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December 23, 2006

残酷なまでの差が道を絶つ@Emperor's Cup Q.Final ガンバ vs Fマリノス

まー、しょうがないかな。チームとしての積み上げてきたモノだったり、チームのコアとなる部分だったりと、色々な部分で差を見せつけられるような負け方だったかな。これで今年はおしまい。来年こそいい年になるといいなぁ。ちょい、辛口。

The 86th Emperor's Cup Quarter Final

ガンバ 3-1 Fマリノス @ 神戸ユニバー記念競技場「残酷なまでの差が道を絶つ」
Gamba:8'播戸竜二 69'家長昭博 76'マグノ・アウベス
F.Marinos:2'坂田大輔

F.Marinos Official

Fマリノススタメン:GK榎本哲也"哲也は良くやってるよ"、DF田中隼磨"アップ幅削減の方向で"、中澤佑二"もう疲れちゃったの"、栗原勇蔵、田中裕介"代表選手に苦杯も糧に変えて"、MF那須大亮"ドタバタしないの"、山瀬功治、吉田孝行"大丈夫?"(→35'河合竜二)、狩野健太"金髪効果全くなし、来期こそブレイクスルー"、FW坂田大輔"好調持続"(→76'マルケス)、大島秀夫"ポストさん"(→76'久保竜彦)

ガンバスタメン:GK松代直樹、DF実好礼忠、宮本恒靖"今日の主役"、山口智、MF明神智和、遠藤保仁"コア"、加地亮"もんで下さってありがとうございました"、家長昭博、二川孝広、FW播戸竜二(→88'橋本英郎)、マグノ・アウベス"もう勘弁して下さい"

天皇杯は前戦から2週相手の準々決勝。長崎の地でPK戦の末この準々決勝に駒を進めた(ごめんね、スルーで)Fマリノスは、リーグ終盤好調だったサンフレッチェをヤットの大爆発で破ったガンバと対戦。宮本のレッドブル・ザルツブルグ移籍が決定し、関西でのラストゲームということになり、ツネギャルが大挙押し寄せて観客数が増加したとか言う話題も出ていたが、ユニバのキャパもあってビジュアル的には少々寂しい感じ。

スタメンの方に目を移すと、Fマリノスの方は少しずつ熟成してきた4-4-2を継続したが、メンバー構成は少々手を加えてきた。一番変化したのがバックラインで、隼磨と裕介の"W田中"なサイドバックにセンターには佑二と勇蔵。中盤の構成は那須がボランチで功治とコンビを組み、前は吉田と狩野。トップはユニット使いがデフォとなりつつある坂田とオーシ。ガンバの方は、シジクレイ不在で代わりに実好、調子の落ちていたっぽい橋本がベンチで、ヤットが久々にボランチに入った。

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試合展開

開始早々に坂田が冷静に決定機をモノにして先制したと思ったら、播戸に同じようにやられて、その後はガンバのペースでかなりちんちんにされた「らしい」前半。レッズとジュビロが激戦を繰り広げたせいでわかりません。その間には吉田が打撲で前半で途中交代したらしく、この日右サイドバックでスタメンだった隼磨が一列上がり、センターバックだった勇蔵が右サイドバックにスライド、ボランチの那須がバックラインに下がり、そこに河合が入る形になった様子。

で、ようやくレッズ-ジュビロが終わって試合中継が始まった後半、これまた開始早々左サイドからのグラウンダーの折り返しが大島に繋がるという決定機を得たが、大島の押し込むようなシュートはポストに嫌われて、再び前に出ることはならず。前半リズムを握られっぱなしだったらしいところからは持ち直したのか、それなりにイイリズムでボールが回って攻撃に出るシーンもあったが(山瀬と坂田のワンツーから相手ラインを崩したりもしたが……)、追加点を奪えないでいると、時間と共にガンバのポゼッションが上がっていく。

そして、69分。左サイドボックス角で家長と栗原が1vs1になると、そこに隼磨がヘルプにして2vs1にするが、二人とも家長のフェイントに引っかかって中への進入を許し、そのまま右足低いシュートを逆サイドネットに沈められてガンバが逆転に成功する。ビハインドを返そうと攻勢に出たいFマリノスだったが、ガンバのポゼッションを封じる策がなく、ボールを持ってもなかなか実効的な攻撃構築が出来ず無為にボールを失うシーンが増える。

そんな四面楚歌の状況の中で、チーム全体が前に人数を掛け、又高いライン設定となっていたが、そのリスクを被る形で精度の高いスペースパスからマグノ・アウベスと播戸に裏を突かれるようなシーンが多発。何度か哲也の好セーブなどもあって凌いでいたが、結局遠藤の精度・タイミング共に揃ったループ気味の美しいパスでマグノが抜け出し、哲也の飛び出しも実らず鼻先を突っつかれるようなシュートで流し込まれて1-3に。何とかビハインドを返そうと、久保・マルケスを投入しようとしていた直前での出来事で、結局このゴールが試合を決めた。残り15分、結局チーム全体の意思統一もなく、選手個々の奮闘も全くと言っていいほど実らないまま試合は静かに終わる。Fマリノスがこの2ヶ月チームとしての目標に据えていた天皇杯はここで終戦となり、それと同時に2006年シーズンは虚無感に包まれる形で終戦となった。

