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September 23, 2006

雨中の激闘@J1 第23節 フロンターレ vs ジュビロ

メンバー表見た時、「関塚監督は思い切ったなー」と思ったわけですよ。まあ全ては結果論に過ぎないけど、やっぱりこのチームに置いて中村憲剛というのはとても大きな存在だったねぇ。しかし、面白いゲームだった。

2006 J.League Division1 第23節

フロンターレ 3-4 ジュビロ @ 等々力競技場「雨中の激闘」
Frontale:15'&88'我那覇和樹 51'ジュニーニョ
Jubilo:37'福西崇史 57'カレン・ロバート 78'中山雅史 87'前田遼一

Super Soccer

ふろん太スタメン:GK相澤貴志、DF箕輪義信、寺田周平"復帰"(→63'米山篤志)、伊藤宏樹、MF谷口博之、原田拓(→70'マギヌン)、森勇介、マルコン、今野章(→46'中村憲剛"唯一無二")、FW我那覇和樹、ジュニーニョ

ジュビロスタメン:GK川口能活、DF鈴木秀人、田中誠、金珍圭、服部年宏、MF菊地直哉(71'茶野隆行)、上田康太"ルーキーじゃないのね"、太田吉彰、福西崇史(→88'犬塚友輔)、FWカレン・ロバート(→64'中山雅史"偉大なるゴン")、前田遼一

うーん、雨は嫌だねぇ。画面にもはっきり映るぐらいの強い雨が降りしきる等々力。ピッチも濡れ、かなりボールが走る状態になっている印象。ふろん太にとっては土曜日にガンバ、レッズが勝っているだけに、食らい付く意味でも勝ち点3は必須の試合か。

その中でのスタメンは、まずホームのふろん太なんだけど、驚いたのはこのチームの心臓とも言える中村憲剛、そして徐々にフィットしてきた感のある(微妙なところだけど)マギヌンをベンチスタートにしたこと。この先ナビスコの準決勝2ndレグ、そして直接対決となるアウェイでのガンバ戦を控えているだけに、関塚監督もギャンブルとはいえプライオリティを考えた上で決断をしたのかも知れない。で、そのスタメン二人に代わるのは原田と今野。で、長期離脱となっていた寺田がようやく復帰し3バックの中央に入り、ディフェンスラインは久々に本来のレギュラー3人が揃って人間山脈になる。ジュビロの方はファブリーズが出場停止で、その代わりに菊地。前節は爆勝だっただけにその勢いを持ち込みたいところ。現在売り出し中のユース上がり(?)のボランチ上田、シャドーストライカーとしてノリノリの福西も注目かな。

前半

メンバーが入れ替わったことがどう出るか注目された立ち上がり、積極的に出てきたのはジュビロ。トップの幅のある動きによるスペースメイクに福西や太田が絡んでいく形が機能し(使い方はシンプル。トップの外に開く動きに合わせてフィードを飛ばし、ヘッドでフリック、そして飛び出しというのがうまくいってた感じ。もちろん他のプレーもあるのだけど)チャンスを作るが、なかなか決めきれず。その中で徐々に落ち着いたフロンターレが盛り返す形で、攻め合いの様相を呈す。

序盤こそ「中村憲剛」の不在は目立ったモノの、ジュニーニョが引いて受けてチャンスメイクする形がうまく回り出すと、2枚看板が絡む形で先制点。ジュニーニョが高い位置でチェックしてボールを奪うと、こぼれ球を今野がフォロー、少し溜めて再びジュニーニョに戻すと、ジュニーニョはそのままの流れのまま右にポジションを獲っていた我那覇へ。我那覇はボールを受けると、前にいるディフェンスのブロックもお構いなしに強烈に右足を振り抜き、これがニアサイド高い位置という最高のコースに突き刺さって能活も及ばず。ジュニーニョの奪われた後の非常に速い切り替えからファーストディフェンスが実る形だったのだけど(これによってジュビロとしては状態を整えて迎え撃つことが出来なかった)、相手の状況を見て今野→ジュニ→我那覇とフィニッシュまで2タッチでポンポンと繋がったことで余計ジュビロのディフェンスとしては捕まえずらかったのかな。乗っている我那覇の素晴らしいミドルシュートでフロンターレが先制。

