも決定機を生み出せないまま時計が進む中で、展開を動かしたのは一つのカウンター。右サイドでボールを引き出した大久保がうまく河合をかわしてボールを持つと、朴康造と近藤がフリーラン開始。スピードで那須を振り切ってフリーとなった朴へ大久保は間髪入れずにスペースへのボールを入れると、朴は飛び出してきた哲也よりペナ手前で一寸先に触ってかわす形となり、哲也が朴に手を掛けてしまい、得点機阻止で一発退場。GK退場で高桑を入れるしかなくなったFマリノスは、デビュー戦だった斉藤陽介を下げる。しかし、この直後、このファールで与えたFKから失点してしまうと言う最悪のパターン。ペナルティアークからのFK、ボッティの右足キックは鋭い弾道でファーサイドへ飛ぶとバー直撃、リフレクションに対して朴がいち早く反応してヘッドで折り返し、最後はずるずる下がってゴールカバーに入ったFマリノスディフェンスの前でフリーとなった大久保がヘッドで押し込んだ。大久保は神戸移籍後初ゴール。
この一連の流れの中で、沢山の悪い判断があったと思う。まず、カウンターに発動するところで、出し手となる大久保に対して河合が最終的にアプローチに行かずにステイバックした事。いなされてもう一度抜かれるのが嫌だったからの選択なんだろうけど、かわされた後にもう一度粘り強く絡みつかなかったことで精度の高いパスを許してしまった。この場面では時間を掛けさせて危うい状況を少しでも先送りする方が必要だったし、技術の高い選手をフリーにする危険性というのを考えなきゃいけなかった。で、哲也の飛び出し。積極的な飛び出しでチャンスを未然に防ぐというのが哲也のスタイルだけど、ここの所「無謀」な形で失点を招いているのは気になる。危うい所では自重することも必要。リスクのある行為であることを意識しなきゃいけないし、飛び出すなら100%処理出来る事が前提でないとね。飛び出すことも勇気なら、飛び出さないことも勇気。そして、大久保にフリーでヘッドを許してしまったこと。壁を作っていたこともあって、朴に折り返しさせたことは仕方ない。でも、大久保をフリーにした佑二・勇蔵・隼磨の判断はとてもまずかった。スクランブルな状況だったにしても、ゴールカバーよりもマークを捕まえる方が優先順位は高いはず。糾弾したい訳じゃない、間違った判断を何度も続けない、繰り返さないと言うことが大事だと思う、なぁ、哲也。

数的不利、ビハインドと非常に厳しい状況に追い込まれたFマリノスだったが、ここで見事なリバウンドを見せる。少ない人数の中でも積極的にプレッシングに行き、セカンドボールを狙う意識を高めたことで数的不利を感じさせず、その勢いのまま、同点ゴールを生む。右サイド鈴木が流れたところから折り返すと、ニアの坂田に引っ張られたディフェンスは長い距離を走ってボックスの中に入ってきた上野を捉えきれず。上野は難しいショートバウンドを見事に捉えるボレー一閃!ボールは右隅!達也一歩も動けず!美しいゴールが土俵際に追い込まれたところからチームを引き戻す。

後半に入り、Fマリノスは数的不利の中で戦い方を整理。システム的には坂田を右サイドに下げて4-4-1、深追いする事でバランスを自ら崩してスペースを与えることを避け、しっかりと4-4のブロックを組んで守り、そして機を見てカウンターで勝負という形にシフト。これがうまく作用し、時折良い流れを作り出す。しかし、ミスも多く、良い流れを活かせずにいると、最悪のミスで失点してしまう。佑二が高桑にバックパスをすると、高桑は外に流れた佑二へダイレクトで戻そうとする。しかし、このパスが弱い!レアンドロがこのパスをカット、慌ててミスをカバーしようとする高桑をあっさりとかわして無人のゴールへ流し込み、………。

再びビハインドとなると、もうFマリノスに反撃のチャンスは残されていなかった。完全にポゼッションを握られてなかなかボールを取り戻せず、少ないチャンスを生かそうと前に出るもその攻撃に実効性は伴わず、バランスの崩れた守備をカウンターで破られる。結果、残り10分で大久保、レアンドロにもう1ゴールずつ許し、試合終了。昇格組への連敗、1-4というショッキングなスコア、無様な散りっぷり、スタジアムがブーイングに包まれた。

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勝負の綾

言うまでもなく、二人のGKの大きなミス。あれだけ相手に勝つチャンスを与えたら、こちらに勝利の女神は微笑まない。

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個人的な感想として。

結果に関しては、しょうがない。数的不利、リスクを背負った攻撃姿勢、点差が開く要因が揃っていたし、勝敗に関してもああいう失点が続いたことを考えれば、余りあーだこーだ言っても仕方がないと思う。サッカーはミスゲーム、そして悪いミスをした方が負けるモノだと思うから。

ただ、「しょうがないね」で終わってしまっては先には繋がらない。3試合、270分間、やってきたことの成果にしても、やってこなかったことの悪影響にしても、形として出てきただけに、それを糧にしなければ前進は望めない。スタジアムで3試合見つめてきたなりに、見えてきたことを。

・概念の「次」の一歩

シーズンオフにメインテーマとして取り込まれてきたこの意識改革。強いリスクチャレンジへの希求を攻撃サッカーへの礎としようとした試みは、良くも悪くも選手達には伝わり始めている(選手達にもそんな声が出ているし)

開幕戦の序盤のように各選手が攻撃に絡む意志を持ち、次々にスペースに飛び出し、そこにアイデアの萌芽、イメージの共有が生まれるなど、変化とダイナミズムの伴った攻撃を生むことが出来た。これはこの意識改革がポジティブに出た成果だと言える。

が、状況が閉塞し、より複雑化した状況になると、意識改革という概念的な要素だけではイメージの共有は生まれにくくなり、逆にその曖昧さは選手達の意識のバラツキの遠因となってしまい、チーム全体のベクトルの収束を困難にしてしまう。そして、敗北を喫した横浜FC戦、ヴィッセル戦も当てはまるのは後者、と言えるだろう。

抽象的な概念はチームの基盤となる要素であり、必要な要素であることは確か。しかし、それだけで多岐、いや無限に渡るフットボールの状況はカバー出来ない。より踏み込んだ要素を詰めていくことが今後の課題であり、その正否がチームの不沈を握る。

*と、これじゃ抽象論丸出しなので、具体的に。例えばビルドアップ。「誰かが動き出した、けど、難易度が高そうでミスになるかも知れない。じゃあやめて次のチャンスを待とう。」ビルドアップをするディフェンスラインの選手の躊躇のほとんどがこれに当てはまるのだけど、この選択は正しいのかと言えば違うよね。ボールポゼッションが目的化していて、脅威を感じさせる攻撃よりプライオリティが高くなってしまっている(てゆうかノッキングするだけで何も状況は変わらず、問題を先送りにしてるだけなんだよね)こういう状況を変えるためにプレーのプライオリティを定めていく事がより踏み込んだ要素。今のなんかは「ポゼッションよりもチャレンジ」というテーマだけど、他にも「遅攻より速攻」、「足元よりスペース」、「1vs1になったら仕掛ける」、「楔出したら常にサポートアクション」、「3人目の動きを意識して動く」、「アウトサイドにボールが出たらボックス内には3人」などなど。概念的な要素と合わせて、ディティール的なガイドラインを作ることでイメージの共有を図りやすくする事が必要なのかなと。もちろん状況にもよるのは言わずもがな。

*どちらにしても、今はプレーセレクト、シチュエーションやタイミングによる判断などがバラバラ、かつ、良くない。そんな状況の中ですべき事は、ロジカルじゃなくても良いから、具体的なテーマや明確な狙いを持って、それにチャレンジする、チーム全体でね。そういうことをしていくのが次の一歩だと思う。ユースの子達はそれを既に出来てたよ。厳しいプレスをかいくぐるダイレクトプレー、サイドで起点が出来たらオーバーラップ、局面詰まったらワイドオープン張り出してサイドチェンジ、1vs1になったら個人のアイデアと技術発揮、非常に意欲的にサッカーに取り組んでた。見習え見習え、本来逆だけどな。

*個人的には例にも出した「ポゼッションよりもチャレンジ」に取り組んで欲しい。マリのサッカーの一番の癌である要素は間違いなくビルドアップ。適性があるかどうかは分からないけど、トレーニングしていくしかないし、やらないとうまくならないから。中盤含めて、イメージを持ちながら(相手を引き出し、バランスを崩して、最終的に功治に前を向いてフリーでボールを持たせてあげる、とかね)、ボールを動かす事に慣れて欲しいな。特にサイドバックとボランチ、ビルドアップに置ける核のポジションですよ。

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*後はその他で感じたこと。良かった点として、数的不利から追いつき、同点で推移した時間帯のある程度整理され戦い方。余り見てくれは良くなかったかも知れないけど、クレバーにファイトしていたと思う。で、ある程度チームとして同じ方向を向けば戦えるチームだという事を証明していたかなと。ただ、なかなかこれが出来ないから不安定。これが出来るようになるとだいぶ違うと思うんだけどね、方法論は別にして。

*方法論は別にして、ってことは戦術的整合性がないことね。あれじゃゴールはなかなか獲れない。

*良治たんがもの凄い高い意識を持ってプレーしていたのには驚いた。ま、それだけ危機感を持ってプレーしていたのかな。ただ、相変わらず極端。後ろ向いたら後ろ、前向いたら前、前を向けるシーンでは必ず前を向くと言う癖をつけて欲しい。でもやっぱり褒めさせて!ビューティフルボレー!雅!これが唯一の救いだよ、本当に綺麗だった。

*隼磨は一番リスクについて勘違いしていると感じ。無駄にリスクを冒し、ミスをしてボールを失う。そして出すべきタイミングで出さない。ちょっと酷い。技術的なことはさておき、頭の良い選手ではないから心配。調子が悪いだけなら良いけれど……。

*陽介ドンマイ、次あるよ、きっと。この悔しさは次のゴールに!

