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September 25, 2006

マッチレースを決める残酷な蹂躙劇@J1 第24節 ガンバ vs フロンターレ

展開云々は別にして、これで2強によるマッチレースになることが強まったのかな。しかし躍動したガンバアタッカー陣の攻撃はファンタスティックだけど、見方を変えれば余りに残酷な現実を突きつける蹂躙劇だったかな。

こういう言葉使うととエロスパムが来そう(苦笑)ちなみにタイトルだけ少し強調型、まだまだ混戦して欲しいのが本音。

2006 J.League Division1 第24節

ガンバ 4-0 フロンターレ @ 万博記念競技場「マッチレースを決める残酷な蹂躙劇」
Gamba:36'播戸竜二 46'二川孝広 51'&71'マグノ・アウベス

Super Soccer

ガンバスタメン:GK藤ヶ谷陽介、DF加地亮、シジクレイ、宮本恒靖、山口智、MF明神智和、橋本英郎、遠藤保仁、二川孝広(→66'前田雅文)、FWマグノ・アウベス(→82'フェルナンジーニョ)、播戸竜二(→77'中山悟志)

フロンターレスタメン:GK相澤貴志、DF箕輪義信、寺田周平、伊藤宏樹、MF谷口博之、中村憲剛、森勇介、マルコン(→64'松下裕樹)、マギヌン(25'一発赤)、FWジュニーニョ(→29'原田拓)、我那覇和樹(→55'鄭大世)

首位と3位の直接対決、今節のメインマッチ。ディティールに違いはあるモノの、どちらとも攻撃力、爆発力でこの順位を築いてきており、非常にアグレッシブなゲームが期待される。ちなみに前回の対戦では美しいFK、素晴らしいスルーパスからの飛び出しなど激しい撃ち合いの末、最後はふろん太の誇る外人トリオの絡みからマギヌンの来日初ゴールで、フロンターレが勝った。面白いゲームだったね。

で、スタメンの方はフロンターレ、ガンバ、共に現状のベストメンバーと言える構成。ふろん太の方は先週末の雨中のジュビロ戦、そして失意のミッドウィークナビ準決勝2ndLegのジェフ戦と連敗中、勢いが削がれた状態でフィジカル的にも厳しい中でのゲームと言うことで、少々条件的には厳しい。

前半

連戦の疲労、連敗による勢いの減退、様々なエクスキューズを抱えるフロンターレの出来が気になったのが、そんなフロンターレは開始早々から積極的なプレーを展開。両サイドからどんどん前に進め、セットプレーのチャンスを得たり、流れるようなカウンターの片鱗を見せたりと、良い立ち上がり。藤ヶ谷の曖昧な浮き球の処理を突いた我那覇には決定機も訪れるが、これは藤ヶ谷がペナ外ながら自ら足でブロックしたことで難を逃れる。

しかし、ガンバも黙ってやられていたわけではなく、攻めに出ればスムーズな攻撃構築から機敏な播戸の動き出しを使うことでチャンスを生み出し、同じくセットのチャンスを得たりと、押し返す。ガンバが自慢の美しい攻撃を繰り出し、それを受けながら前掛かりになった隙を虎視眈々とカウンターの機会を伺うフロンターレという展開。どちらもまだ相手の攻撃に対して明確な対処法というのは見いだせていない感じで、撃ち合いの様相を呈す。

中村憲剛、二川、遠藤と両チームの中盤のキーマン達が余り強いプレッシャーを受けることとなく仕事していることもあって、両チームの攻撃がうまく回っていると言う感じを受けたが、その中で徐々にガンバの攻撃がフロンターレの守備を破壊し始める。局面に置ける1vs1やテクニカルなパス交換がフロンターレの守備を局面的に上回り始め、次々と深い位置まで局面打開。そしてそこから、決定機を続けざまに作り出す。

