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November 28, 2006

リーグタイトルの重み@J1 第33節 FC東京 vs レッズ

リーグ制覇を2年連続寸前の所で逃してきたからこそ、「勝てば、優勝決定」という要素はレッズにとって思った以上に枷となってしまったのかも知れない。でも、Jリーグファンには嬉しい。一つは「最終節の頂上決戦」が最高の環境で見れること、そして改めてリーグタイトルの重み、そして価値を感じられたこと。Jリーグは面白い。
*久々にマリ以外のJのゲームです。とりあえず見てはいるんですけどなかなか書けなくて。リクエスト下さった方、やりましたよー。

2006 J.League Division1 第33節

FC東京 0-0 レッズ @ 味の素スタジアム「リーグタイトルの重み」

Super Soccer

FC東京スタメン:GK塩田仁史、DF徳永悠平"久々のぐりぐり"、ジャーン"ワ級完全封鎖"、伊野波雅彦、藤山竜仁、MF今野泰幸、梶山陽平"キレキレ"、石川直宏"ノリノリ"、馬場憂太"モダンフットボール順応中"、戸田光洋(→65'鈴木規郎"ノリカル")、FWルーカス

レッズスタメン:GK山岸範宏"決壊阻止"、DF内舘秀樹、田中マルクス闘莉王、ネネ、MF鈴木啓太、長谷部誠、平川忠亮、三都主アレサンドロ(→84'相馬崇人)、山田暢久(→70'小野伸二)、ロブソン・ポンテ、FWワシントン"沈黙"

味の素スタジアムは前節とは全く違う表情、アウェーは2階席までびっしりと埋まり、中継では青いユルネバをかき消すように野太い赤い声援が聞こえてくる。元々、この対戦は熱いゲームになっている印象があるが(FC東京初タイトルとなったいつぞやのナビスコ決勝、全てをなぎ倒すような勢いを纏ったレッズの足下を掬った一昨年の味スタでの試合など)、レッズにとっては悲願のリーグ初制覇がすぐそこにぶら下がっている状況で、FC東京にとってはホーム最終戦、そしてチームを長きに渡って支えた三浦文丈の味スタラストゲーム、と懸かるモノがある状況。そういったエクスキューズがこのゲームを更にこのゲームの意味を重く、熱くする。

そんな中でのスタメン、FC東京の方は伊野波、梶山がスタメンに復帰し、今野も本来のボランチでの起用に。そして驚いたのが塩田の抜擢。土肥ちゃんの存在感の前にリーグではなかなか出場機会が得れなかったが(てゆうか初出場、だよね?)、この大一番での起用には驚いた。土肥ちゃんは長期に渡って記録してきた連続出場が途切れることに。レッズの方は、現状で組めるベストメンバー、ベンチにも豪華な面子が居並び、必勝態勢でこのゲームに臨む。

試合展開

序盤から積極的に前に出て、ペースを握ったのはFC東京。馬場の柔らかいパスにナオが反応してラインの裏に飛び出し、ボックス内角度の浅いところからアウトサイドに引っかけるようなシュートで山岸を脅かすと、これを皮切りに勢いのある攻撃を繰り返す。ナオの強烈なスピードから生み出される局面打開、徳永のオーバーラップが実効力を発揮し、このサイドがジャックポッドになってチャンスを量産。レッズとしては、守勢に回らざるを得ない状況に陥っていた。

レッズは、FC東京の攻勢を凌ぎながらもワシントンを起点に山田、ポンテの局面打開、サイドの押し上げと言った形で速く攻めきろうとするが、得点源のワシントンはアタッキングサードではジャーンの厳しいマークに封じられたこと(高さ、強さで真っ向から対抗。張り付いてトラップ際を狙うなど、改めてその質を示した。劣化とか思ってすまんかった)、攻勢の中でもしっかりと後方に人を残す形でリスクマネジメントしていたFC東京の守備に前方向の勢いを減退させられたことなどもあって、なかなか攻めきれない。FC東京の攻撃は終盤になっても実効力を示し続け、ナオ→徳永で右サイドを破ってボックス内に入り込んだ馬場がニアに入り込んでシュート(枠外)、インターセプトから速い攻撃で、カットした後自らも押し上げていた今野のミドルシュート(山岸セーブ)、徳永のクロスにゴール前に入っていた戸田のヘッド(枠外)など、ゴールに迫ったが、後一歩の所でゴールには繋げられず。前半はスコアレスで折り返す。