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すいません、これでも足りない感じがします。それだけつっこみ所が多いと言うことなんでしょう。ま、とにかく僕が今アドバイス出来るとしたら、「何でも良いからチームのベクトルを一つに」、そして「チャレンジしろ!」の二つです。悔しくないの?悔しいけどさ、何となく覚悟って効いてる気がするよ。と言うことでここまで。

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*日曜日ユース行ってきましたよー(午前中トップが練習してるなんて全く知らなかったよー)凄い楽しかったよー。抜群に綺麗で格好いいサッカーしてたよー。学くん凄かったよー。宏太くんも良かったよー。トップチームが僕に残したもやもやを吹き飛ばしてくれたよー。精神衛生上最高のモノでしたよー。次も楽しみだよー。

*代表は明日ね。隼磨が落ちたのは朗報。さすがよく見てる(誰でも見りゃ分かるが)イエローカードだそうだから、反省するように。

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March 17, 2007

バタフライ・ジャパン@BeijingOlympic 2008 A.Qualify 2nd Round vs マレーシア

「醜いプレーは嫌いかね?」

「だがそれでは勝つことは出来ないよ。」

「残念ながらそのプレーは世界では通用しない。」

「その薄い羽では海を渡ることは出来ない。」

香港戦、マレーシア戦と見てきて、この台詞がふわっと浮かんだ。一人一人美しく魅力的なプレーが出来る、それはそのまま彼らの可能性。けれど、それだけでは広いアジアは渡れない。そろそろ気付こう、後悔する前に。

*上記の台詞、松本太陽の「ピンポン」より引用。有名だから結構知ってる人も多かったかな。

Beijing Olympic 2008 Asian Qualify 2nd Round

Malaysia 1-2 Japan @ KUALA LUMPUR
Japan:13'S.Hirayama 76'T.Lee Malaysia:81'K.Muhymeen

U-22日本代表スタメン:GK林彰宏、DF水本裕貴、伊野波雅彦、青山直晃、MF青山敏広、梶山陽平(→64'上田康太)、水野晃樹、本田圭佑、増田誓志(→80'谷口博之)、家長昭博、FW平山相太(→75'李忠成)

Jの第2節を終えて、すぐにマレーシアに飛んだオリンピック代表を迎えたのは亜熱帯特有のスコールなのか、水が浮き、時折水しぶきがが上がる劣悪のピッチコンディション。そんなマレーシアでこの予選初めてのアウェーゲーム。

その中でのスタメン、初戦での攻撃の構成力不足を補うためか、2シャドーはカレン・李から増田・家長にチェンジ。たの変更点というと、GKにこの世代では初スタメンとなる林が名を連ねた。左手骨折をしていた水野も元気にスタメンを名を連ねた。

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試合展開

ピッチ状況に気を遣わなければならない状況の中で、どうもオフェンシブメンタリティが高まらない日本代表は、相手の玉際での勢いに苦慮する形。技術レベルは日本が完全に凌駕し、局面に置いてもほぼ完勝、中盤を完全に制圧しているにも関わらず、そこから最後の所を崩す工夫が出てこない。その中でのブレが、相手にボールを明け渡し、長距離でのシュートを許すなど、攻めさせる余裕を与えてしまい、どうもゲームに乗り切れない。ゲームとしては、本田のキックミスのようなグラウンダーのCKが混戦を生み、こぼれ球を平山がプッシュして先制点こそ奪ったが、見るべき所は数少なく、前半は1点のリード「しか」奪えなかった。

泥だらけだったユニフォームが真新しくなった後半、アウトサイドをより強調して攻めて行こうとするが、アグレッシブさを感じるのはマレーシアの方。玉際での激しさ、プレーの加速、前への人数のかけ方など、この気迫溢れるプレーに気圧され、更なる追加点どころか、同点にされてしまうのではないかという雰囲気さえ漂う。

展開が流れず、技術の高さもゲームの流れを変える要素にならないのは相変わらず。消極的な姿勢がネガティブに出る形でゲームが動かせない。梶山に代わってピッチに入った上田が意識高く攻撃を活性化させようとするが、選手達のプレーイズムは高まらず。それでも家長の天性のドリブルワークが右サイドを突き破り、ゴールエリアにまで近づいたところでニアに詰めてきていた李(平山と交代)が押し込む形で追加点。李はファーストタッチでのゴール。

しかし、このゲームに置けるプレーイズムへの罰なのか、終了8分前右サイドからのセットプレーから質の高いキックが入ると、GKは飛び出せず、下がりながらの対応になったディフェンスはこのボールに対して良い状況で競れない、整わない対応が仇となって高いヘディングで押し込まれ、再び1点差に。煮え切らないゲームを象徴するかのような失点。結局時間を稼ぎながら虫の息で何とかこの点差を維持してゲームを終えたが、鮮やかなジャパンブルーはマレーシアではくすんだ印象しか残らなかった。

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エクスキューズはある。亜熱帯の気候、劣悪なピッチコンディション、リーグ戦後すぐ遠征という厳しいスケジュール……、難しい条件が揃っていたのは確か。ただ、そんなことはどうでもいいし、言い訳してほしくない。こんなゲームにしてしまった原因は彼ら自身の中にある。相手への敬意を欠き恐ろしく低いプレーイズム、欠片も見られない戦闘意欲、真摯な姿勢など全く見られず、力の差を過信した傲慢なプレー……、これだけのネガティブフローが揃えば、こんなゲームになるのは道理。本当に北京に行きたいの?本当にもう一つ上のカテゴリに行きたいと思っているの?もっと良い選手になりたいと思っているの?そんなことを問いたくなるようなゲームだった。

もちろん、選手だけに問題がある訳じゃない。監督のモチベーションコントロールのまずさも一因の一つ。相手がどこだろうと試合に臨む意欲や戦闘意欲を引き上げて、ゲームに臨ませるのも又監督の仕事の一つであるはず。この2戦に置いてはそういう部分では全く評価出来ない。

こういうゲームを2試合続けてしまったというのは正直危惧すべき状況だと思う。もし、癖になってしまったら、いくら素晴らしい戦術を浸透させようと、素晴らしい選手を揃えようと、素晴らしい強化日程を経ようとと、その癖が出てしまっただけでもうおしまい。こんなプレーではアジアのライバルには太刀打ち出来ない。この苦いゲームを糧にこういう悪い癖が抜けてくれればいいと願わずにはいられない。

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で、少しだけ反町監督へ。

何よりも現状を把握すること。

何が出来て、何が出来ないのか。

何が必要で、何が余計なのか。

そういうことを整理することで、色々と見えてくることもあるのではないかと思う。現状に置いて、個人を並べているだけでチームとして機能はしていない。てゆうか、様々な課題が混在して消化し切れておらず、退化している感がある(グループとしては間違いなく立ち上げ初期の方がシンプルでうまく回っていた)

何にプライオリティを置いているのか未だに見えない部分もあるのだけど、チームとしてもっとシンプルに、何をしたいのかというのをはっきりさせた方が良いと思う。そして、その上で必要なモノを構築していく。正直言って、このチームには先立つものが多すぎる、バラエティに富んだ優秀な才能、賢者の難解なコンセプト、方向性の違う目標……。そんな状況の中、監督も混乱しているのではないかと思ってしまう。

反町康治は聡明で、冷静な男のはず。そして、現状を捉える力に優れ、現実的に考えられることが、彼の有している監督としての強み。今こそ、その能力を発揮すべき。ショック療法は解決策ではないからね。

*ま、どちらにしても具体的には書けないね。自分にもはっきりした答えがない。ただ、現時点では何も生まないサッカーとなっているのも確か。選手達の低いゲームへの意識もあるけど、ただ単に局面打開の期待出来る選手や蹴れる選手に預けて、何とかしてくれと現実逃避しているだけ。守備もグループとして守れているわけではなく、常にドタバタドタバタしている。お題目ばかりが先に行きすぎて選手達の方を向いていない気がするから、選手達の方向を向いた上でチームを作っていくことをしてほしいな。

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楽観視するとしたら、もう少しまともな相手だったら、まともなゲームをしてくれるんじゃないかと言う気がしなくもないんだけど、どちらにせよ、もっと戦わなきゃだめだし、チームのために身を粉にしたり、泥にまみれるようなプレーを増やさないと勝てないよ。お行儀良く、格好良くなんて勝ったって、マナー点や芸術点はもらえないんだからさ。

とにもかくにも、次は普通にレポートさせてくれ。精神的なことを書くのはあんまり好きじゃないんだから。ということでここまで。

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*やっと、一週間、終わったー!今週辛かったの、本当に辛かったから、ここでぐちっちゃいたいぐらいなの。。でも、終わったから良いの。今日はもの凄いすっきりしてる。明日はもっと気持ちよくなりたいねー。

*しかし、この前売りまじですか?13000ってwwwwwwwww社長に天誅下ったか!

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March 15, 2007

神様のイジワル。

マルケス選手、検査結果について(Fマリノスオフィシャル)

長谷川アーリア選手、検査結果について(Fマリノスオフィシャル)

いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ

たすけてぇぇぇぇぇぇぇ

って感じです。

デジャヴのようなマルケスの離脱……

希望の満ちあふれたアーリアの長期離脱……

神様は残酷でイジワルだ。試練と言っても、今与えることないじゃないかと思うぐらい、酷い仕打ち。マルケスは、開幕から動きにキレがあって、彼の持ってるクオリティを表現し始めた矢先のこと。アーリアは開幕スタメンを勝ち取って、これから刺激的な経験を詰むことでどんどん成長するチャンスの今、プレーする機会を奪われてしまった。彼らにとって恐らく非常に辛く苦痛な出来事、沈まずにはいられない。

一個人としても、とても落胆してる。当分、スタジアムで二人のプレーにワクワクしたり、感嘆の声を上げたり出来なくなってしまうのは、大きな喪失感。特にアーリアに関しては、彼の成長過程を見ていくことを楽しみにしてたし、彼の本来のプレーが慣れと共に出てくるのを又待ち望んでいただけに、本当に残念で仕方ない。

でも、嘆いても始まらない。彼らが空けた穴は誰かが埋めなければならない。今までチャンスの得れなかった選手達にとっては大きなチャンスなのも事実なんだから、目の色変えてこの機会を活かして欲しい。それこそ、この活かさなければチームは沈む、自分も沈む、それぐらいの意気を持ってこれからの一つ一つの練習、そして試合に取り組んで欲しい。

何となく、あの土曜日から風向きが変わってしまったように思う。覚悟はしていたけれど、余りに強い逆風に背を向けたくなるような心境。でも、引き下がるわけにも、後ろを向くわけにも行かない。二人にも、残された選手達にも前を向いて、この逆風に立ち向かって欲しい。

とにかく、二人が少しでも早く良い状態に戻って、ピッチに帰ってこれますように。

Forza!Marquez!Forza!Aria!

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*代わりとしてボランチには良治たん、アタッカーは坂田がファーストチョイスになるのかな。個人的にはやっぱり狩野に期待したい。後は、裕介、コミー。真っ青になってやれ、真っ青に。

*僕自身もあの土曜日を境に真っ逆さまって感じです。ストレスからの激しい胃痛、追い打ちを掛けるような出来事、そして帰ってくると凹むニュース……参った参った

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March 11, 2007

no more same error!@J1 第2節 横浜FC vs Fマリノス

変革を推し進めるFマリノスの現在地を強烈に突きつけられた一戦だった。屈辱的で、とてつもなくショックで、何もかも忘れてしまいたいけれど、この一戦は本当に良い教材になるし、良い教訓になるゲームでもあるはずだから。これしきのことで折れていられない。

2007 J.League Division1 第2節

横浜FC 1-0 Fマリノス @ 三ツ沢球技場「no more same error」
YokohamaFC:7'早川知伸

Fマリノススタメン:GK榎本哲也、DF田中隼磨、中澤佑二、那須大亮、田中裕介、MF河合竜二、長谷川アーリア・ジャスール、マルケス(→29'乾貴士"Debut!!!")、マルクス(→59'坂田大輔)、山瀬功治、FW大島秀夫(→78'ハーフナー・マイク)

横浜FCスタメン:GK菅野孝憲、DF和田拓三、早川知伸、小村徳男、中島崇典、MF三浦知良(→53'滝澤邦彦)、山口素弘(→72'難波宏明)、鄭容臺、内田智也、奥大介、FW久保竜彦

スタジアムを水色と白、そしてトリコロールに染め分けられた三ツ沢球技場。天気にも恵まれ、このマッチアップを楽しみにしているかのよう。開始2時間前にも関わらず席は埋まり、試合開始前から両サポーターがかなりヒートアップと、異様な盛り上がりを見せた。