加地がマルコンをぶち抜いて右サイド局面打開すると、そのままエンドライン際まで突破し中にえぐっていくと、中には2トップが待ち受けている状態。その中で加地は彼らをデコイに後ろから走り込んできた山口をグラウンダーのパスで使う。誰も付いてきておらずフリーの山口は丁寧にインサイドで合わせたが、これは枠外。しかし、加地の突破からダイナミズムを付随させてフリーマンがシュートという素晴らしい形、フロンターレとしては完全に振り回された形になった。そしてもう一個、右サイド二川と加地の縦のパス交換(二川のタックルをいなすチップキックによるスペースパスは瞬間のアイデア、素晴らしい)深い位置まで持ち込むと、このクロスは外に流れるが遠藤がフォロー、後ろから上がってきた山口に預けると右足インスイングのミドルでゴールを襲う(素晴らしい弾道を描いたがファーポスト直撃)

局面での争いに置いて劣勢に立たされ苦しいフロンターレは、ジュニーニョの個による局面打開を拠り所にしたかったがシジクレイ、加地の対応で凌がれると、奪われたところフォアチェックに行ったマギヌンが低空ドロップキックで加地の足を直撃してしまい(洒落にならないファール、加地さんは何とか事なきを得て大丈夫な様子)、近くで見ていたジャスティスは躊躇なく一発レッド。そしてこの一連のプレーの影響か、ジュニーニョも足を痛めて途中交代を余儀なくされてしまい(原田が代わりに入り、1トップ、中盤逆三角形の構成に)、結局フロンターレは攻撃における最強の槍、そして豊富な運動量と機動力でダイナミズムを付随させるアタッカーを失ってしまう。

少々ゲームは粗っぽくなる中で、数的不利になってもフロンターレも積極性を失わず前に出るが、ジュニーニョ、マギヌンを失った影響か実効性の伴う攻撃を作り出せない。すると、更に傘に掛かって攻めれる状況になったガンバの攻撃が鋭さを増していく。二川の素晴らしい1タッチコントロールで局面を打開すると、マグノを経由し播戸のデコイに橋本が最前線に飛び出すという素晴らしいプレーを見せた後(これは打ち切れず)、踏ん張っていたフロンターレの守備陣にミスが生まれてしまう。

左サイドに展開すると山口とのパス交換でマークをはがした二川がペナ外からミドルシュート。コースは甘く、勢い的にもそんな凄いシュートでもなかったのだけど、ここのところ不安定なセービングの目立つ相澤がファンブル、そしてそこを狙って詰めてきたのは播戸。打った瞬間にこぼれが出る事を信じて動き出し、相澤の必死のリカバーを許さず押し込んだ。ガンバに先制点。ジュビロ戦で雨もあってがなり不安定なセーブの多かった相澤だったけど、ここのところ失点を重ねていて自信喪失気味なのかな……播戸の動き出しが目に入ったのかも知れないけど、これはやっちゃいけないプレーだった(評価しているだけに残念。サイズ、近距離反応の鋭さ、ビッグプレーの発生確率など良いものがあると思うのだけど)ただ、播戸のストライカーとしての真面目さ、得点感覚が実ったゴールでもあったと思う。あの動き出しはFWのお手本とも言える、素晴らしいプレーだった。

この後も、ガンバは攻め続ける展開。恐ろしくスムーズな攻撃構築にポジションチェンジを絡めたフリーランニングで裏を突くアタックに、フロンターレは全く対応しきれず虫の息。伊藤の素晴らしいカバーリングなど、水際での必死の対応で追加点こそ逃れたが、非常に厳しい状態を打開する術までは見つからず。後半に向けて、この猛攻を凌ぐ術、そしてビハインドをはね返す術という関塚監督にとっては頭の痛い難題を課されることに。前半は1-0。

後半

「とにかく我慢」という関塚監督のコメントの通り、まずはガンバの攻撃を凌ぎたかったフロンターレでしたが、ガンバの攻撃は相変わらず脅威を保ち、そしてまたもや崩されてしまう。一度は奪ったものの、森のバックパスを受けた伊藤の繋ぎが二川にカットされ、ボックス手前というとんでもない位置で相手にボールが奪われると、マグノのポストを経由して遠藤へ落とされ、遠藤は柔らかいダイレクトパスで逆サイドスペースへ、そのスペースに走り込んだのはボールカットしてマグノに裁いた二川、右足アウトでコントロールして左足インサイドで股下を抜いて、追加点。うーん、ミス絡みでの2失点、もったいない。数的不利の状況では絶望的なビハインドとも言える失点かも知れない。しかし、その後のガンバの崩しは非常に丁寧で工夫のある形、整わない状態ではやられたのは仕方ないかも。遠藤のスペースパス、そして二川の飛び出しからのコントロール、そして冷静なシュート。お見事。