得点後はフロンターレの方に勢いはあったモノの、ジュビロの方も速くスムーズな攻撃が見えたりとポジティブなプレーが続く。攻め合いの展開は続いたが、徐々にジュビロの方に守備の耐性が出来はじめ(カウンター以外はね。カレンや太田が高い位置から前を塞ぐようなアプローチを掛け、低い位置の選手はしっかりとブロックを組みながら相手にいつでもプレッシャーを掛けられる形を作ったことで、縦方向のパスを制限し、攻撃のリズムを停滞させる事が出来ていたかな)リズムを再び引き寄せる。速い動き出しでのボールの引き出しからスムーズに流れる展開を生みだし、そこに飛び出しアクションを絡める形でチャンスを数多く作ると、フロンターレのミスに乗じる形でジュビロがビハインドをはね返す。太田の右からのライナー性のクロスに対して前田をマークしていた寺田と飛び出してこのクロスを処理しようとした相澤が絡んでしまい、処理が中途半端に。そのこぼれ球に反応していたのは福西。インサイドのボレーで合わせたボールは大きく弾みながらゴールへ、寺田のカバーも及ばずゴールラインを越えた。しっかりとインパクトしたシュートではなりませんでしたが、この日何度もチャンスを不意にしていた福西としてはようやく決まったかという感じでほっとしたような表情を見せる。ふろん太としては相澤の声がなかったのか、なんて事ないボールだっただけにはっきりしたプレーをしたかった。

その後も状況を整えてフロンターレの攻撃をしっかりと待ち受ける形で対応し、速いテンポと精度を伴う攻撃がうまく回っていたジュビロのペースが続いたが、どちらも追加点なく前半を1-1で折り返す。

後半

前半の劣勢を見てか、関塚監督はたまらず温存していた中村憲剛を今野に代えて投入。一応中村が高い位置かな。その中村の存在が安定していたジュビロのディフェンスに誤差を生じさせる。上下動を繰り返してボールに絡む動きに対して誰が見るのかと言うのがちょっと不透明だったかな(今野は前に行くことが多かった)その中村の存在が活きる形でフロンターレは開始から一気の猛攻、中央中村のループパスからジュニーニョ、右サイド森の突破からの強烈なシュート+こぼれを中村憲剛、ショートコーナーから原田のクロスにジュニーニョヘッド、と決まってもおかしくないようなシーンを連続して生み出す。そしてその強い圧力が実る形でゴールが生まれる。

左サイド原田からのCK、低く速い弾道のボールがニアに飛ぶと谷口がヘッド、これは能活が好反応で凌ぐ。しかしそのこぼれ球をクリアしきれず混戦が生まれると、その混戦の中でジュニーニョがうまく上を抜くシュートでゴールに押し込んだ。このゴールに至る集中的な猛攻は本当に見事、爆発力というフロンターレの良さが局所的に出た感じがして、ジュビロの充実度よりフロンターレの勢いが一枚上手かと思われた。

そんなふろん太の勢いに完全に飲まれた感のあったジュビロでしたが、それでもその後の破綻を凌ぎ、徐々にリズムを取り戻しすとクオリティの高さを証明するようなゴールシーンを見せる。左サイド服部が高い位置に上がってフリーでボールを引き出すと速いクロスを供給、体を寄せられながらもニアサイドに飛び込んだカレンがキーパーの飛び出しの鼻先で押し込み、同点弾。服部の精度のあるクロスと巧みに身体を残しながら良く合わせたカレンのシュート、一つ一つのプレーにクオリティが詰まった、見事な一発。カレンは良く決めたなー。ふろん太の守備はちょっとルーズだったかな。服部に対して誰もついていかず後ろに任せてしまった。

同点弾後、共に全体の距離が開いてきて、オープンな展開に推移。どちらも鋭くクオリティを伴った攻撃をしていたこともあってゴールが入りそうな雰囲気が強く漂い、またもや攻め合い殴り合い。そして両チームとも交代を絡めながらゲームは最終局面に入ると、その雰囲気の通りに非常に激しくゲームが動いていく。