そんなゲームのスタメン、Fマリノスの方は開幕戦退場処分を受けて出場停止の鈴木隆行の代役として大島、インフルエンザで戦線を離脱した栗原に代わり那須がセンターバックに。前節那須が務めていた左サイドバックには昨シーズン頭角を現した田中裕介が務める。対する横浜FC、相手を分析した結果か、右サイドに内田智也、左サイドにカズとオフェンシブな選手を選択、小野がインフルエンザで欠場したところには和田を右にズラして左に中島。同じくインフルエンザで練習を休んだらしい久保は元気にスタメンに名を連ねて古巣との対戦に挑む。

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試合展開

「Fマリノスが攻め、横浜FCが守る」という想像を裏切るように立ち上がり高いテンションでゲームに入ってきた横浜FCに対し、面食らったのか落ち着きのない入り方をしてしまったFマリノス。ミスからカズにオープニングシュートを許し、チャンス一転大ピンチな久保の決定的なループなど、流れを捉えきれないまま浮き足立っていると、手痛い一発が待っていた。セットからの流れ、一度はクリアしたモノの、そのクリアが山口へ。山口はシンプルにもう一度ゴール前に放り込むと、この時点でFマリノスの守備組織は統制を失い、真ん中のスペースがぽっかり空けてしまう。このスペースを小村のヘッドでの落としから早川に突かれると、最後は哲也の頭上をループで抜かれて、先制点を喫してしまう。

このゴールがゲームの趨勢を開始前の予測に伴うものにしていく。久保のフォアチェックを開始点に2ラインの4-4ゾーンを形成し、侵入者を阻む横浜FCの守備ブロックに対し、Fマリノスがこの守備を崩す事を求められる展開。しかし、崩れてしまった精神バランスは元通りにならない。隼磨は久保に横パスを浚われたことで(このプレーが久保にセンターでの那須との1vs1という大ピンチを作ってしまい、結果那須がカードをもらってしまう)プレーに躊躇が伴うようになり、那須は久保のキレのあるプレーに過敏になりすぎてプレーが慎重になりすぎて、積極的な姿勢が失われた。

又、グループとしての連携にも厳しいプレッシャーと狭いスペースの中では粗さが垣間見えてしまう。個々を見れば、オーシは神業のようなポストワークを何度も見せていたし、功治はキレのあるプレーで何度もボックス内に切れ込み、マルケスは積極的なボールレシーブアクションで攻撃の起点となる。しかし、これがうまく噛み合わないがために、なかなか攻撃に実効力が伴わない。相手の現実的な守備に手を焼き、時折カウンターで冷や汗をかかされるといういつか見たような蟻地獄に嵌りつつある中で、アクシデント。マルケスが前半途中でピッチを去ることになり、急遽乾が投入される。乾はこれが公式戦初出場。

閉塞した展開の中で、若手のイキイキとしたプレーがゲームを動かそうとする。スクランブル投入だった乾は抜群のセンスとキレを感じるドリブルで局面を動かそうとし、アーリアは機を見て空いたスペースへのランニングをするなどリスクチャレンジする姿勢を見せる、そして裕介は外に中にとドリブルをうまく絡めながら積極的に前に出る。しかし、どれもゴールに繋がることはなく前半はビハインドのまま折り返すことに(裕介のシュートは惜しかった、強烈ロングもバー直撃)

後半、フルスロットルで攻めに掛かるFマリノスは乾のドリブルや左サイド裕介のオーバーラップなどを突破口にチャンスを作るが、なかなかフィニッシュに繋げられず。左サイド前が開けたところから功治が突っかけながらボックス内に進入し、エンドライン際からニアに詰めていたマルクスに合わせたプレー、同じく今度は右から功治がボックス内に進入しエンドライン際から折り返したボールが空いてディフェンスに当たってあわやオウンゴールかというシーンを作り出したが、横浜FCのディフェンス陣も水際で執念を感じるシュートブロックなどで、ゴールに鍵を掛け、スコアを動かさせない(菅野のオウンゴールを防いだビッグセーブは敵ながら素晴らしかった)

相手のラインを押し込み、慌てさせるシーンこそ増えたモノの、なかなかネットを揺すれないFマリノスは、マルクスに代えて坂田、大島に代えてマイクを投入。しかし、横浜FCも運動量を減ったベテランを次々にスイッチし(カズ→滝澤、山口→難波。難波を右に、内田を中に、大ちゃんを下げ気味)、運動量を維持しながら守備組織の破綻を防ぎ、カウンターを狙う意図は崩さない。この交代策が嵌ったのは横浜FCの方、最後まで相手バックラインへのビルドアップにプレッシャーを掛けていたこと、状況に応じた組織の徹底した維持と連動、守備に置いてのクオリティを維持。これがノッキングを誘い、攻め込まれる回数を減らした。逆にFマリノスの方は、なかなか前へのパスコースを見いだせず、躊躇するシーンも見られ、時間だけを浪費してしまう。

最終局面、久保、右サイドに張り出した難波、そして最後まで運動量が衰えずダイナミックだった内田のカウンターに脅かされながらも、マイクの高さを意識したパワープレー、功治の数度あったペナルティアーク付近でのFK、乾のドリブルからのミドルシュートとそれなりにゴールに迫ったがこじ開けるには至らず。ナイーブなレフェリングに対してイライラが募っていたのか、ピッチも熱くなり小競り合いが起きるが、ゲームの大勢には影響を及ぼさず。結局ハマナチオの壁を突き破ることはなく、終了のホイッスル。相手の術中に嵌り、金星を提供してしまうという、いつか見た光景がこの三ツ沢で繰り返される形となった。

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勝負の綾

1点が勝負を分けたことを考えれば、一つはゲームへの入り方、ということになる。横浜FCはこの立ち上がりに対して高い意識と狙いを持って入ってきたのに対し、Fマリノスはふわっと入って、結局その勢いに一気に飲まれてしまった。失点シーンに限れば、Fマリノスは過敏に反応してしまった感もある。久保のキレのあるプレーから脅威を与えられることで、久保は危険、久保にはやられたくないという意識が佑二にも那須にも強く働いたことで、フィードに対して那須も佑二も久保に引っ張られ、中央のスペースを空けるという失態を演じてしまった(セットへの切り替えで押し上げるという意識の働きと合わせてね)ゲーム通じて相手を過剰反応させるぐらい存在が脅威で、相手を抑止した久保の存在は小さくなかったように思える。

それと、ゲームに対しての集中力。Fマリノスのシュートシーンなど「これは危ない!」という危険なポイントでは3人がシュートコースに入るシーンに象徴されるように、横浜FCは異様な空間の中でも常にプレーに集中していた。組織を維持し、隙を狙ってカウンターと、はっきりした方向性が余計な事を入る隙間をなくしていた側面もあるのかも。それに対してFマリノスは、ナイーブなレフェリングや相手の露骨な時間稼ぎに対してのイライラが募っていたことはあるにしても、入れ込みすぎな側面もあって、プレーに、そしてゲームに集中しきれていない印象があった。そして、集中力が欠けて起きたミスがプレーを萎縮させてしまった感を受け、その萎縮したプレーがノリノリで攻めていかなければならないシーンで自らブレーキを掛けてしまった。

どちらにしても、ゲームに対してのシビアな姿勢、そして経験値、こういった要素がゲームに大きな影響を与え、勝敗を左右したように思えてならない。

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ここからは個人的に思ったこと。テーマとして「同じ間違いを繰り返さないために」

・no more same error!

オフェンシブに、アグレッシブに、と生まれ変わろうとしているチームが、依然と同じようにゾーンを組み、しっかりと現実的に守る相手を崩せずに負ける。昨シーズンと同じエラーが繰り返される。これが改革の現在地を物語っているのかもしれない。確かに、チームの中で化学変化は起こっている。若い選手の積極的なプレーはチームに刺激を与え、一人一人がプレーに対してかなり柔軟にプレーしている感も受ける。受動的な側面はあるにしても連動した動きを意識するプレーも増えてきている。このゲームに置いては、少数を除き個々のプレーの質自体も低くなかった。ただ、まだチームとして、「攻撃力」「得点力」に反映することが出来ていない事を示しているのかなと。

具体的な要素としては、

・積極的なプレーへの関与意識

・相互理解と信頼が生み出す次のプレーの予測

・ビルドアップ、アタッキングサードに置ける具体的方法とクオリティ

・フィニッシュパターンの欠如

こういう要素が足りない。ま、意識的なところは少しずつ変わっているけれど、それに伴うディティールまでは手を入れられていなかったというのがこのゲームで露呈してしまったと言えると思う。感覚的な要素も孕んでいて、短い時間で問題を解決するのは難しい課題でもあるのだけど、やはり足りないモノは足りないモノとして自覚し、修正を施していかないと、又同じエラーを繰り返してしまう可能性は高い。

特に攻撃的なサッカーを掲げてこれからのシーズンを戦っていく上では、前述の上二つは大きなポイントとなっていく要素なのではないかと考える。まず、「積極的なプレーへの関与意識」というファクター。比較的チャレンジする姿勢というのは高まっているけれど、まだまだそのチャレンジに対しての反応が鈍く、結局個人のチャレンジになってしまいがち。そのチャレンジに連動する形で、「次」を作るような動きが少ない。せっかく功治や乾が局面を打開しても次の出所が生まれてこなければ、選択肢として「自ら決めきる」というモノしかできてこず、相手としても対処しやすい状況になってしまう。今まではこういうモノさえ出てこない状況だったから、漸進とも言えるのだけど、目に見える形として残らないと好プレーも手応えが残らないだけに、より積極的なボールレシーブアクションを個人の局面打開に合わせて、チームとしての「攻撃」にしていきたい。

で、そこに絡む要素としてあげたのが、「選手間の相互理解と信頼関係」。ま、こういう要素はチームスポーツだから必須要素でもあるのだけど、選手間で特徴を捉えた上でのより速い次のプレーの予測をしていくことが、より質の高いプレーであったり、より質の高い組織にしていくのではないかなと。例として、このゲームでもあったのだけど、ハイボールに対して久保も非常にらしい高さのプレーはあったけれど、比較的那須にしても佑二にしてもはね返す機会が多かった。でも、チームメイトはそれを見てから動くから、そのはね返したボールを拾いきれず、攻撃に繋げられなかった。で、特にその切り替えの部分で気になったのがサイドバック。裕介にしても隼磨にしても、カバーを意識していたのか、はね返したのを見て前に出て行ったのだけど、もし「佑二さんなら絶対にはね返してくれる+那須さんがそのカバーをしてくれる」という確信を持っていたら、より前にポジションを獲ってセカンドボールを拾い、攻撃に繋げることが出来たんじゃないのかなと。リスクのあることだけど、そういう意識こそ、チームの掲げる攻撃性の発揮だと思う。

もちろん、この例に限らず、師匠(オーシ)なら前で起点になってくれる、功治ならこのスペースを空ければ感じて突いてくれる、マルケスなら顔を出して引き出してくれる、マルクス(乾)ならここに動き出せばスルーパスを出してくれる、隼磨(裕介)ならここに上がってきてくれる……などなど、こういう信頼が出来てくれば、よりスムーズで実効性の伴った攻撃になっていくんじゃないかなと。