厳しい状況に追い込まれたフロンターレは、傘に掛かって攻めてくるガンバの勢いを止めきれない。左山口斜めのパス→中央バイタル二川のエロイアウトサイドのダイレクトパス→遠藤飛び出してフィニッシュ(枠上)と、これまたガンバらしいテクニカルな形を抑えきれず崩しきられ、全く対応しきれず。完全に受け身になった中で、これまで脇役に徹していたマグノが火を噴く。二川のミドルパスをバイタルで収めた遠藤が一度は前にポジションを獲っていた播戸へスルーパスを出す(これは箕輪がカット)しかし自らフォローすると、足を避けるように引き技で角度を変え、近くにいたマグノへ流す。どうぞ打って下さいと言わんばかりのパスをマグノは躊躇なく強烈に打ち抜き、バーに当たって突き刺さった。セカンドアタックで形が崩れてるからマークもしきれない、そしてエロイアクセントがあってスーパーシュート、フロンターレにとってはどうしようもない形だったか。マグノのシュートは見事、これから又エンジン掛かってきそう。周囲との関係も良いし。ゲームとしては残り時間こそ多く残っているモノの3点差に開き、これでゲームは終わった。

関塚監督もそういう気持ちがあったのか、何とか前線で厳しいプレッシャーを受けながらキープし攻撃を繋げて気を吐いていた我那覇を下げて、チョン・テセを投入。マギヌン、ジュニーニョを失った中で彼を消耗させたくないということか。この交代で前線の収まり所がなくなり、カウンターも疲労感もあってか押し上げが遅く、全体の距離が開いていたこともあって、カウンターの機能性も消えた。調子の良かった時とは余りに差異があり、見る影もなくなってしまった感じかな。

交代を絡めながら(ふろん太はマルコン→松下[4バックに推移]、ガンバは二川→前田)時計が進む。さすがに、ガンバの方もこの状況と点差では無理が必要なく、かといって数的不利のふろん太がゲームを掌握することは出来ず、ゲームは停滞。少し緩んだ感じになったが、それも致し方ないところか。しかし、それでもチャンスが来れば、加点しちゃう。

中村憲剛からチョン・テセへのパスをカット、これで生まれたこぼれ球を出足鋭く山口が反応。松下よりも早くタッチして、浮き球をスペースに送り込む。精度のあるパスではなかったがこれにいち早くマグノが反応し、浮き球をしっかりと収めて抜け出すと、きっちりと沈めて4-0。うーん、これだけやられるとフロンターレとしてはダメージが残るゲームになっちゃうかな。

結局このゴールが打ち止め。白熱した好ゲームが予想されたが、結果としては退場者とミスが大きく影響する形で思わぬ大差により、ガンバがフロンターレを言葉通り「撃破」したゲームになった。

まあ、予想外と言ったら予想外なんだけど、エクスキューズを抱えた中でこういう状況に追い込まれてはフロンターレは為す術がないというのは仕方ないのかな。ただ、卓越した個人技術にアイデアや流麗なコンビネーションが付随する変幻自在の攻撃構築、チャンスや相手のミスを逃さずモノにする決定力など、抜群の攻撃力が発揮される形で着々と差を広げるなど、充実したプレーを見せたガンバのチームとしての完成度も目立ったかな。強い、うん。