後半に入っても、FC東京の右サイドでの実効力の高さは相変わらず。それに加えて梶山の独特のドリブルワークからの突破など、バリエーションも広がるが、中央の堅牢さを保ちつづけるレッズディフェンスを破りきるまでには至らず、なかなかスコアが動かない。レッズも前半よりは攻撃に鋭さが増し、単発的ながら長谷部のドリブルからの攻撃構築や闘莉王のオーバーラップなども生まれ始める。そして、この試合最大の決定機、ポンテのスペースパスを左サイド飛び出した山田が受けると、そのままゴールに切れ込み、塩田の飛び出しをかわすとがら空きとなったゴールに流し込む。藤山もゴールカバーに入ったが、このシュートはゴール前を横切るように枠を逸れ決定機をモノに出来ず。

試合も終盤に差し迫る中で両ベンチが動く。FC東京は左サイドアタッカーを戸田からノリカルにスイッチ、レッズは山田に代えてシンジを投入し、リズムの変化を狙う。最終局面に入ると、全体の距離が間延びしオープンな殴り合いに。シンジがボールを引き出しては、うまく状況を見据えてパスを展開する形でレッズが立て続けにフィニッシュに繋げるシーンを見せるも、ジャーンを核にFC東京が我慢すると(ワシントンの決定機もジャーンのイイ対応)、今度はFC東京がカウンターからノリカルシュートでレッズゴールを脅かすが、今シーズン完全にポジションを確保した感のある山岸がゴールに鍵を掛ける。スリリングな攻防だったが、結局スコアは動くことなく、試合はスコアレスで終わった。
*中継の中でも差し込まれることの多かった万博のゲーム。レッズの試合が引き分けで終わった時点で、ガンバ-サンガは2-2、このまま終わればレッズの優勝が決まる状況にあったが、ロスタイム家長の落ち着いたキープからのクロスにマグノがヘッドで沈めて3-2とし、今節でのレッズの優勝決定は阻止。勝負を最終節に持ち込んだ。

スコアレスでも見所充分、正直スタジアムで結果を知ってしまったことを後悔するぐらいの良いゲームだった。このゲームに置いて最大のポイントとなったのはエクスキューズがもたらすメンタルへの影響かな。相手の優勝を目の前で見たくない、文丈のセレモニーの前に優勝のセレモニーなどさせないという意地がポジティブに反映した形で非常に素晴らしいパフォーマンスを発揮したFC東京に対し、勝てば優勝という部分がネガティブに出て、固くなって吹っ切れなかったレッズ。この辺の差がゲームに大きな影響が与えていたのかなと。

それにしても、この日のFC東京のパフォーマンスは非常に素晴らしかった。それこそ木曜日に勝てたことが不思議なくらい。今野が攻守に存在感を発揮し、ナオが躍動し、梶山の才能が光り、馬場がモダンフットボーラーになりつつあり、徳永も久々に力強いプレーを見せ、と才能ある選手達がこの舞台でポテンシャルを発揮していたことが非常に印象に残った。ナオのキレの良さ、ここのところの調子の上げっぷりは嬉しいし、馬場ちゃんもテクニカルなプレーとパスセンスはそのままに軽さが消えて、モダンフットボールに順応してきた感がある。梶山も抜群のボールハンドリング、強さなどに未来を見せてくれる。爽快さを感じさせるアグレッシブな攻撃と若き才能の輝きはこのチームの魅力であると思うし、そういう意味で存分にらしさを発揮していたのかなぁと。

そして、守備もクオリティの伴ったモノだった。特にジャーンのワシントン封じは見事で、タイトなマーキングでワシントンに持ち味を発揮させず、レッズが持ち得る最大の武器であり、アドバンテージポイントを消したことで、レッズの攻撃をスポイルさせていた。そして、攻勢の時でも無為にバランスを崩すことなく、しっかりと人を裂く形でポンテ、山田(シンジ)に対しての警戒を怠らなかったことで、漏れのないディフェンスとなっていたように見えました。この辺は先に繋がる要素なのかな。全体的に、改めてこのチームの最高到達点の高さを感じさせられましたよ、えぇ。
*僕は余り強い思い入れはないけれど、マリの一時代を支えてくれた文丈の花道を飾ってくれたことは素直に嬉しかった。こういう要素が選手達のパフォーマンスに転換される辺りは、彼の人望を感じさせるよね。改めてお疲れ様。