何度も何度も同じような負け方を見せられるのは正直気分のイイモノではない。全ては、同じ間違いを繰り返さないために、一つ一つのプレーの質を上げて、掲げる攻撃性に伴う実効性をチームに構築していって欲しい。悔しい、だけでは、チームは強くならないからね。

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とにもかくにも、負けちゃいけないゲームで負けたことには変わりない。そういう意味では早野氏には相変わらず信用出来ないんだけど、彼の言葉で一つだけ好きな言葉がある。

「収穫のないトレーニングやゲームはない」

この言葉を信じて、この屈辱も甘んじて受け入れたいと思う。一つ一つのプレーを糧に、先に進むしかない。ということでここまで。

それにしても、悔しいなぁ……

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・個人のこと書いてないけど、もうだいぶ長いから一言。オーシとマイクは個人的にはポストがとても良かったと思う(だからこそ獲って欲しかった)、功治は相変わらずキレてた(キックもフィットしてた、だからこそ決めて欲しかった)、イヌーイは痺れまくった(マルケスいればもっと違ったんだろうけど、マルケス・功治・イヌーイの絡みが見たかった)、マルケス偉大かつ心配、マルクスはアイデアがチームメイトに伝わってない感じ、隼磨は本文通り気圧された(40歳に押されてるんじゃないよ)、裕介空振りあったけど積極的で良かった、那須は久保相手に踏ん張ったけどドタバタ、河合も引いた相手に対してはまだまだ、佑二が熱くなってるのは珍しい、哲也は判断ぶれた、ま、次だね、次。

・そうそう、書き忘れたけど、このゲームで弱点を晒したという意識を持ってほしい。「マリノスには切り替え速くして速攻をさせないようにする。後は前からプレッシャーを掛けてビルドアップをノッキングさせれば、後は山瀬と乾のドリブルをケアするだけで怖くないよ」と知らしめたようなモノだよ。次の神戸は、昨シーズン苦しめられた松田監督、ゾーンの形成には定評があるし、ヴィッセルもタクティカルな良いチーム。コンセプトへの執着も良いけど、整備する部分は整備して、次に向かって欲しいな。何となく「攻撃的」と言うお題目に固執している感じを受けちゃう。

・考えてみたら、僕も少し入れ込んでたのかもね。普段ならしないコールをしてみたり、一つ一つのレフェリングにナイーブになったり……反省。当然の如く試合後もかなりイライラしてたんだけど、バスの待機列で横浜FCのタオマフをした小さい子がお父さんとの掛け合いで「久保は頑張ってたねぇ、カズも頑張ってたねえ」と言いながらも、「マリノスの10番と19番が凄かった」とにこにこしながらしゃべっていたのを背後に聞いて、ちょっとだけささくれだった気持ちが丸くなった。次は日産スタジアムに見に来て欲しいな、さすがに来ると思うけど。ああいう子が次の世代を担うんだねぇ……。

↑あ、年寄りっぽい。

・横浜FCのこと書いてないね。書かない、面倒、腹立たしい。でも、久保が非常にキレキレだったこと、大ちゃんが執念を持って頑張っていたこと、高木監督の研究と采配が相変わらず冴えを見せていること(内田の起用はばっちりだった。彼がダイナミックに動くことでマリは悩まされた)守備ブロックが相変わらず質が高かったことだけは、記録として書いておく。チームとして良い方向に進んでいるのかな、高木監督良い仕事しはるなぁ、ちっ。

・ジャスティスは相変わらず氏ね、横浜FCのDJも相変わらず腹立たしい、中田市長の風見鶏っぷりは萎えた、マスゲームは素敵だった。

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March 10, 2007

迎え撃つ者としての矜持@J1 第2節 横浜FC vs Fマリノス Preview

解釈は色々だけれど、この対戦に置いて「迎え撃つ者」と「挑戦する者」という図式は変わらないだろう。そして、こういう図式は「挑戦する者」に優位に働く事が多いのが、摂理。「迎え撃つ者」にとってはlこういう図式は、百害あって一利なし。事実、これまで多くの「金星」を与えてきたことが全てを物語っている。それでも、負けることなど許されない、守るべきモノがあるゲームなのだから。

ということで、なんだかんだ言って盛り上がっちゃってる「あの」ゲームのことを少し考えてみたいと思います。ただ、あくまでも、「フットボール」を考えます。ま、いつも通りにね。

*呼び方に関しても、あくまでも普通にする。

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2007 J.League Division1 第2節

2007/3/10 19:00KickOff/横浜FC vs Fマリノス @ 三ツ沢球技場「挑む者、迎え撃つ者」

F.Marinos        YokohamaFC
     大島            久保     
功治 マルクス  鰻          奥
  河合 アーリア    滝澤  鄭  山口 藪田 
天野      隼磨   
  那須  佑二     中島 早川  小村 和田
     哲也             菅野

注目度が高いこともあって、このゲームに対しての多種多様の情報が溢れかえっている訳ですが、事前段階でのチームの状況をまとめておきましょう。まず、Fマリノス。前節試合終了間際のレッドカードで出場停止が確定している師匠、怪我で別メニュー中のジロー、田代、フミヤ、秋元が欠場確定。木曜日の練習に姿を見せなかった勇蔵(インフルエンザ?)、石原なども出場が危ぶまれている。逆に戻ってきそうな選手というとマリノスの象徴・松田直樹。起用ポジションは定まらないが、練習試合をこなしながら調整に精を出しているようで、このゲームで復帰もあり得るか。

対する横浜FCの方、前節のスーパーゴール、そして古巣との対戦とマスコミの視線を一挙に集める久保がインフルエンザの疑いがある様子だが、高木監督としては強行出場も辞さない構え。ただ、久保だけではなく右サイドバックの小野、センターバックの小村など、ハマナチオを担う選手達にも病魔が襲っているようで、この一戦を前に少々不安が顔を覗かせている。

じゃ、攻守のポイント。

・未練を断ち切るように -@ Deffence-

基本、横浜FCは守備のチームで、攻撃に関してはシンプルなカウンターを志向するチーム。ただ、チームの比重として守備に重心が掛かり、攻撃に関しては迫力を欠く部分は否めず。そういう要素を鑑みると、ある程度人数を揃えれば、崩されることはそうないと思う。

ただ、久保竜彦の予測不可能なプレー、奥大介のアクセントは警戒が必要。屈辱を味わされた古巣に対してモチベーションが高まることは容易に予測が立つし、二人の通じ合うコンビネーションなどは、無警戒ではいられない。

しかし、警戒する部分と言えばこれぐらい(+セットプレー)それだけ注意する部分も絞られるだけに、彼らをしっかりと潰すと言う要素をしっかり出来れば、失点の危険性を大きく削れるのではないかと考える。まず一つは、久保に起点を作らせない厳しいマーキング。レッズ戦を見る限り、横浜FCの攻撃の大半は久保を意識した攻撃が多い。ボールを当ててダイナミズムを付随させる、裏に走らせてゴールを狙わせる、どちらにしても久保が仕事をしないと成立しない形が多く、このストライカーへの依存度が非常に高い。それだけに、このポイントを潰せれば、最も危険なカウンターも、未然に摘み取っていくことが可能になると思う。そのためにすべき事は、センターバック二人(佑二・那須かな、マツでも、勇蔵でも同じ事)が彼に厳しいコンタクトをも辞さない厳しいアプローチをしていくこと(そして、その相互補完の関係で裏へのボールへのカバーを準備しておく)。しっかりとアプローチに行ってプレッシャーが掛けることで、彼にボールを触らせない、入っても充分な状態でプレーさせる時間を作らせない、又彼自身プレーリズムを掴みにくくなり、自ら崩れていく可能性もある。技術的にも、身体の使い方的にも柔軟なだけに、なかなか簡単なことではないが、Fマリノスが誇る守備陣の特徴を考えても、前掛かりに久保を徹底的に潰したい。

そして、大ちゃん。ポジションを変えながら、ボールに絡もうとしてくるだけに、彼の動きを中盤全体がケアしていく事が必要となるけれど、フォアチェックを掛けてカウンターを消せば、自ずと彼はボールに絡もうと自然と下がっていくはず。その時に強いプレスを掛けて、奪うイメージを持ちたいところ。技術的には非常に高い選手だが、厳しいプレスに対して脆さを見せることもあるだけに、やってみて無駄はない。カウンターを消す、その上でプレスを掛ける、成功すればショートカウンターのチャンスに繋がり、ハマナチオを発動させる前に崩せるチャンスが訪れる。

きっと、この二人に未練のある人、愛着の残っている人は少なくないはず。彼らはFマリノスを栄華に導いたスタープレーヤーであり、岡ちゃん期のFマリノスの象徴だった。僕の頭の中にも印象的なプレーは未だに記憶の片隅に残っている。でも、今は敵。そんな未練や愛着を断ち切るようなシビアなプレーで相手の攻撃の可能性を断ち切りたい。

・必要なのは突破口 -@ Offence-

ボックス付近で人数を掛け、有効なスペースを根こそぎ削りとって、相手に閉塞感を与える守備、このクオリティはJの中で最も勝ち点を持ち帰るのが難しいスタジアムで勝ち点を持ち帰る寸前にまで至った。結果として破綻し、勝ち点を持ち帰ることは出来なかったが、このプロセスは彼らのアイデンティティであり生命線であるディフェンスが、改めてJ1でも通用することを物語っている。

そんな守備に対して、新しいコンセプトの元改革の道程にいるFマリノスは崩してゴールを獲れることが出来るのか、これがこのゲームの最大の見所であり、キーポイントとなる。贔屓目に見ても、相性は決して良い相手ではない。横浜FCのチームとしてのコンセプトは「相手の良さを消す」「スペースを消す」というモノ。それに対して、Fマリノスはそういった相手に対して何度も煮え湯を飲まされてきた。攻撃構築能力、局面打開力、アイデア、コンビネーション、決定力……、これまでこのチームに欠けていた要素を強く求められると、攻撃は一気に閉塞し、無理に崩そうとしたところでバランスを失い、その逆を突かれるなんてシーンを何度も見た気がする。

ただ、そうはいっても致し方ない部分もある。基本的に「これだ!」という明確な対処法はないからだ。世界中の強豪チームが格下の現実的なサッカーに苦しむのは摂理とも言えるのだけど、負けられないゲームなだけに手をこまねいているわけにもいかない。何とかこの現実的な守備をこじ開ける鍵をゲームの中で見つけることが必要になる。

で、個人的に少し有効かなと思うのは、アウトサイドに質と量を掛けると言うプレー。開幕戦、相馬やポンテが複数の選手と絡んで左サイドを破っていたシーンがあったのだけど、速いタッチでボールを動かしてその中でダイナミズムを付随させれば、結構崩れやすいかなと。一つ崩せば相手の守備はスクランブルとなり、ポジショニングをブレイクしてその局面を凌ごうとするから、中にもズレが生まれる。オウンゴールとなったシーンも、左サイドを破られてエンドライン際から流し込まれたボールがゴールカバーに入ろうとしたディフェンスに絡んでそのままゴールに入ってしまった。いくらクオリティを備えた守備とはいえ、スクランブル的な対応に置いてはそう完璧に対処出来るモノではない。

もちろん、コンビネーションだけじゃない、個人の突破でも何でも良い。綺麗に崩すなんて志向性はいらない、一つのポイントに力を集中させて、突破口を開くことがスタート。相手が対応しづらいな状況、嫌がる事をしていくことで、相手を揺さぶる。それがハマナチオ攻略の一つのキーとなる。