右サイド鈴木秀人がボールを受けたところで太田が猛烈なランニングでオーバーラップし、鈴木は中に釣ってスルーパスで太田を使う(太田はもの凄い深い角度でパスを受けたのだけど、よくラインをかいくぐったね[気付いて米山はラインを上げようとしたけど、後ろの箕輪は気付いてないしタイミング的に一寸遅い]あのスピードでちょっとパスの出てくるタイミングが遅かったからオフサイドかなー?と思ったのだけど、うまくかいくぐったんだね。テレビだと切れてて太田がどのようにオフサイドにならないようにラインポジショニングしたのかは分からないのだけど)、太田はワントラップ後、角度はないながらグラウンダーの強烈なシュートでファーを狙う。これに対してこの日不安定な守備を見せていた相澤は何とかセーブするが、このはじいたボールが詰めていた前田に当たりボールはゴールに向かう。しかし、これは枠に収まりきらずバーに当たり、このこぼれを箕輪がクリア……と思われたところで、すっと出てきたのは途中投入されていた中山雅史、相手の振り上げた足もお構いなしにダイビングヘッドでクリアする寄り一瞬先に合わせて、これが突き刺さりゴール。これぞ、中山という見事なヘッドだったのだけど、太田の猛烈かつ柔軟なオーバーラップと鈴木のスルーパスによる右サイドの局面打開に尽きるかな。本当に見事なプレーで、太田もその後思い切って良くシュートを打った。フロンターレとしてはマルコンの所で数的不利になって、鈴木に二人を引きつけられ、完全に太田を見切れなかったし、これで米山がカバーに回ったことで完全に前田、中山と結局見切れない状態になってしまった。この右サイドの混乱が響いたのかなと。見事。

この試合初めてビハインドを負ったフロンターレはギアを入れ替え、一気に猛攻を仕掛ける。セットから、サイドから次々チャンスを作り、その中でも上がっていた右サイド箕輪のショートクロスが我那覇に収まり、マーカーをいなして非常に近距離からシュートと言う形はビッグチャンスだったが、能活スーパーセーブで、同点ならず。失点を逃れたジュビロは、このスーパープレーに応える形で追加点を奪う。

クリアのセカンドボールを拾うと、ヘッドで繋いで相手のアプローチをいなすアウトサイドダイレクトで前田に楔、前田はダイレクトで落として、その落とされたボールをスペースパス(アウトサイドのパスとスペースパス出したの誰だ?上田?)、そしてこのスペースパスに反応したのは最前線で中にカットインしてきた太田。太田は胸で収めて相手を引きづりながら最後は切り返してシュートに持ち込もうとすると、米山が後ろからカバーに入りシュートを防ぐが、既に飛び出してきていた相澤は、これを受けきることが出来ず。相澤の足に当たって流れたボールに対し、反応していたのは前田、あっさりとがら空きのゴールに流し込んで、追加点。見事な縦ギャップなダイレクトダイレクトの崩しから太田のトラップからの持ち込みからの切り返し、そして崩しに絡んだ前田のゴール前の詰め。非常に美しい崩しだった。ふろん太はバランスが崩れた中でああいう崩しをされては苦しいよね。

これで点差は2点差、残り数分と勝負あったかに思われたが、フロンターレはその次のプレーで一点返す。右サイド箕輪のスルーパスに反応したのは谷口、深い位置でボールに追いつくと、グラウンダーでの折り返し、しっかりとゴール前に詰めていた我那覇がインサイドで押し込んでゴール。なんとまあ。でも良いプレーだった、谷口の素晴らしいフリーラン、活かした箕輪、そして詰めていた我那覇、その前のジュビロの崩しも素晴らしかったけど、このプレーも見事。ジュビロのディフェンスとしては集中欠いたかな、プレッシャーがなかったね。