ゲームの綾としては、誰もが思う通りマギヌンの退場シーンになるのかな。プレー単体に置いては状況を見てもあそこまで激しく厳しいプレーは必要なかったし、愚行と呼べるモノだったのだけど、それに加えてジュニーニョまで失ってしまったことはフロンターレにとって痛すぎたし、ガンバにとっては余りに大きなモノだった。もし数的不利でもジュニーニョがいたら、その劣勢を跳ね返せる可能性があったと思うし、ガンバとしてもそこに対しては注意を裂かなきゃいけなかったと思うのだけど、それがなくなったことでガンバとしては更に前に圧力を加えることが出来たと思うし(まあいても行ったとは思うけど、ね。脅威を感じなくなったというのはあるのかなと)、フロンターレとしては彼に頼る形での攻撃がなくなって、我那覇が踏ん張って後ろからの押し上げてサポートする以外には攻撃を成立させられない形になってしまったかなぁと。まあ個人的にはこれがなくても、このゲームのプレークオリティを見る限り、ガンバに分があったかなとは思うけど、やっぱり大きな影響があったと言うことで。

しかし、ガンバの新しい形、良いね。遠藤・二川の技術と周囲を感じるセンスを前に押し出す形が、攻撃の潤滑油となり、直接的な崩しのファクターとしてもとても有効に働いているのかなと。そして、彼らが高い位置で守備に余り後ろ髪引かれずに働けるように明神・橋本が幅広い範囲をカバーしてリスクをマネジメントして秩序を保っている。3バックから4バックに変わったことと言う面では、守備に関してはまだ詰めていかなきゃいけない課題が出てきそうだけど、サイドでの数的優位と後ろからのダイナミズムという攻撃に与えるポジティブな効果は感じるかな。家長が干されていたりすることは気になるけど(ちょっと不可解、まあ使い所がないというのもあるけど、ベンチに入らないのは???と言う感じ)、チーム自体はポジティブに回っているのは間違いない。優勝という面では、まだわからないけどこれをいかに継続し、残り10試合着実に勝ち点を積み重ねていけることが出来るかに掛かってくるのは間違いない。疲労も蓄積してきて、この日のような機能性が示せない時もあるかも知れないけど、その時には現在ではベンチのフェルナンジーニョとか干されてる家長がキーを握るのかも?

で、ふろん太。なんて言うんだろ、ナイーブな選択だったと思うのだけど、あのジュビロのゲーム時の温存が、歯車を狂わせてしまったと言う感じかな。チームとして、地力というのは確実にあると思うけど、チームがポジティブに回っていた時に勢いが成していた役割は大きかった。それがなくなった時点でチームとしては片翼をもがれたような感じになったのかなと。あ、でももうこれはいいや。終わったことだし、前回書いたから。てゆうか、しつこくセッキーいじめてるみたい。

で、このゲームに関しては受けの脆さというのか、相手の変化のある攻撃に対してどのように対応するのか、と言う部分で整理されていなかったかなと。数的不利はあってにしても後ろの枚数は変わっていなかったわけでガンバの良さもあったけど、ふろん太の守備はちょっとあれだった。トップはまだしも、二川と遠藤に対しては余裕を与えすぎてしまったし、サイドバックに対して誰が突いていくのか完全に対策がなかった。そういう部分をボランチの二人が柔軟な対応をして、埋めていければ良かったのだろうけど、そういう部分では二人とも拙く、結局やられっぱなしになってしまった。

中村にしても谷口にしても、前に出てボールを狙うこと、切り替えの速さ、攻めに出た時のクオリティなど、主体的なプレーに関しては本当に素晴らしいと思うけれど、受動的なプレーをせざる得ない時にいかに相手の危険なところを察知して、スクランブル的に対応していく部分に関しては、経験の浅さもあって拙い部分がある。もちろん常に主体的なプレーが出来ればいいのだけど、こういうゲームを代表に耐えなきゃいけないシーンはどうしても出てくる。その辺はこれからの課題になってくるのかなぁと。てゆうか、代表にも関わってくるし、帰還とか強奪とか帰還とか強奪とか帰還とか強奪の可能性を一人でむくむくと育てているので、そういう部分もうまくなって欲しいなと。

正直なところとしては、こういう形ではなく、ガチンコで競り合うゲームが見たかったというのが本音。前回の等々力での対戦は素晴らしいゲームだったし、その続きというか、再現というか。まあこれもサッカーと言うことなんだろうけど、ね。ちょっと残念。てゆうか、ちょっとふろん太に勝って欲しかったの、リーグが面白くなるから。まあいいけどさ。と言うことでここまでかな。次はレッズ-エスパ。

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