*特徴的なことを言えば、どこかを崩されるとゴールに鍵を掛けるようにずるずるずるっとポジションを下げていく傾向があること。それだけ守る意識が高いと言うことを示しているのだろうけど、逆に言えば後ろから入ってくる選手は警戒が薄いと言うか、ルーズな対応が目立つ。基本中盤の選手が入ってきた相手を責任持って対処すると言うことになるのだろうけど、鄭・山口は別にして、両アウトサイドはお世辞にも守備に長けているとは言い難い。隼磨であったり、アマノッチ(裕介?コミー?)が一気にボックスの中に入ってフィニッシュに絡んでいくのも面白い。

*ただ、マリもポゼッションはお世辞にも質が高いとは言えない。開幕戦で可能性のある攻撃を見せたとはいえ、その形はほぼトランジッションの流れ。閉塞感の打開というのはまだまだというのが本当のところ。で、ヴァンフォーレと横浜FCではプレー姿勢が違うから、開放感のある攻撃というのは早々出来ない可能性が高い。もちろんトランジッションの流れを生み出せればいいけれど、閉塞感に苛まれた時のイメージをチーム全体が持つことが必要になるかなと。開幕戦では守備に置いて焦れない事が大切だったけど、このゲームでは点が獲れなくても焦れない事が大事だと思う。相手はまさにマリが焦れてバランスを崩してくれることを狙っているわけで、焦れれば焦れるだけ金星献上の可能性を高めてしまう。

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こういうゲームを特別なものにするのは、遺恨であったり、積み重なった負の感情の連鎖だったりする。虐げられたり、悔しい思いをさせられる中で、むくむくと相手への敵対心が生まれ、それが一つのスタジアムを分かつことで異様な雰囲気を作り出す。その雰囲気が選手に伝わり、ピッチは戦場と化し、フットボールを変質させてしまう。

基本的に、こういうゲームに好ゲームは少ない。負けられない、負けたくない、こういう感情の高まりがゲームを硬直させてしまう。歴史のないこのカードでも、そういう傾向が出るかも知れない。でも、きっとそれでは納得出来ない。今シーズンは新しいことに挑戦し、復権への第一歩としてイチからやり直しているわけだけど、このゲームだけはJで3度王者となっている誇りを纏って、新参者に対してびしっと現実を突きつけて欲しい。それが、先駆者としての、迎え撃つ者としての役割だと思うから、ね。

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本当は昨日UPの予定だったんだけど、寝ちゃったんで当日になっちゃいました、てへ。ま、個人的には全然心配してませんよ。論理的に考えれば、早々負ける相手じゃない。引き分ける可能性は大いにあると思うけど。焦れずに粘り強く、相手に対して敬意を払いながら驕ることなく戦えば、自ずと結果は出るはず。やるべきことをしっかりやれば、きっと……うん(自分を納得させてる)ということでここまで。

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*ユニ手元に届きました!良いね!デザイン!良いね!手触り!やっぱかっこいいわ……。でも、今日着ていくかどうかはまだまだ悩んじゃう。だってさ、開幕戦は違うシャツで勝ったからさ、験を担いだ方が良いのかなーなんて思ったり。結構古風なんですよ。でも、下ろすには良いタイミングだよね、うーん。

*8000名先着で何かくれるようですけど、そんなにお隣さんのファンは来るのかしらん。はてさて。

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March 07, 2007

The best team which disappears@06-07 UCL Round of 16 2ndLeg Liverpool vs Barcelona

早起きしても、仕事中眠くなっても、見る価値がある。やっぱりドキドキしちゃうもん。ということで、UCLのセカンドレグから一番注目度の高いであろう試合を。

06-07 UEFA ChampionsLeague Round of 16 2ndLeg
Liverpool 0(TotalScore 2-2[A.G. 2-1])1 Barcelona @ Anfield
Barca:75'E.Gudjohnsen

リバプールスタメン:GKレイナ、DFフィナン、キャラガー、アッガー、アルベロア、MFジェラード、シャビ・アロンソ、シッソコ、リーセ(→77'ファビオ・アウレリオ)、FWカイト(→89'クラウチ)、ベラミー(→68'ペナント)

バルサスタメン:GKビクトール・バルデス、DFテュラム(→71'グジョンセン)、プジョル、オレゲール、MFマルケス、シャビ、イニエスタ、デコ、FWメッシ、エトー(→61'ジュリ)、ロナウジーニョ

ほとんど負けのなかったカンプ・ノウでの失意の敗戦から2週間、ディフェンディングチャンピオンに課せられた課題は2点差以上の勝利。欧州では堅牢かつ堅実なフットボールが目立つリバプール、歴史あるアウェイ、天敵ラファエル・ベニテスと難題は尽きないが、近年ほとんど出ていない連覇を目指すチームにとっては乗り越えなければならない最初の壁か。

バルサは、スタメンから攻撃姿勢を前面に出したラインアップ。3バックで1アンカー、その前にデコ・シャビ・イニエスタと抜群のテクニックとアイデアで違いを生み出せるMFを全員ピッチに立たせ、前線もメッシ・エトー・ロナウジーニョとベストメンバー、万全の体制で臨む(メンバー的には。リーガでは首位攻防戦に敗れるなど、状態は良くない)対するリバポはスタンダードな4-4-2。4-4のゾーンで相手の攻撃を抑制しながら、カイトとベラミーでカウンターを狙うという意図か。

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試合展開

序盤から主導権を握りにいったバルサだが、リバポが敷く高質のゾーンディフェンスに攻め手を見いだせず。逆に中盤での厳しいプレッシングに簡単にロストするシーンが頻発し、リバポに一気に攻め込まれるシーンが目に付く。ベラミーが抜け目なくラインの裏を狙われ、エリア外からリーセに強烈なシュートを立て続けに打たれてと(一本はバー直撃!)、キーとなる先制点の匂いは明らかにリバポの方に漂う。

15分過ぎからようやくボールが回るようになるバルサ、少しずつ糸口を見つけ始めたか、ダイレクトで相手をズラし、前が空いたところで突破を図るシーンが見えるようになり、徐々にゴールに迫る。しかし、リバポディフェンスも水際でクオリティを発揮し、最後の所では突破を許さない。後手に回ってアルベロア、シッソコがイエローをもらったが、メッシの突破に対して一枚はがされてもすぐさま次のカバーが飛んでくるなど、リバポディフェンスの集中力は高い(メッシへの警戒は著しく強かった)

ぴりぴりとした緊張感の中で決定機を迎えたのはリバポ。カウンター気味の攻撃から右サイドジェラードが持ったところで反応したベラミーがボックス内に進入するとそのままダイレクトで押し込む!バルデスセーブもリフレクションにカイトが反応!バルデス足ではね返すも中に入ってきていたリーセがヘッドで押し込む!これもクリアされると言った形でこれまでで最大の決定機は不発に終わる。

ゲームの流れとしては、バルサが一生懸命あれこれ工夫して崩そうとするも、それを抑えてカウンターで薄い所を一気に突くリバポが効率的にシュート数を増やすと言う展開。終盤、ロナウジーニョがこの試合初めて自らこじ開けて前オープンな状態でボールを持ったが、ラストパスを受けたエトーは前をしめられてシュートに繋げられず。結局バルサは前半シュート1本に終わった(リバポは何と10本)

後半開始時のメンバーチェンジはなし。しかし、少しずつゲームが動き始める。リバポの守備陣に手こずり続けた前半に比べてポジションを流動的に入れ替え、より中央を質量を持って崩そうとするバルサの攻撃が危険な香りを漂わせる。開始5分、中央にポジションを入れ替えたロナウジーニョがFKを獲ると(これは直接狙うもレイナの胸に収まる)、数分後には決定機。デコが中盤のラインの裏に入り込むと、ロナウジーニョへ楔、入った瞬間メッシが交差する左に流れると、ロナウジーニョがひらめきを魅せる。メッシへラストパスという予想を裏切り、ダブルタッチで2人のディフェンスをかわして自ら突破、完全に前の開けたロナウジーニョはレイナの反応を許さない同じサイドへのコントロールシュート!完全に決まったかと思われたが、このシュートはポスト直撃。その後も、左からの斜めのフィードに右に流れたエトーがヘッドでロナウジーニョへ落とし、中央よりのポジションにいたロナウジーニョはシンプルにダイレクトでシュートを打てるボールをお膳立て、最後はメッシがインサイドで合わせるもレイナのセーブに凌がれる。先制点が遠い。

リズムこそ引き寄せたモノのゴールが足りないバルサは、まだ本来のキレが戻らず実効力を示せなかったエトーに代えてジュリ、そしてテュラムに代えてグジョンセンを投入。前の厚みを増すと共に完全にロナウジーニョをセンターに据え、実効力の増してきたセンターアタックで勝負に出る。しかし、この交代策も重いスコアを動かすには至らない。リバポは再三持ち前のスピードでバルサディフェンスを揺さぶったベラミーに代えて、ジャーメイン・ペナントを投入。カイト一枚を前に残し、ペナントは右サイド、これまで右サイドでプレーしていたジェラードを中にズラし、中に厚みを増してきたバルサのオフェンスへの対抗策を施す。

この交代策、嵌ったのはバルサ。中央への警戒を強めたリバポに対して、その警戒心が受けへの姿勢を強めてボールへのアプローチを緩くし、これが遠因となってゴールに繋がる。左から右へとボールが動くと一度攻撃の流れは途切れてしまったかに思えたが、やり直しの攻撃の中でリバポディフェンスが左大外のグジョンセンを捉えきれず、グジョンセンは一発のスルーパスでラインの裏を取った!レイナの飛び出しを冷静にかわしゴールに流し込んで先制点。このアイスランド人のクールな仕事で勝負に掛かる点差は1点差、ゲームは一気に過熱。バルサはこの直後にジュリが右サイドを破り、ロナウジーニョのシュートを引き出すなど、勢いを増し、リバポの方は一層受けの姿勢が強くなる。

残り数分、激しくも慎重なボールサイドでの攻防、シビアなせめぎ合いを続ける狭い裏のスペースを巡る攻防の中でゲームは着実に収束に向かう。しかし、完全に閉じられてしまったバイタルエリアの前では、いくらバルサといえど早々決定機を生み出すことは出来ず、逆にリバポのカウンターに晒されてゲームは終了。カンプ・ノウでの2失点が響く形で、昨年のディフェンディング・チャンピオンは舞台から退場となった。

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一つのチームがピークを維持する難しさ、リバプールの国内と欧州の表情の変化、相性という軽い言葉では片づけられないぐらいのベニテスのバルサ攻略法……。ただ、一番強く思わされたのはサッカーには色々な側面があって、改めて全知全能のサッカーがないというのを感じたゲームだった。

実際、バルサがベニテスのチームを苦手にしているというデータは出ている。サッカー的に捉えれば、プレッシングとラインコントロールをうまく連動させてバイタルを締めるモダンなディフェンスと、現実的に「ゴール」を守る様なブロックディフェンスの完成度の高さがバルサを苦しめ、無理に崩しに来る逆を突いて速く流れるようなカウンターで効率的に陥れる。ポゼッションスタイルの天敵のようなベニテススタイルを苦手とするのは当然の摂理かも知れない。

ただ、昨シーズンを考えると、いくら相性があろうと、栄華を極めたバルセロナに弱点を見いだすのは難しかった。一昨シーズン前に脆さを見えたカウンターに対してはサイドバックのポジショニングやポジションチェンジによるフォアチェックの強化で補い、ポゼッションは抜群のコンビネーションと併せて最高の実効力を魅せる。ラーションのような勝負所で最高の仕事が出来る選手、イニエスタのようなリズムチェンジャーと主力と見まごうバックアッパーを備え、ピッチの中にはこのサッカーをするべく集められた最高の人材が揃う。そして魔法使いロナウジーニョ……最高に美しく、強いチームだった。ただ、時間がそれを維持することを許さなかった。選手や指導者の陣容の入れ替わり、成功がもたらす心境の変化……こういう要素が重なり合った結果、最強のチームにも変化が起き、輝かしい栄華を誇ったフットボールも色褪せてしまった。

この二つの要素が重なり合った結果、大本命バルセロナの早期敗退という結果が導き出されたのではないかと個人的には思う。ま、アウェーゴールでの結果だし、リーガでは上位に付けているわけだから、大げさかも知れないけどね(リバポもビッグクラブだし)

ま、どちらにしても、大本命が消えた。これから欧州の頂点を巡る争いは混沌を極める。面白くなって参りました。ということでここまで。今日は決戦、俊輔!魅せてくれ!