もの凄いことになってきたゲーム、まだまだこのまま終わりそうな雰囲気がない。得点後すぐふろん太は左サイドでセットプレーを得ると、中村は柔らかいループパスを中に供給、オフサイドトラップで凌ごうとしてずれ、ボールはそのまま通過、うまくかいくぐった箕輪が押し込んで、同点……かと思われたがこれはオフサイド。流し込まれたボールを手前でマルコンが触ったことで箕輪がオフサイドになってしまった。結局この後も押し込んだがさすがにこれ以上は獲れず、ジュビロが雨中の激しい撃ち合いを制して、連勝。フロンターレは優勝争いに置いて一歩後退となる敗戦を喫した。

まあアホ試合なのか、神試合なのかわからないけど、抜群にエンターテイメント性溢れる非常に面白いゲームだった。てゆうか、両チームとも攻撃面に置いては質の高いプレーを連続していたから、そういう意味ではやはり「神試合」だったかなぁと。

ゲームの綾としては、どうなんだろう?これだけの撃ち合いだったから何とも言えないのだけど……フロンターレの方は最後までジュビロの攻撃パターンに対して対応しきれなかったかな。特に後ろから入ってくる選手(2列目、ボランチ、サイドバック)に対して、この辺を誰が見るのか整理しきれなくて、ジュビロの動きを捕まえきれなかったことが失点を重ねる原因になってしまっていた(特に3失点目、4失点目)しかもジュビロはそういうことを狙っていて、うまく表現出来ていたから、あれだけやられてしまったのかなと。ふろん太にとっては今日は勝ちパターンのゲームだと思うので、その勝ちパターンに持ち込みきれなかった守備の崩壊が勝負の綾だったのかなと思う。

それにしても、ジュビロの方はいつの間にかこんなことになっちゃったの?と言うぐらい、もの凄い機能性を示していました。簡単に言えば速いパスコンビネーション、整理された役割、共通認識と言った要素がうまく合致して、質の高いプレーが出来ていると言う感じなのかな。元々、基礎スキルが高く、意識が高くサッカー脳の優れた選手も多いから、こういうことが出来ても何ら不思議ではないのだけど、特にクオリティを感じたのは非常にスピーディなプレーが出来ていたこと。ピッチが濡れていたこともあると思うのだけど、ミスも少なく、逆にパススピードや飛び出しなど、そのままなんの苦もなく出来ていたのは素晴らしかった。実際、プレーが速くなるとミスが多くなったり、サポートなどが人の動きがついていかなくなると言うこともあると思うのだけど、そういうことを感じさせずに同じように出来ていたのは見事だった。

それと、動き出し。動き出し自体の反応の良さとかもそうなのだけど、動き出しで空けたスペースを後ろから飛び出すことで突く狙いを含んでいたりとか、ジュビロらしいエッセンスを感じるプレーが多かった。もちろんそれを捉えてダイナミズムを付随していた一列下の福西や太田も素晴らしいのだけど、実際動き出す方もそういう意識を持っていたんじゃないかなーと思ったり。守備面(特にセットとか)ではまだ詰めていかなきゃいけない部分もあると思うのだけど、こういうサッカーされたら上のチームは怖いだろうね。てゆうか、やりたくねー。

ふろん太の方はとにかく起用法だよね。確かに後に控えていたナビの準決勝2ndLeg(正直迷ったけど、もう面倒くさかった)、首位決戦となるガンバ戦を見据えてマギヌン、中村憲剛を温存したのだろうけど、結果として失敗だったよね。やっぱり中村憲剛の存在はフロンターレにとっては特別だし代わりになれる選手はいない。もちろん、それ自体良いことではないのだけど、やはり勝ち点を積み上げるという意味では彼には頑張ってもらわなきゃいけなかったんじゃないかな。まあ彼がいても勝てた保証はないけど(守備が特別良い選手ではないし)、勢いが大きな要因を果たしていたチームに置いて、自らで勢いを削いでしまった行為は愚行と呼べるモノだったのかな(もちろん勢いだけではない確かな地力がついているのはご存じの通り)

正直、ナビの2ndLegとどっちやろうか迷ったのだけど、まあこっちの方が面白かったんで。しかし、このゲームでふろん太が勝ってたら、あのゲームも勝ってたんじゃないのかなぁ……、勢い的に。まあわからないけどね。ということでここまで。

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