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ガンバの完成された感のあるポゼッションにいなされ続けて、スタミナや集中力、そして勝利への意思を削ぎ落とされていくという典型的な弱者が強者に屈するというパターンに、改めて現時点での力の差を見た。攻撃構築は比べるまでもなく、選手間のコンビネーションや戦術などのチームとしての共通意識、細かいプレーに対しての意識、そしてサッカーに対しての真摯な姿勢……直視するのが嫌になるぐらいまざまざと見せつけられた。勝負の綾なんて考える必要がないくらいにね。

特に如実に表れていたのがビハインドの時であったり、チームが余りイイ流れじゃない時のプレー。ガンバはチームがどのような状況であろうとチームとしてのコアがしっかりしているし、それが選手達にもしっかりと共通意識として浸透していることで、精神的にもプレー的にもブレが出にくい。それに対して、Fマリノスは枠組みこそ作ったモノの、コアとなる要素が曖昧で選手達に浸透していないため、チームとして苦境に立たされると選手達に拠り所なる要素を持たないがため、チームがバラバラになっていく。家長にゴールを奪われてから、その前の時間帯までは比較的出来ていたモノが全く出来なくなっていたのも、そういう要素が大きいのかな。選手間で意思統一が取れておらず、どのようにリスクを掛けていくのか、そのリスクの中でいかに守るのか、そしてどのような形で同点ゴールを狙うのか、というものをと全く見えなかった。

個人的に、チームの質というのは悪い時に特に表れるモノだと思う。良い時は何をやっても結構うまくいっちゃったりするのだけど、悪い時になるとそうはいかない。好調時には覆い隠されていた素が出てくる。そして、好調の時なんてそうは長く続かない。シーズンを通じても、1試合を通じても、必ず良い時・悪い時と言うのがあるのは摂理。だからこそ、この試合で出た差というのは余りに残酷なモノだったのかなと。

シーズンの最後にこういう差を突きつけられるのは果てしなく切ないモノで、この1シーズン何だったのか、なんて思ってしまうのだけど、だからといって監督や選手を責めればすっきりするわけでもないので基本的には何も言わない。特にその責を負うべき監督に対してはね。ああいう状況の中でオファーを受けてくれて、白髪が出来るほどチームのことを考え、とりあえず何とか持ち直させて残留という最低限の事は果たしてくれたからね。現状を見る限り厳しい評価しかできないけれど、本来ならまっとうな形(シーズン始めから、補強・キャンプなど、自分の本意となる形で準備して1シーズン戦う)でやらせてあげたかったかな。多分、この試合がラストゲームだと思うけど、本当にありがとう、お疲れ様と言いたい。で、又チャンスがあれば現場で頑張って欲しいな。テレビでの水沼さんも(特にご機嫌斜めで本音ズバズバ言う時の)は嫌いじゃないけど。

と言うことで、シーズン終わっちゃいましたなー。3/24までは楽しかったなぁ……(遠い目)ま、総括するつもり。とにかく、選手たちにはしっかりと「プロ」として、蓄積疲労を取りながら、来シーズンに備えて欲しいな。ここ数年みたいなシーズンにならないように心身共にシビアに、ね。甘っちょろい精神も改善してきなさい。ということでここまで。

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*そうそう、家長のゴールの時の対応、はっきり言って最悪。二人の意思の疎通が全くなく、ただ2人いるだけの状態で1人と同じような対応になってしまった(いや、1人の方がまだ良かったかも。隼磨が入ってきて余計曖昧になったし)隼磨、普通中を切るだろ、勇蔵は縦をケアしていたわけだし。飛び込んでいなされてどうするよ。頭使いなさい、頭。

*にしても、あの終盤のボロボロのディフェンスラインはどうしちゃったのよ。マリから固さを備えた粘りのある守備を取ったら何も残らんよ。まあ現場で見れていないから何とも言えないけど、入ってくる選手を捕まえきれず、自由自在好き放題にやられまくったのは切なかったなー。それにしてもマグノうぜぇ、ほんとにマリから何点獲るのさ。もうマグノ獲ろうぜ。そうしたらマグノにやられることはなくなるっしょ_| ̄|○

*とりあえず、オフシーズンにやって欲しいこと。オーシはお祓い。坂田は冬眠で好調持続。功治は溜まったであろう激務の疲労と周囲に感じたストレスを癒す完全なるリフレッシュ。隼磨はサイドバック特訓。で、狩野は髪を伸ばす、やっぱり長い髪の方が格好いい。でも、もさもさしている人はしっかり切ってさっぱりして下さい。マツとか、那須とか。

*達也がヴィッセルに移籍するとか、石原くんが入団発表されたとか色々あるけど、その辺は明日。今年もFマリとJ全般で分けようと思ってます。それぞれ週1で出来たらいいね。監督も続々決まってるし……はぁ。

*それにしてもガンバ強かったね。完全に格下扱いされたのを納得してしまうぐらい(ま、順位も実力も格下だから納得するまでもないけど)。やっぱりヤットがいると違うなー。ボールの流れがスムーズだし、一つ一つのプレーのクオリティが格段に上がる。もちろん周囲の選手が良く気が利かして動き出すというのもあるのだけど、ピッチの状況をよく把握して、非常に自在に攻撃を組み立てている印象がある。あのパスは美しくて見とれたよ。参った。

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