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*正直、残念な気持ちはある。バルサのゲームは好みはどうあれ、名勝負を生むからね。個人的には今シーズン絶好調のユナイテッドや名勝負再びなチェルシー(決勝トーナメントのぴりぴりする場で)、リヨンやローマと言ったバルサの跡を継ぐような面白いサッカーをするチーム、そしてセルティックとのゲームも見てみたかった。なんだかんだ言ってバルサを中心に今の欧州サッカーは回っていると思うしね。

*リバポはこれを維持出来ないから不思議だ。こういうサッカーをしてれば早々負けることはないと思うのだけど、強者であるが故不安定になる。この辺が難しいところだね。ただ、やっぱりベニたんはすげーよ。

*実はバレンシアのゲームを生で見てましたよ。ただ、レポートするようなゲームじゃなかったね。いや、ゲームじゃない、喧嘩……、いや戦争だった。試合後の話じゃ、「リベンジ!リベンジ!」とバレンシアの選手が唱えていたらしいし。それだけ、歴史が重なることで因縁や遺恨が出来て、舞台を過熱するんだよなー。この辺はJでも見たいな、ふろん太-レッズなんかはもっと熱くなってもいい気がする(喧嘩みたいな乱暴なサッカーをしろとか、ロッカールームに殴り込めとは言わないが)そしたらもっと熱のあるリーグになるんじゃないかなーと(まあパブリックイメージは悪くなるかも知れないけどさ)

*セルティック-ミランのプレビューで前回豪快にメンバー構成を外したんで、今回はやらないよ。ただ、前回の試合みたいにミランが臆病な体制で臨んでくるとは思えない。ある程度セルティックの力を掴んだから、後は勝負を決めるだけと考えているだろうし。そこに隙がある。でも、俊輔以外の選手がやらないと難しいとは思う。俊輔は俊輔ですべきことをしなきゃいけないけど、彼への警戒を解く程おめでたいチームじゃない。だから、俊輔程警戒のされない選手に頑張って欲しいな。てゆうか、1点獲れば何か起きるぞ。そこまでは我慢。やべー、楽しみで寝れない!でも寝て、朝早く起きます。

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March 05, 2007

変化の萌芽@J1 第1節 Fマリノス vs ヴァンフォーレ

一人一人の中に生まれた創意工夫、執着心という名のリスクマネジメント、そしてスタジアムの空気……、チームには変化の萌芽が生まれ始めている。綺麗な花を咲かせるには、忍耐も、我慢も、必要になるけれど、この花が咲いた暁には、僕たちに大きな喜びを与えてくれる可能性がある。そんな可能性を抱けただけでも、僕は満足だ。

2007 J.League Division1 第1節

Fマリノス 1-0 ヴァンフォーレ @ 日産スタジアム「変化の萌芽」
F.Marinos:5'山瀬功治

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"だから大丈夫?"、DF田中隼磨、栗原勇蔵、中澤佑二"空振りはご愛敬"、那須大亮、MF河合竜二"解放"、長谷川アーリアジャスール"才能は伊達じゃない"、山瀬功治"エル・マタドール"、マルケス"Keep condition,Please!!!"(→76'狩野健太"僕は君の才能を信じてる")、FWマルクス(→51'坂田大輔)、鈴木隆行"グラディエーター"(89'黄×2=赤)

ヴァンフォーレスタメン:GK阿部謙作、DF杉山新、秋本倫孝、増嶋竜也、山本英臣、MF林健太郎、藤田健、石原克哉、FW宇留野純(→24'須藤大輔/→68'アルベルト)、茂原岳人、鈴木健太(→82'長谷川太郎)

2007Jリーグ開幕!全国的にも天候に恵まれたのは何より。柔らかい日差しが差し込む日産スタジアムには開幕を待ちわびた人たちが押し寄せた。

その中での2007年の記念すべきFマリノスのスタメン。事前の報道の通り、香港遠征で好パフォーマンスを見せた(らしい)ルーキー長谷川アーリアジャスールが開幕戦のスタメンに名を連ねる。彼の起用に伴って、キャンプから準備してきた4-3-3ではなく、4-4-2的なシステムで臨む。対するヴァンフォーレは、新加入の増島がスタメンながら、昨シーズンと大きく変わらず。大木監督の推し進めるアグレッシブなサッカーを表現出来る理解度の高い選手達がスタメンに名を連ねた。バレーの穴を埋めるべく獲得されたアルベルトはベンチスタート。

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試合展開

序盤、勢いをもってゲームに入ったのはFマリノス。攻撃面での意識改革の一端か、積極的なドリブルワークやアイデアとダイナミズムが融合するコンビネーションを披露。立ち上がり早々、師匠がエンドライン際で粘り強くボールを奪って結果的に右CKに繋げると、このセットをスイープでマルケスのシュートに繋げ、ファーストシュートを記録。この勢いが活きたのか、スペクタクルな先制点が生まれる。

那須のクリアに対して、右寄りセンターサークル付近で師匠が起点を作ると、左サイドサポートに上がってきたアーリアへ。アーリアは前をふさがれながらも間髪入れずにリズムを壊さず2タッチで走り込んだ功治へ丁寧にパスを通すと、この二つのプレーで甲府ディフェンスのバランスを崩すことに成功。バランスの崩れた甲府ディフェンスに対して、功治は果敢に独力での局面打開を選択。コースを消される前に一気に二人のディフェンスの間を突き抜けるとボックス内に進入、アウトサイドのシュートで飛び出してきた阿部を制し、この華麗な流れを完結!先・制・点!余りに華麗なゴールにスタンドは大興奮、新しいチャントが鳴り響き、バクスタ二階席ではキックオフ前に配られた風船が割られ、一気にスタジアムは沸騰した。

しかし、ヴァンフォーレも黙ってはいない。非常に質の高いポゼッションで統制の獲り切れていないマリディフェンスを掻き回すと、アウトサイドを崩しに掛かる。変化のあるポゼッションにダイナミズムを付随させられると置いて行かれるシーンも目に付いた(その中で左を完全に崩され、大外ドフリーでのヘッドを許すシーンも)しかし、高い切り替えの意識はファーストディフェンスへの執着に繋がってヴァンフォーレ得意のアグレッシブなトランジッションフットボールを抑制し、相棒を得たことで解放された感のある河合がボールサイドでタフなプレーを見せるなど、チーム全体は機能性はさておき粘り強いディフェンスが出来ていた。

攻撃に関しては、押され気味になったこともあり回数は減っていたが、切り替えて一気に速い攻撃を繋げるシーンを再三作り、可能性を感じさせた。その中身として、マルケスと隼磨(+マルクス、アーリア)の絡む右サイドが何度も好コンビネーションから崩しきるシーンを作り、師匠のタフかつ狡猾なプレーは前線での起点となる。そして、この日キレキレだった功治とマルケスは、感嘆してしまうようなテクニックから突破を図り、大きな脅威となっていた。しかし、追加点はならず。前半は1-0で折り返す。

後半、どちらも局面での光るプレーはあるモノの決め手を欠く展開。ヴァンフォーレの高い質のプレーに対して、時折軽い対応や集中を欠くようなプレーがあったりと、昨シーズンからの悪癖も顔を覗かせたが、相互補完とも言うべきカバーリングが何とか破綻を防ぐ。攻撃面では後半投入となった坂田や鈴木が相手の裏を取るようなシーンであったり、中澤のインターセプトからの攻め上がり、隼磨の攻撃参加、そして抜群のキレを見せる功治とマルクスの個人技などで前掛かりになるヴァンフォーレに脅威を与えるが、得点には繋がらず。

時間の経過と共に、徐々に運動量が下がったこと、マルクス・マルケスとボールの収まる選手がピッチを去ったことの影響で、ヴァンフォーレの攻勢が強まり、Fマリノスは守勢を強いられる。何とか水際のディフェンス、そして哲也の勇気ある飛び出しなどで凌ぐが、まだまだ構築途上であることの危うさが垣間見えた。終盤、カウンターからの波状攻撃で追加点のチャンスもあったが、追加点はならず(功治のシュートのこぼれ球をボックス外からフリーで狙ったアーリアのシュートは宇宙開発。コーナースポットでのキープから虚を突いた右サイドの突破など(そしてこの後師匠遅延行為で退場))、逆に失点のピンチに晒されたが、サッカーの神様に救われる形で失点を逃れ、何とか逃げ切り。ホームでの開幕戦を勝利で飾った。

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勝負の綾

焦れなかったこととシステムチェンジ、かな。どちらも攻撃に意識を裂き、「攻めてる方が強い」ゲーム。その中で質の差もあって、ヴァンフォーレの攻勢に晒される事が多かったわけだけど、ある程度焦れずに粘り強く守れたことで、質の差を埋め、勝利を引き寄せた。まだまだディフェンスにおいての明確な方向性や意思統一が取れていないだけに、バランスを崩してまで獲りにいってたら、その穴を突かれた可能性もあったと思うので、この選択は正しかった。

そして、システムチェンジ。2ボランチシステムになったことで、河合と功治のプレーが明らかに変わった。河合はこれまでだと全体のバランスを見てスペースマネジメントする役回りが多かったが、二人になったことで相互補完の関係性がそれなりに獲れ、自らの良さである果敢な守備姿勢を発揮した。功治は言わずもがな、これまでは守備バランスを取ることに忙殺されていて攻撃に出れないシーンも多かったが、この日はアタッカーとして抜群の攻撃センスを発揮し、その回数も格段に増えた。これまでは、この二人がチームのために「死んで」いたが、無理のないバランスが彼らを蘇らせた。彼らが輝いたことを考えると、この判断はゲームに大きな影響を及ぼした。アーリアもアシストしたしね。

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ここからは素直な感想。チームには確実に変化が起き始めているという実感を得れた。もちろん、現段階で完成度はまだまだで、曖昧さの残る部分があるのは否めない。ただ、一つ一つのプレーの中で個々がアイデアを出しながら局面を打開しようという意思に溢れていること、アグレッシブにチャレンジする積極性が出てきていることなどは、昨期と比較すると間違いなく違う部分。閉塞感に苛まれていた時期に欠けていたモノが生まれ始めていると言うことは喜ばしいことだと思う。