レッズに関しては、無失点で凌ぎきった守備の堅牢さに質の高さを感じた。左サイドを蜂の巣にされ、中盤でも馬場や梶山を捕まえきれずと、四面楚歌に陥ってもおかしくなかった状況の中で、最後の部分で我慢出来る訳だから。この水際での対応力はJレベルを抜けていると評価してもイイぐらい。ただ、一つのディスアドバンテージポイントがチーム全体に大きな影響を与えていたことも事実で、ここがやられるばかりに対峙するアレックスはもちろん、長谷部や闘莉王が守備に引っ張られていただけに、何かしらの対応があった方が良かったようにも見えたかなと(平川を下げて4バック気味にして、ネネ-ナオ、アレ-徳永みたいな感じで対応した方が、整理がついて良かったかも知れない)

で、攻撃面でもワシントンを封じられたことで、結構スポイルされてしまったかなぁと。これまでなら個々の高い能力を前に出す形でどこかを局面打開することでズレを生み、オープンシチュエーションと高い技術が相まってクオリティを発揮する形が多かったけど、この試合ではそのアドバンテージポイントを作れなかった事で、相手を崩しきる形が作れなかったのかなと。しかも、守備に置いて苦しい対応を強いられたこともあって、アレックス、長谷部、闘莉王と言った選手達がなかなか攻めに出れず、厚みやリズムの変化をもたらせなかった事で攻撃が閉塞した。メンタル的な影響もあると思うけど、ゲームのパフォーマンスとしてもネガティブな側面が大きかったかなと。

そうはいっても、このドローの意味は小さくない。オシムたんに苦言を呈されていたり、選手もここで決めて楽になりたかっただろうし、サポも獲り逃した感はあるかも知れない。でも、この勝ち点1は最終節に向けて大きなアドバンテージを生んでいる。勝ち点差3、得失点差5のアドバンテージにより、次戦の頂上決戦で3点差の負けを喫さない限り、レッズの戴冠は揺るがない。そして、現実的な志向性を持ち、なおかつ非常に質の高い守備を誇るレッズが大量失点をして大敗を喫する可能性は、J最高峰のスペクタクルな攻撃性能を持つガンバが相手とはいえ、万に一つぐらいのものそういう意味では、ゴールテープを切ることは出来なかったが、間違いなくゴールに近づいた一戦とも言えるのかなと。

ま、結果として予定調和的ではあるけれど、個人的にこの結果は歓迎だし、両チームにとっても良かったことだと思う。それにしても、タイトルが掛かった埼スタでの頂上決戦は楽しみでしょうがない。やっぱりJの優勝争いは縺れなきゃ!ドラマティックでなきゃ!うんうん。と言うことでここまで。

*実はね、なんとなーくレッズが優勝するかなーと思って、レッズへの祝辞は用意しておいたんですよ、土曜日に。その場になると、嫉妬と憎悪から憎まれ口しか出てこなくなりそうだし。ま、無駄になっちゃったけど、これで勝負マッチがもう一試合見れると言うことで、無駄になっても全然OKだけどね。

*僕の予想はやっぱりレッズだけど(前々から言ってるけどね。珍しく予想が当たってるわけですよ、ここまでは。ホームとアウェーの関連性とか)ただ、予想は置いておいて、面白い方がいいに決まってる訳で、逆転優勝もイイかもなぁ……(超傍目)昨シーズンを考えても同じ状況を経験済みというのもあるし、追う方の方がプレッシャーは少ないモノだし、とメンタル的にはガンバに優位がありそうなんだよね。大観衆も今回に関してみたらプレッシャーになりかねない……。ま、プレビューで分析しますよ。

*ただ、僕は千葉に狩野の覚醒を見に行くつもりだから(行けたら、だけど)、リアルタイムでは見れないかも知れないけどね。結果見ないようにしなきゃナー。

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