そして、こういうプレーに対してスタジアムが沸くと言うことがとても大事だと思ったり。先制点後のプレーだったかな。功治の素敵なドリブル→マルクス右サイド展開→マルケス(スルー)→オーバーラップ隼磨でグラウンダーのクロス→師匠大外から走り込んでスライディングシュート(ポスト)と連動した美しい攻撃に対して、非常に大きな拍手が起こった。良いプレーに対して、良い反応をして選手達に伝えてあげる。それが選手達にとっては自信になるし、もっとやろうと思ってくれる。とても良い循環になるんじゃないかなーと。

ただ、まだまだ課題が残るのも事実。フィニッシャー不在で崩しても終着点がなく迫力を欠いてしまうこと、功治・マルケスの好調に引っ張られている部分も大きく、レシーバーが能動的にパスを「引き出す」ような動きが少ないこと(それでもプレーに反応して受動的にアクションが起きることは多くなった、今まではそこでフリーズしちゃってたからね。もう一歩先に行くためには、流れを予測し、能動的に動き出す作業があるとより質が高く相手が対応しズラ委プレーになる)など、「攻撃する」という過程にメスは入ったモノの、「得点する」という具体的な部分にはまだまだ不安が残る。次節はこんなにスペースを与えてもらえない事が予想されるだけに、昨年までの課題であった閉塞感に苛まれた時の打開法、そしてゴールに繋げる術というのが問われることになりそう。

ま、とにもかくにも第一段階を登っているのは確か、小さな萌芽かも知れないけれど、僕には可能性に映るし、希望となる部分なのではないかと思う。

MVPは、そうだねぇ、やっぱり功治かなー。でもマルケスでもいいかな。二人ともキレキレで素晴らしいコンディションにあると思う。抜群の実効性と運動量(マルケスは疲れちゃったけど)、良くやってくれていたと思う。二人に頼る傾向になると思うけど、彼らに頼るだけではなく、彼らの良さをチームで引き出してあげると良いんだろうね。先制点なんかもそうだったし(良い状況で彼らの技術を発揮してもらうことで、最大限の威力を引き出す)。それにしても痺れましたよ、唸らされましたよ、あのテクニックには。素敵すぎでした。

その他の部分は徒然と。

・練習試合で露呈した攻撃性を強調される裏に隠れるリスクに関しては、選手達の意欲が切り替えの速さ、ファーストディフェンスや球際の厳しさに反映されていたことで、ある程度是正出来ていたのかなと。もちろん試合によってモチベーションや意思統一のバラツキもあるだろうから計算出来るモノではないし、タクティカルな狙いを感じるモノではなかったので、これからも出来るかと言ったら微妙な感じもするけど。この辺はこれからも継続して取り組むべき要素であり、課題なのは変わらない。でも、ヴァンフォーレ相手にあれだけ出来たのは正直驚きですよ。もっとカウンターでスコンスコンやられると思ってたもん。

・プレスに関しては、選手間でコミュニケーションを取りながら連動しようという意識はあった。ただ、チームとして意思統一が取れている訳じゃないから、機能性としてはそんなに高くない。ただ、プレッシングディフェンスでボールを奪えなくても、フォアチェックとして奪われた直後にディレイするという役割さえ果たしてくれればそれで良いという気も。ボールを奪う作業は、バックライン前で忍耐強く守れればいい。相手を引き出して、切り替えてスペースを利用出来れば、それ又一興。個人技術の発揮しやすい環境となるのは、タレントのいるチームにとってベターな選択。走らなきゃだめだけど。

・師匠は幅広く動きながら前線で起点となり、時折ボールの軌道を見極めてうまく身体を使って抜け出すシーンなどを見せたりと、良い働き。金看板である前線からの献身的な守備姿勢が高い位置での攻撃に繋がるシーンもあったりと、評価は出来る。ああいう泥臭く戦う姿勢はマリノスに足りないモノだと思うしね。ただ、フィニッシャーとしてその場にいないことなど役割をこなせない。一長一短。

・アーリア、初めてと言うことを考えればそれなり、てゆうかアシストしたわけだから、上々デビュー。足がすくまず、彼自身がプレーしようと言う意思があったことが何より。ボールに絡む回数自体はそんなに多くなかったけれど、絡もうという姿勢はあったし、触ればしっかりと繋ぐと言うことは出来ていた。守備に関しては、上手じゃないから苦労していた部分は否めないけど、河合とポジショニング的に相互の関係性が獲れていたので、最低限の役割はこなしていた(河合がイキイキ出来ていたのは、アーリアの存在があってこそ)。彼自身の質という部分ではまだ発揮し切れていないけれど(天性のボールハンドリングとドリブルワーク)、それは次だね。次もチャンスはあるはず。頑張れ頑張れ。

*那須の左サイドは微妙かも知れない。元々彼自身対人守備の強さではなく、危機察知の速さを活かしたカバーやスペースマネジメントの巧さなどセンスを活かした守りが得意な選手。その特徴を発揮するならサイドより中央。サイドだと1vs1を強いられる場面も多いから、対人ディフェンスを強いられると破綻する場面も出てくると思う(実際にあったし)ムードメーカーやキャプテンシーなどのメンタル的側面だったり、隼磨をより積極的に上がらせるという意味での変則3バックにするための起用でもあるとは思うけど、攻撃面での弱さも含めてコミーや裕介の方がベターな選択な気がする。那須はボランチがいいと思うんだけどなー。裁きは下手だけど。

*坂田はもっと工夫してボールを引き出さないと。何度も書いているけど、お膳立てしてもらって獲ると言うレベルを脱却しないとコンスタントには獲れない。自ら工夫してボールを引き出す、良い状況を作り出すという能動的なプレーがないと、二桁は遠い。

*狩野、正念場。ミスでカウンターを潰してピンチを呼び込んでしまったりと、彼の良さが出ることなくチャンスを不意にしてしまった。功治・マルケス・マルクスがポジションを確保し、後ろには乾や幸宏、石原などもいる。システム的な兼ね合いを考えたら坂田や陽介だって絡んでくる。状況厳しいんだからもっと高い意識を持って臨んで欲しいな。てゆうか、期待してるんだぞ、マルクスなんかに負けてちゃだめ。ブレイクのためにももっともっと!

*乾を見たい人多かったと思うけど、この展開では難しかったね。先を考えると、無理にでも使っていく必要もあるのかも知れないけど、あの展開で功治まで下げるのはあり得ないかな。守備面を考えると、功治・マルケスのポジションよりマルクスのポジションで使ってみると面白そうだけど。1トップの下に3人のドリブラーハァハァ

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とにもかくも勝って良かった。うんうん。涙が出そうになるぐらい嬉しかった。凄い長くなっちゃったけど、僕がそれだけ嬉しかったと言うことでご勘弁。ということでここまで。

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*ヴァンフォーレについて書いてないね。素晴らしい質のポゼッションとダイナミズムの付随による数的優位を作る攻撃姿勢は相変わらず質が高い。グループで崩す実効力はFマリノスの上を行っていたのは間違いない。それだけ素晴らしかったし、エンターテイメントだった。特に頭が目立っていた藤田のプレーはクレバーで素晴らしかったね。バイタルを使うという意識の高さ、そしてその動きの巧みさ。ただ、マリと一緒で実効力を実に変える部分では迫力不足。バレーの不在はなんだかんだ言って痛いのかなと言う気がした。

*新曲には結構戸惑った。手拍子起こらなかったりと、まだまだこれからって感じかな?でもやっぱりお気に入りNo.1はジロー、揺るがない。早く帰ってきてー。

*相変わらずあの炸裂弾みたいな音はでかすぎ。

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March 02, 2007

Let's enjoy "COLORFUL" J!

Willbe_1
今シーズンも僕は色々な感情を抱くことになるんだろう。驚嘆、期待、痛快、感動、愕然、憮然、悲嘆、憤怒、焦心、乱心、発狂、悦楽、歓喜……。味わいたくない感情もきっと味わうことになるんだろう。でも、それがいい、だから面白い、僕を惹きつけて放さない、そんな日常が今年も又帰ってくる。

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ってことで開幕です、2007Jリーグ!もう先週辺りからそわそわ、ワクワク、ドキドキと言った感情が既に僕の心の中で渦巻いてて、全く落ち着きませんよ。もちろん、不安もあるけど、やっぱりスタジアムに通い、自分たちの国のゲームが沢山見れる日々が帰ってくるのは僕にとっては何よりの幸せ。ということで、そわそわしてますが、明日開幕と言うことでJの手引きを。

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・LET'S ENJOY "COLORFUL" J!

僕たちの国は「自分たちの国のサッカースタイル」を確立していない、なんて言われることが多い。欧州の厳格な指揮官が来れば、どっぷりと骨の髄まで使って誰もが戦術を語り出し、南米の鷹揚な指導者が来ればテクニックやサッカーの本質を求め始める。よく言えば柔軟、悪く言えば自我なき国を良く表す部分。その曖昧さは世界の中で台頭していく上ではまだまだひ弱な部分なのかも知れない。じゃあ、そんな「自分たちの国のサッカースタイル」を確立出来ていないことはリーグにとってはどうなんだろう?

全ては勝利のためにと言わんばかりに現実的に質実剛健なサッカーをするチーム、高いテクニックやセンスのある選手達がアイデアを発揮して魅了しちゃうぐらいエンターテイメントなサッカーをするチーム、速くて勢いがあって見ている者のテンションまで引き上げていくようなサッカーをするチーム、チームのアイデンティティを貫きながら一つの事をより深化させて高いクオリティを示すチーム、沢山走ってピッチのどこ彼処にも躍動感を感じるようなサッカーをするチーム、ベテランの経験とはっきりしたタスクを融合して守りに重心を置くチーム、そして脱却を図ろうと意欲的なチャレンジをしようというチーム……一つの色に染まっていないからこそ、乱れ咲く「色」、「色」、「色」。そんなカラフルなリーグが僕には魅力的に映ってしょうがない。

きっと、日本も自分たちの方向性を見いだし、その方向性に向かって正しい強化が図られていくに連れて、一つの色に染まっていく時が来る。そして、国内リーグも図らずともその色に染まっていくだろう。それは日本のサッカーにとって、いいことであり、是非にと望みたいことだ。でも、模索段階で発展途上の今だからこその風景も又、悪くない。まだ奥深さはないかもしれない、だけど、サッカーの幅広さを感じてみてほしい。それを感じた時、きっとあなたはJリーグが好きになる。

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ま、こういう事を味わうには色々なチームを見ていかないと難しいことかも知れないけど、是非沢山のゲームを見て欲しいな、出来ればスタジアムで。スタジアムにはそれぞれ雰囲気があると思うし、対戦カードによってその空気も又変わる。そんなのを味わうと更に楽しくなる。まだまだJは歴史は浅いから、奥深さというのは他の長い歴史を育んできた海外のリーグには適わないと思うけど、ね。でも、これだって魅力に変わるよ。リーグやチームが紆余曲折有りながら成長していったりする過程を見るのは、一つの贅沢だし、楽しみだと思うから。とにもかくにも、今年も楽しませてちょうだい!いや、楽しんじゃおう!と言うことでここまで。

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*僕は明日はもちろん日産スタジアム。直前になってドタバタしてるみたいだけど(4-2-3-1だってねぇ、ま、4-3-3と4-2-3-1は親戚みたいなもんだけどさ)、もう腹括ってるし、何よりアーリアスタメン来るみたいだから楽しみ。ま、冷静な分析をすれば、ヴァンフォーレの鋭く、そして奔放なトランジッションはマリにとってとても危険なモノとなる、というか弱点をぐりぐり突くモノ。厳しいゲームになると思うし、正直余り良いイメージは沸かないけれど、それでもホーム開幕戦、とにかく今シーズンの希望に繋がるようなゲームが見たい。チームが変わろうとしている意思を見せて欲しいな。ヴァンフォーレに言いたいこと?昨シーズンは空気を読んであげたんだから、わかってるだろうな?それと、はくばくは頑張れ、超頑張れ。でも、一番頑張るべきはアーリアだね、思いっきりやりなさい!

納得いかないのは、コミーのベンチ外が確定な事(ホームゲームホストが今節は陽介とコミーなんだって)。コミーは出来る子なのに……それとも何か驚きでもあるのかな。

*それ以外ではやっぱりJ2からの昇格組は気になるね。本音を言えばやっぱりお隣さんが気になる。「日本最高のホームスタジアム」である赤いところに乗り込む中でかなり現実的な施術をして臨む様子。なんでも4-4のゾーンをかなり現実的に並べて、枚数を裂いて危険な位置での相手のアタックの鋭さを削いでいくという「テトラポッド大作戦」てな感じらしい。そうなると、キーとしては局面でどれだけ後手を踏まずに踏ん張れるかということだろうね。一つ破綻すれば、その影響は必ずある。そして力関係は相手の方が上。数と厚みはそれなりの実効性を示すと思うし、サッカーに置いて引くという選択肢は美しくないけど、とても効果のあることだと思うから、それを赤い方としてはいかにタレントの力を引き出せるかも気になるね。

*傾向と対策、結局開幕までに書けたのは横浜FC、ヴィッセル、レイソル、ヴァンフォーレ、アルディージャ、アルビレックス、サンフレ。てゆうか、全然だめじゃん。もし楽しみにしていて下さった人がいたらごめんなさーい。でもやるよ。

*ファンサカも始まるよー、編成は済んだかー、お金きつすぎるよー、マグノとヤットを共存なんて難しすぎだよー。

*宣伝。明日日産スタジアムの開門前に「歌会始め」があるそうな。一般開門1時間前の11:00から、東ゲート前広場(新横から歩いてくるとある広場ね)で行われる様子。哲也(怪我は平気かなー)、功治、隼磨のチャントやら増えたらしい新曲の紹介をするそうなので、いち早く覚えて試合の時にはしっかり歌っちゃいたい人、気になっちゃってしょうがない人は行ってみたら良いんじゃないかな。

*それともう一個!2006.3.25の苦い記憶と共に休刊となった「hamatra」が明日復刊する様子!限定5000部だって、争奪戦必死。こりゃテンション上がる!楽しみだなー。

*ということで、どんどん日産スタジアムに来ると良いんじゃないかな。ランサーズもマリQもいるよ、チーズケーキバーやらもあるみたいだし、今すぐローソンかファミマに走れ!チケット残り僅か30000枚!!!

*テンション高いと追記が伸びるのは仕様です。

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Wake Up!!!@BeijingOlympic 2008 A.Qualify 2nd Round vs 香港

正直言って、かなり残念なゲームだった。内容とか、スコアとかではなく、このゲームに臨む選手達の姿勢が残念だった。大きな可能性のある選手達だからこそ、何でも手に出来る可能性の選手達だからこそ、ね。

Beijing Olympic 2008 Asian Qualify 2nd Round

Japan 3-0 HongKong @ National Stadium,TOKYO
Japan:11'S.Hirayama 66'Y.Kajiyama 83'C.Masuda

U-22日本代表スタメン:GK松井謙弥、DF水本裕貴、伊野波雅彦、青山直晃、MF水野晃樹、青山敏広(→84'上田康太)、梶山陽平、本田圭佑、FWカレン・ロバート(→66'増田誓志)、平山相太、李忠成(→46'家長昭博)

冷たい風が吹く国立競技場、ここから北京オリンピックへの道が始まる。チーム作りの過程の中で懐疑論も噴出している反町ジャパンだが、好スタートを切って本大会出場に向けて勢いを付けてもらいたい。

そんな中でのスタメン、家長のウイング起用も予測されたが、蓋を開けてみると壮行試合のアメリカ戦から変更はほとんどなし。唯一の変更点はこのチームに置けるバッサトレーナーである青山敏広が体調不良から復帰して、本田拓也に代わってスタメンに名を連ねたことぐらい。

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試合展開

立ち上がり、力の差を鑑みてゴールに鍵を掛けるような守り方ではなく、ラインを高くプレッシングを掛ける志向性を持った香港に対し、向かい風の中でうまくラインの裏を取ってチャンスを生み出した日本は、早い時間帯に先制点を奪う。ペナルティアーク付近でラインの隙間に入り込んでフリーとなった平山がカレンの縦パスを受けると、そのままボックス内に進入。飛び出してきたGKをアウトサイドのチップでかわすと、最後はカバーよりも一寸先にゴールに押し込んだ。開始早々の決定機を逃した平山だったが、ここは冷静にエースの仕事を果たした。

この後も、完全に主導権を握ってカレンの決定機などを作り出した日本だったが、時間と共にトーンダウン。ボールの流れが淀み、ダイナミズムも生まれない、ミスが重なり、リズムを失う。結局最後までもやもやとしたプレーが晴れる事はなく、前半を無為にしてしまった。

そんなプレーに苛立ちを隠せない反町監督はハーフタイムで選手達に活を入れ、前半コンタクトプレーで痛んだこともあってか(存在感もなかったが)李に代えて家長を投入。しかし、その刺激もチームの意欲が活性するには至らない。ただ、ミドルレンジでのシュートの意識が高まったり、家長や水野の個人技術が発揮されたりと、攻撃の実効性が少し戻ると、ようやくようやく追加点を生み出す。水野が右サイドで抜ききれなかったものの粘り強くも強引に突き破り、ボックス内に進入。中に切れ込みながら、最後はマイナス気味に折り返し、後ろから入ってきた梶山がボレーで沈めた。

この追加点によってパフォーマンスも向上し始め、その後は少しもやもやとしたプレーは減少する。家長のプレーが突破口を開く形で3点目も生んだが、それでも最後まで緩さが消えることはなく、ミスからピンチを招いたり、切り替えが遅れてカウンターを浴びたりと、締まらないゲームを象徴するようなシーンも。結局無失点のままゲームを終え、3-0。このゲームを好スタートと呼んで良いのかはわからないが、求められる結果を残し北京への最初のステップを踏み出した。

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結果や内容に関しては、このゲームに限っては余り言うことがない。抜群の出来だったとか、そういうことではなくて(言いたいことは山程がある)、そういった部分ではなく、本質的な問題が気になったから。

それが何かと言えば、選手達のこのゲームへのモチベーションや様々な意欲、ゲームに臨む姿勢と言う要素。怪我を恐れてコンタクトを著しく避けたり、格下ということもあってすべき事をしない緩慢なプレーには、憤りを覚えたし、少々の寂しさを感じてしまった。

何故こうなったかと言うことを考えた時、やはり相手が格下で、力量差があると言うことが大きく影響したことは否めない。高いレベルでプレーをしなくても相手を御してしまうぐらいの力量差であったり、緩いプレッシャーが生み出す環境は、選手達の真剣度を削ぎ、高い意識のプレーを発揮するに至らなかった。そしてこれは由々しき事態なのではないかと思う。

実務的に考えて、実戦、これから主戦場とすべきアジアでの公式戦はとても貴重な強化の場所となるはず。まだまだ構築途上、発展途上のチームを考えれば、時間的余裕はない。そんな状況の中で貴重な1ゲームを無為なプレーで潰してしまったことはとてももったいないことだった。

そして何より、選手達の可能性について。僕はこの世代の選手達のポテンシャルをとても高く評価している。それこそ、黄金世代と呼ばれたシドニー世代をも超える事が出来る可能性があると思うし、開けることの出来なかった新しい扉を開くことが出来るだけの可能性がある選手達だと思う。そんな選手達だからこそ、個々の選手が高い意識をプレーして、研鑽されていくことで、どんどん成長して欲しい。でも、そんな機会を自ら失っていることは歯がゆいし、何よりも今から現状にあぐらをかくようなプレーをしていたら、どんどんその可能性が狭まっていくのではないかと感じてしまう。

もちろん、曖昧さの残る戦いぶりや戦術的な疑問点、そしてプレーの内容も気にならない訳じゃない。ただ、やるのは選手達で、その選手達が最低基準さえ満たさない姿勢でプレーをしているようでは、全ては小手先のこと。本当に、目を覚ませ!このままじゃ、終わっちゃうぞ。

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操作ミスで完成品を消すという事をやらかして、ちょっとテンション落ち気味だったんだけど、何とか記憶の糸を辿って書けた。ただ、ちょっとニュアンスが代わったりしている気もする……。あっ、選手評は今回はなし。この日プレーした選手達はほとんどの選手に及第点をあげることは出来ない。こんなもんじゃないでしょ?って話です。と言うことで、ここまで。

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*やっぱり、少しだけタクティカルな要素に触れておこうかな。ディフェンスラインのこと。バランス的に相変わらず枚数が足りなくなるようなシーンが見えたこととかが気になるのだけど、今力を入れるべきはビルドアップとプッシュアップ。ビルドアップに関しては伊野波のフィードが良かったんだけど、組み立てに関してはまだまだその術というのが見えていないのかなーと。後ろで繋いで、前に渡したらおしまいになってしまっているけど、もっともっと工夫をしていくべきだと思う。少しでも相手を揺さぶる、引きつけると言うことを意識してプレーをする。中盤に当てて、それをもう一度少し前に絡む形でサポートして、相手を引きつけて、マークを剥がしてあげる。ドリブルを絡めて、引きつけて裁くことでポジショニングバランスを崩す。ポジションブレイクやダイナミズムだけがリスクテイクじゃないのだから。その辺もリスクテイクだと思う。で、プッシュアップはもっと大胆で良い。バランス的には難しい部分もあるけど、この程度の相手ならプッシュアップして強く相手に圧迫感を与えて余裕を奪ってしまうぐらいでも良いと思う。このチームは、間延びする癖があって、それがチームの機能性を奪うことを考えれば、プッシュアップは重要な要素。どちらも共通するのは勇気。どの選手にも共通して言えることだけど、自信を持って。

*本当は「きっと大丈夫」そんなタイトルにしたかった。懐疑論は構わないけど、僕はこの選手達の才覚を信じてるし、反さんもこの環境に慣れればもう少し出来るかなーと。ま、このゲーム見たらそんなことは書けない(汗)

*早野はじまったか。今までやってきたことは何だったんだ……ネタもここまで来ると天性ですな。でもアーリアちゃんスタメンかも?というのはwktk!!!ま、なるようになれという感じですわ。てゆうか試合が早く見たくてしょうがないっす。明日いらね、明後日早く来い!(←今週ずーっとこんな感じです)

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